概要
宇宙種族レアンが、月で暮らすムン族の「三つの宝玉」を奪いにきたのだ。
その当時、生まれたばかりの赤子がいて、母は子を守るため地球へと送った。
地球に送られた赤子はうぐいす色の衣に包まれていたため、うぐいす姫と呼ばれた。
その後、うぐいす姫は地球の穢れによって鬼となり、村人を食べたいと思うようになった。そこへ一人の青年が現れて、自分が身代わりになると言ってきた。
うぐいす姫に恋した青年と鬼と化した姫の恋物語。
その後、ものがたりは現代へ。
転生した二人のこれからがはじまる。
うぐいす姫を狙うハンター、姫を守る月の騎士、巫女、様々な登場人物と織り成す切ない恋物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!鬼と呼ばれた姫は、月ではなく愛を選んだ
まるで月の光が静かに降り注ぐ夜のような物語――。『~うぐいす姫~ 鬼と呼ばれた姫は月には還りません。』は、輪廻を越えて繋がる魂の物語です。
かつて鬼と恐れられた姫・晶と、彼女を愛しながらも悲劇に翻弄された陽一郎。その因果が、現代に生きる高校生・陽一の運命へと繋がる瞬間、まるで過去と現在の境界がゆらぎ、読者自身も時の流れに巻き込まれるような感覚を覚えました。
陽一が過去の記憶を完全に取り戻せぬまま、すれ違う二人の関係がもどかしくも切ない。晶が“鬼”としての宿命を受け入れながらも人間として生きようとする姿には、言葉にできない美しさがあります。
転生、運命、宿命、そして…続きを読む - ★★★ Excellent!!!サブタイ見て軽薄なラノベかと思ったら全然違った 実に読み応えあり
よくある一人称物の軽々薄々なチープラノベかと思いましたが、どっこい……!
こりゃあ驚いた、伝奇物の雰囲気を踏襲しつつも現代ファンタジーとしてうまく成立させた、骨太で読み応えある作品でした。
序盤暫くの間、アホがアホなせいで話のエンジンが抑え気味でじれったさを感じますが、真実が明らかになるにつれて幾重にも重なった濃厚なロマンスが大きなうねりを伴って押し寄せてきます。
アホに騙されず読み続けてよかった。
作者さんはなかなか策士です。
そして、真実が明らかになると同時にサスペンス要素も強まって生き、予断ならない状況に追い込まれ、気づけば続きが気になってしょうがなくなっている自分がいる事に気づかされ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!時と場所を超えても大切な想いは変わらない。
月から降り立った「うぐいす姫」と彼女に恋心を抱く「陽一郎」との時を超えたストーリーです。
うぐいす姫は、人を喰らいたい衝動を抑え続ける鬼である。まず強烈に訴えかけるこの存在感に惹きつけられないだろうか?
村人たちを守ろうと陽一郎はその身を捧げ、彼女に喰われてしまうも、彼女は鬼の再生能力で彼の身体を回復させては喰らうを繰り返すおぞましい営み。
それはカタチを変えた愛なのだろうか。
己の心に巣食う鬼のひた走る欲望なのだろうか。
ありふれた心の通わせ方が尋常ではない。
愛のカタチ、在るべき姿。
その常識の殻を打ち破るべく、作者様の構成力の光る熱意たぎる渾身の一作。
繰り返される輪廻転生…続きを読む - ★★★ Excellent!!!悲恋の運命を断ち切れ。
その昔、想い合うも結ばれず、非業の死を遂げてしまった男女がいた。
陽一郎とうぐいす姫(晶)。
何度転生を繰り返しても、二人が結ばれることは決してなかった。
そして、現代。
陽一郎が、今までとはどうも様子が違う。
名は『郎』の字が欠けて『陽一』。『郎』の字と共に知性を失ってしまったのかアホの子で。
はたして、今世で二人が結ばれることは叶うのか。
恋愛だけではなくバトルもあって、笑いあり涙ありの激アツストーリー。
この大作、読むしかない。
転生といえば今は異世界転生かもしれませんが、やはり輪廻転生もいいですよね。
イケメンたちも多いですが、晶の従者である舞がかわいくて、きっと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!和風ファンタジー的な世界での壮大な恋の物語
月で暮らしていた女の子が地球へ来て、うぐいす姫と呼ばれるようになる。
そして、その姫はやがて人を食う鬼となってしまう……
そんな昔話があって、現代へと話がつながっていくのですが、世界観や設定が作り込まれていて、現実にそんな古典がありそうだな、て思わされました。
端的にストーリーを言い表してしまうと、主人公の陽一とヒロインのうぐいす姫が艱難辛苦を乗り越えて、恋人になる……という話なのですが、ただの恋愛ものと違うのは、話のスケールがとても大きいところです。
主人公の陽一がうぐいす姫に会いに月へ行ったりとか、主人公とヒロインにははるか昔に前世があって、その因縁が現代にまで続いていた…続きを読む