JPH0825045B2 - 虹色発色加工方法 - Google Patents
虹色発色加工方法Info
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- JPH0825045B2 JPH0825045B2 JP5002781A JP278193A JPH0825045B2 JP H0825045 B2 JPH0825045 B2 JP H0825045B2 JP 5002781 A JP5002781 A JP 5002781A JP 278193 A JP278193 A JP 278193A JP H0825045 B2 JPH0825045 B2 JP H0825045B2
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Description
の材料表面に入射光の角度や見る方向によって反射光沢
の色合いが虹色様に多彩に変化する模様ないし領域を形
成する虹色発色加工方法に関するものであり、例えば装
飾品、家庭電化用品、工業用品等の表面加飾手段として
好適に利用される。
い1μm程度あるいはそれ以下といった微細な凹凸を密
に形成した場合、該表面が回折格子と同様に作用して入
射光を分光して反射するため、反射光沢の色合いが入射
光の方向や見る角度によって虹色様に多彩に変化するこ
とになる。従って、このような微細凹凸加工は、材料表
面に塗装や化学的着色では不可能な美麗な多色可変発色
を与える加飾手段として極めて有望である。
各種材料の加工に多用されている通常のレーザ加工手段
では、一般に集光レンズにて収束可能な最小スポット径
が数μm〜10μm程度であるため、上述のような1μ
m以下といった微細な凹凸は形成不能である。また仮に
上記スポット径を1μm程度に絞り込めたとしても、一
回の走査で一本の溝を形成できるだけであるから、凹凸
部分を肉眼で見える幅あるいは面状に形成するには膨大
な加工時間を要することになる。
63589号および特開平3−94986号として、レ
ーザの干渉光の照射によって金属表面に該干渉光の干渉
縞の強度分布に対応した微細凹凸を形成するという画期
的な手段を提案している。すなわち、これら提案手段に
よれば、レーザ光の強さを干渉縞の明部で金属が溶融、
蒸発するパワー密度に設定することにより、金属表面に
該明部を凹、暗部を凸とした凹凸が形成されるため、1
回の走査で相互の間隔が1μm程度あるいはそれ以下と
いった微細な数百本もの凹凸条を一挙に形成できる。
手段では、レーザ光を干渉光として照射することから、
低次のマルチモードのレーザビームにおける明パターン
成分相互を重ねたり、単一のレーザビームより分割され
た複数本のビーム相互を重ねる(特願平1−84326
号)か、あるいはレーザビームの一部を横ずれ変位させ
て元のビーム成分に重ねる(特願平1−229567
号)必要があり、そのために使用するレーザ発振器の機
種や装置構成上の制約が大きい上、上記の分割や変位を
行うための光学系の調整が難しく、且つ可干渉性のよい
レーザ光を選択しても干渉パターンの明瞭性を充分に高
められず、虹色発色の鮮明度向上に限界があり、また虹
色発色部を広面積に形成したり緻密な模様に構成する場
合には加工に相当な時間がかかるため、加飾加工物の製
造効率及びコスト面より加工時間の短縮が課題となって
いる。
の結果、被加工物の表面が特定の状態にあれば、レーザ
光を干渉光として照射しなくとも照射面で干渉を生じ、
前記同様に干渉縞の明部を凹、暗部を凸とした微細凹凸
が形成され、反射光沢の色合いが入射光の方向や見る角
度によって虹色様に多彩に変化する模様を描画でき、し
かもレーザ光の干渉性が極めて良好であり、非常に鮮明
な虹色発色を生じる加飾加工を施せる上、加工時間の大
幅な短縮が可能となることを究明し、本発明をなすに至
った。
項1に係る虹色発色加工方法は、被加工物Wの表面にレ
ーザ光の導波路となる薄膜Pを形成したのち、この薄膜
Pを形成した表面に、収束したパルスレーザ光Lを同位
置に多数回のパルスが当たるように照射することによ
