JPH0662638B2 - グリゼオール酸モノエステル誘導体の製造法 - Google Patents
グリゼオール酸モノエステル誘導体の製造法Info
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- JPH0662638B2 JPH0662638B2 JP16805490A JP16805490A JPH0662638B2 JP H0662638 B2 JPH0662638 B2 JP H0662638B2 JP 16805490 A JP16805490 A JP 16805490A JP 16805490 A JP16805490 A JP 16805490A JP H0662638 B2 JPH0662638 B2 JP H0662638B2
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Description
[目的] (産業上の利用分野) 本発明は、グリゼオール酸モノエステル誘導体の新規な
製造法に関する。 (従来の技術) 一般式 を有するグリゼオール酸類縁体から、グリゼオール酸モ
ノエステル誘導体を一工程で製造する方法としては、特
願昭第63-304426号公報記載の方法がある。 しかしながら、この方法では、9′位誘導体と8′位誘
導体が混合物として製造されるため、分離手段が必要で
あり、且つ、収率が悪い。 (当該発明が解決しようとする課題) 本発明者等は、グリゼオール酸モノエステル誘導体の製
造方法について永年に亘り鋭意研究を行なった結果、エ
ステル化反応をリチウム塩基又は弗素化合物の存在下に
行なうことにより、9′位誘導体を選択的に、且つ、大
量に合成を行なう際も収率良く、製造できることを見出
し本発明を完成した。 [構成] 本発明の 一般式 を有するグリゼオール酸モノエステル誘導体{式中、R
1及びR2は同一又は異なって、水素原子又は保護され
ていてもよい水酸基を示し、R3及びR4は同一で水素
原子を示すか又はR3とR4が一緒になって単結合を示
し、R5は、 一般式R6-COOCH(R7)- (II)、 R8-OCOOCH(R9)- (III)、 又は を有する基
製造法に関する。 (従来の技術) 一般式 を有するグリゼオール酸類縁体から、グリゼオール酸モ
ノエステル誘導体を一工程で製造する方法としては、特
願昭第63-304426号公報記載の方法がある。 しかしながら、この方法では、9′位誘導体と8′位誘
導体が混合物として製造されるため、分離手段が必要で
あり、且つ、収率が悪い。 (当該発明が解決しようとする課題) 本発明者等は、グリゼオール酸モノエステル誘導体の製
造方法について永年に亘り鋭意研究を行なった結果、エ
ステル化反応をリチウム塩基又は弗素化合物の存在下に
行なうことにより、9′位誘導体を選択的に、且つ、大
量に合成を行なう際も収率良く、製造できることを見出
し本発明を完成した。 [構成] 本発明の 一般式 を有するグリゼオール酸モノエステル誘導体{式中、R
1及びR2は同一又は異なって、水素原子又は保護され
ていてもよい水酸基を示し、R3及びR4は同一で水素
原子を示すか又はR3とR4が一緒になって単結合を示
し、R5は、 一般式R6-COOCH(R7)- (II)、 R8-OCOOCH(R9)- (III)、 又は を有する基
【式中、R6、R7、R8及びR9は、同一
又は異なって、炭素数1乃至10個の直鎖若しくは分枝鎖
アルキル基、又は炭素数3乃至10個のシクロアルキル基
を示し、R10は、炭素数6乃至10のアリール基、炭素
数1乃至10個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基、又は炭
素数3乃至10個のシクロアルキル基を示し、R11及び
R12は、水素原子又は低級アルキル基を有し、R13
は、置換されていてもよい炭素数1乃至18個の脂肪族ア
シルオキシ若しくは置換されていてもよい炭素数1乃至
18個の脂肪族アシルチオ基(該置換基としては、炭素数
3乃至10個のシクロアルキル基又はハロゲン原子を示
す。)或いは芳香族アシルオキシ若しくは芳香族アシル
チオ基を示し、R14は、R13と同様の基、水酸基、
メルカプト基、カルボキシ基、アミノ基、ニトロ基、低
級アルキル基、ハロゲン原子又は低級アルコキシ基を示
し、mは、0乃至3の整数を示し、nは、0乃至2の整
数を示す。】を示す。}の新規な製造法は、 一般式 で表わされる化合物(式中、R1、R2、R3及びR4
は前記と同意義を示す。)と、 一般式R5-Xを有する基(式中、R5は前記と同意義を示
し、Xは脱離基を示す。)で表わされる化合物とを、 リチウム塩基又は弗素化合物の存在下に反応させること
を特徴とする。 上記一般式(I)において、R1及びR2で定義された
「保護されていてもよい水酸基」の「保護基」分として
は、反応における保護基及び生体に投与する際のプロド
ラッグ化のための保護基を示し、例えば、ホルミル、ア
セチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペン
タノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オク
タノイル、ラウロイル、ミリストイル、トリデカノイ
ル、パルミトイル、ステアロイルのようなアルキルカル
ボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリク
ロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲン
化アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低
級アルコキシアルキルカルボニル基、(E)-2-メチル-2-
ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の脂
肪族アシル基;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフ
トイルのようなアリールカルボニル基、2-ブロモベンゾ
イル、4-クロロベンゾイルのようなハロゲン化アリール
カルボニル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル、4-トルオ
イルのような低級アルキル化アリールカルボニル基、4-
アニソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニ
ル基、4-ニトロベンゾイル、2-ニトロベンゾイルのよう
なニトロ化アリールカルボニル基、2-(メトキシカルボ
ニル)ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化
アリールカルボニル基、4-フェニルベンゾイルのような
アリール化アリールカルボニル基等の芳香族アシル基;
テトラヒドロピラン-2-イル、3-ブロモテトラヒドロピ
ラン-2-イル、4-メトキシテトラヒドロピラン-4-イル、
テトラヒドロチオピラン-2-イル、4-メトキシテトラヒ
ドロチオピラン-4-イルのようなテトラヒドロピラニル
又はテトラヒドロチオピラニル基;テトラヒドロフラン
-2-イル、テトラヒドロチオフラン-2-イルのようなテト
ラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基;ト
リメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメ
チルシリル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソ
プロピルシリル、メチルジ-t-ブチルシリル、トリイソ
プロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジ
フェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフ
ェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシ
リルのような1乃至2個のアリール基で置換されたトリ
低級アルキルシリル基等のシリル基;メトキシメチル、
1,1-ジメチル-1-メトキシメチル、エトキシメチル、プ
ロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチ
ル、t-ブトキシメチルのような低級アルコキシメチル等
のアルコキシメチル基、2-メトキシエトキシメチルのよ
うな低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2-
トリクロロエトキシメチル、ビス(2-クロロエトキシ)
メチルのようなハロゲン化低級アルコキシメチル等のア
ルコキシメチル基;1-エトキシエチル、1-メチル-1-メ
トキシエチル、1-(イソプロポキシ)エチルのような低
級アルコキシ化エチル基、2,2,2-トリクロロエチルのよ
うなハロゲン化エチル基、2-(フェニルゼレニル)エチ
ルのようなアリールゼレニル化エチル基等の置換エチル
基;ベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル、α−
ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチ
ル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチ
ル、9-アンスリルメチルのような1乃至3個のアリール
基で置換された低級アルキル基、4-メチルベンジル、2,
4,6-トリメチルベンジル、3,4,5-トリメチルベンジル、
4-メトキシベンジル、4-メトキシフェニルジフェニルメ
チル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジル、4-クロロ
