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ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 12.5|あにまん掲示板
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ここだけノエル先生が『一周目の記憶』を引き継いだ世界 12.5

  • 1スレ主25/09/03(水) 23:34:08
  • 2スレ主25/09/03(水) 23:35:33
  • 3スレ主25/09/03(水) 23:37:35

    このスレのノエル先生
    ・フランス事変後に修道院に隔離されて間もなく『一周目の記憶』を自覚する
    ・隔離後すぐに代行者として就任。この時点でエレイシアに対する報復を決意し復讐者として生きる
    ・エレイシアが目覚めて代行者になるまでの六年半でひたすらに自己研鑽&限界を超えるための代償を払い続ける。その甲斐あって原作とは非にならない強さを得る
    ・人間以上の耐久を得るための一環で左足を聖別化した義足に改造してもらってる
    ・偶然にも手に入れた十四の石を用いて人外と化す。外見の変化は肌が白くなったくらい。完全に適応してからは恐らく瞳孔も十字になってると思われる
    ・幻想種の中で神獣に区分される『白鯨』モビーディックの遺骸を直接的な経口摂取で取り込み、更に肉体の存在規模を拡張させる事に成功している
    ・現時点での強さは少なくともシエルとの連携でなら後継者をも斃せるまでになっている
    ・というよりシエルとの連携の末に二十七祖のクロムクレイに引導を渡すという大快挙を成しえてしまった
    ・↑の功績もあって教会から『焔(ほむら)のノエル』という異名をつけられる
    ・着実に強くなっていってる事と『一周目の記憶』の自分を反面教師にしてる事もあって大分精神が安定している
    ・ただし完全な復讐者として生きているので高い身分だの裕福な生活だのと言った人並みの幸せには全く固執していない。もはや彼女が望んでいるのはロアやシエルに対する復讐のみとなっている
    ・そんなんだからマーリオゥからは『手を焼かせる制御不能の猪』と厄介に思われてる
    ・ここまで復讐鬼に振り切っているものの、無辜の人々が死徒に虐殺されるのを何よりも許せない代行者としての正義感もちゃんとあったりする
    ・実はシエルを誰よりも憎み蔑んでいる一方で、憎んでいる故に誰よりも彼女を気にかけていたりする。シエルの理解者
    ・√によっては割とアッサリ死んでいる。ノエル先生だからしょうがないが……

  • 4二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 23:40:28

    おかえり

  • 5二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 23:42:03

    待ってました

  • 6二次元好きの匿名さん25/09/03(水) 23:51:21

    保守

  • 7スレ主25/09/03(水) 23:51:55

    て事でお久しぶりです
    前回から大分間が空いたので一応これまでの流れをざっくり辿りますね

    ノエルがシエルを死徒にして故郷の跡形の廃教会に監禁する

    ついでに志貴も拉致監禁してシエル共々に拷問浸けの日々に晒す

    その果てにシエルの四肢を切り落として志貴の血を無理やり吸わせて彼も死徒にしようとする

    その直前にアルクェイドが乱入。寸でのところで2人を助けてノエルとバトる

    その隙に2人はアルクェイドの事前の施しで何とか動ける程度に回復。彼女がノエルの相手をしてる間にそそくさと廃教会から逃げる

    アルクェイドがノエルとバトるも途中からノエルが神獣である白鯨を顕現させて劣勢に追いやる。それでもアルクェイドは遠くへ逃げてる2人をノエルの手から守る為に奮闘する(←今ここ)

  • 8スレ主25/09/03(水) 23:56:29

    一方、ノエルの方はそんなアルクェイドを見下ろしつつも、自分の優位に慢心する事はしない。
    数多の死地を生き延びてきた彼女に、そのような概念など在りはしない。

    「まだ抵抗の意思があるようだけど、おまえのような災害が服着て歩いてるも同然のバケモノはさっさと消えてちょうだい。後からエレイシアと志貴クンも、まとめて地獄に送ってあげるからさ。
    ま、既にこの光景が地獄みたいなものだけどねっ!はははははは!」

    劫火で燃え盛る跡形を眼下に見据えながら、ノエルは両腕にオドを集中させる。
    間もなく手のひらの上で形成された火球は、ノエルが薙ぎ払った勢いで広範囲に拡散し、流星群の如くアルクェイドへと降り注いでいく。

    「―――――っ!」

    それと同時に、アルクェイドは白い影となって疾駆する。

    ガタが生じている肉体にムチを打ち、襲い来る炎弾を捌きつつノエルへ目掛けて跳梁した。
    その突貫に対してノエルは即座に攻撃を切り替え、先ほどまで繰り出していた巨大な焔の渦を解き放つ。
    しかし、アルクェイドはそれを瞬時に予測していた。焔の渦と衝突する寸前、身体を最小限に捻って突貫の軌道を強引に変えると、そのまま流れるように渦そのものに跳び移った。
    間髪入れずに渦を踏み台にして加速度的にノエルへと肉迫していく。ノエルもまた、ほんの一瞬ながら虚を突かれたものの焔の渦を掻き消して距離を取る事を判断する。

    「―――おそいっ!!」

    だが彼女がそうして距離を取る前に、アルクェイドは足にマナを収束し注力させる。
    次の瞬間、影すら置き去りにせんほどの爆発的速度でノエルに接近し、その勢いのままに“下の方角”へ向けて蹴り飛ばした。

    「ぅあっ!?」

    コンマ一秒以下で反射的に槍斧の柄を盾にして直撃を防ぐが、大砲に被弾したかのような凄まじい衝撃に抗えずに弾き飛ばされる。
    ノエルは地面に降下させられながらも、冷静に着地に備える。
    同時に、今にも襲いかかるであろうアルクェイドの追撃に構えるが――――ここで彼女は更に動揺させられる。

    「アイツ―――まだ上に跳んでる……っ!?」

  • 9スレ主25/09/04(木) 00:02:22

    アルクェイドは追撃をしないどころか、ノエルを無視して尚も上空を跳び上がっていた。

    彼女の狙いはノエルではない。ソレに行き着くまでに邪魔だったから、そしてソレから少しでも遠ざけるべく全力で蹴り飛ばしたに過ぎない。

    そう、即ちアルクェイドが向かっているのは―――――――
     

    「―――――まずはお前から潰す。白鯨!」

    『■■■■■■■■■■■―――――!!!!』
     

    ノエルが白鯨と共鳴し、無尽蔵の魔力を得ているのであれば、その供給源たる白鯨を除いてしまえばいい。
    アルクェイドとて、白鯨には硝酸を舐めさせられた因縁がある。
    仮にも真祖の王族である自身を地に叩き付けてくれた事への返礼も兼ねて、ここで決着をつけなくてはならない。

    対して、白鯨は自らに向かってくる白い吸血姫へ迎撃の意を以って咆哮を轟かす。
    悠々と空を泳ぎながら己の周囲のエーテルを凝縮し、水のレーザーに変換して拡散させていく。
    ウォータージェットの如く放たれたレーザーはその一つ一つが人間や死徒の扱える域を遥かに越えた神秘であり、二十七祖であっても直撃を避けなければならない威力だ。