り、上記薄膜Pを伝搬するレーザ光Laと照射レーザ光
Lとを干渉させ、その干渉縞の強度分布に対応した微細
凹凸Gを前記被加工物Wの表面に形成することを特徴と
する構成を採用したものである。
虹色発色加工方法において、パルスレーザ光Lを収束手
段Sの焦点Fよりも深浅一方向にずれた位置で照射する
構成を採用したものである。
は2の虹色発色加工方法において、レーザ光の導波路と
なる薄膜Pを、被加工物Wの表面変成によって形成する
構成を採用したものである。
発色加工方法における被加工物Wとして金属材料を用
い、これを反応性ガス中で熱処理することにより、素材
金属とガス成分との反応物からなる被膜を形成してレー
ザ光の導波路となる薄膜Pとする構成を採用したもので
ある。
の虹色発色加工方法における反応性ガス中での熱処理
を、微細凹凸形成用のレーザ光Lとは別のレーザ光Lp
を照射することによって行う構成を採用したものであ
る。
いずれかの虹色発色加工方法において、レーザ光の導波
路となる薄膜Pを50オングストローム以上の厚みとす
る構成を採用したものである。
いずれかの虹色発色加工方法において、微細凹凸形成用
のレーザ光Lの光路にシリンドリカルレンズSLを介在
させることにより、該レーザ光Lの円形ビームをビーム
走査方向に対して直交する方向に長いビームパターンに
変換する構成を採用したものである。
工物Wの表面にレーザ光の導波路となる薄膜Pが存在す
る場合、この表面にパルスレーザ光Lを同位置に多数回
のパルスが当たるように照射すると、同図(B)の矢印
で示すようにそのレーザ光の一部Laが該薄膜Pの微小
な傷や結晶粒界から当該薄膜P内に侵入して面方向に進
み、この面方向に進むレーザ光Laと照射しているレー
ザ光Lとが干渉して被加工物Wの表面で干渉縞を生じ
る。このとき、レーザ光Lの強さを干渉縞の明部で表面
の溶融・蒸発するに充分なパワー密度に設定することに
より、図1(C)で示すように、被加工物Wの表面に干
渉縞の明部を凹、暗部を凸とした微細凹凸Gが形成され
る。
λのレーザ光LとLaが角度θで交差して干渉するとす
れば、Δx=λ/sinθで与えられ、この場合の交差
角度θは90度であるからsinθ=1となり、Δx=
λ、つまり照射レーザ光の波長と同じとなる。従って、
この微細凹凸Gは可視光の波長域に近い1μm程度ある
いはそれ以下といった非常に細かいピッチの凹凸条より
構成されることになり、回折格子として入射光を分光し
て反射し、反射光沢の色合いが入射光の方向や見る角度
によって多彩に変化する虹色発色を生じることになる。
なお、上記の微細凹凸Gの形成は、図2に示すように照
射位置を連続移動させる走査方式によって行うことが可
能であり、通常の描画パターンでは該走査方式が採用さ
れる。
aと照射しているレーザ光Lとはレーザ光源から干渉位
置までの光路差(距離差)が殆どないために極めて干渉
性がよい上、形成初期の微細凹凸Gがグレーティングカ
プラとして導波路の薄膜P中へのレーザ光Laの導入効
率を高めるように作用し、しかもシングルモードのレー
ザビームを使用できるので、照射スポット全体に非常に
明瞭な干渉縞を生じさせることが可能となり、形成され
る微細凹凸Gは鮮明度の高い虹色発色が得られるものと
なる。
は、例えば金属表面に干渉縞をなすパルスレーザ光Lを
照射した場合、該干渉縞に対応した微細凹凸は同一照射
面における照射パルス数がある回数に達した後に急速に
形成され、それまでの照射エネルギーは専ら微細凹凸形
成の準備段階としての表面性状の改変に消費されること
が判明している。しかるに、本発明方法では、特に被加
工物が金属である場合、その表面に予め形成される導波
路としての薄膜Pが上記表面性状の改変後の表面部と同
様に機能するため、照射エネルギーの殆どを微細凹凸の
形成に利用でき、もってパルスレーザ光の同位置に対す
る照射パルス数を少なく(一般に70%以下)でき、そ
れだけレーザ加工の速度を速めて加工時間の短縮を図り
得る。
は、レーザ光Laを面方向に伝搬させるのであり、言わ
ば光ファイバーの導波路(コア部)を平面化(板状化)
したものに相当するから、両側を低屈折率の物質で囲ま
