- 1◆EPynOvGJx225/10/04(土) 18:41:24
- 2◆EPynOvGJx225/10/04(土) 18:43:15
- 3◆EPynOvGJx225/10/04(土) 18:46:07
ざっと2スレ分くらいのあらすじ
アメジオはミスコン会場の控室でサンゴと殴り合い敗北、頬を殴られ気絶する。目を覚ますとエクスプローラーズ本部の一室に拘束されており、現れたルーベラとインディにノノクラゲによる拷問を受ける。体に痺れが残るも介抱しにきたオニキスに目潰しをし部屋を脱出する。
廊下を這い、女子トイレや物置に隠れるが、アゲートに発見され平手打ちを受けて気絶する。次に目を覚ますと四肢は金属の枷に覆われ装置に拘束されていた。そこへスピネルとアゲートが現れ、アメジオは被検体として扱われていると知らされる。スピネルによって一年間の真相が明らかになり、アメジオとフリードが島の研究所で人間をポケモン化する研究に利用されていたと判明する。ポケモン化の進行によりアメジオの体には高い治癒能力が備わるも、副作用により体の成長は止まっていた。 - 4◆EPynOvGJx225/10/04(土) 18:48:10
スピネルはクムリ山で捕獲したユクシーを操りアメジオとフリードから実験に関する記憶を奪っていた。再びアメジオは記憶を奪われ、RVCと敵対していたころに巻き戻る。そこへハンベルとソウブレイズが現れ、装置を破壊してアメジオを救い出す。スピネルはテレポートで逃走する。
立ちはだかるルーベラとインディに勝利し、RVCやジル、コニアと合流する。記憶を失ったアメジオはRVCとの協力を拒んでいたがハンベル達に説得される。物置でユクシーを発見しケースを破壊して連れ出そうとするが、漏れ出したラクリウムの煙を吸ったアメジオは暴走してフリードを攻撃してしまう。やがて力尽きて意識を失い、ブレイブアサギ号の一室で目を覚ます。
フリードから自分がしたことを知らされ衝撃を受ける。フリードからラクリウムは人間をも狂暴化させるという仮説を聞いた後、父クレイブが現れる。再会を喜ぶクレイブに抱きしめられるもアメジオは拒絶する。さらに祖父ギベオンが消失したという事実を聞かされ動揺していると、そこへハンベルとソウブレイズが現れる - 5◆EPynOvGJx225/10/04(土) 18:51:41
続き
「アメジオ様。単刀直入にお聞きします。アメジオ様はスピネルに拘束される前、どちらにいらっしゃいましたか?」
「だからギベオン様と謁見していただろう!お前もその場にいた!」
アメジオが声を荒らげると、ハンベルは一呼吸置いた後、冷静な口調で告げた。
「アメジオ様。あなたは記憶を失っています」
再び部屋に沈黙が流れた。父やフリードはアメジオ同様目を見開き、アメジオとハンベルを交互に見つめている。
ハンベルは悩ましげに深く息をついた後、ひとつひとつ確認するように語り始めた。 - 6◆EPynOvGJx225/10/04(土) 18:54:00
「アメジオ様は当時、スピネルの動向を調べておいででしたね。あの後アメジオ様はナッペ山でスピネルに嵌められ、ギベオン様から謹慎処分を受けたのです」
「謹慎処分だと......?そんな記憶......」
アメジオは言いかけてやめた。自分から記憶を失っている事を肯定したくはなかったからだ。
「それだけではありません。アメジオ様はスピネルがブラッキーにラクリウムを使用して暴走させたのを目撃し、ラクリウムに不信感を持つようになりました」
アメジオの頭に本部での出来事が浮かんだ。スピネルの部下が用いたストロングスフィア。あれから放出されたピンクの煙はやはりラクリウムなのだろう。そしてそれを吸って本能のままに戦うナゲキとダゲキの姿は見ていて気分のいいものではなかった。
- 7◆EPynOvGJx225/10/04(土) 18:56:09
「アメジオ様はギベオン様がラクリウムを使うことを止めさせる為、RVCと協力してラクアでギベオン様と対峙しました。そして見事ギベオン様を倒し、テラパゴスによってラクアのラクリウムを消失させました。その際、ラクリウムと共にギベオン様のお体は消え去ってしまったのです」
「嘘だ……!そんな……こと……」
信じられるわけがなかった。記憶を失い、その失った記憶の中で既に祖父が亡くなっている事実など、とても受け入れられることではない。
「ブレイ」
いつの間にか隣にソウブレイズが立っていた。
「ソウブレイズ......」
アメジオは相棒の顔を見つめた。
※アメジオはdice1d3=3 (3)
(1.黙り込む2.泣く3.冷静になる)
- 8二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 18:57:04
続き読みたかったので嬉しいです!
