Sturm–Liouville 理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/09 06:59 UTC 版)
「スツルム=リウヴィル型微分方程式」の記事における「Sturm–Liouville 理論」の解説
p (x ) > 0, w (x ) > 0 が成り立ち、かつ、p (x ), p' (x ), q (x ), w (x ) が有限閉区間 [a, b]で連続であり、さらに、分離された同次境界条件 α 1 y ( a ) + α 2 y ′ ( a ) = 0 ( α 1 2 + α 2 2 > 0 ) , {\displaystyle \alpha _{1}y(a)+\alpha _{2}y'(a)=0\qquad \qquad \qquad (\alpha _{1}^{2}+\alpha _{2}^{2}>0),} (2) β 1 y ( b ) + β 2 y ′ ( b ) = 0 ( β 1 2 + β 2 2 > 0 ) , {\displaystyle \beta _{1}y(b)+\beta _{2}y'(b)=0\qquad \qquad \qquad (\beta _{1}^{2}+\beta _{2}^{2}>0),} (3) を持つとき、この境界値問題をスツルム=リウヴィル型の境界値問題という。 スツルム=リウヴィル型の境界値問題において、以下のことが言える(Sturm–Liouville 理論): 固有値はすべて実数で、離散的な値をとる。固有値は最小値をもつが最大値は持たない。 固有値を小さい順にλ1 , λ2 , λ3 , ... と番号をつけると、固有値 λn に対応する固有関数 yn (x ) は定数倍をのぞいて実関数として一意に存在し、開区間 (a, b) にn −1 個の零点を持つ。 規格化された固有関数は、境界条件(2)(3)を満たす関数のつくるヒルベルト空間において、正規直交基底を形成する。ただし、内積は ⟨ f , g ⟩ = ∫ a b f ( x ) g ( x ) w ( x ) d x {\displaystyle \langle f,g\rangle =\int _{a}^{b}f(x)g(x)w(x)\,\mathrm {d} x} で定義される。 なお、p (x ), p' (x ), q (x ), w (x ) が連続という条件が満たされないとき、方程式は弱い意味で成り立つ(弱解)と考えなければいけない。
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