JPH0633456B2 - 結晶性窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法 - Google Patents
結晶性窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法Info
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- JPH0633456B2 JPH0633456B2 JP61101766A JP10176686A JPH0633456B2 JP H0633456 B2 JPH0633456 B2 JP H0633456B2 JP 61101766 A JP61101766 A JP 61101766A JP 10176686 A JP10176686 A JP 10176686A JP H0633456 B2 JPH0633456 B2 JP H0633456B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、半導体集積回路用基板、音響変換デバイス等
の電気的特性を利用した用途、高真空機器のフランジ、
バルブ等の機械的特性を利用した用途、並びにその他良
熱伝導性耐食性などの諸特性を利用した用途などに適し
た結晶性窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材の
製造方法に関するものである。
の電気的特性を利用した用途、高真空機器のフランジ、
バルブ等の機械的特性を利用した用途、並びにその他良
熱伝導性耐食性などの諸特性を利用した用途などに適し
た結晶性窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材の
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年窒化アルミニウム薄層を形成した材料が窒化アルミ
ニウムの高熱伝導性、電気絶縁性並びに耐摩耗性等の諸
特性を有することを利用して種々の用途への開発が試み
られている。
ニウムの高熱伝導性、電気絶縁性並びに耐摩耗性等の諸
特性を有することを利用して種々の用途への開発が試み
られている。
例えば、熱伝導性の優れたアルミニウム基板上に窒化ア
ルミニウム層を形成し、その高熱伝導性と電気絶縁性と
を利用して電子材料や音響材料の基板としての用途、及
びその耐摩耗性から従来から汎用されている機械装置の
摺動部品はもとより新規なものとして高真空機器のフラ
ンジやバルブ等の摺動部品に対する用途が試みられてい
る。
ルミニウム層を形成し、その高熱伝導性と電気絶縁性と
を利用して電子材料や音響材料の基板としての用途、及
びその耐摩耗性から従来から汎用されている機械装置の
摺動部品はもとより新規なものとして高真空機器のフラ
ンジやバルブ等の摺動部品に対する用途が試みられてい
る。
これらの用途に供する窒化アルミニウム薄層を形成する
ため、アルミニウム材に反応性蒸着法、CVD法(Chemica
l Vapor Deposition)、スパツタリング法、イオンプレ
ーテイング法などを実施している。
ため、アルミニウム材に反応性蒸着法、CVD法(Chemica
l Vapor Deposition)、スパツタリング法、イオンプレ
ーテイング法などを実施している。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記した方法は、窒化アルミニウム薄層
が基本的にアルミニウム表面上に被覆状に密着している
状態であるため熱サイクルや機械的衝撃などによる剥離
があり、又、所望の特性を充足するためには一定以上の
厚膜(例えばイオンプレーテイング法では1〜5μm)
を必要とするなどの問題点があつた。又、電子材料に対
して使用する場合には結晶性窒化アルミニウム層とする
ことが特性上望ましいが、上記各製法では、結晶性窒化
アルミニウム層とするには皮膜形成後に熱処理による結
晶化操作を後処理として行う必要があり、従つて製造コ
ストの上昇と共に加熱によるアルミニウム基板自体の軟
化や皮膜の剥離などの問題点が発生した。
が基本的にアルミニウム表面上に被覆状に密着している
状態であるため熱サイクルや機械的衝撃などによる剥離
