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PENICILLINとは何? わかりやすく解説 Weblio辞書
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PENICILLINとは? わかりやすく解説

ペニシリン【penicillin】


ペニシリン

【仮名】ぺにしりん
原文】penicillin

感染症治療用いられる薬物抗生物質という種類薬物である。

ペニシリン [Penicillin]

 真菌1種であるアオカビ(Penicillium notatum)のほか数種のかびが産生するβ-ラクタム抗生物質A.フレミング(イギリス)によって最初に発見され抗生物質である。おもにグラム陽性菌発育阻止し、G,X,F,Kなどの誘導体半合成ペニシリン類がある。とくにペニシリン G(ベンジルペニシリン)は毒性低く有用な化学療法剤として広く使用されている。ペニシリンは細菌の細胞壁生合成阻害する一方、この作用利用して逆に細菌の細胞壁構造生合成仕組み明らかにされた。しかし、その後、ペニシリンによるショック死(アナフィラキシー反応)がおき、ペニシリン耐性菌出現し問題になっている。ペニシリン耐性菌β-ラクタマーゼ(β-lactamase)とよばれる分解酵素をもっており、その酵素によってペニシリンの母核切断されるので、ペニシリンの抗菌性無くなるのである

PENICILLIN

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/06 10:24 UTC 版)

PENICILLIN
別名 ペニシリン
出身地 日本
ジャンル ロック
オルタナティヴ・ロック
ハードロック
活動期間 1992年 -
レーベル PIONEER LDC(1996年 - 1997年)
east west japan(1998年 - 2000年)
omega A.T. music(2001年)
HiBOOM(2002年 - 2005年)
avex trax(2005年 - 2007年)
日本クラウン(2008年 - 2009年)
THAT Records(2010年 - )
b-mode / blowgrow(2012年 - 2018年 )
Hysteria / ソニー・ミュージックソリューションズ(2019年 - )
ユニバーサル・ミュージック(2023年 )
事務所 ティアーズ音楽事務所(1992年 - 2001年)
HUMAN DOLL(2002年 - 2007年)
DUPLEX DEVELOPMENTS JAPAN(2007年 - )
公式サイト PENICILLIN - Official WebSite -
メンバー HAKUEIボーカル
千聖ギター
O-JIRO(ドラムス
旧メンバー GISHOベース)SHAISUKE
サイドギター

PENICILLIN(ペニシリン)は、日本ヴィジュアル系ロックバンド

1992年2月14日、千聖が下宿していたアパートに東海大学のバンドサークルで出会ったメンバーが集まり結成[1]。PENICILLINというバンド名は上條淳士の漫画作品『TO-Y』に登場するバンド「ペニシリン・ショック」に由来している[2]。インディーズ時代はPenicillinと表記していた。

メンバー全員が行うソロ活動は、タイロンドンラスベガスなど、日本国外でもライブを開催している。

インディーズ期以降、ティアーズ音楽事務所に所属していたが、2002年に個人事務所HUMAN DOLLを設立。事務所設立後のソロ活動は、各メンバー別々の事務所でマネジメントしている。2007年4月のHUMAN DOLL解散後は、DUPLEX DEVELOPMENTS JAPANに所属している。

east west japan(現ワーナーミュージック・ジャパン)、omega A.T.music、HiBOOM、avex trax日本クラウン、自主レーベルTHAT Records、blowgrowを経て、2019年よりHysteria / ソニー・ミュージックソリューションズからCDを発売している。

メンバー

  • HAKUEIヴォーカル
    1970年12月16日生まれ。O型。宮崎県串間市出身。東海大学教養学部生活経済学科卒。身長183センチ。毎年自身の誕生日ライブは「SUPER HEART CORE」と称される[3]
  • 千聖ギター、リーダー
    1971年10月4日生まれ。O型。東京都出身。東海大学法学部卒。身長177センチ。毎年自身の誕生日ライブは「ROCK×ROCK」と称される。
  • O-JIROドラムス、プログラミング
    1972年9月14日生まれ。O型。千葉県出身。東海大学工学部電子工学科中退。身長175センチ。HAKUEIの漫画「すすめ!とのさま」はO-JIROがモデルとなっており、毎年自身の誕生日ライブは「とのさまGIG」と称される。
    • ドラムはYAMAHAを使用。O-JIROモデルのスティック(YCSOJ)が発売されている[5]。コンピュータープログラミングを得意とし、バンド内でも実力を発揮。
    • ステージネームはドラえもんから藤子不二雄つながりで、コロ助→オバQ→Q太郎→O-JIROという雰囲気のみで決定した[1]
    • 高校と大学は、A・O・I(SHAZNA)と同級生だった事もありSHAZNAのLIVEにドラマーとして参加したことがある。
    • Sleep My DearのYASUMICHA'Nとのユニット『808』を結成。
    • ヴィジュアル系バンドの全盛期には、他のメンバーが染めて立てた長髪やタイトな革の服など尖った衣装でまとめているのに対し、O-JIROのみベレー帽にチェック柄の服など、他メンバーとは方向性の違う中性的かつポップな衣装でまとめることが多かった。
    • ペニシリンのGISHOらとのユニット『STARMAN』を結成。STARMANでの名義はO-J。2004年には六本木クワイルでライブを敢行。ボーカルを務める。
    • Crack6』のサポートドラムとしても活動中。

旧メンバー

  • GISHOベース
    1971年5月20日生まれ。A型。兵庫県出身。東海大学政治経済学部卒。身長180センチ。
    • 大滝純名義で歌手、俳優、監督デビューを果たす。過去にVシネマ『湘南爆走族 荒くれKNIGHT』、テレビドラマ『救急ハート治療室』などに出演後は、映像クリエイターとして映画作品の出品や映像関連雑誌への連載を開始。自身の監督作品は2004年公開の『Run-ing』『狼少女〜Day After Tomorrow〜』[6]
    • 2005年9月、オメガプロジェクト・ホールディングス代表取締役社長に就任(2010年6月をもって退任)。
    • 2007年5月20日、本人の意向により「GISHORIX REVOLUTION NEVER ENDING STORY」をもってPENICILLINを脱退。脱退後も時折、ステージにてメンバーと共演をしている。
    • 2013年、HAKUEIの別プロジェクト「ライチ☆光クラブ」に加入し音楽活動を再開、2人の対談も実現している[7]
    • 少年時代転勤族だったため各地を転々とし、今では関西弁と名古屋弁が混ざってしまった。
    • 邦楽以外は聴かず、特に80年代のアイドルに関する造詣の深さを自負している。
    • HAKUEI同様、UP-BEATのファン。GISHO在籍時最後のライブでは、UP-BEATの「NO SIDE ACTION」が演奏されたが、これはGISHO本人がリクエストしたもの。
    • ステージネームは当初、「アリス」か「アリサ」にするつもりだった[1]
    • 資格マニアであり、危険物取扱・教員・銀行簿記・スタントマンなど取得している。
    • HAKUEIが参加している、音楽ユニット『ライチ☆光クラブ』にベースとして加入している。
  • SHAISUKEサイドギター

サポートメンバー

来歴

1992年2月14日、東海大学のバンドサークルのメンバーにより結成。HAKUEI曰く、結成当初はGASTUNKのようなハードコアパンクをとにかく激しく派手な格好でやりたいと思っていたという[1]

1994年12月、ファーストフルアルバム『Missing Link』をリリース。レコ発ライヴで初めてソールドアウトとなる[8]

1995年、2月から7月にかけ目黒鹿鳴館にて「マンスリーライブ」を行い、全公演即日ソールドアウト。9月30日に渋谷公会堂で初のホールワンマンLIVEを行い[9]、チケットは発売日に即完売した。インディーズながらレコード会社3社(徳間ジャパン日本クラウンVAP)から同時にCDを発表する[10]

1996年3月、PIONEER LDCよりシングル『Blue Moon / 天使よ目覚めて』でメジャーデビュー[8]。7月25日・26日、当時としては異例の新人バンドによる日本武道館公演を敢行[10]。武道館公演直後、ソロ活動の開始を発表。千聖のタイでの人気に伴い、アジアでの認知度が高まった。テレビ埼玉(現・テレ玉)で『ペニシリンSHOCK』放送開始。

