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【オリウマ】銀河中央殴り込みウマ娘ッ‼︎Ⅵ-2【勇気凛々】|あにまん掲示板
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【オリウマ】銀河中央殴り込みウマ娘ッ‼︎Ⅵ-2【勇気凛々】

  • 11着をねらえ!25/10/18(土) 09:01:50
  • 21着をねらえ!25/10/18(土) 09:03:06
  • 31着をねらえ!25/10/18(土) 09:04:06
  • 4二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 09:04:19

    立て乙です
    休日で油断しており本当に申し訳ありませんでした

  • 51着をねらえ!25/10/18(土) 09:05:48

    【あらすじ】
    ドトウって大人になったらB100以上になってそうだよね
    (´・ω・) それに比べてイリフネちゃんは…

  • 61着をねらえ!25/10/18(土) 09:06:58

    【お知らせ】

    『質問』『登場して欲しいウマ娘(オリウマ含む)』『こんなウマ娘が見たい』『このレースを走ってほしい』『こんなダイスを振ってほしい』等ヶ引き続き大募集中!

    いただいたウマ娘ちゃんは頑張って全員登場させます。お気軽に送ってください

    ※登場にあたり設定を変更する場合がございます。ご理解のほどよろしくお願いします

    p.s.次のレースは『天皇賞(春)』です。

  • 71着をねらえ!25/10/18(土) 09:08:02

    「はぁ~いったいどうすりゃいいのです~…」

    机に突っ伏すイリフネの金髪が大理石の天板の上に広がる。でこからは大理石特有のひんやりとした感触を感じるが、それでも今の悩ましい課題にフル稼働中のイリフネの脳を冷やしきるには十分ではなかった。答えではなくため息ばかりが出るばかり一向に解決策は思いつかない。
    もう何度目かも分からないため息が机の縁から太ももの間に吹き生暖かい感触にこれが自分の体から生じたものなのか疑問と嫌悪感が腹の底で唸りを上げている。
    そうして顔を机と一体化しているとコトリと机に何かが置かれた音がしてようやく顔を上げると突如湧いて出てくる明るさに目が上手く開けられない。それでもなんとかこじ開ければそれはグラスに入ったキャロットジュースであった。ご丁寧に氷まで入れられて、グラスの外側には水滴もついている。

    「何かお困りごとですか?」

    エプロン姿でも隠し切れない暴力的な膨らみ、ふわりとした髪に中央の流星がよく目立つ。この店の店主であるメイショウドトウはイリフネの座る席の対面、自分の定位置にもグラスを置くとイリフネよりも眉を曲げた顔で訪ねてきた。

    「ドットちゃん、私は今、答えなき難題に向き合っているのです…」

    頬杖つき、ストローでちゅーちゅーとグラスの中の液体を吸い上げながらイリフネは遠い瞳で思案に耽っている。考え事を詰め込んだ頭は重く、最初は片手だった頬杖もしばらくすると両腕に変わっていた。

    「学校で哲学の宿題でも出されたんですか?」

    「近いけどちょっと違うのです」

    グラスを抱え可愛らしくジュースを飲むドトウはイリフネの悩みをよくは知らない。そもそもイリフネがなぜメイショウドトウが営む宝石店にいるのか。2人のでありは商店街でミカンの箱を崩しそうになったのをイリフネに助けられてから始まる。それからというもの、イリフネがたびたび彼女が経営する店に遊びに来るようになりその度に学校のことやレース、最近流行りの服やグルメなんんかの話で盛り上がりすっかり常連の話し相手になっていた。とはいっても、いつも話題を出すのはイリフネの方からで、今日も遊びに来たイリフネがため息とともに机に伸びていてもドトウの方から話を振る空気ではなかったのだ。

    「ドットちゃんは仲のいい子とお世話になっている先輩のどちらか片方を応援しなくちゃならなくなった時、どうする?」

    「えぇ…」

  • 81着をねらえ!25/10/18(土) 09:09:03

    ジュースを飲み切り、ストローが空気を吸い込んで甲高い音を上げる。
    何とも具体的で悩ましいシチュエーションの提示に流石のドトウも困惑の表情であったが、しばらく悩むとコップを置いて話し出した。

    「私ならどっちかは選べないのできっとどっちも応援すると思います。あ、イリフネさん、クッキー食べますか?」

    店主の申し出に首を縦に振る。確かに、どちらかを選ぶのではなく両方を応援するというのは理にかなっているし実際のところ最適解だろう。しかし、今のイリフネの状況が事態をややこしくしていた。ソアラが春天で戦うのはイリフネのチームの先輩だ。そして今、自分はそのチームから追い出されている状態。
    イリフネはまだ自分の口からは言えていないが、ソアラが今の自分の状況に気づいているというのはなんとなく察している。イリフネは抜けているところがあるがバカではない、親友が傷心中の自分を気遣ってくれているというのはちゃんと理解している。そして親友がチームに怒りの感情を持っているというのもまた理解していた。
    だからこそ、両方を応援するというのは自分を気にかけてくれている親友を裏切るような行為なのではないかと問答を重ねているのだ。
    しかし、中々結論が出るものでもなく、もういっそのこと本人に聞いてしまおうかと考えているとクッキーを取りに行ったドトウの姿が見える。高い位置の戸棚に置いていたのだろう、物置棚に手をかけ、蓋つきの棚に手を伸ばす不安定な体勢でつま先が宙に浮きかけている。何とも危ない体勢だ。

    「取れました~」

    そう言ってクッキー缶を棚から引っこ抜くドトウ。しかし、随分と棚に物を詰め込んでいたのだろう。クッキー缶を取り外した弾みに棚の荷物が雪崩出しドトウを襲い始めたのだ。突然のことに驚いた彼女は思わず手を離してしまい、体勢を崩してこのままでは背中から落ちてしまうという状態。しかし、その背が床に着くよりも先、飛び出した金の髪が数メートルを一跳びに彼女を抱きかかえる。

