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JP2814554B2 - 被覆用樹脂組成物 - Google Patents
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JP2814554B2 - 被覆用樹脂組成物 - Google Patents

被覆用樹脂組成物

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JP2814554B2
JP2814554B2 JP11986689A JP11986689A JP2814554B2 JP 2814554 B2 JP2814554 B2 JP 2814554B2 JP 11986689 A JP11986689 A JP 11986689A JP 11986689 A JP11986689 A JP 11986689A JP 2814554 B2 JP2814554 B2 JP 2814554B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる被覆用樹脂組成物に関す
る。さらに詳細には、シロキシ基と酸無水基とを有する
特定のビニル共重合体とエポキシ化合物とを必須の成分
として含んで成る、とりわけ、保存安定性にもすぐれ、
低温硬化性にもすぐれ、加えて、耐酸性などにもすぐれ
た塗膜を与える被覆用樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
近年、自動車産業にあっては、ライン塗装用として、
それぞれ、塗料の安定性ならびに塗膜性能などの面か
ら、アクリル樹脂とメラミン樹脂との組み合わせになる
塗料系が主に用いられている。
他方、オフライン塗装用としては、低温硬化性ならび
に塗膜外観などの面から、アクリル樹脂とポリイソシア
ネート化合物との組み合わせになる塗料系が多く用いら
れている。
しかしながら、今日もなお、主流であるメラミン硬化
系においては、必ずしも、塗膜外観がすぐれているとは
言い得なく、しかも、メラミン樹脂それ自体の耐酸性の
弱さから、暴露時の酸性雨による塗膜の劣化が見受けら
れる。
また、ポリイソシアネート硬化系においては、ポリイ
ソシアネート化合物それ自体に毒性の問題があるし、し
かも、ポットライフが短く、したがって、かかる硬化系
は連続的に、かつ、大量に使用するようなライン塗装に
は適さないものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
こうしたそれぞれの問題点の解決を図るべく、勿論、
数多くの提案も為されてはいるけれども、非イソシアネ
ート系で、かつ、非メラミン系であって、塗膜外観にす
ぐれ、しかも、一液型として使用できるし、剰え、自動
車外板として用いうる程度の耐酸性をも有した硬化系の
ものは、未だに見い出されていないというのが現状であ
る。
しかるに、本発明が解決しようとする課題は、自動車
業界における今後の展望と、現状の分析との両方の観点
に立ち、非イソシアネート系で、かつ、非メラミン系の
一液硬化用として斬新な形の硬化系を提供することであ
り、しかも、自動車外板用として求められるグレードの
耐酸性をも備えた、一層、実用的な塗料を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕 そこで、本発明者らは前述したような従来技術の未解
課題にメスを入れ、そして、上述したような発明が解決
しようとする課題の解決に照準を合わせて鋭意検討を重
ねた結果、特定のビニルモノマーを重合させて得られ
る、一分子中にシロキシ基と酸無水基とを有するビニル
共重合体とエポキシ化合物とを必須の皮膜形成性成分と
して含んで成る、新規にして有用なる被覆用樹脂組成物
を見い出すに及んで、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は一分子中に少なくとも1個の重合
性不飽和二重結合(以下、不飽和結合と略称する。)と
シロキシ基、就中、トリアルキルシロキシ基とを併せ有
するビニルモノマー(a−1)と、一分子中に少なくと
も1個の不飽和結合と酸無水基とを併せ有するビニルモ
