JPH0747405B2 - スチ−ルコ−ドコンベアベルト - Google Patents
スチ−ルコ−ドコンベアベルトInfo
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- JPH0747405B2 JPH0747405B2 JP3365586A JP3365586A JPH0747405B2 JP H0747405 B2 JPH0747405 B2 JP H0747405B2 JP 3365586 A JP3365586 A JP 3365586A JP 3365586 A JP3365586 A JP 3365586A JP H0747405 B2 JPH0747405 B2 JP H0747405B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はスチールコードコンベアベルトに係り、特にス
チールコードを芯体としたコンベアベルトにおいて、そ
の強度及びスチールコードへのベルト素材の浸透性を改
善したスチールコードコンベアベルトに関する。
チールコードを芯体としたコンベアベルトにおいて、そ
の強度及びスチールコードへのベルト素材の浸透性を改
善したスチールコードコンベアベルトに関する。
[従来の技術] ゴム製ベルト本体に補強用芯体としてスチールコードが
埋設されたスチールコードコンベアベルトはよく知られ
ている。
埋設されたスチールコードコンベアベルトはよく知られ
ている。
従来、このようなコンベアベルトに使用されているスチ
ールコードとしては、第2図に断面を示す、7本のフィ
ラメントfを撚ってなるようなストランドFを7本撚り
合わせた7×7構成スチールコード、その他7×19構成
スチールコード、7×7×7構成スチールコード等の、
いわゆる複撚り(多重撚り)構造のスチールコードが一
般的であった。
ールコードとしては、第2図に断面を示す、7本のフィ
ラメントfを撚ってなるようなストランドFを7本撚り
合わせた7×7構成スチールコード、その他7×19構成
スチールコード、7×7×7構成スチールコード等の、
いわゆる複撚り(多重撚り)構造のスチールコードが一
般的であった。
しかしながら、第2図の如き、複撚り構造のスチールコ
ードは、その断面において、コード径(第2図における
D1)を直径とする円の面積に対して、スチールコードを
構成している各フィラメントの断面積の総和の占める割
合におのずと限界があるため、構造面からの強度改善に
も限度があった。このため、複撚り構造のスチールコー
ドの切断荷重を向上させて強度の改善を図るためには、
各フィラメントの強度を上げる以外に手段がなかった。
しかも、複撚り構造のスチールコードは、その複撚り構
造故に、切断時において、各フィラメントは素材の延性
破壊よりも剪断破壊が支配的となり、切断時の伸びが小
さく衝撃吸収エネルギーが小いという欠点があった。
ードは、その断面において、コード径(第2図における
D1)を直径とする円の面積に対して、スチールコードを
構成している各フィラメントの断面積の総和の占める割
合におのずと限界があるため、構造面からの強度改善に
も限度があった。このため、複撚り構造のスチールコー
ドの切断荷重を向上させて強度の改善を図るためには、
各フィラメントの強度を上げる以外に手段がなかった。
しかも、複撚り構造のスチールコードは、その複撚り構
造故に、切断時において、各フィラメントは素材の延性
破壊よりも剪断破壊が支配的となり、切断時の伸びが小
さく衝撃吸収エネルギーが小いという欠点があった。
これに対し、第3図に断面を示すような、3+9+15な
どの構成の層撚り(一重撚り)構造のスチールコード
は、その断面において、コード径(第3図におけるD2)
を直径とする円の面積に対する各フィラメントの断面積
の総和の占める割合を大きくすることができる。このた
め、同じコード径のものを比較した場合、層撚り構造の
スチールコードは複撚り構造のスチールコードより、ス
チールコードの切断荷重を容易に向上させることが可能
である。しかも、切断時の衝撃吸収エネルギーも複撚り
構成のものに比し、比較的大きいという利点がある。
どの構成の層撚り(一重撚り)構造のスチールコード
は、その断面において、コード径(第3図におけるD2)
を直径とする円の面積に対する各フィラメントの断面積
の総和の占める割合を大きくすることができる。このた
め、同じコード径のものを比較した場合、層撚り構造の
スチールコードは複撚り構造のスチールコードより、ス
チールコードの切断荷重を容易に向上させることが可能