れた高屈折率層の形態をとることになり、従って加工時
の当該薄膜P表面に接する物質(気相中加工では気体、
液相中では液体)と被加工物Wの素材のどららよりも高
屈折率の物質となるが、通常の空気(屈折率1)中での
加工では被加工物素材よりも高い屈折率に設定すればよ
い。なお、このような薄膜Pが存在しない場合は、言う
までもなく照射したレーザ光Lの非吸収分は単にスネル
の法則にしたがって反射するだけであり、面方向へ伝搬
しないために干渉を生じない。
ーザ光Laが干渉縞の1ピッチ分さえ面方向に進行すれ
ば照射レーザ光Lと干渉を生じることになり、この1ピ
ッチは1μm程度あるいはそれ以下といった短い幅であ
るから、この幅内では通常不透明とされる殆どの材料が
透光性として振る舞う。従って導波路とする薄膜Pは、
通常の概念でいう透明性物質である必要はないが、当然
に照射レーザ光Lと導波路を進むレーザ光Laの強度比
が1:1の場合に最も強い干渉を生じることになるか
ら、あまりに光減衰の大きい物質では良好な干渉縞が得
られない。
ストローム以上、より好ましくは100μm以上とする
のがよく、薄過ぎてはレーザ光Laの伝搬が不充分とな
って良好な干渉性が得られず、例えば金属材料の表面に
自然に形成される不動態膜程度(研磨した鉄の不動態酸
化膜の厚みは最高30〜40オングストローム程度)で
は薄過ぎて導波路として機能しない。
には、形成初期の微細凹凸Gaによる導波路へのレーザ
光Laの導入(カップリング)効率より、照射レーザ光
Lの波長と導波路の薄膜Pを伝搬するレーザ光Laの見
掛けの波長とが余り変わらないようにする必要がある。
しかるに、導波路の屈折率が加工雰囲気の屈折率(空気
ではn=1)に比べて格段に高い場合、面方向に伝搬す
るレーザ光Laが導波路に閉じ込められて進むとすれ
ば、伝搬速度が低下する(見掛けの波長が短くなる)の
で形成される干渉縞の間隔が照射レーザ光Lの波長から
大幅にずれるため、導波路へのカップリングが悪くなっ
て良好な微細凹凸を形成できない。
示すように、面方向に伝搬するレーザ光Laの殆どが導
波路をはみ出して進むように薄い膜厚に設定し、等価屈
折率を小さくして加工雰囲気の屈折率に近づけることが
望ましい。この観点からすれば、導波路の屈折率が加工
雰囲気の屈折率より少し高い程度の場合、導波路を面方
向に伝搬するレーザ光Laが完全に閉じ込められて進む
厚みにしてもよいことになるが、照射レーザ光Lの波長
より厚くなって伝搬するレーザ光Laが全反射して進む
状態になると、やはり形成される干渉縞の間隔が照射レ
ーザ光Lの波長からずれ、走査方式では導波路へのカッ
プリングが悪くなる。ただし、定位置でスポット状に溝
加工する方式では、形成される微細凹凸Gの溝間隔が変
わっても問題は少ないため、導波路の屈折率に関わら
ず、その厚みを照射レーザ光Lの波長の数倍程度に設定
しても差し支えない。
Wの表面に形成するには、その構成材料に応じ、被加工
物W自体の表層部を化学的あるいは物理的に高屈折率の
導波路に変成するか、被加工物Wの表面に導波路となる
高屈折率の物質を被着すればよい。前者の変成手段とし
ては、被加工物Wを反応性雰囲気中で熱処理して気相反
応による化合物膜を形成する方法、被加工物Wの表面を
反応性溶液と接触させて化合物膜を形成する方法、適当
な元素を被加工物Wの表層部にドーピングする方法等が
挙げられる。また後者の被着手段としては、一般に薄膜
形成技術として知られる真空蒸着,スパッタリング,イ
オンプレーティング,化学的気相成長法等の高真空中で
の堆積による方法、スプレーやLB膜法(液面に形成し
た目的物質の膜を液中からの被加工物Wの引き上げによ
って表面に移着させる方法)にて膜を形成したのちに熱
処理によって付着力を高める方法、鍍金による方法等が
挙げられる。
気中で熱処理して気相反応による化合物膜を形成する方
法が最も簡易であり、特に被加工物Wが金属材料である
場合は表面の酸化や窒化等によって良好な導波路となる
薄膜Pを簡単に形成できる利点がある。しかして、この
ような気相反応による化合物膜の形成においては、電気
炉や赤外線ランプ等を利用した通常の加熱手段により被