    「は~ドットちゃんは危なっかしくて目が離せないのです…」

    俗にいうお姫様抱っこの状態、イリフネはドトウが怪我をしていないのを確認し安堵の息をつくがそれも束の間、目線を下げたすぐそこにある巨大な膨らみに眉がどんどん下がっていくのだった。

  • 91着をねらえ!25/10/18(土) 09:10:04

    「イ、 イリフネさんはお怪我はないですかぁ…」

    「それはこっちのセリフなのです」

    身じろぎするたびにプルプル揺れるソレ(母よりは小さいが)にショボーン(´・ω・`)としていると腕の中で小さくなっているドトウがイリフネの頭頂部──左耳の根本につけられたものを見ていることに気づいた。

    「これは私が小さいころにお父さんとお母さんが誕生日プレゼントにくれたものなのです。あの頃リボンとかの可愛いものよりもカッコいいものが欲しくてそれまで付けてた耳飾りを付けなくなってすっごくぐずってたってお母さんたちが言ってたのです」

    六角形のクリスタルを金属製のフレームに収めたそれは所謂耳飾りというヤツで、リボンやら布地のものが多い中で大胆に金属や宝石をあしらったそれは現代のトレセンでは随分と珍しくイリフネの個性の一つとなっていた。大きさもイリフネの耳と同じくらいあり、その根元はこれまた綺麗な円形の宝石に接続され懸架されている。
    幼い日の親への迷惑も今ではいい思い出であり、幼少期に贈られたそれをイリフネは今でも肌身離さずに身に着けている。もう10年以上の付き合いだが多少の擦れがあるくらいで出会ったあの時と変わらぬ輝きを保ったままであった。

    「これそんなに気になるのです?」

    じーっと耳飾りを見続けるドトウになんだかむずがゆくなって肩が上がってしまう。

    「いえそのぉ…これ私の家の会社が開発協力していたものだと思うんですけど、ちょっと変だなぁって」

  • 101着をねらえ!25/10/18(土) 09:11:10

    そう言うと中腰になりイリフネの耳元で輝くそれに手を触れる。よく手入れがされ錆はおろか宝石部分に傷のない完璧な状態であることにドトウは関心のため息をつく。
    もっとも、その頭のすぐ下ではイリフネが迫りくる驚異的なモノに今にも押しつぶされそうになっており、そこにドトウのため息が頭皮を撫で全身の毛が逆立ち体が硬直してしまう。

    「これ本当なら宝石部分に名前が出るはずなのにどうしてこんなに余白があるのでしょうか…」

    イリフネの耳飾りの六角形のクリスタル部。よく磨き上げられ透明感の美しいのその部分にはイリフネの名前がアルファベット表記で浮かび上がっている。これはイリフネが無くさないように書いたものというわけではなく、この耳飾り自体がウマ娘の固有の生体電気信号を読み取り、その波形から宝石内の原子構造を組み替え名前を表示しているのだ。
    ウマソウル理論の提唱と共にそれまで天啓と思われていたウマ娘の名前が実はウマソウルに紐づけられているものなのではないかという当時の科学的な好奇心から作成されたこの耳飾りは大衆受けしないコンセプトと価格によってほとんど売れず、その存在を認知しているのも今日では極僅かな時代の波に取り残された旧型デバイスの一つであった。
    しかし、この耳飾り見栄えのため宝石部を大きく使って名前を表示するはずなのだがイリフネの物は片方に詰めて書いてあり、なんだか中途半端な状態になっていた。

    「不良品…もしくは故障なのでしょうか…」

    この業界で働く一人の人間として自分のところの会社が過去に販売していた製品にもある程度目を通したことのあるドトウであるが、こういった不良には初めての遭遇であり、しかも持ち主が仲のいい子とあれば原因を見つけ直してあげたかった。
    そうしているうちにドトウはイリフネの耳元にもっと顔を近づける。顔が近づけば必然として体も近づくわけで、むにゅりと柔らかく暖かな感触が顔面に。善意と一緒に敗北感まで押し付けてくる。しかも母のものと違い底なし沼のように沈み込むそれにもはや声を上げる空間すらイリフネには許されていなかった。そうしてそのでっかいものを押し付けられることになったイリフネはドトウが気づくまで母とは違う匂いに包まれ金髪虚無虚無プリンになるしかなかった。

  • 11二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 09:30:56

    建て乙です
    そういえばドトウちゃんの実家って宝石商だったな……(アイルランドの種牡馬ビッグストーンが由来)
    イリフネちゃんも母方をたどるとアイルランド由来だし、メイショウ繋がり以外にも共通点探せばあるね

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 14:54:09

    立て乙です
    日付変わる前に書き込むの忘れてた……

    このシーン見直してみてふと思ったが
    逆に本来メイショウでないウマソウルの子にメイショウがついてたりとか今後起きたりするんかしら

  • 131着をねらえ!25/10/18(土) 22:00:17

    さて、イリフネがメイショウドトウの宝石店にいるのと同時刻、ダイナソアシーはトレセン学園にいた。天皇賞も迫り追い込みの時期だが無理は禁物というトレーナーの方針もあって今日は軽く体を動かし基礎的なメニューをこなして終了となった。
    陽はまだ高く、寮に戻るには早すぎるし、かといって今からどこかに出かけるのには少し躊躇いのある時間だ。それに今はイリフネがいない、出掛ける気力も湧いてこないというものだ。目的もなくぶらぶらと学園の中を通路の端をはみ出さずに歩いていると何人かのウマ娘が身の丈に合っていないカバンを揺らしてはしゃぎ走り去っていった。ぶかぶかでシワもなく色落ちやヨレもない、きっと今年の春に入ったばかりの新入生なのだろう。親元を離れて暮らす不安感と胸高鳴る好奇心を原動力にする彼女たちはトレセン学園の中でも特に眩しい。それは年を重ねるごとに焦りや不安といったマイナスの面ばかりに囚われがちなこのトレセン学園という小さな世界に長くいるソアラだからこそ感じるものなのかもしれないが。