があり、又、所望の特性を充足するためには一定以上の
厚膜(例えばイオンプレーテイング法では1〜5μm)
を必要とするなどの問題点があつた。又、電子材料に対
して使用する場合には結晶性窒化アルミニウム層とする
ことが特性上望ましいが、上記各製法では、結晶性窒化
アルミニウム層とするには皮膜形成後に熱処理による結
晶化操作を後処理として行う必要があり、従つて製造コ
ストの上昇と共に加熱によるアルミニウム基板自体の軟
化や皮膜の剥離などの問題点が発生した。
最近になつてイオン注入法によつてアルミニウム材の表
面に窒化アルミニウム層を形成する方法が提案され、窒
化アルミニウム層の密着性の点からは優れた方法である
が、0.5μm以上の膜厚とすることは困難であると共
に、その製造には約4時間も要し、工業的に問題があつ
た。
面に窒化アルミニウム層を形成する方法が提案され、窒
化アルミニウム層の密着性の点からは優れた方法である
が、0.5μm以上の膜厚とすることは困難であると共
に、その製造には約4時間も要し、工業的に問題があつ
た。
これを解決するため、特開昭60−128262号公報等に提案
されているようにイオン注入後、イオンスパツタリン
グ、CVD等の方法を施し、密着力の優れた窒化アルミニ
ウム層を形成する方法が試みられているが、未だに実用
に供し得なかつた。
されているようにイオン注入後、イオンスパツタリン
グ、CVD等の方法を施し、密着力の優れた窒化アルミニ
ウム層を形成する方法が試みられているが、未だに実用
に供し得なかつた。
本発明者は更に検討を加えた結果、アルミニウム材の表
面への窒素イオン注入を特定範囲の加速エネルギー下で
行なうことにより、結晶性窒化アルミニウム層を形成さ
せ、次いでアルミニウムと窒素との反応性イオンプレー
テイング処理を行なうことにより、結晶性窒化アルミニ
ウムを成長させうることを見い出したものである。
面への窒素イオン注入を特定範囲の加速エネルギー下で
行なうことにより、結晶性窒化アルミニウム層を形成さ
せ、次いでアルミニウムと窒素との反応性イオンプレー
テイング処理を行なうことにより、結晶性窒化アルミニ
ウムを成長させうることを見い出したものである。
本発明の目的は薄層で密着力の優れ、且つ従来と同等以
上の電気的特性、機械的特性及び化学的安定性などの諸
特性を保有する結晶性窒化アルミニウム層を有するアル
ミニウム材の製造方法を提供することであり、本発明に
より短時間で低コストに上記アルミニウム材を得ること
ができる。
上の電気的特性、機械的特性及び化学的安定性などの諸
特性を保有する結晶性窒化アルミニウム層を有するアル
ミニウム材の製造方法を提供することであり、本発明に
より短時間で低コストに上記アルミニウム材を得ること
ができる。
(問題を解決するための手段) 本発明はアルミニウム材に加速エネルギー10〜300
KeVにて1×1018イオン/cm2以上の注入照射量で
窒素をイオン注入し結晶性窒化アルミニウム層を形成し
た後、反応性イオンプレーティング方法により前記結晶
性窒化アルミニウム層上に窒化アルミニウム結晶層から
なる表面改質層を得ることを特徴とする結晶性窒化アル
ミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法を要旨と
し、これにより、500〜1500Åの膜厚のイオン注入によ
る結晶性窒化アルミニウム層が生成されその上に反応性
イオンプレーテイング法により窒化アルミニウムがエピ
タキシヤル成長をするため、窒化アルミニウム層が0.
1〜1μmの薄層であつても所望の特性を発現できるも
のである。
KeVにて1×1018イオン/cm2以上の注入照射量で
窒素をイオン注入し結晶性窒化アルミニウム層を形成し
た後、反応性イオンプレーティング方法により前記結晶
性窒化アルミニウム層上に窒化アルミニウム結晶層から
なる表面改質層を得ることを特徴とする結晶性窒化アル
ミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法を要旨と
し、これにより、500〜1500Åの膜厚のイオン注入によ
る結晶性窒化アルミニウム層が生成されその上に反応性
イオンプレーテイング法により窒化アルミニウムがエピ
タキシヤル成長をするため、窒化アルミニウム層が0.