加工物Wの加工面全体ないし広領域に導波路を形成する
方法の他に、微細凹凸形成用のレーザ光Lとは別のレー
ザ光を被加工物Wの表面に照射して雰囲気中のガス成分
と被加工物Wの素材成分とを反応させる方法も採用でき
る。
ば、図4に示すように、レーザ加工装置において導波路
形成用のレーザ光Lpを微細凹凸形成用のレーザ光Lに
先導して被加工物W表面に照射するように配置構成する
ことにより、導波路の薄膜Pの形成と微細凹凸Gの形成
を連続して行うことができると共に、両レーザ光Lp,
Lの走査パターンが同じになるように制御すれば、微細
凹凸Gの形成を要する領域のみに導波路の薄膜Pを形成
することが可能となる。また、被加工物Wの表面を反応
性溶液と接触させて導波路となる化合物膜を形成する場
合においても、レーザ光照射による加熱を利用し、目的
領域のみに化学反応を生起させて導波路を形成すること
が可能である。なお、このような導波路形成用のレーザ
光Lpは、単に加熱を行うだけであるから、高次のマル
チモード等の可干渉性の悪いレーザ光や連続発振のレー
ザ光でも支障なく利用できる。
材料が一般的であるが、セラミックスや半導体の如き種
々の非金属材料も加工対象とでき、また通常概念の透明
材料(肉眼で透明)であっても、炭酸ガスレーザの如き
赤外線レーザ光やエキシマレーザの如き紫外線レーザ光
を吸収し得る材料であれば加工可能となる。更に、形成
される微細凹凸Gが導波路の薄膜Pのみに及ぶ深さであ
っても虹色発色が得られるため、導波路の薄膜Pが被加
工物Wの素材よりも低融点であっても差支えないと共
に、加工に用いるレーザ光Lの吸収性が悪い材料やレー
ザ加工を適用しにくい材料でも、レーザ加工性のよい物
質を導波路の薄膜Pとして被着すれば虹色発色加工を施
せることになり、従って本発明における加工対象には殆
ど制約がない。
薄膜Pを有する被加工物W表面に照射するレーザ光L
は、一般的にレーザ発振器より出射したレーザビームを
凸レンズや凹面鏡等の収束手段を介して収束した形で用
いるが、照射面を収束手段の焦点近傍に位置させると通
常の溝切り加工のように照射スポットの領域全体が一様
に溶融・蒸発してしまうため、干渉縞に対応した明瞭な
微細凹凸Gを形成するには上記焦点よりも深浅一方向に
ずれた位置で照射されるように設定する必要がある。図
5は上記の加工条件を例示したもので、レーザ光Lを収
束するレンズSの焦点Fを含むZ0 の範囲がダメージ領
域であり、その上下に好適な加工領域Z1,Z2 があ
る。ただし、強力なパルスレーザ光が得られるなら、収
束手段を介さずに照射して微細凹凸Gを形成することも
可能である。
ーザ光を用い、照射位置を連続移動しつつ溝加工する走
査方式、ならびに定位置でスポット状に溝加工する方式
のいずれにおいても、多数回のパルスが被加工物表面の
同位置に多数回(通常は数十回)繰り返し照射されるよ
うに設定する。更にレーザ発振器としては、鮮明な干渉
縞を形成する上で、ビームパターンがシングルモード
(TEM00)となるものが望ましい。
表面の同位置に繰り返し照射されるパルスの最終段階で
明瞭な微細凹凸Gを形成するような加工条件が望まし
い。しかして、照射位置を連続移動しつつ溝加工する走
査方式においては、レーザ光Lのパルスが被加工物の同
位置に多数回当たるように走査速度を設定するが、図2
に示すように、レーザ光Laは微小な傷や結晶粒界から
薄膜Pへ潜り込まなくても、後半部分で既に出来上がっ
た微細凹凸Gをグレーティングカプラとして非常に効率
よく該薄膜P内に入り込めるため、照射スポットを停止
した状態で加工する方式よりも干渉が強くなり、より明
瞭な微細凹凸Gを形成できる。
ーザ光Lは一般に円形断面のビームパターンであるた
め、走査方式の加工においては、加工ラインの中央部ほ
どレーザ光が広い幅で当たりつつ通過するので、中央部
と両側部では溝形成条件が異なることになり、ビーム強
度が強い場合は加工ライン中央部の微細凹凸がエネルギ
ー過多により潰れ易くなる一方、ビーム強度が弱い場合
は加工ライン周辺部の微細凹凸がエネルギー不足により
不明瞭になる傾向があり、加工ライン全体に均一な微細