1997年、音楽番組などメディアへの露出が増え始める。

1998年1月、テレビアニメ『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』のオープニングテーマ『ロマンス』を発売し、90万枚の売上を記録[9]。5月29日〜6月14日『ロックオペラハムレット』に出演。(ハムレット役:HAKUEI、ホレーシオ役:千聖、レアティーズ役:GISHO、うさぎ役:O-JIRO)

2000年、韓国にてライブを行なった。

2007年、5月20日に行なわれたライブをもって、ベースのGISHOが本人の一身上の都合を理由に脱退。残ったメンバーは即答で「3人でやろう」とそれ以外の選択肢はなかったと述べている[11]

2010年、2012年の結成20周年に向け、自主レーベルTHAT Recordsを設立[12]

2011年、8月から翌年3月まで毎月『20th COUNTDOWN MONTHLY LIVE』を敢行。全13公演でこれまで発売したアルバムをテーマに毎月セットリストの異なるLIVEを行い全楽曲を演奏した。

2012年2月14日、結成20周年を迎える。4月11日にはファンセレクトによる結成20周年記念ベストアルバム『20th Anniversary Fan Selection Best Album DRAGON HEARTS』を発売[9]。収録曲は『ロマンス - 20th Ver. -』を始め、ベスト盤の為に新たに再録された楽曲が大半を占める。通常盤には書き下ろしの新曲『DRAGON HEARTS』が収録されている。12月5日にメンバーセレクトによるベストアルバム『20th Anniversary Member Selection Best PHOENIX STAR』を発売[9]。新曲『PHOENIX STAR』のほか再録された数曲に脱退したGISHOが参加した。2枚のベストアルバムのリリースを機にblowgrowに移籍。

2013年2月16日、渋谷公会堂で「20th Anniversary LIVE FINAL 〜HAPPY BIRTHDAY & VALENTINE’S DAY LIVE〜」を行う。脱退したGISHOがゲスト出演した[9]

2015年3月18日、初のカヴァーアルバム『Memories 〜Japanese Masterpiece〜』をリリース。千聖の直接交渉により初回盤のアルバムジャケットを漫画家の上條淳士が手掛けた[2]

2021年4月6日、イーストウェストジャパン(現ワーナーミュージック・ジャパン)在籍時代の音源の、サブスクリプションサービスを解禁[13]

エピソード

  • 10thシングル、『NICE IN LIP+L』は、バンド名のアナグラムになっている。『NICE IN LIP+L』の仮タイトルは『白い恋人』であった。
  • 25thシングル『hyper chord / hyper kids 〜東海大学物語〜』ならびに、10thアルバム『BLUE HEAVEN』収録の『hyper kids 〜東海大学物語〜』では、4人が東海大学在学中の珍エピソードをそのまま歌詞にしている(作詞はHAKUEI)。
  • メンバー全員が相当な怖がりでありお化け嫌い[14]

ディスコグラフィ

デモテープ

発売 タイトル
1992年11月
1993年

シングル

※最高順位はオリコンチャートによるもの。

発売日 タイトル レーベル 最高順位 備考
1 1995/09/30 In the Kingdom of the Moonlight - 渋谷公会堂でのライブで配布
2 1996/01/25 Melody/マザー・グース - 初回盤は2枚組。初回のみのDisc2にはメンバーによるトークと、「Melody」「マザー・グース」の、それぞれのカラオケバージョンが収録されている。
3 1996/03/15
再発:1998/10/21
Blue Moon / 天使よ目覚めて PIONEER LDC
east west japan
17位
4 1996/05/15
再発:1998/10/21
Imitation Love / Never Ending Story PIONEER LDC
east west japan
19位 PIONEER LDCより発売された期間限定版(赤)と予約限定版(黄)は2枚組で、east west japanから発売された通常版(赤)は1枚のみ。Disc2にはメンバーによるトークが収録されていて、期間限定版と予約限定版でそれぞれ内容が異なる。Never Ending Storyはスタジオアルバムには収録されなかったが、2023年発売の30-thirty-Universeにオリジナル版が収録され、2012年発売のベスト盤には再録版が収録された。

限定版:

Disc1

 1. Imitation Love

 2. Never Ending Story

Disc2

 1. Talk 1

 2. Imitation Love (Without Vox)

 3. Talk 2

 4. Never Ending Story (Without Vox)

 5. Talk 3

 6. Blue Moon (Without Vox)

 7. Talk 4

通常版:

1. Imitation Love

2. Never Ending Story

3. Imitation Love (Without Vox)

4. Never Ending Story (Without Vox)

5 1997/03/19
再発:1998/10/21
99番目の夜 PIONEER LDC
east west japan
9位
6 1997/05/18
再発:1998/10/21
DEAD or ALIVE PIONEER LDC
east west japan
12位
7 1997/06/25
再発:1998/10/21
夜をぶっとばせ PIONEER LDC
east west japan
18位
8 1998/01/15 ロマンス east west japan 4位 PENICILLIN最大のセールスを記録。
9 1998/05/13 make love east west japan 8位
10 1998/09/09 CRASH east west japan 4位
11 1998/11/26 Butterfly east west japan 24位 アルバム『Ultimate Velocity』からのリカットシングル。
12 1999/09/01 NICE IN LIP+L east west japan 9位
13 2000/02/23 理想の舌 east west japan 20位
14 2000/05/17 ウルトライダー east west japan 23位
15 2000/05/17 Japanese Industrial Students east west japan 25位
16 2001/01/24 イナズマ omega A.T.music 47位
17 2001/05/30 リミットコンプレックス omega A.T.music 66位
18 2001/11/28 腐海の砂 / 聖・MARIAN HURRICANE omega A.T.music 24位
19 2002/06/26 NEW FUTURE HiBOOM 42位
20 2002/09/19 花園キネマ HiBOOM 27位
21 2003/05/28 四次元ダイバー/少年ダイバー HiBOOM 46位
22 2003/11/27 白髏の舞 HiBOOM 60位
23 2004/05/26 SAMURAI BOY / LOVE DRAGOON HiBOOM 67位
24 2005/02/02 フリージア HiBOOM 50位
25 2005/09/28 JUMP#1 / ハカナ avex trax 30位
26 2006/03/15 月千古輝/零 avex trax 42位
27 2006/09/27 hyper chord / hyper kids〜東海大学物語〜 avex trax 35位
28 2007/1/31 Grind Candy / エデン avex trax 33位 Grind CandyのPVにオアシズが出演。
29 2008/4/23 太陽 / orb 日本クラウン 45位
30 2008/8/20 RAINBOW/SCREAM 日本クラウン 37位
31 2009/5/8 BLACK HOLE 日本クラウン 26位
32 2009/9/2 WARP 日本クラウン 24位
33 2010/8/4 Rosetta THAT RECORDS 28位
34 2013/10/9 幻想カタルシス blowgrow 22位 CDは3種類あり、各カップリングには「シルエット・ロマンス」、「桃色吐息」、「飾りじゃないのよ涙は」のPENICILLIN ver.が収録されている。
35 2014/9/10 SOL blowgrow 32位
36 2015/10/14 Stranger b-mode 18位

パンフレット付きCD

発売日 タイトル 備考
2020/6/8 pulse 公式通販限定
完全受注生産
2020/7/9 impulse
2021/7/31 Utopia
2021/8/27 Euphoria
2022/11/9 カタストロフィ
2023/11 永遠と花束を
2024/4 KISS
2024/11 No
2025/5 One Thousand and One Nights