1〜1μmの薄層であつても所望の特性を発現できるも
のである。
本明細書において「アルミニウム材」とは、50μm以上
の肉厚を有するアルミニウム及びアルミニウム合金製の
薄膜箔、板材、型材並びにそれらを他の基材と一体化し
たもの、即ち、200℃以上の耐熱性とイオン注入処理時
の真空度において蒸発や脱気することのない材料、例え
ば他のアルミニウム合金、銅などの金属材料、ガラスや
セラミツクスなどの無機材料、エポキシ樹脂やポリイミ
ド樹脂などの絶縁性プラスチツク材料などの基板材料に
5μm以上のアルミニウム及びアルミニウム合金製薄
膜、箔、板などを一体化したものなどを総称する。
の肉厚を有するアルミニウム及びアルミニウム合金製の
薄膜箔、板材、型材並びにそれらを他の基材と一体化し
たもの、即ち、200℃以上の耐熱性とイオン注入処理時
の真空度において蒸発や脱気することのない材料、例え
ば他のアルミニウム合金、銅などの金属材料、ガラスや
セラミツクスなどの無機材料、エポキシ樹脂やポリイミ
ド樹脂などの絶縁性プラスチツク材料などの基板材料に
5μm以上のアルミニウム及びアルミニウム合金製薄
膜、箔、板などを一体化したものなどを総称する。
結晶性窒化アルミニウム層は、常法による脱膜処理、例
えばアセトンやトリクロロエチレンなどの有機溶剤によ
つて脱脂処理した後、真空度2×10-6〜7×10-7Torrに
保持されたイオン注入室内でアルミニウム材表面に窒素
イオンを加速エネルギー10〜300 KeVにて1×1018イ
オン/cm2以上の注入照射量(N2 +として)で注入する
ことにより、1500Å厚さで形成される。
えばアセトンやトリクロロエチレンなどの有機溶剤によ
つて脱脂処理した後、真空度2×10-6〜7×10-7Torrに
保持されたイオン注入室内でアルミニウム材表面に窒素
イオンを加速エネルギー10〜300 KeVにて1×1018イ
オン/cm2以上の注入照射量(N2 +として)で注入する
ことにより、1500Å厚さで形成される。
この場合、加速エネルギーを10〜300 KeVとした理由は3
00 KeVを越えた加速エネルギーでは窒素イオンの照射を
行なうとアルミニウム材に照射損傷、デイスロケーシヨ
ン等を発生し皮膜及び基材自体に悪影響を及ぼし、一
方、10 KeV未満ではスパツタリング効果が発生し適切な
イオン注入の効果を発現しないので望ましくない。
00 KeVを越えた加速エネルギーでは窒素イオンの照射を
行なうとアルミニウム材に照射損傷、デイスロケーシヨ
ン等を発生し皮膜及び基材自体に悪影響を及ぼし、一
方、10 KeV未満ではスパツタリング効果が発生し適切な
イオン注入の効果を発現しないので望ましくない。
尚、電子材料のように要求特性が高レベルである場合に
は結晶性の窒化アルミニウム層の均一化がより要求さ
れ、このような場合には好ましくは10〜200 KeVの加速
エネルギーでの窒素イオン注入とすることにより所望の
結晶性窒化アルミニウム層を形成できる。
は結晶性の窒化アルミニウム層の均一化がより要求さ
れ、このような場合には好ましくは10〜200 KeVの加速
エネルギーでの窒素イオン注入とすることにより所望の
結晶性窒化アルミニウム層を形成できる。
又、窒素イオンの注入照射量(N2 +)を1×1018イオ
ン/cm2以上とすることにより、生成した結晶性窒化ア
ルミニウム層中の窒素イオンの膜厚方向でのガウス分布
を解消させ窒素イオン濃度の均一化をもたらすことがで
きるので反応性イオンプレーテイング層との密着性をよ
り良くすることができると共にイオンボンバード(放電
洗浄)処理による特性への影響も最小化することができ
る。
ン/cm2以上とすることにより、生成した結晶性窒化ア
ルミニウム層中の窒素イオンの膜厚方向でのガウス分布
を解消させ窒素イオン濃度の均一化をもたらすことがで
きるので反応性イオンプレーテイング層との密着性をよ
り良くすることができると共にイオンボンバード(放電
洗浄)処理による特性への影響も最小化することができ
る。
尚、イオン注入室の真空度を上述のように維持するに当
つて、残留ガスを窒素ガスで置換することによつてイオ
ン注入による不純物の混入を低下させることもできる。
つて、残留ガスを窒素ガスで置換することによつてイオ