である。しかも、切断時の衝撃吸収エネルギーも複撚り
構成のものに比し、比較的大きいという利点がある。
一方、層撚り構造のスチールコードを埋設したコンベア
ベルトの欠点として、構成している各フィラメントの間
に間隙が殆ど生じないため、ゴム等のベルト素材のスチ
ールコード内への浸透性が悪いことが挙げられる。この
ベルト素材の浸透が悪く、スチールコードの各フィラメ
ント間に十分にベルト素材が浸透されていないと、ベル
ト表面についた傷等から侵入した水等によって、スチー
ルコードのフィラメントが腐食され、これが進行して、
ベルト強度の低下、あるいは、スチールコードとベルト
素材との接着力の低下が起こり、ベルト内部からの致命
的な損傷により、ベルト寿命が著しく短縮されることに
なる。
ベルトの欠点として、構成している各フィラメントの間
に間隙が殆ど生じないため、ゴム等のベルト素材のスチ
ールコード内への浸透性が悪いことが挙げられる。この
ベルト素材の浸透が悪く、スチールコードの各フィラメ
ント間に十分にベルト素材が浸透されていないと、ベル
ト表面についた傷等から侵入した水等によって、スチー
ルコードのフィラメントが腐食され、これが進行して、
ベルト強度の低下、あるいは、スチールコードとベルト
素材との接着力の低下が起こり、ベルト内部からの致命
的な損傷により、ベルト寿命が著しく短縮されることに
なる。
このような問題点を解消するために、従来より、スチー
ルコードの中心フィラメント(コアフィラメント)を外
側フィラメント(シースフィラメント)より大きくする
こと(以下、これを「中心増径」と称する。)により、
外側フィラメント間に間隙を生ぜしめ、ゴム等のベルト
素材の浸透を良くする技術が開示されている。即ち、第
3図のスチールコードにおいて、中心フィラメントfcの
径D(fc)と外側フィラメントfの径D(fs)が等しく
D(fc)=D(fs)の場合には、各フィラメントの間に
は殆ど隙間が生じないので、D(fc)>D(fs)とする
ことにより、外側フィラメント間に間隙が生じるように
するものである。
ルコードの中心フィラメント(コアフィラメント)を外
側フィラメント(シースフィラメント)より大きくする
こと(以下、これを「中心増径」と称する。)により、
外側フィラメント間に間隙を生ぜしめ、ゴム等のベルト
素材の浸透を良くする技術が開示されている。即ち、第
3図のスチールコードにおいて、中心フィラメントfcの
径D(fc)と外側フィラメントfの径D(fs)が等しく
D(fc)=D(fs)の場合には、各フィラメントの間に
は殆ど隙間が生じないので、D(fc)>D(fs)とする
ことにより、外側フィラメント間に間隙が生じるように
するものである。
[発明が解決しようとする問題点] このように、スチールコードの中心増径を大きくすれば
それだけ外側フィラメント同志の間の隙間が大きくで
き、ベルト素材のスチールコードへの浸透性を改良でき
るが、逆にコード径を直径とした円の面積に対して、各
フィラメントの断面積の総和の占める割合が小さくな
り、スチールコードの切断荷重が低下し、前述の層撚り
構造スチールコードの特長が失われてしまうという二律
背反性があり、従来の技術では、スチールコードのフィ
ラメント間隔をあけてベルト素材の浸透性を改善し、し
かも、スチールコードの強度を高く維持することができ
なかった。
それだけ外側フィラメント同志の間の隙間が大きくで
き、ベルト素材のスチールコードへの浸透性を改良でき
るが、逆にコード径を直径とした円の面積に対して、各
フィラメントの断面積の総和の占める割合が小さくな
り、スチールコードの切断荷重が低下し、前述の層撚り
構造スチールコードの特長が失われてしまうという二律
背反性があり、従来の技術では、スチールコードのフィ
ラメント間隔をあけてベルト素材の浸透性を改善し、し
かも、スチールコードの強度を高く維持することができ
なかった。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記従来の問題点を解消し、高強度でしかもベ
ルト素材の浸透性の優れた層撚りスチールコードを埋設
したスチールコードコンベアベルトを提供することを目
的とするものであって、3+9+15などのコード構成を
有する層撚り(一重撚り)構造のスチールコードを芯体
とするコンベアベルトにおいて、該スチールコードは中
心フィラメントの増径比が1.03〜1.08であり、かつ有機
カルボン酸エステル系の処理剤が塗付されてなることを
特徴とするスチールコードコンベアベルト、 を要旨とするものである。
