タグには「推し」の他に「イタイ」。そう、ここには他人を「推す」行為の痛々しさが溢れています。有名人を見て舞い上がっているはずなのに、そんな自分をやや引いた背後から見る自意識が歌を詠む主体です。自意識過剰というキーワードが出てきます。他の人から見られていないのに、他の人からの見栄えを気にする、何の役にも立たない心配をすること。自分を背後から見ることも、何の役にも立ちませんが、自意識過剰とは正反対の意味を持つ自意識がいつか当人を救うことを願ってやみません。
もっと見る