ノマー(a−2)とを重合させて得られる、あるいは、
上記ビニルモノマー(a−1)と、上記ビニルモノマー
(a−2)と、これらの(a−1)および(a−2)な
る両モノマーと共重合可能な他のビニルモノマー(a−
3)とを重合させて得られるビニル共重合体(A)と、
エポキシ化合物(B)とを必須の成分として含んで成
り、さらに必要に応じて、上記シロキシ基の解離促進触
媒をも含んで成る、とりわけ、保存安定性にすぐれ、低
温硬化性にすぐれ、しかも、耐酸性にすぐれる塗膜を与
える被覆用樹脂組成物を提供しようとするものである。
ここにおいて、まず、一分子中に少なくとも1個の不
飽和結合とシロキシ基を有するビニルモノマーとは、該
シロキシ基として、一般式 で示されるような基を有するものであって、たとえば、
トリエチルアミンやピリジンなどの、いわゆる塩素捕捉
剤の存在下で、トリアルキルクロルシラン、トリフェニ
ルクロルシラン、トリアリールクロルシラン、ジアルキ
ルクロルシラン、ジアルキルジクロルシランまたはジア
ルキルヒドロシランなどを、後掲する如き各種水酸基含
有ビニルモノマーと反応させて得られるような化合物を
指称するものであり、それらのうちでも特に代表的なも
のを例示するに止めれば、トリメチルシロキシエチル
(メタ)アクリレート、トリチルシロキシプロピル(メ
チ)アクリレート、トリメチルシロキシブチル(メタ)
アクリレート、トリエチルシロキシエチル(メタ)アク
リレート、トリブチルシロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、またはトリフェニルシロキシアルキル(メタ)
アクリレートなどであり、これらは単独使用でも2種以
上の併用でもよい。
また、前記水酸基含有ビニルモノマーとして特に代表
的なもののみを例示するに止めれば、β−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレートもしくはβ−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレートの如きヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート類またはN−メチロール化(メタ)ア
クリルアミド;β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートにε−カプロラクトンを付加させた形の、たとえ
ば、「プラクセルFM,FAシリーズ」〔ダイセル化学工業
(株)製品〕や、「TONETMM−100」(アメリカ国ユニオ
ン・カーバイド社製品);一般名がポリプロピレングリ
コールモノメタクリレートと称されている「ブレンマー
PPシリーズ」や、一般名がポリエチレングリコールモノ
メタクリレートと称される「ブレンマーPEシリーズ)
〔いずれも、日本油脂(株)製品〕;あるいは(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸
の如き不飽和カルボン酸類と、「カージュラE」(オラ
ンダ国シェル社製の、分岐状脂肪族モノカルボン酸のグ
リシジルエステル類)、オクチル酸グリシジルエステル
もしくは、やし油脂肪酸グリシジルエステルの如き一価
カルボン酸のモノグリシジルエステル類、またはブチル
グリシジルエーテルの如きモノグリシジルエーテル類な
どで代表されるモノエポキシ化合物との付加物などであ
る。
そして、当該ビニルモノマー(a−1)の使用量とし
ては、前記ビニル共重合体(A)を構成する全モノマー
量の1〜5重量%、好ましくは5〜30重量%なる範囲内
が適切である。1重量%未満の場合には、どうしても、
当該モノマー(a−1)の効果が期待できなくなるので
好ましくない。
次に、前記した不飽和結合と酸無水基とを有するビニ
ルモノマー(a−2)としては、無水マレイン酸や無水
イタコン酸などが代表的なものであるが、何ら、これら
のみに限定されるものではない。
そして、該ビニルモノマー(a−2)の使用量として
は、前記ビニル共重合体(A)を構成する全モノマー量
の1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%なる範囲内が
適切である。1重量%未満なる場合には、どうしても、
