【わたなれ】ヒロイン4人がれな子と結ばれるも悲惨な死別に至った√から逆行してきた世界 Part2

思ったより伸びてくれて嬉しい

ss、妄想なんでもありです

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>>7>>8のネタで妄想してみました

高校入学初日

あの人間離れした、御伽噺の世界から出て来たお姫様のような少女を見た瞬間

わたしは様々な出来事を思い出した

最初は痛い妄想かと思った、色々現実味がないし…

妄想の中では、わたしが幾つもの世界で女の人と恋人になっていた

いや、相手女だぞ？しかもどの相手もわたしなんかが恋人なんて烏滸がましい天上の存在だぞ？

わたしが恋人なんてムリムリ、無理に決まってるだろ？

けど、彼女達と過ごした日々はすごく幸せだった

そして地獄だった

何で…？

真唯、何でこんな所に倒れてるの？

わたしを抱えて屋上から飛び降りた時みたいに、運が良くてちょっと強い風圧で倒れただけだよね？

……わたしを守れて運が良かった？何言ってるの…そんなわけないじゃん

わたしなんかより、真唯の方がずっと生きるべき人なんだよ…お願いだから起きてよ…

紗月さん

いつもクールぶってるけど、体まで冷たくなる事ないんだよ？

いつも冗談みたいな事言うけど、こういう笑えない冗談はやめてよ

紗月さん…いつもみたいに叩いてよ

紫陽花さん、香穂ちゃん

やめて……お願いだから、友達同士で傷つけあわないで

わたしが、わたしさえいなかったら

>>15

これはただの妄想かもしれない

でも、もしわたしが関わったせいで彼女達が死ぬのなら…

わたしは彼女達には関わらない

そう決めた

決めたのに…

一人屋上で夢想をしているわたしの前に、また真唯は現れた

真唯が言うには、これは運命らしい

そして紗月さんも、紫陽花さんも、香穂ちゃんもまたわたしの周りに集まってきた

わたしはみんなから遠ざかろうとしているのに、どんなに離れようとしてもわたしを連れ戻しに来る

やめてよ、何でこんな卑屈なだけの無価値な女にみんな構うんだよ、放っておいてよ…

…これも運命だっていうの？

良いよ、分かった

だったら運命と戦ってやろうじゃん

今度は絶対に、わたしがみんなを守るんだ

>>16

よかった、真唯

今度はちゃんと守れた

全身が砕け散るみたいに痛いけど、真唯を守れたんなら世界で一番の運の良さだ

これ以上のラッキーなんてないよ

…あ、真唯が泣いてる

どうしよう、何か言わなきゃ…なんかいわなきゃ…

…またか、またやり直さなきゃいけないのか

良いよ、とことん付き合ってあげるよ

紗月さん、わたしの事好きにならないって言ったのに…

まぁ、わたしも紗月さんの事好きになっちゃったから人の事言えないんだけどね

大親友のままならこんなに泣かなくても…いや、泣いちゃうか

わたしなら大親友の紗月さんが血を流してたら、もっとみっともなく泣くし

ああ、紗月さんを泣かせたくなかったのに…

紫陽花さん、香穂ちゃん

わたしの力じゃ二人を止める事は出来なかった、ごめん

でも、二人の死だけは避ける事が出来た

最悪の事態だけは回避できたんだ、体を張った甲斐があるっていうもんだよ

だからさ、その…泣かないでっていうのは、無理かな…

また戻る感覚がやってくる

何度目だっけ？何か意識がどんどん消えていく感じがする

今度は覚えていられるかな？わたし…

紫陽花さんでれな子病死ルート妄想してみました

瀬名紫陽花は引き籠りだ
甘織れな子……私の天使を失った日から

無気力にベッドに転がり、寝返りを打つと私とれなちゃんと真唯ちゃんの３人の写真が目に入る
照れ屋であまり私達と写りたがらなかったれなちゃんが一緒に写ってくれた貴重な写真だ
あの夏の旅行は楽しかったなぁ…
今でも鮮明に思い出せる、素敵な思い出だ
そして、こんな事に彼女を付き合わせてしまった事をずっと後悔している

れなちゃん……
本当は体が弱いのに、私に心配させないようにそれを隠して私の家出に付き合って
旅行の最中もずっと無理してたんだ……
それなのに、私はれなちゃんの優しさに甘えるばっかりで、何も気付けなくて……

それだけじゃない
私は、れなちゃんと真唯ちゃんの関係を知りながら、れなちゃんに告白をした

今にして思えば、あの家出に付き合わせて無理をさせた事と
真唯ちゃんがいるのに私にも告白されて悩ませてしまったストレスが祟ったんだって分かる
それでもれなちゃんは、私達に真剣に向き合って、私達二人と付き合うという答えを出してくれた
でも…その時には、もう、れなちゃんは……