    「懐かしいなぁ…」

    漏れ出るように零れた言葉の先、未来を夢見る少女たちの背にソアラは今はもう懐かしい出会いの日を思い出していた。

  • 141着をねらえ!25/10/18(土) 22:01:17

    「初めましてなのです!私はイリフネ、あなたのお名前を教えてほしいのです!」

    入学初日、席に着くや否やそのウマ娘は耳が痛くなるくらい大きな声で話しかけてきた。まるで絵本のお姫様のようなサラサラと美しい金髪、大きく丸い目、にこやかな笑顔、おおよそ人に好かれる要素を詰め込んだような眩しい少女は自分と同じサイズの合っていない制服を着ているという一点だけで自分と同じ新入生なのだとソアラに主張しているように思えた。
    そのうるさいほどに元気なウマ娘に何か返答をしようとは思わなかった。どうせ次の言葉は「友達になろう」とかそういうものだろう。こういうタイプにはありがちな行動だ。集団の仲を取り仕切って中心に立ちたがろうとする。小学校でもそうだ、ソアラはそういうタイプが苦手であった。

    「私、この教室のみんなとお友達になりたいのです!」

    ほれ見ろ、予想通りの行動だ。友達なんて必要はない。人は1人でも生きていけるし、楽しいことや、やりたいことも今まで一人で見つけてきた。こんな見るからにウザくて自分を離してくれなさそうな、今でもこちらを覗き込んできてパーソナルスペースという言葉すらしなさそうな典型的な陽キャなど相手にしているだけで無駄というもの。

    「…なに?」

    「その眼鏡…すっごくイカすのです」

    無駄なはずなのだ。

  • 151着をねらえ!25/10/18(土) 22:02:18

    人生は空虚である。きっと誰かがそれこそ何千何万と呟いた言葉だろう。
    ダイナソアシーという少女もまた人生を空虚に感じていた。
    彼女はメカが好きだった。その中でも一昔前の、少々やぼったかったり過度なデザインのデバイスをこよなく愛していた。誕生日や記念日などには中古屋や倉庫の肥やしになっているような1世代前のデバイスをねだり、洗練され切っていないその無骨さと不格好さに心ときめかせていた。その魅力をたくさんの人に、例えば友達にも知ってほしい、幼い日のソアラはこの素晴らしさに友達が目を輝かす光景を幻視し仲の良かった女子のグループで話した。

    「ふーん…」

    だが、その目にあったのは『無関心』であった。
    いっそバカにしたり笑ってくれて方がまだマシだったかもしれない。自分の好きなものを誰も好きじゃない、それどころか目にとめてもくれやしない。このワクワクもトキメキも幼いソアラの小さい世界では誰も理解してくれない。みんな可愛い服や綺麗なお菓子、逸りのイケメン俳優の方が好きで、ソアラの手の中で輝く宝物の価値を分かろうとすらしてくれなかった。
    その時、ソアラは気づいた。人生は空虚であると。自分の好きなものを見てくれすらしない人たちだらけの世界に自分はいるのだと。自分が好きな物の価値を決めるのは自分自身だがそれが他人に見向きもされないことはとても辛いことなのだと。
    冷める頭とは対照的に出口を失い胸の内に燻る炎に動かされるように一歩、また一歩とその場から後ずさりした。

    その数年後、ソアラは未だに旧型デバイスが好きな少女のままであった。しかし、あの日以降それが好きだということは誰にも話していない。他人にその価値を訪ねることの愚かしさを自覚したというより、それでもう傷つきたくないというのが本音だった。

  • 161着をねらえ!25/10/18(土) 22:03:20

    ソアラには新しく好きな物ができた。それは「レース」だった。10代というウマ娘の身体能力の全盛期にある少女たちが色とりどりの勝負服を身に纏い己の全てを掛けて全力で走るその姿に同じウマ娘としてソアラも憧れた。最初はゲームからだったがそれからテレビでレースを見るようになり、両親が仕事の合間にレース場に連れて行ってレースを見せてくれたこともあった。
    時を同じくして周りの女の子たちもレースに憧れ、校庭で走り回っている姿を見かけることがあった。だが、その輪の中にソアラは入ろうとはしなかった。あの子たちは『ごっこ遊び』自分のは『本気』なのだと自分で調べて考えた練習メニューをこなし友達との距離はどんどん離れていった。
    しかし、その甲斐あって現在、ソアラは中央トレセン学園の門を叩き真新しい制服に身を包みトレセン生としての新しい人生をスタートさせた。自分の熱が紛れもない本物であったことを証明したこの制服はソアラの目には一層輝いて見えていた。
    教室では子供みたいに騒ぐ同年代の子供で溢れ、その中でソアラは1人実家から厳選してきたお気に入りの携帯デバイスでブロック崩しに勤しんでいた。こいつらと自分は違う、そんな冷笑じみた行動がすっかりと沁みついてしまっていた。


    「私の目標は日本ダービーで勝つことです!」

    入学式の長ったらしいお偉いさん方の別段ありがたくもないありがたい話を眠い目をこすりながらなんとか乗り越え、教室に戻ってきた新入生たちは自己紹介ということでひとりひとり前に立って名前と夢を語るというなんとも前時代的なことをやらされていた。
    緊張して目が泳いでるおかっぱのウマ娘が逃げるようにお辞儀をし、その勇気と新しい友人への歓迎の意を込め拍手を送る教室でひと際うるさいのが一人、そうあの金髪のウマ娘だった。番が回ってくると勢い良く立ち上がりずんずんと一番前にやってくる。