当該モノマー(a−2)の効果が期待しえなくなるので
好ましくない。
さらに、前掲された如きビニルモノマー(a−1)と
当該モノマー(a−2)との使用比率としては、シロキ
シ基と酸無水基との当量比が1:05〜1:2.0となるように
するのが望ましい。
次いで、前記した共重合可能な他のビニルモノマー
(a−3)としては、勿論、前掲した如きビニルモノマ
ー(a−1)および(a−2)と共重合性を有するもの
であれば、いずれも、使用できるが、それらのうちでも
特に代表的なもののみを例示するに止めれば、C1〜C22
なるアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリ
レートまたはシクロヘキシル(メタ)アクリレートの如
き各種(メタ)アクリレート類・スチレン、ビニルトル
エン、tert−ブチルスチレンもしくはα−メチルスチレ
ンの如き芳香族ビニルモノマー類;(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸の如き不
飽和カルボン酸類、またはマレイン酸、フマル酸もしく
はイタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類とC1〜C18
る1価アルコール類とのモノエステル類などで代表され
るカルボキシル基含有ビニルモノマー類;かかる不飽和
ジカルボン酸とC1〜C18なる1価アルコール類とのジエ
ステル類;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミドもしくはN−アルコキシメチル
化(メタ)アクリルアミドの如き(メタ)アクリルアミ
ド類;N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート
の如きN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ
レート類;あるいは燐酸基含有(メタ)アクリレート
類;またはヘキサフルオロプロピレンもしくはテトラフ
ルオロエチレンの如き含ふっ素ビニルモノマー類などで
あり、さらには、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル、またはエチレンもしくはプロピレンの如きα−オレ
フィン類、あるいは、ブタジエンの如きジエン類などで
ある。
そして、当該ビニルモノマー(a−3)の使用量とし
ては、0〜98重量%、好ましくは0〜40重量%なる範囲
内が適切であり、当該モノマー(a−3)は、所望の塗
膜性能に応じて、単独使用または2種以上の併用の形で
用いられる。
以上に掲げられた各種のビニルモノマー類から前記ビ
ニル共重合体(A)を調製するには、公知慣用の方法、
たとえば、ラジカル発生剤を用いての溶液重合法によっ
て行なうことができる。
かかるラジカル発生剤としては、通常、ビニルモノマ
ー類の重合に用いられているようなものであれば、いず
れも使用しうるが、そのうちでも特に代表的なもののみ
を例示するに止めれば、アゾビスイソブチロニトリル、
ジ−tert−ブチルパーオキシドまたはベンゾイルパーオ
キシドなどであり、また溶剤としては、たとえば、トル
エンもしくはキシレンの如き芳香族炭化水素系;酢酸エ
チル、酢酸−n−ブチルもしくはセロソルブアセテート
の如きエステル系;メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトンもしくはメチルアミルケトンの如きケトン系
などが挙げられる。ただし、アルコール系溶剤などのよ
うに、貯蔵時において、酸無水基との反応を惹起し、系
の粘度を上昇せしめる溶剤の使用は避けるべきである。
かくして得られるビニル共重合体(A)の数平均分子
量()としては、1,000〜50,000なる範囲内が適当
である。
当該共重合体(A)のが1,000未満の場合には、
どうしても、塗膜物性が充分なものとはなり得なく、し
かも、この塗膜物性を出そうとして、該共重合体(A)
のトリアルキルシロキシ基などが遊離したのちに生成さ
れる水酸基の存在率とも言える、水酸基価を高くすれ
ば、塗膜が脆いものとなり易いし、一方、50,000を超え
る場合には、どうしても、塗膜の外観、光沢および肉持
ち感、ならびに塗装作業性などが劣るようになるので、