写真を見る度に涙が出て来る
れなちゃん……れなちゃん……

布団に包まりながら思い出の中に逃避する
……思い出の中のれな子が言われた事を想い出した

「紫陽花さんはどこにだって行けるし、なんだって選べるよ」
「不安ならわたしが一緒にいる」

……れなちゃんは思い出の中でも私に勇気をくれるね

私はベッドから起き上がり、部屋の扉を開けた
そして久しぶりに家から出て


気付いたらあの夏に戻っていた
花火を背に私達に無邪気な笑みを向けてかけよるれなちゃん
私が彼女への恋を自覚した時だ

今更、私に何が出来るか分からない
でも、れなちゃんと一緒ならどこにだって行ける

れな子病死ルート香穂ちゃんverも妄想してみたけど、いまいち香穂ちゃんのキャラが掴めませんでした

やっほ☆あたし小柳香穂
どこにでもいる普通の女子高生コスプレイヤー
そんなあたしが今、人類最古の兵器(石)を握り締めてるのは何でかって？
それはあたしの恋人…れなちんが死んだからだ

れなちんが……死んだ……？
嘘言うのやめてよ……ねぇ？

いくら探しても現実から目を背けようとしてれなちんを探してもどこにもいない
れなちんが死んだという現実が突きつけられるばかりだった

……また甘織さんがいなくなる……

そうだ、あの子になろう
あたしがれなちんになれば、れなちんはずっとあたしと一緒に生きられる

あたしはれなちんのコスプレをして、自分をれなちんだと思い込んだ
喋り方も、仕草も、全部全部れなちんそっくりにして

……？やめてよ、真唯、紗月さん、紫陽花さん
そんな憐憫の目で見ないでよ

分かってるよ、
こんな事したってあたしはれなちんじゃないしれなちんはいないって
でもこうしないと本当に甘織さんがいなくなっちゃう

嫌だよ……どうしてまた置いて行くの？
一人にしないでよ……

ただ石を持つ手をだらしなくぶらつかせながら考える
これが他殺だったならそいつをこれで殴り殺せばいい
でも死因は事故でもない未知の病気だ、彼女の不摂生が原因ですらない、誰も悪くないしどうしょうもない
じゃあこのやり場のないもやもやはどうすればいい？

気付いたらあたしは自分の頭を叩いていた

ガンッ！ガンッ！！ガンッ！！！

あっはは、何かよくわからないけどいいじゃんこれ
頭の中が揺れるのと一緒に思考がぼやけてイライラともやもやも薄れてく

血で汚れきった地面に倒れ込むと同時に、意識がなくなった

甘織さん……また一緒に……


香穂「！！」

気付いたらあたしは河川敷でれなちんとぶん殴り合いをしていた

香穂「……！！」
れな子「えっ、ちょっ、え？」

本物の甘織さんだ、生きてる甘織さんだ
思わず彼女を抱き締め、生きてる証拠を確かめる

れな子「…いきなりどうしたの、香穂ちゃん？」
香穂「あのさぁれなちん、そんなに悩むならいっそ、あたしと付き合わない？」

>>39

>>40

勝手な妄想なんだけど紫陽花さんが思い詰めた挙句にれな子を介護殺人で殺してしまうという妄想を思いついてしまった

紫陽花さんはヤングケアラーの印象が強いからかな

>>54

これ書いてみたいけど何かうまくリュシーちゃんを出力出来ないんですよね

自分も見たいから誰か書いてくんないかな(他力本願)

>>55

介護殺人紫陽花さん書いてみたけど多分こうじゃないと思う

れなちゃんの病状を聞いて私は愕然とし崩れ落ちた

もう何をしても回復の見込みはないらしく、病院に居ても延命治療しか出来ないらしい

れなちゃんは延命治療を拒否して、自宅療養をする事を選んだ

最期は、思い出が詰まった家で過ごしたいって

それから私達はみんなで交代でほぼ毎日れなちゃんのお家へお見舞いに行ってお世話をした

紗月ちゃんはこんな時も前と変わらずれなちゃんに接している

香穂ちゃんはれなちゃんの好きなゲームの話で楽しませている

真唯ちゃんはモデルの仕事をキャンセルしてまでれなちゃんの家に通い続けている

みんなれなちゃんの前では元気そうにしてるけど、れなちゃんがいないと目に見えて落ち込んでいるのが分かる

この前、紗月ちゃんや真唯ちゃんが一人でいる時に泣いているのを見てしまった

れなちゃんは人の気持ちを察するのが上手だから、きっとみんなの本当の気持ちには気付いているんだと思う

……みんなが頑張ってれなちゃんの前では気丈に振舞っているのに

私はれなちゃんの前でそんな演技をする事も出来なかった

もしも私の家出にれなちゃんが付いて来なかったら、病気の発見も遅れなかった

全部私の軽はずみな行動のせいだ

なのにれなちゃん、何で私に優しく笑いかけてくれるの？何で私を一言も責めないの？

分かってる、れなちゃんはどんな時でも人を責める事をしない子だ

でも、一言でも良いから私を責めてくれれば…

>>61

そんな風に、れな子を助けるのに何の役にも立たない自己嫌悪に浸る事で

紫陽花は自分を責め立てて自分の心を守っていた

いつも自分の家のチビ達の世話をしているが、病人の介護はまるで違う

もう、立つ事すらままならない、呼吸をするだけでもすぐ咳き込んで苦しそうで

私達に苦労をかけさせている事に辛そうにしているれなちゃんを見ているのがもう、耐えられなかった

ご家族の人達は私を信用して私達を二人にしてくれている

その信用を裏切って、私はれなちゃんの命を繋いでいる物を…

れなちゃん、どうして？

私はれなちゃんを手にかけたのに、自分の事よりも私を心配するような顔で「自分を責めないで」って…

私ももう逝くけど、私はれなちゃんと同じところには行けないよね

>>59

一応精神が逝ったれな子を手にかける紫陽花さん書いてみた。3巻の紫陽花のお話の表現をベースにしてるからちょっと主観的+過去回想の回し文句ばかりかもしれないので先に謝っておきます。

