概要
騎士たちが騒然とする中、のほほんとやってきた修道女。彼らの反感をよそに彼女は我が道を突き進む。生まれてこのかた神への愛と信仰一筋な娘に、剣の道一本の男集団をまとめ上げることができるのか。
決して出会うはずのなかった彼らと交わり、時に苦悩し、忠誠心に恋心が入り混じる。何の因果か騎士たちの頂点に立つはめになった修道女の、紅一点ファンタジー。
※ 暴力表現、残酷描写のあるものにはタイトルの頭に「☆」をつけるようにしています。
※ 『こんなデレラに誰がした』と同じ世界観ですが、ストーリー上の絡みはございません。
※ ちょくちょく修正します。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!たとえ、それが剣でなくとも――
たとえば、それが剣でなく祈りだったとしても――
この物語には、静かにして圧倒的な“力”が宿っています。
白き修道服を纏う少女が、武を知らぬまま騎士団の頂へと歩み出す姿は、あまりに場違いで、けれど、だからこそ心を打つのだと思います。
王政と教会が複雑に絡む世界で、孤児だった少女が突然“組織の長”に選ばれる。その重責に戸惑いながらも、柔らかな微笑みと揺るがぬ信念で、彼女は騎士たちの心を静かに揺り動かしていく。その一途な強さは、まるで夜明け前の祈りのように、周囲に小さな変革の火種を灯し始めます。
それはまるで、静けさのなかで始まる夜想曲(ノクターン)のよう――そんな余韻が、今も心に響いていま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!登場人物たちが推せる
主人公セラフィナのキャラがとにかく魅力的です。
最初は世間知らずな“聖女”として、騎士団のトップに据えられても頼りなく、ハラハラさせられる場面が多いのですが、なんだか庇護欲みたいな気持ちが湧きました。笑
ですが物語が進むにつれ、彼女の印象がどんどん変わっていって、そのギャップも魅力的です。
また、彼女を取り巻く三人の騎士たちのキャラ造形が秀逸で、セラフィナとのやり取りや会話のテンポが非常に良く、感情の機微も繊細に描かれています。
情景描写も美しく、まるで中世の石畳の街に入り込んだかのような没入感を味わえます。
聖女と騎士たちが少しずつ心を通わせていく過程に、自然と惹き込まれて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!"大聖堂の天使"は、騎士たちの長たり得るのか
ある冬の寒い夜──まるで、神からの贈り物と言わんばかりに、枢機卿の前に現れた小さな赤ん坊。
セラフィナと名付けられたその赤ん坊は、無償の愛を教会関係者たちから注がれ、やがて見目麗しい神秘的な少女へと成長した。
──"大聖堂の天使"。人々は彼女をそう呼んで可愛がり、或いは信奉した。けれども、そんな日常は大きく変化することとなる。
それは運命か、将又神から与えられし大いなる試練か──
美しく成長したセラフィナは、王立騎士団を率いる"統轄長"に任ぜられる。世間知らずの箱入り娘。籠の中の鳥だった彼女に、鎖に繋がれた狂犬と言っても過言ではない、屈強なる荒くれ者たちを御することは出来るのか。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!修道女が、騎士団のトップに! そこから巻き起こる騒動の数々!!
四人のメインキャラがきわ立っているので、キャラどうしの絡みがとてもおもしろいです!
また、折りにふれて出てくる、教会や、石畳の街の情景描写が、ロマンと情緒をくすぐられます。
主人公セラフィナは、修道女として閉鎖的な環境で育ったため、俗世間を知らず、通俗の言語も知りません。そのあどけないと言っていいほど純粋な心が、尊い!
その修道女が、政治的な理由から、騎士団のトップに抜擢されてしまいます。
セラフィナを補佐するのは、クセの強い三人の男たち。
補佐官フロレンスは、上品だが、実は剣豪。
第一団長イグナーツは、目つきと口が悪い肉体派。
第二団長ディナダンは、端正な美貌の、女好き。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!籠の鳥の聖女だったのに、男だらけの騎士団のリーダーになっちゃた!
「招かれざる客」まで読んでのレビューです。
ひとこと紹介の通り、鍛えられたイケメン騎士団のリーダーに任命された聖女ちゃん(主人公)。
こんな籠の鳥の聖女に何が出来ると自他共に思いながら、王宮の命令で騎士団の長に!
まず、人物や情景描写が素晴らしく、表情や髪の毛一本一本分かるように丁重に描写されて、まるでキャラクターの息遣いが、すぐ目の前で感じられるようでした!
また、情景描写だけでなく、キャラクターがそれぞれ個性があり、イケメン達も癖が強く、ドタバタ劇が生き生きと描かれ、笑いも誘われました。
この個性豊かで癖の強いイケメン達の長にどうやってなるのか、そして主人公もどうやって成長して…続きを読む