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JPH0727280B2 - 静電像現像剤 - Google Patents
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JPH0727280B2 - 静電像現像剤 - Google Patents

静電像現像剤

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JPH0727280B2
JPH0727280B2 JP62279276A JP27927687A JPH0727280B2 JP H0727280 B2 JPH0727280 B2 JP H0727280B2 JP 62279276 A JP62279276 A JP 62279276A JP 27927687 A JP27927687 A JP 27927687A JP H0727280 B2 JPH0727280 B2 JP H0727280B2
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metal compound
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    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば電子写真法、静電印刷法、静電記録法
等において潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現
像するために用いられる静電像現像剤に関するものであ
る。
〔技術の背景〕
例えば電子写真法においては、通常、光導電性感光体よ
りなる静電潜像担持体に、帯電、露光により静電潜像を
形成し、次いでこの静電潜像を、着色粒子であるトナー
によって現像し、得られたトナー像を紙等の転写材に転
写した後、熱あるいは圧力により定着して可視画像を形
成する。
トナー像を定着する方法としては、従来、ヒーターによ
りトナーを非接触の状態で加熱熔融して定着する方法、
有機溶剤によりトナーを溶解して定着する方法、トナー
を加圧して定着する方法、加熱ローラをトナーに直接接
触させてこれを熔融圧着して定着するいわゆる加熱ロー
ラ定着法等が知られているが、熱効率が高くて高速定着
が可能であることから、加熱ローラ定着法が広く採用さ
れている。
しかるに、最近においては、(イ)複写機の過熱劣化を
抑制すること、(ロ)加熱ローラ定着器を作動させてか
ら加熱ローラが定着可能な温度にまで上昇するに要する
ウォームアップタイムを短くすること、(ハ)紙等の転
写材に熱が吸収されることによる加熱ローラの温度低下
を小さくして連続して多数回にわたる安定した画像の形
成を可能にすること、(ニ)複写機の小型化および安全
性の向上の観点から、定着器に組み込まれるヒーターの
消費電力を低減させて加熱ローラの温度をより低くした
状態で定着処理を可能にすること、等が強く要求されて
いる。
従って、トナーにおいては、 (1)一層低温で良好な定着を達成し得るものであるこ
と、すなわち優れた低温定着性を有すること、が要請さ
れ、さらに、基本的に、次のような条件が必要である。
(2)定着法として好ましい加熱ローラ定着法において
は、オフセット現象すなわち定着時に像を構成するトナ
ーの一部が加熱ローラの表面に転移し、これが次に送ら
れて来る転写材に再転移して画像を汚すという現象が発
生しやすいので、トナーに加熱ローラへの転移が生じに
くい性能すなわち耐オフセット性を付与せしめること。
(3)使用もしくは貯蔵環境条件下において凝集せずに
粉体として安定に存在し得ること、すなわち耐ブロッキ
ング性に優れていること。
(4)摩擦帯電性が良好であって、現像プロセス、転写
プロセス、クリーニングプロセスが良好に遂行されてカ
ブリのない鮮明な画像が得られること。
(5)潜像担持体の表面あるいはキャリア粒子の表面に
トナー物質が付着するいわゆるフィルミング現象の発生
が抑制されて、画像の形成を多数回にわたり安定に行う
ことができること。
しかして、従来においては、耐オフセット性を向上させ
るために、トナー粒子の結着樹脂として低分子量重合体
成分と高分子量重合体成分とにより構成された樹脂を用
いる技術が提案されている(特開昭56−158340号公報、
特開昭56−16144号公報、特開昭58−202455号公報等参
照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記技術においては、トナー粒子中に高
分子量重合体成分が存在することとなるため、オフセッ
ト発生温度が高くなって耐オフセット性の向上を図るこ
とはできるが、同時に定着可能温度も高くなるので低温
定着性の向上を図ることが困難となる。
一方、トナーの低温定着性の向上のみを考えて結着樹脂
としてガラス転移点や軟化点の低いものを用いると、耐
オフセット性が低下するのみならず、耐ブロッキング性
が低下し、また現像剤搬送担体あるいはキャリアにトナ
ー物質が付着して被膜を形成するフィルミング現象が発
生しやすく、現像剤の耐久性が低下する問題点がある。
これに対して、低温定着性、耐オフセット性、耐ブロッ
キング性、耐フィルミング性を共に満足させるために、
結着樹脂として、カルボキシ基を有する重合体と金属化
合物とを反応させて得られた樹脂を用いる技術が提案さ
れた(例えば特開昭57−178250号公報、特開昭61−1101
55号公報、特開昭61−110156号公報等参照)。
しかし斯かる技術では、特に高温高湿環境条件下(例え
ば温度33℃以上,相対湿度80%以上)においては摩擦帯
電性が不良となってカブリが発生しやすいうえ、キャリ
ア粒子や潜像担持体のトナー物質によるフィルミング現
象が発生しやすく、また残留トナーがクリーニングブレ
ードへ融着しやすくてクリーニング不良が発生する問題
点がある。
また、特に低温低湿環境条件下(例えば温度10℃以下,
相対湿度40%以下)においては、紙等の転写材の温度が
低いため、定着時においてはトナーの熔融が不十分とな
りやすく、その結果定着不良のトナーが定着器を構成す
るローラに付着し堆積して当該ローラを汚染し、これが
原因となって紙づまり等の搬送不良が発生し、またロー
ラの使用寿命を短縮する問題点がある。
本発明は、以上の如き事情に基いてなされたものであっ
て、低温定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性、