ベンジル、4-ブロモベンジル、4-シアノベンジル、4-シ
アノベンジルジフェニルメチル、ビス(2-ニトロフェニ
ル)メチル、ピペロニルのような低級アルキル、低級ア
ルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が
置換された1乃至3個のアリール基で置換された低級ア
ルキル基等のアラルキル基;メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソブトキシ
カルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,
2-トリクロロエトキシカルボニル、2-トリメチルシリル
エトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アル
キルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基
等のアルコキシカルボニル基;ビニルオキシカルボニ
ル、アリルオキシカルボニルのようなアルケニルオキシ
カルボニル基;ベンジルオキシカルボニル、4-メトキシ
ベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオ
キシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、
4-ニトロベンジルオキシカルボニルのような1乃至2個
の低級アルコキシ又はニトロ基でアリール環が置換され
ていてもよいアラルキルオキシカルボニル基のような反
応における保護基及びピバオイルオキシメチルオキシカ
ルボニルのような生体に投与する際のプロドラッグ化の
ための生体内で加水分解され易い保護基を示し、好適に
は脂肪族アシル基及び芳香族アシル基である。 R6、R7、R8、R9及びR10で定義された「炭素
数1乃至10個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基」として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチルプ
ロピル、ヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチ
ル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、3,3-ジメチ
ルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、
1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチ
ルブチル、2-エチルブチル、ヘプチル、1-メチルヘキシ
ル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘ
キシル、5-メチルヘキシル、1-プロピルブチル、4,4-ジ
メチルペンチル、オクチル、1-メチルヘプチル、2-メチ
ルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、5-
メチルヘプチル、6-メチルヘプチル、1-プロピルペンチ
ル、2-エチルヘキシル、5,5-ジメチルヘキシル、ノニ
ル、3-メチルオクチル、4-メチルオクチル、5-メチルオ
クチル、6-メチルオクチル、1-プロピルヘキシル、2-エ
チルヘプチル、6,6-ジメチルヘプチル、デシル、1-メチ
ルノニル、3-メチルノニル、8-メチルノニル、3-エチル
オクチル、3,7-ジメチルオクチル、7,7-ジメチルオクチ
ルを挙げることができるが、好適には炭素数1乃至6の
直鎖又は分枝鎖アルキル基である。 R6、R7、R8、R9、R10及びR13で定義され
た「炭素数3乃至10個のシクロアルキル基」としては、
例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル、シクロノニル、シクロデシルのような3乃至10員飽
和環状炭化水素基を示し、好適には5乃至7員飽和環状
炭化水素基である。 R10で定義された「炭素数6乃至10個のアリール基」
としては、例えばフェニル、ナフチルのような6乃至10
員環状芳香炭化水素基を示し、好適には6員環状芳香炭
化水素基である。 R11、R12及びR14で定義された「低級アルキル
基」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-
エチルプロピル、ヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチ
ルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、3,
3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチル
ブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,
3-ジメチルブチル、2-エチルブチルのような炭素数1乃
至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基を挙げることができ
るが、好適には炭素数1乃至4の直鎖又は分枝鎖アルキ
ル基である。 R13の定義における「置換されていてもよい炭素数1
乃至18個の脂肪族アシルオキシ」及び、「置換されてい
てもよい炭素数1乃至18個の脂肪族アシルチオ」の「炭
素数1乃至18個の脂肪族アシル基」としては、例えば、
ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ブテニ
ルカルボニル、イソブチリル、ペンタノイル、ペンテニ
ルカルボニル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、
オクタノイル、ノニルカルボニル、デシルカルボニル、
3-メチルノニルカルボニル、8-メチルノニルカルボニ
ル、3-エチルオクチルカルボニル、3,7-ジメチルオクチ
ルカルボニル、ウンデシルカルボニル、ドデシルカルボ
ニル、トリデシルカルボニル、テトラデシルカルボニ
ル、ペンタデシルカルボニル、ペンタデセニルカルボニ
ル、ヘキサデシルカルボニル、1-メチルペンタデシルカ
ルボニル、14-メチルペンタデシルカルボニル、13,13-
ジメチルテトラデシルカルボニル、ヘプタデシルカルボ
ニル、15-メチルヘキサデシルカルボニル、のような飽
和又は不飽和の直鎖又は分枝鎖脂肪酸アシル基を挙げる
ことができるが、好適には炭素数1乃至6個の直鎖又は
分枝鎖脂肪族アシル基である。 R13及びR14の定義における「ハロゲン原子」とし
ては、弗素、塩素、臭素又は沃素を示し、R13におけ
る、「ハロゲン原子の置換した脂肪族アシル基」として
は、例えば、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリ
クロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲ
ン化アルキルカルボニル基を挙げることができる。 R13の定義における「芳香族アシルオキシ」及び「芳
香族アシルチオ」の「芳香族アシル基」としては、置換
基を有していてもよいアリールカルボニル基を示し、か
かる「アリール」とは、前記と同意義を示し、好適には
フェニル基である。ここで、「置換基を有していてもよ
いアリールカルボニル基」とは、上記「アリール」の環
上に、1乃至4個の下記より選択される置換基を有して
いてもよいアリールカルボニル基を示し、該環上の置換
基としては、アミノ基;ニトロ基;シアノ基;前記低級
アルキル若しくは、例えばトリフルオロメチル、トリク
ロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブ
ロモメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリクロロエチ
ル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-ブロモエチル、2-ク
ロロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジブロモエチルの
ようなハロゲン化低級アルキル基で置換されていてもよ
いカルボキシ基;カルバモイル基;前記ハロゲン原子;
前記低級アルキル基;例えばメトキシ、エトキシ,n-プ
ロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキ
シ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、イソペン
トキシ、2-メチルブトキシ、ネオペントキシ、n-ヘキシ
ルオキシ、4-メチルペンチルオキシ、3-メチルペンチル
オキシ、2-メチルペンチルオキシ、3,3-ジメチルブチル
オキシ、2,2-ジメチルブチルオキシ、1,1-ジメチルブチ
ルオキシ、1,2-ジメチルブチルオキシ、1,3-ジメチルブ
チルオキシ、2,3-ジメチルブチルオキシのような低級ア
ルコキシ基(R14の定義においても同様。);前記ハ
ロゲン化低級アルキル基及び前記「炭素数1乃至18個の
脂肪族アシル基」を挙げることができ、好適には、ハロ
ゲン原子又はハロゲン化低級アルキル基である。 Xの定義における「脱離基」とは、例えば、塩素、臭
素、沃素のようなハロゲン原子;アセトキシ、プロピオ
ニルオキシのようなアルキルカルボニルオキシ基、クロ
ロアセチルオキシ、ジクロロアセチルオキシ、トリクロ
ロアセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキシのよう
なハロゲン化アルキルカルボニルオキシ基、メトキシア
