概要
時は平安時代。歌が龍と世界を救う。
ーーいづれの御時にか、泉に端近なる家ありけり。その家に児生まれけり。長、児を泉姫とつけつ。泉姫いと詠み上手なれば、人あまた集ひけり。--
時は平安時代。
歌が上手いと評判の泉姫の元にはたくさん人が集まる。だがこの泉姫には欠点があった。それは容姿が醜いこと。特に髪の毛が波打っていた。そのせいで泉姫のもとには男性が通ってこない。
そんな中、今まで雨を降らせていた龍に不調が起きていることを父親から聞く。どうもその龍は歌の上手い若い娘を所望しているとのことで……。
時は平安時代。
歌が上手いと評判の泉姫の元にはたくさん人が集まる。だがこの泉姫には欠点があった。それは容姿が醜いこと。特に髪の毛が波打っていた。そのせいで泉姫のもとには男性が通ってこない。
そんな中、今まで雨を降らせていた龍に不調が起きていることを父親から聞く。どうもその龍は歌の上手い若い娘を所望しているとのことで……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!雅で妖しい古典世界を基調とした、純愛あやかしミステリ…!?
冒頭数話にしてぐっと心を惹きつけられました。
私自身「源氏物語」「雨月物語」が好きで、まさに今放送されている「光る君へ」も見ているのですが、源氏物語に感情移入する姫君、という視点でストーリーが進んでいきます。菅原孝標の娘的な雰囲気もあって、フィクションでありながら、実際にいたのではないかと思わせてしまう技量がお見事です。
また、冒頭が古語で始まっていて、その後からは読みやすいよう現代語で書かれており、雅さと読者への心遣いが両立されています。文体も流麗で品位を持ちつつ、無理なくすらすらと読めるよう工夫されています。
そして、龍と姫の恋愛を描く筆致はもちろん、二人の信頼関係が構築されていく…続きを読む