概要
恩師の庭は、紫色の花々ばかりを植栽した小庭だった。
故・藤尾瑛臣氏の晩年作品。
最晩年の作品のひとつであり変格推理物とされる短篇。
謝恩会の後、恩師の家で酒を酌み交わす男にはある企みがあったが……。
* 本稿初出:『玉紫‐藤尾瑛臣綺譚集』(2016年)
著者である架空の作家「藤尾瑛臣」が書いた掌編集の設定です。
自作の短篇『玉紫』にも加える予定です。同名のコレクションに納めたシリーズとなっています。
短篇小説『玉紫』【https://kakuyomu.jp/works/16818093089068929492】
〔訂正履歴〕2025.10.26
下記の通り、注釈の内容に誤りがあったため訂正を行いました。
【訂正箇所】
注釈欄「洋種山牛蒡」
訂正前:誤食事例があり、果実と根に有毒成分を含む。
訂正後:有毒植物で全草にアルカロ
最晩年の作品のひとつであり変格推理物とされる短篇。
謝恩会の後、恩師の家で酒を酌み交わす男にはある企みがあったが……。
* 本稿初出:『玉紫‐藤尾瑛臣綺譚集』(2016年)
著者である架空の作家「藤尾瑛臣」が書いた掌編集の設定です。
自作の短篇『玉紫』にも加える予定です。同名のコレクションに納めたシリーズとなっています。
短篇小説『玉紫』【https://kakuyomu.jp/works/16818093089068929492】
〔訂正履歴〕2025.10.26
下記の通り、注釈の内容に誤りがあったため訂正を行いました。
【訂正箇所】
注釈欄「洋種山牛蒡」
訂正前:誤食事例があり、果実と根に有毒成分を含む。
訂正後:有毒植物で全草にアルカロ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!濃紫の果実より流れ出づる苦き想いと懺悔
恩師の家の庭は、見るも凄まじく紫色の
植物に覆われていた。
ブッドレア、紫陽花、燕子花に十薬の葉裏
恰も、何かを暗示するようでいて
それが何なのかを思い出せない。
定年を迎える恩師の為に、大学院時代の
仲間を募ってささやかな 謝恩会 を
催す事になる。院生時代には、まさに彼に
傾倒するべく教えを乞う日々だった。が、
些細あって
袂を分ち、以来これまで
師弟逆転の栄枯にあった。それは密かに
心の内での脅威となって行ったのだろう。
過去の出来心と現在の想い。それらは
全てが藪の中にあり、朧げな輪郭だけを
鋭利に閃かせては叢雲に隠してしまう。
その手法の妙味には暫し…続きを読む