Turion 64
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/14 01:10 UTC 版)
Turion 64 (MT-34)
|
|
生産時期 | 2005年3月から |
---|---|
生産者 | AMD |
プロセスルール | 90nm |
アーキテクチャ | x86 |
マイクロアーキテクチャ | K8 |
命令セット | AMD64 |
コア数 | 1 (スレッド数:1) |
コードネーム | Lancaster Richmond |
前世代プロセッサ | Athlon 64 |
次世代プロセッサ | Turion 64 X2 |
Turion 64(テュリオン ろくじゅうよん)は、アドバンスト・マイクロ・デバイセズが2005年3月10日に発表した[1]、x86_64互換のマイクロプロセッサである。
AMDのノートパソコン向け製品群 AMD Turion 64 モバイル・テクノロジ (AMD Turion 64 MOBILE TECHNOLOGY) の中核となる製品である。
概要
AMD Turion™は2005年に発表されたAMDのモバイルCPUのシリーズである。Turionという名称は、「旅行」を意味する英単語 Tour に由来する造語である[2]。ロゴマークにはオレンジ色の帆の意匠があしらわれている。
Athlon64と同じAMD K8アーキテクチャの製品であり、モバイルAthlon 64の後継製品という位置づけがなされ、モバイルAthlon 64より消費電力が低く抑えられている。Athlon64シリーズおよびSempronシリーズと共通のSocket 754プラットフォームに対応する[1]。
一部の大手メーカー製ノートPCで採用された。当時のモバイルCPUとしては珍しくリテールパッケージ販売がされた[3][4]他、一部ではバルク品としても流通した。
AMDは2006年にTurion 64の後継製品としてSocket S1プラットフォームに対応するTurion 64 X2を発表し、Turion 64シリーズは終了した。
Turion 64 モバイル・テクノロジ
Turion 64 モバイル・テクノロジでは、Athlon 64 (Socket754) と基本的に同一のプラットフォームを利用する形態をとっており、専用CPU・専用チップセット・専用ネットワーク製品より構成されるプラットフォームとしたインテル Centrino モバイルテクノロジとは対照的である。Centrinoのロゴを使用するにはプラットフォームを構成する要件を満たす必要があるが、それによってインテルからPCベンダに対し資金的な供与が約束される。対しAMDではそのようなプログラムは行われておらず、資金供与は行われないもののCentrinoと比較すると多くの自由度がある。これはチップセットなどを基本的にサードパーティに依存していた当時のAMDの経営事情によるものでもある。
歴史
- 2005年1月7日 - Turion 64の概要が発表。
- 2005年3月10日 - Turion 64正式発表。即日全世界へ出荷開始。
- 2006年3月20日 - 日本でTurion 64リテールパッケージの販売開始。CPUクーラーは別売り。
- 2006年5月17日 - Turion 64 X2正式発表。
モバイル向けラインナップ
Turion 64のモデルナンバーは、モバイル用途への適応度を示すアルファベット2文字と、処理性能の上下関係を示す2桁の数字からなる。Athlon 64のそれとは異なる方式で、どちらかと言えばOpteronやAthlon 64 FXのそれに近い。
Turion 64では熱設計電力 (TDP) によりモデルを分けており、35Wモデルを「ML」、25Wモデルを「MT」としている。Mの後ろに続く一文字のアルファベットが、そのモデルのモビリティ・レベル、すなわちノートパソコンなど携帯機器に搭載するにあたっての、適応性の度合いを表している。AからZまでのうち、Zに近付くほどモビリティ・レベルは高いものとされる。
K8 世代
- Lancaster
2005年3月発表[1]。90ナノメートル SOIプロセスで製造され、64ビット拡張技術 AMD64、拡張ウィルス防止機能 (Enhanced Virus Protection) 、SIMD拡張命令 3DNow! プロフェッショナル・テクノロジおよびSSE2・SSE3、省電力機能 PowerNow! などをサポート。 対応ソケットはSocket 754。メモリコントローラーを内蔵し、PC3200のDDR SDRAMにシングルチャネルでアクセスする。
型番 | CPU | TDP (W) |
対応メモリ | HT (MHz) |
||
---|---|---|---|---|---|---|
コア数 (スレッド数) |
クロック (GHz) |
L2キャッシュ (MB) |
||||
ML-44 | 1 (1) | 2.4 | 1 | 35 | DDR-400 | 800 |
ML-42 | 0.5 | |||||
ML-40 | 2.2 | 1 | ||||
ML-37 | 2.0 | |||||
ML-34 | 1.8 | |||||
ML-32 | 0.5 | |||||
ML-30 | 1.6 | 1 | ||||
ML-28 | 0.5 | |||||
MT-40 | 2.2 | 1 | 25 | |||
MT-37 | 2.0 | |||||
MT-34 | 1.8 | |||||
MT-32 | 0.5 | |||||
MT-30 | 1.6 | 1 | ||||
MT-28 | 0.5 |
- Richmond
型番 | CPU | TDP (W) |
対応メモリ | HT (MHz) |
||
---|---|---|---|---|---|---|
コア数 (スレッド数) |
クロック (GHz) |
L2キャッシュ (MB) |
||||
MK-38 | 1 (1) | 2.2 | 0.5 | 31 | DDR2-667 | 800 |
MK-36 | 2.0 |
脚注
- ^ a b c “日本AMD、モバイル向けCPU「Turion 64」を正式発表”. 2025年2月1日閲覧。
- ^ “Centrinoに対抗するモバイルCPU「Turion 64」”. 2025年2月1日閲覧。
- ^ “日本AMD、モバイル向けCPU「Turion 64」をリテール販売”. 2025年2月1日閲覧。
- ^ “Turion 64のリテールパッケージ版が発売、クーラー同梱なし”. 2025年2月1日閲覧。
- ^ “Turion 64にモデルナンバー「MK-36」を追加”. 2025年2月1日閲覧。
関連項目
外部リンク
「Turion 64」の例文・使い方・用例・文例
- 538‐6647に電話してください
- タンザニアは1964年に家族社会主義という政策を採用しました。
- Windows 7 64ビット用
- 4の 3 乗は 64 である.
- シェイクスピアの生没年は 1564 年生まれで 1616 年没である.
- 第 1 インターナショナル (1864‐76).
- ロンドンの大疫病 《1664‐1665 年》.
- その文書はシェイクスピアは 1564 年 4 月 23 日に生まれたと記録している.
- 1964 年の東京オリンピックは日本の文物に対する関心に拍車をかけた.
- 最近のパソコンは 640 キロバイト以上のメモリーを持っている.
- 英国人は、1640年に司法拷問を放棄した
- 1649年に当地はオリバー・クロムウェルに占領され、カトリック教徒の住民が虐殺された
- 南北戦争中の戦い(1864年)
- 1644年の戦いで、マンチェスター伯の率いる議会派がルパート王子の率いる王党派を破った
- 1645年の戦いで、議会派が王党派に大勝利したことで、最初の英国ピューリタン革命に終止符を打った
- 米国南北戦争の最終軍事行動(1864年−65年)
- 三十年戦争における戦い(1643)
- プロテスタントとカトリック教徒との一連の争い(1618年−1648年)で、ドイツで始まり、フランス、デンマーク、スウェーデンにまで広がり、神聖ローマ帝国とスペインと対立した
- 順序を数える際の序数64
- 64のますが互い違いに2色に塗られているボード
固有名詞の分類
- Turion_64のページへのリンク