    無論、今の弱ったアルクェイドにとってもそれは例外ではない。一つでも被弾すればそこから成す術なく潰される。
    一斉に自身へと殺到する水砲の雨あられを捌きつつ、それらを駆け移りながら必死に白鯨へと接近していく。

    それを確認した白鯨は、今度は10mは下らない規模の流水の魔力球を展開し、吸血鬼へと差し向ける。
    数にして六十。これにも被弾は一つとて許されない。そう判断したアルクェイドは星の息吹で迎撃し、次々と爆散させていく。

    それならばと白鯨は残りの水球らを全て飛散させ、無数の水弾による絨毯爆撃を図った。
    アルクェイドはそれらをエーテルの膜で弾き、ブースターの要領で更に速度を付けて駆け上がっていく。

  • 10二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:02:34

    蓄積ダメージ的にノエルの優位は崩れないと思うがどうだ

  • 11スレ主25/09/04(木) 00:06:02

    「っ―――!」

    白鯨まで残り300m。その瞬間、アルクェイドの真横を水砲のレーザーが掠めていく。
    それを気にする間もなく、またも至近距離からレーザーが次々に容赦なく発射される。
    更に脅威はそれだけではない。水砲をいなしつつも上に目を向けると、いつの間にか先ほどの巨大な水の魔力球が此方に接近しつつある。
    しかも、よく見ると今度は一つ一つが倍以上の規模になっている。勿論、相応に威力も上がっているのは明らかだ。

    「ああ、もうっ!わたしが言えた事じゃないけど、やりたい放題しすぎでしょう!?
    所詮はノエルを媒介にしないと自力での顕現もできない亡霊モドキの癖に……っ!!!」

    苛立ちのあまりに罵りながらも、あらゆる角度から撃ち抜いてくる水砲と迫りくる水球に対処する。
    白鯨は抵抗しながらも確実に距離を詰めてくる吸血姫を見やりつつ、自らも更に上空へと泳いでいく。
    動きそのものはゆったりとしてはいるが、白鯨そのものが小山ほどの巨体(スケール)なので結果として上昇速度も凄まじく速い。

    無論、供給源であるノエルから離れればその分だけ供給効率が落ちてしまうが、そもそもノエルの方からほぼ一方的に寄越されて尚も有り余るほどの膨大な魔力を生み出せる白鯨からすれば、如何に供給の効率が落ちたところで問題にもならない。
    況してや一匹の手負いの小さきモノを撃墜する分には、何らデメリットではない。 

    何より―――、

    『■■■■■■■■………!!!』

    白き海の神獣が夜空へと吼える。神に等しい獣の咆哮(こえ)は雲の果てまで響き渡り、空気中のエーテルを急速に活性化させていく。 

    「……! これ、は―――」

    アルクェイドは瞬時に周囲の空間の異常を察知する。エーテルの純度が、濃度が、尋常じゃない域にまで達しつつある。
    既にこの空間は、今を生きる地表の生命体の一切が活動できないほど異常活性したマナによって支配されている。正確な範囲は特定できないが、何れにせよこの場はもう向こうの領域と化した。
    高度4000m。白鯨はここに来て、今いる空域を自らの力を最大限に発揮できる陣地に変換した。

    即ち、媒介であり宿主であるノエルとの供給がいくら弱まろうとも、自前で最適な供給の力場を構築できる故に憂慮する必要が全くないのだ。

  • 12二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:08:49

    白鯨さん宿主でもあるノエルの事かなり気に入ってない…?

  • 13スレ主25/09/04(木) 00:10:18

    例えるならば――――――ここは果てなく拡がる雲と星々の見える夜空が織り成す『海』であり、今のアルクェイドはそんな『海』を支配する巨鯨に挑む、小さな一匹の鯱に等しかった。

    「上等じゃない。それなら―――!」 

    さりとて、マナ操作に長けているのは真祖たるアルクェイドとて同じ事。

    自らを中心とした半径5m圏内に外部からのエーテル干渉を遮断するマナの障壁を展開。そのまま臆する事なく白鯨へと果敢に向かっていく。
    前方と後方から繰り出されるレーザーの集中放火を物ともせずに突貫する。最初の追走の時点で発動しなかったのは障壁の維持に神経と魔力を割くので、その分だけ迎撃の精度が落ちるというリスクがあったが故だった。
    しかし、白鯨との距離はもはや目と鼻の先。正確にはまだ200m以上空いているが、本来の彼女であれば一瞬で到達できる距離だ。

    故に、ここは防御に注力して最短距離で――――――つまり直進で突撃する!

    「アイツはまだ余裕に満ちている。だからこそ、これ以上何かされる前に早々に潰して排除しないと………!」

    星の息吹や大気の爪をフルで行使して迎撃する。されど、襲い来る水のレーザーや水球は勢いを露ほども落とさない。
    空想具現化で『箱』の中に捉えて破壊する、という考えも過りはした。
    だが、それはほぼ確実に対象を殺せる利点がある一方で力の消費も物凄く、少なくとも今の弱った状態で行使すれば一時的な魔力切れに陥り兼ねない。

    加えて、それで白鯨を殺せたとしてもまだノエルという脅威が残っている。仮にガス欠に等しくなった状態でアレと戦おうものなら、斃すどころかまともな抗戦もできずに焼き殺されるのがオチだ。
    ならば多少のリスクを負ってでも決着を早める必要がある。
    敵は白鯨だけではない。ノエルを殺せるだけの力を温存する為にも、こんなところで長々と浪費するワケにはいかない……!

    アルクェイドのそういう小さくない焦りを察してか、或いは彼女がそうしてくるのも想定していた事だったのか。
    彼女の突撃に対して白鯨は次なる一手に出た。

    『■■■■■■■■■■……っ!!』

  • 14スレ主25/09/04(木) 00:14:58

    「っ―――あれは……!」

    白鯨の咆哮により周囲のエーテルが共鳴し、白き巨尾の方へと加速度的に吸収・凝縮されていく。

    先に自分へ向けて打ち放ち、街を国道沿いの地形ごと破壊した大津波。それを繰り出す気だと悟ったアルクェイドは、何としても阻止せんと加速する。
    だが、白鯨の方も当然ながら迎撃に出る。水砲のレーザーや水球のみならず、更にアルクェイドの頭上と真下の位置に巨大な渦潮を召喚し、これを押し潰さんと挟みかかる。
    これに対しアルクェイドは、イチかバチかで展開していた障壁を解除。瞬時に全てのリソースを急加速に回し、迫りくる渦潮の圏内からの脱出を試みる。

    「鬱陶しい……!!」

    無論、その間にもレーザーが飛び交い、水球がじわじわと確実に接近する。障壁を解除しているので被弾しないように気を配らなければいけない。
    上下の渦潮はその間にもどんどん迫ってくる。隙間が段々と狭まる中でアルクェイドは必死に、ただ一点を目指して余計な動作・思考を全てカットし突貫していく。
    飛んでくる攻撃に対して迎撃は一切しない。そんな事をいちいちしていれば脱出に間に合わなくなる。
    故にいなす。躱す。最小限の動きで只管に避ける。