ありがとうございます - 9◆EPynOvGJx225/10/04(土) 19:07:34
- 10二次元好きの匿名さん25/10/04(土) 19:12:50
ここのアメジオどうなるか気になってたから再開ありがたい
- 11◆EPynOvGJx225/10/04(土) 21:39:35
- 12◆EPynOvGJx225/10/04(土) 22:20:12
記憶を失っているだけではなく、一年間も行方不明だったとはどういうことだろうか。突拍子もない発言に聞こえるのに父の顔は真剣で、とても嘘をついているようには見えない。
「私は仕事を辞め、ジルさんやコニアさんのようにお前を探し続けていた。どんなに探しても痕跡すら見つけられなかったが、一昨日の夜にハンベルから連絡が来て、お前がRVCの元にいて無事だと知った」
クレイブはアメジオの肩にそっと片手を置いた。
「記憶にはないだろうが、お前は昨日イベント会場で用事を済ませた後、仲間と落ち合うことになっていた。だから私もその場に駆けつけたんだ」
父の姿をよく見ると、服装がラフなだけではなく髪のセットも大雑把だ。社長を退き、身だしなみもままならず駆けつけたのだろうか。
- 13◆EPynOvGJx225/10/04(土) 22:32:18
「だが会場にお前の姿はなく、代わりにフリード博士と子供達を見つけた。だが彼らはスーツを着た怪しい男達に連れていかれてしまった。すぐにハンベルに連絡し、ジルさんとコニアさんは彼らの跡をつけた。情けないことだが、足でまといの私は安全な場所に待機していた」
「その安全な場所ってのがこのブレイブアサギ号って訳だ」
後ろに立つフリードが言った。
「一昨日オリオ達に連絡したんだが、あいつらソッコーで仕事を辞めて駆けつけてくれてな......いや、今細かいことはいいか。とにかく、アメジオが仲間になったことは俺たちの仲間にも伝えてあったから、あとの説明なり何なりは全部ハンベルさんが上手いことやってくれたんだ」
フリードの言葉にハンベルは軽く頭を下げると、アメジオに向き直る。
「アメジオ様、今はまだご納得いただけなくて当然かと存じます。ですが、彼らと話しているうちに段々と分かってくるでしょう。アメジオ様がRVCと協力し、彼らを信頼していたという事実を」
ハンベルが言い終えた時、ドアがノックされた。
※来たのはdice1d4=3 (3)
(1.オリオ2.モリー3.マードック4.ランドウ)
- 14◆EPynOvGJx225/10/04(土) 22:43:25
- 15◆EPynOvGJx225/10/04(土) 23:48:44
昨夜は確かに空腹を感じていたはずなのに、今は少しも食欲が湧かなかった。特にアメジオの心を重く沈めるのは、尊敬する祖父が消失したと告げられた事だった。
「アメジオ様、朝食をいただきましょう」
ハンベルに言われ、アメジオは渋々部屋を出た。皆の後に続いて廊下を歩き、広い部屋に辿り着く。
「あ、アメジオ!」
「目が覚めたんだね!よかったあ!」
部屋に入るなり、椅子を運んでいたドットとリコが駆け寄ってきた。
「「アメジオ様!」」
奥から皿を抱えたジルとコニアが現れ、アメジオの顔を見るなり皿をテーブルに置いて駆け寄ってくる。
「体調はどうですか?」
「ご無理はなさらないでくださいね」
アメジオが入り口で囲まれ文字通り立ち往生していると、背中に何かがぶつかった。
- 16二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 00:05:03
食欲ないのポケモン化の副作用とかかと思った…普通にショックだからか
- 17◆EPynOvGJx225/10/05(日) 08:47:57
- 18二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 09:20:57
このレスは削除されています
- 19二次元好きの匿名さん25/10/05(日) 16:09:10
そういやウルトってアメジオを女子だと思ってたっけ?だいぶ懐かしいな
- 20◆EPynOvGJx225/10/05(日) 17:31:58
アメジオは目を伏せた。どう考えても初対面としか思えないのに、この少年のことも自分が忘れてしまっているだけなのだろう。
「ブレイッ」
隣に立つソウブレイズがウルトに向かって低く鳴いた。
「な、なんだよ......あ、ロイ!」
ウルトは廊下を歩いてきた人物に視線を移した。
「アメジオ!起きてたんだね!」
ロイはアメジオに駆け寄り笑顔を見せた後、壁際のウルトに向かって不満気な顔をした。
「ウルトってば一晩で展望室散らかして!食べ物の匂いに釣られて出ていってぼくにだけ片付けさせないでよ!」
「う、うるせえ!よくもオレ様を会場に置いてきやがって!」
「だから置いていったんじゃなくてエクスプローラーズに捕まってたんだってば!」
- 21◆EPynOvGJx225/10/05(日) 18:23:53
- 22◆EPynOvGJx225/10/05(日) 23:04:23
オリオに進められるままアメジオとクレイブは細長いテーブルの真ん中奥の席に座った。手伝おうとしたハンベルもオリオに制されてクレイブの隣の端の席に座る。
「ポケモン達はあそこでくつろいでるよ。マードックがフーズと木の実をたっぷり用意してくれたんだ」
オリオが顔を向ける方を見れば、壁際の床に陣取ったポケモン達が美味しそうに食べ物を頬張っていた。
ミーティングルームでは狭いのでキッチンで食事を取っているポケモンもいるそうだが、ソウブレイズとボールから出したアーマーガアはアメジオの後ろから動かなかった。
「二体とも久々にアメジオに会えて嬉しそうだな。沢山あるからたっぷり食べてくれ」
マードックが運んできた皿をアメジオの後ろの床に置いた。アーマーガアは木の実をついばみ、ソウブレイズは壁にもたれて長い刃で器用に食べ始めた。
- 23◆EPynOvGJx225/10/05(日) 23:32:59
(あれは......!)
もう一度壁際のポケモン達をよく見ると、マスカーニャやウェルカモの影でテラパゴスが美味しそうに木の実を食べている。自分が奪おうとしていたポケモンがすぐ側にいることに緊張が走ったが、さらにその隣でむしゃむしゃとポケモンフーズを頬張るマイナンを見つけそちらに気を取られた。
(マイナン......!見つかったのか)
アメジオがマイナンを見ていると、フリードがキッチンから取ってきたのかジュースのパックを片手に話し始めた。
「そういやエクスプローラーズのアジトでアメジオが倒れた後の話をまだしてなかったな。ジルとコニアにアメジオとユクシーを抱えて先に脱出してもらおうと話してたら、マイナンが足元にひょっこり現れてな。何事もなく元気そうで安心したぜ」
「マーイ!」
名前を出されたマイナンが口に入れた物を飲み込むと手を上げて返事をした。
「ユクシーはまだ意識が戻らなくてな。救護室のベッドに寝かしてある。今朝のモリーの話じゃ呼吸も安定してきたしそろそろ起きる頃だそうなんだが......」
アメジオはユクシーの話題に眉をひそめた。
※アメジオから見て左側に座るのはdice1d5=3 (3)
(1.リコ2.ロイ3.ドット4.モリー5.ランドウ)
- 24二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 07:09:02
マイナン無事で良かった
- 25◆EPynOvGJx225/10/06(月) 08:34:02