セチルオキシのような低級アルコキシアルキルカルボニ
ルオキシ基、(E)-2-メチル2-ブテノイルオキシのような
不飽和アルキルカルボニルオキシ基等の脂肪族アシルオ
キシ基;ベンゾイルオキシのようなアリールカルボニル
オキシ基、2-ブロモベンゾイルオキシ、4-クロロベンゾ
イルオキシのようなハロゲン化アリールカルボニルオキ
シ基、2,4,6-トリメチルベンゾイルオキシ、4-トルオイ
ルオキシのような低級アルキル化アリールカルボニルオ
キシ基、4-アニソイルオキシのような低級アルコキシ化
アリールカルボニルオキシ基、4-ニトロベンゾイルオキ
シ、2-ニトロベンゾイルオキシのようなニトロ化アリー
ルカルボニルオキシ基等の芳香族アシルオキシ基;トリ
クロロメチルオキシのようなトリハロゲノメチルオキシ
基;メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ
のような低級アルカンスルホニルオキシ基;トリフオロ
メタンスルホニルオキシ、ペンタフルオロエタンスルホ
ニルオキシのようなハロゲノ低級アルカンスルホニルオ
キシ基;ベンゼンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホ
ニルオキシのようなアリールスルホニルオキシ基又はジ
アゾ基等の脱離基である。 本発明の化合物(I)は、塩にすることができるが、その
ような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩
又はカルシウム塩のようなアルカリ金属又はアルカリ土
類金属の塩;メチルアミン、エチルアミン、モルホリ
ン、ピペリジンのような有機塩基の塩;弗化水素酸塩、
塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン
化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の
無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンス
ルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルキル
スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンス
ルホン酸塩のようなアリールスンホン酸塩、フマール酸
塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレ
イン酸塩等の有機酸塩及びグルタミン酸塩、アスパラギ
ン酸塩のようなアミノ酸塩をあげることができる。 本発明の化合物(I)は、分子内に不斉炭素を有し、各々
がS配位、R配位である立体異性体が存在するが、その
各々、或いはそれらの混合物のいずれも本発明に包含さ
れる。 化合物(I)において、好適な化合物としては、 (1)R1及びR2が同一又は異なって、水素原子又は脂
肪族アシル基又は芳香族アシル基で保護されていてもよ
い水酸基である化合物 (2)R3及びR4が同一で水素原子を示すか又はR3と
R4が一緒になって単結合を示す化合物 (3)R6が、炭素数1乃至6個の直鎖若しくは分枝鎖ア
ルキル基、又は炭素数5乃至7個のシクロアルキル基で
ある化合物 (4)R7が、炭素数1乃至6個の直鎖若しくは分枝鎖ア
ルキル基である化合物 (5)R8又はR9が、同一又は異なって炭素数1乃至6
個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基である化合物 (6)R10が、フェニル基、炭素数1乃至6個の直鎖若
しくは分岐鎖アルキル基、又は炭素数5乃至7個のシク
ロアルキル基である化合物 (7)R11が、水素原子又は低級アルキル基である化合
物、 (8)R12が、水素原子である化合物、 (9)R13が、炭素数1乃至18個の脂肪族アシルオキシ
基である化合物、 (10)R13が、炭素数1乃至6個の脂肪族アシルオキシ
基である化合物、 (11)R14が、R13と同様の基、低級アルキル基、低
級アルコキシ基又はハロゲン原子である化合物、 (12)mが、0乃至2である化合物、 (13)nが、0乃至1である化合物、 を挙げることができる。 本発明のグリゼオール酸モノエステル誘導体の製造法
は、以下の通りである。 上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、及びXは前
記と同意義を示す。 反応工程は、原料化合物(I)を溶媒中、リチウム塩基
(1乃至5当量、好適には3当量)又は弗素化合物(1
乃至5当量、好適には3当量)の存在下に、一般式R5-X
を有するエステル化試薬(1乃至5当量、好適には2当
量)を反応させ、所望により、R1及び/又はR2の水
酸基の保護基を除去し、9′−モノエステル体(VI)を製
造する工程である。 使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質及
びリチウム塩基をある程度溶解するものであれば特に限
定はないが、好適には、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのよ
うなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキ
シド類;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエー
テル類又はアセトニトリルのようなニトリル類及び上記
溶媒の混合溶媒を挙げることができる。 リチウム塩基としては、リチウムを含有する塩基であれ
ば特に限定はないが、好適には、炭酸リチウム、水酸化
リチウム、水素化リチウムのようなリチウム無機塩基及
びリチウムジメチルアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド等のリチウムアミドのようなリチウム有機塩基を挙
げることができ、好適には炭酸リチウム又は水素化リチ
ウムである。 弗素化合物としては、弗素を含有すれる化合物であれ
ば、特に限定はないが、好適には弗化リチウム、弗化ナ
トリウム、弗化カリウム、弗化ルビジウム、弗化セシウ
ム等の弗化アルカリ金属塩、弗化マグネシウム、弗化カ
ルシウム等の弗化アルカリ土類金属塩のよう無機弗化
物、又は、弗化テトラブチルアンモニウム等の四級低級
アルキルアンモニウム弗素化物塩のような有機弗化物を
挙げることができ、特に好適には弗化カリウム、弗化セ
シウムのような弗化アルカリ金属塩である。 エステル化試薬の脱離基Xとしては、好適には塩素、臭
素、沃素のようなハロゲン原子であり、特に好適には沃
素原子である。 反応温度は0℃乃至150℃で行なわれるが、好適には、2
0℃乃至70℃であり、特に好適には室温である。 反応時間は、主に反応温度、原料化合物又は使用される
溶媒、リチウム塩基若しくは弗素化合物の種類によって
異なるが、通常10分乃至4日間であり、好適には、8乃
至12時間である。 反応終了後、本反応の目的化合物(VI)は常法に従って、
反応混合物から採取できる。例えば、反応液にメチレン
クロリド、酢酸エチルのような水と混じらない有機溶媒
を加え、稀釈し、更に水を加える。その後、水層を分離
し、pHを3乃至4に調節した後、テトラヒドロフランと
酢酸エチルの混合溶媒(好適には1:1の混合溶媒)で
3回抽出する。抽出液を飽和食塩水で1回洗浄した後、
硫酸マグネシウムのような乾燥剤で乾燥する。この液を
減圧下に乾固することにより、目的物(VI)を単離するこ
とができる。 所望の工程である水酸基の保護基の脱保護の工程はその
保護基の種類によって異なるが、一般にこの分野の技術
において周知の方法によって以下の様に実施される。 水酸基の保護基として、トリ低級アルキルシリル基を使
用した場合には、通常弗化テトラブチルアンモニウムの
ような弗素アニオンを生成する化合物で処理することに
より除去する。反応溶媒は反応を阻害しないものであれ
ば特に限定はないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン
のようなエーテル類が好適である。反応温度及び反応時
間は特に限定はないが、通常室温で10乃至18時間反応さ
せる。 水酸基の保護基が、アラルキルオキシカルボニル基又は
アラルキル基である場合には、通常、還元剤と接触させ
ることにより除去することができる。例えば、パラジウ
ム炭素、白金、ラネーニッケルのような触媒を用い、常
温にて接触還元を行なうことにより達成される。反応は
溶媒の存在下に行なわれ、使用される反応溶媒としては
本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、メ
タノール、エタノールのようなアルコール類、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、酢酸のよ
うな脂肪酸又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒が好
適である。反応温度及び反応時間は出発物質及び使用す
る還元剤等によって異なるが、通常は0℃乃至室温で、
5分乃至12時間である。 又、液体アンモニア中若しくはメタノール、エタノール
のようなアルコール中において、−78℃〜−20℃で、金
属リチウム若しくはナトリウムを作用させることによっ
ても除去できる。 更に、塩化アルミニウム−沃化ナトリウム又はトリメチ
ルシリルアイオダイドのようなアルキルシリルハライド
類を用いても除去することができる。反応は溶媒の存在
下に行なわれ、使用される反応溶媒としては本反応に関
与しないものであれば特に限定はないが、好適には、ア
セトニトリルのようなニトリル類、メチレンクロリド、
クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類又はこれら
