概要
死の星の地中で、蚯蚓(ミミズ)のもとに現れた少女。
――かつて人類によって、腐敗しない物質が作り出された。
安く丈夫であるそれらはとても便利な物であったため、人々は多用することになる。しかし腐ることが出来ないゴミは、やがて自然界を侵食していった。
それは人類も例外では無く、空気から水から、そして糧にした生き物から取り込み、血管が汚染された。
一部の知識層や活動家がその危険性を指摘しても、資本家たちは弾圧し、製造を止めなかった。その物質に生活を依存していた民衆は、自らの生活を変えることが面倒であったため、彼らを鼻で笑っていた。
やがてそれらの物質によって生殖能力に異常をきたし始め、どうしようも無い所まで来た時には、資本家たちは星から脱出していた。
その星に残された人類は、子が産まれることなく、絶えていくのを待つだけとなった。
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安く丈夫であるそれらはとても便利な物であったため、人々は多用することになる。しかし腐ることが出来ないゴミは、やがて自然界を侵食していった。
それは人類も例外では無く、空気から水から、そして糧にした生き物から取り込み、血管が汚染された。
一部の知識層や活動家がその危険性を指摘しても、資本家たちは弾圧し、製造を止めなかった。その物質に生活を依存していた民衆は、自らの生活を変えることが面倒であったため、彼らを鼻で笑っていた。
やがてそれらの物質によって生殖能力に異常をきたし始め、どうしようも無い所まで来た時には、資本家たちは星から脱出していた。
その星に残された人類は、子が産まれることなく、絶えていくのを待つだけとなった。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!荒廃した星に棲まう一匹と一人のやりとりが微笑ましい
異種族交流の話は好きですか?
体格や価値観の異なる相手と接することで、最初のころはいがみ合っていても少しずつ仲が縮まっていくような話。
本作は別の星からやってきた女の子との異種族交流の話なのですが、彼女が話しかける相手は蚯蚓(ミミズ)。しかも、自分の背丈を超える巨大な蚯蚓さんだったのです。うねうね動く姿が苦手な方もおられるかもしれませんが、この蚯蚓さんはかつて崇められた土の妖精。時代の流れによって人間から冷遇される日々を送っていました。
女の子に配慮する蚯蚓さんの行動も健気で、読んでいくうちにだんだんと愛着が湧いてくるのですが――
ポストアポカリプスな世界に生きる巨大な蚯蚓さんと、一人の…続きを読む