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「tensor」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
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tensorとは? わかりやすく解説

テンソル【tensor】

読み方:てんそる

ベクトル量三方向の成分決定されるに対して考え方拡張し、ある定点の状態が各方向について三つずつの9成分によって定義されるときの、この成分組み合わせ固体内の応力やひずみの状態を表すのに用いられる


テンソル

(tensor から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/02 04:48 UTC 版)

テンソル英語: tensor, ドイツ語: Tensor)とは、線形的なまたは線形的な幾何概念を一般化したものであり、多重線型性によって特徴づけられる。基底を選べば、多次元の配列として表現できるが、その配列の成分は基底の取り替え(座標変換)にともなって、特定の変換規則に従う。この変換規則を満たすこと、あるいは基底の選び方によらず定まる対象であること(座標不変性)が、テンソルの本質である。個々のテンソルについて、対応する量を記述するのに必要な配列の添字の数は、そのテンソルの階数(rank)とよばれる。

例えば、質量温度などのスカラー量は階数0のテンソルだと理解される。同様にして運動量などのベクトル的な量は階数1のテンソルである。力や加速度ベクトルの間の異方的な関係などをあらわす線型変換((1, 1)型テンソル)や、2つのベクトルから1つのスカラー値を定める内積二次形式((0, 2)型テンソル)は、階数2のテンソルで表される。

物理学や工学においてしばしば「テンソル」と呼ばれているものは、実際には位置や時刻を引数としテンソル量を返す関数である「テンソル場」であることに注意しなければならない。いずれにせよテンソル場の理解のためにはテンソルそのものの概念の理解が不可欠である。

いくつかのアプローチ

テンソルの定義・表示と取り扱いには、いくつかの同等な方法がある。

とくに、古典的なアプローチではテンソルは多次元の配列で、階数0のスカラーや階数1のベクトル、階数2の行列などの階数nへの一般化を与えているものと見なされる。テンソルの「成分」は配列の要素の値によって与えられることになる。この考えはテンソル場として一般化され、テンソルの成分として関数やその微分が取り扱われるようになる。

テンソルとよばれるためには、多次元配列は基準にしている座標系がかわるときには一定の変換を受けなければならない。この変換はベクトルの要素に対する関係を一般化したものであり、ベクトルの場合と同様に表している量が本質的には表示のための座標系の選択によらないものであることを示している。

物理学における伝統的なテンソルの定義の仕方は、この変換規則に注目するもので、特定の規則に従って成分が変換されるような対象という言い方を用いる。ここでは共変変換英語版反変変換英語版の概念がもちいられる。

現代的な(成分を使わない)アプローチではテンソルはまず抽象的に多重線形性の概念にもとづく数学的対象として定義される。よく知られているような諸性質が線型写像としての(あるいはもっと一般的な部分についての)定義から導かれる。テンソルの操作規則は線形代数から多重線形代数への拡張の中で自然に現れる。

数学における普通のやり方[要出典]では、ある種のベクトル空間(具体的には、ベクトル空間 V とその双対空間 V*テンソル積から構成される空間)を用いて、必要なときに基底を考えるまでは特に座標系を指定しないようにされる。例えば共変ベクトル一次微分形式として説明できるし、あるいは(反変)ベクトル空間 V双対空間 V* の元として定義される。

現代流の成分によらないベクトルの概念によって、成分表示にもとづく伝統的な取り扱いが置き換えられるように、この取り扱いは成分にもとづく取り扱いをより高度な考え方によって置き換えることを目的としている。

数学的定義

多重線型写像としての取り扱い

テンソルを多次元配列として定義するやり方では、内在的な幾何学的対象であることから期待されるべき性質である基底の取り方に依らないことが、定義から明らかでないという欠点がある。テンソルの変換法則が実際に基底の取り方に依らないことは証明できることではあるが、しばしばより内在的な定義が取り上げられる。その一つが、テンソルを多重線型写像として定義することである[1]。これによれば、(p, q)-型テンソル T は函数

応力エネルギーテンソル

テンソルは添字の組に対して対応する成分の値を与えるような関数によって表されていると考えることができる。それぞれの添字について何通りの自由度があるかという数は、そのテンソルが定義されているベクトル空間の次元に対応する。例えば、3次元空間(各添字が1, 2, 3の3通りの値をとる)における4階テンソルは、3 × 3 × 3 × 3 = 81 個の成分を持つ。

テンソル場は多様体の各点にテンソルを与えたものである。従って、3次元空間における2階のテンソル場(例えば応力テンソル場)を考えるときは、単に9個の値を考える代わりに、空間内のそれぞれの点が9個の値を付与されることになる。言い方を変えれば、考えている空間を定義域としてテンソルに値を持つ関数を考えることになる。

簡単な例として、水の上の船を考えることにする。目標は力が与えられたときの船の反応を記述することである。力はベクトルで表され、船の反応は速度の変化(加速度)ベクトルとして現れる。船の形状による影響から一般には加速度の方向は力の方向とは異なったものになる。しかし、古典力学的には力と加速度の関係は一次変換で表されることがわかる。そのような関係は (1, 1) 型のテンソルで説明される(つまり、このテンソルによってベクトルが別のベクトルに変換される)。テンソルは行列として表示することもでき、この行列をベクトルにかけることで線型変換が表現される。座標系の取り替えによってベクトルを表示する成分が変化するように、テンソルを表現する行列の成分も座標系の変換に応じて変化する。

工学では剛体流体内の応力がテンソルによって説明される。実際のところ「テンソル」という言葉はラテン語の「延びる物」、つまり応力を発生するもの、という意味の言葉からきている。物体内の特定の面要素に特に注目して考えれば、面の一方の側にある物質が反対側に対して力をおよぼしていると考えられる。一般にはこの力は面に垂直な向きに働いてはおらず、面の向きに線形的に依存して決まるとしかいえない。したがってこれは(2,0)型のテンソル(正確に言えば、応力は位置によってかわるので、(2,0)型のテンソル場)によって記述される。

幾何におけるテンソルでは二次形式(計量テンソルなど)やリーマン曲率テンソルが有名である。物理学におけるテンソルにはエネルギー・運動量テンソル慣性能率テンソルや極分解テンソルがある。

幾何学的な量や物理学的な量はその記述について内在的な自由度を考えることによって分類できる。圧力質量温度などのスカラー量はただ一つの数によって指定できる。力のようなベクトル量を表示するためには数のリストを用いる必要があるし、二次形式のような量は複数の添字系によって並べられる数の配列を用いて表示される。これらの量はテンソルとして考えなければとらえることができない。

実際のところテンソルの概念はとても一般的なものであり、上の例全てに当てはまっている。つまり、スカラーやベクトルはテンソルの特別なものと見なすことができる。スカラーをベクトルと区別し、これら二つをより一般のテンソルから区別しているのは、その要素の表現にもちいられる配列の添字の組の数、すなわち階数(または位数)である。したがってスカラーは階数 0(添字は必要ない)のテンソルであり、ベクトルは階数 1 のテンソルだということになる。

テンソルの別の例は一般相対性理論におけるリーマン曲率テンソルであり、これは4階のテンソルとして表現される。一般相対性理論では時空(空間3次元と時間1次元)を扱うため、このテンソルは4次元のベクトル空間上で定義される。したがって、各添字は4つの値(例えば 0, 1, 2, 3)をとり、成分の総数は



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