いずれの場合も好ましくない。
次に、前記したエポキシ化合物(B)としては、種々
のものが使用できるが、そのうちでも特に代表的なもの
のみを例示するに止めれば、エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、16−ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルもしくは
グリセリンのトリグリシジルエーテルの如き多価アルコ
ールのポリグリシジルエーテル類;フタル酸のジクリシ
ジルエステル、イソフタル酸のジグリシジルエステルも
しくはアジピン酸のジグリシジルエステルの如き多価カ
ルボン酸のポリグリシジルエステル類;またはビスフェ
ノールAないしはビスフェノールFのグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂もしくは
ヒダントイン環含有エポキシ樹脂の如き各種エポキシ樹
脂などの、いわゆるポリエポキシ化合物をはじめ、p−
オキシ安息香酸のグリシジルエステルエーテル類、また
は側鎖にエポキシ基を有する各種ビニル重合体などであ
るし、さらには、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、ブチレンオキシド、ドデセンオキシド、スチレンオ
キシドもしくはシクロヘキセンオキシド、またはブチル
グリシジルエーテルもしくはフェニルグリシジルエーテ
ル、あるいはp−pert−ブチル安息香酸グリシジルエー
テル、または「カージュラE−10」の如きモノエポキシ
化合物などである。
前記ビニル共重合体(A)と当該エポキシ化合物
(B)との使用比率としては、共重合体(A)中の酸無
水酸と、化合物(B)中のエポキシ基との当量比が0.5
〜2となるような割合が適当である。
かくして得られる本発明の被覆用樹脂組成物は、大気
中に暴露されると、空気中の水分との反応により、当該
樹脂組成物を構成しているビニル共重合体(A)中のシ
ロキシ基が加水分解されて、このビニル共重合体(A)
中の酸無水基と反応しうる水酸基を生成するが、かかる
加水分解を促進させるための触媒、つまり、シロキシ基
の解離を促進させるための触媒を用いる必要がある。
こうした必要に応じて用いられる前記シロキシ基の解
離促進触媒(C)としては、燐酸、燐酸エステル、もし
くは亜燐酸エステル;p−トルエンスルホン酸またはその
アミン塩;または安息香酸、トリクロル酢酸、トリフル
オロ酢酸もしくはナフタレンジスルホン酸またはそのア
ミン塩などの各種酸性触媒をはじめ、エチレンジアミ
ン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、ブチルアミン、ジブチルアミン、tert−
ブチルアミン、ヘキシルアミンもしくはトリエチルアミ
ンの如きアミン類;または水酸リチウム、水酸化ナトリ
ウムもしくは水酸化カリウムの如きアルカリ金属の水酸
化物などの各種アルカリ触媒、あるいはアルキルチタン
酸塩、オクチル酸塩、ジブチル錫ジラウレート、または
オクチル酸鉛などの各種カルボン酸金属塩類、さらに
は、モノブチル錫スルフィドもしくはジオクチル錫メル
カプタイトの如き各種スルフィド型ないしはメチルカプ
チド型有機錫化合物類、またはテトラエチルアンモニウ
ムフルオライトもしくは、ふっ化セシウムの如き、ふっ
素イオンを生じる化合物が有効であり、代表的なもので
ある。
当該解離促進触媒(C)の添加量としては、前記ビニ
ル共重合体(A)に対して0.001〜10重量、好ましくは
0.005〜8重量%なる範囲が適切である。
上記に反して、本発明の被覆用樹脂組成物は、大気中
に暴露されない限り、前記ビニル共重合体(A)の分子
内、あるいは分子間で起こる、酸無水基との反応の相手
となる水酸基は生成しない処から、一液型で、安定性の
良い塗料となりうるわけではあるが、長期の保存安定性
を確保するためには、何らかの理由により侵入する微量
の水分を、常時、捕捉するような形を予め準備しておく
ことが望ましい。
すなわち、水分と反応性を有するような、いわゆる水
結合剤(水分捕捉剤)を添加せしめることは、かかる長
期の安定性を確保する上で賢明な策であり、このように
することによって長期に及ぶ保存安定性が確保されるこ
とになる。