スタジオ・アルバム

※最高順位はオリコンチャートによるもの。

発売日 タイトル レーベル 最高順位 備考
1 1994/05/30
2 1994/12/24
3 1995/06/25
4 1995/09/30 バップ 45位
5 1995/09/30 日本クラウン 42位
6 1995/10/25
再発:1996/12/06
徳間ジャパンコミュニケーションズ 46位 メジャー流通盤。「In the Kingdom of the Moonlight」と、「Miss Cool」「螺旋階段」のそれぞれのカラオケ音源が追加収録された。また、「Miss Cool」と「螺旋階段」はそれぞれリミックスされて収録された。
7 1996/06/26
再発:1998/10/21
PIONEER LDC
east west japan
10位 再発の際は、DISC1とDISC2-JAZZ VERSION-が別々に発売された。
8 1996/07/24
再発:1998/10/21
PIONEER LDC
east west japan
75位 PIONEER LDCより発売された版のみ2枚組であり、CDエクストラデータが収録されている。再発盤はCD1枚に全曲収録され、CDエクストラは収録されていない。
9 1996/11/27
再発:1998/10/21
PIONEER LDC
east west japan
35位 PIONEER LDCより発売された版は5万枚限定生産、写真集付き特大縦長ジャケット。後に徳間ジャパンより、千聖直伝のギターテクニック紹介映像と、このアルバムの5曲のPVが収録された同名のVHSが発売された。
10 1997/07/02
再発:1998/10/21
Limelight PIONEER LDC
east west japan
8位 PIONEER LDCより発売された版の初回盤のみ、特殊ジャケットシート付き
11 1998/10/21 Ultimate Velocity east west japan 2位
12 2000/05/24 east west japan 19位 「+PENICILLIN」の内容は「NICE IN LIP+L」。実際のタイトルと歌詞は記載されていない。
13 2001/11/07 omega A.T. music 27位
14 2002/10/30 HiBOOM 48位
15 2003/10/01 HiBOOM 55位
16 2004/10/20 HiBOOM 44位
17 2005/11/23 avex trax 72位 PENICILLIN結成13周年記念特番「PENICILLIN TV」は2005年2月3日東京MXテレビにて放送されたもの。
18 2007/02/28 avex trax 87位
19 2008/11/26 日本クラウン 71位 14曲目のみ重盛美晴が作曲している。
20 2009/11/4 日本クラウン 52位
21 2011/3/2 THAT RECORDS 31位
22 2014/3/19 b-mode / blowgrow 56位
23 2016/11/9 b-mode / blowgrow 35位
24 2017/9/20 b-mode / blowgrow 41位
25 2018/11/7 b-mode / blowgrow 40位
26 2019/11/6 Hysteria / Sony Music Solutions 46位
27 2022/11/2  Hysteria / Sony Music Solutions 25位

ベスト・アルバム

発売日 タイトル レーベル
1 1999/10/06 THIS IS PENICILLIN 1994-1999 east west japan
2 2001/02/21
再発:2006/09/06
east west japan
再発版はワーナー・ミュージック・ジャパン
3 2012/4/12 20th Anniversary Fan Selection Best Album DRAGON HEARTS b-mode / blowgrow
4 2012/12/5 20th Anniversary Member Selection Best PHOENIX STAR b-mode / blowgrow
5 2023/2/1 30 -thirty- Universe (通常版3枚組・初回限定版4枚組) ユニバーサル・ミュージック

サブスクリプション

配信開始日 タイトル レーベル
1 2023/4/17 30 -thirty- Universe DDJ Masters Hysteria
2 2023/4/17 30 -thirty- Universe blowgrow Masters b-mode / blowgrow
3 2023/4/17 30 -thirty- Universe Nippon Crown Masters 日本クラウン
4 2023/4/17 30 -thirty- Universe avex Masters avex trax
5 2023/4/17 30 -thirty- Universe Warner Masters ワーナー・ミュージック・ジャパン

カバー・アルバム

発売日 タイトル レーベル 最高位
1 2015/3/18 Memories 〜Japanese Masterpiece〜 b-mode / blowgrow 51位

発売中止

発売日 タイトル レーベル 備考
2007/9/12 PENICILLIN ALL TIME BEST 1992〜2007 avex trax [15][16]

映像作品

発売日 タイトル 規格 備考
1 1995/06/05 HUMAN DOLL VHS
2 1995/07/21 QUARTER DOLL VHS
3 1995/09/30(配布)
1999/03/10
In the Kingdom of the Moonlight VHS
4 1996/02/11(配布)
1999/03/10
Melody VHS
5 1996/02/10(配布)
1999/03/10
マザー・グース VHS
6 1996/07/10 Indwell VHS・LD
7 1996/12/04 FLY VHS
8 1997/07/30 Limelight VHS
9 1998/03/25 Video History 1995 VHS
10 1998/03/25 Video History 1996 VHS
11 1998/03/25 Video History 1995〜1996 VHS×2本 VHS「Video History 1995」「Video History 1996」の2本を一つにまとめたVHSボックスセット。VHSの内容に変更は一切無し。ボックス特典として写真集、ライブチケットアルバムケース、ライブチケットホルダー(ストラップ付き)が同梱されている。
12 1998/11/21 ロックオペラ「HAMLET」ライブ版 VHS
13 1999/05/12 A LOCUS OF PENICILLIN Vol.1
+アニメ版「すすめ!!とのさま 第壱話」
VHS×2本+CD-EXTRA ライブ映像含むPV集VHS+アニメ「すすめ!!とのさま」第壱話収録VHS+CD-EXTRAセット
14 1999/05/12 A LOCUS OF PENICILLIN Vol.2
+アニメ版「すすめ!!とのさま 第弐話」
VHS×2本+CD-EXTRA ライブ映像含むPV集VHS+アニメ「すすめ!!とのさま」第弐話収録VHS+CD-EXTRAセット
15 1999/05/26 A LOCUS OF PENICILLIN Vol.3
+アニメ版「すすめ!!とのさま 第参話」
VHS×2本+CD-EXTRA ライブ映像含むPV集VHS+アニメ「すすめ!!とのさま」第参話収録VHS+CD-EXTRAセット
16 1999/05/26 A LOCUS OF PENICILLIN Vol.4
+アニメ版「すすめ!!とのさま 第四話」
VHS×2本+CD-EXTRA ライブ映像含むPV集VHS+アニメ「すすめ!!とのさま」第四話収録VHS+CD-EXTRAセット
17 2000/10/21 PENICILLIN SHOCK 2000 Vol.1 DVD・VHS
18 2000/10/21 PENICILLIN SHOCK 2000 Vol.2 DVD・VHS
19 2000/11/18 PENICILLIN SHOCK 2000 Vol.3 DVD・VHS
20 2000/11/18 PENICILLIN SHOCK 2000 Vol.4 DVD・VHS
21 2000/12/21 PENICILLIN SHOCK 2000 Vol.5 DVD・VHS
22 2000/12/21 PENICILLIN SHOCK 2000 Vol.6 DVD・VHS
23 2001/04/11
再発:2004/06/09
再々発:2006/07/12
SINGLES DVD・VHS
DVD
DVD
24 2003/01/29 HUMANDOLLQUARTERDOLLINDWELL DVD VHS「HUMAN DOLL」「QUARTER DOLL」「Indwell」の三本を一つにまとめたDVD
25 2013/05/19 PENICILLIN 20th Anniversary LIVE FINAL
@2013.2/16(土) 渋谷公会堂
DVD 一般発売版とファンクラブ限定がある(収録曲が異なる)
26 2014/08/20 瑠璃色のプロヴィデンス THE LIVE Blu-ray

PVが制作されているが、商品化されていない楽曲

※ファンクラブ限定等では商品化されているものも含む。

タイトル 備考
Imitation Love ファンクラブ限定VHS『元祖ペニシリンSHOCK』に収録。
ナルシスの花 2008年7月25日のPENICILLIN FIRE×FIREのPENICILLIN名曲アルバムのコーナーで『ナルシスの花』が取り上げられた時にこの曲のPVが作成されていた事が明かされた。
理想の舌
CROSS HEART
走れメロディー 2001年のライブ会場で撮影された。
腐海の砂
聖・MARIAN HURRICANE
四次元ダイバー
少年ダイバー
サファイヤアンドロイドの夢 〜JULIETII〜
SAMURAI BOY
LOVE DRAGOON