耐フィルミング性、クリーニング性が優れていて、環境
条件によらずにカブリのない鮮明な画像を多数回にわた
り安定に形成することができる静電像現像剤を提供する
ものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の静電像現像剤は、イオン架橋されたビニル系共
重合体を結着樹脂として含有するトナー粒子(イ)と、 当該トナー粒子(イ)の100重量部に対して0.01〜3重
量部の有機微粒子(ロ)と を含有してなる静電像現像剤であって、 前記結着樹脂は、低分子量成分と高分子量成分の少なく
とも2群の分子量分布を有し、かつ当該分子量分布にお
いて、 前記低分子量成分の極大値が1×103〜2×104の範囲内
にあり、 前記高分子量成分の極大値が1×105〜2×106の範囲内
にあり、 前記結着樹脂が、 (a)スチレン系単量体 (b)アクリル酸エステル系単量体若しくはメタクリル
酸エステル系単量体 および (c)下記一般式(A)で示されるカルボキシ基含有単
量体 から得られる重合体と多価金属化合物とを反応させて得
られる架橋重合体であり、 前記有機微粒子(ロ)が、球形で、一次粒子の平均径が
0.01〜5μmであるビニル系重合体よりなるものである
ことを特徴とする。
一般式(A) (式中、R1は水素原子またはエチル基を表し、Lは分子
鎖中にエステル結合を有する炭素数3以上の2価の結合
基を表し、置換基を有していてもよい。) 〔発明の作用効果〕 本発明の現像剤によれば、トナー粒子が、イオン架橋さ
れたビニル系共重合体を結着樹脂として含有してなるた
め、非加熱下においては強固な架橋結合が形成された状
態であって、優れた耐ブロッキング性、耐フィルミング
性、クリーニング性が発揮され、また摩擦帯電部材との
衝突による汚染の原因となる微粉の発生が抑制されるた
め、優れた摩擦帯電性および耐久性が発揮される。そし
て、イオン架橋結合は共有結合よりも結合力が小さくて
加熱により結合が切れやすく、そのため熱定着時におい
ては架橋結合のかなりの部分が切れることにより、同程
度のガラス転移点を有する従来の結着樹脂を含有してな
るトナーに比して熔融時の粘度が低く、そのため熔融ト
ナーの紙等の転写材の繊維間への浸透が良好になされ、
その結果従来より低温でしかも十分な固着力で定着を達
成することができる。従って定着不良に起因するローラ
もしくは転写材の汚れを防止することができ、定着器の
寿命を著しく向上することができる。
しかも本発明においては、トナー粒子に、有機微粒子が
混合されてなるので、トナー粒子の表面に有機微粒子が
弱く付着した状態で存在することとなり、そのため当該
無機微粒子によるいわばスペーサー効果によりトナー粒
子やキャリア粒子が直接潜像担持体に接触して潜像担持
体を傷つける確率が著しく低下し、その結果クリーニン
グ不良を伴わずに多数回にわたり安定した画像を形成す
ることができる。また、有機微粒子の構成材料として比
較的硬質のものを選択することにより、当該有機微粒子
による好適な研磨性能が発揮されて潜像担持体あるいは
キャリア粒子の表面に付着したトナー物質が除去される
ようになり、そのためフィルミング現象の発生を抑制す
ることもできる。
〔発明の具体的構成〕
本発明においては、特定のビニル系重合体と多価金属化
合物とを反応させて得られる架橋重合体を結着樹脂とし
て含有するトナー粒子と、特定の有機微粒子とを必須成
分として特定の割合で用いて静電像現像剤を構成する。
本発明の静電像現像剤は、キャリア粒子を含まない一成
分現像剤、またはキャリア粒子を含む二成分現像剤のい
ずれのタイプであってもよい。
有機微粒子は、耐久性を高めるために球形とそれ、その
一次粒子の平均径は0.01〜5μmであり、特に0.03〜3
μmが好ましい。この平均径が過小のときには当該有機
微粒子によるスペーサー効果が小さくてクリーニング不
良が発生しやすい。一方過大のときにはトナーの摩擦帯
電性が阻害されやすい。
有機微粒子の割合は、トナー粒子の100重量部に対して
0.01〜3重量部であり、とくに0.1〜2重量部が好まし
い。有機微粒子の割合が過小のときにはスペーサー効果
が小さくてクリーニング不良が発生しやすい。一方過大
のときには結着樹脂粒子の摩擦帯電性が阻害されやす
い。
有機微粒子を構成するための有機物質は、耐湿性、摩擦
帯電性の安定化に優れていることから、ビニル系重合体
とされる。斯かるビニル系重合体は、例えば乳化重合
法、懸濁重合法等の各種の重合法により製造されるが、
小径でしかも球形の有機微粒子が効率的に得られる点で
乳化重合法が好ましい。特に、ビニル系重合体を得るた
めの単量体自体が乳化作用を有するような系において乳
化剤を用いないで乳化重合法によりビニル系重合体を得
ることが好ましい。これに対して乳化剤を用いる場合に
は当該乳化剤によりトナーの摩擦帯電性が阻害された
り、あるいは摩擦帯電性の湿度依存性が大きくなること
がある。
ビニル系重合体としては、特にアクリル系重合体が好ま
しい。このアクリル系重合体は、アクリル酸もしくはア
クリル酸エステル、メタクリル酸もしくはメタクリル酸
エステルから選ばれる単量体を重合して得られる単独重
合体あるいは共重合体である。斯かるアクリル系重合体
を得るために用いられるアクリル系単量体としては、ア
クリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等を挙げ
ることができる。
アクリル系重合体の中でも、特にポリメチルメタクリレ
ートが最も好ましい。ポリメチルメタクリレートによれ
ば、均一で小径の有機微粒子を容易に得ることができ、
潜像担持体、現像器の器壁、現像剤搬送担体等の汚染が
生じにくく、また、トナーの摩擦帯電性を阻害するおそ
れがないので、安定した現像性能が得られる。
アクリル系重合体としては、必要に応じてその他の単量
体が共重合されたものであってもよい。この場合には単
量体組成物においてアクリル系単量体を50重量%以上の
割合で用いることが好ましい。斯かるその他の単量体と
しては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p
−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−
ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−
ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n
−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−
ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチ
レン等のスチレン系単量体、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸もしくは
メタクリル酸誘導体;酢酸ビニル、酢酸ビニル、安息香
酸ビニル等のビニルエステル類;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニ
ルメチルケトン等のビニルケトン類;ブタジエン、イソ
プレン等のジエン類;マレイン酸、フマール酸等の不飽
和カルボン酸類;その他を挙げることができる。
有機微粒子は、トナー粒子に外部から添加混合されて使
用されることが好ましい。具体的には、例えばV型ブレ
ンダー等の混合装置を用いてトナー粒子と有機微粒子と
を混合することにより、トナー粒子の表面に有機微粒子
を存在させることが好ましい。
トナー粒子は、イオン架橋されたビニル系共重合体(以
下「特定のビニル系共重合体」ともいう)を結着樹脂と
して含有してなり、必要に応じて結着樹脂中に着色剤、
荷電制御剤、定着性向上剤、磁性体粒子等が含有され
る。特に、イオン架橋されたビニル系共重合体が、カル
ボキシ基を有するビニル系共重合体の当該カルボキシ基
に多価金属化合物が反応してイオン架橋結合が形成され
てなるものである。
前記特定のビニル系共重合体のガラス転移点Tgは、40〜
70℃が好ましく、特に40〜60℃が好ましい。このような
範囲のガラス転移点Tgを有するものを選択することによ
り、一層優れた低温定着性、耐オフセット性、耐久性が
得られる。すなわち、ガラス転移点Tgが過小のときには
トナー粒子が軟質なものとなって耐オフセット性および
耐久性が低下する場合があり、一方、ガラス転移点Tgが
過大のときには低温定着性が低下する傾向にあり、特に
低温低湿(例えば温度10℃、相対湿度40%)の環境条件
下においては十分な低温定着性が得られない場合があ
る。なお、本発明において、ガラス転移点Tgとは、示差
走査熱量計「低温DSC」(理学電気社製)を用い、昇温
速度10℃/minで測定した際に、ガラス転移点以下のベー
スラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピーク
の頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の温度
をいう。
前記特定のビニル系共重合体は、低分子量成分と高分子
量成分の少なくとも2群に分けられる分子量分布を有
し、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GP
C)により測定された分子量分布曲線において、低分子
量成分側の極大値が1×103〜2×104の範囲内にあり、
高分子量成分側の極大値が1×105〜2×106の範囲内に
ある、少なくとも2つの極大値を有するものである。こ
のような分子量分布のものを選択することにより、低温
定着性および耐オフセット性を一層優れたものとするこ
とが可能となる。また、高分子量成分により当該特定の
ビニル系共重合体を強靱なものとすることが可能である
ので、キャリアとの摩擦あるいは潜像担持体との衝突に
おいて、トナー粒子の破壊が生じにくく、その結果微粉
の発生を抑制することができて、潜像担持体の表面の汚
染を有効に防止することができる。従って、カブリのな
い鮮明な画像を多数回にわたって安定に形成することが
可能となる。
これに対して、上記分子量分布曲線において、低分子量
成分の極大値が過小のときには、トナーの耐ブロッキン
グ性が低下する場合があり、一方当該極大値が過大のと
きには、トナーの低温定着性が低下する場合がある。ま
た、高分子量成分の極大値が過小のときには、トナーの
耐オフセット性、耐久性が低下する場合があり、一方当
該極大値が過大のときには、トナーの低温定着性が低下
する場合がある。
また、高分子量成分の割合は、カルボキシ基を有するビ
ニル系重合体の15重量%以上であることが好ましく、特
に15〜50重量%であることが好ましい。高分子量成分の
割合が過小のときには、トナーの耐オフセット性、耐久
性が低下する場合がある。
このような高分子量成分と低分子量成分とを含有してな
るビニル系重合体にカルボキシ基を導入するに際して
は、少なくとも低分子量成分にカルボキシ基が導入され
ていればよい。すなわち、キャリア粒子との摩擦あるい
は潜像担持体の表面との衝突によって生ずるトナー粒子
の破壊は、主としてトナー粒子中における低分子量の比
較的もろい成分に起因するため、このような低分子量成
分を詳細は後述する多価金属化合物によりいわばイオン
結合により架橋して強靱なものとすることにより、フィ
ルミング現象の要因であるトナー粒子の破壊によって生
ずる微粉の発生を有効に抑制することができる。
また、前記特定のビニル系共重合体は、その重量平均分
子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnの値が、3.5以上であ
ることが好ましく、特に4〜40であることが好ましい。
この比Mw/Mnの値が3.5以上、さらには4〜40であるもの
を選択することにより、トナーの耐オフセット性、機械
的耐久性が一層優れたものとなる。
なお、重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnの値は、
種々の方法により求めることができ、測定方法の相異に
よって若干の差異があるが、本発明においては下記の測
定方法によって求めたものである。
すなわち、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフ
ィ(GPC)によって以下に記す条件で重量平均分子量M
w、数平均分子量Mn、ピーク分子量を測定する。温度40
℃において、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2ml
の流速で流し、濃度0.2g/20mlのテトラヒドロフラン試
料溶液を試料重量として3mg注入し測定を行う。試料の
分子量測定にあたっては、当該試料の有する分子量が数
種の単分散ポリスチレン標準試料により、作製された検
量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲内に
包含される測定条件を選択する。
なお、測定結果の信頼性は、上述の測定条件で測定した
NBS706ポリスチレン標準試料(重量平均分子量Mw=28.8
