トリップ・ホップ
(Trip hop から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/09 08:57 UTC 版)
トリップ・ホップ trip hop |
|
---|---|
様式的起源 | エレクトロニカ、ダブ、オルタナティブ・ヒップホップ、ハウス、エクスペリメンタル・ロック、アシッド・ジャズ、電子音楽、ヒップホップ、オルタナティブ・ロック、テクノ |
文化的起源 | 1990年代、イギリスのブリストルにて。 |
使用楽器 | キーボード、ターンテーブル、サンプラー、フルート、メロトロン、ローズ・ピアノ、金管楽器、弦楽器、ギター、ドラムマシン |
テンプレートを表示 |
トリップ・ホップ (trip hop) は、音楽のジャンル。ヒップホップから影響を受け発展した音楽で、イギリスのブリストルが発祥地と言われる音楽であることから、ブリストル・サウンド (Bristol sound)とも呼ばれる。
歴史
1991年にマッシヴ・アタックがリリースしたアルバム『ブルー・ラインズ』が、トリップ・ホップの最初期アルバムという説もある。
あくまでも、音楽雑誌が付けた名称であり、トリップ・ホップの先駆者とされているマッシヴ・アタック、ポーティスヘッド[注釈 1][1]といったミュージシャンたちは、自分たちの音楽をトリップ・ホップと呼ばれることに疑問を抱いたり、嫌悪を表明したりしている。これは、後に流行したトリップ・ホップと呼ばれる音楽を制作したミュージシャンの作品に、良いイメージを抱かなかったためとされている。その後、雑誌上などでは「アブストラクト・ヒップホップ」という言い換えをされることもあった。
このジャンルではローズ・ピアノ、サックス、フルートなどが使用され、ときにはメロトロンが使用されることもある。ブリストルでは、ヒップホップはジャマイカの音楽形態で、すでに十分に教育されていた「サブカルチャー」の意識に浸透し始めた。DJ、MC、Bボーイ、グラフィティアーティストが集まり、非公式のサウンドシステムを作り上げた。アメリカのDJ、クール・ハーク、アフリカ・バンバータ、グランドマスター・フラッシュといったブロンクスの先駆的なクルーのように、サウンドシステムは公共スペースにパーティー・ミュージックを提供し、多くの場合メンバーの一部が出身する経済的に恵まれない場所で演奏した。ブリストルのサウンドシステムDJは、ジャマイカのダブ・ミュージックを多用し、通常ゆったりとした、スローでヘビーなドラム・ビート(「ダウンテンポ」)を使用していた。
ブリストルのワイルド・バンチ・クルーは、国際的な現象にローカルなひねりを加えるサウンドシステムの1つとなり、ブリストルの特徴的なトリップホップ・サウンド、しばしば「ブリストル・サウンド」と呼ばれるサウンドを生み出すのに貢献した。ドクター・ドレやティンバランドが、ポーティス・ヘッドをお気に入りのグループにあげたことで、このジャンルはラップ・ファンからも注目されるようになった。
主要アーティスト
- エール
- ビョーク(アルバム『ポスト』でトリップ・ホップに挑戦)
- ケミカル・ブラザーズ
- COLDFEET
- DJ KRUSH
- DJシャドウ
- DJスプーキー
- ファットボーイ・スリム
- ラム
- マッシヴ・アタック
- モロコ
- ポーティスヘッド
- トリッキー
- アンクル
レーベル
- Ninja Tune
- アイランド・レコード(ポーティスヘッド、トリッキーらを輩出)
脚注
注釈
- ^ ドクター・ドレイ、ティンバランドらが、ポーティスヘッドをお気に入りと発言したことがある
出典
- ^ “Explore: Trip-Hop AllMusic”. 2020年4月9日閲覧。
関連項目
年代別ジャンル |
|
||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
その他 | |||||||||||||||
文化 |
|
||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
歴史 | |||||||||||||||||
サブジャンル |
|
||||||||||||||||
融合ジャンル |
|
||||||||||||||||
影響を与えたジャンル |
|
||||||||||||||||
楽器、技術 | |||||||||||||||||
一覧 | |||||||||||||||||
地域別 |
|
||||||||||||||||
典拠管理データベース: 国立図書館 |
---|
「Trip hop」の例文・使い方・用例・文例
- Trip hopのページへのリンク