やがて準備が終わり、全員がテーブルを囲んで朝食を食べ始めた。朝食にしては豪華で美味しそうなメニューが並んでいたが、食欲のないアメジオは目の前のパンケーキやサラダから目を逸らし周囲の様子を伺った。
向かいに座るジルとコニアはRVCのメンバーと自然に会話している。たった一晩でこの船にすっかり馴染んでいる様子だった。アメジオは孤独を感じ、黙って空っぽの取り皿を見つめた。
「アメジオ?どうかした?」
食べ始めないアメジオに気づいたのか、隣に座るドットが不思議そうな顔でこちらを覗き込んでくる。
「まだ本調子じゃない感じ?食欲ないならこっちのリンゴ食べる?」
ドットはピックの刺さったリンゴが乗った皿を差し出してきた。
dice1d2=2 (2)
(1.取る2.取らない)
- 26◆EPynOvGJx225/10/06(月) 16:59:12
アメジオは差し出されたリンゴを受け取らなかった。
「あっ、ごめん……リンゴ好きじゃなかった?」
気まずそうに謝るドットに返事もできないでいると、その様子に気づいたのか全員が手を止めアメジオを見る。部屋は静寂に包まれた。
「皆さんにお伝えしたいことがあります」
静寂を破ったのはハンベルだった。落ち着いていながらはっきりとした口調で、先程アメジオが目覚めた部屋で話したことをもう一度全員に向かって語り始めた。
「以上はあくまでも仮説に過ぎませんが、十分にありえる話だと思います」
ハンベルが語り終える頃には、皆の表情は驚きと戸惑いに変わっていた。
「そんな......アメジオが今までのこと全部忘れちゃったなんて……」
リコは顔を暗くして俯いた。
「アメジオ様の記憶を奪ったなんて許せません!」
ジルが椅子から勢いよく立ち上がり食器がカチャリと揺れる。
「スピネルが犯人だとして、なんで記憶を奪うなんてこと……」
モリーが険しい顔をして口を開いた。
アメジオはdice1d2=1 (1)
(1.頭を整理する2.考えがまとまらない)
- 27◆EPynOvGJx225/10/06(月) 23:20:12
アメジオは今まで聞いた話を頭の中で並べ整理した。
「俺はラクアを出る時に仲間とはぐれ、一年間行方不明だったと聞いた。俺にはその間の記憶さえ残っていない......」
アメジオが言うと、左端に座るフリードが口を開いた。
「その件に関しては俺も同じだぜ。実は俺もアメジオと同じで一年間行方不明だったんだ。俺もその間の記憶はない」
「なんだと......!」
アメジオが驚くとフリードは説明を始め、数日前にフリードと無人島で過ごしており、マイナンと共に脱出したという話を聞かされた。
「――それでマイティGに助けられて、俺達は裸で港に降り立ったって訳だ」
「は、裸で!?」
フリードの隣に座るウルトがやけにオーバーなリアクションをとり、なぜかアメジオのことだけをちらちらと見ている。
「ああ。あの時はマイナンが近くに落ちてた服に気づいてくれて助かったぜ」
「あの服拾ったやつだったんだね。通りでアメジオがあんな格好してた訳だ」
ロイの台詞にアメジオは眉をひそめた。
dice1d2=1 (1)
1.あんな格好について聞く
2.下半身の違和感に気づく
- 28二次元好きの匿名さん25/10/06(月) 23:24:13
これ2だったらまだTバック履いてることになってたんかな?
- 29◆EPynOvGJx225/10/07(火) 08:02:34
- 30◆EPynOvGJx225/10/07(火) 16:51:59
「なんだ……?隠さずに話せ!」
アメジオは食い下がった。記憶を失った今、知れることはできるだけ知っておきたかった。
「アメジオ、そんな口の利き方は……」
「お父様は黙っていてください」
アメジオは今になって父親振るクレイブの態度が気に食わず、つい苛立って声を荒らげた。クレイブが黙ると、フリードに向き直ってその顔をじっと見つめる。やがてフリードが観念したように口を開いた。
「その、制服が落ちてたんだ……女子生徒の」
「女子?」
アメジオは聞き返した。
「ああ……だから急遽そのニットやらミニスカートやらを着た訳だ……致し方なくな」
「……!」
向かいに座るジルやコニア、オリオ達RVCが驚く顔がよく見えた。そして隣に座る父やその隣のハンベル、後ろにいるソウブレイズ達が驚いている気配も伝わってきた。
「俺が……そんな格好を……?」
アメジオは湧き上がってくる屈辱に拳を膝の上で握りしめ、わなわなと震えた。
- 31◆EPynOvGJx225/10/07(火) 16:53:40
- 32◆EPynOvGJx225/10/07(火) 16:59:34
「みんななんでそんなに気まずそうな顔してんだ?」
この場で唯一ウルトだけは首を傾げていた。
「てかオレ様思いついたんだけどさ、あん時と同じカッコすりゃあ何かしら思い出したりするんじゃねえか?」
ふとウルトが言い出した提案に一瞬場が静まり返る。次第にアメジオ以外の全員が確かに……と納得するように頷き始めた。
「一理あるかも……前にネットで記憶喪失の人が過去に使ってた持ち物をきっかけに記憶が蘇ったっていう記事を見たことがある」
ドットが顎に手をやりながら真面目なトーンで言った。
「でもアメジオが着てた服もうないよね……どうしよう……」
リコが悩ましげに言うと、またしてもウルトが口を開いた。
「リコの服貸してやればいいんじゃねえか?女子なら似たような服持ってねえの?」
「あ!それならセキエイ学園の制服があるよ!ちょっと似てるからそれを着たらいいのかも!」
アメジオはdice1d2=1 (1)
(1.場に流される2.場に流されない)
- 33二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:00:49
このレスは削除されています
- 34二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 17:19:36
やったぜ
- 35◆EPynOvGJx225/10/07(火) 23:18:03
- 36◆EPynOvGJx225/10/07(火) 23:19:54
- 37二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 23:28:53
惜しいな…
下着は普通の下着なんかな - 38二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 07:58:51
絶対かわいい!でもよく着れたな…
- 39◆EPynOvGJx225/10/08(水) 08:02:44
- 40◆EPynOvGJx225/10/08(水) 08:05:10
- 41二次元好きの匿名さん25/10/08(水) 13:27:56
アメジオ…かわいそかわいいな
- 42◆EPynOvGJx225/10/08(水) 16:48:55
- 43◆EPynOvGJx225/10/08(水) 23:18:36
- 44二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 07:14:07
アメジオには申し訳ないけどこのアメ虐大分興奮するわ
- 45◆EPynOvGJx225/10/09(木) 08:04:24
- 46◆EPynOvGJx225/10/09(木) 16:11:51
「そうなのか……?」
「うん。ボクの母親って過干渉っていうか、凄く心配性でさ。それが鬱陶しくて避けてた時期があった。親に向かってうるさいって言ったこともある。チャンスはあったのに上手く話せなくてさ……それが凄くしんどかった」
アメジオはドア越しにドットを見つめた。親に干渉されなかった自分とは真逆の境遇ように思えたが、ドットの声からは過去に重く悩んでいた事が伺えた。