凹凸を形成しにくい。しかるに、図6の如く、微細凹凸
形成用のレーザ光Lの光路にシリンドリカルレンズSL
を、その長手方向がビーム走査方向と直交する形で介在
させれば、円形のビームパターンが走査方向に対して直
交する方向に長いビームパターンに変換されるから、加
工ラインの中央部と両側部とで照射スポットの走査方向
に沿う幅の差が小さくなり、ライン幅方向の照射エネル
ギーが均等化すると共に、照射スポット全体としても走
査方向に沿う幅が狭いため、走査中に形成された微細凹
凸に必要以上のレーザ光が当たるのを防止でき、もって
加工ラインの幅全体に均一で且つ明瞭な微細凹凸Gを形
成することが可能となる。
介在させたドーペプリズムであり、その回転により偏光
面を回転させずに透過像を2倍の角度で回転させる機能
を持つ。しかして、上記シリンドリカルレンズSLを介
在させて走査方式で微細凹凸Gを形成する際、レーザビ
ームのX−Y方向の移動指令に基づいて移動のベクトル
方向を演算し、これに基づいてドーペプリズムDPを回
転制御することにより、シリンドリカルレンズSLによ
る長いビームパターンの長径方向が走査方向と常に直交
するように調整することができる。
空気中(1気圧)において下表の各温度で30分間加熱
処理し、該鋼板の表面に導波路となる酸化被膜を形成し
た。この酸化被膜はCr2 O3 を主体(NiOを含む)
とするものであり、その膜厚と屈折率を測定波長0.6
328μmにて測定(酸化被膜の減衰係数kは膜厚が薄
いため0として計算)したところ、次表の結果が得られ
た。なお、処理前のステンレス鋼板では減衰係数k=
4.3、表面部の屈折率n=2.3であった。
成したステンレス鋼板A〜Cの各表面に、空気中におい
て、直線偏光のQスイッチNd:YAGレーザ(シング
ルモード、波長1.06μm、パルス幅100ns、レ
ーザ出力0.5mJ)のパルスレーザ光を、対物レンズ
で集光した焦点よりも上方8mmに照射位置を設定し
て、同位置に約40回のパルスが当たる走査速度で連続
的に照射し、所定パターンの線画を描いたところ、いず
れの場合も約0.1mmのライン幅全体に幅約0.5μ
mの溝が約1μmのピッチで密に集合した微細凹凸が形
成された。この線画は、太陽光及び室内照明光の何れの
照明下でも、虹色の多彩な反射光沢を示すラインより構
成され、しかも該反射光沢の色合いが照明方向及び見る
角度によって様々に変化するものであったが、特に試料
Bのステンレス鋼板の線画が最も鮮明な反射光沢を示し
た。
そのレーザ光の光路中に図6の如くシリンドリカルレン
ズSL及びドーペプリズムDPを介在させた構成とし、
実施例1の試料Bと同様にして加工面に酸化被膜の導波
路を形成したステンレス鋼板の表面に実施例1と同条件
でパルスレーザ光を走査しつつ照射する際、制御装置に
より上記ドーペプリズムを回転制御して長楕円形の照射
ビームパターンの長軸方向が常に走査方向に直交するよ
うに走査し、所定パターンの線画を描いた。その結果、
約0.3mmのライン幅全体に幅約0.5μmの溝が全
てライン幅方向に平行に約1μmのピッチで配置した溝
集団からなる微細凹凸が形成され、実施例1よりも更に
鮮明な虹色に変化する反射光沢を示すラインより構成さ
れた線画が得られた。
用い、その一方のパルスレーザ光の照射軌跡を他方のパ
ルスレーザ光が1mm離れて辿るように装置構成し、両
パルスレーザ光の照射位置を共に対物レンズで集光した
焦点よりも上方8mmの位置に設定し、且つQスイッチ
の調整によって同位置に先導するレーザビームのパルス
が40回、後続するレーザビームのパルスが40回、そ
れぞれ当たる走査速度として、空気中(1気圧)におい
て鏡面研磨したステンレス鋼板の表面に連続的に照射
し、所定パターンの線画を描いたところ、約0.1mm
のライン幅全体に幅約0.5μmの溝が約1μmのピッ
チで密に集合した溝集団からなる微細凹凸が形成され
た。この線画は、実施例1の加工物と同様に虹色に多彩
に変化する反射光沢を示すラインより構成されたもので
あった。また、この場合の先導するレーザビームのみの
照射軌跡を調べたところ、約150オングストロームの