×104,数平均分子量Mn=13.7×104,Mw/Mn=2.11)の比M
w/Mnの値が2.11±0.10となることにより確認する。
また、用いるGPCのカラムとしては、前記条件を満足す
るものであるならばいかなるカラムを採用してもよい。
具体的には、例えばTSK−GEL、GMH(東洋曹達社製)等
を用いることができる。
前記特定のビニル系共重合体を得るためのビニル系共重
合体は、(a)スチレン系単量体、(b)アクリル酸エ
ステル系単量体若しくはメタクリル酸エステル系単量
体、および(c)特定のカルボキシ基を含有する単量体
の三者を必須成分として用いて得られる重合体である。
通常、カルボキシ基を有するビニル系単量体を得るため
には、上記単量体のほかに、アクリル酸もしくはメタク
リル酸およびこれらの誘導体から選択される単量体を必
須成分として用いて共重合すればよい。
斯かる共重合のためのカルボキシ基を有する単量体とし
ては、水酸基を有する、アクリル酸エステルもしくはメ
タクリル酸エステルまたはこれらの誘導体と、ジカルボ
ン酸化合物とのエステル化反応によって得られる構造の
半エステル化合物を挙げることができる。
このような半エステル化合物によれば、主鎖構成に影響
の少ない位置にカルボキシ基が導入されているので、化
学構造の立体障害が小さくなり、その結果カルボキシ基
と多価金属化合物との反応が効率よく進行してイオン結
合が形成され、良好な架橋構造の前記特定のビニル系共
重合体を得ることができる。
ビニル系共重合体を得るためのスチレン系単量体として
は、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−エチルスチレン、2,3−ジメチルスチレン、2,4−ジ
メチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−
ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−
オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−
デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メト
キシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチ
レン、3,4−ジクロルスチレン等を挙げることができ
る。これらの単量体は単独で用いてもよいし、あるいは
複数のものを組合わせて用いてもよい。
これらのなかでも特にスチレンが好ましい。スチレンの
ビニル系重合体に対する割合は、30〜95重量%が好まし
く、特に40〜95重量%であることが好ましい。このよう
な好ましい割合を選択することにより、トナーの製造に
おける粉砕工程においては粉砕効率が高くなり、所望の
粒径のトナーを効率的に得ることができる。
ビニル系重合体を得るためのアクリル酸エステルもしく
はメタクリル酸エステルとしては、例えばアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α
−クロルアクリル酸メチル等のアクリル酸エステル類;
例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
イソブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ドデ
シル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリ
ル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル
類;等を挙げることができる。
前記半エステル化合物を形成するカルボキシ基含有化合
物としては、例えばマロン酸、こはく酸、グルタル酸等
の脂肪族ジカルボン酸化合物、例えばフタル酸等の芳香
族ジカルボン酸化合物等を挙げることができる。これら
の化合物と、水酸基を有する、アクリル酸エステルもし
くはメタクリル酸エステルまたはこれらの誘導体とをエ
ステル化反応させることにより半エステル化合物を得る
ことができる。上記ジカルボン酸化合物はハロゲン族元
素、低級アルキル基、アルコキシ基等によって水素原子
が置換されていてもよく、また酸無水物であってもよ
い。
そして、水酸基を有する、アクリル酸もしくはメタクリ
ル酸の誘導体としては、アクリル酸もしくはメタクリル
酸にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドを1モルまたは2モル以上付加せし
めたものでもよく、あるいはアクリル酸もしくはメタク
リル酸にプロピレングリコール等の2価アルコールをエ
ステル化反応させたヒドロキシアルキルエステルであっ
てもよい。
本発明においては、上記半エステル化合物として、下記
の一般式(A)で示されるものが用いられる。
一般式(A) ただし、一般式(A)中、Lは分子鎖中にエステル結合
を有する炭素数3以上の2価の結合基を表し、置換基を
有していてもよい。R1は水素原子またはメチル基を表
す。
さらに好ましい半エステル化合物としては、下記の一般
式(1)〜(4)で示すものである。
一般式(1) ただし、一般式(1)中、R2,R3は水素原子またはメチ
ル基を表し、mは1〜14の整数を表し、nは0〜8の整
数を表す。
一般式(2) ただし、一般式(2)中、R4,R5は水素原子またはメチ
ル基を表し、hは1〜14の整数を表し、Xは水素原子、
ハロゲン族元素、低級アルキル基、アルコキシ基を表
す。
一般式(3) ただし、一般式(3)中、R6は水素原子またはメチル基
を表し、jは3〜6の整数を表し、kは0〜8の整数を
表す。
一般式(4) ただし、一般式(4)中、R7は水素原子またはメチル基
を表し、iは3〜6の整数を表し、Yは水素原子、ハロ
ゲン族元素、低級アルキル基、アルコキシ基を表す。
前記一般式(1)〜(4)で示される半エステル化合物
のなかでも特に一般式(1)で示されるものが好まし
い。
前記一般式(1)で示される半エステル化合物として
は、例えばこはく酸モノアクリロイルオキシエチルエス
テル、こはく酸モノアクリロイルオキシプロピルエステ
ル、グルタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、
フタル酸モノアクリロイルオキシプロピルエステル、こ
はく酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステル、こ