ストーリーとしては

4巻から10月かそこら辺りで真唯が死んだ→れな子統合失調症を発症→紫陽花がれな子連れて二人で生活→れな子の症状が紫陽花を苦しめる→れな子の介護に限界→介錯

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

れなちゃん。教えて。私は何を選べばよかったの？

「妹！今日も真唯が来るから一緒に遊ばない？」

「れなちゃん…うぅん。お姉ちゃん…私…これから用事があるから」

「そっか！今日は真唯を独り占めしようかなあ〜」

紫陽花はれなちゃんと毎日こんな対話を5年,10年と行っている。俗に言う介護。今日も私はれなちゃんの妹さんを演じている。この前は香穂ちゃんに紗月ちゃん。そして。真唯ちゃんも。

紫陽花はそんなれな子の様子を後目に自分の部屋へと戻る。ソファに腰掛け頭を床のそばまでの高さに置いた。横の机のお茶の入ったコップを手に取り口に近づける。そうして飲もうとしたがコップから大袈裟のように紫陽花の口に入ってきた。口から溢れたお茶をこぼさないとばかりに飲み込もうとしたがつっかえて結局こぼしてしまった。額から髪の毛から伝って水は滴り床に付く。今度は目から髪の毛に伝って水は滴り床に付く。

紫陽花はもう限界だった。

>>64

あの秋。真唯ちゃんが死んだ。自殺だった。彼女の遺書に『自分は他人から好かれる自分を見せているだけだ。もうなんだか生きている意味がなくてね。すまないな紗月、先に行ってるよ。れな子、君に出会えてよかった。…みんなすまない。』と書かれてあった。その後は地獄だった。紗月ちゃんはあの後誰とも話すことがなくなった。自分たちも紗月ちゃんと話さなくなった。それから疎遠になってそれで会うことはなくなった。今どうしてるのかも知らない。香穂ちゃんは最近明るくはつらつとしてきてるらしい。真唯ちゃんの死から立ち直れたって連絡してきた。でも自分たち二人は未だ呪縛を紐解くことはできなかった。

れなちゃんはもう限界だったんだ。嫌われることが、好かれることが、誰かを失うことが。ストレスは蓄積していく。彼女は紫陽花と会った時からずっと無理をしていたのかもしれない。5年もすればれなちゃんのことを何度も考えて、わかった。嫌なことを繰り返したくないからずっと行動をしていたんだ。ずっと良くなる方向に何度も何度も、何度も。

だけど報われなかった。真唯ちゃんが死んだから。

どうしようもなかった。真唯ちゃんが好いたから。

そうして、れなちゃんはおかしくなっていった。香穂ちゃんが真唯ちゃんのコスプレをしたからだ。単純だ。それを真唯ちゃんだと錯覚したからだ。全身から血の気が引くような感覚を今でも覚えている。自分もあの姿を本当にそこにいるかのように一瞬見えてしまったからだ。でもそれ以上に、れなちゃんはそれに「真唯。おかえり」っと言ったからだ。

自分は…

>>65

「あれ、妹？出かけたんじゃなかったの？」

「ううん。ちょっとコスメに時間かかって」

紫陽花は濡れたタオルを持って部屋から出てきていた。

「そうか。とうとうそんなけしょう品に手も出して、妹がさらにかわいくなっちゃうな〜」

「そうだね。これから出かけるからまたねお姉ちゃん」

「はーい。お母さんが帰ってくるまでゲームしてよー！」

リビングの扉を強く閉めた。玄関で靴を履いた。踵に不快感を持ったが気にもせず歩き出した。いつもの買い物道に出て物思いに耽ることが最近の日課になっていた。れなちゃんは目の前の人が別の人に見える。それは誰でもそう見えるそうで、私のことを妹なんて呼んだのはそんなものとして受け流すことが当たり前となっていった。

紫陽花は悪い子だ。極悪人だ。れなちゃんの家族かられなちゃんを奪ったから。れなちゃんの人生を狂わせたからだ。れなちゃんを奪ったからだ。

17の時、真唯ちゃんのコスプレをした香穂ちゃんとれなちゃんと自分紫陽花の3人でデートをした時だ。その時が一番狂ってたのか、落ち着いていたのかはわからない。デートの途中にれなちゃんは真唯ちゃんにキスをした。1分2分は続いていた。あんなに真唯ちゃんを追い求める様子に私は胸が煮えたぎるのを感じた。心を堪えたのは良かったがその後に香穂ちゃんが何か言った。覚えてないけど、それが着火剤に点火した。確か。それが理由でれなちゃんを連れて二人で自由に逃げていった。その日だったか明日だったかは覚えていない。もうなんだか、どうでもよかった。れなちゃんが私に振り向いてくれれば、それでよかった。

