【名前】スキュリオ
【別名】砂蜘蛛
【モチーフ】寄生蜂、HIV
【危険度】E→C(満月の夜)
【全長】50センチメートル(脚を含まない)
【体重】5キログラム
【主な能力】吸霊
【別名】砂蜘蛛
【モチーフ】寄生蜂、HIV
【危険度】E→C(満月の夜)
【全長】50センチメートル(脚を含まない)
【体重】5キログラム
【主な能力】吸霊
長い8本の脚を持つ砂色の蜘蛛のような姿の龍。地中に巣を作り、常に10匹前後の群れで目撃される。中国北部から朝鮮半島、日本にかけて広く見られる。日本では福島県以北に棲息する。
大した戦闘能力を持たず、大顎による吸霊能力も弱いため、本種との戦闘は蜘蛛の見た目への慣らし、あるいは駆け出しの巫女が対多数戦闘や対吸霊能力の経験を積むための訓練という認識が一般的である。
大した戦闘能力を持たず、大顎による吸霊能力も弱いため、本種との戦闘は蜘蛛の見た目への慣らし、あるいは駆け出しの巫女が対多数戦闘や対吸霊能力の経験を積むための訓練という認識が一般的である。
【以下、2023年4月某日追記】
《叛牙》のアンフィバイオスと交戦し、その強力極まりない吸霊を受けて巫力の大部分を喪失した巫女、枯已哉 葛が2年前よりシンクロ率の低下症状を報告していたことは広く一般の知るところであるが、件の戦闘における負傷に伴って入院し、精密検査を行ったところ、その原因が本種にあったことが判明した。
本種は満月の夜になると一斉に腹部先端より赤黒い霧を放出することが知られていたが、即効性の害がなかったこと、及び似たような生態的地位にある他種の龍も同様の霧を放出する能力を持つ場合が何例かあったものの、それらは完全に無害であることが判明していたことから、本種の霧も危険視されておらず、シンクロ率の低下という珍しくも凶悪な症状との関係を疑う者はなかった。
本種は満月の夜になると一斉に腹部先端より赤黒い霧を放出することが知られていたが、即効性の害がなかったこと、及び似たような生態的地位にある他種の龍も同様の霧を放出する能力を持つ場合が何例かあったものの、それらは完全に無害であることが判明していたことから、本種の霧も危険視されておらず、シンクロ率の低下という珍しくも凶悪な症状との関係を疑う者はなかった。
しかし、それは誤りであった。
本種の霧の正体は繁殖行動に伴う微細な帯龍気受精卵であり、それを吸入した者の肺から体内に侵入、循環器系を利用して全身の巫脈内壁に固着し、ゆっくりと吸霊を行って宿主の巫力を奪いながら徐々に成長していくという寄生生物的な性質を持つことが明らかになったのだ。
カミガカリに残されている過去の龍の討伐記録を照会したところ、枯已哉 葛の場合は3年前に宮城県仙台市の外れにて満月の夜に本種を討伐した記録が残っており、寄生の開始からシンクロ率の本格的な低下が始まるまでにおよそ1年間の潜伏期間があるものと思われる。
本種の霧の正体は繁殖行動に伴う微細な帯龍気受精卵であり、それを吸入した者の肺から体内に侵入、循環器系を利用して全身の巫脈内壁に固着し、ゆっくりと吸霊を行って宿主の巫力を奪いながら徐々に成長していくという寄生生物的な性質を持つことが明らかになったのだ。
カミガカリに残されている過去の龍の討伐記録を照会したところ、枯已哉 葛の場合は3年前に宮城県仙台市の外れにて満月の夜に本種を討伐した記録が残っており、寄生の開始からシンクロ率の本格的な低下が始まるまでにおよそ1年間の潜伏期間があるものと思われる。
検査を行った際には本種の寄生体は体長2〜3mmにまで成長していたが、全ての個体が死滅していた。これは《叛牙》のアンフィバイオスの吸霊によって貯蔵していた龍気が力ずくで奪われたためと考えられている。そのため、仮に本種の霧を吸入し寄生を許してしまったとしても、吸霊を受けることで治癒することができると目されているものの、シンクロ率が低下することによって巫女としての能力が落ちることや、回復のため危険を冒して吸霊されなければならないことなどから警戒に値する。
なお、寄生されてから限界まで放置した場合にどうなるのかや龍に寄生することがあるのかは未だ実験中であり不明。しかし、本種が広範囲に数多く分布することを鑑みると、恐らく巫女以外で安定的な繁殖を可能とする宿主が存在するものと思われる。
また、この性質が判明する以前から「新人巫女の研修用」という名目で不自然に本種のみを定期的に輸入していた欧州の団体を不審視した巫女連盟が調査したところ、本種の霧を用いて巫女を弱体化させるためのドラゴンドラッグを製造していた痕跡が確認された他、龍教会との繋がりを示唆する資料が発見されたため、連盟は来週にも当団体の幹部らを国際指名手配する見込みである。