    ―――渦潮の圏外まで、あと30m。絶え間なく襲い来る大海の脅威を全力で捌いていく。 

    ―――20m。渦潮の織り成す激流の轟音が大きくなる。視界が渦潮の影で急速に暗くなっていく。

    ―――10m。ただ無心となって突き進む。間に合わなければそこで終わり。文字通り海の藻屑となるだけだ。

    ―――5、

    ―――3、

    ―――1。

    二つの巨(おお)きな渦潮が衝突し合い、互いの間にあった全てを跡形もなく激流葬へと誘う。

    果たして真祖の姫は、奮闘虚しくその身を粉々に破壊され尽くした―――――――。

  • 15スレ主25/09/04(木) 00:17:35

    「ふ―――、本当に、間一髪だったじゃない……っ!!」

    とはならず、寸でのところで脱け出すに至った。

    しかしながら、まだ案ずるにはあまりに早すぎる。白鯨は未だに尾ひれにエーテルを吸収・圧縮している。
    依然として状況は何も好転していない。一秒でも迅速に阻止せねば、どちらにしろ大津波の前に沈み果てる。

    「急がないと、アレが来てしまう……!!」

    一瞬の思考の後、アルクェイドは障壁を形成せずにそのまま突貫に出た。
    防御の一切を捨て、白鯨の大津波を阻止させる為に極点までマナを集中する事にしたのだ。

    一方、白鯨は確実に距離を詰めつつある白き真祖へ更なる集中放火を矢継ぎ早に嗾けた。
    四方八方より放たれる激流のレーザーはより数を増やし、もはや爆撃もかくやという勢いで真祖を打ち貫かんと襲いかかる。
    そして逃げ場を狭めていた水球は、その全てが先ほどのように一斉に飛散し、無数の水飛沫の弾幕となって殺到した。
    レーザーはともかく、飛沫による弾幕を凌ぎきるのは不可能。そう悟ったアルクェイドは、そのまま被弾上等で強引に突き進む。

    「―――、―――、―――!」

    散弾銃などとは比にならない威力・弾速・密度の雨あられが、美しき白無垢の玉体を容赦なく傷を入れていく。
    皮膚を掠め、抉り、貫かれる痛みに晒されながらも、白き姫君は決して怯むことなく海の化身に接近していく。

    残り100m。白鯨は間もなく充填を完了させる。その後は馬鹿正直に突っ込んでくる小さきモノへと解き放つだけだ。

    残り70m。白き巨鯨の周囲の空間が揺らぎ始める。マナの密度の加速度的な上昇により、空間そのものが歪曲を起こしている。

    残り40m。アルクェイドが周囲のマナを吸収し、収束させる。同時に白鯨も口からエーテルのレーザーをオールレンジで放つ。

  • 16二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 00:20:46

    ノエルについて完全にノーマークなのが気になるところ…
    ノエルと白鯨が感覚を共有してるならアルクが何をしようとしてるのかお見通しだろうし

  • 17スレ主25/09/04(木) 00:21:07

    「―――間に合え」

    残り30m。アルクェイドは右腕を前方に掲げて障壁を展開し、レーザーによる爆撃を正面から防いで進む。

    「―――間に、合え」

    残り10m。右腕を代償にレーザーの集中放火を突破したアルクェイドは、残る左腕に圧縮した分の全エネルギーを装填させる。

    「―――――間に合えぇぇぇぇぇえええええっっっ!!!!!」

    渾身の想いを込めて、何十倍にも出力を上げた星の息吹を拳に乗せて解き放つ。

    激しい攻防を潜り抜けた末に放たれた白い真祖の決死の一撃は、白き海の化身に炸裂し、エーテルの流れそのものを破壊した。

    『■■■■■■■■■■………っっ!!!??』

    予想だにしなかった―――否、想像を上回る小さきモノの一撃に白鯨は吃驚の悲鳴を響かせる。
    かくして放つつもりであった大津波は、その直前で儚く阻止された。

    白鯨自身も無傷などではない。超高出力で浴びせられた星の息吹の熱量は、周囲の空間歪曲と白鯨自身の対魔力の壁を易々と貫通し、表面の大半を焼き焦がした。

    「このまま、畳み掛ける……っ!」

    アルクェイドは即座に白鯨へと飛び移り、白き巨躯を駆けていく。

    右腕は先のレーザー群を防いだ際の過剰負荷で、左腕は極点まで圧縮した星の息吹を解き放った反動でそれぞれが使い物にならなくなっている。
    故に彼女は、腕よりも力のある足で白鯨を蹴り砕き、ブチ貫く事にした。
    巨躯の頂点まで到達し、同時に跳び上がる。白き真祖は蒼白に煌めく月を背にして、そのまま急転直下で弾道ミサイルの如き速度で降下する。

    狙う先は―――――――白鯨の脳天だ。

  • 18スレ主25/09/04(木) 00:29:14

    だが、そう都合よく問屋は卸さない。容赦なく、完膚なきまでに脳天を打ち貫くと思われた真祖の足は、その直前で不可視の膜のような何かに阻まれる。

    「これ、って……エーテルの壁!?」

    水面のように揺らめいているそれは、エーテルの障壁だった。

    アルクェイドが跳び上がり、こうして急降下する僅かな間に白鯨は破壊されたエーテルの力場を即座に修復。
    すぐさま周囲のエーテルを総動員で活性化させて障壁を展開し、寸でのところで間に合わせた。
    全盛期のアルクェイドであれば、そんな急造の障壁など物ともせずに貫いただろう。
    しかし、今の弱り切っている彼女がこれを破壊するのは簡単な事ではない。
    仮にも生物の域を逸脱した神獣、それも竜種すら凌ぐ白鯨の構築したモノだ。急造であれ、本来なら人間は愚か吸血鬼すら破るのは不可能に近い。

    そして、それを悠長に待っているほど白鯨は鈍くない。
    攻めあぐねている小さきモノへ山の如き巨躯をぶつけ、有無を言わさずに遥か上空へと弾き飛ばす。

    焼けた表面にオドを回して自己再生を行う。そして、今度は自らが小さきモノへと突貫した。 

    『■■■■■■■■■――――――!!!!』

    咆哮を轟かす。それだけで周囲のマナは可視化するほど異常活性し、白鯨を蒼々と煌めかせる。
    水の波紋ように揺らめくエーテルを纏いながら上空に昇っていく様相は、宛ら仄暗い海の底から悠々と現れる巨(おお)きな巨鯨そのものだ。

    「っ、コイツ……!!」

    アルクェイドは上空まで打ち飛ばされながらも、何とか体制を整えて迎撃しようと構える。
    マナを出来うる限り迅速に吸収しつつ、向かってくる白鯨に合わせて星の息吹を撃ち放つつもりだ。

    だが―――そんな急ごしらえで苦し紛れの迎撃に止められるほど、白鯨は脆弱な生命体ではない。

  • 19スレ主25/09/04(木) 01:14:02

    白き海の化身は、放たれた息吹を正面から軽々と打ち破り、白き真祖の姫へと喰らいつく。
    そして速度を落とさずに旋回し、真祖を器用に咥えたまま地表へと“潜航”する。

    「こ、っの……放せ!放せっ……!!」

    必死に抵抗するが、弱々しくなった腕や足を幾ら叩き付けたところで白鯨の顎は何の損傷も受けない。
    それどころか焼き焦がした表面も、徐々に元々の純白を取り戻しつつある。