酸化被膜を生じていた。
実施例1と同じQスイッチNd:YAGレーザを用いて
実施例と同一条件でパルスレーザ光を連続的に照射し、
所定パターンの線画を描いた。しかるに、この線画のラ
インには明瞭な微細凹凸が形成されておらず、地肌の金
属光沢と異なる鈍い金色の反射光沢を示すだけであっ
た。
路を形成したステンレス鋼板の表面に、実施例1と同じ
QスイッチNd:YAGレーザを用い、照射位置を対物
レンズで集光した焦点に設定した以外は実施例1と同様
にして、パルスレーザ光を連続的に照射し、所定パター
ンの線画を描いた。しかるに、この線画のラインは全体
が一本の深い溝状をなすだけであり、虹色の反射光沢は
全く示さなかった。
素雰囲気中(1気圧)において700℃にて30分間加
熱処理したところ、その表面に厚さ約150オングスト
ローム、屈折率n=3.1の導波路となる窒化被膜(T
iN)が形成された。なお、処理前では減衰係数k=
3.6、表面部の屈折率n=2.8であった。次に、こ
の窒化被膜を有する金属チタン板の表面に、空気中にお
いて、実施例1と同じQスイッチNd:YAGレーザを
用いて実施例と同一条件でパルスレーザ光を連続的に照
射し、所定パターンの線画を描いたところ、約0.1m
mのライン幅全体に幅約0.5μmの溝が約1μmのピ
ッチで密に集合した溝集団からなる微細凹凸が形成され
た。この線画は、実施例1の加工物と同様に虹色に多彩
に変化する反射光沢を示すラインより構成されたもので
あった。
ものではなく、これら実施例で用いた以外の金属材料、
セラミックスや半導体の如き種々の非金属材料も加工対
象とできると共に、例示した熱処理以外の手段で導波路
の薄膜を形成することも可能であり、また微細凹凸形成
用として例示したQスイッチNd:YAGレーザ以外の
種々のパルスレーザ発振器(好適にはパルス幅の短いレ
ーザ光が得られるもの)を使用できることは言うまでも
ない。
被加工物の表面にレーザ光の干渉縞に対応した相互間隔
1μm程度あるいはそれ以下といった微細で密な溝の集
合からなる凹凸を容易に短時間で形成可能であり、この
微細凹凸に基づき反射光沢が入射光の方向や見る角度に
よって虹色様に多彩に変化する線や面からなる美麗な装
飾を有する加工品を安価に提供できる。また、この加工
方法では、被加工物表面の導波路により照射レーザ光の
一部を面方向に伝搬させ、この伝搬するレーザ光と照射
レーザ光との干渉により、その干渉縞の強度分布に対応
した微細凹凸を形成することから、レーザ光の光路やレ
ーザ発振器自体に格別な干渉機構を介在させる必要がな
く、レーザ加工の装置構成が簡素になる上、干渉性が高
く、形成される微細凹凸が非常に鮮明度の高い虹色発色
を生じるものとなり、しかも従来の予め干渉光としたレ
ーザ光を照射する場合に比較して加工速度を速めて加工
時間を大幅に短縮できる。
ルスレーザ光の照射スポット内の溶融による一様化を回
避して、干渉縞に対応した良好な微細凹凸を形成できる
という利点がある。
加工物を反応性ガス又は反応性液中で処理することによ
って導波路となる薄膜を能率よく短時間で形成でき、一
行程で多数の被加工物の表面に同時に該薄膜を形成する
ことも可能である。
加工物が金属材料である場合に、気相中で熱処理を施す
だけで良好な導波路となる酸化被膜や窒化被膜等を容易
に確実に形成できるという利点がある。
ーザ加工装置において導波路形成用のレーザ光を微細凹
凸形成用のレーザ光に先導して被加工物表面に照射する
ように配置構成して導波路の薄膜形成と微細凹凸の形成
を連続して行うことができ、もって非常に短時間で能率
よく虹色発色加工を施せると共に、両レーザ光の走査パ
ターンが同じになるように制御して微細凹凸の形成を要
する領域のみに導波路を設けることが可能となる。
波路へのレーザ光のカップリング効率を充分に高めるこ
とができ、もってより鮮明な虹色発色を生じる微細凹凸
を形成できるという利点がある。
に走査方式により連続的に微細凹凸を形成する場合に、
加工物ラインの幅方向の照射エネルギーを均等化できる
と共に、走査中に形成された微細凹凸に必要以上のレー