の混合溶媒が使用される。反応温度は出発物質等によっ
て異なるが、通常は0℃乃至50℃である。 尚、反応基質が硫黄原子を有する場合においては、好適
には、塩化アルミニウム−沃化ナトリウムが用いられ
る。 水酸基の保護基が、脂肪族アシル基、芳香族アシル基又
はアルコキシカルボニル基である場合には、溶媒の存在
下に、塩基で処理することにより除去することができ
る。塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えない
ものであれば特に限定はないが、好適にはナトリウムメ
トキシドのような金属アルコラート類、アンモニア水、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭
酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアル
カリ金属水酸化物又は濃アンモニア−メタノールを用い
て実施される。使用される溶媒としては通常の加水分解
反応に使用されるものであれば特に限定はなく、水、メ
タノール、エタノール、n−プロパノールのようなアル
コール類若しくはテトラヒドロフラン、ジオキサンのよ
うなエーテル類のような有機溶媒又は水と有機溶媒との
混合溶媒が好適である。反応温度及び反応時間は出発物
質及び用いる塩基等によって異なり特に限定はないが、
副反応を抑制するために、通常は0℃乃至150℃で、1
乃至10時間である。 水酸基の保護基が、アルコキシメチル基、テトラヒドロ
ピラニル基、テトラヒドロフラニル基又は置換されたエ
チル基である場合には、通常溶媒中で酸で処理すること
により除去することができる。使用される酸としては、
好適には塩酸、酢酸−硫酸、p−トルエンスルホン酸又
は酢酸等である。使用される溶媒としては本反応に関与
しないものであれば特に限定はないが、メタノール、エ
タノールのようなアルコール類;テトラヒドロフラン、
ジオキサンのようなエーテル類又はこれらの有機溶媒と
水との混合溶媒が好適である。反応温度及び反応時間は
出発物質及び用いる酸の種類等によって異なるが、通常
は0℃乃至50℃で、10分乃至18時間である。 水酸基の保護基が、アルケニルオキシカルボニル基であ
る場合は、通常前記水酸基の保護基が脂肪族アシル基、
芳香族アシル基又はアルコキシカルボニル基である場合
の除去反応の条件と同様にして塩基と処理することによ
り脱離させることができる。尚、アリルオキシカルボニ
ルの場合は、特にパラジウム及びトリフェニルホスフィ
ン若しくはニッケルテトラカルボニルを使用して除去す
る方法が簡便で、副反応が少なく実施することができ
る。 尚、更に所望により、特開昭60-94992号公報記載の方法
により、7′位の水酸基を、水素原子又は配位の同一又
は異なった「保護されていてもよい水酸基」に変換する
ことができる。 本発明の原料化合物は、公知化合物であり、例えば、特
開昭第56-68695号公報、特開昭第60-94992号公報、特開
昭第60-149394号公報、特開昭60-246396号公報及び特開
昭第61-100593号公報に記載の方法で製造することがで
きる。 又、本発明のエステル化試薬 R6-COOCH(R7)-X (II′)、 R8-OCOOCH(R9)-X (III′)又は (式中、R6、R7、R8、R9、R10及びXは前記
と同意義を示す。)は、次のようにして製造されるか、
又は市販の試薬が用いられる。 (式中、R6、R7、R8、R9及びXは前記と同意義
を示す。) 即ち、カルボン酸R6COOHの活性誘導体R6COXとアルデヒ
ド化合物R7CHOを、溶媒中、塩基の存在下、常法に従っ
て反応させることによって、化合物(II′)を製造でき
る。 ホスゲン誘導体COX2とアルデヒド化合物R9CHOを、溶媒
中、塩基の存在下、常法に従って反応させ、更にアルコ
ール化合物R8OHと常法に従って反応させることによっ
て、化合物(III′)を製造できる。 (式中、R10及びXは前記と同意義を示す。) 公知の方法
又は異なって、炭素数1乃至10個の直鎖若しくは分枝鎖
アルキル基、又は炭素数3乃至10個のシクロアルキル基
を示し、R10は、炭素数6乃至10のアリール基、炭素
数1乃至10個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基、又は炭
素数3乃至10個のシクロアルキル基を示し、R11及び
R12は、水素原子又は低級アルキル基を有し、R13
は、置換されていてもよい炭素数1乃至18個の脂肪族ア
シルオキシ若しくは置換されていてもよい炭素数1乃至
18個の脂肪族アシルチオ基(該置換基としては、炭素数
3乃至10個のシクロアルキル基又はハロゲン原子を示
す。)或いは芳香族アシルオキシ若しくは芳香族アシル
チオ基を示し、R14は、R13と同様の基、水酸基、
メルカプト基、カルボキシ基、アミノ基、ニトロ基、低
級アルキル基、ハロゲン原子又は低級アルコキシ基を示
し、mは、0乃至3の整数を示し、nは、0乃至2の整
数を示す。】を示す。}の新規な製造法は、 一般式 で表わされる化合物(式中、R1、R2、R3及びR4
は前記と同意義を示す。)と、 一般式R5-Xを有する基(式中、R5は前記と同意義を示
し、Xは脱離基を示す。)で表わされる化合物とを、 リチウム塩基又は弗素化合物の存在下に反応させること
を特徴とする。 上記一般式(I)において、R1及びR2で定義された
「保護されていてもよい水酸基」の「保護基」分として
は、反応における保護基及び生体に投与する際のプロド
ラッグ化のための保護基を示し、例えば、ホルミル、ア
セチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペン
タノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オク
タノイル、ラウロイル、ミリストイル、トリデカノイ
ル、パルミトイル、ステアロイルのようなアルキルカル
ボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリク
ロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲン
化アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低
級アルコキシアルキルカルボニル基、(E)-2-メチル-2-
ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の脂
肪族アシル基;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフ
トイルのようなアリールカルボニル基、2-ブロモベンゾ
イル、4-クロロベンゾイルのようなハロゲン化アリール
カルボニル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル、4-トルオ
イルのような低級アルキル化アリールカルボニル基、4-
アニソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニ
ル基、4-ニトロベンゾイル、2-ニトロベンゾイルのよう
なニトロ化アリールカルボニル基、2-(メトキシカルボ
ニル)ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化
アリールカルボニル基、4-フェニルベンゾイルのような
アリール化アリールカルボニル基等の芳香族アシル基;
テトラヒドロピラン-2-イル、3-ブロモテトラヒドロピ
ラン-2-イル、4-メトキシテトラヒドロピラン-4-イル、
テトラヒドロチオピラン-2-イル、4-メトキシテトラヒ
ドロチオピラン-4-イルのようなテトラヒドロピラニル
又はテトラヒドロチオピラニル基;テトラヒドロフラン
-2-イル、テトラヒドロチオフラン-2-イルのようなテト
ラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基;ト
リメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメ
チルシリル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソ
プロピルシリル、メチルジ-t-ブチルシリル、トリイソ
プロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジ
フェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフ
ェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシ
リルのような1乃至2個のアリール基で置換されたトリ
低級アルキルシリル基等のシリル基;メトキシメチル、
1,1-ジメチル-1-メトキシメチル、エトキシメチル、プ
ロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチ
ル、t-ブトキシメチルのような低級アルコキシメチル等
のアルコキシメチル基、2-メトキシエトキシメチルのよ
うな低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2-
トリクロロエトキシメチル、ビス(2-クロロエトキシ)
メチルのようなハロゲン化低級アルコキシメチル等のア
ルコキシメチル基;1-エトキシエチル、1-メチル-1-メ
トキシエチル、1-(イソプロポキシ)エチルのような低
級アルコキシ化エチル基、2,2,2-トリクロロエチルのよ
うなハロゲン化エチル基、2-(フェニルゼレニル)エチ
ルのようなアリールゼレニル化エチル基等の置換エチル
基;ベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル、α−
ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチ
ル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチ
ル、9-アンスリルメチルのような1乃至3個のアリール
基で置換された低級アルキル基、4-メチルベンジル、2,
4,6-トリメチルベンジル、3,4,5-トリメチルベンジル、
4-メトキシベンジル、4-メトキシフェニルジフェニルメ
チル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジル、4-クロロ
ベンジル、4-ブロモベンジル、4-シアノベンジル、4-シ
アノベンジルジフェニルメチル、ビス(2-ニトロフェニ
ル)メチル、ピペロニルのような低級アルキル、低級ア
ルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が
置換された1乃至3個のアリール基で置換された低級ア
ルキル基等のアラルキル基;メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソブトキシ
カルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,
2-トリクロロエトキシカルボニル、2-トリメチルシリル
エトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アル
キルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基
等のアルコキシカルボニル基;ビニルオキシカルボニ
ル、アリルオキシカルボニルのようなアルケニルオキシ
カルボニル基;ベンジルオキシカルボニル、4-メトキシ
ベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオ
キシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、
4-ニトロベンジルオキシカルボニルのような1乃至2個
の低級アルコキシ又はニトロ基でアリール環が置換され
ていてもよいアラルキルオキシカルボニル基のような反
応における保護基及びピバオイルオキシメチルオキシカ
ルボニルのような生体に投与する際のプロドラッグ化の
ための生体内で加水分解され易い保護基を示し、好適に
は脂肪族アシル基及び芳香族アシル基である。 R6、R7、R8、R9及びR10で定義された「炭素
数1乃至10個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基」として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチルプ
ロピル、ヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチ
ル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、3,3-ジメチ
ルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、
1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチ
ルブチル、2-エチルブチル、ヘプチル、1-メチルヘキシ
ル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘ
キシル、5-メチルヘキシル、1-プロピルブチル、4,4-ジ
メチルペンチル、オクチル、1-メチルヘプチル、2-メチ
ルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、5-
メチルヘプチル、6-メチルヘプチル、1-プロピルペンチ
ル、2-エチルヘキシル、5,5-ジメチルヘキシル、ノニ
ル、3-メチルオクチル、4-メチルオクチル、5-メチルオ
クチル、6-メチルオクチル、1-プロピルヘキシル、2-エ
チルヘプチル、6,6-ジメチルヘプチル、デシル、1-メチ
ルノニル、3-メチルノニル、8-メチルノニル、3-エチル
オクチル、3,7-ジメチルオクチル、7,7-ジメチルオクチ
ルを挙げることができるが、好適には炭素数1乃至6の
直鎖又は分枝鎖アルキル基である。 R6、R7、R8、R9、R10及びR13で定義され
た「炭素数3乃至10個のシクロアルキル基」としては、
例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル、シクロノニル、シクロデシルのような3乃至10員飽
和環状炭化水素基を示し、好適には5乃至7員飽和環状
炭化水素基である。 R10で定義された「炭素数6乃至10個のアリール基」
としては、例えばフェニル、ナフチルのような6乃至10
員環状芳香炭化水素基を示し、好適には6員環状芳香炭
化水素基である。 R11、R12及びR14で定義された「低級アルキル
基」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-
エチルプロピル、ヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチ
ルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、3,
3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチル
ブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,
3-ジメチルブチル、2-エチルブチルのような炭素数1乃
至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基を挙げることができ
るが、好適には炭素数1乃至4の直鎖又は分枝鎖アルキ
ル基である。 R13の定義における「置換されていてもよい炭素数1
乃至18個の脂肪族アシルオキシ」及び、「置換されてい
てもよい炭素数1乃至18個の脂肪族アシルチオ」の「炭
素数1乃至18個の脂肪族アシル基」としては、例えば、
ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ブテニ
ルカルボニル、イソブチリル、ペンタノイル、ペンテニ
ルカルボニル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、
オクタノイル、ノニルカルボニル、デシルカルボニル、
3-メチルノニルカルボニル、8-メチルノニルカルボニ
ル、3-エチルオクチルカルボニル、3,7-ジメチルオクチ
ルカルボニル、ウンデシルカルボニル、ドデシルカルボ
ニル、トリデシルカルボニル、テトラデシルカルボニ
ル、ペンタデシルカルボニル、ペンタデセニルカルボニ
ル、ヘキサデシルカルボニル、1-メチルペンタデシルカ
ルボニル、14-メチルペンタデシルカルボニル、13,13-
ジメチルテトラデシルカルボニル、ヘプタデシルカルボ
ニル、15-メチルヘキサデシルカルボニル、のような飽
和又は不飽和の直鎖又は分枝鎖脂肪酸アシル基を挙げる
ことができるが、好適には炭素数1乃至6個の直鎖又は
分枝鎖脂肪族アシル基である。 R13及びR14の定義における「ハロゲン原子」とし
ては、弗素、塩素、臭素又は沃素を示し、R13におけ
る、「ハロゲン原子の置換した脂肪族アシル基」として
は、例えば、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリ
クロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲ
ン化アルキルカルボニル基を挙げることができる。 R13の定義における「芳香族アシルオキシ」及び「芳
香族アシルチオ」の「芳香族アシル基」としては、置換
基を有していてもよいアリールカルボニル基を示し、か
かる「アリール」とは、前記と同意義を示し、好適には
フェニル基である。ここで、「置換基を有していてもよ
いアリールカルボニル基」とは、上記「アリール」の環
上に、1乃至4個の下記より選択される置換基を有して
いてもよいアリールカルボニル基を示し、該環上の置換
基としては、アミノ基;ニトロ基;シアノ基;前記低級
アルキル若しくは、例えばトリフルオロメチル、トリク
ロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブ
ロモメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリクロロエチ
ル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-ブロモエチル、2-ク
ロロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジブロモエチルの
ようなハロゲン化低級アルキル基で置換されていてもよ
いカルボキシ基;カルバモイル基;前記ハロゲン原子;
前記低級アルキル基;例えばメトキシ、エトキシ,n-プ
ロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキ
シ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、イソペン
トキシ、2-メチルブトキシ、ネオペントキシ、n-ヘキシ
ルオキシ、4-メチルペンチルオキシ、3-メチルペンチル
オキシ、2-メチルペンチルオキシ、3,3-ジメチルブチル
オキシ、2,2-ジメチルブチルオキシ、1,1-ジメチルブチ
ルオキシ、1,2-ジメチルブチルオキシ、1,3-ジメチルブ
チルオキシ、2,3-ジメチルブチルオキシのような低級ア
ルコキシ基(R14の定義においても同様。);前記ハ