    「私はイリフネ!夢は────」

    期待通りの青臭い夢に首筋がこそばゆくなる。自分もこうしなくてはならないかと思うと今から気が重い。
    しかし、ため息をついても時間は進むものでついにソアラの番が回ってきた。一番前に立つと思ったよりも教室が広く感じられる。平均身長よりもやや背の低い自分一人にクラス中の視線が集まり緊張で今すぐに逃げ出したくなる。

  • 171着をねらえ!25/10/18(土) 22:04:33

    「ダイナソアシー。夢は…」

    そこまで言って言葉に詰まってしまった。夢、この場所で叶えたい夢とはなんだろうか…そういえば自分の中でレースへの憧れがいつの間にかトレセン学園入学という形にすり替わっていたような気がする。ごっこ遊びをする同年代の子たちを離れ、絶対に入学するんだとそれだけが目的になってしまっていた。
    黙った自分にクラスの視線が突き刺さる。夢…何か夢にできそうなものはないか、緊張してうまく回らない頭で必死に考え、そしてある単語が口から紡がれる。

    「グランドスラムを達成したい…です…」

    一瞬、クラス中が静まり返る。ソアラもまた自分の口から出た言葉に驚愕していた。レースに興味を持つようになったきっかけのゲームの中でその称号は最難関難易度のものだった。何十、何百時間と続けようやく達成できた時の興奮と感動は今でも覚えている。だからといって今ここで出てこなくてもいいだろうと、大言壮語な自分の発言を激しく後悔した。
    次に来るのはバカにしたような笑いかそれとも夢見がちな自分を憐れむ鋭い視線か、ソアラが身構えていると突然に自分の手を勢いよく誰かに握られた。驚き顔を上げるとそこにはあのやかましいウマ娘がいた。

    「すっごい目標なのです!グランドスラムって今まで1人しか達成していない偉業だってお父さんが言っていたのです!それに挑戦するなんてとっても凄いことなのです!」

    そのウマ娘はバカにするでも憐れむでもなく、興奮して目を輝かせていた。

    「あの…無理だとかって言わないの?」

    「無理なんかじゃないのです!どんなに難しい夢だって諦めなければ必ず叶うはずなのです!」

    圧に負けて視線が泳ぎながら発したソアラの言葉を間髪入れずにイリフネは否定する。前を向きすぎているほどに目の前のウマ娘は未来を信じていた。それも今日会ったばかりでろくに話してもいない自分の未来を。
    席に戻り自分の後のクラスメイトが自己紹介を始める。強く握られじんじんと皮膚の下で血液の流れる感触のする手はあの子の暖かさを未だ残していた。

  • 181着をねらえ!25/10/18(土) 22:12:32

    その日の予定が全て終わり、ソアラは自分のこれから住むことになる学生寮にいた。
    部屋には業者によって運ばれた段ボールが山積みでこれをどうにかしなければ今日の寝床を確保できそうもなかった。まだ2人部屋の同居人は来ていない。今のうちにいくつかは荷解きをしてしまおうと天井近くまで積みあがった段ボールの山に手を伸ばしていると、ソアラの頭上から伸びてきた腕が段ボールを掴んだ。

    「はい、これどうぞなのです」

    そこにはまたしてもあの金髪のウマ娘がいた。どうやら自分の同居人はこの子らしい。
    段ボールを手渡そうとするそのウマ娘はなかなか受け取ろうとしないソアラに不思議そうに首をかしげている。

    「あんた、自分の分やらなくていいの?」

    目の前のウマ娘も新入生ということは彼女にも荷解きがあるはずだ。まずはそっちをやるべきではというソアラの問いに金髪の少女はにんまりと笑顔を浮かべる。

    「私の分は段ボール3つだけなのでちょちょいのちょいで終わるのです。それよりもダイナさんの方が荷物がたくさんあるから手伝うのです」

    よく見てみれば彼女のベットには段ボールが3つだけ置かれていて何個もあるソアラに比べれば格段に速く荷解きは終わるだろう。だがしかしてなんでこちらを積極的に手伝おうとするのだろうか。自分の方を優先すればいいのに。

    「困っていたり大変そうなら助けるのは当たり前のことなのです。それにダイナさんとは仲良くなっていろんなお話がしたいのです。趣味のこととかカッコいい眼鏡のこととか!」

    その言葉にソアラはようやく理解した。このウマ娘は自分のことを知ろうとしてくれているのだ。自分の宝物に興味を持ってくれているのだと。そんな人は今までいなかった、初めて出会ったタイプだった。だがそれはソアラがずっと望んでいた自分の趣味に関心を持ってくれる友人であったのだ。差し出された段ボールを受け取り、中に詰まったデバイスたちの重さが腕に伝わる。彼女はソアラが段ボール箱をしっかりと持ったのを確認すると別の段ボールに手を伸ばす。

    「ダイナさんは堅苦しいから…ソアラでいい」

    ソアラの身長では届かない高さの段ボールを手に取ったイリフネは嬉しそうに目を丸くして飛び切りの笑顔を浮かべる。

    「わかったのです、ソアラ!」

    これがイリフネとダイナソアシーの出会いだった。

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:20:19

    趣味が人と違うと苦労するのはいつの世も変わらんなあ

    イリフネに出会えたよかったし執着心も納得である


    > 私はイリフネ!夢は────

    これだいぶ重要そうなやつですね

    もしかするとイリフネ本人が今忘れているのではないか

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:27:17

    ソアラからイリフネへの妙にねっとりした執着の原点は、コレか
    そりゃそうなる

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 08:18:57

    イリフネが救いで希望の船…

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 15:31:55

    空虚な世界に色がつく瞬間

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 18:37:31

    そういえばソアラって大雑把なことはわかってるけど体格の数値データとかはよくわかってないのよね
    おひんばなのや戦績も描写外で明かされたくらいだったけどイリフネとの出会いも描かれたしそろそろデータ化も近い頃であろうか
    ……それを言ったら謎の多いお姉さまはまだ置いといても同じくレギュラーキャラのムーバもまだではありますが