はく酸モノメタアクリロイルオキシプロピルエステル、
グルタル酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノメタアクリロイルオキシエチルエステ
ル、フタル酸モノメタアクリロイルオキシプロピルエス
テル等を挙げることができる。
前記スチレン系単量体、アクリル酸エステル系単量体も
しくはメタクリル酸エステル系単量体、水酸基を有する
アクリル酸もしくはメタクリル酸系誘導体とジカルボン
酸化合物とのエステル化反応によって得られる半エステ
ル化合物を重合して得られる、カルボキシ基を有するビ
ニル系重合体は、その単量体単位の含有割合として、前
記スチレン系単量体が好ましくは30〜95重量%、特に好
ましくは40〜95重量%であり、アクリル酸エステル系単
量体もしくはメタクリル酸エステル系単量体が好ましく
は70〜5重量%、特に好ましくは5〜50重量%であり、
前記半エステル化合物が好ましくは0.5〜30重量%、特
に好ましくは1〜20重量%である。
前記アクリル酸エステル系単量体もしくはメタクリル酸
エステル系単量体の含有割合が、70重量%を超える場
合、あるいは前記半エステル化合物の含有割合が0.5重
量%未満の場合には、高温定着時における耐オフセット
性が低下することがあり、また耐ブロッキング性、耐可
塑剤性が低下することがある。
カルボキシ基を有するビニル系重合体の当該カルボキシ
基と反応させる前記多価金属化合物の金属元素として
は、Cu,Ag,Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,Ti,Ge,Sn,V,Cr,M
o,Mn,Fe,Ni,Co,Zr,Se等を挙げることができる。これら
の中でもアルカリ土類金属(Be,Mg,Ca,Sr,Ba)および亜
鉛族元素(Zn,Cd)が好ましく、特にMgおよびZnが好ま
しい。
これらの金属を含む多価金属化合物としては、例えば、
上記金属元素の、フッ化物、塩化物、塩素酸塩、臭化
物、ヨウ化物、酸化物、水酸化物、硫化物、亜硫酸塩、
硫酸塩、セレン化物、テルル化物、窒化物、硝酸塩、リ
ン化物、ホスフィン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、オルトケ
イ酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、メチル化合物もしくはエ
チル化合物等の低級アルキル金属化合物等を挙げること
ができる。これらのなかでも、特に上記金属元素の酢酸
塩、上記金属元素の酸化物が好ましい。
多価金属化合物の添加量は、カルボキシ基を有するビニ
ル系重合体を構成する単量体の種類およびその量により
相異するので一概に規定することはできないが、例えば
仕込んだ半エステル化合物の1モルに対して、0.1〜1
モル程度である。
前記カルボキシ基を有するビニル系重合体の当該カルボ
キシ基に多価金属化合物を反応させるには、例えば溶液
重合法により重合して得られたカルボキシ基を有するビ
ニル系重合体を含有する溶液に、前記多価金属化合物も
しくは当該多価金属化合物の分散溶液を混合し、昇温し
て約1〜3時間にわたり脱溶剤を行い、反応系内に温度
が150〜180℃程度に達した状態で1時間以上この温度に
維持して反応を完結させるのがよい。また場合によって
は、上記カルボキシル基を有するビニル系重合体の重合
を開始する前に多価金属化合物を溶剤と共に反応系内に
存在させてもよく、あるいは上記脱溶剤を行って得られ
たカルボキシ基を有するビニル系重合体と多価金属化合
物とをロールミル、ニーダ、押出機等により熔融混練す
ることにより反応させてもよい。
このようにして、カルボキシ基を有するビニル系重合体
と多価金属化合物とが反応して得られる特定のビニル系
共重合体は、当該ビニル系重合体のカルボキシ基と多価
金属原子とがイオン結合により結合され、このイオン結
合により一種の架橋構造が形成されたものとなる。この
イオン結合は、共有結合に比してはるかにゆるやかな結
合である。
前記特定の特定のビニル系共重合体として、既述のよう
に分子量分布曲線において少なくとも2つの極大値を有
するものであるが、このような共重合体を得る方法は特
に限定されない。例えば高分子量成分もしくは低分子量
成分のいずれか一方を得るための第1段目の重合を行
い、これにより得られた一方の成分を、他方の成分を得
るための単量体組成物中に溶解させて第2段目の重合を
行い、これにより他方の成分を生成させることにより、
結果として分子量分布曲線において少なくとも2つの極
大値を有する重合体を得ることができる。このように2
段重合により得られる重合体は、低分子量成分と高分子
量成分とが、分子レベルで均一に混合してなるものと推
定される。
この2段重合は、例えば溶液重合法、懸濁重合法、乳化
重合法等の方法により行うことができるが、特に溶液重
合法が好ましい。
また、分子量分布曲線において少なくとも2つの極大値
を有する重合体は、低分子量の重合体成分と、高分子量
の重合体成分とを混合することによっても得ることがで
きるが、混合により得られる重合体は、分子レベルにお
いては、均一に混合されていない場合があるので、上記
2段重合によるのが好ましい。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、ニグロシン
染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フ
タロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル、これらの混合
物、その他を挙げることができる。
荷電制御剤としては、例えば金属錯体系染料、ニグロシ
ン系染料、アンモニウム系化合物等を挙げることができ
る。
定着特性向上助剤としては、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン等を挙げることができ
る。特に、環球法による軟化点Tspが70〜150℃のポリオ
レフィンが好ましく、さらには当該軟化点Tspが120〜15
0℃のポリオレフィンが好ましい。
また、本発明の静電像現像剤においては、トナー粒子お
よび有機微粒子に、さらに流動性向上剤および研磨剤と
して無機微粒子が添加混合されていてもよい。斯かる無
機微粒子の一次粒子の平均径は、5mμ〜2μmが好まし
く、特に5mμ〜500mμが好ましい。また、BET法による
比表面積は、20〜500m2/gが好ましい。無機微粒子の使
用割合は、トナーの0.01〜5重量%が好ましく、特に0.
