概要
これは、君の罰。
青と白と赤の純文学です。
流血表現がありますので注意してください。
流血表現がありますので注意してください。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!君にとっての青、白、赤とは?
物語と割り切って主人公の受難として読むのもありですが、私はこれが人間の生きる意味への問いかけの姿と読んでもいいと思いました。
途方もない世界にただ一人。
生きるために食らってきたもの。
自ら自分を殺すこと。
弔うとは何か。
出会いという光。
自分とは何か。
幸福とは何か。
生きるとは何か。
罪と罰とは何か。
私は何者なのか……
そういうあがきや、掴みかけてはまたすり抜けていくもどかしさを経験した人には共感できることが多いのではないでしょうか。
また、世界の外側に他者がいて、しかも生殺与奪を握られているこの状況。その緊張感が、逆に読み手に対し他人事でないと思わせるものがありました。 - ★★★ Excellent!!!永遠の罰を描いた傑作掌編、あるいはカクヨム版『シーシュポスの神話』
カミュの著作で有名になったシーシュポスの神話は「終わりなき永遠の罰」を描いている。
神をだました罪でとらえられたシーシュポスは大きな岩を山頂に運ぶ作業を強いられる。
やっとの思いで岩を運ぶと、山頂に着いた途端岩は転がり落ちる。
シーシュポスは再び岩を山頂に運ぶ。しかし岩はまた落ちる。
この果てしない徒労が永遠に続く……
Scape Goatも永遠に終わらない罰を描いた作品だ。
シーシュポスの神話との違いは男がどんな罪を冒したのかわからないこと、そして固有名詞が一切ない世界であることである。
男の名前もわからない。
白い獣はユニコーンであろうが、その名前も出てこない。
女の名前もわからない…続きを読む