その他

タイトル 概要
The Flame 1996年7月25日の日本武道館ライブにて配布。8cmCD。チープ・トリックのカバー曲。後に、シングル「夜をぶっとばせ」のカップリングにも収録された。
I WANT YOU TO WANT ME 1996年7月26日の日本武道館ライブにて配布。8cmCD。チープ・トリックのカバー曲。
BAND やろうぜ PENICILLIN Special 「Melody/マザー・グース」を収録したCD+バンド結成秘話、1998年までのソロを含めたディスコグラフィー、使用機材ファイル、メンバー直伝の演奏アドバイスを収めたブックレット&マザー・グースのバンドスコア。
あざらし戦隊イナズマ~どきどき大作戦~ 2002年3月29日に発売されたゲームボーイカラー用のゲームソフト。すしあざらしの作者えだいずみとHAKUEIのコラボによって生まれたキャラクター「あざらし戦隊イナズマ」のゲームである。ゲームの他に、TVアニメ化やグッズ化もしている。なお、あざらし戦隊イナズマは4匹編成であり、各キャラクターはメンバー4人の特徴を反映している。
サマーフルーツ 2004年10月3日・4日に行われた舞浜のディナーショーにて参加者に配布されたシングル。カップリングは「SHINE」(nanoの「SHINE」とは別の曲)。
未来 2013年2月13日に行われた渋谷公会堂ライブにて配布。(作詞:HAKUEI 作曲:GISHO)

音源化されていない未発表楽曲

タイトル 概要
Voice 初期ライブで演奏されたHAKUEI作曲の曲。
VISION 初期ライブで演奏されたCHISATO作曲の曲。

参加作品

アーティスト タイトル 概要
クマムシ Could you tell me... 千聖とO-JIROがMVに登場し、このMV限定のバンド“KUMACILLIN(クマシリン)”を結成[17]

タイアップ一覧

使用年 曲名 タイアップ
1996年 天使よ目覚めて テレビ埼玉ペニシリンSHOCK』オープニングテーマ
Melody テレビ埼玉『ペニシリンSHOCK』エンディングテーマ
1997年 99番目の夜 TBS系『BLITZ INDEX』3月度オープニングテーマ
DEAD or ALIVE フジテレビ系『来来圏』オープニングテーマ
夜をぶっとばせ テレビ東京系ドラマ『アメリカン・ゴシック とっておきの恐怖』エンディングテーマ
1998年 ロマンス TBS系『ワンダフル』内アニメ『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』オープニングテーマ
松竹配給映画『6月19日の花嫁』挿入歌
make love TBS系『ランク王国』オープニングテーマ
松竹配給映画『6月19日の花嫁』挿入歌
マザー・グース NHK総合 NHKドラマ館『お嬢様は名探偵』主題歌
Butterfly テレビ朝日月曜ドラマ・インチェンジ!』主題歌[18]
1999年 NICE IN LIP+L 広島テレビ日本テレビ系『恋のチューンネップ』エンディングテーマ
2000年 ウルトライダー 読売テレビ・日本テレビ系アニメ『金田一少年の事件簿』エンディングテーマ(第131話 - 第147話)[19]
Japanese Industrial Students テレビ朝日系『ビートたけしのTVタックル』エンディングテーマ
2001年 イナズマ テレビ東京系『e-cluber』エンディングテーマ
リミットコンプレックス テレビ東京系『e-cluber』エンディングテーマ
腐海の砂 日本テレビ系『刺激体験』エンディングテーマ
日本テレビ系『若菜の女塾』エンディングテーマ
2002年 NEW FUTURE 東海テレビ『禁断の落とし穴』エンディングテーマ
花園キネマ AT-Xアニメ『神世紀伝マーズ』オープニングテーマ[20]
2005年 フリージア TOKYO MX『TOKYO STYLE 4U』オープニングテーマ
JUMP#1 フォーサイド・ドット・コム「69★CM」CMソング
2006年 月千古輝 テレビ朝日系『完売劇場』エンディングテーマ
2008年 ロマンス FM香川ニジュウマルな放課後X』コーナーテーマ曲(2008年6月 - 2016年3月)
RAINBOW 日本テレビ系『音燃え!』8月度オープニングテーマ
2012年 PHOENIX STAR TBS系『よるべん』12月・1月度エンディングテーマ
2013年 ロマンス 20th Ver(Live Ver.) テレビ神奈川『Heat Beat』5月度オープニングテーマ
2014年 少年の翼 日本テレビ『ポシュレデパート深夜店』 3月度オープニングテーマ
日本テレビ系『徳井と後藤と麗しのSHELLYが今夜くらべてみました』2014年3月度エンディングテーマ
2015年 Stranger BS日テレ『片岡愛之助の解明!歴史捜査』10・11月度エンディングテーマ
日本テレビ系『徳井と後藤と麗しのSHELLYが今夜くらべてみました』2015年11月度エンディングテーマ
2022年 border line TVQ九州放送『BARKUP TV!』2022年1月エンディングテーマ[21]
読売テレビ『浜ちゃんが!』2022年10・11月エンディングテーマ[22]
パライゾ-30th ver- テレビ東京『プレミアMelodiX!』11月度エンディングテーマ[23]
テレビ東京系/TVQ九州放送『BARKUP TV!』2022年11月オープニングテーマ[24]
2023年 heart beat スポーツライブ+福岡ソフトバンクホークス 公式中継2023』オープニングテーマ[25]
Time Machine スポーツライブ+『福岡ソフトバンクホークス 公式中継2023』エンディングテーマ[25]
2025年 One Thousand and One Nights テレビ東京系/TVQ九州放送『BARKUP TV』2025年7月オープニングテーマ[26]

ヘビーローテーション/パワープレイ

テレビ

放送年 曲名 ヘビーローテーション/パワープレイ
2012年 ロマンス -20th Ver. TBS開運音楽堂』4月度POWER PLAY
PHOENIX STAR TBS『開運音楽堂』1月度POWER PLAY
2013年 幻想カタルシス 日本テレビ系『ミュージックドラゴン』POWER PLAY

nano

nano
別名 PENICILLIN nano
出身地 日本
ジャンル ロック
デジタルロック
活動期間 2006年4月 - 2006年8月
レーベル Beat Art Recordings(2006年)
事務所 euclid agency(2006年)
HUMAN DOLL(2006年)
メンバー HAKUEIヴォーカル
千聖ギタープロデューサー

nano(ナノ)は、HAKUEI千聖による期間限定ユニット。打ち込みを主体としたデジタルサウンドを特徴としている[27]

概要

  • 2006年4月1日、公式ブログにて活動スタートを発表。当初のユニット名は、PENICILLIN nanoであった。
  • アメリカテキサス州ダラスでのイベント『A-KON 17』に出演(現地時間2006年6月10日のみ)。東名阪ツアーも行なった。
  • リリースしたシングルCDすべてに『CDのみ』と『CD+DVD』の2種類(アルバムは『CD+BOOK』と『CD+DVD』)が存在し、DVDには映像作品『ドグラ・マグラ』が収録されている。
  • 2006年8月1日〜8月7日まで7(nano)日間連続でマキシシングルをリリースした。
  • 2006年8月18日、渋谷CLUB QUATTROでのライブで活動を終了したが、2010年6月にPENICILLINファンクラブ会員限定で2日間限定復活ライブを行った。

メンバー

サポートメンバー

  • NAOMI
  • エロパンサー3世

ディスコグラフィ

シングル

  • ガラクタのマリア (2006/08/01)
  • 桜模様 (2006/08/02)
  • shine (2006/08/03)
  • daring (2006/08/04)
  • I believe (2006/08/05)
    • 中国映画祭イメージソング
  • シンデレラ (2006/08/06)
  • War Dance (2006/08/07)

アルバム

  • unborn child's dream (2006/08/18)
  1. unborn child's dream
  2. God of grind
  3. シンデレラ
  4. ガラクタのマリア
  5. 冷たい風
  6. 桜模様
  7. prison
  8. I believe(unborn child's mix)
  9. Quarter Doll
  10. darling
  11. ウルトライダー
  12. War Dance
  13. Mr.Freeze(unborn child's mix)
  14. ロマンス
  15. shine

