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JP2693639B2 - 評価用圧延油試料の調製方法 - Google Patents
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JP2693639B2 - 評価用圧延油試料の調製方法 - Google Patents

評価用圧延油試料の調製方法

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JP2693639B2 JP2317860A JP31786090A JP2693639B2 JP 2693639 B2 JP2693639 B2 JP 2693639B2 JP 2317860 A JP2317860 A JP 2317860A JP 31786090 A JP31786090 A JP 31786090A JP 2693639 B2 JP2693639 B2 JP 2693639B2
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実 竹田
幸一 平瀬
智睦 小野
茂 黒田
悦司 樋野
勲 及川
昌敬 白田
正義 ▲榊▼原
瑞穂 佐野
隆 小川
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川崎製鉄株式会社
協同油脂株式會社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、評価用圧延油試料の調製方法に関し、とく
に実際の使用状況とほぼ同じ劣化状態の圧延油を、短時
間のうちにしかも再現性良く調整しようとするものであ
る。
(従来の技術) 従来、圧延油の性能評価は、実験室において新油を用
いて行われることが多かった。しかし、実際の使用状況
は、潤滑面から発生した多量の摩耗粉が圧延油中に分散
した状態での循環使用である。
かかる摩耗粉は、新生面から発生したもので、非常に
活性な状態で圧延油に接触したものと考えられる。この
ため圧延油の性能評価において、実験室で得られた結果
は、実際に長期間使用した場合とはかなり多くの点で違
いが認められる。
そのため従来は、実際に発生した摩耗粉を使用中の圧
延油から抽出し、評価対象である圧延油中に投入して試
験するなどの方法が採用されてきた。
(発明が解決しようとする課題) 冷間圧延油は、長期間にわたって劣化せず安定して使
用できることが必要とされ、従って実験室で、実際の使
用状況と同じ状態に再現することが圧延油を開発する上
でとりわけ重要となる。
しかし上述したような、実際に発生した摩耗粉を使用
中の圧延油から抽出し、評価対象である圧延油中に投入
して試験するなどの従来法では、実際の使用状況と同じ
状態を実験室で再現するまでには至っていない。
(課題を解決するための手段) 発明者らは、実際の使用状況において発生する摩耗粉
が、圧延加工による新生面から発生するもので活性度の
高い表面を有し、しかも大気に触れることなく圧延油中
に混入することに着目し、さらに、潤滑面の温度が塑性
加工による変形熱と潤滑部の摩擦熱によりって200〜300
℃程度に上昇することを考慮して、新しい圧延油試料の
調整法につき、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成さ
せるに至ったものである。
すなわち本発明は、評価対象とする圧延油中に、表面
を活性化した被圧延金属の粉粒を大気に触れることなく
投入したのち、均一に分散させることからなる評価用圧
延油試料の調製方法(第1発明)である。
また本発明は、第1発明における、表面を活性化した
被圧延金属の粉粒を混入させた圧延油を、加熱または煮
沸濃縮してなる評価用圧延油試料の調製方法(第2発
明)である。
さらに本発明は、第2発明において、加熱または煮沸
濃縮工程を繰り返してなる評価用圧延油試料の調製方法
(第3発明)である。
なお第1〜第3発明において、被圧延金属粉として
は、非酸化性環境下での加熱によって活性化させた粉粒
を使用することが好ましい。
(作用) ここでは、鋼帯の連続タンデム圧延に使用するエマル
ジョン型圧延油を代表例として説明する。
本発明における表面を活性化した被圧延金属の粉粒と
は、たとえば鉄の場合、大気に触れると直ちに燃焼する
ほどの活性化状態にあるものを指すものとする。
本発明における金属粉粒の好適粒径は、金属の化学組
成や粉粒の形態によって異なるけれども、たとえば鋼ア
トマイズ粉の場合は90%以上の粒子が0.5μm以下の粒
子で構成されていることが好ましい。というのは、金属
粉の粒径が細かくなると、比表面積が大きくなり、圧延
油と接触する確率が増して、その金属を触媒とする化学
反応(圧延油の劣化反応)が起こり易くなるからであ