    それならばと、アルクェイドは再びマナを肉体に圧縮させる。
    殴ろうが蹴ろうが意味を為さないのであれば、口の中に直接叩き込んでやればいい。
    そんな事をされれば少なくともこの拘束からは脱出できる上、追撃のチャンスも生まれる。

    「いい加減、お前にも辟易しているわ。そろそろ消えな、さ―――!?」

    その時、白鯨の口内の奥が急速に眩い煌めきを放ち出す。
    次の瞬間、アルクェイドの身体はその場から消えた。距離にして僅か数メートル、ほぼゼロ距離で彼女は白鯨のエーテル砲を直撃させられた。
    計測するのも馬鹿らしい威力のエーテルの波に包まれながら、彼女は音速を超える勢いで成す術なく地上へと向かっていく。
    咄嗟にマナの障壁を展開する間もなく、そのまま高度2000m付近から強制的に一気に叩き落された。

    着弾の衝撃はアルクェイドのみならず、その周囲の地形をも1秒足らずで容赦なく破壊し尽くす。
    結果として、核弾頭が炸裂したかと思わせるほどのクレーターが形成された。
    周りには霧散した高濃度のエーテル素が漂っている。その中心に、白い吸血姫が息も絶え絶えな様相で地に伏していた。

    「は――――、ぁ――――、ぅ、あ―――、」

    穢れなき純白のドレスは見るも絶えないほど破けており、受けた傷も甚大なものだ。
    マナを循環させる為の神経や血管の損傷も尋常ではなく、再生できないワケではないが吸収・変換の効率が更に悪化してしまっている。
    殺すつもりが、逆にこうして地に墜とされた。今のアルクェイドでは、白鯨とノエルを殺しうるのは無理難題に等しかった。

  • 20スレ主25/09/04(木) 01:42:40

    書き溜めてた分はここまで
    こっから時間管理しながらちょくちょく更新していきます
    あとこの時点でアルクのフォローをしておくと仮に相手がノエル先生だけだったら真祖としてのスペックゴリ押しでギリギリ勝てました
    そして白鯨の戦闘描写描いてる時にずっと思ってたんだけどFFの召喚獣みたいだな……

  • 21二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 01:53:33

    >>20

    実際にノエルという宿主を媒介にして召喚されているから意味合いとしては違いは然程ない

    特に召喚者と共鳴している=ある意味で一心同体と言える点でXVIの設定に近いかな

  • 22二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 02:04:45

    まあ確かにきのこから直々に超兵器みたいなもんとか評されてるような怪物なら自力で魔力供給の領域を形成できても納得だわ
    ていうかこんな化け物の遺骸の一部をよく取り込めたなノエル先生…

  • 23二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 02:23:03

    現状だと単独でのノエルを相手するのは不可能
    シエルが助太刀に来る事でようやく五分…?
    いやでもノエルの能力そのものが死徒に対する特効でもあるから代行者時代と比べて超絶不利なんだよな
    魔性を焼き滅ぼす体感温度1万度以上の焔と竜種を遥かに超え神代の超兵器とも称される神獣の流水の時点でシエル側は一発もらったスリップダメージだけで致命傷になりかねない

  • 24二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 05:33:58

    お久しぶりです

  • 25二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 08:34:23

    実際に祖を単独で二体葬っているという事実がまざまざと突きつけられるな

  • 26スレ主25/09/04(木) 12:32:37

    「―――、―――、―――」

    それでも諦めるワケにはいかない。霧散しているエーテルと地上のマナを少しずつ取り込み、壊れた肉体の再生を試みる。
    しかし、このまま闇雲に挑んだところで勝てる算段も思い浮かばない。相手がノエルだけならば、まだ勝ちの目はあった。だがそこに白鯨も加わったとあればどうしようもない。
    ノエルを遠ざけ、白鯨との一対一の状況にしたにも関わらず、こうして無様に撃墜された。
    ここから自分一人で、この怪物たちを相手に状況に覆すにはどうすればいいのか。

    「…………………」

    これまでの人生で培ってきた戦闘経験を活かし、かつ戦闘の記憶を閲覧した上でシミュレートする。
    だが思いつかない。勝利の、殲滅に至るまでの可能性が見出せる勝ち筋が演算できない。
    ノエルを遠くに追いやり、白鯨の援護が間に合う前にノエルを斃せば一応の勝機はある。
    けど、それは無理だ。まずどうやってノエルを白鯨から遠ざける。そもそも今の瀕死に近い状態では白鯨の援護を掻い潜るどころかノエルと戦う事すら難しい。
    考えても考えても、結局、今の自分にできる事は少しでも長く抵抗する事だけという結論しか出てこなかった。

    「あ、はは………なんて、情けないのかしら」

    かつての自分は、一度力を振るうだけであらゆる吸血鬼、あらゆる命を滅ぼしてきた。
    死徒にも同胞からも恐れられ、自分を正面から実力で止められる者など終ぞ現れなかった。

    しかし、偶然あの町に来て、これまた偶然に何処の誰とも知らなかった男に殺されてから全てが変わった。
    あれがキッカケで、兵器としては余計な欠陥が増えた。感情というものが、心というものが芽生えてしまった。
    おかげさまで脆弱さすらも得てしまい、それが巡り巡ってこんな無様を晒す羽目になってしまっている。
    最初は憎き恋敵の腰巾着としか意識していなかったようなヤツに、本気で殺されそうになっている。

    「……もし、この場に――――――なんて、“それ”は論外よね」

    実を言うと、ひとつだけ、ここから勝ち筋を見出せるかもしれない可能性がある。
    けれどそれはあり得ない。自分はこうして助けに来たが、アイツが吸血鬼(じぶん)を助けに戻ってくる事などあるワケがない。
    そもそもアイツは今、何よりも憎らしくて愛しい浮気者と共に自分の城へと逃げている頃だろう。ならどの道、無理でも自分一人でどうにかするしかない。

  • 27二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 12:40:40

    というか流水の壁と十四の石の焔で作られたリング内にアルクがいる以上そもそも入れないという…
    代行者時代ならいざ知らず死徒化した今のシエルにとってノエルはこれ以上にない天敵だし
    再生があった代行者時代には脅威とならなかった焔とかおそらく焼かれただけで呪詛復元が不可能になるだろうし

  • 28スレ主25/09/04(木) 14:22:24

    「はぁ……全く、本当にイヤになっちゃうわね。なんで我ながら『生きていてほしい』だなんて言ってしまったんだか」

    毒を吐きながらも、身体に鞭打ってよろけながら立ち上がる。
    誰のせいでこんな面倒な事になったのかと言えば、元を辿りに辿れば自分自身がロアという吸血鬼を生み出した過ちが発端なのだが。
    そう自嘲に微笑みつつ、アルクェイドはひとまずクレーターを駆け上がって周囲を確認する。
    見たところ、どうやら依然として巨大な水の壁で覆われているようだ。
    街の面影はもうどこにも見当たらず、水に濡れた破壊痕と燃えている瓦礫の山が其処彼処に点在しているのみである。
    上を見上げれば、そこには先ほど自分を撃墜してくれた忌々しい巨鯨が悠々と佇んでいる。
    そして、

