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JPH0663933B2 - タイヤ摩耗の予測方法 - Google Patents
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JPH0663933B2 - タイヤ摩耗の予測方法 - Google Patents

タイヤ摩耗の予測方法

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JPH0663933B2
JPH0663933B2 JP1187940A JP18794089A JPH0663933B2 JP H0663933 B2 JPH0663933 B2 JP H0663933B2 JP 1187940 A JP1187940 A JP 1187940A JP 18794089 A JP18794089 A JP 18794089A JP H0663933 B2 JPH0663933 B2 JP H0663933B2
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伸吾 香村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、実際の走行状態でのタイヤの摩耗を正確に
予測する方法に関する。
〔従来技術〕
車両の走行時におけるタイヤの摩耗現象は非常に複雑で
あり、影響する要因も多く、大別すると、タイヤの特
性、路面状況、およびタイヤへの入力荷重が挙げられ、
入力荷重は、さらに、前後荷重と左右荷重に大別され
る。
タイヤに作用する入力荷重を模式化すると、第6図に示
すように、駆動力あるいは制動力として前後方向に作用
する前後力Fx、求心力として左右力Fy、そして、これら
の前後力Fxおよび左右力Fyに影響を及ぼす上下荷重W、
スリップ率s、車両の進行方向Aに対するタイヤ1の傾
きであるスリップ角θ、対地キャンバcが考えられる。
このような複雑な要因の影響を考慮した定量的に摩耗状
況の予測方法は開発されておらず、実車試験に頼ってい
るのが現状である。
従来、車両のタイヤ摩耗を予測する方法として、実際に
車両を所定の単位距離だけ走行させてその時に摩耗状況
から完全に摩耗する時期を推定する方法や、実際には走
行させずにタイヤの表面に刃具を押しつけながら回転さ
せ摩耗度を推定する方法が、とられている。
前者のように実際に走行させて摩耗を推定する方法とと
しては、例えば、特開昭60−47940号公報に開示された
推定方法がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、前者のように実際に単位距離だけ走行させてそ
の時の摩耗状態から完全に摩耗した時を推定する方法
は、摩耗量の測定精度の関係でタイヤをある程度摩耗さ
せる必要があり、そのため前記単位距離を短くはでき
ず、所定の単位距離を走行するのに時間がかかる欠点が
ある。
しかも、走行条件が異なる場合には、ある走行条件で単
位距離だけ走行した時の摩耗データをそのまま採用する
ことはできず、その度に実際に走行させる必要がある。
また、後者のように台上試験で摩耗度を推定する方法で
は、摩耗状態が実際に道路を種々の走行条件で走行した
場合の摩耗状態と一致しない欠点がある。
このように、従来は、走行条件および車両諸元ごとに実
車走行を行うことなく、タイヤ摩耗を簡単にかつ正確に
推定する方法はなかった。
なお、タイヤの摩耗を予測する計算式としてシャーラマ
ッハの摩耗量式があるが、この理論式によると、単位走
行距離あたりのタイヤの摩耗量Mは、摩擦エネルギーに
比例すると言われており、次式で表わされる。
M=γρF/C 但し、ここで、γはタイヤの摩耗度、ρはリジリエン
ス、Fはタイヤに作用する外力、Cは前後方向または左
右方向の力に対する剛性(左右方向の場合コーナリング
パワーであり、前後方向の場合ドライビングスティフネ
スである。
しかし、このシャーラマッハの摩耗量式は、実験の結果
からタイヤ摩耗に影響する要因およびその寄与度を示し
ているだけであり、この摩耗量式を用いてタイヤの摩耗
状態を予測できるのは、車両重量等の車両諸元が一定で
あり、且つ、一定速度で直進走行あるいは定常円旋回走
