概要
荒唐無稽で、型破りで、独りぼっちで、猫が好きだった。
そんな彼女がある日突然僕に言った。
「ねえ知ってる? 宇宙猫は今日も地球を守ってるんだよ?」
これは僕と星崎が人知れず地球を救った物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!不思議な物語でした――さあ、読み直そう!
宇宙猫だー 猫好きー
とか、あら、都市伝説? 知ってるーという内容があったり
(村上春樹が出て来た!)
ボーイミーツガール的な話かあ、と思っていると、ぞくりと怖かったり。
最後まで読んで思ったのは、
「もう一度読み直さなければ!」
であります。
深川さんの深い思いとかし込んだ仕掛けを見抜くには、読み直すしかありません!!
そして、これ、出来れば紙の本で読みたいなあって思うのでした。
そして「あれ?」と思ったら、ぱらぱらと前に戻って読み返すのです。
そういうお話でした。
読んでいて、急にがつんとやられます。
そして、もう一度読み返さなくては! と思うのです。
ああ、ポストイットつけたい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!思考と疑いの意味を問いかける、刺激的なボーイミーツガール
影を抱える少年、空野。
図書室で鉢合わせた不思議ツンデレ少女、星崎。
こんなふたりの、ボーイミーツガール感あふれる甘酸っぱいホラーファンタジー。
……だけでは当然済まない物語!
「彼がわたし達のナビゲーターニャー。宇宙猫のドラリオン」
と星崎が引き合わせてくれたのは、一見普通のキジトラ猫。
でも星崎は、このドラリオンが宇宙と交信して、オカルト的な危機を予知してくれる、という。
そんな中で、得体の知れない怪異が、『陰謀論』『都市伝説』と絡めて勃発しはじめる。
本作はまさに、陰謀論とオカルト蘊蓄の嵐!
うろんな情報の洪水の中にこそ、ひとひらの感情と真実が潜んでいるのだと、伝えるように。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!誰も知らない世界の守護者その功績を想う
これは或る少年が、一人の少女に恋をする
現代ファンタジーに属する物語だが…。
少年空野は 何不自由のない孤独 を。
そして少女星崎は 精神的に不安定な
母親を独りケアする孤独 を抱えている。
最も信頼し依存して然るべき者達から
顧みられない孤独を喫する空野の視野に
同じ匂いのする不思議なオカルト少女
星崎が入り込んだ時。
現実世界の裏側にある謎と神秘と陰謀が
回り始める。
「ねぇ、知ってる?」
オカルト上級者である星崎の『知識』が
非現実的な恐怖を呼んでいるのか回避して
いるのか…。実しやかに語り継がれ続ける
謎組織の陰謀、不気味な都市伝説の数々、
宇宙からの侵略、人々の意識への干渉…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この甘酸っぱさは癖になる《キュン指定都市伝説ホラー小説》( ;∀;)
先ず最初に、都市伝説の題材をふんだんに盛り込んだ小説です。
どこまで皆様がご存知か、その知識を試される部分が多く、創作なのか都市伝説なのか、はたまた真実なのか、「信じる信じないはあなた次第!」。
ただ、こちらの小説の魅力はそれだけじゃないのです(力説!)。
筆者様はホラージャンルを得意とし、既にデビューも飾られているプロ作家様です。私如きがレビューをお書きするのは申し訳なくもありますが、皆様ご容赦下さいませ。
私の拙い知識で「ホラー」の本質を語るのなら、それは「虚構と真実の見せ方」です。
海外のポーからスタートする怪奇小説からよりも、映画で言う方が早いでしょう。「エクソシスト」や「オーメ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ジュブナイル文学×SF×ホラー。怖いだけじゃない、心に響く物語
本格ホラー作家である深川先生が書かれたジュブナイル小説。
怖いシーンはしっかり怖い!
でも思春期の少年少女が抱く複雑な感情が、繊細に描き出されています。
やや変則型ですが、ボーイ・ミーツ・ガールの青春物語としても読めます。
どこか鬱屈し、斜に構えた少年「空野」が図書館で出会った少女は、変わり者の「星崎」。
二人の冒険が幕を開ける――と言いたいところですが、出かける先は廃病院!
何も出ないはずはなく・・・!
もちろんホラーが好きな人にもお勧めしたいですが、ただ怖がって面白がるだけではもったいない。
二人の高校生が心の奥に秘めたわだかまりに昔をなつかしみつつ、
星崎さんが繰り広げる陰謀論の知…続きを読む - ★★★ Excellent!!!都市伝説····最高!!
まず、言葉を知らない私は『宇宙猫』という言葉の意味を調べました。宇宙の猫? なんだろうという気持ちから。まず『宇宙猫』とは····『自分の理解を超える出来事に遭ったり何かを悟った時に使われ、"宇宙猫になる" "宇宙猫状態" "宇宙猫顔"と言語化されることもある』だそうです。
この作品の雰囲気を考えると、単純に作中に出てくる猫ちゃんのことか、ヒロインである星崎さんとの出遭い(未知との遭遇)的な意味合いもあるのかな? と推察。
物語は、主人公である空野悠太が図書室でヒロイン、星崎と出遭うところから始まります。
「ねえ知ってる……? 宇宙猫は今日も地球の平和を守ってるんだよ?」
電波少女、星…続きを読む