勿論、当該水結合剤の添加時点としては、前記ビニル
共重合体(A)の調製時であってもよく、かかる共重合
体(A)を調製するにさいして、予め、初期の段階に混
入しておくこともできる。
当該水結合剤として特に代表的なものには、オルトぎ
酸トリメチル、オルトぎ酸トリエチル、オルトぎ酸トリ
ブチルの如きオルトぎ酸トリアルキル類;オルト酢酸ト
リメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチ
ルの如きオルト酢酸トリアルキル類オルトほう酸トリメ
チル、オルトほう酸トリエチル、オルトほう酸トリブチ
ルの如きオルトほう酸トリアルキル類;テトラメチルシ
リケート、テトラエチルシリケート、テトラブチルシリ
ケート、テトラ(2−メトキシエチル)シリケートもし
くはテトラ(2−クロロエチル)シリケートの如きテト
ラ(置換)アルキルシリケート類単体;テトラフェニル
シリケートもしくはテトラベンジルシリケートの如き、
上記テトラ(置換)アルキルシリケート類の同効物質
(以下、同効単体と略称する。);またはテトラエチル
シリケートのダイマー、トリマー、テトラマー、ないし
はヘキサマー、「エチルシリケート40」〔コルコート
(株)製の、テトラエチルシリケートのテトラマー、ペ
ンタマーもしくは、ヘキサマーの混合物〕の如き、上掲
のテトラ(置換)アルキルシリケート類単体や、該シリ
ケート類の同効単体の縮合物などの加水分解性エステル
化合物類、あるいはフェニルイソシアネート、p−クロ
ロフェニルイソシアネート、ベンゼンスルホニルイソシ
アネート、p−トルエンスルホニルイソシアネートまた
はイソシアネートエチルメタクリレート(アメリカ国ダ
ウ・ケミカル社製の、イソシアネート基含有モノマー)
の如きイソシアネート基含有化合物類などがある。
当該水結合剤の使用量としては、前記ビニル共重合体
(A)に対して0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量
%なる範囲内が適切である。
かくして得られる本発明組成物は、そのままクリヤー
塗料として使用することもできるし、さらに顔料を配合
せしめることによりエナメル塗料として使用することも
できる。
また、本発明組成物に対しては、必要に応じて、レベ
リング剤、紫外線吸収剤または顔料分散剤などの各種慣
用の添加剤をも配合せしめることができるし、公知慣用
のセルロース系化合物、可塑剤またはポリエステル樹脂
などをも配合せしめることができる。
さらに、塗装方法としては刷毛塗り、スプレー塗装ま
たはロール塗装などの如き公知慣用の方法が採用できる
し、硬化方法としても、常温乾燥から強制乾燥(加熱乾
燥)までの幅広い範囲で、本発明組成物を構成する共重
合体成分と架橋剤成分との組み合わせに応じた最適の硬
化条件が設計される。
かくして得られる本発明の被覆用樹脂組成物は溶液の
形で、あるいは粉体の形で、自動車用、自動車補修用、
家電製品用あるいは建材外装用をはじめとして、金属の
プレコート用などとして、多岐に亘って利用することが
できるが、就中、一液型塗料の形で、貯蔵安定性の要求
される分野において、効果が顕著なものである。
〔発明の効果〕
叙上のように、本発明の被覆用樹脂組成物は、数平均
分子量が1,000〜50,000で、かつ、少なくとも1個のシ
ロキシ基および酸無水基なる官能基(反応性極性基)を
有するビニル共重合体と、エポキシ化合物と、必要に応
じて、解離促進触媒とから成るものであって、空気中の
水分(湿気)などと反応して、ビニル共重合体中に、こ
のシロキシ基に基ずく水酸基が生成され、次いで、かか
る水酸基が酸無水基と反応することにより架橋すると共
に−こうした段階は、ビニル共重合体の分子内架橋ある
いは分子間架橋が主体である−、カルボキシル基が生起
し、引き続いて、このカルボキシル基とエポキシ化合物
中のエポキシ基との間で更なる架橋が起こるという、い
わゆる複合硬化形式を通して強固な塗膜を形成するもの
であり、しかも、貯蔵安定性にすぐれ、とりわけ、一液
型塗料として極めて有用なものである。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により、
一層、具体的に説明するが、以下において、部および%
は、特に断りのない限り、すべて重量基準であるものと