行等の一定の走行条件で走行する場合のみであった。
すなわち、車両重量等の車両諸元が変わった場合、走行
条件が変わった場合あるいは市街地での一般的な走行時
のように走行条件が複雑に変化する場合の摩耗の推定は
不可能であった。
したがって、本発明は、タイヤに作用する荷重の影響を
前後方向および左右方向に分離し合成するとともに、実
走行時での走行条件をタイヤに作用する荷重を所定領域
毎に細分化してシュミレートすることにより、走行条件
および車両諸元毎に実車走行を行うことなく、タイヤ摩
耗状態を正確かつ簡単に予測する方法を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明のタイヤ摩耗の予測方
法は、車両を走行させた時のタイヤに作用する時々刻々
に変化する荷重を前後方向および左右方向に分離して前
後力Fxおよび左右力Fyとして求め、この前後力Fxおよび
左右力Fyを単位走行距離あるいは単位走行時間毎にサン
プリングし、このサンプリングされた前後力Fxおよび左
右力Fyのデータがタイヤに作用する荷重範囲を複数に分
割した各分析スライスレベルFxi,Fyiに存在した頻度を
所定走行距離の間カウントして頻度データNxiおよびNyi
を求め、この頻度分布データとして得られた前後力Fxお
よび左右力Fyの分析スライスレベルFxi,Fyiとその頻度
データNxi,Nyiおよび当該タイヤ毎に予め実験的に求め
られている前後方向および左右方向の摩耗度Kx,Ky、前
後方向のドライビングスティネスDs、コーナリングパワ
ーCpを用い、任意の走行距離Dだけ走行した時のタイヤ
の摩耗量MTを、式 MT=ΣKx×(Fxi/Ds)×Nxi×D +ΣKy×(Fyi/Cp)×Nyi×D から求めることを特徴としている。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例に係わるタイヤ摩耗の予測方法を
図面によって説明する。
本発明の実施例に係わるタイヤ摩耗の予測方法における
下記のタイヤの摩耗を予測する摩耗量予測式 MT=ΣKx×(Fxi/Ds)×Nxi×D +ΣKy×(Fyi/Cp)×Nyi×D のうち、まず、予め各タイヤ毎に実験的に求められるタ
イヤに固有の前後方向および左右方向の摩耗度Kx,Ky、
前後方向のドライビングスティフネスDs(単位はkgf/
%)および左右方向のコーナリングパワーCp(単位はkg
f/rad)について説明する。
このうち前後方向および左右方向の摩耗度Kx,Kyの求め
方は以下のとおりである。
この前後方向および左右方向の摩耗度KxKyは、実車状態
あるいは実車状態を再現できるシャシーダイ上で該当す
るタイヤを装着した試験車両を単位走行距離分(例えば
1000Km)だけ、複数の摩擦エネルギー条件で走行させ、
その時の摩擦エネルギーであるFx/Ds(Fy/Cp)と
単位走行距離当たりのタイヤ摩耗量Mx(My)との関係
を、両対数グラフ上にプロットして求める。ここで、前
後力Fxおよび左右力Fyの単位はkgf、単位走行距離当た
りの摩耗量Mx,Myの単位はmm/1000kmである。
具体的な試験条件としては、試験車両として、車両総重
量1050Kgの車両に所定のタイヤを装着して、舗装路面に
て行った。
前後方向の摩耗度Kxについては、一方の試験車両をこの
試験車両と同一の車両諸元の他方の試験車両で牽引力を
計る牽引力計を介して牽引した状態で、牽引されている
前記一方の試験車両にはエンジンブレーキがかかった状
態にし、牽引している側の試験車両の駆動トルクおよび
牽引されている側の試験車両の制動力を変えて所定単位
距離だけ走行させる。その時のタイヤに作用する前後方
向の荷重Fxは、両試験車両間の牽引力であり、その値は
牽引力計で読み取る。
ところで、ドライビングスティフネスDsは、タイヤに作
用するドラビングフォースをスリップ率で割ったもので
あり、タイヤに固有の定数である。このドライビングス
ティフネスDsは、シャシーダイ上に試験車両を載せて、
ローラをタイヤで駆動した時の駆動力およびタイヤとロ
ーラとの間のスリップ率とから求める。
そして、この予め求められておいたこのドライビングス
ティフネスDsと、荷重条件を種々変えてこの牽引試験を
行った場合の牽引力計で測定した前後方向の荷重Fxおよ
び単位距離だけ走行した後のタイヤの摩耗量Mxとから、
