概要
竜に会え。国を、家族を助けるために。
少年ユレンは、ネフリート王国の田舎町で、しゃべるねずみのカシューとともに暮らしている。王国が異例の不作に陥った春、彼は王都から来た少女と二人の護衛に出会った。
この国の第二王女だという少女は、不作の原因が、国に実りをもたらす〈翡翠竜〉の加護が弱まったことであると語る。
竜の様子を見るために、町の近くの森に行きたいという彼女たちに、ユレンは自分が案内すると申し出た。森の案内人を務めるユレンだが、協力する理由は仕事だけではなくて……。
わけありな四人(と一匹)が聖なる森の深部を目指す、冒険ファンタジー。
※「TALES」でも公開しています。
この国の第二王女だという少女は、不作の原因が、国に実りをもたらす〈翡翠竜〉の加護が弱まったことであると語る。
竜の様子を見るために、町の近くの森に行きたいという彼女たちに、ユレンは自分が案内すると申し出た。森の案内人を務めるユレンだが、協力する理由は仕事だけではなくて……。
わけありな四人(と一匹)が聖なる森の深部を目指す、冒険ファンタジー。
※「TALES」でも公開しています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!物語ってこうじゃなくちゃ。胸躍る正統派幻想ファンタジー!
天真爛漫で人懐っこいけれど、少し不思議な空気をまとう少年ユレン。
王国の隅で「しゃべるネズミ」と暮らしている彼の元へやってきたのは、なんと王女様!
生真面目な彼女から国の行く末にまつわる重大な目的を聞いたユレンは、彼女を目的地である森の奥へと導く「案内人」を務めることに。
その森はたくさんの魔法に満ちた、美しくも危険な楽園。
国を支える竜が暮らすというその場所にユレンもまた、切っても切れない縁を持っていたのだった……。
*
ふと気づけば家の本棚にそっと並んでいても不思議ではないほどしっかりとした文体で綴られた、魔法と冒険に満ちた王道ハイファンタジーです。
容易く人語を介す竜、彼の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!竜に育てられた森の案内人からの優しい祝福
竜の加護を受ける王国。それだけでも素敵な物語の展開を想像させるに充分なキーワードです。竜に守られた国とはどんなところなのか。そこにはどんな人々が住んでいて、どんな王家が治めているのか。豊かそうな土地のイメージが浮かびます。
ところが実は今、王国では竜の加護が弱まっていました。
この物語は、竜の加護が薄れた原因を探る旅に出た王女レイトリーンが、彼女を案内する不思議な少年ユレンと心を通わせ、成長していく様子を描いています。
魔法を使えるはずの王族の中で、レイトリーンだけが何の魔法も使えません。それが王女の顔を俯かせていましたが、ユレンとともに森を旅する中で、秘めていた心の強さを発揮していきます…続きを読む