    「―――おかえり。命綱もパラシュートもない、数秒足らずの超速スカイダイビングは楽しかった?
    上から見てたけど、まあ実に壮観だったわよ。それはそれとして流石に吸血鬼という化け物どもの大元なだけはあるね。なんでアレでまだ生きてるのかしら?」

    張り付くような殺意を隠す事もなく、声色だけは厭に馴れ馴れしい感じで、焔の復讐鬼―――ノエルはアルクェイドを捉える。
    彼女からは魔力の尽きる気配はしないどころか、より潤沢に満ちてすらいる。白鯨を斃さない限りノエルの魔力が尽きる事はないが、その白鯨にサシで押し負けた。
    ならば上空の白鯨からの攻撃を凌ぎつつ、そしてノエル自身からの焔も掻い潜りながら、供給による回復が間に合わないほどズタズタに引き裂いてノエルを滅ぼすしかない。

    「ええ。おかげさまで味わいたくもないスリルと刺激を味わう羽目になったわ。
    もっとも、志貴の魔眼で斬り裂かれてもなお死ななかったわたしからすれば、この程度で殺せると思っているお前を鼻で嗤いたくなるけどね」

    隙を少しでも見せないよう、精一杯の強がりで煽ってみせる。
    もう余力はほとんど残っていない。否、十分なところまでマナを吸収さえできれば再び余裕を持って戦えるが、そこまで間に合う前に上空と眼前の波状攻撃に潰されるだろう。

    「あっそう。それじゃあ、もっと刺激的で強烈な体験をおまえが完全に死ぬまで提供してやるわよっ!!!」

  • 29スレ主25/09/04(木) 16:01:53

    「っ―――!!」

    死の宣告と同時に放たれた黒い劫火を避け、アルクェイドはノエルに肉薄する。
    間髪入れずに上空からも流水の雨が弾丸の如く降り注ぐ。それらをマナの障壁で防ぎつつ、追撃が来るよりも速く疾駆する。
    しかし、当然ながら距離を詰めるほどに攻撃が激しくなる。だがアルクェイドには星の息吹を迎撃に使えるだけの力を取り戻せていない。
    故に彼女が取っている攻撃手段はマナで多少強化させただけの純粋な徒手空拳。それだけで焔を避けたり、爪で薙いだりして攻防を行なっている。
    肉体はとうに耐熱性を底上げしているので、目の前に迫る焔を払う分には何とかできる。
    問題は空から襲いかかる流水だ。こちらに対しては対応できるように身体を造り変えていないし、造り変える余裕がない。

    「~~~~~~っ……!」

    何より、熱への耐性があるからといっても払う際に触れるだけで指先が焼け焦げる。
    直撃は何とか避けられるという意味で流水よりは問題ない、というだけに過ぎない。
    焔そのものもアルクェイド自身の耐熱性を凌駕しているのだ。仮に蔦や鎖で拘束したとしてもそこまで間を置かずに焼き切るだろう。

    「そぉぉぉ、らっ!!!」

    その時、ノエルが再び巨大な焔を放射する。人は愚か家屋だろうと易々と呑み込める規模の黒焔を、アルクェイドは咄嗟に障壁で防ぎ、僅かに軌道を横にずらして回避する。
    しかしその反動でアルクェイドも弾き飛ばされる。それだけならまだ良かったが飛び出す際にほんの一瞬、両足も焔の濁流に巻き込まれて焼かれてしまった。

    「あ――――――あああああああ……!!!」

    表面のみならず内側の肉までじわじわと焦がされる激痛に、彼女は生まれて初めて苦悶の声を上げる。
    痛覚は既に遮断しているにも関わらず、肉を焼かれる痛みが絶え間なく襲い来る。即座に足へマナを総動員させるが、ここに来て命綱ですらあった瞬発的な機動力が殺されてしまった。

    「へえー、真祖のお姫サマでも痛みに悲鳴を上げる事ってあるんだ!録音機の一つでも持参しとけば良かったわ。
    真祖、それもおまえの声となれば悲鳴一つだけでも一定の神秘的価値が付きそうだしね。まあだから何だっつー話だけど」

    そして、その隙をみすみす逃してやるほど敵は甘くない。寧ろそういう油断や慢心とは対極の戦法を取る手合いだ。
    ノエルが一歩ずつ、立ち上がれずにいるアルクェイドへと接近する。

  • 30二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 22:16:53

    焔による再生・復元阻害やっぱりエグいな…
    激流でダメージを稼いだ上で焔で回復を防ぐって合理的だけど…

  • 31スレ主25/09/04(木) 22:34:12

    前門の復讐鬼、後門の白鯨。そして今のアルクェイドはそれらに睨まれた蛙だった。
    再生は未だ間に合わず。それどころか傷は増えていき、かつ深くなるばかり。
    傍から見ればどう見ても詰みの状況としか思えないだろう。現にアルクェイド自身も万策尽きた事を痛感している。

    「そう。なら……それを、生で拝聴できたお前は……随分と、果報者ね……っ!」

    だが、彼女はそれでも強者の姿勢を崩さない。人間のようにみっともなく命乞いする機能など彼女には最初(はな)から備わっていない。
    足を焼かれる痛みに蝕まれるも、真祖の処刑人としての眼差しでノエルを睥睨する。
    しかし悲しいかな。今の弱りきったアルクェイドが幾ら睨み付けたところで、ヒトとしてのタガが外れきったノエルにはあまりにも意味が無かった。

    「おーおーコワイコワイ。そんな弱弱しい威嚇でも、人間だった頃の私なら気絶してたでしょうね。
    もっとも、今更そんな処刑人の目つきでガン飛ばしてきてもビビりすらしないけど。ってかこれから処刑されるのはおまえの方だって事をよく自覚してちょうだい」

    言いながらノエルは腕に黒い焔を纏わせ、アルクェイドに向けてゆっくりと照準を合わせる。

    「じゃあね。真っ白な真祖の姫サマ。ちゃんとその魂まで火葬してあげるから、せいぜい苦しみながら滅びなさい。
    ――――――800年以上に渡る虚しい旅路、本当にお疲れさま」

    皮肉と嘲りの混じった労いの言葉を送った後、容赦なく黒く燃え盛る焔が放たれる。
    アルクェイドは反射的にマナの障壁を展開するが、余力のない状態で無理に展開したそれはあまりにも心許ない。
    あと一分と持たずに維持の限界が来るだろう。そして、その瞬間に彼女は細胞の一片まで灰すら残らずに焼き尽くされる。

    それを悟った途端、悔しさが滲み出てくる。自分が正面から実力で殺される事もあるが、それ以上に護りたかった者を護り切れずに虚しく散ってしまうのが、たまらなく口惜しくて仕方がなかった。
    自分が焼き消えた後、間違いなくこの女はあの2人も惨たらしく殺すだろう。
    『お前が命を張って護ろうとしたコイツらも、結局は見るに堪えない肉塊と化したぞ』と。きっと、自分への当てつけのようにそうするだろうという気色の悪い確信があった。

