MLB戦力ランキング2026春
記事
世界中が熱狂した「WBC(ワールドベースボールクラシック)」の興奮が冷めやらぬなか、ついにMLBの季節がやってきた。3月26日(日本時間)のヤンキース対ジャイアンツの開幕戦を皮切りに、27日(日本時間)に他の全球団も一斉に開幕の火蓋を切る。本企画では、ア・リーグ15球団の戦力を「打力」「機動力」「投手力」「守備力」「選手層」「経験値」の6項目(各100点満点)で徹底分析。さらに、今オフのストーブリーグでの動きを反映した「補強」項目を加え、独自の視点で判定した。激戦必至のア・リーグで、開幕直前に最強の評価を手にしたのはどのチームか。最新の戦力図を解明する。
(企画監修・解説:村田洋輔)
※上位と解説はスポーツナビアプリでご覧いただけます。また、チーム名の後ろにある(東)(中)(西)は地区名を表しています。
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解説
メジャー屈指の激戦区として知られる東地区は今季も熾烈な優勝争いが予想される。昨季は東地区から3チームがポストシーズンに進出。今季もブルージェイズ、レッドソックス、ヤンキースの3チームが中心となるが、積極的な補強を見せたオリオールズ、野球巧者のレイズも侮れない存在だ。
昨季32年ぶりのリーグ優勝を果たしたブルージェイズは好打者ボー・ビシェットと11勝のクリス・バジットが抜けたものの、先発にディラン・シースとコディ・ポンセ、ブルペンにタイラー・ロジャーズを加えて投手陣を強化。打線にはウラジーミル・ゲレロJr.やジョージ・スプリンガー、投手陣にもケビン・ガウスマンや新鋭トレイ・イェサベージとタレントが揃っており、新加入の岡本和真がボー・ビシェットの穴を埋めるような活躍ができれば、今季も間違いなく上位争いに絡んでくるだろう。
レッドソックスはスター三塁手のアレックス・ブレグマンの引き留めに失敗したのが痛手だが、FAでランヘル・スアレス、トレードでソニー・グレイを補強し、最多奪三振のギャレット・クロシェット、3年連続2ケタ勝利のブライアン・ベロも合わせて強力な先発ローテーションが完成。ギャレット・ウィットロックから守護神アロルディス・チャプマンにつなぐ「勝利の方程式」も確立されており、投手力ではブルージェイズを上回る。打線はアンソニー、マイヤーら若手の成長がカギ。WBCで活躍した吉田正尚のバットにも期待したい。
ヤンキースは自軍からFAとなった選手との再契約が中心となり、戦力の上積みはほとんどない。しかし、メジャー最多の849得点を叩き出した強力打線はメンバーがそのまま残っており、今季も健在。投手陣は23年サイ・ヤング賞のゲリット・コールがトミー・ジョン手術から前半戦のうちに戻ってくる。故障者を最低限に抑え、ベストメンバーで戦える期間を長く作ることができれば、地区王座奪還は十分に狙える。
昨季まさかの最下位に沈んだオリオールズは積極的な補強を展開し、投手陣にクリス・バジット、シェーン・バズ、ライアン・ヘルズリー、打線にはピート・アロンソ、テーラー・ウォードらを獲得して戦力アップに成功。ただし、エース不在という最大の課題は依然として解消されておらず、トレーバー・ロジャーズとカイル・ブラディッシュの二本柱が崩れるようなら昨季の二の舞となる可能性もある。
レイズは31本塁打のブランドン・ローや10勝のシェーン・バズをトレードで放出。クローザーのピーター・フェアバンクスもFAで退団し、戦力ダウンは否めない。しかし、45本塁打のフニオール・カミネロを筆頭に新たな戦力が台頭しており、ニック・マルティネス、スティーブン・マッツらベテランを獲得して戦力の穴も埋めた。歯車が上手く噛み合えば、上位進出のチャンスはありそうだ。
中地区は昨季、ガーディアンズが最大15.5ゲーム差を逆転して2連覇するという劇的な結末となった。大逆転を許したタイガースは今季終了後に絶対的エースのタリク・スクバルがFAになるというチーム事情もあり、今季は絶対に勝たなければならないシーズン。ハリス編成本部長はこれまで堅実路線を貫いてきたが、今オフは先発にフラムバー・バルデスとジャスティン・バーランダー、ブルペンにも通算476セーブのケンリー・ジャンセンを加え、勝利への強い意欲を感じさせる補強を見せた。目立った補強がなかった打線にも新人王候補のマゴニグルという超有望株が台頭しており、中地区の優勝争いをリードする存在となるのは間違いない。