>>66

香穂ちゃんから電話…

「はい、もしもし」

「もしもし。元気?どうそっちは？」

はつらつとした声は少し大人びていたように感じる。真唯ちゃんになっていた名残なのだろうか。

「相変わらず。元気だよ。れなちゃんも変わらず」

「あ、はは。まぁそうだよね。…あのね！高校の時サーちんいたじゃん。私たちクインテットの一人の。最近たまたま会ってさ。話したんだよね。そしたらサーちん。『あいつが亡くなったから私は何ごとにもトップに君臨することになったけど、それでもこの傷は癒えない。あいつの亡霊をまだ私は追っているよ。だけども停滞ばかりでは次へ行けない。いつかは変わらなければならない。人はそういうものよ』って。それで。アーちゃんもさ、変わってみない？」

「私は…」

電話を切った。自分もれなちゃんの亡霊を追っていた。行動力をもって良い方向へと導く彼女を追っていた。いつか変わることができる。きっとれなちゃんならって希望的観測で、推測で。憶測でものを言って。でももう変わらなければならないのだろう。

道中の高級なお店に入った。その雰囲気にも自分はものともしない。堂々たる佇まいで商品を見る。

それは紫陽花にとってもれな子にとっても。

「すみません、切れ味のいい包丁ってどこで売ってますか？」

>>67

「ただいま」

「紫陽花さん…おかえり。いつもごめんなさい」

れなちゃんは謝った。何も悪いことはしていないのに。なんでそんなことを言うの。

「れなちゃんは悪くないよ」

「いつも苦しめて。辛い思いをさせて。でも、本当にありがとう」

「うん」

もっと拒んでよ。私はこれかられなちゃんに。

「あのね、れなちゃん」

喉の奥につっかえた言葉を捻り出した。

「もう、限界なの。ずっとこんなれなちゃんに苦しんでほしくない。でもれなちゃんは夢から覚めることはできない。。。一緒に終わりにしよう」

「そうなんだ。もう、終わりか。ずっと。紫陽花さんと一緒だからね。わたしはずっと紫陽花さんの恋人だからね。一緒に真唯のところに行って。3人でまた過ごそう。。わたしが、紫陽花さんを苦しまないようにやる」