  • 32スレ主25/09/04(木) 23:05:04

    「はは、バカだな。わたしって。あれだけアイツらにカッコつけといて、こんなにもあっけなく無様に消えるだなんて」

    情けないあまりに、乾いた笑いが漏れ出る。ふと、どうしようもなくこみ上げてくるものを感じる。
    今になってようやくこの感情が何なのかを悟った。これが、“悲しい”という感情なのか。

    「ごめんなさい。志貴、シエル。わたし――――――最後の最期に頑張ってみたけど、ダメだった」

    今わの際に、護りたかった者たちへの謝罪を口にする。もはや自分ではどうしようもないと、諦観する他なかった。

    そうして、誰からも愛されずに千年に航る旅を独りで生きてきた白いお姫様は。

    生まれて初めてできた誰よりも特別なヒトたちを憂いながら、その全てを灼かれて消えていった。














    「はーーーーーーーああああああっっ!!!!」
    「!」

    ただし。その末路は突如として現れた闖入者が割り込んで来なかったらの結末であったが。

  • 33二次元好きの匿名さん25/09/04(木) 23:07:41

    やっぱり来たか…
    今回はあの地下の礼拝堂と違って実力や相性含めて全てがノエル有利でシエルは一撃もらうだけで致命傷になる訳だが参戦して何か変わるのか…

  • 34スレ主25/09/05(金) 00:05:36

    「!?」

    この場に響く第三者の声。即座にノエルが声のした方に注意を向けると、次の瞬間彼女は迸る“紫電の雷霆”に吹き飛ばされた。

    「が、ああああっ……!」

    ノエルに炸裂した雷霆の電撃は、彼女の筋肉組織(うちがわ)を舐るように感電させ、焼き焦がす。

    「っ、ぎ―――――だぁああああっ!!」

    しかし、そこは人を辞めて人を超えた人外の狂人。苦悶に喘ぎながらも即座に状況を把握し、内側から焔を放出して強引に電撃を消し飛ばす。
    そうして一瞬の苦痛から解放された狂気の代行者は、この雷霆を放った者へ憤怒の目を向ける。

    「ふぅ…………ふふ。ふふっふふふふふ。いや、まさか、戻ってくるとは思ってなかったわ。どうやって水の壁を破って侵入したのかしら?原理血戒の力でも使ったの?いえ、そんな事は今はどうでもいい。ねえ、何してくれてんの。なんで今度はそいつまで庇ってんの?
    そいつがこれまで一体何してきたか、そして私がそいつをこれから代行者として処理しようとしてたのも分かってたでしょ?どうして、どうして邪魔するの?」

    何故なんだと、代行者は闖入者に問いを投げかける。顔を手で掻きながら、恨めしく歪ませてその女を凝視する。

    「よくもまあ、この期に及んで私の邪魔が堂々とできたものね――――――エレイシアぁ……っ!!!!」

    雷霆を放った闖入者―――――死徒シエルは、神妙な顔でノエルを見据えながらも、アルクェイドの方へと歩み寄る。そして目線をノエルに向けたまま、傍で力なく座り込んでいるアルクェイドへ意識を向けた。

    「―――貴女、なんで。なんで、来ちゃったの。志貴は……志貴は、どうしたの?」
    「今の貴女では恐らくノエルを抑えきれない、そう思ったから来ただけです。そして遠野くんはちゃんと安全なところまで避難させています。
    事情はこれで良いでしょう。悠長に長々と喋っている余裕もありません。足をやられたみたいですが、立てますか?」

    シエルは端的に説明し、アルクェイドの焼かれた足の状態を確認する。アルクェイドは一瞥した後、シエルにお願いした。

    「……悪いけど、一分粘ってくれる?それだけあれば、動ける程度には回復すると思う――――いいえ、治すわ」
    「――――わかりました。かなり難しい注文ですけど、やってみせます。その代わり、言ったからには絶対に治しなさい」

  • 35二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:17:27

    さてここにきていよいよシエル先輩が参戦しちまったわけだが参戦して早々にノエル相手にアルクを庇いながら一分持たせなきゃならなくなったというね
    ここは原理血戒で応戦するのが無難だろうか

  • 36二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:31:23

    というか原理血戒に関しては新たに追加した二つに自爆スイッチみたいなのがあったとしてもおかしくなさそう
    というか脱出した際のノエルの焔のスリップダメージをシエルはまだ完治できてないよね?

  • 37二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:37:20

    時間的に今は満月の直中だろうから死徒としてのスペックをフルに発揮できる……筈なんだが↑で何度も言われてるようにノエル側も死徒特攻の焔をフルスペックで振るえるからなあ
    しかも白鯨をどうにかしないと遺骸を媒介にした魔力供給でほぼ無限に尽きないし……先輩に存在復元が残ってさえすれば文字通りのゾンビ戦法でまだ何とかできただろうけど

  • 38二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 00:42:06

    シエル本人も代行者時代の立場と違って今回は自分が相性の都合でノエル相手に優位に立たないどころか劣勢である事を自覚してそうなのがまた…
    頼みの存在復元はロアが完全に消滅した以上なくなってるし
    ひとえにノエルさんが吸血鬼絶対殺す代行者に変異してるのが原因ではあるが

  • 39スレ主25/09/05(金) 01:39:00

    「ええ、無論よ。だから―――――頼むわね」

    アルクェイドからのその言葉に、シエルはこくりと頷く。
    何の皮肉か、彼女たちはここに来てお互いを掛け値なしに信頼していた。
    当人たちはそれをハッキリと口にする事は絶対にないものの、心の奥底ではそういう自覚が微かに、されど確かにあった。

    「――――いいでしょう。上等じゃない。おまえはそこのボロクズを始末した後で志貴クン共々にブチ殺してやるつもりだったけど、そう来るってんなら私も今ここでおまえを消してやる。
    実のところ、私自身も14年前の地獄を未だに引き摺ってる事に辟易してるのよね。そういう訳で、おまえとの決着をここで終わらせて私自身を蝕んできたトラウマにも終止符を打つとするわ」
    「――――そうですね。わたしもこれ以上、わたしのせいで貴女が狂い果てるのは見たくありません。
    貴女がアルクェイドやわたしのみならず、遠野くんもその手にかけようとするのであれば、せめて貴女がその罪を犯してしまう前に貴女を止めてみせます」

    お互いに向き合い、それぞれの主張を口にする。
    一方は己の復讐に完全なる決着を齎す為に。一方は元相方が取り返しのつかない罪をこれ以上重ねさせない為に。
    もはや交わる事も和解する事も叶わない、平行線のエゴの押し付け合いに他ならない。
    それをとうに自覚した上で、彼女らは今まさに主張を押し通すべくぶつかり合う覚悟にあった。