タイガースを追うのは2連覇中のガーディアンズではなく、2年ぶりのポストシーズン進出を目指すロイヤルズだろう。エースのコール・ラガンズを筆頭に先発5枚がしっかり揃い、最多セーブのカルロス・エステベスを擁するブルペンもマット・ストラームやニコラウス・ミアーズの加入で強化されている。本拠地カウフマン・スタジアムが少し狭くなることがチームにとってプラスになるのか、それともマイナスになるのかは未知数だが、スター遊撃手のボビー・ウィットJr.が牽引する打線が得点力アップに成功すれば、投打のバランスが改善され、タイガースと競り合うことができるはずだ。
ガーディアンズは明確な戦力アップと呼べるような補強がなく、T.バザーナとチェイス・デローターの両有望株をはじめとする現有戦力の奮起にかかっている。昨季の逆転優勝は9月の奇跡的な快進撃とタイガースの失速が組み合わさった結果であり、再現するのは難しい。3連覇のためには各投手がしっかり実力を発揮することに加え、打線で孤軍奮闘を続けるホセ・ラミレスを助けるような打者が台頭してくることが不可欠だろう。
ツインズは昨季途中にカルロス・コレア、ジョアン・デュランら主力を大量に放出して大きく戦力ダウン。今季は再び上位進出を目指す予定だったが、エースのパブロ・ロペスがトミー・ジョン手術で離脱してしまい、プランが狂った。ルーク・キーシャル、ミック・アベルといった楽しみな若手もいるが、戦力的には上位3チームに及ばない。
村上宗隆が加入したホワイトソックスは投打とも明らかに戦力不足。今季も厳しい戦いとなるのは確実で、4年連続の100敗を回避できれば御の字だろう。しかし、後半戦だけで21本塁打を放ったコルソン・モンゴメリーを筆頭にカイル・ティール、チェース・マイドロス、エドガー・クエロら若手が次々に台頭し、楽しみなチームになってきた。今季中にメジャーデビューする可能性のあるノア・シュルツ、ヘイゲン・スミスら投手の有望株が期待通りに成長すれば、数年後にはポストシーズン進出を狙えるかもしれない。
西地区は昨季24年ぶりの地区優勝を成し遂げたマリナーズが今季も最有力候補だ。昨季はカル・ローリーが60本塁打と大爆発し、夏場にはジョシュア・ネーラーとユジニオ・スアレスも獲得するなど、不完全燃焼に終わった投手陣を打線がカバーする状況となったが、本来は強力投手陣を軸に戦っていくチーム。ローガン・ギルバート、ジョージ・カービー、ブライアン・ウー、ルイス・カスティーヨの四本柱は健康ならメジャー屈指の陣容であり、ブルペンにも絶対的守護神のアンドレス・ムニョスがいる。打線はジョシュア・ネーラーとの再契約に成功し、高出塁率のリードオフマンとしてブレンダン・ドノバンも獲得したため、カル・ローリーが多少成績を落としても得点力が大幅にダウンすることはないはず。投打とも充実の戦力を擁し、今季こそ球団史上初のリーグ優勝、そしてワールドシリーズ制覇を狙いにいく。
レンジャーズはメジャー1位の防御率3.47を記録した投手陣に本格派左腕のマッケンジー・ゴアが加入し、ジェーコブ・デグロム、ネーサン・イオバルディとの強力な三本柱が完成。セーブ失敗が目立ったブルペンを立て直し、昨季不調だったジョク・ピダーソン、ジェーコブ・バーガーら主力打者がしっかり実力を発揮すれば、マリナーズと優勝争いを繰り広げることも不可能ではないだろう。
ポストシーズン進出が8年連続で止まってしまったアストロズは先発ローテーションを支えてきたフラムバー・バルデスが退団して戦力ダウン。しかし、上位打線にはホセ・アルテューベ、ジェレミ-・ペーニャ、カルロス・コレア、ヨルダン・アルバレスと好選手が揃い、ブライアン・アブレイユからジョシュ・ヘイダーにつなぐ「勝利の方程式」も健在だ。先発陣はサイ・ヤング賞投票3位のハンター・ブラウン以外は不安の残るメンバーとなっており、フラムバー・バルデスの穴を埋められるかどうかは新加入の今井達也の働きにかかっている。
アスレチックスは新人王のニック・カーツを筆頭にタイラー・ソダーストロム、ジェーコブ・ウィルソンら生え抜きの若手の台頭が著しく、魅力的な打線が形成されている。しかし、ポストシーズン進出を狙うには投手陣が弱すぎる。昨季は直近4年間で最多の76勝を挙げており、今季は勝率5割突破が現実的な目標となりそうだ。
エンゼルスは今オフ、投打ともバウンスバック候補(不振からの復活が期待される選手)をかき集めた。これらの選手が揃って好成績を残せば、勝率5割突破も狙えるだろう。ただし、現実はそんなに甘くない。マイク・トラウトの完全復活には期待したいが、今季もザカリー・ネト、菊池雄星、ホセ・ソリアーノといった一部の選手たちの奮闘を見守るだけのシーズンとなる可能性が高い。
(企画構成:スリーライト)