両対数グラフの縦軸および横軸に、それぞれ単位走行距
離当たりのタイヤ摩耗量Mxおよび摩擦エネルギー(Fx
/Ds)をプロットすると、第1図に示すように結果が得
られた。なお、この摩耗度Kxは駆動側(牽引側車両側の
駆動輪)と制動側(被牽引車両側の駆動輪)とで異なる
結果が得られた。
次に、左右方向の摩耗度Kyについては、所定の半径の円
軌跡を描くように、定常的に円旋回走行を行わせ、車両
に取りつけた加速度計にて車両に作用する半径方向の加
速度を求め、この半径方向の加速度と車両重量とから遠
心力を求め、さらにこの遠心力を所定の分配率で各車輪
に分配することによりタイヤに作用する左右方向の荷重
を求める。
ところで、コーナリングパワーCpは、車両が旋回する時
に作用するコーナリングフォースをスリップ角で割った
ものであり、これも、タイヤに固有の定数である。この
コーナリングパワーCpは、シャシーダイ上に試験車両を
載せタイヤを車両の前進方向に対して所定のスリップ角
で傾けた状態にして、ローラをタイヤで駆動した時にび
タイヤに作用する左右方向の力すなわちコーナリングフ
ォースと前記スリップ角とから求める。
そして、この予め求められておいたこのコーナリングパ
ワーCpと、荷重条件を種々変えてこの定常円旋回試験を
行った場合の加速度計で測定した左右方向の荷重Fyおよ
び単位距離だけ定常円旋回走行した後のタイヤの摩耗量
Myとから、両対数グラフの縦軸および横軸に、それぞれ
単位走行距離当たりのタイヤ摩耗量Myおよび摩擦エネル
ギー(Fy/Cp)を、プロットすると、第2図に示すよ
うな結果が得られる。
以上で、あるタイヤの任意の走行条件での摩耗状態を予
測するのに必要な定数が得られたことになる。
次に、前記定数Kx、Ky、Ds、Cpを基に、実際の走行条件
でのタイヤに作用する前後方向および左右方向の荷重を
単位走行距離あるいは単位走行時間毎にサンプリングし
て、荷重範囲を複数に分割した各分析スライスレベルFx
i,Fyi毎に、サンプリングデータの頻度をカウントして
頻度データNxi,Nyiを求めることにより、任意の走行距
離Dだけ走行した時のタイヤの摩耗量MTが、前記摩耗量
予測式から求められる。
そこで、この頻度分布は、以下のようにして求める。す
なわち、まず、当該タイヤを当該車両に装着した状態
で、タイヤ摩耗を予測すべき走行条件に適する道路を実
際に走行して、車両に作用する時々刻々変化する前後荷
重および左右荷重を測定する。この車両に作用する前後
荷重および左右荷重を、車両の各車輪毎に分配して各車
輪に作用する前後方向および左右方向の荷重である前後
力Fx,左右力Fyとする。
なお、その測定車両の加速度を測定し、その加速度と車
両諸元からタイヤに作用する前後力Fx,左右力Fyを計算
することでも代用できる。このように特定の車両で加速
度を測定しておけば、同じ走行条件の場合は、タイヤに
作用する荷重を求めるのに、車両諸元が異なるごとに実
車走行する必要はなく、頻度分布を計算により簡単に求
めることができる。
この時々刻々変化する前後力Fx,左右力Fyは、第3図に
示すように変化しており、この前後力Fx,左右力Fyを単
位時間(例えば0.4m秒)毎にサンプリングする。なお、
第3図においては前後力Fxおよび左右力Fyを絶対値で表
さずに、所定の荷重範囲を64分割した状態でのレベル番
号で表示している。
そして、このサンプリングデータが、各分析スライスレ
ベルFxi,Fyiの何れに存在したかにより、各分析スライ
スレベルFxi,Fyi毎に頻度をカウントする。所定走行距
離走行分だけカウントして、その頻度データNxi,Nyiを
求める。この頻度データNxi,Nyiを縦軸にとって図示し
たのが第4図に示すヒストグラムである。
現実の車両諸元および走行条件が反映された実車走行で
の、タイヤに作用する前後方向および左右方向の荷重で
ある前後力Fxおよび左右力Fyの頻度分布データである分
析スライスレベルFxi,Fyiとその頻度データNxi,Nyiと、
前述したように予め実験的に各タイヤ毎に求められてい
る前後方向および左右方向の摩耗度Kx,Ky、前後方向の
ドライビングスティフネスDs、および左右方向のコーナ
リングパワーCpから、任意の所定距離Dだけ走行した場
合に、タイヤの摩耗量がいくらになるかが、前記データ
