- 1二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 17:34:44
- 2二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 17:42:48
- 3二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 17:44:03
- 4二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 17:46:04
- 5二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 17:48:14
次に目を開ければ、森林の先に何かが見える。家だ。
もう大分古い家だろうけれど、荒れ果ててはいない家。
突如森林の中に現れた家に、俺は目を丸くした。
「あれ?あんなところに家なんてあったっけ?」
「暗示の効果だろ。コレに気が付かないと、この家が視認できない。そういうモンだ」
さまよう中現れた家に俺は興味と、疑念の半分を抱いていた。
凛の動向を見てからにしよう、と思ったところで。それは杞憂に終わる。
なぜならば。
「遅かったな。ヴィランども」
背後から俺たちに話しかける声は、聞き覚えがある。
冷徹で、平淡で……隣のライバルに、よく似た声。
背後から現れたのは。
俺たちをここに誘い込んだのは。
「糸師……冴?!」
凛の兄で、かつてU-20代表との戦いで強敵だった。
糸師冴だ。
いや、正確には糸師冴と思われる人物だ。俺の目には、冴の姿は、というか肌は黒いシルエットのように見えていて……その碧い瞳だけが暗闇の中で俺達を見据えていた。 - 6二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 18:05:13
兄ちゃ、潔さんにはシャドーハウスのシャドー達みたいに身体だけ黒く見えてるけど
目だけは色付いて見えてるのかな - 7二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 18:26:12
たておつ!
楽しみにしてた! - 8二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 18:28:08
兄ちゃって士道と契約してたよな
体が無いのはもしかして… - 9二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 19:00:52
潔視点の兄ちゃなんとなくめちゃくちゃ怖いだろうな
真っ黒な中であの鋭い目だけが色ついてこちらを見ているという - 10二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 19:29:48
兄ちゃ本人なのかな?
- 11二次元好きの匿名さん25/06/24(火) 22:11:48
兄ちゃは青い監獄であった一連の出来事を、その場にいなかったが知ってる口振りっぽい
- 12二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 05:40:40
⭐︎
- 13二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 09:20:44
元ネタ知らないけどすごく面白い
冴さんは魔術師?なのだろうか - 14糸師幼冴25/06/25(水) 14:35:59
- 15二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 15:34:50
兄ちゃ出張解説ありがとう!
クトゥルフって同じニトロゲーのデモンベインやFGOのフォーリナー的なヤツだよね? - 16二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 19:21:27
>沙耶の唄某ルート+クトゥルフ神話TRPG+型月
これはもう大好きの詰合せです‥ありがとうございます!!
- 17二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 20:19:53
ありがと兄ちゃ
クトゥルフ的ということはカイザーやネスの知識が大事になってくるのかな - 18二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 22:45:33
>>5の続き
「…………いつの間にあの害虫と契約しやがって。なんなんだよ、兄貴」
「俺が誰と契約しようが、それは俺の自由だ」
「何?呼んだ?」
冴の隣にまたあの白い扉が出現して、その中から士道が現れた。ブルーロックのジャージはもう来ていなくて、何かしらの高そうなスーツを着ている。珍し過ぎる光景だった。
「呼んでねぇ、クソ悪魔」
「酷すぎるぜ凛ちゃ~ん。お前らがここにいる扉開けたの誰だと思ってんだ?」
「お前は指示されたからだろうが。おい、コイツと契約するのに何の対価を支払った。バカ兄貴」
鋭い目で凛は冴を見据える。それはU-20代表戦の時と似たような目をしていたけれど、明確に違う点を挙げるとするならば、そこには少しばかりの怒りと心配の意を感じる。
冴は冴で『バカ兄貴』呼びが気に障ったのか、少しばかり眉を顰めたように見える。
「……別に。俺からしたら大したモンは払ってねぇ。お前が気にする規模のモンでもねぇよ」
「それはホントだよん。別に冴ちゃんの魂喰うわけでもナシ。俺は冴ちゃんとサッカーできればそれでいいからなァ」
契約。対価。
以前の俺はそれだけでは何も分からなかったかもしれないが、士道は本当の悪魔で……冴はその契約者なんだろうと思った。
「はい。……取り敢えず場所を移そうぜ。その為にあの家があるんだろ?」
思ったより素直に、残りの3人は俺の提案を聞いてくれた。
- 19二次元好きの匿名さん25/06/25(水) 23:04:56
今更だけど前スレ最後の文字化け復元してみた
…………セーブデータ「2周目」にセーブ完?。
…………セーブしなくても問題?ありません
えっ問題ないの!? - 20二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 06:03:29
こっからは一本道ってことかな?
- 21二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 14:34:11
もうここからはルート分岐が発生しないとか……?
- 22二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 18:47:03
引き返せないんだね
- 23二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 22:17:47
つまり凛たちが世界を獲るか凪たちが凛を倒すかはもう決まってる…?
- 24二次元好きの匿名さん25/06/26(木) 22:42:41
>>18の続き
前を行く冴について行って家に入ると、そこは案外普通の家だった。
ただ、扉を開けて中に入る際に……どこか妖しい空気を吸った気がする。
というか、内装が”普通の家”に見えていることに驚いた。
中に入ると、灯りがないからか薄暗い廊下が広がっていた。冴が人差し指を一振りすると、天井や壁に立てつけられた燭台の火が全て灯った。
「え。すご」
「わーお。冴ちゃんマジでウィッチみたい」
どうやら、凛の兄の冴もまた、普通の人間ではないらしい。
そのまま冴は広間のソファに腰を掛ける。その隣に士道も座った。
凛は何か言いたげだったが、冴の反対側のソファにどかっと座った。
俺は凛の隣に座りつつ、ぐるりと部屋の様子を確認する。
映画に出てくる洋風の古い家みたいだった。絨毯が敷かれた床。暖炉もあるし、俺たちが座っているソファや、また冴が指を振って淹れた――お茶が置かれているローテーブルだってアンティークなものだ。レースと刺繡が施されたカーテンは閉め切られていて、本棚には背に読めない文字が印された古びた本が敷き詰められていた。
古い家だと思っていたけれど、家主の管理が行き届いている。そう感じた。
あの糸師冴が、この家の家主なのだろうか?
冴はアンティークな家具に囲まれた空間とは相違するような、日本茶が入った湯呑を啜った後にこちらを視た。
「どうだ。目の具合は」