ン注入による不純物の混入を低下させることもできる。
次いで反応性イオンプレーテイング法による窒化アルミ
ニウム層のコーテイング操作を行なう。この際イオン注
入機とは別個のイオンプレーテイング装置を使用する場
合にはイオン注入後に空気と接触することになるので一
旦イオンボンバード処理した後に反応性イオンプレーテ
イング処理を行なうことになる。一方、イオン注入機能
とイオンプレーテイング機能とが併設されている同一装
置を使用する場合には機能の切替え操作によつてイオン
注入に引続いて同一装置内で反応性イオンプレーテイン
グ処理を行なうことができるためイオンボンバード処理
を省略することができる。
ニウム層のコーテイング操作を行なう。この際イオン注
入機とは別個のイオンプレーテイング装置を使用する場
合にはイオン注入後に空気と接触することになるので一
旦イオンボンバード処理した後に反応性イオンプレーテ
イング処理を行なうことになる。一方、イオン注入機能
とイオンプレーテイング機能とが併設されている同一装
置を使用する場合には機能の切替え操作によつてイオン
注入に引続いて同一装置内で反応性イオンプレーテイン
グ処理を行なうことができるためイオンボンバード処理
を省略することができる。
尚、イオンボンバード処理は、室内の真空度を2×10-4
〜7×10-4Torrに保持したアルゴンガス若しくは窒素ガ
ス雰囲気下でアルミニウム材を陰極として0.1〜2.
0KVの電圧と共に100〜400Wの高周波を印加しつつ10〜
20分間処理することによつてイオン注入後に空気と接触
して形成されたアルミニウム材表面の酸化物などを放電
洗浄する。
〜7×10-4Torrに保持したアルゴンガス若しくは窒素ガ
ス雰囲気下でアルミニウム材を陰極として0.1〜2.
0KVの電圧と共に100〜400Wの高周波を印加しつつ10〜
20分間処理することによつてイオン注入後に空気と接触
して形成されたアルミニウム材表面の酸化物などを放電
洗浄する。
反応性イオンプレーテイング処理はアルミニウム源とし
て純度99.99%以上のアルミニウムを装入されたるつぼ
を室内に収容して、電子ビームなどでアルミニウムを加
熱溶融させる一方、室内を真空度3×10-4〜7×10-4To
rrに保持し且つ窒素ガス雰囲気として溶融アルミニウム
を蒸発させ、一方、20〜300℃に保持したアルミニウム
材の表面に−0.1〜−2.0KVの電圧と100〜600Wの
高周波を印加することによつてイオン化された窒化アル
ミニウムを生成させる。この際0.6〜2.0Å/秒の
蒸着速度でイオン化された窒化アルミニウムを結晶性窒
化アルミニウム層上に沈着させる。これによつて反応性
イオンプレーテイング法単独の処理において従来1〜5
μm程度に造膜していたときに得られる諸特性を、本発
明による場合には0.1〜1μmの膜厚で充分に発現で
きる。しかしながら所望により窒化アルミニウム層の膜
厚を1μm以上とすることもできる。
て純度99.99%以上のアルミニウムを装入されたるつぼ
を室内に収容して、電子ビームなどでアルミニウムを加
熱溶融させる一方、室内を真空度3×10-4〜7×10-4To
rrに保持し且つ窒素ガス雰囲気として溶融アルミニウム
を蒸発させ、一方、20〜300℃に保持したアルミニウム
材の表面に−0.1〜−2.0KVの電圧と100〜600Wの
高周波を印加することによつてイオン化された窒化アル
ミニウムを生成させる。この際0.6〜2.0Å/秒の
蒸着速度でイオン化された窒化アルミニウムを結晶性窒
化アルミニウム層上に沈着させる。これによつて反応性
イオンプレーテイング法単独の処理において従来1〜5
μm程度に造膜していたときに得られる諸特性を、本発
明による場合には0.1〜1μmの膜厚で充分に発現で
きる。しかしながら所望により窒化アルミニウム層の膜
厚を1μm以上とすることもできる。
窒化アルミニウム層の膜厚を0.1μm以上とした理由
は0.1μm未満では、最初のアルミニウム材の表面粗
度の影響による窒化アルミニウム層の均一性や特性の安
定性などから不十分であるからである。尚、膜厚は2μ
m以上としても諸特性の向上が顕著でなくコスト的にも
不利となる。
は0.1μm未満では、最初のアルミニウム材の表面粗