    「そっか。それじゃあ止めてみせてよ。“シエル”。
    私が――――――復讐の焔に身をやつして何もかもを燃やし尽くしてしまう前にさぁ!!!」
    「!!」

    それが皮切りだと言わんばかりにノエルが動く。手始めとして放たれるは、この世のあらゆる穢れを灼き尽くす摂氏1万度の黒き劫火の渦。

    不浄なる死徒の身に堕ちた今のシエルにとって一撃でも貰えば蒸発する。彼女はそれを冷静に見定め、自らも即座に迎撃に出る。


    「原理血戒22番――――――クロムクレイ・ペタストラクチャ」


    焔の渦が彼女をアルクェイドごと消し炭にする直前、突如として出現した半透明の結界がその行く手を妨げる。結界周りの地面は更に融解していくが、肝心の結界とその内側には干渉できていない。
    それもその筈、シエルが発動させたのは独自の世界観で惑星の物理法則を塗り替える呪いの根源―――――原理血戒。その一角である『城、即ち王国』による相転移式隔絶型結界だ。

  • 40二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 01:54:06

    原理血戒の始動には大量の血のストックが必要だからそのストックがあまりない以上おそらくその中でも格段に要求される「剣」や「実り」は利用出来ない
    かといって「ロズィーアンの原理」と「パラノダリアの原理」自分が強制的に取り入れられ原理である以上下手に駆動するとどんなマルウェアが仕込んであるか想像がつかない
    シエル側も外見以上に厳しいな…

  • 41二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 09:36:39

    前回はクロムクレイの結界を突破できなかったけど超強化されてるノエルさんなら突破できるだろうな

  • 42二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 16:29:26

    というかシエルの手の内は把握してるだろうし
    その上でシエルの血のストックがあまりないっていうのも理解してる
    その上でクロムクレイの結界は把握してるだろうし対策を考えてない訳ないのよね
    この状況だと断頭台と苗床祭壇は使うと逆に魔力もしくは血のストック切れでジリ貧になるかもだし

  • 43スレ主25/09/05(金) 22:35:47

    「へえ、アンタそれって黒鍵を媒介にして発動させていなかったっけ?それとも即時発動させるだけなら自前の魔力で出せるもんなのかしら?
    ま、何れにせよそんな薄っすいバリケードでどこまで凌げるか見物よねぇ!?」

    特に動揺はせず、寧ろ嘲笑いながら焔の勢いを更に加速させていく。
    黒く燃え盛る濁流は大河の如き猛威となり、結界を徐々に侵食していく。

    「っ、ぐ……!」

    シエルは加速度的に増していく焔の勢いを前に険しい顔になる。
    クロムクレイの原理血戒による結界は二十七祖や真祖であっても容易には破れないほどの圧倒的な強度を誇るが、それでも許容可能な限度というものはある。
    加えて今のシエルが出しているのは維持する魔力も血も不十分で、尚且つ何の下準備も挟まずに即時発動させただけの薄壁だ。
    このままでは一分と持たずに破られる。さりとて解除すれば、その瞬間に後ろの真祖共々に焔の大河に吞まれて消滅するのみ。
    更に向こうには白鯨もいる。今はノエルの焔だけだが、このタイミングでアレも仕掛けて来ようものならとても防ぎきれない。

    「……やむを、得ませんか」

    切り札はここぞという時まで絶対に隠しておくもの。だが早くもそうも言ってられなくなった。
    シエルは意を決して、“それ”を起動させる為の血液を使う。これまでの拷問で無理矢理に食べさせられた自らの血肉全てと、ほんの少し前に取り込んだ真祖(アルクェイド)の血。
    それらに加えて、今宵の月齢は吸血鬼にとって最大限の能力を発揮できる満月。以上の恩恵を踏まえた上で、“一つ”だけなら行使できると彼女は判断した。

    「とはいえ、これだけじゃ十分な呪いの熱量を生み出せない。だからこそ、確実に決める……!」

    懸念すべきところがあるなら、“それ”を行使する事によって生じる肉体的負荷と、人間性の喪失だ。既に身も心も怪物に堕ちきっているので後者は特に問題ないが、例えほんの一部といえど強引に起動させた時の負荷は決して軽くないだろう。
    それでも相方の狂気を止める為なら、そして憎たらしい真祖とこの場にはいない彼を守る為なら構わない。その覚悟で、シエルは遥かな天上に手を掲げた。

    「セット――――コード、ガルガリン」

  • 44スレ主25/09/05(金) 23:27:55

    自らの裡に格納してある『剣』の原理血戒を起動させる。成層圏にある反射鏡の一つを操作し、コレを正確に着弾させる。
    全てを使うとなれば大幅に時間を要してしまうが、その内の一つのみなら殆ど時を要さない。
    もっとも仮にもこうして原理血戒を行使する以上、血液のストックはその一発で以って尽きるだろう。つまりその後は、アルクェイドに頼りつつ自前の魔力生成で何とか戦うしかない。
    付け加えるなら今のシエルは、アルクェイドと同じように両足を焼かれている。機動力が削がれているので咄嗟に回避する事も難しい。

    「貴女、その力は――――、」
    「そんな事よりまだですか、アルクェイド!」
    「っ! ――――もう少しで動けるわ……!」

    一番最悪なのは、これをノエルに悟られてしまう事だ。シエル自身は彼女に『剣』の事は一度も口にしていない。
    しかし自らを蘇生させる過程で躰の内側を見ているだろうし、ともすれば『剣』とは察せずとも存在自体は把握しているかもしれない。
    故にこそ絶対に気づかれる事なく成功させなければならなかった。

    一方で、ノエルからはシエルが何をしているかは見えていない。
    自らの繰り出している焔が結界を覆い尽くしてしまっている故に結界内部の情報を視覚的に捉えられないのだ。
    しかし彼女はそれを然程問題視はしていない。何れにせよ結界の維持で手一杯だろうし、何か仕掛けているにしても結界ごとまとめて潰せば終わる事。
    よって、ノエルは実に合理的で容赦のない行動を取る。

    「よし―――――遠慮なく殺っちゃって、白鯨」

    彼女の意思を把握した白鯨が、遥か上空よりエーテルのレーザーを一斉に放つ。
    怒涛の如くに降り注ぐレーザーの集中豪雨は、地上の全てを破壊し尽くす勢いで結界へと殺到していく。

    「うんうん。これで奴らも終わりかな。そうでなかったとしても、このまま反撃する間を一切与えずに押し潰すけどね」

    余裕はあれど、油断も驕りもしない。長年の宿敵の最期の顔と断末魔が拝めないのは残念だが、それに拘る余りに付け入る隙を見せてしまえば元も子もない。
    あとはこのまま、完全に消滅するまで攻撃の手を緩めずに眺めるだけ。その後で、コイツらの愛しい愛しい彼氏も一思いに送ってやれば憂いは無くなる。

  • 45二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 23:32:09

    おそらくこれは相打ちに近い形になるな…
    白鯨をガルガリンで潰せたとしても既に発射されたレーザーと焔は結界を破壊するだろうし
    なんならガルガリンの余波で結界へのダメージが増幅して共倒れになる可能性の方が高そう

  • 46スレ主25/09/05(金) 23:52:24

    まずいこんな事言いたくないけどノエル先生にさっさとツケを払わせたいのに想像以上にこの人が強くなりすぎてスレ主もアルシエの反撃の流れに持っていけずに苦戦してる
    でも一応はここからまだ逆転させる展開を思いついてはいるからそれに懸けるけど……というか白鯨がチートすぎて邪魔すぎる

