鳥獣祭礼［イソップハント］でつかまえて！

　ひとまず11話までを踏まえた感想となります。

　数多の優しい言葉に綴られた世界、丁寧に配置された伏線、そして息をもつかせぬ夜毎のチェイス――どこまでも心地好く、時間を忘れて読み進める事ができそうです。

　主人公・佳穂のおしゃれに対するコンプレックスであったり、その流れで紆余曲折を経た挙げ句、半ばヤケになっておかしな契約を結んでしまうところなど、ある種風刺的とも言える序盤の展開に、思わず共感してしまう方も多いのではないでしょうか。
　実際、今この感想を書いている私自身にも身に覚えのある事が少なくなく、誰も頼れない中で一歩踏み出す勇気と慎重な判断を併せ持つ事など、特に十代の引っ込み思案な女…続きを読む

Xから読ませて頂きました！
なかなか斬新な導入で引き込まれました。
魅力的な文章や主人公の心情の変化が感ぜられて、どんどん読み進めることができました。
素敵なお話をありがとうございます！

内気で地味な少女が、ばあちゃんの“おしゃれ宿題”をきっかけに、まさかの変身鬼ごっこに巻き込まれる──。
「メカクレ」「コウモリ女」など、主人公の造形がリアルで共感でき、応援したくなります。変身×ハント×ファッションという独自の設定も面白く、文体も丁寧で読みやすい。
じわじわ進む展開の中に、少しずつ変わっていく彼女の姿がにじんでいて、静かなワクワク感があります。

斬新なストーリーでした。
追われるもの追うものそれぞれ背負うものがあって、キャラクターを魅力的にしていました。

設定が非常に面白かったです。
コウモリってなんかかわいいですね
楽しい時間をありがとうございました

思春期の少女の繊細な心理描写がとても丁寧で、周囲の大人たちとの掛け合い、展開の一つひとつがカラフルでキラキラしていて──
まるで小学生の頃、休み時間に図書室に走って、夢中になって本を読んだ時のような、あのワクワクとドキドキを思い出しました。

企画に参加いただき、とても魅力的な作品を、ありがとうございました！

『鳥獣祭礼［イソップハント］でつかまえて！』は、獣と神話と寓話がごちゃまぜになったような、不思議で痛快な幻想譚。
擬人化された動物たちの会話や行動がユーモラスなのに、語り口には哲学と文学の香りがあって、思わず引き込まれました。

特にコウモリの少女×ニワトリの娘の衝突は、童話のようでいて容赦ないドラマがあり、読み応え抜群。

言葉遊びと寓意、そして皮肉と優しさが混在する文体に魅了されました。
児童文学と幻想怪奇が融合したような不思議な読後感。これは“物語好き”にはたまらない作品です

話のメリハリが良く、自動文庫向けなだけあってサクサク読むことができました。所々に混じるオリジナル表現が美しく、世界観にも合っていて素敵でした。個性豊かなキャラクター達が織りなす急展開に次ぐ急展開に、早く続きの話を見たい！と思わされる作品です。

最初の数話で、昔夢中で読んでいた児童文学を思い出しました。
はやみねかおるさんの作品が好きだった自分には、まさにど真ん中のワクワク感……！

地味で目立たない佳穂ちゃんが「おしゃれしなさい」という無理難題に全力で立ち向かう姿に、自然と応援したくなります。

現実の悩みから一気に“夜のハント”へと加速していく展開がとてもテンポよく、気づけば物語に引き込まれていました！

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（363文字）

はてさて、読ませていただきました！
『イソップハントで捕まえて』

今作は内気故に『コウモリ女』の異名を持つ少女『月澄佳穂(つきすみ　かほ)』がおばあちゃんのお願いで、慣れないおしゃれに挑戦しようとしたけど、紆余曲折あって、どういう訳か仕立て屋コルボの契約書にサイン、そして本当にコウモリの獣人となってしまい、少し特殊なオニゴッコに参加する羽目に。

同じようにオニゴッコに参加する獣人のオニ役の人たちから逃げ、時には協力してくれる人もいる、そんなお話です。

今作の魅力はなんと言っても三つもある！

一つは描写のわかりやすさ。
程よい文章の長さ、情景と心理描写の丁寧さのお陰で、短く、かといって…続きを読む