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2016年11月19日 AITCシニア技術者勉強会 第1回「1からはじめるIoT ~IoTまでの歴史~」 | PDF
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1からはじめるIoT
~IoTまでの歴史~
2016年11月19日
先端IT活用推進コンソーシアム
クラウド・テクノロジー活用部会 リーダー
アドソル日進株式会社 荒本道隆
1970年生まれ
IoTが流行っている理由(個人の感想です)
 安価に調達できる
◦ 30年前にもすでに技術はあったが、とても高価だった
◦ 現在は安価&高精度&小さい
◦ 今なら1万円でシステム全体ができる
 必要となるPCやネット環境は、すでにある
◦ センサーの種類も豊富
 危険が少ない
◦ 破壊、爆発、感電する可能性のある場面が少ない
 半田コテを握らなくても、プロトを作成できる
 電子ブロック感覚で、小学生でも安心
 出力ピン:Arduinoは 5V 40mA, Raspberry PI は 3.3V 50mA
 1人で全部できる
◦ すべての構成要素の難易度&所要時間が下がった
 学習用マイコン、軽量プログラミング言語、IaaS
 偶然にスゴイものが出来るかもしれない
 人間の作業量が少なくなった。単純作業はCPUにお任せ 2
おすすめサイト
 ネットショップ
◦ スイッチサイエンス
 https://www.switch-science.com/
◦ 秋月電子
 http://akizukidenshi.com/catalog/default.aspx
◦ 千石
 https://www.sengoku.co.jp/
 ニュースサイト
◦ IoTニュース
 https://iotnews.jp/
 https://www.facebook.com/inetofthingsnews/
◦ Engadget
 http://japanese.engadget.com/
3
IoTを構成要素に分解
 測定
◦ マイコン、センサ
 通信
◦ ネットワーク
 蓄積
◦ ファイルシステム、データベース
◦ KVS, クラウドサービスの利用、ストレージ
 分析
◦ 統計処理、機械学習、ビックデータ活用
 出力
◦ ビジュアライゼーション、プッシュ通知
4
ここまで
やってこそ
のIoTです
測定-1976年頃の学習用マイコ
ン
 TK-80
◦ ¥88,500-(大卒初任給が¥26,200-の時代)
◦ 2MHz μPD8080A(8bit), 0.5KByte-RAM
◦ パラレルI/O:1個
◦ 備考
 機械語を16進キーで入力
5
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/357/649/html
/718.jpg.html
測定-2016年の学習用マイコン
 Arduino Uno
◦ ¥3,240-
◦ 20MHz 8-bit AVR, 32KBytes
◦ デジタルI/O:14本
◦ アナログI/O:6本
◦ 備考
 C/C++をベースとした言語で開発
 PCとUSB接続して、コンパイル結果を書き込む
 Raspberry PI 3
◦ ¥4,575-
◦ 1.2GHz 4コア ARM Cortex-A53 CPU
◦ 1GB RAM, 有線LAN, 無線LAN, USBx4, HDMI,
◦ GPIO(デジタルのみ), MicroSD card slot
◦ 備考
 MicroSDカード追加で、Linuxマシンが完成
 PC用のUSB機器の多くを流用可能
 家のTVをモニタにすれば、後はキーボードだけで開発も可能 6
アナログ値を
0~1023で表現
Arduino 対 Raspberry PI
 Arduino UNO
◦ シンプルで分かり易い
◦ 教育用に作られたので、純正品は壊れにくい
◦ 有線LAN, 無線LANは、別途購入
 本体より高い
 通信部分で苦労する場合が多い
◦ 慣れてきたら、互換品が便利
 ESPr Developer(無線LAN付き) ¥2,160-
 https://www.switch-science.com/catalog/2500/
 Raspberry PI 3
◦ Linuxが動作しており、かなり複雑
 Linuxを使ったことがない人は、大変
 Linuxに慣れている人は、楽
◦ Linux用のソフトウエアがそのまま動作する
 Webサーバやメールサーバも動作可能
◦ PC用のUSB機器も、そのまま動作する
 消費電力に注意 7
シニア勉強会での方針
 基本的に「Arduino UNO」を使っていきます
◦ 「Arduinoをはじめようキット」がオススメ
 https://www.switch-science.com/catalog/181/
 ¥4,320-
◦ 使ってみたいセンサを追加購入
◦ 貸し出し用もあります
 ただし、数に限りがあります
 互換品やRaspberry PIを使ってもOK
◦ Raspberry PIやLinuxに関する質問もOK
◦ ただし、対応できない場合もあります
8
測定-20世紀のセンサ
 あることはあったけど、とても高価だった
◦ 例:加速度センサ
9
加速度センサーの進化 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/SCR/20140716/