01〜2.0重量%が好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシ
ウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、
酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ
土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アン
チモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バ
リウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、
窒化ケイ素等を挙げることができる。特に、シリカの微
粉末が好ましい。
シリカの微粉末としては、特に表面に疎水性基を有する
ものが好ましく、例えば「アエロジルR−972」、「ア
エロジルR−974」、「アエロジルR−805」、「アエロ
ジルR−812」(以上、日本アエロジル社製)、「タラ
ノックス500」(タルコ社製)等の市販品を好ましく用
いることができる。また、これらのほか、シラン系カッ
プリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイ
ル、側鎖にアミンを有するシリコーンオイル等により表
面処理されたシリカの微粉末等を用いることもできる。
また、本発明の静電像現像剤においては、さらにクリー
ニング性向上剤が添加混合されていてもよい。斯かるク
リーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等脂肪族金
属塩、例えばメチルメタクリレート微粒子、スチレン微
粒子等のポリマー微粒子等を挙げることができる。
また、磁性トナーとする場合には、磁性体の微粒子がト
ナー粒子中に含有される。斯かる磁性体としては、鉄、
フェライト、マグネタイトをはじめとする鉄、ニッケ
ル、コバルト等の強磁性を示す金属もしくは合金または
これらの元素を含む化合物、強磁性元素を含まないが適
当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる
合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−
銅−錫等のマンガンと銅とを含むホイスラー合金と呼ば
れる種類の合金、二酸化クロム、その他を挙げることが
できる。磁性体は、平均粒径が0.1〜1μmの微粉末の
形態で均一に分散されて含有されることが好ましい。そ
して磁性体の含有割合は、トナーの100重量部に対し
て、10〜70重量部が好ましく、特に20〜50重量部が好ま
しい。
二成分現像剤とする場合においては、基本的には上記の
如きトナー粒子および有機微粒子と共に、キャリア粒子
が混合されて現像剤が構成される。斯かるキャリアとし
ては、特に限定されず従来公知のキャリアを用いること
ができる。具体的には、磁性体粒子のみにより構成され
たキャリア、磁性体粒子の表面が樹脂により被覆されて
なる樹脂被覆キャリア等を用いることができる。
キャリアを構成する磁性体粒子としては、磁場によって
その方向に強く磁化する物質、例えば鉄、フェライト、
マグネタイトをはじめとする鉄、ニッケル、コバルト等
の強磁性を示す金属もしくは合金またはこれらの元素を
含む化合物、強磁性元素を含まないが適当に熱処理する
ことによって強磁性を示すようになる合金、例えばマン
ガン−銅−アルミニウムもしくはマンガン−銅−錫等の
ホイスラー合金とよばれる種類の合金または二酸化クロ
ム等よりなる粒子を用いることができる。
キャリアの被覆用樹脂としては、フッ素樹脂、スチレン
系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン・アクリル系共重合
体樹脂等を用いることができる。
キャリアの平均粒径は、20〜120μmであることが好ま
しく、特に30〜110μmであることが好ましい。ここ
で、キャリアの平均粒径(重量)は、「マイクロトラッ
ク」(日機装社製)を用いて測定された値である。
本発明の静電像現像剤によれば、例えば次のようにして
画像を形成することができる。すなわち、電子写真法に
おいては、潜像担持体上に形成された静電潜像を、静電
像現像剤により現像し、得られたトナー像を紙等よりな
る転写材に例えば静電転写し、次いで転写トナーを加熱
ローラ定着方式により定着し、もって定着画像を形成す
る。
加熱ローラ定着方式において用いられる加熱ローラ定着
器は、通常、加熱ローラと、これに対接配置された圧着
ローラと、加熱源とにより構成される。また必要に応じ
てクリーニング用ローラが加熱ローラに対接配置され
る。加熱源により加熱ローラの温度を一定範囲の温度に
維持しながら、加熱ローラと圧着ローラとの間をトナー
が転写された転写材を通過させることにより、トナーを
直接加熱ローラに接触させて当該トナーを転写材に熱定
着する。なお、加熱ローラの表面の材質はフッ素系物質
もしくはシリコーン系物質であることが好ましく、本発
明の静電像現像剤との相乗効果により加熱ローラ定着器
の耐久性を著しく向上することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明が
これらの実施例に限定されるものではない。
<結着樹脂の製造> (1)結着樹脂B1(本発明用) 温度計、攪拌器、窒素ガス導入管、流下式コンデンサー
を備えた容量3のセパラブルフラスコ内にトルエン50
0mlを入れ、窒素ガス導入管により窒素ガスを導入して
フラスコ内部を不活性雰囲気とした後、油浴により加熱
し、トルエンの還流温度にした。
次いで、スチレン210g、n−ブチルアクリレート60g、
メチルメタクリレート30g、ベンゾイルパーオキサイド