その時、この言葉を聞いて紫陽花の中で何が弾けた。気づけば私はれなちゃんの心臓を刺していた。

できれば。苦しまないように。すぐに逝けるように。ちゃんと狙いを定めて。思いっきり。

「れなちゃん、今そっちにいくよ」

これでよかったんだ。本当にこれでよかったんだろうか。れなちゃん。私は何を選択すればよかったの？倒れゆく最中、彼女を見た。わらっ…ていて…よか…

>>57

何か妄想捗っちゃったんで書いたの投下します

小学校の頃から憧れだった甘織さんと高校で再会！しかも同じクラス！

これは運命じゃないか？

そう思って甘織さんに声をかけたら、向こうはすっかりあたしを忘れていた

いや、子供の頃に半年間同じ塾に通ってただけだし、苗字も違うし性格も違うから分かれっていう方が無理があるんだけど…もうちょっとこう…

でも覚えてないって事は新しく関係を作れるって事やん！

そしてあたしはれなちんと新しく友達関係を作り上げていく…つもりだった

は、何？マイマイとアーちゃんからに告白されて困ってる？

あたしとれなちんは友達であって、れなちんが誰と付き合おうと

モテ自慢がちょっとウザイだけであたしには関係の無い事だ

そのはずなのに、この時あたしの頭には言語化出来ないわけのわからない思考がぐちゃぐちゃと駆け巡って一瞬我を失った

気付いたら、あたしはれなちんの頭を石で殴り割っていた

れ、れなちん…？

冗談でしょ、死んだふりなんて笑えないって

れなちんの頭を触ると、血がべちゃっと手にくっついてきた

れなちんは動かない

は、はは、何が人類最古の武器だよ馬鹿じゃねえの？

頭が真っ白だか真っ黒だが分かんないけど、とにかく一色になる

あたし、どうすれば…？

>>73

ここは河川敷、あたしは今まさに石を手にれなちんに殴りかかろうとしていた

香穂「っ！」

恐怖から石を投げ捨てたあたしは、れなちんに抱き着き泣きついた

れな子「か、香穂ちゃん？」

直前まで喧嘩をしていた相手が突然抱き着いて泣き出した事にさぞびっくりした事だろう

でもそれ以上にあたしもびっくりしてる

香穂「れなちんは、何を選ぶとしても自分のやりたい事をすればいいよ

　　　どんな事があっても…あたしが守るからさ…」

そうだ、あたしはれなちんを守るんだ、何からも絶対に

>>74

あれからあたしは、河川敷を通るのが怖くなった

それから石もだ……ちょっと大きな石を見ると

れなちんの血がついた石が脳裏を過って、体が震えて動けなくなる

そんなあたしを見ると、れなちんはあたしを抱き締めて落ち着かせてくれる

あたしはれなちんを殺した罪を償うために、れなちんを全てを懸けて守ると決めたけど

たまに、あたしは生きていて良いのか？と思う事がある

れなちんを殺したあたしが、何でのうのうと生きてるんだろう？

しばらくして、れなちんはマイマイとアーちゃんの二人と恋人になった

あ、あああああああ？？？？？？

またあのわけのわからない感情が脳を支配する

ドロドロの制御できなくなった感情を抱えながら、あれだけ忌避していた河川敷に行き

あたしは石を手に取り、自分の頭を殴りまくった

あぁ、この石、れなちんを殺ったのと同じ石だ……

目を覚ました時、あたしは病院のベッドの上にいた

れなちんが泣きながらあたしを抱いて優しく頭を撫でている

やめてよれなちん、そんな事されたら、あたしれなちんのこと

好きになっちゃうじゃん

>>61

>>62

一応続きっぽいものを書いてみました。

わたなれはにわかなので拙いうえにかなり短い文章ですがそれでも良ければどうぞ。

れな子を殺してしまった私は結局自首することにした。

でも私の望んだ結果は得られなかった。

誰もが私に同情して、香穂ちゃんも紗月ちゃんも恋人だった真唯ちゃんまで。

違う、同情されるべきなのは人殺しの私じゃなくてなんの罪もないのに殺されたれな子なのに。

それなのにれなちゃん本人でさえ私を責めない。

裁判でも未成年で自首をしてということもあって軽い罪にしかならなかった。

その夜独房で私は首を吊った。

れな子「ま、真唯、流石にお仕事の海外出張にまでわたしを連れてくのは…」
真唯「れな子がいないと寂しくて仕事に身が入らないんだ…私の我儘に付き合わせてすまない」
真唯(前の世界では私に会えない寂しさのあまりに死んでしまったからな…もう寂しい思いはさせないぞれな子)

紗月「甘織、今日もお弁当作ってきてあげたから食べなさい)
れな子「ここのところ毎日わたしのお弁当作ってきてくれるのはありがたいんですけど、何か全体的に柔らかい物で構成されてますね…」
紗月(前の世界ではポテチで口の中を切ったのが死因だったからね…)

紫陽花「れなちゃん、そろそろお昼寝の時間だよ～」
れな子「い、いやお昼寝って」
紫陽花「～♪」れな(あぁ～天使の子守歌だぁ…)Zzz
紫陽花(前の世界では徹夜でゲームしたせいで寝不足が原因で死んだからちゃんと寝なきゃね、れなちゃんの寝顔かわいい、天使みたい)

れな子「このゲーム面白そう、買っちゃおうかなぁ」
香穂「どれどれ～どんなん…」(ホラーゲームじゃねえか！)
香穂「これつまんない評判だからやめたほうがいいよ」れな子「えっ、そうなの？」
香穂(前の世界ではお化け屋敷でショック死したし、ホラーゲームなんてやらせられるわけないだろ！)

>>93の逆バージョン

ぎゅー

真唯「れな子…君の方から抱き着いてどうしたんだい？」

れな子「…何でもない、ちょっと甘えたくなっただけだから…」

真唯「はは、今日のれな子は甘えんぼさんだな、かわいいぞ」

れな子(真唯の何でもこなせる上に運の良さもカンストしてて隙が無くて死ぬ要素なんて無さそうに見える

けど信じ難いことに前の世界ではれな子成分…レナニウムが摂取出来ずに禁断症状で死んだ

そんなものが実在するのは未だに信じられないけど、とにかくこうやって定期的に接触しないと真唯が死にそうで不安だ…)

真唯「ところでれな子、そろそろ私の理性が限界なんだが」

バァン(FPSで紗月がれな子を射殺した音)

紗月「約束通り甘織は私が貰うわよ」

真唯「ま、待ってくれ紗月、もう一戦、もう一戦だけ…！」

れな子(前の世界では紗月さんは最後の最後に私に負けたショックで憤死してしまったから今度は勝たせたけど、紗月さんは繊細過ぎるから他にも気を付けないと…

っていうか、わたしこの後どうなっちゃうの！？)

ヒュー(花火が上がる音)

れな子(あ、危ない！)

紫陽花に駆け寄り抱き締めて耳を塞ぐ

紫陽花「れ、れなちゃん！？」

れな子(前の世界では紫陽花さんは花火の音で鼓膜が破れてしまった

明日帰りの電車に乗る時も気を付けなくては…天使の耳はわたしが守るんだ！)

香穂「人類最古のぶｋ」

ぱしっ、ぽいっ(香穂が拾った石を分捕ってぶん投げるれな子)

香穂「うおっ！？反応はやっ、先読みしてたみたい…」

れな子「香穂ちゃん、その辺に落ちてる石を拾うのはばっちいからもう拾わないで！約束して！」

香穂「え、あ、はい」

れな子(前の世界では拾った石の裏側にくっついてた虫に噛まれて死んだからね…)

これ「遥奈がれな子と結ばれるも悲惨な死別に至った√から逆行」とかだったらどうなるんだろう？

遥奈は遥奈で拗らせそうだな

遥奈ver妄想してみたけどよく分からん事になった


お姉ちゃんはあたしにとって光だ
かわいくて、たまにかっこよくて、あたしを優しく照らしてくれる
小さい子供の頃から憧れでお姉ちゃんみたいになりたいとも思っていた

お姉ちゃんが引き籠りになった時は、世界から突然光が消えたようだった
大袈裟かも知れないが、神話の天岩戸隠れみたいだ
お姉ちゃんが引き籠りなった理由が分からなかったあたしは、お姉ちゃんに裏切られたように思えて失望した
けど、お姉ちゃんは戻って来た
弱々しいけど、あたしが好きなあの光だ
それは決して完璧なものじゃなくて、誰かが一緒に居て灯し続けてあげなきゃいけないものだ
だから、これからはあたしが傍で灯し続けてあげなきゃ

高校に入ってからのお姉ちゃんは凄まじかった
真唯先輩や紫陽花先輩と二股どころじゃなく、一体何股してる事か
どう考えたってクズだし倫理的にどうなのって思うところはあるけど、あたしにはお姉ちゃんが輝いて見えた
あんな綺麗に輝かれたら、どうしたって引き寄せられる
姉妹でも恋人にはなれる…でしょ？

>>109

世界からお姉ちゃんという光が消えかけている

お姉ちゃんの恋人達がお姉ちゃんを囲んでいる

真唯「ちょっと早い結婚指輪だが、受け取ってくれるかい？」れな子「うん」

真唯先輩がお姉ちゃんに指輪を嵌める

真唯先輩、紫陽花先輩、紗月先輩、香穂先輩…そしてあたしも同じ指輪を嵌めている

紫陽花先輩が我慢出来ずに泣き崩れた

紫陽花「ごめん、笑ってるなんて、やっぱりできないよぉ」香穂「あたしも、もうムリ…」

二人とも涙を沢山流しながらお姉ちゃんに縋りつく

れな子「紫陽花さん、香穂ちゃん、勝手に先に行ってごめんね」

これから死ぬというのに、お姉ちゃんは穏やかな顔で二人を撫でている

紗月「…まったく、私にこんな思いをさせるのはあなただけよ」

いつもお姉ちゃんにツンツンしてる紗月先輩が慈愛に満ちた、けど何かを抑えるような顔でお姉ちゃんを抱擁し撫でる

れな子「へへ、じゃあわたしは紗月さんのオンリーワンですね」

真唯「あぁ、すまない、私もどうやら限界のようだ」

真唯先輩が笑顔のまま泣いている

真唯「永遠に愛しているよ、私のお姫様」

れな子「わたしの方がもっと愛してるんだからね、お姫様」

お姫様同士のキス…綺麗だ

>>110

みんな泣いてるけど、あたしはどうなんだろう？

れな子「遥奈、おいで」

お姉ちゃんがあたしを呼びよせた

れな子「ごめん、ずっと一緒にいられなくて

わたしが居なくなったら、寂しくなる…って自惚れか

まあ、遥奈にはさ、これからも輝いて生き続けてほしい、わたしよりもずっと」

お姉ちゃんが弱々しい手付きであたしを抱き締めて言った

あたしは、ようやく自分が泣いている事に気付いた

世界はどれだけお姉ちゃんに厳しいんだ？

どうしてあれだけ頑張ったお姉ちゃんが死ななきゃいけない？

どうしてあたしから光を奪う？

光が失われた暗闇の中で、どうやって生きて行けばいい？

認めない、こんな事、あたしは認めない

部屋からお姉ちゃんが顔を出す

まだ、弱々しい淡い光だ

れな子「…遥奈」

遥奈「おかえり、お姉ちゃん」

この光をもう絶対に消させない

二人でずっと一緒に輝いて行こう

>>111

内容的に病死ENDルートでしょうか？

弱々しい淡い光って事はれな子が真唯たちと出会う前まで逆行してるっぽいし、遥奈には頑張って病気か何かれな子が死ぬ原因を断ち切ってもらわないと

他の子たちと比べたら時間の余裕は十分にありそうですし

>>112

とくにレナニウム不足で亡くなる真唯は深刻なレベルですよね？

いや、他の死因もおかしいですけど

真唯「れな子を守護れるのは私を差し置いていないと思うんだが」
紗月「あなたの傍に置いていたらうっかり事故に遭いそうだから駄目よ」
香穂「それにマイマイは結構嫉妬深いから何か拗らせてれなちん刺しちゃいそうだしにゃ～」
紫陽花(香穂ちゃんもちょっと何考えてるのか分からないから怖いんだよね……やっぱりれなちゃんは私が守らなきゃ！)
紗月「だからちょっと目を離したらすぐ死にそうな甘織みたいなのを守るのは自己管理が出来てる私の義務なのよ」
真唯「君も結構ドジだから心配だよ」
れな子(わたしから言わせればみんなの方が死にそうで心配だよ、わたしが守らないと…)
花取(お嬢様方のやりたいようにさせてたらどうなるか分からんばい、やはり毒虫は私がしっかり管理しなくては…)

4ヒロインも中々に曲者だよなれな子が悪で忘れがちだけど

>>132

つたない文章ですが、一応書いてみました。

真唯「れな子、向こうでも一緒になれるかな」

紫陽花「れなちゃん、ごめんね、こんな事しかできなくて」

れな子「二人とも、心配しなくても向こうでも一緒だし、自分を責めないで。」

それだけ私は二人に伝えると、いつものように咳き込んでしまって、そして月の光が照り返す水面に入っていった。

ギスギスクインテット

パシッ
真唯(またか…)ｲﾗｲﾗ(幼馴染だからと多少大目に見ていたが、流石に我慢出来ないな…)
真唯「紗月、前から思っていたんだが…事あるごとにれな子を叩くのはやめないか？」
紗月「急に何よ？」真唯「急じゃないよ、れな子は優しいから我慢しているけど、君に暴力を振るわれるれな子の気持ちを考えた事はないのか？」
紗月「はっ、これが暴力？あなたはこれが暴力に見えるの？」真唯「どう見ても暴力だろう？れな子、こっちへおいで」
れな子「ちょ、真唯…」真唯「よしよし、もう大丈夫だからね」
れな子「あの、真唯、これは大親友の私達なりのスキンシップってやつでして…」
真唯「紗月、君の暴力で万が一れな子が怪我をしたらどうするつもりだい？」紗月「はぁ…」
腸が煮えくり返りそうな思いを、れな子を愛でてどうにか抑え込むがいつまで持つだろうか？

私がれな子の愛で方を一番熟知してるのよ、誰が暴力なんか振るうものか
叩いてるように見えて、痛くないようにれな子の気持ちの良いポイントを的確に撫でているのよ
真唯の馬鹿には分からないでしょうけどね
ほら、このれな子の気持ちよさそうな顔、このかわいさを引き出せるのは真唯でも瀬名でも香穂でもない私だけなのよ
はぁ…可愛すぎて腹が立って来るわ
紗月「真唯、あなた甘織が嫌がってるように見える？」真唯「れな子は優しいからね、嫌そうな顔を見せないように気を使ってるのが分からないかい？」

>>135

分かってるよ、紗月ちゃんがれなちゃんをいじめてるわけじゃないのは

れなちゃんの触り方がとっても優しくて、愛を感じる叩き方だよね

れなちゃんも楽しそうだし、れなちゃんが楽しいんなら私も嬉しい…でも

紫陽花「わ、私も…叩くのは良くないと思うよ」れな子「あの、これは本当に友達同士のじゃれ合いで全然痛くな」

紫陽花「れなちゃん、いたいのいたいのどんでけー」れな子「わぁ…」

紗月「ﾁｯ」

香穂「まぁまぁ、せっかくのお弁当なんだから楽しく食べようよ、こんな話してたらまずくなるよ」

れなちんを殺したマイマイは敵だ、れなちんに暴力を振るうサーちゃんも敵だ、アーちゃんは分からないけど…きっと敵だ

あたしはもう、自分とれなちん以外は信用しない

れなちんを殴ったサーちゃんを今すぐ殴りたい…けど、それはれなちんに迷惑がかかるし、時期尚早かな

ポケットの中で石を握り締める手をどうにか抑え込んだ

香穂「それよりされなちん、面白いお菓子持って来たから食べようよ」

れな子「へー、どんな…石じゃん！わたしの事鶏だと思ってんの！？」

香穂「いいからほら」れな子「はぐっ…あ、チョコだこれ、うまっ」

香穂「うまいでしょ？あたしにも食べさせて、あーん」れな子「あ、あーん…」

バキッ　バギィッ

石チョコをわざと大きな音を立てて噛み砕いて威嚇する、れなちんを害するならこうなるのはお前らだ

>>134

案主さんが想定していたのとはちょっと違うと思いますが書いてみました。

香穂ちゃんが死んでから一週間が経った。

馬鹿だよね、私を殺したと思って自分も自殺するなんて。

私は病院の屋上であの日と同じようにお布団になって過ごしていた。

そしてあの日と同じようにそのまま落ちていった。

ごめんね、真唯、みんな、私このまま生きてく自信ないんだ。

なんか突然に思いついたssを置いておきます。

真唯「れな子、なんで」
私は血が滴る彼女の腹からゆっくりと包丁を引き抜いた
れな子「真唯を人殺しにしたくないし、誰にも取られたくないの」
真唯「何を・・・」
れな子「わからないよね。でも大丈夫、私もすぐにいくから」

まいあじれな心中(？)

何度やり直したかはもう数えていないが、どう動いて必ずれな子が死ぬ運命に行き付く
れな子を救いたくてあれこれ手を尽くしてきたが、もう限界だ…これ以上、れな子が苦しむ姿を見たくない
そんな時、紫陽花が言って来た、れな子と一緒に死にたいと
私も…それに同感した、繰り返される悲劇をれな子と一緒に幕を降ろしたい
これを使えばれな子も紫陽花も苦しむ事なく死ぬ事が出来る
これで３人で一緒に……

目を覚ますと、私の隣で紫陽花が泣いている
そこに息絶えているはずのれな子がいない
どういう事かと紫陽花に聞くと、私にメモを手渡して来た
このかわいい字は…間違いない、れな子の字だ

どうやら、れな子は私達が死なないように細工をしていたらしい

曰く
『二人の気持ちはちゃんと分かってるつもりです。
　でも、大好きな二人が死んだらわたしが悲しい。
　わがままだと思うけど、あえて呪いをかけます。
　わたしの事を諦めて、生きて』