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:14:46

    人知れず誰かの希望になることができるのは主人公の特権だよ

  • 251着をねらえ!25/10/19(日) 23:29:15

    あの日からソアラの世界は変わった。望み続けた友達を得て大きすぎる夢に挑み続ける日々はそれまでの何もない退屈な日々を取り戻すように毎日が楽しく、それでいて輝いていた。それらは全てイリフネがいたからこそである。
    ソアラにとってイリフネは誰にも代えがたい無二の親友だ。その親友を悲しませた相手が次のレースの対戦相手となれば負ける気もないし負けられないと感じていた。

    トレセン学園に何か所かある自動販売機が数台並んでいる休憩所には飲料水を販売する物からお菓子やプロテイン、あげくには麺類やサンドイッチ、雑誌、新聞を販売する変わり種もあった。これらはトレセン学園と提携を結んでいる企業から提供されており、学生であれば一部の商品は学生証を電子リーダーに読み込ませることで無料で購入することができる。
    ピピっと電子音が鳴り重たい落下音が取り出し口から鳴る。まだ蝉のうるさい季節ではないとはいえ関東の昼下がりは熱い。取り出したお茶の冷たさが心地よい。そうやってお茶を煽って喉を潤していると後ろから伸びてきた手につままれた学生証が電子リーダーに読み込まれる。驚いて振り返るとそこにいたのは腰あたりまで伸び先端で結ばれた紫がかった髪、耳は先端にかけて鋭く伸びどちらかといえば犬のような印象を見るものに与える。肌は日本人視点だと浅黒く所謂褐色というやつで、これ見よがしに下品なサイズの大きな胸をぶら下げている。

    「ムーバレズハール…」

    「あれ?ダイナソアシーちゃんじゃない」

    見間違えることは決してない、イリフネの所属するチームのうちの一人。あのヒビノミライほどイリフネがご執心なわけではないがそれでも会話に多く出てくるいけ好かないヤツ、そしてイリフネを悲しませた一人でもある。

  • 261着をねらえ!25/10/19(日) 23:30:19

    相手もこちらのことを覚えていたことには少々驚いたが、依然として倒すべき相手であることには変わりない。仲良くする気も気さくに話しかける気も毛頭なかった。

    「アタシこう見えても一度会った人のことはずーっと覚えちゃうタイプでね、物覚えが昔からいいのよねー。ところで、イリフネちゃん元気?」

    眉間に皺を寄せるソアラとは対照的にムーバはフランクで目の前の少女から溢れる激情になどさっぱり気づいていないようだった。それどころか無神経にイリフネの近況を聞いてくる始末、その態度にソアラの額の青筋が増える。

    「おかげさまで今日もご飯おかわりしてましたよ」

    わざとらしくあてつけるような言葉、流石にムーバも気づくだろうか。

    「そっか、ご飯食べられてるなら元気な証拠ね」

    終止無表情だったヒビノミライとは違い、ムーバは一瞬だけ悲しそうな表情を浮かべた。しかし、一瞬だけだ。自販機の取り出し口からミネラルウォーターのボトルを取り出すとムーバは休憩所を後にしようとする。

    「っ!あんたはイリフネに謝罪も『戻ってきて』の言葉もくれないんだな」

    だから、つい口に出てしまった。この場から立ち去ろうとするムーバがまるで逃げているように見えて、そんなヤツがイリフネの先輩だということが許せなかった。今かな死んでいるイリフネのことを見ないふりをしているようなそんな態度が気に食わなかった。

    「…今の時間はイリフネちゃんには必要な時間よ。たくさん悩んで自分の答えを出さなきゃいけない、そいういう大事なこと」

    ソアラの言葉が少なからず響いたのだろうか、ムーバは立ち止まると振り返らずにソアラに語り掛けた。その声色は優しさとそれとどこか寂しさや後悔が含まれるように感じられる。

    「それに、その言葉はアタシには言う資格がないから」

  • 27二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 23:35:23

    お姉さまは説明不足すぎたからねえ
    根本的なところではないがそれがソアラの怒りを強める一因であったところはあるように見える

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 07:00:41

    ヒビノお姉さま的には放任主義というよりかは、イリフネの強さを信じているという感じだろうか

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 10:59:18

    >>27

    説明不足というと某ネームドを連想させるなあ

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 15:51:18

    しかしムーバのこの一言にこのソアラはどう言う反応をするだろうか
    資格があろうがなかろうが彼女なら言うべきと思ったことを言いそうだからなあ
    ソアラの反応次第ではお姉さまは一言足りなくてムーバは一言多いみたいになったりするかも

  • 311着をねらえ!25/10/20(月) 22:14:02

    宝塚記念ももう目前ということでレース中の様子を想像しやすいように改めてソアラとムーバの数値を設定していきます。
    なお、ソアラは「小柄で肉付きが良くウエスト太め」ムーバは「エロ」という基準がありますので大体この通りになるように補正を掛けさせていただきます

    また、宝塚記念開催前に2人のパーソナルデータをまとめたものを揚げます

  • 321着をねらえ!25/10/20(月) 22:25:22

    まず、「小柄」の定義ですがこれは学術的なもので記されているわけではないため日本人女性の平均身長である158cm以下と考え、医学的に低身長と呼ばれる147cmまでの間をとり155〜147の間とさせていただきます。

    また、肉付きがいいとの事なので肉付きには定評のあるヒシミラクルを参考にスリーサイズを決定します。

    ※ヒシミラクルの身長を基準に各数値をダイス値の平均値として導入する


    名前:ダイナソアシー

    耳飾り:左ミミ

    身長:dice1d9=9 (9) +146cm


    バスト:81+dice1d10=5 (5)

    ウエスト:58+dice1d5=5 (5)

    ヒップ:85+dice1d6=4 (4)