度の影響による窒化アルミニウム層の均一性や特性の安
定性などから不十分であるからである。尚、膜厚は2μ
m以上としても諸特性の向上が顕著でなくコスト的にも
不利となる。
尚、本発明において加速エネルギーが10〜300KeVで窒素
イオン注入を行なうことによりアルミニウム自体が単結
晶か多結晶かによつてその素地状態を破壊することなく
それに対応した結晶性を呈する窒化アルミニウム層を形
成できるものである。
イオン注入を行なうことによりアルミニウム自体が単結
晶か多結晶かによつてその素地状態を破壊することなく
それに対応した結晶性を呈する窒化アルミニウム層を形
成できるものである。
(作 用) 本発明は、アルミニウム材への窒素イオン注入の加速エ
ネルギーおよび注入照射量を特定範囲のものとすること
により、アルミニウム材表層部に結晶性窒化アルミニウ
ム層を形成し、次いで反応性イオンプレーテイングによ
り窒化アルミニウムをその上に沈着させると、イオン注
入により形成された結晶性窒化アルミニウム層の上にエ
ピタキシヤル成長により窒化アルミニウム結晶層が生成
される。従つて本発明によれば、イオン注入層とイオン
プレーテイング層との間に界面が存在せずに所望の厚さ
の結晶性窒化アルミニウム層を得ることができ、イオン
プレーテイング法のみによる方法に較べて基板との耐剥
離性が向上すると共に、窒化アルミニウム層自体の特
性、例えば抵抗率や絶縁耐圧等も向上する、また、イオ
ン注入法単独により処理する場合に較べ、より短時間
で、より厚膜状の窒化アルミニウム層を得ることができ
る。
ネルギーおよび注入照射量を特定範囲のものとすること
により、アルミニウム材表層部に結晶性窒化アルミニウ
ム層を形成し、次いで反応性イオンプレーテイングによ
り窒化アルミニウムをその上に沈着させると、イオン注
入により形成された結晶性窒化アルミニウム層の上にエ
ピタキシヤル成長により窒化アルミニウム結晶層が生成
される。従つて本発明によれば、イオン注入層とイオン
プレーテイング層との間に界面が存在せずに所望の厚さ
の結晶性窒化アルミニウム層を得ることができ、イオン
プレーテイング法のみによる方法に較べて基板との耐剥
離性が向上すると共に、窒化アルミニウム層自体の特
性、例えば抵抗率や絶縁耐圧等も向上する、また、イオ
ン注入法単独により処理する場合に較べ、より短時間
で、より厚膜状の窒化アルミニウム層を得ることができ
る。
(発明の効果) 本発明は、上述のようにアルミニウム材表面に特定加速
エネルギーによる窒素イオン注入を行なつた後反応性イ
オンプレーテイングを行なうものであり、これにより窒
化アルミニウム層の保有する固有特性を十分に発揮し、 (イ)極めて薄い膜厚で所望の特性を有する窒化アルミニ
ウム層を結晶状で得ることができる。
エネルギーによる窒素イオン注入を行なつた後反応性イ
オンプレーテイングを行なうものであり、これにより窒
化アルミニウム層の保有する固有特性を十分に発揮し、 (イ)極めて薄い膜厚で所望の特性を有する窒化アルミニ
ウム層を結晶状で得ることができる。
(ロ)イオン注入法の欠点である製造時間の長い点が解消
され従来の製造時間の1/2以下に短縮化でき生産性を著
しく向上できる。
され従来の製造時間の1/2以下に短縮化でき生産性を著
しく向上できる。
(ハ)薄膜化によるコストの低減が達成される。
等の効果が得られ、工業上極めて有効なものである。
(実施例) 本発明を実施例により詳述するが、これに限定されるも
のでなく、上述のように適宜の態様を採り得るものであ
る。
のでなく、上述のように適宜の態様を採り得るものであ
る。
実施例1 集積回路用基板向けとして純度99.0%のアルミニウム板
(板厚0.1mm)に50g/lのカセイソーダ水溶液で脱
脂・脱膜処理と水洗処理を施して表面浄化した。
(板厚0.1mm)に50g/lのカセイソーダ水溶液で脱
脂・脱膜処理と水洗処理を施して表面浄化した。
次いで真空度1×10-5Torrのイオン注入室で窒素イオン
(N2 +60%、N+40%)を加速エネルギー90KeVで室温に
保持されたアルミニウム板の表面に照射させ、イオン注
入照射量が1×1018イオン/cm2となつた時点でイオン
注入を終了させた。(イオン注入機はZYMET社製Z−100
型機を使用)イオン注入後空気中に取出したため、高周
