OpenClaw
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/21 00:54 UTC 版)
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| 作者 | ピーター・スタインバーガー (Peter Steinberger) |
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| 初版 | 2025年11月 |
| 最新版 |
2026年3月現在
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| リポジトリ | |
| プログラミング 言語 |
TypeScript, Python |
| 対応OS | クロスプラットフォーム |
| 種別 | AIエージェント, 自律エージェント, 自律型パーソナルアシスタント |
| ライセンス | MITライセンス(オープンソース) |
| 公式サイト | openclaw |
OpenClaw(オープンクロー、旧称:Clawdbot、Moltbot、Molty)は、ピーター・スタインバーガー(Peter Steinberger)によって開発された、フリーかつオープンソースの自律型人工知能(AI)エージェントである。大規模言語モデル(LLM)を介してタスクを実行する機能を持ち、主にメッセージングプラットフォームをユーザーインターフェースとして使用する。
OpenClawは、GitHubで開発者に大きな人気を得た。さらに一般には、関連プロジェクトであるMoltbookのAIだけのSNSとしての報道で、2026年1月後半に開発者エンジニア以外からの注目を集めた。2026年2月14日、開発者のスタインバーガーは自身がOpenAI社に移籍することを発表し、プロジェクトは今後オープンソース財団へと移管される予定である[1]。
歴史
オーストリアのピーター・スタインバーガー[2][3]がGitHubで公開したパーソナルAIアシスタントプロジェクトである。すでに数年間のリタイア状態だったが、アンソロピック(Anthropic)社のチャットボット「Claude」のパーソナルAIアシスタントClaude Codeにインスパイアされ、週末にコーディングした「Clawd」から派生させたものである。当初「Clawdbot」の名で2025年11月25日にオープンソースとして公開[4]した。名称は、「Claude」からの命名である[5]。
2026年1月27日、アンソロピック社からの商標に関する申し立てを受け、clawは甲殻類(つまり欧米でのロブスター)のハサミであることで、さらにこのコンセプトを継承し「Moltbot(脱皮ボット)」(愛称:Molty)と改称。しかし、Claudeとのつながりがわからなくなったと多くの要望を受け、その3日後、再度「OpenClaw」と変更した[6][7]。
Openclawは公開から急速に人気を得、多くに影響を与えフォークされた。GitHub200万スター達成最速として各方面で話題となった。起業家のマット・シュリヒト(Matt Schlicht)は、「Moltbook」を作り出した。これはOpenclawを利用し、AIエージェントのみがユーザーとなれるソーシャル・ネットワーキング・サービスである。[8][9][10]。2026年3月2日時点でGitHub上のリポジトリは247,000個のスターと47,700個のフォークを記録している[11]。本プロジェクトはシリコンバレーや中国の企業でも利用されており、DeepSeekモデルや各種メッセージングアプリへの対応も進められている[6]。
機能
OpenClawは、サポートされているサービスにおいて、自律的なワークフローを実行するためのエージェント型インターフェースとして機能する。OpenClawのボットはローカル環境で動作し、Claude、DeepSeek、またはOpenAIのGPTモデルといった外部のLLMと統合するように設計されている。ユーザーは、Signal、Telegram、Discord、WhatsAppなどのチャットボットを介して機能にアクセスする。設定データや対話履歴はローカルに保存されるため、セッションをまたいで持続的かつ適応的な挙動が可能となっている[6][10][12]。
スキルシステム
OpenClawは「スキルシステム」を採用しており、各スキルはメタデータとツール使用法の手順を記述した `SKILL.md` ファイルを含むディレクトリとして保存される。スキルはソフトウェアに同梱されるほか、グローバルにインストールしたり、特定のワークスペース内に保存したりすることも可能である[13]。
セキュリティとプライバシー
OpenClawはメールアカウント、カレンダー、機密性の高いサービスにアクセスできる広範な権限を必要とするため、サイバーセキュリティの観点から厳しい監視の目にさらされている。また、悪意のある指示をデータに埋め込む「プロンプトインジェクション」攻撃に対しても脆弱性が指摘されている[14]。
シスコのAIセキュリティ研究チームは、サードパーティ製のOpenClawスキルがユーザーの関知しないところでデータを流出させる事例を確認している[15]。2026年3月、中国当局は潜在的なセキュリティリスクを排除するため、国有企業および政府機関の事務用コンピュータでOpenClawのAIアプリを実行することを制限した[16]。
MoltMatchに関する騒動
2026年2月、AIエージェントが人間に代わってプロフィールを作成するマッチングアプリ「MoltMatch」において、OpenClawエージェントがユーザーの明示的な指示なしに勝手にプロフィールを作成し、候補者の選別を行っていた事例が報じられた。この事案により、エージェントがユーザーの意図を超えて行動した際の倫理的・安全上の懸念が示された[17][18]。
評価
「Platformer」のレビューでは、OpenClawの柔軟性とオープンソース性を評価する一方、その複雑さから一般ユーザーへの適合性には限界があると指摘されている。テクノロジー評論家らは、OpenClawを「受動的な応答から自律的な行動へと向かうAIのトレンド」の象徴として位置づけている[19][20]。
中国では政府による規制の一方で、テクノロジーや製造業の拠点となっている複数の地方自治体では、OpenClawを中心とした産業育成のための施策を発表している。2026年3月10日には、テンセントがOpenClawをベースとしたAI製品スイートをリリースし、WeChatとの互換性を発表した[21]。