過去のレギュラー番組

関連項目

  • machine - HAKUEIとKIYOSHIのユニット。
  • Crack 6 - 千聖のソロ・プロジェクト。
  • ライチ☆光クラブ - 古屋兎丸による漫画作品。HAKUEIを中心に「ライチ☆光クラブ」の世界を音楽に昇華させるためのユニットが結成された。
  • 加藤正憲 - 写真家。10年以上に渡りPENICILLINの写真を撮り続けている。

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d ROCK AND READ 040 2012, p. 234.
  2. ^ a b 【インタビュー】PENICILLIN、初のカバー集完成「高校時代の俺をビックリさせたい」”. BARKS (2015年3月18日). 2015年8月21日閲覧。
  3. ^ PENICILLIN、2021年を締めくくるライブは、HAKUEIの生誕祭。そこは、熱狂渦巻くカオスとロマンスの世界。”. Vues (2022年1月1日). 2022年1月10日閲覧。
  4. ^ 1999年の笑っていいとも!のテレフォンショッキング出演時の発言より
  5. ^ YCSOJ - アーティストスティックシリーズ”. YAMAHA. 2015年8月22日閲覧。
  6. ^ GISHO - allcinema 2015年8月22日閲覧。
  7. ^ ROCK AND READ 050』シンコーミュージック・エンタテイメント、2013年、pp.232-247頁。ISBN 978-4-401-77122-6http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=0771222 
  8. ^ a b ROCK AND READ 040 2012, p. 231.
  9. ^ a b c d e ヴィジュアル・シーンの一時代を築いたPENICILLINの結成20周年アニバーサリーイヤーもいよいよクライマックス! 2枚のベスト盤『DRAGON HEARTS』『PHOENIX STAR』怒涛の20年を振り返るメンバー全員インタビュー&動画コメント”. ぴあ関西版 (2013年1月24日). 2015年8月21日閲覧。
  10. ^ a b ROCK AND READ 040 2012, p. 230.
  11. ^ ROCK AND READ 040 2012, p. 223.
  12. ^ PENICILLIN、自主レーベルTHAT RECORDSを設立”. BARKS (2010年7月20日). 2015年8月21日閲覧。
  13. ^ ペニシリン、ワーナー時代の楽曲配信開始中!サブスクも解禁! (@warnermusic_jp/status/1379324368526827526) - X
  14. ^ 2015年9月26日放送の有吉反省会より
  15. ^ Penicillin All Time Best 1992-2007”. HMV Online. 2023年12月7日閲覧。
  16. ^ PENICILLIN ALL TIME BEST 1992〜2007”. ディスクユニオン. 2023年12月7日閲覧。
  17. ^ クマムシ×PENICILLINがクマシリン結成、ヴィジュアル系MV公開”. お笑いナタリー (2015年9月11日). 2015年9月11日閲覧。
  18. ^ チェンジ!”. テレビドラマデータベース. 2023年2月1日閲覧。
  19. ^ 金田一少年の事件簿”. テレビドラマデータベース. 2023年2月1日閲覧。
  20. ^ 神世紀伝マーズ”. テレビドラマデータベース. 2023年2月1日閲覧。
  21. ^ PENICILLIN「border line」が『BARKUP TV!』2022年1月エンディングテーマに決定!!”. PENICILLIN Official Website (2022年1月11日). 2023年6月10日閲覧。
  22. ^ PENICILLIN 「border line」読売テレビ「浜ちゃんが!」10月~11月のエンディングテーマに決定!”. PENICILLIN Official Website (2022年9月29日). 2023年6月10日閲覧。
  23. ^ テレビ東京 プレミアMelodiX! 11月度エンディングテーマに決定!”. PENICILLIN Official Website (2022年10月26日). 2023年6月10日閲覧。
  24. ^ 【PENICILLIN】BARKUP TV(テレビ東京系/TVQ九州放送) 11月オープニングテーマ決定!!”. PENICILLIN Official Website (2022年11月1日). 2023年6月10日閲覧。
  25. ^ a b 『heartbeat』、『Time Machine』が、スポーツライブ+『福岡ソフトバンクホークス 公式中継2023』テーマソングに決定!”. PENICILLIN Official Website (2023年2月26日). 2023年6月10日閲覧。
  26. ^ BARKUP TV テレビ東京系/TVQ九州放送 25年7月オープニングテーマ決定!!”. PENICILLIN Official Website (2025年6月28日). 2025年10月24日閲覧。
  27. ^ nano / unborn child's dream”. CDJournal. 2015年8月22日閲覧。

参考文献

外部リンク

HAKUEI
千聖
O-JIRO

ペニシリン

(PENICILLIN から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/03 02:58 UTC 版)

ペニシリン
Penicillin core structure, where "R" is the variable group
臨床データ
AHFS/
Drugs.com
Micromedex Detailed Consumer Information
投与経路 Intravenous, intramuscular, by mouth
法的地位
  • 一般: ℞ (処方箋のみ)
薬物動態データ
代謝 liver
消失半減期 between 0.5 and 56 hours
排泄 Kidneys
識別子
ChemSpider
  • none
化学的および物理的データ
化学式 C9H11N2O4S
分子量 243.26 g·mol−1
テンプレートを表示

ペニシリン英語: penicillin)は、1928年イギリススコットランドの細菌学者アレクサンダー・フレミングによって発見された世界初の抗生物質である。抗菌剤の分類上では、β-ラクタム系抗生物質に分類される。フレミングはこの功績により、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。

発見後、医療用として実用化されるまで10年以上の歳月を要したが、1942年ベンジルペニシリン(ペニシリンG、PCG)が単離されて実用化され、第二次世界大戦中に多くの負傷兵や戦傷者を感染症から救った。以降、種々の誘導体(ペニシリン系抗生物質)が開発され、医療現場に提供されてきた。

1980年代以降、日本においては主力抗菌剤の座をセファロスポリン系抗生物質やニューキノロンに明け渡した感があるが、ペニシリンの発見はこれらの抗菌剤が開発される礎を築いたものであり、しばしば「20世紀における偉大な発見」の中でも特筆すべき1つとして数え上げられる[2]

性質

作用機序: ペニシリンが投与され、細菌は細胞壁の合成を阻止される(1)。内部の細胞質の成長により成長しない細胞壁が破壊される(2〜4)。スフェロプラストと呼ばれる状態になった細菌は元の細菌より衝撃耐性が大幅に低下し、やがて外液との浸透圧差により死滅する(5)。

ペニシリンはβ-ラクタム系抗生物質であり、真正細菌細胞壁の主要成分であるペプチドグリカンを合成する酵素(PBP)と結合し、その活性を阻害する。この結果、ペニシリンが作用した細菌はペプチドグリカンを作れなくなり、その分裂に伴って細胞壁は薄くなり、増殖が抑制される(静菌作用)。また細菌は細胞質の浸透圧が動物の体液よりも一般に高いため、ペニシリンの作用によって細胞壁が薄くなり損なわれた細菌細胞では外液との浸透圧の差から細胞内に外液が流入し、最終的には溶菌を起こして死滅する(殺菌作用)。

この作用から、ペニシリンは増殖中の細菌に強く働き、この性質を利用した、栄養要求変異株を選抜(濃縮)するペニシリン濃縮法がある。

ペニシリンは、真正細菌の細胞壁の合成を標的として特異的に阻害する薬剤である。ペプチドグリカンを主要成分とする細胞壁はマイコプラズマを除く真正細菌の生存に必須な構造であるが、ヒトを含めた真核生物には存在しない。そのため、ペニシリンは真正細菌に対する選択毒性が高く、ヒトに対する毒性は低い。この点において、ペニシリンは既に発見・実用化されていた色素剤サルファ剤と比べて、抗細菌剤としてはるかに優れていた。このため実用化後に大きく普及し、他の多数の抗生物質開発のきっかけになった。

初期のペニシリンはブドウ球菌を代表とするグラム陽性菌グラム陰性球菌に対しては強い抗菌作用を示すが、大腸菌を代表とするグラム陰性桿菌に対しては抗菌作用が弱いという性質を持っていた。特に、グラム陰性桿菌の中でも薬剤に対する自然抵抗性が高い緑膿菌には無効であった。