「でもこの船に乗ってから友達とポケモンに出会って、みんなに支えられて親と向き合うことができた。一度親子でお互いの気持ちを話してみたら、嘘みたいにあっさり解決してさ……アメジオはどう?お父さんと話したい?」
dice1d2=2 (2)
(1.話したい2.話したくない)
- 47二次元好きの匿名さん25/10/09(木) 21:45:01
あの時期までの記憶しかないしまだ話したくない時期だよな
- 48◆EPynOvGJx225/10/09(木) 23:18:22
「さっき歩み寄ってきた父を拒絶したばかりだ……話したって何も解決しないかもしれない」
アメジオは父と向き合うのが怖かった。もし関係が修復できなかったらと思うと、最初から避けてしまった方が楽だと思った。
「俺は息子を放ったらかしにしていた父のことを心の底で恨んでいるんだ……今更許せないかもしれない……」
アメジオは再び顔を膝に埋める。
「でもクレイブさんはアメジオとずっと話したかったんだと思うよ。アメジオが部屋を出て行ってから、すぐにアメジオのこと追いかけようとしてた」
「父が……?」
アメジオは顔を上げた。
「ああ。でもハンベルさんが止めたんだ。少し一人にさせてあげるべきだって」
アメジオはハンベルに感謝した。父が迎えに来ていたら、また拒んでしまっていただろう。
「それで少し時間を置いてからボクが来たって訳。こういう時はあんまり絡みない奴の方が逆に話しやすいかなって」
アメジオはdice1d2=1 (1)
(1.感謝する2.謝罪する)
- 49◆EPynOvGJx225/10/09(木) 23:20:33
- 50二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 07:19:04
ヒロイン度上がらないか
まあアメジオらしいっちゃらしいな - 51◆EPynOvGJx225/10/10(金) 08:02:34
- 52二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 14:59:10
アメジオよりかはできそう
- 53◆EPynOvGJx225/10/10(金) 16:27:21
- 54◆EPynOvGJx225/10/10(金) 19:33:26
「あったあった。ここにマードックがしまってたのを見たんだ。はいこれ」
戻ってきたドットに個包装を渡された。
「これは……クリームパン?」
「これなら食欲なくても食べられるだろ?アメジオ昨日ユクシーを見てクリームパンのこと思い出してたから」
「なっ……!聞こえていたのか……」
アメジオは恥ずかしくなって目を伏せた。
「食べれば元気出るって!ボクもそうだったから」
ドットは目を細め微笑んだ。アメジオは封を開けてクリームパンを取り出す。
「……」
取り出したクリームパンを見ていると、ユクシーの姿を連想した。
「ユクシーはまだ眠っているのか?」
「ああ。朝食を食べ終わったあと引き続きモリーが様子を見てる」
dice1d2=1 (1)
1.記憶について
2.ユクシーから感じとったことについて
- 55二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 00:02:01
保守
- 56◆EPynOvGJx225/10/11(土) 08:31:24
「ユクシーが目覚めれば消えた記憶を戻してもらうことができるかもしれない」
アメジオが言うとドットが頷いた。
「たしかに記憶を消したのがユクシーならできるかもしれない」
「確証はないが、それに賭けるしかない」
「ああ。クリームパンを食べ終わったらみんなにも話してみよう」
アメジオはドットに見守られながらクリームパンをかじる。
「あれ?そういえばポケモン達は?」
ドットがキョロキョロと周りを見渡す。そういえばキッチンで食事を取っているポケモン達がいたはずだ。
「俺が来た時には誰もいなかったが……」
「おかしいな……ジルさんとコニアさんのポケモンがこっちにいたはずなのに」
皆体の大きなポケモン達だ。一体どこに消えたというのだろうか。
dice1d2=2 (2)
1.鳴き声が聞こえる
2.廊下に出て探す
- 57二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 14:15:18
クリームパンやっぱユクシーからなんだ
- 58◆EPynOvGJx225/10/11(土) 16:31:18
ドットがドアを開け左右を見る。
「廊下にもいない……どこに行ったんだろう」
ドットに続きアメジオもクリームパン片手に廊下に出る。
「……もしかすると中を探検しているのかもしれない」
「探検?」
ドットが不思議そうに呟いた。
サイドン達は見た目に似合わず無邪気なところがある。初めての飛行船に胸が高鳴り、みんなで中を散歩していてもおかしくはない。
「……!」
その時、アメジオの耳に何か小さな物が飛び跳ねる音がした。
「今向こうで物音がした」
「えっ!ボクには何も聞こえなかったけど……」
「こっちだ」
アメジオはドットを引き連れて迷わず廊下を進む。
※アメジオが行く場所dice1d3=1 (1)
(1.ドットの部屋2.アメジオが寝てた部屋3.クレイブが泊まってる部屋)
- 59◆EPynOvGJx225/10/11(土) 22:52:08
しばらく歩くと明かりの漏れる部屋を見つけた。
「あの部屋だ」
アメジオは後ろにいるドットに呼びかけた。
「あそこか……ってあれボクの部屋じゃん!」
「そうか……本人が一緒なら入っても構わないな」
「あ、で、でも配信の小道具で散らかってるかも……!」
アメジオは慌てるドットに構わずドアを開いた。
「これは……」
アメジオの目に飛び込んできたのは、サイドン、ゴルダック、エアームド二体が床に仲良く並んで座っている姿……そしてベッドの上で跳ねる小さな彼の姿だった。
「マイ!マイマイ!」
「マイナン……なぜここに」
なぜかミーティングルームで朝食を食べていたマイナンもいた。マイナンはサイドン達に向かって身振り手振りで何かを力説しているように見えた。
「マーイ!マイマイ……マ?」
マイナンはアメジオとドットの存在に気づいた。サイドン達もつられて振り向く。
※アメジオはdice1d3=2 (2)
(1.注意する2.訳を聞く3.ぐるみんに目をやる)
- 60二次元好きの匿名さん25/10/11(土) 23:40:29
保守
- 61二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 01:36:04
ポケモン化でポケモンの言葉がわかるようになったりしないのかな
- 62◆EPynOvGJx225/10/12(日) 08:03:53
「お前達一体何をしているんだ」
アメジオは入り口に立ったまま皆に尋ねた。
「うわ狭!密集しすぎだって……」
ドットはアメジオの隣から部屋を覗き、体を押し合うように座る四体に苦言を呈した。
「マイ!マイマイ!」
マイナンがアメジオ達に向かって必死に訴えかけている。その姿を眺めていると、アメジオの脳内にふとイメージが湧いた。
「お前……誰かを探しているのか?」
「マ!マイマイ!」
アメジオの言葉にマイナンが嬉しそうに足元に駆け寄ってきた。
「マイナンそうなの?……アメジオはどうして分かったんだ?」
ドットは屈んでマイナンに視線を合わせた後、不思議そうにアメジオを見上げた。
※アメジオの答えdice1d2=2 (2)
1.分からない
2.マイナンと気が合うのか…?