ロゲン化低級アルキル基及び前記「炭素数1乃至18個の
脂肪族アシル基」を挙げることができ、好適には、ハロ
ゲン原子又はハロゲン化低級アルキル基である。 Xの定義における「脱離基」とは、例えば、塩素、臭
素、沃素のようなハロゲン原子;アセトキシ、プロピオ
ニルオキシのようなアルキルカルボニルオキシ基、クロ
ロアセチルオキシ、ジクロロアセチルオキシ、トリクロ
ロアセチルオキシ、トリフルオロアセチルオキシのよう
なハロゲン化アルキルカルボニルオキシ基、メトキシア
セチルオキシのような低級アルコキシアルキルカルボニ
ルオキシ基、(E)-2-メチル2-ブテノイルオキシのような
不飽和アルキルカルボニルオキシ基等の脂肪族アシルオ
キシ基;ベンゾイルオキシのようなアリールカルボニル
オキシ基、2-ブロモベンゾイルオキシ、4-クロロベンゾ
イルオキシのようなハロゲン化アリールカルボニルオキ
シ基、2,4,6-トリメチルベンゾイルオキシ、4-トルオイ
ルオキシのような低級アルキル化アリールカルボニルオ
キシ基、4-アニソイルオキシのような低級アルコキシ化
アリールカルボニルオキシ基、4-ニトロベンゾイルオキ
シ、2-ニトロベンゾイルオキシのようなニトロ化アリー
ルカルボニルオキシ基等の芳香族アシルオキシ基;トリ
クロロメチルオキシのようなトリハロゲノメチルオキシ
基;メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ
のような低級アルカンスルホニルオキシ基;トリフオロ
メタンスルホニルオキシ、ペンタフルオロエタンスルホ
ニルオキシのようなハロゲノ低級アルカンスルホニルオ
キシ基;ベンゼンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホ
ニルオキシのようなアリールスルホニルオキシ基又はジ
アゾ基等の脱離基である。 本発明の化合物(I)は、塩にすることができるが、その
ような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩
又はカルシウム塩のようなアルカリ金属又はアルカリ土
類金属の塩;メチルアミン、エチルアミン、モルホリ
ン、ピペリジンのような有機塩基の塩;弗化水素酸塩、
塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン
化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の
無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンス
ルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルキル
スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンス
ルホン酸塩のようなアリールスンホン酸塩、フマール酸
塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレ
イン酸塩等の有機酸塩及びグルタミン酸塩、アスパラギ
ン酸塩のようなアミノ酸塩をあげることができる。 本発明の化合物(I)は、分子内に不斉炭素を有し、各々
がS配位、R配位である立体異性体が存在するが、その
各々、或いはそれらの混合物のいずれも本発明に包含さ
れる。 化合物(I)において、好適な化合物としては、 (1)R1及びR2が同一又は異なって、水素原子又は脂
肪族アシル基又は芳香族アシル基で保護されていてもよ
い水酸基である化合物 (2)R3及びR4が同一で水素原子を示すか又はR3と
R4が一緒になって単結合を示す化合物 (3)R6が、炭素数1乃至6個の直鎖若しくは分枝鎖ア
ルキル基、又は炭素数5乃至7個のシクロアルキル基で
ある化合物 (4)R7が、炭素数1乃至6個の直鎖若しくは分枝鎖ア
ルキル基である化合物 (5)R8又はR9が、同一又は異なって炭素数1乃至6
個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基である化合物 (6)R10が、フェニル基、炭素数1乃至6個の直鎖若
しくは分岐鎖アルキル基、又は炭素数5乃至7個のシク
ロアルキル基である化合物 (7)R11が、水素原子又は低級アルキル基である化合
物、 (8)R12が、水素原子である化合物、 (9)R13が、炭素数1乃至18個の脂肪族アシルオキシ
基である化合物、 (10)R13が、炭素数1乃至6個の脂肪族アシルオキシ
基である化合物、 (11)R14が、R13と同様の基、低級アルキル基、低
級アルコキシ基又はハロゲン原子である化合物、 (12)mが、0乃至2である化合物、 (13)nが、0乃至1である化合物、 を挙げることができる。 本発明のグリゼオール酸モノエステル誘導体の製造法
は、以下の通りである。 上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、及びXは前
記と同意義を示す。 反応工程は、原料化合物(I)を溶媒中、リチウム塩基
(1乃至5当量、好適には3当量)又は弗素化合物(1
乃至5当量、好適には3当量)の存在下に、一般式R5-X
を有するエステル化試薬(1乃至5当量、好適には2当
量)を反応させ、所望により、R1及び/又はR2の水
酸基の保護基を除去し、9′−モノエステル体(VI)を製
造する工程である。 使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質及
びリチウム塩基をある程度溶解するものであれば特に限
定はないが、好適には、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのよ
うなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキ
シド類;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエー
テル類又はアセトニトリルのようなニトリル類及び上記
溶媒の混合溶媒を挙げることができる。 リチウム塩基としては、リチウムを含有する塩基であれ
ば特に限定はないが、好適には、炭酸リチウム、水酸化
リチウム、水素化リチウムのようなリチウム無機塩基及
びリチウムジメチルアミド、リチウムジイソプロピルア
ミド等のリチウムアミドのようなリチウム有機塩基を挙
げることができ、好適には炭酸リチウム又は水素化リチ
ウムである。 弗素化合物としては、弗素を含有すれる化合物であれ
ば、特に限定はないが、好適には弗化リチウム、弗化ナ
トリウム、弗化カリウム、弗化ルビジウム、弗化セシウ
ム等の弗化アルカリ金属塩、弗化マグネシウム、弗化カ
ルシウム等の弗化アルカリ土類金属塩のよう無機弗化
物、又は、弗化テトラブチルアンモニウム等の四級低級
アルキルアンモニウム弗素化物塩のような有機弗化物を
挙げることができ、特に好適には弗化カリウム、弗化セ
シウムのような弗化アルカリ金属塩である。 エステル化試薬の脱離基Xとしては、好適には塩素、臭
素、沃素のようなハロゲン原子であり、特に好適には沃
素原子である。 反応温度は0℃乃至150℃で行なわれるが、好適には、2
0℃乃至70℃であり、特に好適には室温である。 反応時間は、主に反応温度、原料化合物又は使用される
溶媒、リチウム塩基若しくは弗素化合物の種類によって
異なるが、通常10分乃至4日間であり、好適には、8乃
至12時間である。 反応終了後、本反応の目的化合物(VI)は常法に従って、
反応混合物から採取できる。例えば、反応液にメチレン
クロリド、酢酸エチルのような水と混じらない有機溶媒
を加え、稀釈し、更に水を加える。その後、水層を分離
し、pHを3乃至4に調節した後、テトラヒドロフランと
酢酸エチルの混合溶媒(好適には1:1の混合溶媒)で
3回抽出する。抽出液を飽和食塩水で1回洗浄した後、
硫酸マグネシウムのような乾燥剤で乾燥する。この液を
減圧下に乾固することにより、目的物(VI)を単離するこ
とができる。 所望の工程である水酸基の保護基の脱保護の工程はその
保護基の種類によって異なるが、一般にこの分野の技術
において周知の方法によって以下の様に実施される。 水酸基の保護基として、トリ低級アルキルシリル基を使
用した場合には、通常弗化テトラブチルアンモニウムの
ような弗素アニオンを生成する化合物で処理することに
より除去する。反応溶媒は反応を阻害しないものであれ
ば特に限定はないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン
のようなエーテル類が好適である。反応温度及び反応時
間は特に限定はないが、通常室温で10乃至18時間反応さ
せる。 水酸基の保護基が、アラルキルオキシカルボニル基又は
アラルキル基である場合には、通常、還元剤と接触させ
ることにより除去することができる。例えば、パラジウ
ム炭素、白金、ラネーニッケルのような触媒を用い、常
温にて接触還元を行なうことにより達成される。反応は
溶媒の存在下に行なわれ、使用される反応溶媒としては
本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、メ
タノール、エタノールのようなアルコール類、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、酢酸のよ
うな脂肪酸又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒が好
適である。反応温度及び反応時間は出発物質及び使用す
る還元剤等によって異なるが、通常は0℃乃至室温で、
5分乃至12時間である。 又、液体アンモニア中若しくはメタノール、エタノール
のようなアルコール中において、−78℃〜−20℃で、金
属リチウム若しくはナトリウムを作用させることによっ
ても除去できる。 更に、塩化アルミニウム−沃化ナトリウム又はトリメチ