波イオンプレーテイング装置に配置した後真空度5×10
-4Torrのアルゴンガス雰囲気中でアルミニウム板に−
1.0KeVの電圧と200Wの高周波を印加しつつ、イオン
ボンバード処理した。
(N2 +60%、N+40%)を加速エネルギー90KeVで室温に
保持されたアルミニウム板の表面に照射させ、イオン注
入照射量が1×1018イオン/cm2となつた時点でイオン
注入を終了させた。(イオン注入機はZYMET社製Z−100
型機を使用)イオン注入後空気中に取出したため、高周
波イオンプレーテイング装置に配置した後真空度5×10
-4Torrのアルゴンガス雰囲気中でアルミニウム板に−
1.0KeVの電圧と200Wの高周波を印加しつつ、イオン
ボンバード処理した。
その後、室内に窒素ガス雰囲気に置換しつつ真空度を
5.5×10-4Torrとして99.99%純度のアルミニウムを
電子ビームで加熱溶融して蒸発させた後、アルミニウム
板に−0.5KVの電圧と400Wの高周波を印加してイオ
ンプレーテイングを処理をし、窒化アルミニウム層を
0.5μm形成させた。
5.5×10-4Torrとして99.99%純度のアルミニウムを
電子ビームで加熱溶融して蒸発させた後、アルミニウム
板に−0.5KVの電圧と400Wの高周波を印加してイオ
ンプレーテイングを処理をし、窒化アルミニウム層を
0.5μm形成させた。
一方、比較材として、同一アルミニウム板に窒素のイオ
ン注入処理を行なわず、同一のイオンボンバード処理と
イオンプレーテイング処理とを施したものを製作した。
ン注入処理を行なわず、同一のイオンボンバード処理と
イオンプレーテイング処理とを施したものを製作した。
上述により得られたものにつき電気的特性を測定した結
果を第1表に示す。
果を第1表に示す。
又、電流−電圧の電気特性について測定した結果を第1
図に示す。第1図から明らかなように比較例(a)では、
1.5Vで破断してしまい通常のヒステリシス曲線が得
られないのに対して本発明材(b)は電圧は28Vで、電流
が0.45μAを示し、良好な電気的特性を示した。
図に示す。第1図から明らかなように比較例(a)では、
1.5Vで破断してしまい通常のヒステリシス曲線が得
られないのに対して本発明材(b)は電圧は28Vで、電流
が0.45μAを示し、良好な電気的特性を示した。
実施例2 磁気デイスク用基板用として、アルミニウム−4%マグ
ネシウム合金板(板厚1mm)で表面粗度Ra=50Åとして
表面浄化処理したものに、真空度1×10-6Torrのイオン
注入室で窒素イオン(N2 +)を加速エネルギー100KeVで
1×1018イオン/cm2のイオン注入照射量になるようイ
オン注入処理した(イオン注入機は、RIKEN 200KeVLow
Current Implonterを使用)。
ネシウム合金板(板厚1mm)で表面粗度Ra=50Åとして
表面浄化処理したものに、真空度1×10-6Torrのイオン
注入室で窒素イオン(N2 +)を加速エネルギー100KeVで
1×1018イオン/cm2のイオン注入照射量になるようイ
オン注入処理した(イオン注入機は、RIKEN 200KeVLow
Current Implonterを使用)。
次いで高周波イオンプレーテイング装置に搬入し、真空
度5×10-4Torrのアルゴンガス雰囲気で−0.5KeVの
電圧と400Wの高周波を印加してイオンボンバード処理
した。
度5×10-4Torrのアルゴンガス雰囲気で−0.5KeVの
電圧と400Wの高周波を印加してイオンボンバード処理
した。
その後、純度99.99%のAlをアルミニウムイオン源とし
て真空度6×10-4Torrで且つ窒素ガス雰囲気下で蒸発さ
せ、−0.5KeVの基板電圧と400Wの高周波を上記Al−
Mg合金板に印加してイオンプレーテイング処理をし、1
μmの膜厚の窒化アルミニウム層が形成された。
て真空度6×10-4Torrで且つ窒素ガス雰囲気下で蒸発さ
せ、−0.5KeVの基板電圧と400Wの高周波を上記Al−
Mg合金板に印加してイオンプレーテイング処理をし、1
μmの膜厚の窒化アルミニウム層が形成された。
一方比較材として同一のAl−Mg合金板に同一の条件下で
のイオンボンバード処理とイオンプレーテイング処理の