0.9gよりなる高分子量成分の組成物をフラスコ内に入
れ、還流温度に保持して14時間反応させることにより高
分子量重合体を形成した。
次に、上記高分子量重合体の溶液が入っているフラスコ
内に、スチレン417g、α−メチルスチレン35g、n−ブ
チルアクリレート105g、メチルメタクリレート70g、モ
ノアクリロイルオキシエチルサクシネート73g、ベンゾ
イルパーオキサイド42gよりなる低分子量成分の組成物
を徐々に滴下しながら重合反応を行った。前記低分子量
成分の組成物の滴下が終了した後、さらに4時間にわた
り重合反応を行うことにより低分子量重合体を形成し
た。
次に、前記高分子量重合体と低分子量重合体の溶液が入
っているフラスコ内に、多価金属化合物である酸化亜鉛
8gを添加し、還流温度に保持して攪拌しながら2時間に
わたり反応を行った。
反応終了後、減圧下において溶媒のトルエンを留去し、
低分子量成分のカルボキシ基と多価金属化合物とが反応
してなる結着樹脂B1を得た。
この結着樹脂B1は、ゲル・パーミュエーション・クロマ
トグラフィ(HLC−802UR,GMH6カラム、東洋曹達社製)
による分子量分布曲線において7.5×103および2.8×105
にそれぞれ極大値を有し、重量平均分子量Mwが1.2×1
05、比Mw/Mnの値が17.1、ガラス転移点Tgが56℃であ
る。
(2)結着樹脂B2(本発明用) 結着樹脂B1の製造において、高分子量成分の組成物とし
て、スチレン180g、n−ブチルアクリレート30g、n−
ブチルメタクリレート60g、メチルメタクリレート30g、
アゾビスイソブチロニトリル1.5gよりなる組成物を用
い、低分子量成分の組成物として、スチレン442g、α−
メチルスチレン70g、2−エチルヘキシルアクリレート1
05g、メタルメタクリレート35g、モノアクリロイルオキ
シエチルイソフタレート48g、ベンゾイルパーオキサイ
ド28gよりなる組成物を用い、多価金属化合物として、
酢酸亜鉛22.4gを用いたほかは、結着樹脂B1の製造と同
様にして、低分子量成分のカルボキシ基と多価金属化合
物とが反応してなる結着樹脂B2を得た。
この結着樹脂B2は、ゲル・パーミュエーション・クロマ
トグラフィによる分子量分布曲線において、1.2×104
よび2.4×105にそれぞれ極大値を有し、重量平均分子量
Mwが1.15×105、比Mw/Mnの値が9.5、ガラス転移点Tgが5
8℃である。
(3)結着樹脂b1(比較用) 結着樹脂B1の製造において、多価金属化合物である酸化
亜鉛を用いないほかは、同様にして比較用の結着樹脂b1
を得た。
この結着樹脂b1は、ゲル・パーミュエーション・クロマ
トグラフィによる分子量分布曲線において、7.1×103
よび2.8×105にそれぞれ極大値を有し、重量平均分子量
Mwが1.18×105、比Mw/Mnの値が18.1、ガラス転移点Tgが
53℃である。
<トナー粒子の製造> (1)トナー粒子T1(本発明用) 前記結着樹脂B1の100重量部と、カーボンブラック「モ
ーガルL」(キャボット社製)10重量部と、ポリプロピ
レン「ビスコール660P」(軟化点Tsp:145℃,三洋化成
工業社製)3重量部とをV型ブレンダーにより混合した
後、二本ロールで熔融混練し、冷却し、ハンマーミルに
より粗砕し、さらにジェットミルにより微粉砕した後、
風力分級機により分級して、粒径1〜30μmのトナー粒
子T1を得た。
(2)トナー粒子T2(本発明用) トナー粒子T1の製造において、結着樹脂B1を結着樹脂B2
に変えたほかは同様にしてトナー粒子T2を得た。
(3)トナー粒子t1(比較用) トナー粒子T1の製造において、結着樹脂B1を結着樹脂b1
に変えたほかは同様にして比較用のトナー粒子t1を得
た。
<有機微粒子の製造> (1)有機微粒子A1 過硫酸カリウムとチオ硫酸ナトリウムを開始剤として用
い、メチルメタクリレートを乳化剤を用いずに乳化重合
させて、一次粒子の平均径0.4μmの有機微粒子A1を得
た。
(2)有機微粒子A2 有機微粒子A1において、メチルメタクリレートに変え
て、メチルメタクリレート95重量部と、n−ブチルアク
リレート5重量部とを用いたほかは同様にして一次粒子
の平均径0.8μmの有機微粒子A2を得た。
(3)有機微粒子A3 有機微粒子A1において、メチルメタクリレートに変え
て、メチルメタクリレート92重量部と、エチルアクリレ
ート8重量部とを用いたほかは同様にして一次粒子の平
均径0.6μmの有機微粒子A3を得た。
<キャリア粒子の製造> スチレン−メチルメタクリレート共重合体(単量体組
成;スチレン:メチルメタクリレート=70:30)により
銅−亜鉛系フェライト粒子の表面を被覆してなるキャリ
ア粒子C1を得た。このキャリア粒子C1の平均粒径は82μ
mであった。
<現像剤の調製> 後記第1表に示す組合せおよび割合で、トナー粒子およ
び有機微粒子をV型ブレンダーにより混合し、さらにこ
れをキャリア粒子と混合して各現像剤を調製した。
<実写テスト> 二成分現像剤用の現像器、クリーニングブレードを有す
るクリーニング装置、加熱ローラ定着器を備えた電子写
真複写機「U−Bix1600」(小西六写真工業社製)改造
機により、上記各現像剤を用いて静電潜像の現像を行
い、得られたトナー像を転写紙上に転写したうえ加熱ロ
ーラ定着器により定着して複写画像を形成する実写テス
トを行い、下記の項目についてそれぞれ評価した。結果
は後記第2表に示す通りである。
低温低湿環境条件下における定着性 低温低湿環境条件下(温度10℃,相対湿度40%)におい
て、加熱ローラ定着器の設定温度(通常は180℃)を150
℃に低下させた状態で、連続して100回にわたる実写テ
ストを行ない、100回目の複写画像に対してキムワイプ
摺擦を施して定着性を判定した。評価は、十分な耐摺擦
性を示す場合を「○」、若干劣る場合を「△」、著しく