する。
参考例1〔ビニル共重合体(A)の調製例〕 トリメチルシロキシエチルメタクリレートの138部、
スチレンの190部、n−ブチルアクリレートの356部、メ
チルメタクリレートの249部および無水マレイン酸の67
部からなるモノマー混合物のうちの200部と、トルエン
の700部と、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の5
部およびtert−ブチルパーベンゾエートの10部とを、撹
拌機、温度計、冷却器および不活性ガス導入口を備えた
四ツ口フラスコに仕込んで90℃に昇温し、同温度に1時
間保持してから、30分間を要して110℃まで昇温し、残
りのモノマー混合物の800部と、AIBNの25部と、トルエ
ンの300部とを、それぞれ、4時間に亘って滴下し、滴
下終了後も同温度に5時間のあいだ保持して重合反応を
続行させ、不揮発分が51.0%で、かつ、25℃におけるガ
ードナー粘度(以下同様)がO−Pなる目的共重合体
(A)の溶液を得た。以下、これを共重合体(A−1)
と略記するが、このもののトリメチルシロキシ基:酸無
水基の当量比が1:1であり、かつ、数平均分子量は10,00
0であった。
参考例2(同上) トリメチルシロキシエチルメタクリレートの360部、
スチレンの20部、無水イタコン酸の172部およびラウリ
ルメタクリレートの268部よりなるモノマー混合物を、
予め、参考例1と同様の反応容器にキシレンの700部を
仕込んで120℃に昇温しておいた処へ、キシレンの300部
と、tert−ブチルパーオクトエート(TBPO)の30部と共
に、6時間かけて滴下した。滴下終了後も同温度に6時
間のあいだ保持して重合反応を続行させ、不揮発分が5
0.2%で、かつ、粘度がU−Vなる淡黄色の目的共重合
体(A)溶液を得た。以下、これを共重合体(A−2)
と略記するが、このものはトリメチルシロキシ基:酸無
水基の当量比が1:1であり、かつ、数平均分子量が15,00
0であった。
参考例3(同上) トリフェニルシロキシエチルアクリレートの194部、
スチレンの100部、無水マレイン酸の54部、2−エチル
ヘキシルアクリレートの300部およびn−ブチルメタク
リレートの352部からなるモノマー混合物を、予め、参
考例1と同様の反応容器にメチルアミルケトンの150部
とキシレンの150部とを仕込んで120℃に昇温しておいた
処へ、TBPOの35部とキシレンの60部とメチルアミルケト
ンの60部と共に、6時間を要して、それぞれ滴下し、滴
下終了後も同温度に6時間のあいだ保持して重合反応を
続行させ、不揮発分が71.3%で、かつ、粘度がA2−A1
る透明な目的共重合体(A)溶液を得た。以下、これを
共重合体(A−3)と略記するが、このものはトリフェ
ニルシロキシ基:酸無水基の当量比が1:1.1で、かつ、
数平均分子量が7,000であった。
参考例4(同上) トリメチルシロキシブチルビニルエーテルの100部、
安息香酸ビニルの100部、酢酸ビニルの350部、「ベオバ
10」(オランダ国シェル社製の、分岐状脂肪族モノカル
ボン酸のビニルエステルの400部および無水マレイン酸
の500部よりなるモノマー混合物と、トルエンの200部と
TBPOの50部とからなる混合物を、予め、参考例1と同様
の反応容器にトルエンの800部を仕込んで90℃に昇温し
ておいた処へ、5時間を要して滴下し、滴下終了後も同
温度に7時間のあいだ保持して重合反応を続行させた
処、不揮発分が50.3%で、かつ、粘度がD−Eなる目的
共重合体(A)溶液が得られた。以下、これを共重合体
(A−4)と略記するが、このものはトリメチルシロキ
シ基:酸無水基の当量比が1:1であって、かつ、数平均
分子量は13,000であった。
実施例1〜5および比較例1〜3 第1表に示されるような配合組成比に従って各種の塗
料を調製した。
なお、比較例2および3において用いられている「ア
クリディックA−800」は、大日本インキ化学工業
(株)製のアクリルポリオールであって、不揮発分が50
%で、かつ、固形分の水酸基価が100なるものである
が、シロキシ基も酸無水基も、共に、存在しないもので
ある。
次いで、それぞれの塗料を、各別に、ボンデライト#
144処理鋼板(厚さが0.8)mm)にスプレー塗装し、実施