ルシリルアイオダイドのようなアルキルシリルハライド
類を用いても除去することができる。反応は溶媒の存在
下に行なわれ、使用される反応溶媒としては本反応に関
与しないものであれば特に限定はないが、好適には、ア
セトニトリルのようなニトリル類、メチレンクロリド、
クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類又はこれら
の混合溶媒が使用される。反応温度は出発物質等によっ
て異なるが、通常は0℃乃至50℃である。 尚、反応基質が硫黄原子を有する場合においては、好適
には、塩化アルミニウム−沃化ナトリウムが用いられ
る。 水酸基の保護基が、脂肪族アシル基、芳香族アシル基又
はアルコキシカルボニル基である場合には、溶媒の存在
下に、塩基で処理することにより除去することができ
る。塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えない
ものであれば特に限定はないが、好適にはナトリウムメ
トキシドのような金属アルコラート類、アンモニア水、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭
酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアル
カリ金属水酸化物又は濃アンモニア−メタノールを用い
て実施される。使用される溶媒としては通常の加水分解
反応に使用されるものであれば特に限定はなく、水、メ
タノール、エタノール、n−プロパノールのようなアル
コール類若しくはテトラヒドロフラン、ジオキサンのよ
うなエーテル類のような有機溶媒又は水と有機溶媒との
混合溶媒が好適である。反応温度及び反応時間は出発物
質及び用いる塩基等によって異なり特に限定はないが、
副反応を抑制するために、通常は0℃乃至150℃で、1
乃至10時間である。 水酸基の保護基が、アルコキシメチル基、テトラヒドロ
ピラニル基、テトラヒドロフラニル基又は置換されたエ
チル基である場合には、通常溶媒中で酸で処理すること
により除去することができる。使用される酸としては、
好適には塩酸、酢酸−硫酸、p−トルエンスルホン酸又
は酢酸等である。使用される溶媒としては本反応に関与
しないものであれば特に限定はないが、メタノール、エ
タノールのようなアルコール類;テトラヒドロフラン、
ジオキサンのようなエーテル類又はこれらの有機溶媒と
水との混合溶媒が好適である。反応温度及び反応時間は
出発物質及び用いる酸の種類等によって異なるが、通常
は0℃乃至50℃で、10分乃至18時間である。 水酸基の保護基が、アルケニルオキシカルボニル基であ
る場合は、通常前記水酸基の保護基が脂肪族アシル基、
芳香族アシル基又はアルコキシカルボニル基である場合
の除去反応の条件と同様にして塩基と処理することによ
り脱離させることができる。尚、アリルオキシカルボニ
ルの場合は、特にパラジウム及びトリフェニルホスフィ
ン若しくはニッケルテトラカルボニルを使用して除去す
る方法が簡便で、副反応が少なく実施することができ
る。 尚、更に所望により、特開昭60-94992号公報記載の方法
により、7′位の水酸基を、水素原子又は配位の同一又
は異なった「保護されていてもよい水酸基」に変換する
ことができる。 本発明の原料化合物は、公知化合物であり、例えば、特
開昭第56-68695号公報、特開昭第60-94992号公報、特開
昭第60-149394号公報、特開昭60-246396号公報及び特開
昭第61-100593号公報に記載の方法で製造することがで
きる。 又、本発明のエステル化試薬 R6-COOCH(R7)-X (II′)、 R8-OCOOCH(R9)-X (III′)又は (式中、R6、R7、R8、R9、R10及びXは前記
と同意義を示す。)は、次のようにして製造されるか、
又は市販の試薬が用いられる。 (式中、R6、R7、R8、R9及びXは前記と同意義
を示す。) 即ち、カルボン酸R6COOHの活性誘導体R6COXとアルデヒ
ド化合物R7CHOを、溶媒中、塩基の存在下、常法に従っ
て反応させることによって、化合物(II′)を製造でき
る。 ホスゲン誘導体COX2とアルデヒド化合物R9CHOを、溶媒
中、塩基の存在下、常法に従って反応させ、更にアルコ
ール化合物R8OHと常法に従って反応させることによっ
て、化合物(III′)を製造できる。 (式中、R10及びXは前記と同意義を示す。) 公知の方法
【例えば、ケミカル、ファーマシューティカ
ル・ブレイティン、32巻、4316頁(1984年)、同22418
頁、(1984年)又は33巻、4870頁(1985年)記載の方
法】に従って、アルデヒド化合物R10CHOとアセトアルデ
ヒドを、常法に従って、アシロイン縮合させ、生成物
に、溶媒中、ホスゲン誘導体を反応させる。生成物のメ
チル基を、常法に従って、ハロゲン分子でラジカル反応
によりハロゲン化し、所望によりハロゲン原子をX基に
置換し、化合物(IV′)を製造することができる。 又、一般式(V)を有するエステル化試薬は、次のように
して製造されるか、又は市販の試薬が用いられる。 (上記式中、R11、R12、R13、R14、m、n
及びXは前記と同意義を示す。) 即ち、公知化合物又は公知化合物から容易に誘導される
化合物(VII)を還元するか、又は例えば、グリニャール
反応によりアルキル化等を行ない、ヒドロキシ化合物(V
III)を製造し、次いで、常法に従って、水酸基のX化
(例えば、ハロゲン化等)を行ない、前記脱離基に変換
し、エステル化試薬(IX)を製造するか、又は、公知化合
物又は公知化合物から容易に誘導される化合物(X)のベ
ンジル位若しくはアリル位を、N-ブロモコハク酸等のN-
ハロゲノコハク酸のようなハロゲン化剤によりハロゲン
化し、所望により、かかるハロゲン原子を、常法に従っ
て、他の脱離基に変換し、エステル化試薬(IX)を製造す
る。 以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す
る。 実施例1 グリゼオール酸9′(4-アセトキシベンジル)エステル (1)炭酸リチウムを用いる方法 グリゼオール酸1g及び4-アセトキシベンジルブロママ
イド1.8gを、ジメチルホルムアミド(DMF)40mlに溶解
し、これに炭酸リチウム1.17gを加え、室温にて8時間
攪拌した。反応液に酢酸エチル50mlを加え稀釈し、生成
物は水50mlを加え、アルカリ性水溶液として抽出した。
この水層を、更に50mlのメチレンクロリドで洗浄後、氷
冷下、濃塩酸にて、pH3-4に調整し、析出する結晶を酢
酸エチル:テトラヒドロフラン(1:1)混合溶媒50mlで3
回抽出した。少量の飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去すると、目的化合物560mg
(40.2%)を得た。 (2)水素化リチウムを用いる方法 グリゼオール酸1g、ジメチルホルムアミド(DMF)20ml
に懸濁し、これに水素化リチウム42mgを加え、室温にて
30分間攪拌した。これに、4-アセトキシベンジルブロマ
イド1.2gを加え、室温にて17時間攪拌した。上記(1)と
同様に処理し、目的化合物550mg(39.5%)を得た。 NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド)δppm:8.3
4,8.21(2 x s,2H);7.42,7.13(2 x d,4H),J=8.8 Hz);
6.49(s,1H);6.07(dd,1H,J=2.2,4.9Hz);5.19,5.08(2
x d,2H,J=12.7 Hz);5.10(d,1H,J=2.2 Hz);4.67(s,1
H);4.61(d,1H,J=4.9 Hz);2.27(s,3H). 実施例2 グリゼオール酸 9′−(4-アセトキシ-3-メトキシベ
ンジル)エステル (1)炭酸リチウムを用いる方法 グリゼオール酸25g及び4-アセトキシ3-メトキシベンジ
ルブロマイド35gを、ジメチルホルムアミド(DMF)650ml
に溶解し、これに炭酸リチウム14.6gを加え、室温にて
8時間攪拌した。上記実施例1(1)と同様に処理し、目
的化合物13.2g(36.0%)を得た。 (2)弗化カリウムを用いる方法 グリゼオール酸1g、及び4-アセトキシ3-メトキシベン
ジルブロマイド1.4gをジメチルホルムアミド(DMF)20ml
に懸濁し、これに弗化カリウム460mgを加え、室温にて
6時間攪拌した。反応液に酢酸エチル50mlを加え稀釈
し、生成物は水50mlを加えアルカリ性水溶液として抽出
した。この水層を更に50mlのメチレンクロリドで洗浄
後、氷冷下、濃塩酸にてpH 3-4に調整し、析出する結晶
を酢酸エチル/テトラヒドロフラン(1/1)混合溶媒50ml
で3回抽出した。少量の飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を留去して目的化合物554mg
(37.8%)を得た。 (3)弗化セシウムを用いる方法 グリゼオール酸1g及び4-アセトキシ3-メトキシベンジ
ルブロマイド1.4gをジメチルホルムアミド(DMF)20mlに
懸濁し、これに弗化セシウム1.2gを加え、室温にて6時
間攪拌した。上記実施例2(2)と同様に処理し、目的化
合物480mg(32.7%)を得た。 NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド)δppm:8.3
4,8.20(2 x s,2H);7.16-6.93(m,3H);6.50(s,1H);6.1
0(dd,1H,J=2.5,4.9 Hz);5.15(s,2H);5.13(d,1H,J=
2.5 Hz);4.70(s,1H);4.60(d,1H,J=4.9 Hz);3.82(s,
3H);2.25(s,3H).
