こうの史代のレビュー一覧
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ネタバレ 無料版購入済み
スクリーントーンを使わずに手書きの線で丁寧に描いてあります。
1巻はすずさんのキャラクターでまだのほほんと読めるけど、その中でも円形脱毛症になったり実は気苦労もしてますね。 -
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ネタバレ読み進めるうちに、主人公の道がただの能天気な人ではないことがだんだん分かってくるのが面白い。明るくのほほんと日常を過ごしている姿の裏に、複雑な感情があるのが伝わってきて、少し怖さを感じるほどだった。
一方で、壮介はそんな道の内情を知らず、ただ「ぼんやりした地味な女」くらいに思っている。その対比がなんだかリアルで、印象的だった。
日常のユーモラスなシーンの合間に、道の内面がふと垣間見える瞬間があり、ドキッとさせられた。穏やかな雰囲気の中に時折見え隠れする奥深さが、この作品の魅力なのだと思う。
『この世界の片隅に』でも感じたが、こうの史代先生の描く「おっとりした女性」は、ただの能天気な人ではなく -
Posted by ブクログ
ネタバレすずさんの、微笑ましいのんびりした生活が戦争によってあっという間に変わっていく。
お使いに行ったら妙な人攫いに遭い、そこで運命の男の子に出会う。
子供だけで浅瀬を歩いて親戚の家に遊びに行ったら、不思議な座敷わらしに出会う。
お兄さんを海難事故で亡くした幼馴染を気遣う。
急に来た嫁入りの話。
お義父さんもお義母さんも優しいけど、出戻りの意地悪なお義姉さんに虐められながら頑張るすずさん。
防空壕を作ったり、敵機が見えたあとに遅れてくる警報、「被害は極めて軽微」というラジオ放送など、戦争の中にも日常が見える。
そして、突然の晴美さんの死。
右手を失ったすずさんは、それでも一生懸命できる事をやる姿勢が -
無料版購入済み
夕凪の街
「夕凪の街」のラストは本当に考えさせられます。
今戦争をしている人達に読んでもらいたいです。
死んでいく人の体の、心の描写もグッときます。 -
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命懸け
重く,ずしんときた。
原爆の話は,決して他人事ではない。
語り継がなくてはいけない。
幸せな日常が,戦争という残酷な悪魔によって,どんどん奪い取られていく過程に胸が締め付けられた。
命懸けで時代と戦い,最後まで人間を愛し抜く。
彼女はなぜ,そんなにも強くいられるのだろう。