  • 331着をねらえ!25/10/20(月) 22:31:29

    というわけでこうなりました

    名前:ダイナソアシー
    耳飾り:左ミミ
    身長:155cm
    バスト:86
    ウエスト:63
    ヒップ:89

    ちなみに参考にしたヒシミラクルはこうなります
    身長:156cm(-1)
    バスト:85(+1)
    ウエスト:62(+1)
    ヒップ:88(+1)
    ※()はソアラを基準とした時の差

    まぁ概ねミラ子ですね

    ちなみにイリフネちゃんはこうです
    身長:170cm(-15)
    バスト:83(+3)
    ウエスト:57(+6)
    ヒップ:93(-4)

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 22:43:45

    比べてみるとイリフネの尻が際立つな

  • 351着をねらえ!25/10/20(月) 23:08:35

    続きましてムーバレズハールです。この子はエロらしいのでエロくしていきたいと思います(迫真)


    名前:ムーバレズハール

    耳飾り:左ミミ

    身長:161cm


    バスト:95+dice1d15=7 (7)

    ウエスト:55+dice1d5=5 (5)

    ヒップ:85+dice1d7=7 (7)

  • 361着をねらえ!25/10/20(月) 23:12:05

    名前:ムーバレズハール
    耳飾り:左ミミ
    身長:161cm
    バスト:102
    ウエスト:60
    ヒップ:92

    なんという事でしょうエジプト系濃黒紫色長髪デカパイデカチチ世話焼きスキル決闘お姉さんが出来上がってしまいました
    これはもうエロ戦車するしかありませんね

    ちなみに近しいところだとヒシアマゾンがこんな感じです
    身長:160cm
    バスト:92
    ウエスト:59
    ヒップ:89

  • 37二次元好きの匿名さん25/10/20(月) 23:51:05

    >>31

    宝塚記念とありますが直前なのは天皇賞春だったような?


    イリフネと身長差が15もあるのでバスト3の違いがあまりに凄まじい大差になってるの笑う

    あと桜花賞のあるティアラ出身かつ春天を含むグランドスラムを止められることなく目指せている適性の広さからして、

    大体ミラ子だけど彼女ほどズブズブした肉のつき方でもないんだろうなとも感じますね

    単純比較には体格差大きいですがW63ってジェンティルと同値でもあるんでそちらと足して割ったくらいの腹肉だったりして


    ムーバはなるほど確かに下品なサイズですね……これはエロ戦車

  • 381着をねらえ!25/10/20(月) 23:58:37

    >>37

    誤字ですねすみません


    ソアラは運送業の娘なのもあって実用的筋肉の太さって感じですね。たぶんトレセンに入ってから走る事そのものが楽しくて仕方ないから自然とこうなったかも知れませんね


    ムーバはエロです。目元には泣きぼくろがあります。あと多分谷間にもあると思います

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 07:25:21

    ムーバちゃん身長10cm近く違うのに、ヒップサイズがイリフネとほぼ同じなの……なんかイイね
    そしてイリフネちゃんは改めて立派なトモを持ってるなぁと認識。母譲りの末脚の源なのでしょう

  • 40二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 17:09:42

    2つ前のスレの「実録!お母さんのコスプレ備忘録!」を読んでたら唐突にアプリのウマ娘ガチャのゲートから星3演出とともにバニーガールのイリフネが飛び出してくるのが見えた
    多分固有演出はダイコン4(ドラマ電車男OPの元ネタ)のオマージュになってる間違いない

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:20:41

    ソアラのむちっむちっむちっな感じが好き

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/21(火) 23:29:25

    ちなみにバストサイズ計算機だと設定にもよるけど設定上ソアラのがずっとでかいはずなのにイリフネの方が胸がデカくなってて困惑した
    筋肉や脂肪でウエストが増えててアンダーバストが計算式で仮定されるものと全然違う場合は計算機当てにならんのだなあ
    体格の大柄さゆえアンダー値も相応と思われるのが入ってないからか条件次第ではCがEになっちゃうイリフネも然りだし

    この辺それらしい数値を公式の子でちゃんと出してる人やサイトもあるし、
    カップ数で遊ぶならそちらで詳細な計算式を使った方が良いのかもしれない
    そもそも二次元数値はファジーに受け止めた方がいい?それはそう

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 07:42:30

    イリフネちゃんの体型、ピッチリスーツ好きだったイリフネパパの邪念によって生まれた可能性

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 07:45:00

    >>40

    地味にあのアニメを作ったスタッフが後のガイナックスの主要メンバーっていうね

  • 45二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 12:24:17

    >>43

    因子継承しちゃったのか

  • 46二次元好きの匿名さん25/10/22(水) 21:26:25

    保守

  • 471着をねらえ!25/10/23(木) 00:37:41

    捨て台詞のような言葉を吐き、休憩所を後にするムーバ。その胸にはソアラの言葉が重く響いていた。こちらにも考えがあっての今までの行動だ。しかし、いささか強情でイリフネを試すようなものであることは否定できない。正しさで言えば彼女の方があるだろう。それでもムーバたちはイリフネを信じて行動を起こした。その是非は未だ分からない。
    ミネラルウォーターにできた結露が雫となりコンクリ敷きの通路にポタリポタリと垂れてムーバの足跡をそこに残していく。前後に揺れ戻ったり進んだりを繰り返しながらローファーの靴底の音のたびに一歩分の道を濡らしていると、曲がり角に見慣れた髪がなびくのが見えた。

    「どうしたの、ミライ」

    誰かを待っていたかのように壁に背を付けていたヒビノミライはいつもと変わらない機微に乏しい表情で頭一つ分上の彼女の顔を見上げる。その手には彼女が最近繰り返し読んでいる理想的な姉のことが書かれた本が握られていた。

    「ダイナソアシー、彼女も“とてもやさしい”」

    先ほどの会話を聞いていたのだろうか。だとしたら何かしら助け舟なりなんなりを出してくれたらいいのにと心の中で頬を膨らましてしまう。だが、そこで何も言わずに黙って聞いていたのも彼女なりの決意表明なのかもしれない。