ペニシリン系抗生物質開発の歴史は、弱作用菌や耐性菌との戦いの歴史でもある。作用が弱いグラム陰性桿菌に対する作用増強を目的としてペニシリン骨格を種々の化学修飾あるいは置換基の化学変換により、弱作用菌への抗菌力の増強が試みられ、多くのペニシリン系抗生物質が開発された。ペニシリン系抗生物質に関しては一般に新しい抗菌薬が開発されるに従って、グラム陽性菌にもグラム陰性菌にも作用を持つように移行していく傾向がある。

またフレミングが発見したペニシリンは、酸性で分解されやすく経口投与では胃液で分解されて無効になるため、当初は注射剤として用いられた。しかし、経口投与可能なペニシリン系抗生物質も、初期の段階から開発されている。

耐性菌の出現

ペニシリンが用いられるようになると、ペニシリンに対する薬剤耐性を新たに獲得したペニシリン耐性菌が出現した。ペニシリン耐性菌はペニシリンが実用化された数年後には臨床現場から分離されたが、抗生物質の無秩序な濫用により淘汰に生き残ることでその割合を増やし、1960年代にはペニシリン耐性菌の問題が顕現化して医療上の大きな問題になった。

ペニシリンは、細菌が細胞壁を作るのに必要な酵素であるペニシリン結合タンパク質(PBP)に結合して作用する。PBPにはPBP1、PBP2と多くの種類があることが知られている。多くの耐性菌はペニシリナーゼβ-ラクタマーゼβ-lactamase, EC 3.5.2.6, 反応))というβ-ラクタム環を加水分解し開環する酵素を産出することでペニシリンを分解して耐性を得ている。β-ラクタマーゼは遊離しているがPBPの1種であり、たまたまペニシリンを分解する活性があったものと考えられる。

初期のペニシリン耐性菌は、β-ラクタマーゼの遺伝子を突然変異、あるいはファージプラスミドを介して獲得したものであった。そこで、これらの分解酵素による分解を受けないペニシリン系抗生物質であるメチシリンが開発された。また、ペニシリンとクラブラン酸などのβ-ラクタマーゼ阻害剤を合剤とすることで、耐性菌の問題を解決してきた。

しかし、メチシリンが実用化された数年後には、メチシリンに耐性を持つメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が出現した。MRSAは、PBPの変異型であるPBP2'を獲得した黄色ブドウ球菌である。ペニシリンやメチシリンをはじめとするβ-ラクタム系抗生物質はMRSAのPBP2'との結合能が弱く、細胞壁の生成を阻害できない。そのためβ-ラクタム系抗生物質ではMRSAの増殖を止めることはできず、MRSAは全てのβ-ラクタム系抗生物質に対する多剤耐性菌となった。

生合成

前駆体であるACVトリペプチド (δ-(L-α-aminoadipoyl)-L-cysteinyl-D-valine)は、単量体であるL-アミノ酸から酵素ACV-synthetase [3][4]によりリボゾームを介することなく細菌やカビの細胞内で生合成される。ACVトリペプチドは酵素 isopenicillin N synthetase[5][6]によりイソペニシリンN(isopenicillin N)へと環化し、β-ラクタム環が形成される。 イソペニシリンNは酵素 isopenicillin N N-acyltransferase [7][8] により側鎖が交換されるが、関与するアシル-CoAのカルボン酸残基に応じて、種々の誘導体が得られる。このように、isopenicillin N N-acyltransferaseが比較的基質特異性が低い酵素であるため、Penicillium spp.においてもイソペニシリンNから、もともと細胞内に存在するアシル-CoAと交換することで、ペニシリンG、ペニシリンKなど多くの誘導体が産生される。イソペニシリンNはイソペニシリンN異性化酵素(isopenicillin N epimerase)[9][10]によってペニシリンNに異性化される。セファロスポリン系の抗生物質の生合成は、ペニシリンNを出発物質としている[11]

ペニシリン系抗生物質

ペニシリンは、狭義にはフレミングが見つけたアオカビ培養液から精製したもの(天然ペニシリン)と、培地に原料を人為的に添加してアオカビに合成させた後に精製したもの(生合成ペニシリン)を指し、これらにはペニシリンG、ペニシリンVなどの名称が付けられている。一方、これらを原料に化学修飾を施したもの(半合成ペニシリン)や、すべて化学的に合成したもの(合成ペニシリン)も開発されている。これらはいずれも、その活性中心であるβ-ラクタム環を含んだ、ペナム骨格を有する抗生物質であり、ペニシリン系抗生物質、あるいはペナム系抗生物質と総称される。広義には、これらのペニシリン系抗生物質のことをすべてペニシリンと呼ぶことがある。

ベンジルペニシリンの3Dモデル
天然ペニシリン
アレクサンダー・フレミングが発見した、Penicillium noctumの培養液に含まれていたペニシリン。フローリーとチェインがその精製に成功した際、これらは複数のペニシリン系化合物の混合物であることが判明した。いずれもペナム環の3位にカルボン酸基がついた、ペニシラン酸化合物である。6位側鎖の違いから、ペニシリン G、X、F、Kなどが発見されたが、そのうち収量、活性、安定性の面でペニシリン Gベンジルペニシリン)が最も抗菌剤として優れていた。P. noctumのペニシリン産生能はそれほど高くなかったが、その後より生産量の高いP. chrysogenumが発見され、さらに品種改良と発酵培養技術の改良によって収量が改善された。
生合成ペニシリン
天然ペニシリンを産生するアオカビの培養液に別の原料を人為的に添加し、生合成的特性を利用して誘導体化した一群のペニシリンを生合成ペニシリンと呼ぶ。すなわち、培地中に目的のカルボン酸を大量に存在させ、他の栄養素や培養条件を調整することで積極的に同カルボン酸を取り込ませて目的のペニシリン誘導体を醗酵させるのである。この方法で開発されたペニシリンとしてはフェノキシメチルペニシリン(ペニシリン V)、ペニシリン Nペニシリン Oなどが挙げられる。
半合成ペニシリン
天然ペニシリンや生合成ペニシリンを原料にして、化学的な修飾を施して開発されたもの。その多くは、醗酵で得られたペニシリンを酵素的に6位側鎖を切断し、6-アミノペニシラン酸とし、続いて化学的に新しい6位側鎖を導入する方法で誘導体化された。この方法は生合成ペニシリンに比べ誘導体化する際の制約が少ないため、多種多様のペニシリン誘導体を合成することが可能になった。
合成ペニシリン
ペニシリン系化合物が相次いで開発されていた1940年代から1950年代前半には、その構造の複雑さからペニシリンを化学的に全合成することは不可能だと考えられていたが、1957年、ジョン・シーハンがペニシリンVの全合成に成功した。これによって化学合成法が確立されると、それまで培養を必須としていたペニシリンの生産技術が変革し、従来の天然、生合成ペニシリンが化学合成されるようになると共に、新たに化学合成による新しいペニシリン系化合物が開発された。

主なペニシリン系抗生物質

ペニシリン系抗生物質は、上記した開発および生産の方法の違いによる分類の他、耐酸性と、治療対象になる微生物の範囲による分類が汎用的に用いられる。天然ペニシリンが胃酸によって分解され、経口投与が不能であった欠点を補うため、耐酸性ペニシリンが開発された。

初期のペニシリンは、グラム陽性菌および陰性球菌に対してのみ有効で、またペニシリン耐性菌が獲得したペニシリナーゼ(ペニシリン分解酵素)によって不活化されるものであったが、ペニシリナーゼ抵抗性ペニシリン、グラム陰性桿菌にも有効な広域ペニシリン、の順に、抗菌スペクトルを広げる方向で開発が進んだ。臨床的な分類としては、古典的なペニシリン、広域ペニシリン(広域は名前だけで耐性の問題でほとんど古典的なペニシリンと変わらない)、黄色ブドウ球菌に効果のあるペニシリン、緑膿菌に効果のあるペニシリン、β-ラクタマーゼ阻害薬配合剤(広域ペニシリンと配合することで耐性の問題を一部回避したもの)と分けておくと、わかりやすい。