- 63◆EPynOvGJx225/10/12(日) 17:17:16
保守
- 64◆EPynOvGJx225/10/12(日) 22:57:14
「マイ!」
マイナンがアメジオの胸に飛び込んできた。
アメジオは一瞬驚いたが、両腕で小さな体をしっかりと受け止めた。腕の中でマイナンがもぞもぞと動き、柔らかい耳が時折頬を撫でる。アメジオは無意識に彼の頭を撫でていた。
「……俺たちは気が合うのかもしれないな」
アメジオがそう呟くと、ドットが立ち上がって呆れた顔をした。
「なんだそりゃ……でも確かに、マイナンとアメジオは一緒に海を渡った仲って聞いたけど……」
ドットはフリードが話した内容を思い出しているようだった。
「フリードにちょっと聞いたけど、元々マイナンにはトレーナーがいたかもしれないって言ってた……もしかしてその人をさがしてるのか?」
「マイ!」
ドットが尋ねるとマイナンは元気よく返事をした。
- 65◆EPynOvGJx225/10/12(日) 22:58:22
- 66二次元好きの匿名さん25/10/12(日) 23:58:25
保守
- 67二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 01:14:02
ちゃんと部下の好きなものを覚えてるアメジオか
- 68◆EPynOvGJx225/10/13(月) 08:31:20
- 69二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 09:41:54
えっ鋭いじゃん
- 70◆EPynOvGJx225/10/13(月) 16:37:14
アメジオはドットの部屋を見渡した。ポケモン達の影に隠れていて気づかなかったが、よく見ると撮影用と思わしき機材が並んでいる。先程ドットも配信の小道具で散らかっていると言っていた。そしてあの着ぐるみ……アメジオは納得して頷いた。
「なるほど、君がぐるみんというわけか」
「ええっ!い、いやその……っ!」
アメジオが言うとドットはかなり動揺した。これでは肯定しているのと変わらない。
「ジ、ジルさんには黙ってて!」
「分かった。口外はしない」
アメジオが約束するとドットはようやく落ち着きを取り戻した。
ふと、指先にくすぐったさを感じた。目をやると、マイナンがアメジオの指先を口に入れてしゃぶっていた。
「……!こ、こら……」
マイナンはアメジオが持っていた残りのクリームパンを全て食べてしまったらしい。アメジオが注意しても、マイナンは指についたクリームを舐めとるのに夢中になっている。
「食いしん坊なマイナンだな……クリームパンはキッチンにまだあるよ。それかマードックに何か作ってもらう?朝食はもう下げちゃったから」
※アメジオの食dice1d2=2 (2)
(1.細い2.健啖家)
- 71◆EPynOvGJx225/10/13(月) 23:15:08
「……そうしてもらえるとありがたい」
アメジオはすっかり食欲を取り戻していた。
「OK!それじゃみんなのところに戻ろう」
「ああ。お前たちも一緒に来い」
アメジオが呼びかけると、サイドン達も廊下をのしのしと軋ませながらアメジオ達の後ろに続いた。途中でキッチンに寄り、置きっぱなしになっていたリコの制服を回収してからミーティングルームへと向かう。
部屋の前まで来ると、マイナンがアメジオの腕から飛び降りて先に中に入った。
アメジオが続いて中に入ると、まだ席にいた皆が一斉にこちらを向いた。
「ごめんなさい!」
RVCが一斉に立ち上がり、アメジオに向かって頭を下げてきた。突然の謝罪に面食らっていると、リコが側に駆け寄ってきた。
- 72◆EPynOvGJx225/10/13(月) 23:16:40
「ごめんねアメジオ……!私達アメジオの気持ち全然考えられてなかった……」
悲しそうに目を伏せるリコにアメジオは小さく息をつくと、ドットが抱えていたリコの制服を受け取った。
「もう気にしていない。これを返す」
アメジオはリコに制服を差し出した。その時、フリードの肩に乗るマイナンに気づいた。どうやらマイナンはフリードによく懐いているらしい。
「ありがとう……」
少し安心した顔になったリコが両手で制服を受け取った。
「俺も苛立って悪かった」
アメジオが謝ると、RVCの面々も安心したのか表情が緩んだ。ふと、リコがアメジオの顔を見つめ始めた。
「アメジオ、口元にクリームついてるよ?」
※dice1d2=1 (1)
(1.自分で拭う2.コニアに拭われる)
- 73二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 08:06:30
保守
- 74二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 12:15:32
保守
- 75◆EPynOvGJx225/10/14(火) 16:48:08
アメジオはハッとして手の甲で口元を拭った。
「キッチンでつまみ食いしたのか?意外と食いしん坊なんだな!」
マードックがよく通る声で言うと、緊張がすっかり解けたRVCの全員が一斉に笑った。
「なっ……!つまみ食いなどしていない!」
反論するとますます笑い声は大きくなる。
「アメジオ様がつまみ食いなんてする訳ないでしょ!」
「そうだそうだ!」
コニアとジルが真剣な顔で抗議するが、それが返っておかしさに拍車をかけたのかさらに笑い声が広がった。
アメジオは頬を熱くしながらちらりと父の方へ目をやった。父も口元にわずかに笑みを浮かべていたが、アメジオと目が合うと咳払いして表情を引き締めた。
「マードック、アメジオがお腹空かせてるから何か作ってあげて」
「おう!お易い御用だ!アメジオ何がいい?」
ドットが言うとマードックは腰に手を当てて嬉しそうにメニューを聞いてきた。
dice1d4=3 (3)
(1.うどん2.紅茶3.木の実4.メロンパン)
- 76二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 17:13:10
きのみ!?
- 77◆EPynOvGJx225/10/14(火) 23:34:29
- 78二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 07:37:56
そんなこともあったな…
きのみで食の好みまでポケモン化かと思ったけどそんなことなくてよかった - 79◆EPynOvGJx225/10/15(水) 08:39:38
保守
- 80◆EPynOvGJx225/10/15(水) 16:51:24
- 81◆EPynOvGJx225/10/15(水) 16:55:58
- 82◆EPynOvGJx225/10/15(水) 22:51:08
- 83二次元好きの匿名さん25/10/16(木) 00:34:28
さてはクリームパン気にいったな?