例1〜4および比較例1の場合には、まず80℃で30分
間、続いて100℃で30分間の焼き付けを行なって、他
方、比較例2の場合のようにメラミン硬化系にあって
は、140℃で30分間なる比較的高温領域での焼き付けを
行なって、比較例3の場合のようにイソシアネート硬化
系にあっては、80℃で30分間なる比較的低温領域での焼
き付けを行なって、それぞれに、硬化塗膜を得た。
しかるのち、それぞれの塗料の保存安定性と、それぞ
れの硬化塗膜についての諸性能との比較検討を行なっ
た。それらの結果は同表にまとめて示す通りである。
なお、これら塗料の保存安定性ならびに塗膜諸性能の
評価判定は、次のような要領で行なったものである。
光沢……60度鏡面反射率 硬度……鉛筆硬度 エリクセン値……エリクセン・テスターを用いて測定
し、mmで表示 密着性……1cm2の処へ、1mm2なる大きさのゴバン目を描
き、このカット部にセロファンテープを貼着し、次い
で、セロファンテープの剥離を行ない、残存ゴバン目数
を以て表示 耐水性……40℃の温水中に10日間浸漬したのちの塗膜の
状態を目視により判定 耐酸性……5%H2SO4水溶液を塗膜上に落とし、70℃で
1時間乾燥してから、水で洗い流したのちの塗膜の状態
を目視により判定 耐アルカリ性……5%NaOH水溶液中に24時間のあいだ浸
漬したのちの塗膜の状態の変化を目視により判定 耐候性……QUVテスターで2,000時間の照射を行なったの
ちの光沢保持率を測定し、%を以て表示 耐溶剤性……キシレンを浸したガーゼを塗面に接して、
1.5kgなる荷重で10回のラビングを行なったのちの塗膜
の状態を目視により判定 保存安定性……塗料を岩田カップで12秒となるように、
キシレンで希釈してから、50℃に8日間保存したのち
の、25℃における岩田カップでの粘度(秒数) 第1表の脚註: 「スーパーベッカミンL−117−60」…大日本インキ
化学工業(株)製の、ブチルエーテル化メラミン;不揮
発分=60% 「バーノックDN−950」…同上社製のポリイソシアネ
ート化合物;不揮発分=75%、イソシアネート基含有率
=12〜13% 「デナコールEx612」……ナガセ産業(株)製の、ソ
ルビトールのポリグリシジルエーテル 「ベッカミンp−198」…大日本インキ化学工業
(株)製の、燐酸エステル系硬化促進剤;酸価=350〜4
50 第1表からも明らかなように、一分子中にシロキシ基
と酸無水基とを併せ有するビニル共重合体と、エポキシ
化合物とを必須の成分とする本発明の被覆用樹脂組成物
は、保存安定性にすぐれるものであるし、しかも、耐酸
性ならびに低温硬化性などにすぐれる塗膜を与えるもの
であることが知れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 163/00 - 163/10 C09D 143/04 C09D 135/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中に少なくとも1個の重合性不飽和
    二重結合とシロキシ基とを有するビニルモノマー(a−
    1)と、一分子中に少なくとも1個の重合性不飽和二重
    結合と酸無水基とを有するビニルモノマー(a−2)と
    を重合させて得られるビニル共重合体(A)と、エポキ
    シ化合物(B)と、さらに必要に応じて、上記シロキシ
    基の解離促進触媒(C)とを含んで成る、被覆用樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】一分子中に少なくとも1個の重合性不飽和
    二重結合とシロキシ基とを有するビニルモノマー(a−
    1)と、一分子中に少なくとも1個の重合性不飽和二重
    結合と酸無水基とを有するビニルモノマー(a−2)
    と、上記した両ビニルモノマー(a−1)および(a−
    2)と共重合可能な他のビニルモノマー(a−3)とを
    重合させて得られるビニル共重合体(A)と、エポキシ
    化合物(B)と、さらに必要に応じて、上記シロキシ基
    の解離促進触媒(C)とを含んで成る、被覆用樹脂組成
    物。
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