以下に代表的なペニシリン系抗生物質を示す(略号は抗微生物薬略語:日本化学療法学会制定)

天然ペニシリン(点滴、筋注用)

ペニシリンGの構造式

グラム陽性球菌、グラム陽性桿菌とグラム陰性球菌に有効。グラム陰性桿菌およびペニシリナーゼ酸性耐性菌には無効。酸による分解を受けるため、経口投与不能で注射剤として用いられた。抗菌スペクトルの面から、下記の耐酸性ペニシリンと併せて第一世代ペニシリンと呼ばれることがある。

ベンジルペニシリン(ペニシリンG) (benzylpenicillin : PCG)
天然ペニシリン。Penicillium notatum産生物中、最も活性が大。前述のとおりペニシリンGの物質名はベンジルペニシリンである。成人では300万〜400万単位を4時間おきに投与する。これは約1gを4時間おきである(ペニシリン1単位は0.27μgである)。ペニシリンG経口は、A群溶連菌による軽度の感染症、咽頭炎や猩紅熱にのみよい適応がある。ペニシリンGは嫌気性菌によい活性があるが、耐性の問題のため現在では使いにくくなっている。特に重要なのは日本において髄膜炎菌梅毒トレポネーマは100%ペニシリン感受性であるということ、溶連菌に対しても非常に効果があるということである。注意点としては伝染性単核球症を溶連菌による細菌性喉頭炎誤診し、ペニシリンを投与すると皮疹を起こすので注意が必要である。また筋注用のペニシリンG製剤もある。ベンジルペニシリンベンザチンやプロカインベンジルペニシリンがあげられる。また、日本では入手難である。

耐酸性ペニシリン(経口薬)

経口投与を可能にするため、耐酸性にした生合成ペニシリン、半合成ペニシリン。抗菌スペクトルは天然ペニシリンと同じであり、それと併せて第一世代ペニシリンと呼ばれることがある。

フェノキシメチルペニシリン (phenoxymethylpenicillin : Penicillin V)
初めて開発された、耐酸性の生合成ペニシリン。ジョン・シーハンによって全合成方法が開発された最初のペニシリン系化合物でもある。
ベンジルペニシリンベンザチン
経口薬としてはバイシリンGなどがあげられる。適応はベンジルペニシリンと全く同じである。呼吸器感染症の中で細菌性扁桃炎等の場合、処方されることがある。

ペニシリナーゼ抵抗性ペニシリン(黄色ブドウ球菌用)

多くは半合成ペニシリンであり、ペニシリナーゼおよびβ-ラクタマーゼによる分解を受けにくく、これらの耐性菌に対して有効。こういった特徴から黄色ブドウ球菌に対して用いることが期待できる。ただしMRSAには無効であり、主にグラム陽性菌用と考えられている。歴史的にはメチシリンが有名である。メチシリンは副作用が強く、マーケットから外されてしまった。そこで登場したのが合成ペニシリンである、クロキサシリン(商品名: メトシリンS)やオキサシリンナフシリンである。適応はMSSAである。日本ではこれらの薬は販売していない。

メチシリン (methicillin : DMPPC)
最初のペニシリナーゼ抵抗性ペニシリン。活性が低く、不安定なため注射でしか投与できない。間質性腎炎の副作用があり、市場からは撤退している。このため検査施設ではほとんど使われておらず、扱いやすいオキサシリンで代用されている。
オキサシリン (oxacillin : MPIPC)
メチシリン類似の抗菌・耐性菌活性。米国では頻用されている。メチシリンの代わりにMRSA検査用に使用される。経口、注射。
ナフシリン (Nafcillin:NFPC)
メチシリン類似の抗菌・耐性菌活性。米国では頻用されている。
クロキサシリン (cloxacillin : MCIPC)
オキサシリン類似体。経口、注射。
ジクロキサシリン (Dicloxacillin : MDIPC)
経口、注射。

広域ペニシリン(緑膿菌用を含む)

抗菌スペクトルを拡大してグラム陰性菌にも有効になったもの。初期に開発されたアンピシリンなどは、グラム陰性菌の中でも特に薬剤への自然抵抗性が強い緑膿菌には無効であったが、後に緑膿菌にも有効なカルベニシリンが開発された。基本的には合成ペニシリンでありアミノ基をもつ。点滴薬のアンピシリン(商品名:注射用ビクシリンなど)、経口薬のアモキシリン(商品名:サワシリンなど)がある。2007年現在はほとんどペニシリンと変わらないと考えてよい(当初はグラム陰性に効くのポイントだった)。感受性のある腸球菌感染症にはアミノペニシリンはよい選択である。リステリア感染症の第一選択薬はアミノペニシリンである。特にリステリア(特にリステリア髄膜炎では大量静注する)、腸球菌にはセフェム系が効かないことが多いので重宝する。

緑膿菌にも効果がある広域ペニシリンをウレイドペニシリンともいい、広域でやや活性の劣るペニシリンの仲間とされている。構造からはアミノアシルペニシリンともいう。ピペラシリン(商品名:ペントシリン、β-ラクタマーゼ阻害剤を含んだものとしてはタゾシン、ゾシン)、カルベニシリンが有名である。特にピペラシリンは緑膿菌を疑ったときに重宝する。緑膿菌感染症は糖尿病など免疫抑制下、長期入院の患者が対象となる。そして緑膿菌はピペラシリンに対してトレランスをもっている、即ちMIC(minimum ihnibitory concentration: 最小発育阻止濃度)とMBC(minimum bactericidal concentration: 最小殺菌濃度)に差がある。よって大量静注が必要である。またアミノグリコシドを用いるとシナジーがある。アミノグリコシドを用いてからピペラシリンを用いた方が効果が高いと言われている。

緑膿菌に無効な広域ペニシリン

アンピシリン (ampicillin : ABPC)
最初の広域ペニシリン、経口、注射。分子生物学の実験でもよく利用される。よく用いる製剤としてはビクシリンがあげられる。ビクシリンは手術際の予防投与でも用いられ、合剤であるユナシンはビクシリンにβ-ラクタマーゼ阻害薬を加えたものである。ユナシンは肺炎の第一選択にもなる。
アモキシシリン (amoxicillin : AMPC)
経口ペニシリンであり、バセトシン細粒などが有名である。中耳炎急性副鼻腔炎に関しては第一選択である。感染臓器の違いから同様の起因菌である肺炎には用いないのが特徴である。
バカンピシリン (bacampicillin : BAPC)
経口ペニシリン
タランピシリン (talampicillin : TAPC)
経口ペニシリン

緑膿菌に有効な広域ペニシリン

カルベニシリン (carbenicillin : CBPC)
緑膿菌にも有効になった最初の広域ペニシリン。
チカルシリン (ticarcillin : TIPC)
メズロシリン (mezlocillin : MZPC)
テモシリン (temocillin)
アパラシリン (apalcillin)
ピペラシリン (piperacillin : PIPC)
点滴用製剤であるペントシリンは緑膿菌をターゲットとした場合、非常に有効である。

その他

スルタミシリン (sultamicillin : SBTPC)
広域ペニシリンであるアンピシリンと、β-ラクタマーゼ阻害剤であるスルバクタムをエステル結合させたもの。β-ラクタマーゼ抵抗性の広域ペニシリン。尚、注射剤は、スルバクタムをエステル結合させずにアンピシリンにスルバクタムを配合させている。

未分類

アゾシリン (azlocillin)
ピブメシリナム (pivmecillinam : PMPC)

合剤

広域ペニシリンの抗菌力、抗菌スペクトラムを維持しつつ、β-ラクタマーゼ産生菌にも作用させるために、β-ラクタマーゼ阻害薬とペニシリン系抗生物質を配合した合剤が販売されており、広く使用されている。β-ラクタマーゼ阻害薬としてはクラブラン酸スルバクタムタゾバクタムがある。クラブラン酸のみ肝臓から排泄される。β-ラクタマーゼと結合後、活性化されβ-ラクタマーゼを阻害する。ESBL産生菌に対しても有効であり、ペニシリナーゼ(プラスミド上)には効果あるが、セファロスポリナーゼ(染色体上)には効果が弱い。アモキシシリンとクラブラン酸の合剤であるオーグメンチンやクラバモックス、アンピシリンとスルバクタムの合剤であるユナシンが知られている。

