SFCS-1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/05 07:03 UTC 版)
あきづき型ではMk.108「ウェポン・アルファ」 324mm対潜ロケット砲のためにアメリカ製のMk.105 mod.5を導入することになっていたが、これに関連するロイヤルティーがかなりの額になったため、これと「似て非なるもの」としてSFCS-1が開発されることになった。上記の通り、この時点ではアナログコンピュータの艦載化は困難であり、また機械式計算機を使用するMk.105 mod.5との差別化のためにも、サーボ計算機が採用された。400ヘルツ駆動のAC計算機の小型化達成が、SFCS-1開発成功の鍵となった。その後、ソナーの探知距離延伸に伴う改造が施されて、SFCS-1C-1に発展した。 またSFCS-1をもとに弾道計算機能を除去して、ヘッジホッグ対潜迫撃砲と爆雷のみに対応したのがSFCS-1Aである。前期あやなみ型(30DDA)および「はるさめ」(32DDA)に搭載されたのち、こちらもソナーの探知距離延伸に伴う改造が施されて、SFCS-1A-1に発展した。また「あまつかぜ」にはSFCS-1A-2が搭載された。続いて、SFCS-1の弾道計算機能を独立させてウェポン・アルファを統制するSFCS-1Bが開発され、前期いすず型(34DE)に搭載されたのち、こちらもソナーの探知距離延伸に伴う改造が施されて、SFCS-1B-1に発展した。 その後、SFCS-1A-2をもとにボフォース・ロケット・ランチャーに対応し、加速度補正・パターン発射機能を追加して開発されたのがSFCS-1Cであり、きたかみ型(36DE)に搭載された。また前期やまぐも型(37DDK)およびたかつき型(38DDA)では、GFCSと連動してボフォースの弾道計算を実施するSFCS-1C-3が搭載されており、39DDK・DDAでは風向・風速信号の受信を自動化したSFCS-1C-3Aに更新された。 またウェポン・アルファ搭載艦がボフォース・ロケット・ランチャーに換装するのに伴ってSFCSにも変更が加えられており、前期いすず型(34DE)ではSFCS-1C-4、「てるづき」ではSFCS-1C-5、「あきづき」ではSFCS-1C-6に換装された。
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