- 84◆EPynOvGJx225/10/16(木) 08:11:25
「アメジオ、何が食べたい?」
マードックに改めて尋ねられるが、正直味がまともで腹を満たせるものならなんでもよかった。
「クリームパンを頼む……」
先程のクリームパンは美味しかった。早く口直しをしたくてたまらない。
「余程クリームパンが好きなんだな。今取ってきてやるから待ってろ!」
マードックは部屋を出るとすぐに両手にたくさんのクリームパンを抱えて帰ってきた。
「ほら、好きなだけ取れ!」
「あ、ああ……感謝する」
「一つでいいのか?三つぐらい持っていけよ!」
アメジオはマードックにクリームパンを三つ押し付けられた。アメジオは封をひとつ破りパンにかじりつく。不味さに痺れた舌に心地よい甘さが広がった。
- 85◆EPynOvGJx225/10/16(木) 16:48:53
アメジオが一つクリームパンを食べ終えた頃、ハンベルが口を開いた。
「全員集まったことですしそろそろ始めましょうか。アメジオ様や他の皆様も今一度席にお座りください。スピネル打倒のための作戦会議をするといたしましょう」
ハンベルの言葉に場の空気が引き締まる。全員が着席すると、ハンベルが説明を始めた。
「最初に皆さまにお伝えしたいことがあります。ルシアスの六英雄、そしてフリード博士のリザードンですが……今はエクスプローラーズによって囚われています」
全員が息を飲んだ。
「そんな……!六英雄が……」
リコが声を震わせた。
「はぐれたリザードンまで……!」
フリードも手持ちのポケモンが敵に奪われたことに強いショックを受けている。
「彼らは森に隠れたエクシード社の施設に拘束されています。今のところケースに入れられ眠らされているようですが……」
ハンベルは険しく眉を寄せた。
※アメジオはdice1d3=3 (3)
(1.意見を言う2.スピネルに怒る3.クリームパンをかじる)
- 86◆EPynOvGJx225/10/16(木) 23:35:43
「スピネル……勝手な真似を……!」
アメジオは怒りに任せてクリームパンを噛みちぎった。
「早く六英雄とリザードンを助けてあげないと!」
ロイが勢いよく立ち上がると、ハンベルは深く頷いた。
「ええ、ポケモン達の救出を計画の最優先事項にしましょう。スピネルの性格からして施設で我々を待ち構えているに違いありません。昨夜は切り抜けましたが、次は用意周到に我々を潰しにかかるでしょう」
ハンベルの重みのある声に場の緊張が高まる。
(何かいい作戦はないだろうか……)
アメジオは考えを巡らせる。
※アメジオのアイデアdice1d4=1 (1)
1.ストロングスフィアを封じる
2.ここは正面突破しかない!
3.警備システムを破壊する
4.役割分担する
- 87二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 06:52:55
食べながらだけどちゃんと怒ってる!
- 88◆EPynOvGJx225/10/17(金) 08:04:52
「危険なのはストロングスフィアだ。奴らはあれを使ってポケモンを強化してくる。あれさえなければ、俺達の戦力で十分に渡り合える」
アメジオはテーブルを囲む全員を見渡しながら言った。父やRVCの一部のメンバーはバトル慣れしていないが、フリードや成長を遂げた子供たちがいればかなりの戦力になる。だが、それでも常軌を逸したストロングスフィアの力は無視できない。
「ストロングスフィアを無効化する方法か……」
隣に座るドットが顎に手をやり考え込んでいる。アメジオも再び頭を悩ませる。言っては見たものの、そんなことが簡単にできたら苦労はしない。
沈黙が続くかと思われた時、リコがふと顔を上げた。
「ストロングスフィアってラクリウムを利用したものだよね。それならパゴゴの力で消せたりしないかな」
「パゴゴ?」
アメジオは知らない単語に眉を上げた。
「テラパゴスのこと。テラパゴスにはラクリウムを消失させる力があるの」
アメジオはリコに続いて壁際にいるテラパゴスに視線を移した。テラパゴスは皆の視線を浴びて「パァゴ?」と首を傾げている。
- 89◆EPynOvGJx225/10/17(金) 17:06:53
「テラパゴスにそんな力が……」
アメジオはテラパゴスのキラキラと輝く瞳を見つめた。以前対峙した時のように、顔を睨みつけられ威嚇されることはなかった。
「やってみる価値は十分にあります」
ハンベルが賛同すると、フリードが勝気な笑みを浮かべた。
「敵がストロングスフィアを出してきたらテラパゴスの力でラクリウムを無効化してもらう。これを軸に作戦を練ろう。よろしくな、パゴゴ!」
「パァゴ!」
フリードが声をかけるとテラパゴスは嬉しそうに前足を上げて応えた。
「上手くいかなかった時に備えて逃げる手段も考えておきたい。それと作戦に参加するメンバーも決めよう」
アメジオが提案すると、フリードも頷く。
「万が一に備えて飛行船の見張りも必要だな。オリオ達には残ってもらうとして、バトル慣れしたメンバーも確保しておきたい」
※作戦に参加するのはdice1d2=2 (2)
(1.ロイ2.ドット)
- 90二次元好きの匿名さん25/10/17(金) 23:44:42
このレスは削除されています
- 91二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 07:42:10
参加しないほうが船に残るのかな
- 92◆EPynOvGJx225/10/18(土) 08:08:41
「リコはパゴゴと一緒に行くとして、他のメンバーをどうするかだな……」
フリードが腕を組み考え込むと、ロイが口を開いた。
「ぼくはウルトと飛行船を守るよ。ドット、リコ達と一緒に六英雄とリザードンをお願い」
「ボクでいいのか?」
「うん。ドットが行った方がいいと思う」
ドットが少し驚いた顔で尋ねると、ロイは確信するように頷いた。
「おい!何勝手に決めてんだよロイ!オレ様だってずっと飛行船に乗ってるよりポケモン救出しに行きてェ!」
ロイの隣でウルトが机に手をついて立ち上がり子供っぽく騒ぎ出した。
「ドットは機械に詳しいから、もしもの時に敵のセキュリティを突破できるだろ?だからリコ達と一緒に行った方がいい。代わりにぼくらが残って飛行船を守ろう」
「……ちえっ、つまんねえの」
ロイが説明するとウルトは渋々納得したようだ。
- 93二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 14:05:23
保守
- 94二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:09:53
確かに納得だわ
- 95◆EPynOvGJx225/10/18(土) 23:05:57
- 96◆EPynOvGJx225/10/18(土) 23:17:17
「社長……クレイブさんもしばらくは飛行船に滞在してください。ここも安全とは言いきれませんが、一人でいるより危険は少ないはずです」