ルト素材の浸透性の優れた層撚りスチールコードを埋設
したスチールコードコンベアベルトを提供することを目
的とするものであって、3+9+15などのコード構成を
有する層撚り(一重撚り)構造のスチールコードを芯体
とするコンベアベルトにおいて、該スチールコードは中
心フィラメントの増径比が1.03〜1.08であり、かつ有機
カルボン酸エステル系の処理剤が塗付されてなることを
特徴とするスチールコードコンベアベルト、 を要旨とするものである。
以下に本発明を図面を参照して詳細に説明する。
第1図は本発明のスチールコンベアベルトに埋設される
スチールコードの一実施例を示す、3+9+15のコード
構成を有する層撚り構造のスチールコードの断面図であ
る。
スチールコードの一実施例を示す、3+9+15のコード
構成を有する層撚り構造のスチールコードの断面図であ
る。
第1図において、Cはコア層、1Sは第1シース層、2Sは
第2シース層であってfcはコア層のフィラメント(中心
フィラメント)、f1S及びf2Sは各々第1シース層及び
第2シース層のフィラメントを示す。
第2シース層であってfcはコア層のフィラメント(中心
フィラメント)、f1S及びf2Sは各々第1シース層及び
第2シース層のフィラメントを示す。
しかして、本発明においては、スチールコードの中心フ
ィラメント、即ちコア層のフィラメントfcの増径比を1.
03〜1.08とする。即ち、本発明に係るスチールコード
は、コア層のフィラメントfcの径D(fc)と、外側フィ
ラメント、即ち第1シース層及び第2シース層のフィラ
メントf1S及びf2Sの径D(f1S)及びD(f2S)との
間に D(fc)=(1.03〜1.08)×D(f1S) D(fc)=(1.03〜1.08)×D(f2S) の関係が成立するようにする。この場合、D(f1S)は
D(f2S)と等しくても異っていても良いが、好ましく
はD(f1S)≧D(f2S)であることが望ましい。
ィラメント、即ちコア層のフィラメントfcの増径比を1.
03〜1.08とする。即ち、本発明に係るスチールコード
は、コア層のフィラメントfcの径D(fc)と、外側フィ
ラメント、即ち第1シース層及び第2シース層のフィラ
メントf1S及びf2Sの径D(f1S)及びD(f2S)との
間に D(fc)=(1.03〜1.08)×D(f1S) D(fc)=(1.03〜1.08)×D(f2S) の関係が成立するようにする。この場合、D(f1S)は
D(f2S)と等しくても異っていても良いが、好ましく
はD(f1S)≧D(f2S)であることが望ましい。
本発明においては、このように中心フィラメントの増径
比を1.03〜1.08とすることにより、スチールコードの強
度を高く維持し、しかもコンベアベルト素材の浸透に良
好なフィラメント間隙をスチールコード内に形成するこ
とができる。本発明において、中心フィラメントの好ま
しい増径比は1.03〜1.05である。
比を1.03〜1.08とすることにより、スチールコードの強
度を高く維持し、しかもコンベアベルト素材の浸透に良
好なフィラメント間隙をスチールコード内に形成するこ
とができる。本発明において、中心フィラメントの好ま
しい増径比は1.03〜1.05である。
本発明においては、スチールコードへのベルト素材の浸
透性を向上させる目的で、このような増径比で中心フィ
ラメントが増径されたスチールコードに、有機カルボン
酸エステル系の処理剤を塗布する。
透性を向上させる目的で、このような増径比で中心フィ
ラメントが増径されたスチールコードに、有機カルボン
酸エステル系の処理剤を塗布する。
ここで、有機カルボン酸エステル系処理剤としては、脂
肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとのエステルの1種
又は2種以上を含有するものが好ましい。脂肪族カルボ
ン酸としては、飽和もしくは不飽和の一塩基性カルボン
酸及び二塩基性カルボン酸が望ましく、特に一塩基性カ
ルボン酸の場合、炭素数が10〜30のもの、二塩基性カル
ボン酸の場合は炭素数6〜10のものが好適である。具体
的には、一塩基性カルボン酸の例としてカプリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノ
ール酸、ラウロレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リ
ノエライジン酸、エレオステアリン酸、ミリストレイン
酸、リノレン酸等が挙げられ、二塩基性カルボン酸の例
としてはアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等が挙
げられる。なお、二塩基性カルボン酸を用いる場合はそ
のいずれのカルボキシル基もエステル化されていること
が望ましい。また、脂肪族アルコールとしては、飽和も
しくは不飽和の一価アルコール、特に炭素数1〜10のも
のが望ましい。具体的には、エチルアルコール、プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコー
ル、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール等が挙げられ
る。なおこの場合、有機カルボン酸及び/又はアルコー
ルはエポキシ化等の変性されているものでもよい。特
に、これらの有機カルボン酸エステルとしては、パルミ
チン酸エステル、ステアリン酸エステルが効果が高く、
なかでもステアリン酸2−エチルヘキシルエステル、パ
ルミチン酸2−エチルヘキシルエステルが最も好ましく
使用される。
肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとのエステルの1種
又は2種以上を含有するものが好ましい。脂肪族カルボ
ン酸としては、飽和もしくは不飽和の一塩基性カルボン
酸及び二塩基性カルボン酸が望ましく、特に一塩基性カ
ルボン酸の場合、炭素数が10〜30のもの、二塩基性カル
ボン酸の場合は炭素数6〜10のものが好適である。具体
的には、一塩基性カルボン酸の例としてカプリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノ
ール酸、ラウロレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リ
ノエライジン酸、エレオステアリン酸、ミリストレイン
酸、リノレン酸等が挙げられ、二塩基性カルボン酸の例
としてはアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等が挙
げられる。なお、二塩基性カルボン酸を用いる場合はそ
のいずれのカルボキシル基もエステル化されていること
が望ましい。また、脂肪族アルコールとしては、飽和も
しくは不飽和の一価アルコール、特に炭素数1〜10のも
のが望ましい。具体的には、エチルアルコール、プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコー
ル、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール等が挙げられ
る。なおこの場合、有機カルボン酸及び/又はアルコー
ルはエポキシ化等の変性されているものでもよい。特
に、これらの有機カルボン酸エステルとしては、パルミ
チン酸エステル、ステアリン酸エステルが効果が高く、
なかでもステアリン酸2−エチルヘキシルエステル、パ
ルミチン酸2−エチルヘキシルエステルが最も好ましく
使用される。
有機カルボン酸エテル系処理剤は、これらの有機カルボ
ン酸エステルを白燈油等の溶媒に溶解し、10〜40重量%
濃度の溶液としてスチールコードに塗布するのが好まし
い。
ン酸エステルを白燈油等の溶媒に溶解し、10〜40重量%
濃度の溶液としてスチールコードに塗布するのが好まし
い。
スチールコードに有機カルボン酸エステル系処理剤を塗
布することにより、ベルト素材とスチールコードとの接
着性を阻害することなく、スチールコード内へのベルト
素材の流動性を促進させ、浸透性を大幅に改善すること
が可能となる。
布することにより、ベルト素材とスチールコードとの接
着性を阻害することなく、スチールコード内へのベルト
素材の流動性を促進させ、浸透性を大幅に改善すること
が可能となる。
本発明のスチールコードコンベアベルトを製造するに
は、例えば、まず、フィラメントに有機カルボン酸エス
テル系処理剤を塗布し、次いでそのフィラメントを用
い、層撚り構造のスチールコードを撚り上げ、その後再
びこれに有機カルボン酸エステル系処理剤を塗布する。
は、例えば、まず、フィラメントに有機カルボン酸エス
テル系処理剤を塗布し、次いでそのフィラメントを用
い、層撚り構造のスチールコードを撚り上げ、その後再
びこれに有機カルボン酸エステル系処理剤を塗布する。
このようにして得られたスチールコードを用いて、例え
ばゴムベルトを製造する場合には、スチールコードを未
加硫ゴム材料中に浸漬し、常法により加硫成形すること
により、容易に本発明のスチールコードコンベアベルト
を得ることができる。
ばゴムベルトを製造する場合には、スチールコードを未