2026年3月16日の週のGTC2026で、NVIDIAがNVIDIA NemoClawを発表。OpenClawをセキュアに使えるオープンソーススタックである。ジェンセンCEOは、ウインドウズがコンピュータでなし得た業績になぞらえて、OpenClawがAI時代のウインドウズの役割を担っていくと称賛した。
関連項目
脚注
- ^ Ha, Anthony (2026年2月15日). “OpenClaw creator Peter Steinberger joins OpenAI” (英語). TechCrunch. 2026年3月18日閲覧。
- ^ ピーターは自身のブログで「バイブ・コーダー(vibe coder)」と自称している
- ^ Steinberger, Peter. “About | Peter Steinberger” (英語). steipete.me. 2026年3月18日閲覧。
- ^ “openclaw/openclaw: Your own personal AI assistant. Any OS. Any Platform. The lobster way. 🦞” (英語). GitHub (2026年3月21日). 2026年3月21日閲覧。
- ^ Heim, Anna (2026年1月28日). “Everything you need to know about viral personal AI assistant Clawdbot (now Moltbot)” (英語). TechCrunch. 2026年3月18日閲覧。
- ^ a b c Chin, Dylan Butts,Matthew (2026年2月2日). “From Clawdbot to Moltbot to OpenClaw: Meet the AI agent generating buzz and fear globally” (英語). CNBC. 2026年3月18日閲覧。
- ^ Forlini, Emily (2026年2月2日). “OpenClaw Is the Hot New AI Agent, But Is It Safe to Use?” (英語). PCMAG. 2026年3月18日閲覧。
- ^ Field, Hayden (2026年2月3日). “Humans are infiltrating the social network for AI bots” (英語). The Verge. 2026年3月18日閲覧。
- ^ Gault ·, Matthew (2026年2月1日). “Exposed Moltbook Database Let Anyone Take Control of Any AI Agent on the Site” (英語). 404 Media. 2026年3月18日閲覧。
- ^ a b Rogers, Reece. “I Infiltrated Moltbook, the AI-Only Social Network Where Humans Aren’t Allowed” (英語). Wired. ISSN 1059-1028 2026年3月18日閲覧。
- ^ “GitHub - openclaw/openclaw: Your own personal AI assistant. Any OS. Any Platform. The lobster way. 🦞” (英語). GitHub. 2026年3月18日閲覧。
- ^ “OpenClaw, Moltbook and the future of AI agents | IBM” (英語). www.ibm.com (2026年1月29日). 2026年3月18日閲覧。
- ^ “OpenClaw Skills: How SKILL.md Files Teach Tool Use | Clawdguy” (英語). clawdguy.com. 2026年3月18日閲覧。
- ^ Sabin, Sam (2026年1月29日). “Silicon Valley's latest AI agent obsession is riddled with security risks” (英語). Axios. 2026年3月18日閲覧。
- ^ Narajala, Amy Chang, Vineeth Sai (2026年1月28日). “Personal AI Agents like OpenClaw Are a Security Nightmare” (英語). Cisco Blogs. 2026年3月18日閲覧。
- ^ “China moves to curb OpenClaw AI use at banks, state agencies” (英語). The Business Times (2026年3月11日). 2026年3月18日閲覧。
- ^ “AI agents creating surprise dating accounts for humans - Taipei Times”. www.taipeitimes.com (2026年2月14日). 2026年3月18日閲覧。
- ^ “When machines do the flirting: AI agents create surprise dating accounts for humans” (英語). The Straits Times. (2026年2月13日). ISSN 0585-3923 2026年3月18日閲覧。
- ^ “Falling in and out of love with Moltbot” (英語). Platformer (2026年1月30日). 2026年3月18日閲覧。
- ^ “It’s incredible. It’s terrifying. It’s OpenClaw. | 1Password” (英語). 1password.com (2026年1月27日). 2026年3月18日閲覧。
- ^ Butts, Evelyn Cheng,Dylan (2026年3月12日). “Lobster buffet: China’s tech firms feast on OpenClaw as companies race to deploy AI agents” (英語). CNBC. 2026年3月18日閲覧。
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