ル・ブレイティン、32巻、4316頁(1984年)、同22418
頁、(1984年)又は33巻、4870頁(1985年)記載の方
法】に従って、アルデヒド化合物R10CHOとアセトアルデ
ヒドを、常法に従って、アシロイン縮合させ、生成物
に、溶媒中、ホスゲン誘導体を反応させる。生成物のメ
チル基を、常法に従って、ハロゲン分子でラジカル反応
によりハロゲン化し、所望によりハロゲン原子をX基に
置換し、化合物(IV′)を製造することができる。 又、一般式(V)を有するエステル化試薬は、次のように
して製造されるか、又は市販の試薬が用いられる。 (上記式中、R11、R12、R13、R14、m、n
及びXは前記と同意義を示す。) 即ち、公知化合物又は公知化合物から容易に誘導される
化合物(VII)を還元するか、又は例えば、グリニャール
反応によりアルキル化等を行ない、ヒドロキシ化合物(V
III)を製造し、次いで、常法に従って、水酸基のX化
(例えば、ハロゲン化等)を行ない、前記脱離基に変換
し、エステル化試薬(IX)を製造するか、又は、公知化合
物又は公知化合物から容易に誘導される化合物(X)のベ
ンジル位若しくはアリル位を、N-ブロモコハク酸等のN-
ハロゲノコハク酸のようなハロゲン化剤によりハロゲン
化し、所望により、かかるハロゲン原子を、常法に従っ
て、他の脱離基に変換し、エステル化試薬(IX)を製造す
る。 以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す
る。 実施例1 グリゼオール酸9′(4-アセトキシベンジル)エステル (1)炭酸リチウムを用いる方法 グリゼオール酸1g及び4-アセトキシベンジルブロママ
イド1.8gを、ジメチルホルムアミド(DMF)40mlに溶解
し、これに炭酸リチウム1.17gを加え、室温にて8時間
攪拌した。反応液に酢酸エチル50mlを加え稀釈し、生成
物は水50mlを加え、アルカリ性水溶液として抽出した。
この水層を、更に50mlのメチレンクロリドで洗浄後、氷
冷下、濃塩酸にて、pH3-4に調整し、析出する結晶を酢
酸エチル:テトラヒドロフラン(1:1)混合溶媒50mlで3
回抽出した。少量の飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去すると、目的化合物560mg
(40.2%)を得た。 (2)水素化リチウムを用いる方法 グリゼオール酸1g、ジメチルホルムアミド(DMF)20ml
に懸濁し、これに水素化リチウム42mgを加え、室温にて
30分間攪拌した。これに、4-アセトキシベンジルブロマ
イド1.2gを加え、室温にて17時間攪拌した。上記(1)と
同様に処理し、目的化合物550mg(39.5%)を得た。 NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド)δppm:8.3
4,8.21(2 x s,2H);7.42,7.13(2 x d,4H),J=8.8 Hz);
6.49(s,1H);6.07(dd,1H,J=2.2,4.9Hz);5.19,5.08(2
x d,2H,J=12.7 Hz);5.10(d,1H,J=2.2 Hz);4.67(s,1
H);4.61(d,1H,J=4.9 Hz);2.27(s,3H). 実施例2 グリゼオール酸 9′−(4-アセトキシ-3-メトキシベ
ンジル)エステル (1)炭酸リチウムを用いる方法 グリゼオール酸25g及び4-アセトキシ3-メトキシベンジ
ルブロマイド35gを、ジメチルホルムアミド(DMF)650ml
に溶解し、これに炭酸リチウム14.6gを加え、室温にて
8時間攪拌した。上記実施例1(1)と同様に処理し、目
的化合物13.2g(36.0%)を得た。 (2)弗化カリウムを用いる方法 グリゼオール酸1g、及び4-アセトキシ3-メトキシベン
ジルブロマイド1.4gをジメチルホルムアミド(DMF)20ml
に懸濁し、これに弗化カリウム460mgを加え、室温にて
6時間攪拌した。反応液に酢酸エチル50mlを加え稀釈
し、生成物は水50mlを加えアルカリ性水溶液として抽出
した。この水層を更に50mlのメチレンクロリドで洗浄
後、氷冷下、濃塩酸にてpH 3-4に調整し、析出する結晶
を酢酸エチル/テトラヒドロフラン(1/1)混合溶媒50ml
で3回抽出した。少量の飽和食塩水にて洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を留去して目的化合物554mg
(37.8%)を得た。 (3)弗化セシウムを用いる方法 グリゼオール酸1g及び4-アセトキシ3-メトキシベンジ
ルブロマイド1.4gをジメチルホルムアミド(DMF)20mlに
懸濁し、これに弗化セシウム1.2gを加え、室温にて6時
間攪拌した。上記実施例2(2)と同様に処理し、目的化
合物480mg(32.7%)を得た。 NMRスペクトル(重ジメチルスルホキシド)δppm:8.3
4,8.20(2 x s,2H);7.16-6.93(m,3H);6.50(s,1H);6.1
0(dd,1H,J=2.5,4.9 Hz);5.15(s,2H);5.13(d,1H,J=
2.5 Hz);4.70(s,1H);4.60(d,1H,J=4.9 Hz);3.82(s,
3H);2.25(s,3H).
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 で表わされる化合物(式中、R1及びR2は同一又は異
なって、水素原子又は保護されていてもよい水酸基を示
し、R3及びR4は同一で水素原子を示すか又はR3と
R4が一緒になって単結合を示す。)と、 一般式R5-Xを有する基{式中、R5は、 一般式R6-COOCH(R7)- (II)、 R8-OCOOCH(R9)- (III)、 又は を有する基【式中、R6、R7、R8及びR9は、同一
又は異なって、炭素数1乃至10個の直鎖若しくは分岐鎖
アルキル基、又は炭素数3乃至10個のシクロアルキル基
を示し、R10は、炭素数6乃至10のアリール基、炭素
数1乃至10個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基、又は炭
素数3乃至10個のシクロアルキル基を示し、R11及び
R12は、水素原子又は低級アルキル基を示し、R13
は、置換されていてもよい炭素数1乃至18個の脂肪族ア
シルオキシ若しくは置換されていてもよい炭素数1乃至
18個の脂肪族アシルチオ基(該置換基としては、炭素数
3乃至10個のシクロアルキル基又はハロゲン原子を示
す。)或いは芳香族アシルオキシ若しくは芳香族アシル
チオ基を示し、R14は、R13と同様の基、水酸基、
メルカプト基、カルボキシ基、アミノ基、ニトロ基、低
級アルキル基、ハロゲン原子又は低級アルコキシ基を示
し、mは、0乃至3の整数を示し、nは、0乃至2の整
数を示す。】を示し、Xは脱離基を示す。}で表わされ
る化合物とを、 リチウム塩基又は弗素化合物の存在下に反応させること
を特徴とする 一般式 を有する化合物(式中、R1、R2、R3、R4及びR
5は前記と同意義を示す。)及びその塩の製造法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1-164593 | 1989-06-27 | ||
| JP16459389 | 1989-06-27 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0395187A JPH0395187A (ja) | 1991-04-19 |
| JPH0662638B2 true JPH0662638B2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=15796131
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16805490A Expired - Fee Related JPH0662638B2 (ja) | 1989-06-27 | 1990-06-26 | グリゼオール酸モノエステル誘導体の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0662638B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-26 JP JP16805490A patent/JPH0662638B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0395187A (ja) | 1991-04-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |