Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
【R-18】ここだけ魔法と科学のマジックパンク都市part3【のんびり進行】|あにまん掲示板
[go: Go Back, main page]

【R-18】ここだけ魔法と科学のマジックパンク都市part3【のんびり進行】

  • 1◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:15:38

    ---はじめに---


    魔法が万人の扱える異能として当然の様に存在する未来世界。

    舞台はXX25年の巨大都市、『ミレニアムシティ・Ω(オメガ)セントラル』、最先端の科学が街を雑然と形作る中を、エルフや獣人と言った亜人種や魔法生物が当たり前に行き交う、マジカルサイバーパンクワールド。


    ----------


    ---設定集---


    ここだけ魔法と科学のマジックパンク都市   創造する、魔法が科学と共存する、未来

    ---はじめに---

    魔法が万人の扱える異能として当然の様に存在する未来世界。

    舞台はXX25年の巨大都市、『ミレニアムシティ・Ω(オメガ)セントラル』、最先端の科学が街を雑然と形作る中を、エルフや獣人と言った亜人種や魔法生物が当たり前に行き交う、マジカルサイバーパンクワールド。

    ----------


    設定集

    登録キャラクター一覧
    x.gd

    ---------


    次スレは>>190踏んだ人が建ててください

  • 2◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:16:56

    ---禁止事項---
    ・版権設定の使用
    ・無敵、万能ロール
    ・極端な初見殺し(例:「予兆無く放たれる初見では絶対に見破れない透明な斬撃!」「会話中についうっかり特定のキーワードを言ったら洗脳完了!」等)
    ・極端に対処手段を制限するロール(例:「俺の魔法は全方位火炎放射!回避は出来ないから防御してね!(相手に回避以外の防御手段が無い可能性を考慮していない)」等)
    ・極端にコミュニケーションが困難なキャラクター(例:「俺のキャラは全編手話で会話します」「私のキャラは独自の暗号言語を使って~」等)
    ・即死攻撃(例:「俺の剣で斬られたら耐久不可能な死の概念を食らいます、剣技は素人レベルだから当たらなければ良いよね?」等、そういう問題ではありません)
    ・ロール相手のNG事項に抵触するロールの強要、特にR-18、R-18Gロールの強要
    ・NG事項があるにも係わらず「そういう展開になる」と匂わされているロールに自分から絡みに行き文句を言う行為
    ----------

    ---参加にあたって---
    ・当スレはのんびり進行スレです、流れが早くなり過ぎて、返信のペースが落ちている参加者様が極端にシチュエーションに取り残されている場合は一度返信の自重をお願いする場合があります
    ・1日に10レス分も進めば上々くらいの速度感で、ホスト規制などでの日付跨ぎを気にせず遊びましょう
    ・キャラクターシートの登録は必須ではありませんが、禁止事項には抵触しないようにお願いいたします
    ・キャラクターシートを登録する場合はトリップを使ってください
    -------------

  • 3◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:18:55
  • 4◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:20:09

    (※>>10まで保守)

  • 5◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:21:12

    (※保守)

  • 6◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:22:22

    (※保守Ⅱ)

  • 7◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:23:26

    (※保守Ⅲ)

  • 8◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:24:28

    (※保守Ⅳ)

  • 9◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:25:30

    (※保守Ⅴ)

  • 10◆7H59oAD.0A25/10/06(月) 10:26:39

    (※保守完了)

  • 11魔術機械人形ワイス◆2UaSBn1aSE25/10/07(火) 17:06:47

    立て乙です

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 20:56:44

    《エメ:魔機兵42号機》
    「サイン確認、荷物の受け渡し完了 この度は我が社の製品をお求めいただきありがとうございます」
    【坑道でも戦闘後、損失した両腕を新品に取り換え通常業務に復帰していた】
    【リハビリ代わりに本社の輸送任務の一端を受け持ち、配達先への義体の受け渡しを行っていた】

    「やはり四肢がキチンとそろっている方が落ち着きますね」
    【新品の腕をグルグル振り回し調子を確認する】
    「元出資者様の中には四肢を外しての行為を望む方もいましたが・・・やはり悪趣味なものでしたね」
    【かつての慰安任務の内容を思い出すが、その出資者も今は墓の下である】

    【輸送用の小型バンに乗り、今日の分の業務報告を送信してから発車する】
    「今日はこれで業務は終わりですね 社用車を片付けて街に出ましょうか」

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 22:51:19

    このレスは削除されています

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 23:10:17

    このレスは削除されています

  • 15二次元好きの匿名さん25/10/07(火) 23:13:31

    《エメ:魔機兵42号機》
    (先走ったのでいったん削除)

  • 16ハイジャック犯達◆2UaSBn1aSE25/10/10(金) 20:57:54

    《シチュエーション、戦闘。参加人数無制限。飛び入り参加OK》
    《…………ドドオン!!》
    【突如。都市に爆音が鳴り響く、爆音がなった方を見れば火を放ちながら走る貨物列車が見えるかもしれない】
    犯人a「ボス!フルーの奴がしくじりやがりました!「ブツ」のいくつかがはじけた!列車にも火が付いたらしいです!!」
    犯人ボス「なに!?クソが、あのバカ野郎触れやがったな!!」
    犯人ボス「オイテメェら!!火の鎮火とバカの飛び散った肉片付けとけ!!」
    犯人a,b,c「わかりやした!」
    【怒号が列車の周囲に響き、そのまま貨物列車は走っていく】

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/10(金) 21:30:02

    《エメ:魔機兵42号機》

    >>16

    「うん? どこからか爆発音がしましたね」

    【帰路の途中のバンの中で爆発音を聞き、窓を開け周囲の様子をうかがう】

    【と、高架の上の路線を炎を上げる貨物車を引いた列車が走っているのが見える】


    「・・・”情報照会” ふむ、まだ何も情報がありませんね

    緊急事態であれば人命が掛かっているかもしれませんし、現場に向かいましょうか」

    【アクセルを踏み込みハンドルを切り、踏切から線路に侵入して列車を追い始める】

  • 18白の巨人◆alOn9K39HU25/10/11(土) 11:04:22

    >>16

    「なんじゃなんじゃ……あれは!」


    【ドスンドスンと人気の少ないところを走る白衣の巨人】

    【目標は文字通りの火の車と化した列車だ】


    「何が起こっとるんか知らんが……ワシが行かねば人命が無用に失われる!──それだけは確実!」


    【屈強な巨人であるトルソーも、さすがに暴走列車に追いすがれるほど速くは走れない。線路のルートから、被害が拡大しそうな場所へ先回りを試みる】

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 14:50:36

    《エメ:魔機兵42号機》
    「ふむ? やはり様子がおかしいですね」
    【器用に線路の上をバンで走りながら、前方に見える列車を不可解そうに見つめる】

    「明らかに炎上しているのに停車出来ないのではなく、停車する気がないように見えますね」
    【ふと、一般の乗員ではなさそうな身なりの人間が客席もない貨物の上を慌ただしく動き回るのが見える】
    「ああ、良からぬ者たちに列車を強奪されたのですね」
    【事情をなんとなく察して飛び移るためにアクセルを更に踏み込む】

  • 20ハイジャック犯達◆2UaSBn1aSE25/10/14(火) 20:01:55

    b「速くッ、速く火ぃ消せ!」

    c「わかってる!クソッ、急かすんじゃねえよ!」

    b「あらかた消し終わったな……とりあえずボスに報告を……」

    a「……ん?」

    b「どうした?」

    【その時、犯人aの瞳が>>17>>18>>19をしかととらえる】

    a「……ッ!!」

    a「ボス!何者かが列車に向かって接近中!おそらく敵ですぜ!!」

    ボス「なにぃ!?いや、クソ……当然と言えば当然か、これだけ煙と火を起こしてンだから。そりゃあ来るもん来るわなァ………」

    ボス「……こうなったらしかたねェ!てめェらァ!迎撃準備をしやがれィ!」

    a,b,c「了解でやす!」

    【列車の穴が開いた部分から三人程が外に出てくる……それを見ればあなたたちは気づくだろう各員の手に握られた改造された武器達が、どうやらやる気のようだ】

  • 21白の巨人◆alOn9K39HU25/10/15(水) 10:01:59

    >>20

    「撃ってくるつもりか!? 己に何が起きてるか理解しとらんのか戯け共が!」


    【火消しされたとは言え、車内環境は劣悪だろう。トルソーは飽くまでも人命救助に動いている】


    「それとも、まさか火付けしたんじゃなかろうな……! だとしたら灸を据えねばならんぞ……!」


    【その辺の看板を引き抜いて盾に使う】


    「悪いが使わせてもらうぞ。ワシとて不死身でもないんでな!」

  • 22アズール◆in3NAjUINU25/10/15(水) 20:45:05

    [血盟連合本拠地 地下]
    「申し訳ありませんね」
    「私の錆落としに付き合わせてしまいまして」
    【二人、地下の訓練場の中で向き合っている】
    【それ以外に人はおらず、静寂が空間を支配していた】
    【片方はワイヤーをたらりと垂らし、もう片方はグレネードランチャーとナイフを握る】

    【静寂の中、ランチャーを持った女が口を開く】
    「その気持ち悪い口調やめたら?反吐が出そう」
    「ほら、始めるんでしょ?さっさとかかって来なさいよ」
    【ニヤニヤと笑いながら言った】

    【ため息を付く、口調が似合っていないことは自身でもわかっているからだ】
    「じゃあ、行くよ」
    【地面を踏みしめ、吹き飛ぶような速度で飛び出す】
    【いつのまにかその腕には、血で作られた剣が作り出されている】

  • 23オメガ◆in3NAjUINU25/10/15(水) 20:56:34

    >>22

    【血の剣をナイフで受け止める】

    「ッチ、相変わらず馬鹿力ねッ!」


    【自分を後ろに吹き飛ばすように剣を弾き、グレネードを発射する】

    【榴弾が着弾するその前、近接信管がアズールの姿を捉え、爆発する】


    「ハッ、こんなものにも当たるわけ?」

    「天下の吸血鬼様も地に落ちたのかしら?」

    【煽りつつも、地面を地雷へと変化させる】

    【彼女の能力が、触れた物を爆弾へと変貌させた】

    【追加でグレネードを発射する】

  • 24アズール◆in3NAjUINU25/10/15(水) 21:05:18

    >>23

    【放たれた榴弾は、刹那光った閃光によって切り裂かれる】

    【煙も同時に掻き消え、そこに映るのはワイヤーを仕舞う吸血鬼だ】

    「避けられない…か」

    「訂正するんだな、避ける必要もない…それが答えだ」

    「ああ、この感覚…久しいな」

    【頬も出来た傷は数秒で消え、痕跡すらも残らない】

    「さぁ、もっと撃ち込むがいい」

    【ゆっくりと歩いてゆく】

    【一歩、また一歩】

    【距離を縮めて行く】

  • 25オメガ◆in3NAjUINU25/10/15(水) 21:10:53

    >>24

    【後方へ下がりながら、ジグザグと歩く】

    【"仕掛け"を踏ませないように、仕込みがバレないように】

    【グレネードを発射し、爆弾を投げ、銃弾を乱射する】

    「ッチイ!この戦闘狂め…!」

    【焦り、撃ち続けるふりをする】

    【リロードを少し遅らせ、手榴弾はズレた位置へ】

    【それも全て仕掛けのため】

    【すべての位置が合わさる時のためだ】

  • 26アズール◆in3NAjUINU25/10/15(水) 21:19:45

    >>25

    【榴弾を血で包み、爆弾を弾き、銃弾を一身に受けつつ歩く】

    「そうだ、もっと撃ち込むがいい…」

    【喜色を浮かべた表情のまま、知ってか知らずか仕掛けの通りに進んでいく】

    「ああ、あの日の感覚が戻って来る…!」

    【地面を蹴り、オメガへと剣を振りかぶった】

    【仕掛けの位置、時間、アズール、そして自身の座標】

    【全てが完璧に重なる瞬間が来た】

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/15(水) 21:48:04

    《エメ:魔機兵42号機》

    >>20

    「あちらも気が付きましたか 武器を構えているあたりやはり暴漢ですね」

    【確信を持ったエメはバンを遠隔操作に切り替え、車体の屋根に乗り移る】

    【波乗りするようにバンを操作し、敵から放たれた弾丸を最低限の車体への被弾でかいくぐる】


    【列車の最後尾までもう少しといったところでバンから火花と煙が噴き出し】

    【『ドカン』とエンジンに引火したバンが盛大に爆発四散する】


    ・・・・・

    「ふう、何とか乗り移れましたね」

    【バンの爆発に紛れて列車の最後尾の貨物の上に、シュタッとヒーロー着地を決める】

  • 28オメガ◆in3NAjUINU25/10/15(水) 22:01:53

    >>26

    「3,2,1…パァン!」

    【その瞬間、嵐の如き爆風が吹き荒れる】

    【計算され尽くした地雷は順次に着火され、爆風が地面を粉砕する】

    【巻き上がった破片はその劫火によって吹き飛ばされ、高温の凶器へと変貌した】

    【爆風の嵐、彼女自身にも一度起こせば制御は不可能な炎と鉄片が飛び散る】

    【ミサイルでも着弾したのか、そう見紛うほどの熱と光が撒き散らされる】

    「ハァ、ハァ…粉々に吹っ飛んだかしら…?」

    「アイツのオーダーだし、仕方ないわね」

    【炎を注視しつつも、ボヤいている】

    【流石に重体にはなっているだろう、そんな気持ちで】

  • 29アズール◆in3NAjUINU25/10/15(水) 23:05:25

    >>28

    「はハッ、アはは!」

    【影が火の中で揺らめく】

    「久し振リだヨ…こんナ痛み…」

    「だけド、オ陰で思イ出せタ…体の使イ方」

    「モウ油断はナい、行くよ」

    【黒い血が辺りに撒き散らされ、炎の渦を飲み込んだ】

    【そこに現れたのは、全身余す所なく焼き焦げたアズール】

    【腕は半ばから千切れ、片足は腿が弾け飛んでいる】

    「こんナもノ…」

    【黒い血が凝集し、体の隙間を埋める】

    【地面を蹴り、一気に接近する】

    【剣の連撃、更にワイヤーが奇襲するように下から伸びる】

  • 30白の巨人◆alOn9K39HU25/10/18(土) 09:40:38

    (………ところでワシ、列車に走って追いつこうとしとらんか?……ワシって物凄い戯けではないか?)

    【ドスドスドスドス……】

  • 31スコット◆YdECvcB0Yo25/10/18(土) 18:26:59

    【1/4】
     「ったく…… どいつもこいつも、エリートぶるなら、少しはらしくしろっての……」

    オートロックが閉まる音と同時に、深く息を吐いた。時刻は22時を少し回っている。
    いつもなら20時過ぎには帰っているはずが、今日はずいぶん遅くなった。

    原因は、システムエラー。
    よりによって社内システムの一番ややこしい部分で起きたせいで、修復と報告書のダブルパンチに、長い時間を溶かすはめになった。

     「…… '裏' の方が早上がりなのは、もうバグだな」

    愚痴と一緒に靴を脱ぎ捨て、ジャケットを椅子に放って、シャワー室へ。
    湯が首筋を伝い、疲労を薄く溶かしていく。
    鏡の中の、自分らしくない顔に少し笑った。

    髪を拭きながら冷蔵庫を開けて、買い置きのパスタをレンジへ。
    上と違って、俺は健康やオーガニックなんてものには無頓着だ。
    好物以外は、食えればそれでいい。

    電子レンジのタイマーが鳴る。
    温められたパスタを無言で口に運び、味も確かめずに飲み込んだ。

    食器を流しに置いて、ソファに倒れ込む。
    氷を落としたグラスを傾けると、天井の照明が滲んで見えた。
    電子タバコをくわえ、薄く煙を吐く。

     「……はぁ……」

    ――女を抱きたい。できれば、波打つブロンドがよく似合う、グラマラスな女がいい。
    そういう体に、何も考えずに身を投げ出したい気分だった。

  • 32スコット◆YdECvcB0Yo25/10/18(土) 18:36:23

    >>31

    【2/4】

     「……ああ、俺だよ。映画でも流しながらダラつこうと思ってさ。来ない? 酒と… ポップコーン代わりに、アイスならあるぜ」


    スマホ越しに、ため息まじりの笑い声が囁く。


     『もう、何でいつも急に誘うのよ』

     「別にいいだろ。忙しい?」

     『ううん、行くわ』


    通話が切れたので、冷蔵庫を確認する。

    中には業務用アイスの箱と、いつに買ったか忘れた赤ワインが眠っていた。


     「まあ、十分か」


    片付けたテーブルの上に追加のグラスと小皿を並べていると、スマホが震えた。

    画面を見れば〈着いた〉の文字。

    ドアを開けると、廊下の明かりの下に、息を弾ませながらも、明るい笑みを浮かべる彼女がいた。


     「おじゃましまーす」

     「どうぞ」


    靴を揃え、顔を上げた彼女に手を差し出した。


     「……なに、珍しいね」

     「寒い中、走ってきてくれたお礼。いらない?」

     「いるいる!うれし〜」


    柔らかな照明の中、二つのグラスが並ぶリビングへ、腕を組んで入る。

    彼女はソファの端に腰を下ろすと、その鮮やかなブロンドをゆっくりと耳にかけた。

  • 33スコット◆YdECvcB0Yo25/10/18(土) 18:43:58

    >>32

    【3/4】

     「ワインしかなかった」

     「いいよ、好きだから」

     「アイス、かけるか?」

     「やろやろ」


    ディッシャーで丸く盛った白いアイスの上に、ワインを垂らす。とろりと赤が染みていく様子を眺める彼女に、再生リストを開きながら声をかけた。


     「何観る?」

     「古いの。白黒がいいな」

     「了解」


    軽い電子音が鳴り、大きな液晶パネルが淡く光る。照明を少し落とすと、古ぼけたサウンドが部屋に響いた。


     「……眠い?」

     「ちょっとだけ」

     「俺も」


    肩を抱くと、彼女は拒まなかった。

    距離が縮まり、お互いの体温が混ざる。

    髪の香りが、ワインやアイスの匂いと一緒に鼻をかすめた。


     「映画、まだ途中だけど」

     「……いや?」

     「ううん……きて」


    首に腕が回され、コクのある甘い口づけを何度も交わす。

    露わになった彼女の柔らかく、丸みを帯びた白い肌へ、沈み込むように身を預けた。

    髪と、わずかな汗と、甘い香水の香りに、理性が溶けていくのがわかった。

  • 34スコット◆YdECvcB0Yo25/10/18(土) 18:46:40

    >>33

    【4/4】

    白い光が、カーテンの隙間を縫って差し込む。

    映画はとっくに終わり、黒い液晶が寝癖のついた自分を映している。


    隣では彼女が眠っていた。

    上にかけたコートの端がずり落ちて、肩に朝の光が触れている。


    ゆっくりと立ち上がり、足音を忍ばせてキッチンへ。

    ドリップから立ち上った湯気が、夜の名残を薄めていくようだった。


    カップ片手にソファへ戻り、まだ眠っている彼女のブロンドの毛先に指をかけた。

    そのまま遊びながら、テレビをつける。

    音量を絞って、ニュースキャスターの口が淡々と動く様をぼんやりと眺めた。


    ――現在、Ωセントラル西区で貨物列車の強盗事件が発生……


    ニュースの声が、コーヒーの苦味と同じように喉を通り過ぎる。

    目は覚めているのに、頭はまだ半分眠っているようだった。


    「……はぁ」


    昨夜の火照りを冷ますように息を吐く。

    窓の外では、街がいつもの朝を始めていた。

  • 35◆7H59oAD.0A25/10/20(月) 20:58:57

    【シチュエーション:戦闘 参加人数:先着1名】

    煌びやかなネオンサイン、繁華街より零れ落ちる眠らぬ夜の喧騒、空に昇った星々も覆い尽くす現世の輝き。
    それよりも少しだけ、深いところ、……Ωセントラルの深淵には思いもよらぬ光景さえ潜んでいる。
    光線が摩天楼を彩って、描く、昏い昏い影絵の光景が。

    『はぁ……はぁ……はぁっ……!』

    ────────────ゴンッ、ゴンッ……!

    寂れた雑居ビルの織り成す路地裏の陰に、鈍い打撃音が幾度かに渡って響く、荒い男の呼吸、蟲の羽音が重なってヂリヂリと不安定な光を落とす街灯が血腥い今宵の暗澹を照らしている。
    まるで三日三晩歩き尽くしたようなやつれた様子の男が、壁際に頽れた身なりの良いオフィスレディ風の女性の頭部に拳程のコンクリート塊を振り下ろした後であった、物言わず人形の様になった彼女の胸元や手荷物を探り、男は時折自らの顔部を手指の先で掻き毟りながら。

    『足りないっ……足りないぃぃッ……!足りないんだよぉ、これじゃあ、ちっともよぉぉぉッ……!!』

    当然ながら、正気の沙汰では無かった、開ききった漆黒の瞳孔は極度の興奮と緊張の最中にあって。
    まだそこまでの時節では無いであろうに、丸めた背中は冬の寒気に耐え忍ぶように小刻みに震え続けている、傍らには画面の割れて破損した携帯が転がって、画面には奇妙な“魔方陣”の様な何かが映し出されている、狂乱の喘ぎと共に振り乱した掌がばちんとそれを路地の彼方へと弾いた。
    それすらも、とうに意識の端にすら留められていない。

    『くそっ……クソォッ、持ってるだろッ、もっと……!!』

  • 36ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/20(月) 21:33:41

    >>35

    ーーコツ、コツ。


    路地の向こうから、低い靴音が響いてきた。

    光の届かぬ角、廃れた自販機の陰を抜けて、ひとりの男が姿を現す。


    無造作に束ねられたダークブラウンの髪。

    厚手のスウェットの上からでもわかる、鍛え抜かれた長身。

    両手はだらりと下げられているが、そこには油断も怯えもない。


    名はウラジミール・Y・モロゾフ。

    E.M.S第5番隊に籍を置く“大狼”──

    ……ただし、制服も着ず、銃剣も持たぬ今の彼は、“一般市民”に過ぎないが。


    死にかけた街灯の光が、隈の奥で細められた灰色の瞳を鈍く照らす。

    その眼差しは、血と狂気を映してもなお、氷のように冷たい。


    「……何をしている」

  • 37◆7H59oAD.0A25/10/20(月) 22:08:36

    >>36


    ────────────何を、と、問われたところで。


    答えられる筈も無い、そして、答える必要さえそこには無い、眼前に広がる光景を以てして全てである。

    力無く首を垂れる女性の後頭部からはひたひたと赤黒い血液が地面に染み広がり、男の血豆だらけの掌からはじゃりじゃりとしたコンクリート片の散り落ちる音が響く。

    通常ならば、痛みで何かを支えることさえ適わぬ筈の負傷だ。


                 ・・・・・・・・

    『……クソ、くそッ、……、足りてそうだなぁ、お前は……!』


    ぐろり、殺意と狂気が鎌首をもたげる、失った正気と共に深い深いくまの刻まれた眼下、こけた頬、ボロボロになった薄っぺらなトレンチコート、よろめきながら立ち上がる病人のしぐさ、その全てが狼獣人の方へと向けられている。

    言葉の意図など探ったところで、……不意に、拳を己の側頭部に打ち付ける奇行を見れば無意味だと悟れるだろう。


                        ・・・

    『ひぃっ、ひっ、……ひッ……!あぁッ……割れる……、ひぃッ……!!』


    狂乱と共に左腕を、大きく真横に薙いだ、男の指先に付着した鋭利な砂礫が、指向性と矢の様な速度を伴って獣人へと射出される。

    ────────────魔法だ、攻撃の意思。

  • 38◆YdECvcB0Yo25/10/20(月) 22:56:35

    >>37

    砂礫が弾丸のように空を裂き、街灯の光を瞬かせながら迫る。

    しかし、ウラジミールはすでに横へ身をかわしていた。


    風切り音が耳を掠め、頬にひと筋の血が滲む。

    それでも、灰色の瞳は微動だにせず、瞬きさえしない。


    「はぁ……」


    低く息を吐き、わずかに踏み込む。

    アスファルトが短く軋む音が、夜の静寂に微かに響いた。


    次の瞬間、彼の手が男の手首を確実に捉える。

    骨が軋み、筋が悲鳴をあげる。

    続けざまに、膝が腹部を穿つ。

    吐き出された空気は、悲鳴の代わりに夜気へと溶けていった。


    (……極度の興奮と緊張、病人じみた仕草……ドラッグの類だな)


    衝撃で縮んだ男の体を地面へ沈めながら、ウラジミールは冷静に惨状の要因を推測した。

  • 39◆7H59oAD.0A25/10/21(火) 09:55:57

    >>38


    ミレニアム都市警備隊、選抜魔術師警備隊、Ωセントラルに於ける秩序の守護者とは、即ち魔法災害に抗する鎮圧のスペシャリストだ。

    正気を失った素人の抵抗が実を成す程、現実は甘いものではない。

    容易い、一手、狼獣人の膝蹴りは無類の衝撃で鳩尾から背中までも刺し貫いた。


    『────────────……ッ!!』


    ぐるん、と、見開かれた瞳がたちまちの内に逆転する、黒から白へ。

    薄い吐瀉物をアスファルトに叩きつけながら、男の痩せ細った躯体は一度確かに空中へと突き上げられた後、がらくたじみて崩れ落ちる。

    ……どたり、どたん、数度の痙攣と、反射的に零れ出る呻き声。

    そうして倒れ伏した男の向こう側、路地の奥には、手放した携帯のモニターが薄ぼんやりと不規則な点滅を繰り返していて。


    それは、近年になってアンダーネットを介し出回るようになった電子ドラッグの類である。

    誰にでも手が届く値段設定で、支払いは仮想通貨を用いて行われる、依存性、中毒性が高く、そして強い快楽を得られる。

  • 40ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/21(火) 11:10:42

    >>39

    電子魔薬《Heavens Load》──通称H.L。

    魔力転写による快楽信号の直接注入を以て、鮮やかな悪夢を脳内に描き出す、第Ⅱ級精神干渉物質。

    その使用・所持・転送は、いずれも重罪に当たる。


    ウラジミールは押さえつけた男の四肢を一瞥し、骨の位置を指先で確かめた。

    次の瞬間、力を込める。その動作に一切の逡巡はなく、ただ静かに、確実に。

    鈍い音が夜気を割り、男の腕と脚がぐにゃりと不自然な角度に固定される。


     (……ダルクのリハビリまで、大人しくしてるといい)


    心中で短く吐き捨て、携帯を取り出す。

    登録済みの連絡先──近隣の警備隊支部を呼び出し、低く、抑揚のない声で告げた。


     「こちらE.M.S第5番隊、ウラジミール・Y・モロゾフ。Ω-23番街路地裏で死傷者あり。被疑者は拘束済み。H.L使用の疑いあり。応援を要請する」


    了解、という短い応答の後、通話が切れる。

    夜風が路地を抜け、血と埃を巻き上げる。

    奥では、依然として不規則な魔方陣の残像が明滅を繰り返していた。


    ウラジミールはその光を一瞥し、唇の端を僅かに噛みーー ひとつ息を吐いてから、自信の携帯をポケットの中へしまい込んだ。

  • 41群山一軒◆7H59oAD.0A25/10/21(火) 13:07:29

    >>40


    既に意識を手放しつつあった男にとっては、激痛さえ伴う行為でさえ、声も発せず。

    解かれ離れた関節がだらりとアスファルトに伸びる、最早、何をすることも叶うまい。

    ある種これも日常茶飯事だ、ウラジミールにとって、Ωセントラルの秩序維持機構にとっての日常。

    眠らぬ街には夜風がさらさらと吹き晒し、表通りから運ばれてきた街路樹の葉切れが滑り転がる、もう、紅葉さえ近く。


    ────────────ヒュゥ、ゥ、……ッ


    ……


    不意に、風が、ひたりと。


    「────────────────────────骨、」


      止

         ま

            っ

               た

                  。


    「────────────────────────、」


    血の臭いが、通りから吹き込んでくる風の根を阻んでいる、見れば、それは黒々とした外套を羽織った男の様な姿をしていた。

    いや、それよりも幽霊か、幽鬼かの類と例えた方が、むしろ近い、痩せこけた長身、まるで枯れ木の洞(うろ)の様に落ちて窪んだ眼窩、姿勢は深く猫背に折れ曲がり、生気の無い吐息が口から零れ出ている。

    そして、垂れ下がった左腕の先には、黒光りする得物が携えられてすら、いる。

  • 42ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/21(火) 15:06:29

    >>41

    音が、死んだ。空気の流れを断ち切るように、“それ”はそこに立っていた。


    「……群山 一軒」


    "それ"の名を呟いたウラジミールの瞳に、一瞬だけ、わずかな揺らめきが走る。戦慄を超えて、研ぎ澄まされた“警戒”の色。


     ──百人屍範(ひゃくにんしはん)

     ──黒衣の剣鬼。


    五年前、都市警警備隊員を含む民間人、計百二名を惨殺したとされる都市伝説。記録上の存在でしかなかった亡霊が、いま、確かに目の前で息づいている。


    「……実在したのか」


    低く呟きながら、ウラジミールは足元のH.L中毒者を背後の壁際へ押しやった。その間も、視線は亡霊から一瞬たりとも外さない。


    「……E.M.S第五番隊、ウラジミール・Y・モロゾフ。隊規第十三条、“魔法災害特例対象”に基づき――交戦を開始する」


    無機質な宣言とともに低く構え、靴底がアスファルトを擦る。背筋を駆け上がる魔力の奔流が、夜気を震わせた。


    そして――周囲に灰色の光が灯る。空気が圧縮され、音を殺しながら一点へと吸い寄せられていく。脈動のように震える中心に、魔力が凝縮され、形のない弾丸となって生まれ落ちた。


    「──《衝撃弾》」


    その一言が放たれた瞬間、世界が弾けた。閃光が闇を裂く。音は遅れて、爆ぜる。

    狙うは頭、心臓、四肢――そして、その手に握られた黒光りする刀。


    五発、同時。それぞれが異なる軌道を描きながら、鋭く、正確に、亡霊の急所を穿とうと奔る。

  • 43群山一軒◆7H59oAD.0A25/10/21(火) 16:05:15

    >>42

                ・・・・・・・・・・

    ────────────都市伝説はそこにいる、亡霊の様に、されど確かに実態を伴って。


    きちり、と、群山一軒の手元が僅かに刀の鍔を押し遣った、黒い、刃が夜の様に昏く黒く瞬いている。

    履いた草履がアスファルトを擦る間に発せられる摩擦音。

    背中が曲がる、落ちる、体高。


    「……斬りたし」


    魔力が空気を捻じ曲げて放たれる衝撃の砲弾は、その獰猛さと裏腹に精密極まる狙いで以て亡霊を穿とうとする。

    されど、沈みこんだ身体が頭部を狙った初弾を避けるのを始めに、足取りはゆらゆらと左右に揺れた。

    衝撃弾の隙間を痩身は潜り抜ける、不規則なステップが躱す、一歩、二歩、三歩、近づいて。


    「 し ゅ ぅ う ぅ ぅ 」


    鞘から黒光りする刀身がようやくその全貌を見せるのと同時。

    呼気が漏れ、うろの眼窩から波紋が大気に膨れ上がった、それは予兆である。

    次瞬、解き放たれるのは重波動、退くか、跳ぶか、選ばない限り触れれば一切の例外なく地へと強く押し付けられる重力の縛り。

  • 44ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/21(火) 22:43:33

    >>43

    空気が圧を孕み、街路の肌がわずかに軋んだ。

    アスファルトの砂粒が指向性を持って舞い上がり、路地の灯りが溶けるように滲む。

    ——それは、嵐の胎動にも似た凶兆だった。


    ウラジミールはひとつ、浅く息を吐いた。

    目の前の敵を見据える灰色の瞳が細められ、唇の端がほんの僅かに動かされる。


    「……Оборотень(オボロチェン)」


    その瞬間、空気が震えた。

    魔力が脈打ち、獣の形を借りて奔る。

    血流を灼き、骨が軋みを上げ、肉が内側から蠢いた。


           グゥオォ——ッ!!


    重圧とともに、人の輪郭が崩れ落ちていく。

    服は分厚い毛皮と同化し、指が爪へと変わり、瞳の奥に研ぎ澄まされた氷の如き光が宿る。

    そして——喉奥から咆哮が弾けた。

    低く、重く、夜気を割る雪崩のごとき轟音。


    ・・・・・・・

    ——イワンのオオカミ、発動。

    大狼は地を蹴り、灰色の世界を裂いて前方へ跳んだ。


    空気が撥ね、風が唸り、闇が揺らぐ。

    その瞬間、前方・左右へ、三条の光爪が放たれた。

    空間を裂くような衝撃が連続し、コンクリートの壁が斜めに削ぎ落ちる。


    ——圧と魔力の軌跡が網のように交差し、群山の視界へと覆い被さる。

  • 45群山一軒◆7H59oAD.0A25/10/22(水) 11:10:00

    >>44


    波動を発しながら、空っぽに見えた眼窩が見開かれる、宵闇を映し出すその奥底には確かに蠢く黒い眼がある。

    きちぎちと、金属音の後に殺意が描く二度の剣閃は、瞬く居合抜きと返す刃の往復。

    尋常ならざる切れ味を誇るそれは、己の視界と行く手を阻んで雪崩れ込む雑居ビルの瓦礫を斬り落とし、その奥に爪牙を振り翳す大狼の姿を捉えた。


    「獣」


    ────────────がくん、と、群山一軒の身体が倒れるように再度沈んだ。


    ・・・・・・・・

    群山の背中側へと、弓なりに反り返る、鼻先を掠めた狼の牙、ぶつりと皮膚を裂いて赤い血の飛沫を描く。

    この幽鬼には、血が流れていた、未だに。


    「獣の、骨」


    その無茶な姿勢の支えとしていたのは、伸びた右腕が地面に突き立てた刀である。

    アスファルトを掴む足爪先の握力と刀を軸として、狼の眼下にて時計の針じみた半円周軌道を描いた群山の姿は、ウラジミールと立ち位置を入れ替えるように路地の奥側へと滑り込んで。

    ゆらり、と立ち上がる、立ち上がりながら────────────。


    「斬りたし」


        す 

          と      

     ん


    ────────────と、軽妙な音を立てて、傍らに転がっていた件の被疑者である男の首を。

    ものの一振り、果実を摘む様に斬って、落とした。

  • 46魔術機械人形ワイス◆2UaSBn1aSE25/10/22(水) 16:31:52

    前スレ
    「───…子が宝、か……俺には、わからない考えだな」
    【スウ、とそれから目をそらし】

    (………あの紋章、見覚えがある。俺の記憶では…ない………しかし確かな既視感……俺に内蔵されたデータの方か…?)
    【結名連合の意匠を見て、なにか物思いに耽るように】

    「花………花……か………」ズキンッ
    【頭に痛みが響くように、過去の記憶が脳裏に蘇り焼き付く】
    (誰だ?こいつは、記憶にない、何を見ているんだ………花……揺れている………黄色に、青に、赤に…………そして………)
    (『そして白だ。どうだい、宝石みたいに綺麗だろう?どこにだってあるようでここにしかない、美しい景色。君がもうすぐ二度と見られなくなる景色でもあるがね?』)
    「…………はっ……はぁっ、はぁっ、はぁ………」
    【頭を振ってその記憶を、声を振り払い、呆然と立ち尽くしていた足を前へと進める】

    「────ああ、わかった……」
    【そして歓迎の言葉に従って、扉をくぐる】

    「……ああ………」
    【その表情を、その雰囲気を感じ、再びプイと目をそらした】

  • 47ハイジャック犯達◆2UaSBn1aSE25/10/22(水) 17:10:53

    >>21

    b「クッソ!あれじゃあよくみえねえぞ!」

    Ⅽ「仕方ねぇだろ!女を殺すのは趣味じゃねぇが……」

    a「バカ共が!手前等裏の人間だろ!こんな所で日和ってんじゃねえよ!!」

    ボス「そうだ撃っちまえ!あのデカさからみて野郎は巨人だ!構やしねえよ!!」

    b.c「りょ、了解!!」

    b「悪く、思わないでくれよ!!」

    【貴方に向かって大量の尖った氷の礫が飛んでくるだろう】

    >>27

    c「クソが!野郎乗り込んできやがった!」

    a「慌ててんじゃねえ!相手は一人だ!ボスは運転してやがるが……こっちゃ二人いる!二対一だ!馬鹿でどっちが大きいかの計算でもできるだろ!!」ガキンッ

    c「あ、あたぼーだ!!」ジャッ

    【片手剣のを持った男(c)とメリケンサックをハメた男(a)が貴方の前へ立ちはだかる】

  • 48ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/22(水) 17:44:54

    >>45

    着地した瞬間、アスファルトが低く軋んだ。

    狼の爪が地を抉り、跳躍の勢いを吸収する。

    ──その足元に、一つの首が転がった。

    ほんの刹那、灰色の双眸がそれを見下ろす。


    (……また、取り零したか)


    冷静な思考の奥に、わずかな苛立ちと悔恨が滲む。低い唸りが漏れ、獣の眼光がより鋭さを増した。

    次の瞬間、喉奥から咆哮が弾ける。


        グゥオォオオオ——ッ!!


    空気が白く凍り、街路を逆巻く風が吠え荒ぶ。その衝撃の中、二つの影が形を結んだ。

    冷気を媒介に、淡く青白い光を纏い、散る氷片の向こうで白い息を吐く── 《氷精獣(フロスト・ハウンド)》 。


    召び出された二体の精霊狼は、主の声なき命に応じて地を蹴る。

    空気を裂き、爪跡が閃光を描く。

    一体は右側から群山の死角を狙い、もう一体は正面から跳躍。

    ウラジミール自身も一拍遅れて動いた。

    低く、速く、獣のような軌跡で群山の左側を抉るように踏み込む。


    ——三方向からの同時攻撃が、夜を切り裂いた。

  • 49群山一軒◆7H59oAD.0A25/10/22(水) 22:36:04

    >>48


    「……、────……、────────────」


    ぼうと開かれた口元から吐息と共に零れ出るのは、意味を持たぬ音の羅列、心臓の鼓動に似た拍を打つ音はうろの眼窩から、再び。

    空間に揺らいで刻む波、波紋、それは二度目の予兆である、大狼の咆哮を正面より迎える重圧の波動は。

    魔力が形作る氷狼の輪郭を捉えて縛り付ける様に地へと押し留め、死角へ潜り込んだもう一匹を、幽鬼の首がぐるりと追う。


    「────────────ッ、……────────、」


    左脚を一歩退いた、正眼に構え、氷狼が獲物へと飛び掛かり爪を薙ぐ瞬間に上段へ振り被ると。

    右足は前方へと深く深く踏み込み、頭の高さは二つ分ほど降下した、爪牙が刈り千切れた頭髪が宙へ舞い。

    振り下ろす刃、狼の正中線をなぞって滑り、唐竹割に叩き斬る。


    「──────────── しゅ ぅ ぅ う ぅ う ぅ ぅ 」


    無論、“百人斬り”の下手人が視野は、三手目であるウラジミールの強襲をも理解している、故に斬るのは氷狼の体躯のみならず。

    振り下ろした刀を手首を返して擦り上げる、ぎしぃ、り、と異音を伴って、路地に佇んでいた電柱の片側に斬痕を刻めば、それは自重にも耐えかねてウラジミールの方へと倒れこむという寸法だが。

  • 50ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/22(水) 23:40:40

    >>49

    電柱が軋み、沈む。鋼線が悲鳴を上げた刹那、ウラジミールは踏み込んだ。

    コンクリートが砕け、空気が沈み、圧が弾ける。


    ──ドン。


    足裏から放たれた衝撃が地を裂き、アスファルトに波紋が走る。倒れかけた電柱は、背後で押し留められていた《氷狼》もろとも、重波に呑まれて砕け散った。


    氷片が光を弾き、路地全体が息を呑むような白に沈む。聞こえるのは、自らの猛り狂う心臓の鼓動と、血液の轟音だけ。


    (……もうそろ、限界だな)


    神代の獣が如き威容と力を我が身に降ろす、ウラジミールの固有魔法。制限時間は三分。

    魔法を使えばさらに縮まり、疲労は倍加する。


    (ここで退いても、被害が増えるだけだ。……なら──)


    低く息を吐き、《強化》。

    瞬間、黒い血管のような魔力線が全身を奔り、皮膚の下で光が脈打つ。四肢に力が漲り、剛毛が波打ち、爪が鋭く研ぎ澄まされていく。


    喉奥から、神代の威風が噴き出した。


         ガアアアアアアアアアッ!!


    衝撃波が白煙を吹き飛ばし、破片と砂塵を巻き上げて迫る。暴風を伴った巨影が路地を駆け抜け、幽鬼を貫くように疾走する。

    その牙が──一直線に、群山の首元を噛み砕かんと迫る。

  • 51白の巨人◆alOn9K39HU25/10/23(木) 11:13:05

    >>47

    【氷の礫を看板で弾いていく……が、重厚に作られた盾であるならばいざ知らず、トルソーの手にあるそれは、少なくともその様な用途で作られたものではない。モノの数発を防げば凍てついた表面を砕き、尖った礫の鋭角が裏に飛び出してくる】


    「チッ……しかし、十分!」


    【飛び上がり、道を砕くほどに踏みしめる】


    「征くぞぉぉぉ!!!」


    【まるでカンガルーか、あるいは巨大なカエルかの様だった、踏みしめた足は弾丸の様にその肉体を空中に投げ出した】


    【巨人の全力の跳躍は、その肉体を何メートルも高く飛ばし、列車に全身を叩き込むように突っ込ませようとする。体に防ぎきれなかった礫の幾つかが突き刺さるが、勢いを何ら落とすことはない】

  • 52群山一軒◆7H59oAD.0A25/10/23(木) 13:19:07

    >>50


    「骨……この、骨は、易し……」


    ぬらり閃く黒檀の斬線、まるで木板でも断つ様に容易く石柱を落として尚、物足りぬと殺気を放つ。

    果たしてその光景は、男が刀を操っているのか、刀が男を操っているのか、また、或いはその両方であるのか。

    この世には常識で測れぬことがある。


    「────────────……!」


       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    そう、一人が知りえる程度の常識では測れぬことがあるのだ、己が電柱を斬って倒した様に、その大狼は崩れる塊をものの一撃で粉砕せしめる膂力と巨躯を有している。

    ここはさながら伏魔の小路、背後で断然膨れ上がった気配に幽鬼は捩じるように首を曲げ、躯体が反転するその直後。

    狼は今度こそ獲物を狩り果たすべく、三度の突進を敢行するのである。


    「かァッ……────────────!!」


    群山一軒が両足を地面より離し、その痩躯を宙へと浮かばせたのは、回避は間に合わぬという咄嗟の判断。

    自らが奥手へと跳び退り激突の衝撃を抑(ころ)す、抗えぬ膂力差に弾き飛ばされて、しかし狼は群山が離れるよりも前に、確かにその肩口へと牙を突き立てることに成功するだろう。


         ・・・・・・・

    そうして、見ることになる、己が噛み砕いた肩肉の淵から、血液と共に漏れ出るどす黒い靄(もや)を。

    群山一軒の喉奥から絞り出される声音に僅かに重なり混ざった、彼とは異なる何者かの発声を、聞くことになる。


    「く、か、『かァッ、しゅ ぅ うぅ』ぅ ぅ う 」


    ────────────“終喰(ついばみ)”は未だ男の手の中にあった、肩に食らいつき抉る狼の腹から胸元へと、撫で上げる様な斬撃。

    その切れ味は見せた、ばかり、離れなければ…………。

  • 53ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/23(木) 18:16:35

    >>52

    牙の間で、血とともに溢れ出した靄──鼻腔を刺すのは鉄と、血とは異なる腐敗の匂い。

    次の瞬間、耳の奥に届いたのは、低く濁った、何者かの悍(おぞ)ましい呻き声だった。


    その瞬間まで微動だにしなかった灰色の瞳が、はじめて見開かれる。

    牙を深く押し込みながらも、背筋を駆け上がる慄然が止まらない。


    その僅かな隙を、剣鬼が見逃すはずもなかった。鉄すら両断する黒刃が閃き、獣の胸を狙って振り上げられる。刹那、ウラジミールは肩を噛み千切り、群山の体を弾き飛ばすようにして後方へ跳んだ。


    だが──

             ザ

             ク

             リ


    刀身が、胸元を真っすぐに切り裂いた。厚い毛皮ごと肉が裂け、灼けるような痛覚が背骨まで貫く。


           ぐ、るぅっ……


    唸りながらも、勢いのまま後方へ着地。牙を噛み締め、正面の敵を睨み据える狼の胸から下腹には、縦真一文字の裂傷が走っていた。


    しかし、じゅう……、じじじ、と、異音。

    溢れ出した血が蒸気を上げ、皮膚の上で泡立つように煮えたぎる。二つに分かたれた肉が、再び形を取り戻していく。


    再生が完了したと同時に、噛み千切った血肉ごと息を吐いた。体の芯が鉛のように重い。

    骨の髄から魔力が失せていくのがわかる。


    (くそっ……)


    悪態をつきながらも、再び跳躍の構えを取る──が、力を込めた瞬間、視界が一瞬、白く弾けた。

    ……いよいよ、限界だった。

  • 54群山一軒◆7H59oAD.0A25/10/23(木) 20:20:39

    >>53


    「────────────……」


    右腕が薙いでいる、食い千切られた肩肉の口からは、道着にどくどくと染み渡る赤黒い血液と共に、明らかに尋常ではない黒靄がその表情を覗かせている。

    真っ白い骨、朱色の筋繊維、明滅する街灯の下で照らされて。

    がり、  がり、 ……と、群山一軒は左手指を肩に宛がい、まるで垢でもこそぎ落とす様に傷口を引っ掻き始めるのだ。


    「ほ、ね、……骨、骨、 ほね、骨、……斬りたし、」


    Ωセントラルの都市伝説は此処に。

                            ・・

    それは夜の深淵に指をかける、人間の姿形を模した、怪異。


    「────────────────────────……、」


    ぢり、ぢりり、刀の収まる擦れた音色を響かせながら、怪異は一歩、一歩と路地の奥へと退いて往く。

    不気味に窪んだ眼光は、最後の最後まで、狼を見据えながら。

  • 55ウラジミール◆YdECvcB0Yo25/10/24(金) 00:04:18

    >>54

    向こう側から、こちらを見据えていた“何か”の眼差しが、完全に途絶えた。その瞬間、灰色の巨躯が煙のように崩れると同時に、ヴラジミールは片膝を地面へと打ちつける。


    ひと息つくたびに、肺が焼けるように痛む。瓦礫と血の匂い、手前で転がる首なし死体──戦闘の残滓だけが、夜気の中に静かに漂っていた。


     「……逃したか。……否──見逃された、か」


    遠くから、サイレンの音が近づいてくる。青と赤の光が壁面を這い、数名の都市警備隊員が路地へと駆け込んだ。


     「ウラジミール氏、応答を!……大丈夫か!?」

     「……ああ。怪我は、ない」


    力の抜けた返答とともに、身体が崩れ落ちる。それでも、剣鬼の残した血の跡を追おうと、狼は最後まで闇に意識を向け続けた。


     ──百人屍範

     ──黒衣の剣鬼

     ──群山一軒、未だ現存


    後日。Ωセントラル都市警備隊の報告書には、こう記されている。


    〈Ω-SEC/0312・抜粋〉

    災害Lv.:III

    概要:現場付近で発生した暴行事件に、偶然E.M.S隊員が居合わせる。

    被害者(H.L使用/前科あり)の暴走を制止中、第三者である被疑者が乱入し、攻撃。

    都市警備隊到着までの間、同隊員が応戦。

    被疑者は交戦の末、逃走。被害者は現場にて死亡。

    備考:群山一軒の再出現を確認。都市警全域に警戒通達済み。

  • 56ハイジャック犯達◆2UaSBn1aSE25/10/25(土) 10:14:11

    >>51

    b「…………ッ!?」

    【目を見開いてそれを目撃し、驚愕】

    b「な、なんだぁ!ありゃあ!?」

    b「ぶっ飛んだ!!?」

    【驚きのあまりに一瞬、手が止まる。その隙に、列車へと飛び込めるだろう】

    b「く、クソッ!やっちまった!!待ててめェ!!」

    【氷の礫を構えながらあなたの方へ走ってくる】

  • 57白の巨人◆alOn9K39HU25/10/25(土) 10:44:51

    >>56

    「ぐおぉッ!?」


    【穴から転がり込む巨体。しかしその勢いを殺すのは困難。そのまま向かいの壁面に激突してようやく止まる】


    「くっ、我ながら無茶苦茶じゃの……!」


    【色々と付いたものを払い落とす。白衣の表面はかなりボロボロで細かい穴も空いている。しかし、本人への打撃はうまく防いでくれたようだ】


    【そのまま立ち上がり、天井いっぱいに頭を高くしながら、向かってくるbを見下ろす】


    「……お主ら、わかっとるのか。こんな事をすれば通行障害だけではすまんのだぞ。……何百人が犠牲になると思っている……それに、主(ぬし)ら自身もじゃ。降りる方法を考えとったか?こうなった列車は止めようと思っても何十メートルも滑走する。ワシですら置いていかれたら追いつけん速度でな。よもや飛び降りればいいなどと思っとったんじゃなかろうな?」


    【首を回そうとして、健康に悪いので止める。そのまま、スモウレスラーのように脚を大きく広げる】


    「それに、性懲りもなく暴力を振りかざしおってからに……いい加減にせい、戯け共! ワシが少し灸を据えてやろうぞ!」


    【両腕を広げ、列車の床全体を揺るがす程に脚を強く踏みしめ、bを迎えうつ】

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 11:21:54

    《エメ:魔機兵42号機》

    >>47

    【貨物車の屋根によじ登ってきた悪漢たちに向け、戦闘の構えを取る】

    「淑女に対して”野郎”とは酷い言い様ですね」

    【相手の獲物に合わせ、肘膝まで覆う鋼鉄の手甲足甲を展開する】


    【拳を受け止め、剣を受け流し守りに徹するように立ち回る】

    【途中でドスンと車体を大きく揺さぶる衝撃を受けると、一時手を止め悪漢に言葉を投げる】

    「どうやら別のお客様も乗車されたようですが、あちらのおもてなしはしなくてよろしいのですか?」


    【当然、別の侵入者に敵を押し付けたい訳ではなく、そちらを気にして隙を見せた瞬間に痛打を叩き込む算段だ】

スレッドは10/28 11:21頃に落ちます

オススメ

レス投稿

1.アンカーはレス番号をクリックで自動入力できます。
2.誹謗中傷・暴言・煽り・スレッドと無関係な投稿は削除・規制対象です。
 他サイト・特定個人への中傷・暴言は禁止です。
※規約違反は各レスの『報告』からお知らせください。削除依頼は『お問い合わせ』からお願いします。
3.二次創作画像は、作者本人でない場合は必ずURLで貼ってください。サムネとリンク先が表示されます。
4.巻き添え規制を受けている方や荒らしを反省した方はお問い合わせから連絡をください。