    「ミライ、最近どう?アタシは…チーム部屋の風通しが良くなりすぎて風邪ひいちゃいそう」

    「私は風邪になれない」

    ズレた回答の天然さにいつも通りのヒビノミライを感じてムーバの口から思わず笑みがこぼれる。ヒビノミライ当人は至って真面目な様子で、そこがまたムーバの心をくすぐって仕方がなかった。

    「でも、最近なんだかざわざわする」

    「それって、寂しいってことじゃないミライ」

    4月も終わりを迎えもう間もなく皐月晴れの暖かくなる季節。今日も府中の街を駆け抜ける風は穏やかで心地よい暖かさで肌を撫で去っていく。

    「そうか、これが“寂しい”か」

    その小さなつぶやきは風に揺れる木の葉のささやきの中で、誰に響くわけでもなく、だがしかしヒビノミライという存在の中に“言葉”として遺り続けることとなる。

  • 48二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 01:06:49

    ″とてもやさしい″やつこそ最も怒らせてはならないものである
    お姉さまたちもイリフネを信じているからこそ起きてしまった今回の状況だが
    結果としてそんなソアラの逆鱗に日常的に触れてしまう事故が起こってしまったのはマジでままならん話だなあ
    ソアラもおそらく世界への一石たるお姉さまひいてはチームオルクとここまで剥き出しでぶつかったことで燻っていた殻を破ることになりそうなのが皮肉な話

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 07:27:29

    やっぱりヒビノミライ、メカウマ娘とかだったりしない?
    でも1日3食カレー食べてたしなぁ…

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 07:41:41

    食事のこと考えると宇宙馬のウマソウルを持ってる外宇宙のウマ娘の可能性が一番高いのかな?
    風邪になれないってあたり異邦人にありがちな感染症問題とは無縁だけどこのことがあるので珪素生命やエネルギー生命の線も薄いんだよな
    あるいは食ったら自分用のエネルギー形式に変換されるドラえもんみたいなもんかもしれないのでこれらやメカウマ娘な可能性も全然あるとも思うけど

  • 51二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 17:16:06

    宇宙どころか異界人的な可能性もある?

  • 52二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 17:49:20

    何らかの概念がウマ娘の姿を取っているようにも見えるな

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 17:56:46

    概念だとしたらコスモピュエラに出てきたワードとか結構怪しいかもしれない
    特異点崩壊とか宇宙の調停者とかそういうやつ
    あるいは……「メイショウ」?

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/23(木) 23:40:52

    ウマ娘世界ではキンペイバイの子が高校生になるくらいの時間が経っているけど、競走馬の尺度で考えると引退~初子のクラシック期まで5年ぐらいなんだよね
    その辺もヒントになるかなぁ

  • 551着をねらえ!25/10/24(金) 00:51:50

    イリフネ'sメモ⑮
    「ソアラと見る輸送業界」

    どもーダイナソアシーです。今日は現代における輸送事情の説明のために呼ばれました。イリフネとの待ち合わせがあるんで手早く終わらせますね。
    まず、現代で用いられる特殊ダンボールですがこれは特殊粒子構造によって旧式のライナーと中芯の複合構造で成り立っていたものに比べ内外の衝撃に非常に強くできていて例えガラス玉を梱包していたとしても100mの高さから自由落下してもヒビのひとつも入りません。現代の輸送業界ではマストなアイテムです。
    続いて輸送機器。現代では輸送用ドローンによる宅配や輸送が普及していますが現代でも人の手による配達は変わらぬ需要で存在しています。
    うちの会社もドローン配達と昔ながらの有人配達の2つの業務形態をとっています。
    多くの場合、ドローンは各企業で連携を取りながら群体制御を行い誤配達や空中での衝突事故を防ぐようにしています。
    有人配達の場合は車やバイクなど色々ありますがフライトモビルが最もポピュラーです。リパルサーリフトにより動きにz軸方向が追加されVTOL機能を搭載せずとも垂直離着陸が可能になった事で山間部への空からの大量輸送も可能になりました。うちの会社では主に山間部や離島、宇宙への配達をメインにしてどこよりも早くて安全をモットーに日々お客様方に笑顔を届けています……パパ、とりあえずこれでいい?
    それじゃイリフネと遊び行ってくるから。夕ご飯には戻るよ。

    ※ソアラの両親が経営する輸送会社の運用する機材の中で最も高性能な水空両用の機体は一人娘の彼女の名前を取って「ダイナソアC」と名付けられている。進水から10年以上、今だに無事故無違反の記録を更新し続けている。

  • 56二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 07:34:41

    ダンボール戦機みたいな技術革新が起こっている

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 09:16:26

    ダイナソアCが元ネタよりもだいぶ進化しとる
    こういう世界観解説は大好物

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 16:18:44

    このダイナソアCの輝かしい記録が反面選手としてのソアラ本人(以前出た戦績の話から読み取る限り銀銅コレクターっぽい)には呪いの言霊になっているようにのは流石にひねくれすぎた見方だとは思いたい

    でもなんかソアラに何かが起こりそうなこのタイミングで″とてもやさしい″に連動しているかのようなこの話が出るのは勘繰ってしまうものもある
    ムーバ流に言えばダイナソア・コスモスからダイナソア・カオスにチェンジしそうというか……
    またはグランドスラム繋がりでRTTT菊花賞のオペラオーの眼に開眼するやつとか

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/24(金) 23:57:12

    子を思っての行為も、本人にとっては重荷だったり苦痛だったりするからなぁ
    それこそ前作のコードヘブンみたいに

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 02:54:33

    言われてみればそういうことになり得るのか
    てっきり安全運転の祈りが命名元にも波及してしまったかのような皮肉くらいに思ってたけど、
    当人も案外複雑な印象を持っててもおかしくないのかもしれない