り、このため金属粉の粒径は、できるだけ細かくするこ
とが望ましいわけである。
ここで用いられる金属粉の成分は、被圧延金属を主成
分とするもので、かかる非圧延金属に一般的に含まれる
不純物元素を含ませることが一層有利である。
また、金属粉による圧延油の劣化反応を促進させるた
めには、金属粉の表面を活性化することが重要である。
活性化する前の金属粉の表面は、水や有機物などの吸着
物で覆われている場合が多く、かかる吸着物を取り去る
ことが活性化の目的である。なお金属粉の活性化方法は
とくに限定しないけれども、鉄の場合、非酸化性雰囲気
又は真空中で加熱する方法がとりわけ有利に適合する。
一例を挙げると、鉄粉を非酸化性雰囲気又は真空中で40
0〜500℃,10〜30分間程度の加熱を施すことにより、大
気中で即座に燃焼するほどの活性化状態となる。この場
合、活性化終了後の金属粉は、初期の粒径が維持されて
いるが、加熱温度があまりに高くなると金属粉同士が溶
着し、粒径が大きくなって所期した目的が達成できなく
なるので好ましくない。
ここに非酸化性雰囲気を形成する気体としては、金属
表面に対して酸化反応を生じない、ヘリウム(He)、ア
ルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)および窒
素(N2)等が好適である。また金属粉の活性度を向上さ
せるために、上記の気体として、10%以下の水素(H2
や一酸化炭素(CO)などを含む還元性の気体を用いるこ
ともできる。
かようにして活性化された金属粉は、酸素に触れさせ
ることなく圧延油中に投入する必要がある。このために
は、活性化した金属粉を、非酸化性雰囲気下で圧延油中
に投入する。圧延油中に投入された金属粉は、圧延油又
は圧延油エマルジョン中に均一に分散させる。この操作
により、全ての金属粉表面を、圧延油に接触させること
ができる。
水溶性圧延油を循環使用している鋼のタンデム圧延の
場合、圧延油エマルジョン中には、発生した摩耗粉が分
散し、含有鉄粉が0.1%を超え最大で1.0%程度まで達す
ることがある。従って本発明の方法では、金属を触媒と
する化学反応を促進するため、活性化した鉄粉を実際に
混入する鉄分の最大量より多い量投入することが好まし
い。というのは活性化した鉄粉が少ないと、短期間に鉄
を触媒とする化学反応が充分には進行せず、実機の使用
状況を再現できなくなるからである。
また鋼以外の金属を圧延する圧延油の場合でも、実際
に使用されている状態の金属分よりも多い量の活性化し
た金属粉を投入することが好ましい。というのは上述し
たとおり、実際に混入する最大量よりも多量に投入する
ことにより、より短時間で実機の使用状況が再現できる
からである。
ところで鋼の圧延の場合、循環使用中の圧延油エマル
ジョンは、120〜160℃に達した圧延中の材料に噴され、
常に加熱さらには濃縮される環境にさらされている。従
って上記の活性化した金属粉を投入したエマルジョン
は、攪拌後、加熱または煮沸濃縮することにより初めて
実際の使用状態に則したものとなる。
ちなみに鋼のタンデム圧延機では、エマルジョンのタ
ンデム容量が105l程度のもので発熱量の多い作業を行
うと、8時間前後で、またエマルジョンのタンク容量が
2×105l程度のもので発熱量の比較的少ない作業を行
うと、40時間前後で、タンク容量の1/2程度の水が補給
される。従って煮沸濃縮は、初期のエマルジョンの60〜
20%になるように調製することが望ましい。
さらにこの煮沸濃縮した圧延油エマルジョンを元のエ
マルジョン量に戻し、攪拌した後、再度活性化した金属
粉を投入し、煮沸濃縮を繰り返すことにより、より過酷
な使用状況を再現することもできる。
(実施例) 評価用の圧延油として、鋼用の 鉱油系ミルクリーン用圧延油、 合成油系薄物用圧延油、 を用い、下記A〜Dの4条件にて調製した試料につい
て、 (a)抽出油分の一般性状、 (b)赤外分光分析、 (c)乳化性および (d)ミルクリーン性 を試験し、得られた結果を、実機で一カ月以上使用した
エマルジョンの試験結果と比較した。
条件−A(実施例) ・エマルジョン:3%、400ml ・鉄粉の粒径:0.02μm(最大0.05μm,比表面積 =46m2/g) ・投入量:0.4g(0.1%) ・鉄粉活性化温度:400℃×30min ・非酸化性気体:N2 ・煮沸濃縮量=400ml〜200mlに濃縮(50%) ・煮沸濃縮回数:3回 条件−B(実施例) ・エマルジョン:5%、400ml ・鉄粉の粒径:0.02μm(最大0.05μm,比表面積 =46m2/g) ・投入量:0.5g(0.125%) ・鉄粉活性化温度:450℃×15min ・非酸化性気体:He ・煮沸濃縮量=400ml〜200mlに濃縮(50%) ・煮沸濃縮回数:2回 条件−C(比較例) ・エマルジョン:5%、400ml ・鉄粉の粒径:0.50μm(最大1.70μm,実機圧延時の摩 耗粉を抽出した物) ・投入量:0.4g(0.1%) ・鉄粉活性化温度:200℃×30min ・非酸化性気体:N2 ・煮沸濃縮量=400ml〜320mlに濃縮(80%) ・煮沸濃縮回数:2回 条件−D(比較例) ・エマルジョン:5%、400ml ・鉄粉の粒径:0.02μm(最大0.05μm,比表面積 =46m2/g) ・投入量:0.2g(0.05%) ・鉄粉活性化温度:450℃×15min ・非酸化性気体:He ・煮沸濃縮量=400ml〜200mlに濃縮(50%) ・煮沸濃縮回数:1回 比較試験方法 i)一般性状 ・酸価:JIS K 2501 ・鹸化価:JIS K 2503 ・油溶鉄:圧延油クーラントの抽出油分を遠心分離法に
より摩擦粉を除去した後、灰化し、その灰分を塩酸で溶
解して鉄分を原子吸光法により測定し、油溶鉄とした。
ii)乳化性 400mlに戻した試験エマルジョンをホモジナイザーに
て8000mpm×1min攪拌したのち、8分間静置後のE.S.I.
を測定した。
E.S.I.:下層100mlの濃度/上層100mlの濃度 iii)ミルクリーン性 圧延油の抽出油分を、試験片(spcc−sd,100×100×
0.8mm)の両面に500mg/m2付着させ、重ね合わせて120℃
の空気恒温槽内で24時間放置した後、下記の焼鈍条件に
て焼鈍した。焼鈍された試験片の表面の汚れをスコッチ
テープではく離し、そのスコーチテープをケトン紙に貼
り付け、その表面の反射率(Y値)にて比較した。
〔焼鈍条件〕
・フローガス:窒素95%、水素5%の混合気体 ・流量:0.1m3/h ・昇温速度:200℃/h ・保温温度:700℃ ・保持時間:1h iv)鉄石鹸量 圧延油の抽出油分を0.1mmのスペーサーを用いて赤外
分光分析した後、チャートから1900cm-1のピーク高さ
(I0%)と鉄石鹸による1600cm-1のピーク高さ(I1%)
を求め、次の式に当てはめて鉄石鹸量を比較した。
鉄石鹸量=logI0/logI1 なお新油時の値は、=1.134,=0.113であった。
これは、ナフテン系鉱物油によるもので、鉄石鹸による
ものではない。鉄石鹸が増加すると、この値は大きくな
る。
実験結果を第1表に示す。
同表に示したとおり、条件−AおよびB(実施例)で
調製したものは、圧延油の内容成分の変化、圧延油の諸
性能について、実機で使用した場合とほぼ同じ結果が得
られ、実際の使用状況が再現されていることがわかる。
(発明の効果) かくして本発明によれば、水溶性冷間圧延油につい
て、実験室にて、短時間のうちに実機での使用状況とほ
ぼ同じ状態を再現することができ、長期間安定に使用で
きる圧延油の開発に用いて偉効を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 智睦 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 黒田 茂 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 樋野 悦司 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 及川 勲 神奈川県高座郡寒川町岡田5―12―15 (72)発明者 白田 昌敬 神奈川県中郡二宮町百合が丘2―1―5 (72)発明者 ▲榊▼原 正義 神奈川県藤沢市大庭5539 シャルマンコ ーポ308 (72)発明者 佐野 瑞穂 神奈川県藤沢市大庭4185 コーポミスミ C―101 (72)発明者 小川 隆 岡山県倉敷市中島778―5 (56)参考文献 特開 平4−218768(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】評価対象とする圧延油中に、表面を活性化
    した被圧延金属の粉粒を大気に触れることなく投入した
    のち、均一に分散させることを特徴とする評価用圧延試
    料の調製方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、表面を活性化した被圧
    延金属の粉粒を混入させた圧延油を、加熱または煮沸濃
    縮してなる評価用圧延油試料の調製方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、加熱または煮沸濃縮工
    程を繰り返してなる評価用圧延油試料の調製方法。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、被圧延金属
    粉として、非酸化性環境下での加熱によって活性化させ
    た粉粒を使用してなる評価用圧延油試料の調製方法。
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