フリードが社長と言いかけ改めたのをアメジオは聞き逃さなかった。先程から父とフリードからやけに親しげな雰囲気がした。
「すまない。息子の事も助けていただいて、RVCの皆さんには本当にお世話になります」
クレイブはRVC全員に目配せしてから頭を下げた。その様子にフリードは慌てて首を振る。
「そんなにかしこまらないでください!……俺達と息子さんで必ず事態を解決しますから、それまでの辛抱です」
「ああ……私にできることがあればなんでも協力する」
クレイブは顔を上げそう言うと、不意にアメジオを見た。
「アメジオ……気をつけていきなさい」
アメジオは自分にかけられた言葉にハッとして父の顔を見返した。
アメジオの行動dice1d4=2 (2)
1.無言
2.目を逸らす
3.冷たくあしらう
4.とりあえず返事をする
- 97二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 07:40:13
本編の社長思い出した
- 98◆EPynOvGJx225/10/19(日) 08:17:17
- 99◆EPynOvGJx225/10/19(日) 12:53:49
部屋中の視線がユクシーに引き寄せられた。ユクシーは長いしっぽを揺らめかせながら宙を漂っているが、ケースの中に閉じ込められていた時とは雰囲気がまるで違う。
「ユクシー!目が覚めたんだ!」
モリーが驚いて声をあげると、ユクシーはモリーの方へちらりと顔を向けた。
「あたくしを熱心に世話してくれた人ね。どうもありがとう。おかげですっかり調子がいいわ」
「う、嘘!?ポケモンが喋った!?」
モリーが先程よりも声高に驚き、他の全員も目を丸くしてユクシーを凝視した。
「テレパシーか……!」
フリードが呟くと、ユクシーの体はふわりと浮かび上がり、今度はアメジオの前に降り立った。
「さてと……あなたから奪った記憶を返してあげなくちゃね」
「……!」
ユクシーはアメジオに向かって妖しく微笑んだ。
※記憶の戻し方dice1d2=1 (1)
(1.痛い2.痛くない)
- 100二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:19:46
ユクシーの口調意外すぎるわ
ポケダンのイメージが強いからな - 101◆EPynOvGJx225/10/19(日) 23:39:28
- 102二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 07:50:10
保守
- 103◆EPynOvGJx225/10/20(月) 08:09:07
- 104◆EPynOvGJx225/10/20(月) 16:51:54
- 105二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:19:13
保守
- 106二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 07:23:41
色々あったんだけどやっぱり恥ずかしい記憶のインパクトがなあ
- 107二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 16:10:17
全部見られちゃってるねえ
- 108◆EPynOvGJx225/10/21(火) 22:49:03
未だ張り詰めた空気の中、リコが恐る恐る口を開いた。
「記憶が元通り……ってことはやっぱりユクシーの力でアメジオは記憶を失ってたってこと?」
その言葉にユクシーがふわりと体を揺らす。
「そうよ。あたくしはスピネルに操られ、この力をいいように使われたって訳……ああもう!あの男本当に腹立つ!」
ユクシーが怒ると同時に紫色のオーラがユクシーの周囲を取り囲む。その剣幕にリコは仰け反ってしまった。
怒りを顕にした後、ユクシーはふっと力を抜いてエネルギーを放出するのをやめた。
「アメジオ、あなたの口からみんなに真相を話して差し上げたら?あたくしがしてもいいけれど、長々と話すのも疲れるしね」
ユクシーは気だるげな調子で言った。眠っていた頃の弱々しさが嘘のようだ。
顔の火照りが落ち着いてきたアメジオは渋々顔を上げる。
- 109二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 07:40:38
保守
- 110◆EPynOvGJx225/10/22(水) 08:06:32
「……俺はイベントが終わり控え室に向かった後、エクスプローラーズの本部に連行された。機械に拘束され、そこにスピネルとアゲートが現れた。スピネルが告げた事を信じるならば、一年前、俺とフリードはスピネルの手によって島の研究所に連れていかれた」
「おいおい……それってつまり……」
フリードの問いかけにアメジオは頷く。
「俺たちはスピネルによって記憶を消されていた。だから一年間にあったことを何も覚えていない」
アメジオが答えるとフリードは頭を抱えた。
「やっぱり全部あいつの仕業かよ……島の研究所って俺達が泊まった場所だろう?あそこは廃墟同然だったが、やはり少し前までは機能していた訳か……」
フリードは腕を組み考えを巡らせている。
「ラクアを脱出する際、俺とフリード、そしてリザードンは高所から落ちて瀕死の状態になった。リザードンは俺たちとは別の場所に捕らわれたようだが……」
アメジオはそこまで言うとユクシーの方を見た。
「ユクシーは衰弱していたところを捕獲され、俺たちと同じように研究所に連れていかれた」
アメジオが言うと、ユクシーは深くため息をついた。
- 111◆EPynOvGJx225/10/22(水) 08:10:05
「ハア……あたくしあの時のこと少し覚えているわ。森で休んでたら向こうが騒がしくなって、様子を見に行ったら急に全身をピンクのもやに包まれて、途端に気がおかしくなっちゃったの」
ユクシーが言うと、ロイが首を傾げた。
「ユクシーはスピネルが投げたラクリウムスフィアを吸ったってこと?」
「さあね。そこまでは分からないわ」
ユクシーはロイの真似をして首を傾げてみせた。
「パゴゴの力で消しきれなかったラクリウムが混乱で破壊されて気化した可能性がある。それを吸ったのかもしれないな」
フリードは腕を組みながら博士らしく考え込んでいる。
「とにかく、あたくしは混乱して辺りを飛び回っていたの。そしたら目の前にアーマーガアに乗ったアメジオが現れた。あたくしったら敵だと勘違いしてデタラメに技を打っちゃって。おまけに目を開けてちょっぴり記憶も奪っちゃったわ」
ユクシーの説明にアメジオは驚いて顔を向ける。
「そうだったのか」
「あの時あたくし、あくびをしたの。技を受けたあなたは眠ってしまって、アーマーガアから落ちて仲間とはぐれちゃったのよ。悪いことしたわね」
※アメジオの行動dice1d2=2 (2)
(1.怒る2.仕方ないか…)
- 112二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 14:19:01
ここであくび出てくるんだ…!