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 09:03:16

    どっかでぶちまけられたらむしろいいのかもね

  • 621着をねらえ!25/10/25(土) 16:56:15

    GWも終わり際、やれパペットの料理番組やらギャルの大量発生やら某黄金船がやりたい放題しがちなこの季節に厳かに執り行われる格式高いレース、それが「天皇賞(春)」である。日本におけるG1競争の中でもっとも総距離の長い本レースはステイヤーたちの頂上決戦の場であると共にのちに続く偉大な功績の第一歩ともなるものである。当然、出走するメンバーも日本最高峰のステイヤーたちが揃っており、特に今年は海外からの参加もあるようだ。
    その天皇賞春が行われる京都レース場から約360km離れた首都「東京」。都市機能を支える格納式超高層太陽光発電設備が天高くそびえ、人種、国籍が様々に混じり合いカオスを形成する活気にあふれたこの都市の西側、10代のウマ娘たちが汗と涙で大地を濡らし、風切る音に歌声の混じるレースの街「府中」、その中心部にある「日本ウマ娘トレーニングセンター学園」にほど近い学園付属寮の一室、ベッドの上には服やらノートやら筆記用具、化粧ポーチにドライヤーと統一感のないアイテムが散乱し、その横で床に置かれたスーツケースがには半端に荷物が詰め込まれていた。その荷物たちの主であろう少女、両側に垂れたおさげに両耳のリングから提げられた固体燃料ブースターのような形状の飾りで4本おさげに見える黒鹿毛のウマ娘『ダイナソアシー』は作業の手を止め、ベットのフレーに体を預ける形で足を投げ出している。その手には携帯型ホログラムモニターが握られ、彼女のお気に入りの眼鏡型デバイスが映像の光をレンズ表面で反射している。

  • 631着をねらえ!25/10/25(土) 17:00:21

    「お嬢さん頑張れ!」「しっかりね!」「無事に帰ってくるんだよ」「楽しんできて!」「フレー!フレー!ダイナ!ソレッ!フレ!フレッ!ダイナ!フレ…」「みんな応援してるからね」「テレビで応援してるよ!」

    それは彼女の実家である輸送会社の社員たちからの応援メッセージだった。小さなころから職場の人たちから可愛がられ会社の看板娘になっているソアラが天皇賞という大舞台に出るとならばと従業員全員分のメッセージ動画が送られてきたのであった。
    事務のマイちゃん、よくドライブに連れて行ってくれたリョウちゃん、オペラが好きなコウダのおじさん、コーヒーを教えてくれたカリヤのおじさん、勉強を見てくれたナカジマのおじさん……最近なにかと実家に帰れていないことを思い出し、顔を見せられていない申し訳なさを感じるが、きっと今度のレースで勝つことがいい手土産になるはずだと自分を鼓舞する。

    「ソアラ!そろそろ行こうなのです…ってまだ全然準備できてないのです⁉」

    動画が何回か目のループに入ろうかというころ、部屋の扉を豪快に開けてきたイリフネは今だ荷造りの終わっていないソアラを見て大きな声を上げる。出走するのは自分ではないというのに相変わらずの張り切り具合に思わず息が漏れて口角が上がってしまう。

    「わかってる、すぐ行くよ」

    ベットに散らばるあれそれをスーツケースに収め、忘れ物が無いかを確認する。お気に入りのデバイス各種、何かあった時のノートと筆記用具、食費と学生証の入った財布、いつも使っているドライヤーに化粧水やらを納めたポーチ、それと…
    真空圧縮パックに纏められた材質からして違う衣装──自身の勝負服を最後に詰め込み、レ点で埋まったチェックリストを最後にもう一度確認し、チャックを閉める。
    忘れ物は何もない。必要な物品も、戦うための装束も、戦う理由も全て持った。

    「行ってきます」

    今夜は誰もいない部屋に一瞥を送るとソアラは部屋の扉を閉めた。

  • 64二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:31:17

    まだゴールデンウィークのトンチキイベント続いてるんだ…
    それにしてもソアラは親はもちろん、みんなにも愛されてるんだな。頑張ってほしいぜ

  • 651着をねらえ!25/10/26(日) 00:41:45

    イリフネ'sメモ⑯
    「宇宙クジラ」

    現在時間軸から十数年前、亜高速試験船「ぶらでぃおん」によって火星と木星の軌道上の中間に存在する小惑星帯で化石の状態で発見された。放射線測定などによりおおよそ3000万年前のものと推測されており、地球の海に生息する巨大哺乳類であるクジラと酷似した骨格を持ち、宇宙空間での遊泳に適した太陽帆のような形状のヒレを持つことが調査により判明している。また骨格のスキャンにより鳴き声は地球のクジラのそれに近くブラックホールから発せられる音にも近い波形だという。宇宙空間における巨大生物の存在を証明するものであると共にエーテル理論を裏付ける事になったこの化石は現代における宇宙航空学を数十年分進めたとも言われており、この化石の復元予想図を元に数々の亜高速船が建造された。
    人類に多大な恩恵をもたらした化石であるが、現在のどの生物学・考古学にも当てはまらない存在でありそもそも同種が存在するのか、現在でも生きている個体はいるのか、別の惑星の原生生物の化石が何らかの理由で宇宙空間に打ち上げられたのが漂着しただけではないのかと学説・仮説は止まることを知らない。ただ一つ確かなのはこの化石の元になった生物が確かに存在したという事実だけである。
    その存在故に現存するいくつかの宗教の概念を根底から覆しかねないものであり、公表・調査は慎重に行われ現在まで宗教的・科学的暴動は起こっていない。

  • 66二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 00:44:12

    > 別の惑星の原生生物の化石

    やはりいるしあるのか……?

    宇宙ウマ(ソウル)と銀河中央シリーズ

  • 67二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 06:47:31

    コズミック・イラとエーテル宇宙が混ざっておる

スレッドは10/26 16:47頃に落ちます

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