365681/
測定-2016年のセンサ
 様々なセンサが安価に購入可能で、接続も簡単
◦ ほとんどのセンサが、抵抗を1つ加える程度で、
ArduinoやRaspberry PIに接続できる
10http://akizukidenshi.com/catalog/c/caccel_
spop/
加速度センサ
SensorTag $25
6種類のセンサを内蔵
Bluetooth Low Energy
http://www.tij.co.jp
/tool/jp/cc2541dk-
sensor
 ちょっと変わったセンサも個人で購入できる
◦ ダストセンサーDSM501Aモジュール
 ¥2,138-
 http://shop.smartdiys.com/products/detail.php?product
_id=552
◦ Grove 水分センサー モジュール
 ¥559-
 http://shop.smartdiys.com/products/detail.php?product
_id=326
◦ においセンサ TGS2450
 ¥300-
 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00989/
◦ 大面積Si PINフォトダイオードS6775
 ¥300-
 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-04806/
測定-2016年のセンサ
11
通信-1993年頃の通信
 サーバとの通信
◦ サーバは電話回線を持っており、その番号に発信
◦ 距離に応じて電話代がかかる(テレホーダイは1995年開始)
 通信手段:有線
◦ アナログモデムの最高速度は14,400bps
 28,800bpsの登場が1994年
◦ 1988年に「INSネット64」がサービス開始
◦ 1992年頃に、日本でインターネットの商用利用が開
始
 無線通信=無線機+音響カプラ
◦ 300bps程度しか出なかった
◦ 1999年に無線LAN(IEEE802.11b:11Mbps)が登12
通信-2016年の通信
 サーバとの通信
◦ サーバはインターネット上で、グローバルIPを持つ
 http/httpsなら、どこからでも通信できる
 逆向き(サーバ→クライアント)の通信も可能
 Ajax+Comet, WebSocket, MQTT
◦ 通信量の上限はあるが、相手が海外でも固定料金
 通信手段:無線
◦ IEEE 802.11n:最大伝送速度600Mbps
◦ Bluetooth:BLEで省電力
◦ Ultra Wideband:位置測定もできる
◦ ZigBee:低速で省電力
◦ 3G/LTE:日本国内であれば、どこでも通信可能
◦ WiMax:通信エリアが狭いけど、早い・安い・無制限
◦ SORACOM:IoTに特化し、携帯の電波を利用。300円/月~
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通信-最近のニュースより
「たった100bps」の通信網、京セラが全国展開へ
『ビッグデータを安価に集める手段が必要』と社長語る
 http://japanese.engadget.com/2016/11/11/100bp
s/
14
1回線は年額100円前後、海外でも通信可能
SIGFOXの特徴は「低価格」「省電力」「長距離伝送」の3つです。
周波数帯は免許不要の920MHz帯を使い、最大伝送距離は数
十キロに達しま す。また省電力という点では、電池で約5年間の
デバイス運用が可能であり、定期的な充電が不要になり屋外の
利用に向くとの説明です。
価格は、黒瀬社長によれば「1日の通信回数が2回以下の場合、
1回線が年額で100円前後で使えるようになる」とのこと。費用の
問題からこれまでネットワークに繋げられなかったモノも繋げら
れるようになると説明します。
蓄積-2016年のストレージ
 容量
◦ 8TByteのHDDが個人用
 ST8000DM002 3万円強
 20年前と同じ金額で、1GB → 8TB
 性能
◦ HDDの性能は、この10年でたった1.2倍
◦ SSDの登場で大きく性能アップ
 懸念だった寿命問題もほぼ解決
◦ ビックデータはI/O性能が一番重要
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蓄積-2016年のストレージ
 RDB
◦ 様々な無償のRDBが利用できる
 MySQL, PostgreSQL
◦ 有償のRDBも、制限付きで無償利用できる
 Oracle Express, DB2 Express-C, SQLServer Express
 商用利用OK、制限:CPU数、データベースサイズ
◦ RDB以外のものも豊富にある
 Cassandra, HBase, MongoDB
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蓄積-2016年のストレージ
 クラウドサービスの利用
◦ サーバの構築・メンテナンス・場所・電気代が不要
 REST API サービスなら、サーバ側のコーディングが不要
 データ量が少なければ、無料で利用できるものも多い
 可視化をしてくれるサービスもある
 http://qiita.com/kozo2/items/b530d38633111cbace8c
◦ IaaSを8時間だけ利用する場合