みを施したものを製作した。
のイオンボンバード処理とイオンプレーテイング処理の
みを施したものを製作した。
上述により得られたものに対して超微小硬度計(島津製
作所製DUH−50型測定機)で動的挿入硬度を測定したと
ころ、上記した処理をしないブランク材を基準とした
時、本発明例は平均6倍の硬度を示したが比較例では平
均2倍程度であつた。
作所製DUH−50型測定機)で動的挿入硬度を測定したと
ころ、上記した処理をしないブランク材を基準とした
時、本発明例は平均6倍の硬度を示したが比較例では平
均2倍程度であつた。
又、試料をデイスクに又、相手材としてピンを用いたピ
ン−オン−デイスク(pin on disk)型摩耗試験機を用
い滑り摩耗試験を大気中室温、無潤滑下でテスト荷重1
Kgf、摩耗速度100mm/秒摩耗距離50mの条件下で行ない
摩耗量を測定した。その結果反応性イオンプレーテイン
グにより作製した同じ膜厚を有する窒化アルミニウム層
において窒素イオン注入を施したものは未注入のものに
比較して摩耗量が1/5に減少し、良好な耐摩耗性を示し
た。
ン−オン−デイスク(pin on disk)型摩耗試験機を用
い滑り摩耗試験を大気中室温、無潤滑下でテスト荷重1
Kgf、摩耗速度100mm/秒摩耗距離50mの条件下で行ない
摩耗量を測定した。その結果反応性イオンプレーテイン
グにより作製した同じ膜厚を有する窒化アルミニウム層
において窒素イオン注入を施したものは未注入のものに
比較して摩耗量が1/5に減少し、良好な耐摩耗性を示し
た。
実施例3 実施例2で供したものと同一のアルミニウム−4wt%マ
グネシウム合金に対して、ザイメツト社製イオン注入機
Z−100を用いて加速エネルギー90KeVで窒素イオン(N2
++N+ )を5×1017イオン/cm2(第2図のb線)及び
1×1018イオン/cm2(第2図のc線)の注入量でイオ
ン注入した。
グネシウム合金に対して、ザイメツト社製イオン注入機
Z−100を用いて加速エネルギー90KeVで窒素イオン(N2
++N+ )を5×1017イオン/cm2(第2図のb線)及び
1×1018イオン/cm2(第2図のc線)の注入量でイオ
ン注入した。
次いで高周波イオンプレーテイング装置内に被処理材を
セツトした後、イオンボンバード処理し、99.99%純度
のアルミニウムと窒素ガスとの反応性イオンプレーテイ
ングにより被処理材に−0.5KVの電圧と400Wの高周
波を印加しつつ、イオンプレーテイング処理し、1μm
の窒化アルミニウム層を形成させた。なお比較例とし
て、窒素イオン注入なしの反応性イオンプレーテイング
だけで1μmの窒化アルミニウム膜を形成させたもの
(第2図のa線)を製作した。
セツトした後、イオンボンバード処理し、99.99%純度
のアルミニウムと窒素ガスとの反応性イオンプレーテイ
ングにより被処理材に−0.5KVの電圧と400Wの高周
波を印加しつつ、イオンプレーテイング処理し、1μm
の窒化アルミニウム層を形成させた。なお比較例とし
て、窒素イオン注入なしの反応性イオンプレーテイング
だけで1μmの窒化アルミニウム膜を形成させたもの
(第2図のa線)を製作した。
以上により製作した試料につき、スクラツチ試験(スイ
スのLSRH社製試験機レベテストを使用)で荷重−Acoust
ic Emission特性を測定したところ、第2図に示すよう
な結果が得られた。
スのLSRH社製試験機レベテストを使用)で荷重−Acoust
ic Emission特性を測定したところ、第2図に示すよう
な結果が得られた。
これによると、イオン注入後に反応性イオンプレーティ
ング層を形成した第2図b線、c線は、イオン未注入の
ものに比べて密着性が向上し、特に第2図c線(本発明
材)は、イオン注入量が5×1017イオン/cm2の第2
図b線のものよりも密着性に優れるとともに、イオン未
注入のものに比べて2倍程度の密着性を発現させ得るこ
とが分かる。これは窒素イオンの注入照射量を1×10
18イオン/cm2以上とすることが密着性の向上に有効で
あることを示している。
ング層を形成した第2図b線、c線は、イオン未注入の
ものに比べて密着性が向上し、特に第2図c線(本発明
材)は、イオン注入量が5×1017イオン/cm2の第2