Kx,Ky,Fxi,Fyi,Ds,Cp,Nxi,Nyiを、前記摩耗量予測式に
代入することにより、簡単かつ正確に算出できる。
そして、上記試験車両と同一の車両およびタイヤに豊田
市および名古屋市近郊を実際に走行した場合の摩耗量の
実測値と、上記摩耗量推定式により算出した摩耗量の推
定値とは、第5図に示すように良く一致しており、市場
走行のような複雑な走行条件においても本予測方法でタ
イヤの摩耗を正確に推定できることが確認できた。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明
は、この実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載の範囲内で種々の実施態様が包含されるもの
であり、例えば、タイヤに作用する荷重をサンプリング
するのに単位走行時間毎ではなく、単位走行距離毎にサ
ンプリングしても良い。
また、市場走行を想定した場合のタイヤに作用する荷重
の各分析レベルFxi,Fyiの頻度Nxi,Nyiがシュミレートで
きれば、実際に走行させなくとも、シュミレートされ各
分析スライスレベルFxi,Fyi毎の頻度データNxi,Nyiを用
いて摩耗量を算出するとこもできる。
なお、以上はタイヤ全体の摩耗量を前提として説明して
きたが、タイヤのトレッド部やショルダ部毎に分けて、
摩耗量を推定することもでき、このようにタイヤのトレ
ッド部やショルダ部毎に分けて推定するとタイヤの偏摩
耗の予測も可能となる。
〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明によれば、タイヤの摩耗度を
荷重が前後方向,左右方向単独に作用した場合を示して
いるが、前後方向,左右方向に複合的に作用しても摩耗
量の推定が可能である。
また、前後方向および左右方向に荷重を分離して摩耗量
を算出しているため、タイヤに作用する荷重の測定が簡
単に行え、また、摩耗量の計算も簡単に行なえる。
さらに、前後方向および左右方向の荷重による摩耗量を
独立して算出しているため、多種の走行条件での摩耗の
解析にも有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のタイヤ摩耗の予測方法における前後方
向のタイヤの摩耗度を示す前後力と摩耗量とをプロット
した両対数グラフ、第2図は本発明のタイヤ摩耗の予測
方法における左右方向のタイヤの摩耗度を示す左右力と
摩耗量とをプロットした両対数グラフ、第3図は実車走
行時のタイヤに作用する前後力(左右力)の時々刻々の
変化を示す記録波形図、第4図は第3図の前後力(左右
力)の各分析スライスレベル毎の頻度分布を示すヒスト
グラム、第5図は市場走行でのタイヤの摩耗量の実測値
と本発明のタイヤ摩耗の予測方法に基づき予測した推定
値との相関を示すグラフ、第6図はタイヤに作用する荷
重を示す模式図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両を走行させた時のタイヤに作用する時
    々刻々に変化する荷重を前後方向および左右方向に分離
    して前後力Fxおよび左右力Fyとして求め、この前後力Fx
    および左右力Fyを単位走行距離あるいは単位走行時間毎
    にサンプリングし、このサンプリングされた前後力Fxお
    よび左右力Fyのデータがタイヤに作用する荷重範囲を複
    数に分割した各分析スライスレベルFxi,Fyiに存在した
    頻度を所定走行距離の間カウントして頻度データNxiお
    よびNyiを求め、この頻度分布データとして得られた前
    後力Fxおよび左右力Fyの分析スライスレベルFxi,Fyiと
    その頻度データNxi,Nyiと、当該タイヤ毎に予め実験的
    に求められている前後方向および左右方向の摩耗度Kx,F
    y、前後方向のドライビングスティネスDsおよび左右方
    向のコーナリングパワーCpを用い、任意の走行距離Dだ
    け走行した時のタイヤの摩耗量MTを、式 MT=ΣKx×(Fxi/Ds)×Nxi×D +ΣKy×(Fyi/Cp)×Nyi×D から求めることを特徴とするタイヤ摩耗の予測方法。
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