加硫ゴム材料中に浸漬し、常法により加硫成形すること
により、容易に本発明のスチールコードコンベアベルト
を得ることができる。
なお、上記説明においては、スチールコードとして3+
9+15のコード構成のスチールコードについて示した
が、本発明のコンベアベルトに埋設されるスチールコー
ドはこのような構成に何ら限定されず、3+9+15+
1、4+10+16、5+11+17、1+6+12、3+9等の
あらゆる層撚り構造のスチールコードを用いることがで
きる。
9+15のコード構成のスチールコードについて示した
が、本発明のコンベアベルトに埋設されるスチールコー
ドはこのような構成に何ら限定されず、3+9+15+
1、4+10+16、5+11+17、1+6+12、3+9等の
あらゆる層撚り構造のスチールコードを用いることがで
きる。
[作用] 本発明のスチールコードコンベアベルトのスチールコー
ドは中心フィラメントの増径比が1.03〜1.08であり、こ
のような増径比のスチールコードでは、コードの強度を
殆ど低下させることなく、コンベアベルト素材の浸透性
を大幅に改良することが可能である。
ドは中心フィラメントの増径比が1.03〜1.08であり、こ
のような増径比のスチールコードでは、コードの強度を
殆ど低下させることなく、コンベアベルト素材の浸透性
を大幅に改良することが可能である。
即ち、ベルト素材をよりよくスチールコードの内部に浸
透させるためには、中心フィラメント径を外側フィラメ
ント径よりも大きく設定し、フィラメント間になるべく
大きな隙間を生じさせるのが有利である。ところが、単
に中心フィラメント径を大きくしただけではコード径も
同時に大きくなってしまう欠点がある。コード径をその
ままに保つためには、外側フィラメントの径を小さくす
る必要があるが、外側フィラメントの径をあまりに小さ
くすると、コードの切断荷重が下がり、コードの強度が
低下してしまい、実用的ではない。
透させるためには、中心フィラメント径を外側フィラメ
ント径よりも大きく設定し、フィラメント間になるべく
大きな隙間を生じさせるのが有利である。ところが、単
に中心フィラメント径を大きくしただけではコード径も
同時に大きくなってしまう欠点がある。コード径をその
ままに保つためには、外側フィラメントの径を小さくす
る必要があるが、外側フィラメントの径をあまりに小さ
くすると、コードの切断荷重が下がり、コードの強度が
低下してしまい、実用的ではない。
本発明においては、コードの強度を維持し、しかもベル
ト素材の浸透性を十分に改善し得る中心フィラメントの
増径比が提供される。
ト素材の浸透性を十分に改善し得る中心フィラメントの
増径比が提供される。
更に、このようなスチールコードに有機カルボン酸エス
テル系処理剤を塗布することにより、ベルト素材とスチ
ールコードとの接着性を殆ど阻害することなく、スチー
ルコード内へのベルト素材の浸透性を大幅に改善するこ
とが可能となる。
テル系処理剤を塗布することにより、ベルト素材とスチ
ールコードとの接着性を殆ど阻害することなく、スチー
ルコード内へのベルト素材の浸透性を大幅に改善するこ
とが可能となる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例1 3+9+15のコード構成の層撚り構造のスチールコード
の増径比を第1表に示す如く変えて、各々のスチールコ
ードを、有機カルボン酸エステル系処理剤として2−エ
チルヘキシルステアレートと2−エチルヘキシルパルミ
テートの1:1(重量比)混合物の溶液を塗付し、あるい
は、塗付せずに、ゴムコンベアベルト素材に埋め込ん
だ。得られたコンベアベルトのゴム浸透度及び切断荷重
を測定した結果を第1表に示す。
の増径比を第1表に示す如く変えて、各々のスチールコ
ードを、有機カルボン酸エステル系処理剤として2−エ
チルヘキシルステアレートと2−エチルヘキシルパルミ
テートの1:1(重量比)混合物の溶液を塗付し、あるい
は、塗付せずに、ゴムコンベアベルト素材に埋め込ん
だ。得られたコンベアベルトのゴム浸透度及び切断荷重
を測定した結果を第1表に示す。
なお、本例において、増径比とは第1図における中心フ
ィラメントfcの径D(fc)と第1シース層のフィラメン
トf1Sの径D(f1S)との比率(D(fc)/D(f1S))
であり、ゴム浸透度は、ゴム中に埋め込んだスチールコ
ードの中に一定量の空気を流し、その流れ出る時間で求
めたもので、∞はゴム浸透度が100%であることを示
し、1.0sec以下はゴムが浸透していないことを示す。ま