スルバクタム・アンピシリン (sulbactam/ampicillin : SBT/ABPC)
注射剤。主に呼吸器感染症、周術期感染阻止に用いられる。一部嫌気性菌にも有効。2006年時点では日本で一番使用されている注射用ペニシリン製剤である。商品名ユナシンS®である。
タゾバクタム・ピペラシリン (tazobactam/piperacillin : TAZ/PIPC)
注射剤。グラム陰性菌に強い。世界でもっとも消費されている注射抗菌剤である(商品名ゾシン)。2位はセフトリアキソン(CTRX)。
アモキシシリン・クラブラン酸 (amoxicillin/clavulanic acid : AMPC/CVA)
経口剤。アモキシシリン単独では無効な菌種にも有効である(商品名 オーグメンチン・クラバモックス)。
チカルシリン・クラブラン酸 (ticarcillin/clavulanic acid : TIPC/CVA)
注射剤。日本では発売中止(明治製菓-GSK)。

適用

ペニシリンが第一選択となる疾患

定型肺炎
2007年現在、起因菌である肺炎球菌はペニシリン耐性である場合が多い。そのため培養で薬剤感受性を調べておく必要がある。ペニシリン低感受性肺炎球菌ならば大量投与(1200万〜2400万単位)用いることで治療することはできる。肺炎球菌の耐性機序がβ-ラクタマーゼによるものならば合剤を用いるという方法もある。
梅毒
梅毒は100%ペニシリン感受性であるので、第一期、第二期に対してはアモキシシリンなどが用いられる。
咽頭炎
細菌性の場合は溶連菌が起因菌となるのでバイシリンGを用いることが多い。10日間位の服薬で完治すると言われている。伝染性単核球症との鑑別に注意が必要である。
中耳炎副鼻腔炎
細菌性の場合は定型肺炎と同様の起因菌である。即ち肺炎球菌(グラム陽性球菌)、インフルエンザ桿菌(グラム陰性桿菌)、モラクセラ・カタラーリス(グラム陰性球菌)である。第一選択としては抗菌薬を使用しないが、症状が強い場合は広域ペニシリンであるアモキシシリン(パセトシン)を用いる場合が多い。肺炎と抗菌薬が異なるが肺と異なり、中耳や副鼻腔は不潔な臓器なのである程度菌を殺せれば臨床症状は改善するので問題ない。
感染性心内膜炎
壊死性筋膜炎

副作用

ペニシリンはアレルゲンとしての一面を持ち、アレルギー反応を引き起こしやすい。そして数万人に一人程度の確率で、アナフィラキシー・ショックを引き起こすことがあり、ペニシリンが引き起こす重篤なアレルギー症状は「ペニシリン・ショック」と呼ばれた。以前は皮内テストが行われていたものの、2004年9月に日本化学療法学会の提言に沿う形で、厚生労働省が抗菌薬の添付文書改訂を指示し、徐々に皮内テストは廃止される方向にある。

分類 発症時期 機序 主症状
I型 1時間以内 IgE アナフィラキシー、頻脈、低血圧、喉頭浮腫、気道閉塞、血管浮腫、じんま疹
II型 72時間以内 IgG、補体 間質性腎炎、溶血性貧血、血小板減少
III型 72時間以内 IgG、IgM免疫複合体 血清病、薬剤熱、接触性皮膚炎
IV型 72時間以内 接触性皮膚炎
その他 播種状紅斑丘疹様発疹

ただし、I型は1時間から72時間までに発症することもある。型は全てアレルギーのクームスの分類に対応させた。

ペニシリンの副作用は基本的にアレルギーなので投与量は関係ない。ペニシリン1単位は0.27μgであるのでよく用いられる処方、2400万単位といっても6.5gほどであり、ほかの抗菌薬と変わらない。また、アレルギー性なので副作用が生じたら原則として投与中止である。特に間質性腎炎などでは腎障害があるので投与量を調節するという選択をしてしまいがちであるが投与量を変えてもアレルギー性の障害なので意味はない。ただし、梅毒にペニシリンを投与すると、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応と呼ばれる発熱、皮疹といった症状が出ることがある。これはアレルギー反応ではないので投与を中止してはならない。

ペニシリンによるアナフィラキシーは頻度は低いがアレルギーの発生率は0.7〜10%程度あり、皮疹などがみられたら他の系列の薬に変更するのが望ましい。セフェム系では交叉反応を起こすことも知られているがそこまで高頻度ではないので変更を行うのに意味はある。梅毒の治療などでアレルギーが出ても使用継続する必要がある場合はアレルギー専門医のもとで脱感作を行うという方法もある。

1956年東京大学法学部長尾高朝雄が「ペニシリン・ショック」で死亡し、報道機関で大きく取り上げられた。この事故をきっかけとしてペニシリンによるショック死は実はすでに100名に及んでいたことが明らかになり社会問題となった[12]

歴史

1928年、アレクサンダー・フレミングブドウ球菌培養実験中に、コンタミネーションにより生じたアオカビPenicillium notatum、現在はP. chrysogenum)のコロニーの周囲に阻止円(ブドウ球菌の生育が阻止される領域)が生じる現象を発見したことに端を発する。フレミングは、アオカビが生産する物質が細菌を溶かしたものと考え(実際には、この現象は溶菌ではなく細菌の発育阻止によるものであった)、アオカビを液体培養した後の濾液にも同じ活性があることを突き止め、彼自身は単離しなかったその物質を、1929年にアオカビの学名にちなんで「ペニシリン」と名付けた。

ペニシリンが淋病に効くと書かれた第二次世界大戦中の広告

その後、1940年H.W.フローリー(Howard Walter Florey)とE.B.チェイン(Ernst Boris Chain)がペニシリンの単離に成功したが、1つと思われたペニシリンは、ペニシリンG、ペニシリンNなどの混合物であった。翌1941年には、実際臨床で抗菌薬としての効果を確認した。その後は効率よくペニシリンを作る真菌の探求が進むとともに、菌の培養及びペニシリンの抽出法などが改良され、大量生産が可能となったペニシリンは、第二次世界大戦において軍隊で広く用いられた。終戦後の1945年からは民間にも開放された。英国リバプールのスピークにて、以前はスコッチウイスキーを製造していたディスティラー社がペニシリンの量産を開始した。

フレミングの「ペニシリンの発見」とフローリーなどの「ペニシリンの再発見」と、それに続くペニシリンGの実用化は、感染症の臨床治療を一変させ、その功績によりフレミング、フローリー、チェインには、1945年にノーベル生理学・医学賞が授与された。

日本では、1943年(昭和18年)にナチス・ドイツの医学雑誌から存在を知った陸軍軍医学校で開発が始まり、翌1944年に少量ながら生産に成功。「 碧素 へきそ」と名付けられ、数人の患者に投与されて実績を挙げたが、大量生産には至らないまま終戦を迎えた[13]

1946年からは占領軍が招聘したテキサス大学のジャクソン・フォスター教授の指導のもとに、日本の製薬会社各社が生産を開始し[14]、翌1947年から病院を通して日本中へと広まった。その結果、日本では抗生物質の開発及び生産が著しく増大し、感染症の治療法が普及し、乳児から高齢者までの全ての年齢層で感染症による死亡率が著しく減少し、平均寿命の上昇に大きな影響をもたらした。

グアテマラでの意図的性病感染による人体実験

1946年から1948年までグアテマラで、アメリカ公衆衛生局国立衛生研究所、公衆衛生局の医師ジョン・カトラーにより、ペニシリンの効果を確かめるための人体実験梅毒スピロヘータ接種)が行われていたことが明らかになり、オバマ大統領と厚生長官がグアテマラ大統領に謝罪する事態に発展した[15][16]。2011年3月9日、感染者関係者はこの謝罪を評価はしたものの、アメリカ合衆国連邦政府に、3月11日までに和解案を提示しなければ、損害賠償請求の集団訴訟を提起する旨通知した[17]

関連項目

脚注

参考文献

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