 OS導入済みサーバの入手:5分
 メモリ4GByte、CPU2コア、Linuxの場合
 AmazonEC2の利用料金:$0.08 × 8時間 = $0.64 = 76円
 メモリ244GByte、CPU32コアで遊びたい場合
 AmazonEC2の利用料金:$3.36×8時間=$26.88=3,300円
 24時間x1ヶ月使い続けると、リースとほぼ同額 17
分析-機械学習までの歴史
 http://ja.wikipedia.org/wiki/人工知能の歴史
18
1 前史
2 人工知能の誕生 1943~1956
2.1 サイバネティクスと初期のニューラルネットワーク
2.2 ゲームAI
3 黄金時代 1956~1974
3.1.2 自然言語
3.1.3 マイクロワールド
4 AIの冬第1期 1974~1980
5 ブーム 1980~1987
5.1 エキスパートシステムの隆盛
5.2 知識革命
5.3 資金復活: 第五世代コンピュータプロジェクト
6 AIの冬第2期 1987~1993
7 1993年以降
7.1 マイルストーンとムーアの法則
7.2 知的エージェント
7.4 様々な場面で裏方として働くAI
TVなどで良く聞いた
イマココ
分析-機械学習までの歴史
 エキスパートシステム
◦ http://ja.wikipedia.org/wiki/エキスパートシステム
 エキスパートシステムは基本的に、特定の分野の問題についての情報を解析
するルール群から構成されるプログラムであり、その情報はシステムの利用
者が提供する。 問題の分析結果を提供するだけでなく、設計によっては利用
者の行動を正しく導く指針を与えることもできる。
 機械学習
◦ http://ja.wikipedia.org/wiki/機械学習
 機械学習(きかいがくしゅう、英: machine learning)とは、人工知能にお
ける研究課題の一つで、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコ
ンピュータで実現しようとする技術・手法のことである。
 エキスパートシステムと機械学習の違い
◦ エキスパートシステム:識者がルールを作成する
 識者自身も認識していない部分はルール化できない
◦ 機械学習:大量のデータを投入し、ルールを自動生成する
 どんなルールなのか人間には理解できない。でも役には立つ 19
事例:Google IME
機械学習が注目されている理由1
 大量の電子データの入手が容易になった
◦ 最初から電子化されているテキスト情報
 Twitter Stream API
 様々な言語のつぶやきが無料で入手できる
 タグ付けされている、位置情報付き(一部)
 Facebook Graph API
 ユーザー情報、写真、記事、コメント
◦ 電子化されたテキスト情報
 電子書籍、特許情報
◦ 数値データ
 総務省統計局、気象庁、Linked Open Data、センサデータ、
Webサイト(スクレイピング禁止サイトは要注意)
◦ 画像
 Google、Flickr、CCDカメラ 20
個人の研究で、
よく使われている
機械学習が注目されている理由2
 1人でも、アイデア次第で凄い物が出来るかも
◦ 人間が書くコードの量は、圧倒的に少なくなった
 エキスパートシステムでは、ルールを人手で書いていた
→膨大な専門家の作業が必要だった
 軽量プログラミング言語に、豊富なライブラリ
→全アルゴリズムを端から試してみるのも悪くない
◦ 投入する大量データは、無料もしくは安価で手に入る
 最初からデジタル化されているデータ
◦ 瞬間的に必要な計算パワーはクラウドで安価に調達
 数時間だけ、という利用形態が可能
◦ 結果をビジュアライズするためのライブラリも豊富
 HTMLにすれば、世界中の人に使ってもらえる
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分析-2016年の機械学習
 R言語
◦ 1996年に登場
◦ 実行環境、RStudio(統合環境)が無償
◦ プログラマでなくても、結構使いこなせる
 インタプリタで結果を確認しながら、1ステップづつ進める
 数学が苦手な人は、ツライです
◦ 便利なライブラリが、大量に無料で入手できる
 TensorFlow
◦ Googleが開発。Pythonで記述
◦ 今、一番流行ってます
 その他の軽量プログラミング言語
◦ Python, Perl, Ruby, Scala, JavaScript, e.t.c…. 22
まとめ
 昔はとても個人ではできなかったことが
◦ ハードウエア:安価、小さい、高精度、簡単
◦ ソフトウエア:ほとんど無償、高機能
◦ データ:ほとんど無償、大量に入手できる
 ちょっと休日にやってみれる
◦ ソフトをやってきた人は、ハードを触ると新鮮
◦ サーバを1日だけ利用
◦ 偶然にスゴイ発見・発明が生まれるかも
 とにかくやってみる
◦ 本を読むと、分かった気になるけど
 実際やってみると、全然印象が違う事が多い
◦ 一度やってみる、せめて、一度見てみる
 AITCのオープンラボを利用してください
 YouTubeで手順を動画で公開している人多数
 一度見ていると、自分でやる時に苦労しない
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2016年11月19日 AITCシニア技術者勉強会 第1回「1からはじめるIoT ~IoTまでの歴史~」