た、切断荷重は、第1表のスチールコードAの切断荷重
を100としてその相対比率で示した。
ィラメントfcの径D(fc)と第1シース層のフィラメン
トf1Sの径D(f1S)との比率(D(fc)/D(f1S))
であり、ゴム浸透度は、ゴム中に埋め込んだスチールコ
ードの中に一定量の空気を流し、その流れ出る時間で求
めたもので、∞はゴム浸透度が100%であることを示
し、1.0sec以下はゴムが浸透していないことを示す。ま
た、切断荷重は、第1表のスチールコードAの切断荷重
を100としてその相対比率で示した。
ただし、第1表中スチールコードHは7×7構成の複撚
り構造のものである。
り構造のものである。
第1表より明らかなように、スチールコードGの如く、
増径比を1.10まで大きくするとゴム浸透度は改良される
が、反対に切断荷重も下ってくる。これに対し、増径比
を1.03〜1.08としたスチールコードC,C′,D,D′,E,E′
では切断荷重は良好である。しかしてこのうち、本発明
に従って、スチールコードに有機カルボン酸エステル系
処理剤を塗布したもの、即ち、スチールコードB′,
C′,D′及びE′は切断荷重を殆ど犠牲にすることなく
良好に保ち、かつゴム浸透度も大幅に改良することがで
きる。スチールコードの増径比は1.03〜1.08において本
発明の効果が現われているが、望ましくは増径比1.03〜
1.05において、更に顕著な効果が奏される。
増径比を1.10まで大きくするとゴム浸透度は改良される
が、反対に切断荷重も下ってくる。これに対し、増径比
を1.03〜1.08としたスチールコードC,C′,D,D′,E,E′
では切断荷重は良好である。しかしてこのうち、本発明
に従って、スチールコードに有機カルボン酸エステル系
処理剤を塗布したもの、即ち、スチールコードB′,
C′,D′及びE′は切断荷重を殆ど犠牲にすることなく
良好に保ち、かつゴム浸透度も大幅に改良することがで
きる。スチールコードの増径比は1.03〜1.08において本
発明の効果が現われているが、望ましくは増径比1.03〜
1.05において、更に顕著な効果が奏される。
実施例2 3+9+15のコード構成の層撚り構造のスチールコード
(コード径3.6mm及び4.6mm)で、増径比1.0のものと増
径比1.03で実施例1で用いた処理剤を塗布したものとを
用いて、各々、ゴムコンベアベルトを作製し、そのスチ
ールコードとベルト素材のゴムコンパウンドとの接着性
の評価を行なった。結果を第2表に示す。
(コード径3.6mm及び4.6mm)で、増径比1.0のものと増
径比1.03で実施例1で用いた処理剤を塗布したものとを
用いて、各々、ゴムコンベアベルトを作製し、そのスチ
ールコードとベルト素材のゴムコンパウンドとの接着性
の評価を行なった。結果を第2表に示す。
なお、接着性は第2表のスチールコードNo.1を用いた場
合の接着強度を100とし、その相対値で示した。
合の接着強度を100とし、その相対値で示した。
第2表より、本発明により、有機カルボン酸エステル系
処理剤を塗布することにより、スチールコードとベルト
素材のゴムコンパウンドとの接着性を阻害することな
く、ベルト素材のスチールコード内への浸透性を改善で
きることが明らかである。
処理剤を塗布することにより、スチールコードとベルト
素材のゴムコンパウンドとの接着性を阻害することな
く、ベルト素材のスチールコード内への浸透性を改善で
きることが明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明のスチールコードコンベアベ
ルトは、層撚り構造のスチールコードであって、中心フ
ィラメントの増径比が1.03〜1.08であり、かつ有機カル
ボン酸エステル系の処理剤が塗布されたスチールコード
を芯体とするものであって、この本発明で特定される中
心フィラメントの増径比により、スチールコードの強度
を高く維持し、しかもベルト素材のスチールコードへの
浸透性を改善するものである。しかして、ベルト素材の
スチールコードへの浸透性は有機カルボン酸エステル系
処理剤により、より一層高められ、しかも、これにより
スチールコードとベルト素材との接着性は阻害されるこ
とはない。
ルトは、層撚り構造のスチールコードであって、中心フ
ィラメントの増径比が1.03〜1.08であり、かつ有機カル
ボン酸エステル系の処理剤が塗布されたスチールコード
を芯体とするものであって、この本発明で特定される中
心フィラメントの増径比により、スチールコードの強度
を高く維持し、しかもベルト素材のスチールコードへの