ザ光が当たるのを防止でき、もって加工ラインの幅全体
に均一で且つ明瞭な微細凹凸を形成することが可能とな
る。
の形成機構をA〜Cの工程順に説明する概略縦断面図。
る形成工程を示す概略縦断面図。
伝搬状態を示す概略縦断面図。
成と微細凹凸の形成を連続的に行う方式を示す概略縦断
面図。
レーザ光の加工領域を示す模式図。
ドリカルレンズを利用した例を示す概略正面図。
Claims (7)
- 【請求項1】 被加工物の表面にレーザ光の導波路とな
る薄膜を形成したのち、この薄膜を形成した表面に、収
束したパルスレーザ光を同位置に多数回のパルスが当た
るように照射することにより、上記薄膜を伝搬するレー
ザ光と照射レーザ光とを干渉させ、その干渉縞の強度分
布に対応した微細凹凸を前記被加工物の表面に形成する
ことを特徴とする虹色発色加工方法。 - 【請求項2】 パルスレーザ光を収束手段の焦点よりも
深浅一方向にずれた位置で照射する請求項1記載の虹色
発色加工方法。 - 【請求項3】 レーザ光の導波路となる薄膜を、被加工
物の表面変成によって形成する請求項1記載の虹色発色
加工方法。 - 【請求項4】 被加工物が金属材料であり、これを反応
性ガス中で熱処理することにより、素材金属とガス成分
との反応物からなる被膜を形成してレーザ光の導波路と
なる薄膜とする請求項3記載の虹色発色加工方法。 - 【請求項5】 反応性ガス中での熱処理を、微細凹凸形
成用のレーザ光とは別のレーザ光を照射することによっ
て行う請求項3又は4に記載の虹色発色加工方法。 - 【請求項6】 レーザ光の導波路となる薄膜を50オン
グストローム以上の厚みとする請求項1〜5のいずれか
に記載の虹色発色加工方法。 - 【請求項7】 微細凹凸形成用のレーザ光の光路にシリ
ンドリカルレンズを介在させることにより、該レーザ光
の円形ビームをビーム走査方向に対して直交する方向に
長いビームパターンに変換する請求項1〜6のいずれか
に記載の虹色発色加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5002781A JPH0825045B2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | 虹色発色加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5002781A JPH0825045B2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | 虹色発色加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06198465A JPH06198465A (ja) | 1994-07-19 |
| JPH0825045B2 true JPH0825045B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=11538885
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5002781A Expired - Lifetime JPH0825045B2 (ja) | 1993-01-11 | 1993-01-11 | 虹色発色加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0825045B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018131681A1 (ja) * | 2017-01-12 | 2018-07-19 | 新日鐵住金株式会社 | 塗装金属板 |
-
1993
- 1993-01-11 JP JP5002781A patent/JPH0825045B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06198465A (ja) | 1994-07-19 |
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