オバケハゼを釣り上げた

四つ足であれ尾鰭であれど、どれも世にある命。残酷な純粋がそれを覚えるには、幾度と殺しを犯さねばならない。
釣れぬは神の御告げ、忘れは学びの誘い。
彼らは若いうちに良い体験が出来ただろう。知らぬままの者も居るから。

主人公の一人称視点で語られる本作品。
かつて悪ガキだった彼は、子どもならではの残虐性でカエルやザリガニといった生き物たちの命を軽く見ていました。

ある日、主人公は友人たちと川に釣りへ出かけます。そこで釣れた、歪なオバケハゼ。

魚はもちろん、牛や鶏といった生命を私たちは食しています。「いただきます」と、生きるために、感謝を込めて。
しかし、ただイタズラに生命を奪ってしまうと、仕返しされても文句は言われませんよね。
それがどれ程おそろしい仕返しでも。

※この度は「おばけのお話募集」企画にご参加くださりありがとうございました。