画像が剥がれ落ちる場合を「×」とした。なお、上記加
熱ローラ定着器はシリコーンオイル供給機構を有しない
ものである。
低温低湿環境条件下における定着器の耐久性低温低湿
環境条件下(温度10℃,相対湿度40%)において、加熱
ローラ定着器の設定温度を150℃に低下させた状態で、1
00,000回にわたる実写テストを行ない、加熱ローラの汚
れ、圧着ローラの汚れ、耐オフセット性、転写紙の裏面
汚れを調べて定着器の耐久性を判定した。評価は、それ
ぞれ良好なものを「○」、若干劣るが実用レベルにある
ものを「△」、不良で実用的には問題のあるものを
「×」とした。
高温高湿環境条件下における耐ブロッキング性 各現像剤を高温高湿環境条件下(温度33℃,相対湿度80
%)に1週間放置し、トナー粒子に凝集塊が生ずるか否
かによって判定した。凝集塊がほとんど認められなかっ
た場合を「○」、若干凝集塊が認められた場合を
「△」、凝集塊が著しく発生した場合を「×」とした。
高温高湿環境条件下における耐フィルミング性 高温高湿環境条件下(温度33℃,相対湿度80%)におい
て、連続して100,000回にわたる実写テストを行なった
後、キャリア粒子の表面、潜像担持体の表面、クリーニ
ングブレードをそれぞれ電子顕微鏡もしくは目視により
観察し、付着物の有無により判定した。付着物が認めら
れなかった場合を「○」、付着物が若干認められた場合
を「△」、付着物が著しく認められた場合を「×」とし
た。
クリーニング性 高温高湿環境条件下(温度33℃,相対湿度80%)におい
て、連続して100,000回にわたる実写テストを行ない、
画像形成回数が5,000回に達する度毎に、クリーニング
ブレードにクリーニングされた後の潜像担持体の表面を
目視により観察し、付着物の有無により判定した。評価
は、良好なものを「○」、若干劣るが実用レベルにある
ものを「△」、劣っていて実用的には問題のあるものを
「×」とした。
画質(耐久性) 高温高湿環境条件下(温度33℃,相対湿度80%)におい
て、連続して100,000回にわたる実写テスを行ない、画
像形成初期および100,000回後における複写画像の鮮明
性を調べた。評価は、良好なものを「○」、若干劣るが
実用レベルにあるものを「△」、相当に劣っていて実用
的には問題のあるものを「×」とした。
第2表の結果からも理解されるように、本発明の現像剤
1〜4によれば、低温定着性および耐オフセット性が優
れているため、特に低温低湿環境条件下においても加熱
ローラ等の汚れを伴わずに良好な定着画像を多数回にわ
たり安定に形成することができ、しかも耐ブロッキング
性、耐フィルミング性、クリーニング性が優れているた
め、高温高湿環境条件下においてもカブリのない鮮明な
画像を多数回にわたり安定に形成することができる。
これに対して、比較現像剤1は、結着樹脂b1が多価金属
化合物により架橋されていないものであるので、低温低
湿環境条件下においては耐オフセット性が悪くて加熱ロ
ーラの汚れが著しく発生し、そのため早期に紙づまり等
のトラブルが発生しやすいものである。また、高温高湿
環境条件下においては早期にカブリが発生して画像が不
鮮明となり、耐久性の低いものである。
また、比較現像剤2は、有機微粒子を有しないため、高
温高湿環境条件下においては耐フィルミング性およびク
リーニング性が劣り、早期にカブリが発生して画像が不
鮮明となり、耐久性の低いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 雄毅 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 山田 裕之 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−110156(JP,A) 特開 昭61−110155(JP,A) 特開 昭57−178250(JP,A) 特開 昭56−158340(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン架橋されたビニル系共重合体を結着
    樹脂として含有するトナー粒子(イ)と、 当該トナー粒子(イ)の100重量部に対して0.01〜3重
    量部の有機微粒子(ロ)と を含有してなる静電像現像剤であって、 前記結着樹脂は、低分子量成分と高分子量成分の少なく
    とも2群の分子量分布を有し、かつ当該分子量分布にお
    いて、 前記低分子量成分の極大値が1×103〜2×104の範囲内
    にあり、 前記高分子量成分の極大値が1×105〜2×106の範囲内
    にあり、 前記結着樹脂が、 (a)スチレン系単量体 (b)アクリル酸エステル系単量体若しくはメタクリル
    酸エステル系単量体 および (c)下記一般式(A)で示されるカルボキシ基含有単
    量体 から得られる重合体と多価金属化合物とを反応させて得
    られる架橋重合体であり、 前記有機微粒子(ロ)が、球形で、一次粒子の平均径が
    0.01〜5μmであるビニル系重合体よりなるものである
    ことを特徴とする静電像現像剤。 一般式(A) (式中、R1は水素原子またはエチル基を表し、Lは分子
    鎖中にエステル結合を有する炭素数3以上の2価の結合
    基を表し、置換基を有していてもよい。)
  2. 【請求項2】前記多価金属化合物が、亜鉛族金属化合物
    またはアルカリ土類金属化合物であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載の静電像現像剤。
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JPH01121861A (ja) 1989-05-15

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