天鳳守国録～レベル１のネクロマンサーなんだが、俺だけ世界観が違わないか？

異世界へと連れてこられた犬塚久遠と、鳳凰の使いを名乗る朱玲。
二人が砂鳴村の祭りに訪れたところ、盗賊に追われていた璃月を助けたことで遺跡を守る一族の使命を知ることとなる。
久遠はレベル１のネクロマンサー。死者を操る能力を駆使して、盗賊と遺跡に立ち向かう。

ネクロマンサーの力があるため時々ホラーでダークなシーンがありますが、異質な影を落とすようで良いスパイスとなっております。
作者のこだわりが存分に散りばめられている中華風異世界ファンタジーです。
是非読んでみてください。

珍しい中華ファンタジー。
設定が緻密です。
主人公が頭が良くて魅力的な人物です。
まだ途中までしか読んでいないので、ゆっくり続きも読ませて頂きますね。

中華風の世界観と異世界転移の要素を融合させた作品で、主人公・久遠の成長や人間ドラマ、戦闘描写が魅力的に描かれています。

特に、影を操るネクロマンサーとしての戦闘描写や、仲間との絆が物語に深みを与えています。今後の展開が非常に楽しみな作品です。

ナーロッパ系を多く読んでいる私には、中華系はあまり詳しくもなく、馴染みもなく。
こだわりの中華風な設定がとても興味深かったです。
工夫が随所にみられました。
辺境の村。
独特の世界観。
そして、主人公がネクロマンサーの術を使っていくシーン。
ネクロマンサーだけあって、ちょっとホラーでダークっぽいのがいいなと思いました。

で、私の中で一番、印象に残っているのは、主人公の転移前の生き方だったりします。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（281文字）

かつて静かに息づいていた北海道・風華町。
その平穏は、今世紀最大級の台風と共に一瞬で崩れ去った。
畑は荒れ、湖は干上がり、町の象徴は瓦礫と化す。

そして翌朝。

瓦礫の中心に、存在するはずのない城が出現する。
荘厳な城楼、異国の文様、刻まれた名は「鳳天府」。
歴史にも記録されず、理論も通用しない。
その存在は、世界の境界が揺らいだ証だった。

同じころ、異世界。
ひとりの日本人青年・犬塚久遠が目覚める。
与えられた職業はネクロマンサー――死者を操り、契約を刻む存在。

辺境の村で始まる奇妙な祭り。
無垢な少女、蠢く追手、そして――異能の発動。

異世界と現実を繋ぐのは、嵐か、それとも運命か…続きを読む

緻密に練られた中華系の設定、そこに投入された異質な存在のネクロマンサー。
この二つが織り成すファンタジーは他の作品では得ることができない栄養を得られる作品だ。

第一印象が、「文面がとても綺麗！」でした。
ほどよい量の段落、見やすさを重視した導入部分の神話的壮大さから一変して、現代日本の北海道へと移り、神話から現実へと接続する導線がお見事！！！

主人公は北海道からいきなり中華風の異世界へ召喚され、ネクロマンサーとして生きることになります。彼が操るネクロマンサーの術は、羊肉の串焼きを敵に向かって飛ばすという、まったくの予想外。

かと思えば、人を棺桶に形に変えて異世界へ送るという、まるで悪魔か死神が使うようなどす黒い能力もあったりで、非常に魅力的な主人公です。
彼といっしょにいるのが、鳳凰の使いを名乗る愛らしい少女・朱玲。

2人の旅には平穏など程遠…続きを読む

中華風の異世界で、ネクロマンサーが活躍する独自の魅力を放つ一作。

異世界で与えられた職業は「レベル１のネクロマンサー」。
影を操る久遠は、鳳凰の使い・朱玲とともに砂鳴村を訪れる。
祭りの熱気のなか、追跡者に追われる少女・璃月を救うため、久遠はその術を発動する。

影を操る異様なまでの強さと圧倒的な物量で敵を制圧するバトルは痛快。
物語に渦巻く陰謀、仲間たちとの絆も魅力です。

ネクロマンサーとして刻まれる“影の軌跡”、あなたもその目で確かめてみては？