図b線のものよりも密着性に優れるとともに、イオン未
注入のものに比べて2倍程度の密着性を発現させ得るこ
とが分かる。これは窒素イオンの注入照射量を1×10
18イオン/cm2以上とすることが密着性の向上に有効で
あることを示している。
第1図は、実施例1において得られた基板の電流−電圧
特性を示す線図であり、第2図は、実施例3で製作され
た試料に対するスクラツチ試験で得られた荷重−Acoust
ic Emission特性を示す線図である。
特性を示す線図であり、第2図は、実施例3で製作され
た試料に対するスクラツチ試験で得られた荷重−Acoust
ic Emission特性を示す線図である。
フロントページの続き (72)発明者 岩木 正哉 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (56)参考文献 特開 昭60−128262(JP,A) 特開 昭55−100974(JP,A) 特開 昭60−141869(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】アルミニウム材に加速エネルギー10〜3
00KeVにて1×1018イオン/cm2以上の注入照射
量で窒素をイオン注入し結晶性窒化アルミニウム層を形
成した後、反応性イオンプレーティング方法により前記
結晶性窒化アルミニウム層上に窒化アルミニウム結晶層
からなる表面改質層を得ることを特徴とする結晶性窒化
アルミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61101766A JPH0633456B2 (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | 結晶性窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61101766A JPH0633456B2 (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | 結晶性窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62260058A JPS62260058A (ja) | 1987-11-12 |
| JPH0633456B2 true JPH0633456B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=14309346
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61101766A Expired - Lifetime JPH0633456B2 (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | 結晶性窒化アルミニウム層を有するアルミニウム材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0633456B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55100974A (en) * | 1979-01-23 | 1980-08-01 | Citizen Watch Co Ltd | Parts for formation of film |
| JPH0621353B2 (ja) * | 1983-12-15 | 1994-03-23 | 株式会社東芝 | 高熱伝導性複合回路基板の製造方法 |
| JPS60141869A (ja) * | 1983-12-29 | 1985-07-26 | Nissin Electric Co Ltd | 膜形成方法および膜形成装置 |
-
1986
- 1986-05-01 JP JP61101766A patent/JPH0633456B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62260058A (ja) | 1987-11-12 |
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