浸透性を改善するものである。しかして、ベルト素材の
スチールコードへの浸透性は有機カルボン酸エステル系
処理剤により、より一層高められ、しかも、これにより
スチールコードとベルト素材との接着性は阻害されるこ
とはない。
このため、本発明のスチールコードコンベアベルトは、
破断強度が高く、またその優れた素材浸透性により、長
期使用によるコードとベルト素材との接着性の低下など
が防止され、長期間ベルト性能を良好に保つことが可能
であり、ベルトの寿命は著しく延長される。
破断強度が高く、またその優れた素材浸透性により、長
期使用によるコードとベルト素材との接着性の低下など
が防止され、長期間ベルト性能を良好に保つことが可能
であり、ベルトの寿命は著しく延長される。
しかも、本発明のコンベアベルトの芯体スチールコード
は、従来使用されている7×7のコード構成の複撚り構
造のスチールコードに比べ、剪断破壊が少なく、耐衝撃
性に優れ、衝撃吸収エネルギーが増加するという利点も
有するため、コンベアベルトの使用に際して、プーリー
とコンベアベルトの間のいわゆるかみ込みによるベルト
切断に対しても、優れた性能を併せて具備するものであ
る。
は、従来使用されている7×7のコード構成の複撚り構
造のスチールコードに比べ、剪断破壊が少なく、耐衝撃
性に優れ、衝撃吸収エネルギーが増加するという利点も
有するため、コンベアベルトの使用に際して、プーリー
とコンベアベルトの間のいわゆるかみ込みによるベルト
切断に対しても、優れた性能を併せて具備するものであ
る。
第1図は本発明のスチールコードコンベアベルトの芯体
スチールコードの一例を示す断面図である。第2図及び
第3図は、各々、従来の複撚り構造のスチールコード及
び層撚り構造のスチールコードの断面図である。 1……スチールコード、C……コア層、1s……第1シー
ス層、2s……第2シース層、fc、f1S、f2S……フィラ
メント。
スチールコードの一例を示す断面図である。第2図及び
第3図は、各々、従来の複撚り構造のスチールコード及
び層撚り構造のスチールコードの断面図である。 1……スチールコード、C……コア層、1s……第1シー
ス層、2s……第2シース層、fc、f1S、f2S……フィラ
メント。
Claims (1)
- 【請求項1】3+9+15などのコード構成を有する層撚
り構造のスチールコードを芯体とするコンベアベルトに
おいて、該スチールコードは中心フィラメントの増径比
が1.03〜1.08であり、かつ有機カルボン酸エステル系の
処理剤が塗付されていることを特徴とするスチールコー
ドコンベアベルト。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60-268153 | 1985-11-28 | ||
| JP26815385 | 1985-11-28 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62222910A JPS62222910A (ja) | 1987-09-30 |
| JPH0747405B2 true JPH0747405B2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=17454630
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3365586A Expired - Lifetime JPH0747405B2 (ja) | 1985-11-28 | 1986-02-18 | スチ−ルコ−ドコンベアベルト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0747405B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4639660B2 (ja) * | 2003-07-11 | 2011-02-23 | 横浜ゴム株式会社 | コンベヤベルト及びスチールコード |
-
1986
- 1986-02-18 JP JP3365586A patent/JPH0747405B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62222910A (ja) | 1987-09-30 |
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Legal Events
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