- 113◆EPynOvGJx225/10/22(水) 16:40:09
- 114◆EPynOvGJx225/10/22(水) 23:00:01
- 115◆EPynOvGJx225/10/22(水) 23:08:58
「んだよそれ!んなことできんのかよ!」
ウルトが声を上げた。皆も信じられないと言った顔をしている中、アメジオは説明を続けた。
「人間の遺伝子をラクリウムを通じてポケモンの遺伝子に組み替えることができるらしい。現に俺とフリードはポケモンの遺伝子情報の入ったラクリウムを体内に取り込み、既に遺伝子の一部がポケモンに組み替えられてしまっている」
「はあ!?そりゃ一体どういうことだ!?」
冷静だったフリードが思わず立ち上がって驚く。無理もない反応だろう。いきなりポケモンになっていると告げられ驚かない人間の方が少ない。
「昨日あなたとアメジオがラクリウムを吸って様子がおかしくなったでしょう?それがポケモン化している何よりの証拠ね」
ユクシーが言うとフリードは額に手を当てて項垂れた。あまりに突拍子もない話に参っているらしい。
「だが俺よりもフリードはポケモン化が進んでいない。その証拠に傷の治りは早くはないだろう?俺の傷がやけに早く治るのは、ポケモンが持つ治癒能力が備わったからだ」
「そ、そうなのか……?いや、まさかこんなことになるとは……」
フリードは頭を抱えている。
「そうだ……!リコ、体調は大丈夫か」
アメジオはハッとしてリコを見た。
- 116二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 07:29:18
ポケモン化って戻らないんかな…
戻れるとしてもなんらかのデメリットありそう - 117◆EPynOvGJx225/10/23(木) 08:01:50
「わ、私?別に大丈夫だけど……どうしたの?」
「あのストラップはどうした?」
アメジオは焦った声で尋ねた。
「ス、ストラップ……?ああ、バイトで貰ったミスコンのノベルティのこと?あれならホテルに置いてきちゃったけど……」
「そうか……実はあれにもラクリウムが含まれているんだ。持っていると徐々にラクリウムが放出され、所有者をポケモン化させてしまう」
「う、嘘!」
リコは胸の前に両手を当て、顔に恐怖の表情を浮かべた。
「リコがホテルの風呂場で転んだ時、傷が一瞬で癒えたのはそのせいだ。そもそも倒れたのもラクリウムの影響で体調が不安定になっていたからだ。ストラップに含まれているラクリウムは微量で、すぐに体から抜けるとスピネルは言っていたが……」
※dice1d3=1 (1)
1.「体調が安定しているならもう問題ないだろう」
2.「念の為後でモリーに診察してもらった方がいい」
3.「リコ、自傷しろ」
- 118二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 16:44:57
保守
- 119◆EPynOvGJx225/10/23(木) 16:54:18
「体調が安定しているならもう問題ないだろう」
アメジオが言うとリコはほっと胸を撫で下ろした。
「よかった……でもストラップがまだホテルに残っているかもしれない。連絡してすぐに処分してもらわなくちゃ」
すぐにリコはスマホロトムを取り出した。
「イベントのノベルティなら今もストラップを持っている人が大勢いるはずだ。健康被害が出ているのならネットに書き込まれそうなものだが……」
クレイブが言うと、ドットが腕を組んだ。
「スピネルお得意の情報統制か……」
ドットが冷静な口調で言うと、ショックを受けていたフリードが顔を上げた。
「心配だが、ストラップの件に関しては被害が甚大にならないように祈るしかないな」
フリードはそう言うとユクシーに向き直った。
「俺たちは一年間研究所にいたと言うが、その時の記憶を戻してもらえれば研究について何か分かるんじゃないか?」
※アメジオの反応dice1d2=2 (2)
(1.同意する2.苦い顔をする)
- 120◆EPynOvGJx225/10/23(木) 23:11:32
- 121二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 07:24:04
おしい
- 122◆EPynOvGJx225/10/24(金) 08:18:28
- 123二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 17:01:26
スピネル…
- 124◆EPynOvGJx225/10/24(金) 17:54:37
「スピネルは自分以外の人間を信用していないからな。いつも薄ら笑みを浮かべて外ヅラだけはいい冷徹なサディスト……それがスピネルだ」
アメジオの言葉に隣にいるクレイブがビクリと反応した。息子があまりに辛辣な言葉を使うので驚いているらしい。父に何か言われるかもしれないと構えていると、ユクシーがアメジオの目の前にふわりと飛んできた。
「同感!あの男の本性を世にさらけ出してやりたいものだわ!」
ユクシーの体が再び紫のオーラで包まれる。顔は眠ったように動かないのに、そのおかげで怒っていることがよく分かる。
「アメジオとユクシー、なんか気が合うみたいだね……」
リコが小さく呟くと、ユクシーにも聞こえたらしい。
「あたくしとアメジオ、それとフリードは一年間ずっと一緒に過ごしたんだもの。二人は覚えていないでしょうけど、あたくしからしたら少しは友情を感じているのよ?」
そう言ってユクシーはひらりと身を翻して見せた。
- 125二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 23:20:01
保守
- 126二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 07:50:46
一緒に過ごした…確かにな…
- 127◆EPynOvGJx225/10/25(土) 08:03:24
アメジオは知っている情報を全て共有しようと思い口を開く。
「俺とフリードが島を脱出し、港についてからの行動は全てスピネルに監視されていた。サンゴで俺達を釣り、イベント会場で捕らえる計画だったらしい」
「それじゃ最初から全部あいつの手のひらの上だった訳か……罠にまんまと引っかかっちまったな……」
フリードが頭の後ろを掻きながらため息をついた。顔はすっかり疲れ切り、首元の痣や手元の傷も相まってかなり弱っているように見える。
「あたくしもあなた達より前に島を逃げ出したのだけれど、途中で体力がなくなって街近くの森で倒れてしまったの。そこにスピネルの部下が現れて捕まってしまった……たしか名前はルーベラとインディだったかしらね」
「あの赤と青の男女のことか……男が抱えてた黒い鞄の中身はユクシーだったんだな」
フリードが納得したように腕を組みなおす。
「あたくしとしたことが……二度もあいつらに囚われるなんて……ああもうムカつく!絶対に許せない!」
当たり前のことだが、ユクシーはスピネルとその仲間に対し相当な怒りを持っているらしい。怒りを顕にする度に身にまとうエネルギーが、いつか爆発して周囲をねんりきで破壊するかもしれないとアメジオは懸念した。
(ユクシーをたしなめるか……)
※たしなめ方dice1d4=4 (4)
(1.無難に2.冷静に3.キザに4.無茶に)
- 128二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 14:23:25
保守
- 129◆EPynOvGJx225/10/25(土) 16:28:58
- 130◆EPynOvGJx225/10/25(土) 22:56:42
「やり方ってものがあるでしょう!?この……ッ!」
ユクシーの長い二本の尾が勢いよくアメジオに向かって振りかざされた。
「かはッ……!?」
バシン!という乾いた音と共にアメジオの顔がぐるんと後ろを向いた。ユクシーの尾は思い切りアメジオの頬を打ち、頬は尾の先の形に赤く染まった。
「アメジオ!」
隣にいるクレイブが驚いて声を上げた。対してユクシーは先程のアメジオのように平然とした顔をしている。
「もう……次から気をつけなさいよ」
ユクシーは何事もなかったかのようにふいと顔を逸らす。アメジオはひりつく頬を抑えながら何とか前を向いた。
(頬を打たれるのはこれで何度目だろうか……)
アメジオは痛みを感じるより、どこか懐かしい気持ちになって遠くの壁を見つめた。
- 131二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 01:46:02
微妙にアメジオがツイてない流れになること多いな…
- 132二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 08:04:24
保守