まったく、死に際に姿を隠すなんて君は仔猫ちゃんかな？
紫陽花の顔を見ると、彼女も私と同じ気持ちのようだ

こんな事をされたら、もう君を救うしかなくなったじゃないか

驚いた
そこまでするつもりはなかったはずなのに、私は甘織の首を絞めている
離さなきゃ……そう、思っているはずなのに、手の力は止まらない

甘織が私の腕を掴み、爪を食い込ませて抵抗している
力で敵わないと分かったら、私の胸を叩いてくる
あなた、そんな顔出来たのね
絶対に人を傷付けない甘織が……それが今日一番の驚きよ

甘織が抵抗をやめた
理由なんていちいち言わなくても分かるでしょう？
あなたを殺して私も死ぬなんて、散々使い古された陳腐な台詞だけど
甘織とならそれも良いかと思える
母さんの事は気がかりだけど、今は甘織を優先したい

流石にいつもみたいに優しく迎えてはくれないでしょうね、甘織

れな子ではなくヒロインが病死したルートというのを思いついたので書いてみました
とりあえず沙月さんバージョンです

ベッドに沙月さんが横たわっている
れな子「沙月さんが死んじゃったら私生きていけませんよ」
沙月「ごめんね、甘織、でも私はそろそろ向こうに行かないといけないから向こうで会いましょう」
なんでそんなこと言うの
いつもみたいに馬鹿な事を言ってる私を叩いてよ
沙月「甘織、最期に一つ聞いて欲しい事があるのだけど」
れな子「なんでも聞きますから最期なんて言わないで」
沙月「私、甘織の事が好きみたい。やっと気づいたわ」
そう言うととても沙月さんらしくなくて、最高に沙月さんらしい満面の笑みを顔に浮かべて彼女は静かに眠った

ちょっと浮かんだので書いてみました
SSは苦手なのでキャラの口調とか違ってたらごめんなさい

「れなちん、石っていうのは古来から」
　気づいたらあたしは、石でれなちんを殴っていた。
　河川敷で倒れるれなちん。頭から血を流して、もう息をしていない。
　どうしてこうなってしまったのだろう。
　あたしは、れなちんにここまでする気なんて無かったのに。
「ごめん、ごめんねれなちん」
　あたしは泣いた。泣きわめいた。
　沢山、たくさん泣いた後、どうすれば罪滅ぼしをできるのか考えて、考えて、考えて、
「そうだ」
　あたしは、れなちんの血がついた石で、自分の頭を思いっきり殴りつけた。

　気づいたらあたしは、石でれなちんを殴ろうとしていた。
（え、なにこれ？）
　あたしは突然起きた事態を把握しようとする。けど、勢いよく振りかぶったあたしの腕は、再びれなちんを殴りつけて、頭から赤い血が流れる。
　信じられないけど、あたしは、れなちんを殴る瞬間まで時間逆行して、再びれなちんの息を止めてしまったのだ。

　あたしは、罪悪感で再び自分の頭を石で殴った。
　痛みと共に遠くなる意識。
　で、気づいたらあたしは、再びれなちんの頭を石で殴ってしまうのだった。

>>159

　悪夢のようだった。

　あたしは、それから何度もれなちん石で殴って、自分の頭を石で殴って、再び生きていたれなちんを石で殴ってしまう。

　あたしは途中から未来を変えようと頑張った。

　振りかぶった腕を止めようとした。けど、思いっきり振り下ろした腕は自分では制御できない事が分かった。

　多少なら殴りつける位置をそらす事はできたけど、それでも結果は同じ。

「れなちん、避けて！」

　あたしはれなちんに呼びかけもした。けど、れなちんが少し頭を動かした程度では打ちどころが悪くて、やはり結果は同じ。

　神様、助けて。

　あたしかられなちんを助けて！

　そんなあたしの願いは叶わず、気づけばもうれなちんを二桁になるほど石で殴っていた。

>>160

　どうすればれなちんを助けられるのか、逆行を繰り返しながら、試行錯誤を繰り返し。

　そして、ついに奇跡起きた。

「れなちん、右向いて！」

　あたしは叫ぶ。れなちんは言われた通りに右を向いてくれて、あたしはほんの微修正だけど、逆方向に石で殴りつけた。

　石はれなちんには当たらず、ついに地面を抉る、今までにない結果をもたらしてくれた。

「はぁ、はぁっ」

　あたしは、今までの絶望の分、激しく息を切らして。

「れなちん！　ごめん！」

　彼女をぎゅっと抱きしめた。

「何度も何度も石で殴ってごめん、れなちん。でも、これからは絶対、れなちんの事護るから。何があっても護るから」

「えっと、何言ってるのか分からないよ香穂ちゃん」

　れなちんの反応からして、彼女は何度も逆行を繰り返したわけではないらしい。

　つまり、石で殴られる痛みは経験してないし、経験したのはあたしだけ。

　でも、これでいい。これがいい。

　あんな経験をしたのはあたしひとりで十分だ。

「何でもないよ。ちょっと取り乱しただけだから」

　言いながら、あたしは泣いた。

　今までと違って、嬉しさで涙が流れる。

「よかった、れなちんが無事で」

　あたしの手から、石が離れる。

　石には少し砂利がついてたけど、赤い血が付着する事はきっともう二度とないだろう。

　れなちんが生きてる限り。