  • 47二次元好きの匿名さん25/09/05(金) 23:57:03

    ノエル先生にツケは払って欲しいけど
    シエルと志貴両方の命がどっちも存続してるのはそれはそれで都合が良すぎるので関わった全員に不幸になる展開を期待してはいる
    スレ主がどうするかに全てを委ねます

  • 48二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 08:11:44

    保守

  • 49二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 17:56:06

    前スレで言われてたけど抑止力の後押しバフとか受けてたりしてるのかもね
    村の最後の生き残りだし相方のシエル先輩は見ての通り死徒になっちゃったし

  • 50二次元好きの匿名さん25/09/06(土) 22:30:35

    保守

  • 51スレ主25/09/07(日) 00:00:59

    ノエルはそうほくそ笑む。こうして2人がボロボロになってでも立ち向かってくるのは、結局のところ遠野志貴を自らの手から守りたいが為。
    故に先にそっちから殺して絶望させてもいいが、そうすると失うものが無くなった2人が自暴自棄になり、なりふり構わずに道連れ上等で突貫してくるかもしれない。それはそれで危険と言えば危険だ。
    よって、今ここでコイツらを徹底して潰す。そして今まさに、白鯨による無数のレーザーが着弾する瞬間―――――、

    「は?」

    爆発が生じ、凄まじい轟音を周囲に響かせる。そう、レーザーは確かに着弾はした。結界を覆うように現れた、薄いベールのような壁に。
    レーザーだけではない。今の今まで結界の外側を灼いていたノエルの焔も、その壁に押し出されている。
    ノエルらの攻撃を阻んだのは、マナによって展開された障壁だった。それが意味するところは即ち。

    「あの金髪真祖、もう回復して………っ!?」

    ノエルが悟った瞬間、尋常ならざるマナの衝撃波が焔の大河を押し退けながら襲い来る。
    虚を突かれるもこれを即座に避け、結界の方へと見やる。その視線の先に見えていたのは、両の足でしっかりと立ち構える白い真祖の姿だった。
    しかし、よく見ると足の表面にはまだ微かに焼け跡が残っている。どうやらまだ最低限動ける程度にはなっただけらしい。

    「なら、もう一度畳みかければいいだけの事よ。―――――白鯨!」

    『■■■■■■■■■■■■…………!!!!』

    ノエルは再び黒い焔を腕から吹き出し、そして白鯨もまたレーザー群を掃射するべくエーテルを充填する。
    だが、繰り出された焔はマナの障壁に阻まれ、その先へ進行する事ができない。
    それでも白鯨の攻撃であれば問題ない、とノエルは考える。今し方防がれた分とは違い、今度は更に力を凝縮して放つつもりだ。
    こんな急ごしらえに過ぎない壁などすぐに打ち破ってくれよう。そう余裕をもち、自らも焔の火力と勢いを再び段階的に上昇させていく。

    ここから間もなく、自らのその余裕と計算が大きく狂う事になるとも知らずに。

  • 52二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 09:09:55

    保守

  • 53二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 14:40:11

    この時を待っていたんだ!
    完結まで頑張ってほしい

  • 54二次元好きの匿名さん25/09/07(日) 22:39:39

    保守
    そろそろノエルもガタが来るかな…?

  • 55スレ主25/09/08(月) 00:10:06

    「………?」

    黒い劫火を障壁に浴びせている中、ノエルは隙間から結界内部を確認した時にふと違和感を覚える。
    結界内部でアルクェイドと共にシエルが抵抗している訳だが、よく見ると何故か片腕を上に掲げているのだ。
    先の衝突ではそんな素振りは一切なかったが、アレは一体何を意味しているのだろうか。
    そう思い、『記憶』の中のあらゆる情報を検索する。しかし、それに該当するような単語も行動も意図も見受けられない。

    「あの女……何を仕掛けようとしてやがるの……?」

    ノエルは『もう一人の自分の人生の記憶』とこれまで培ってきた自前の経験もあって、シエルの手の内は殆ど知り尽くしている。どういう動きをして、どういう傾向で戦法を変えてくるのか、どういう癖があるのか、そのレベルで熟知している。
    数手先の未来予測すらできるほどに、彼女はシエルという女の戦い方を一部の妥協もなく識(し)っていた。
    その自分が知らない“何か”を、あの女は現在進行形でやっている。それが不可解でならない。

    「上に掲げているという事は、上に『何か』あるっての……?」

    上空を見上げるが、白鯨の影と雲が邪魔して何もわからない。動揺を誘うためのブラフかとも考えたが、シエルに限ってそんな意味のない行動はしないしする筈がない。
    一度生じた違和感と疑念は、言いようのない不安となってノエルの心にへばり付く。
    どうにも危ない予感がする。このまま長引かせてはいけない。すぐにでも終わらせなければ、流れが大きく狂わされる気がしてならない。

    「白鯨!もういいわ、今すぐコイツにそれをぶっ放して!早くっ!!」

    ノエルの尋常ならざる焦りを感じ取った白鯨は、充填途中だったエーテルのレーザーを即座に射出する。
    これでも先に放ったものより数段上の威力だ。苦し紛れの障壁ごときを撃ち抜いて破壊する分には十分だろう。そのまま結界も貫通して終わりだ。

    そして、レーザーの雨が再び届こうとした刹那――――――ノエルの耳は、焔の向こうよりシエルの叫びを聞いた。

    「原理血戒25番、ベ・ゼ。
    ――――――罪頸を断て、カルヴァリア・ガルガリン……!!!」

    「――――――は?」

  • 56二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 00:23:15

    ノエルさんは窮地なればなるほど火事場の馬鹿力を発揮するタイプだから
    白鯨を潰されたとしても相打ちに持って行ってくれるのを期待してる

  • 57二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 08:04:18

    保守

  • 58二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 17:22:39

    保守

  • 59二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 23:09:29

    ほし

  • 60二次元好きの匿名さん25/09/08(月) 23:51:04

    ほしゅ

  • 61二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 06:44:13

    休日使って一気読みしてしまうくらい良い作品を読ませていただきました応援しています
    慟哭が心から溢れ出して口が動く限界まで吐き出す鬼気迫る描写に圧倒されます文字で叩きつけられます。この√では本編筋での不義理発言や行動が多くて心が痛んだのでせめてシエル先輩だけでも相討ちで連れて行ってほしいな…と思う次第です

  • 62二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 13:13:30

    このレスは削除されています

  • 63二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 18:47:45

    このレスは削除されています

  • 64二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 19:41:25

    このレスは削除されています

  • 65二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 20:02:41

    このレスは削除されています

  • 66二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 20:06:04

    白鯨の回想があるなら十四の石の回想の期待できそう
    十四の石のポテンシャルをここまで引き出した例も中々ないだろうし

  • 67二次元好きの匿名さん25/09/09(火) 23:42:38

    このレスは削除されています

  • 68二次元好きの匿名さん25/09/10(水) 00:16:15

    『でもお前(シエル/エレイシア)は絶対に消さないといけない。あの街から始まった因縁は自分で始末をつけないといけない。』
    これぐらいは矜持は最低でもあるだろうし、説得は聞き入れられない
    なんなら黒炎に対するノエルの自意識がまだ「炎」から「焔」に変わってない時点で自壊覚悟でもう1段階ギアが上がりそうだし

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