JP2863804B2 - 多孔質性のシリコーンゲルを具えたインシュレータ - Google Patents
多孔質性のシリコーンゲルを具えたインシュレータInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 《発明の目的》 〈産業上の利用分野〉 本発明は精密機器、光学機器、医療機器、音響機器、
OA機器などに組み込まれることにより、外部振動を内部
に伝達することを遮断し、あるいは内部で生ずる振動が
外部へ伝達することを遮断するインシュレータに関す
る。
OA機器などに組み込まれることにより、外部振動を内部
に伝達することを遮断し、あるいは内部で生ずる振動が
外部へ伝達することを遮断するインシュレータに関す
る。
〈発明の背景〉 近年ゲル状物質の有する吸振性が評価され、このもの
を適用したインシュレータの開発がなされている。しか
し従来のインシュレータは、筒状の支持体内に低硬度の
シリコーンゲルを充填しており、このシリコーンゲルは
引張り強度が低くて軟らかく、そのため取り扱いが不便
であった。また低硬度のシリコーンゲルは、他の部材と
の間で接着が利きにくいという欠点がある他、ポアソン
比が大きく、大きな負荷が掛かったときには横に大きく
拡がり、弾性係数が急に上昇する。このため筒状の支持
体の材質はシリコーンゴム等、高価だが特性の優れるも
のに限られていた。更にまた低硬度のシリコーンゲルを
使用した場合には、坐屈や横揺れが大きく、取付けクリ
アランスや防振性能上の問題を残していた。
を適用したインシュレータの開発がなされている。しか
し従来のインシュレータは、筒状の支持体内に低硬度の
シリコーンゲルを充填しており、このシリコーンゲルは
引張り強度が低くて軟らかく、そのため取り扱いが不便
であった。また低硬度のシリコーンゲルは、他の部材と
の間で接着が利きにくいという欠点がある他、ポアソン
比が大きく、大きな負荷が掛かったときには横に大きく
拡がり、弾性係数が急に上昇する。このため筒状の支持
体の材質はシリコーンゴム等、高価だが特性の優れるも
のに限られていた。更にまた低硬度のシリコーンゲルを
使用した場合には、坐屈や横揺れが大きく、取付けクリ
アランスや防振性能上の問題を残していた。
一方上記インシュレータとは別に、外側を硬質材料で
構成し、その内側にゲル状物質を皿バネ状に設け、更に
このゲル状物質に振動発生源との接続用の係合片を支持
させた形態の剪断歪型インシュレータの開発がなされて
いるが、このようなインシュレータにおいても横揺れ等
の問題があった。
構成し、その内側にゲル状物質を皿バネ状に設け、更に
このゲル状物質に振動発生源との接続用の係合片を支持
させた形態の剪断歪型インシュレータの開発がなされて
いるが、このようなインシュレータにおいても横揺れ等
の問題があった。
〈開発を試みた技術的事項〉 本発明はこのような背景に鑑みなされたものであっ
て、振動吸収部にシリコーンゲルの多孔質体を適用する
ことにより、吸振性能を低下させることなく、強度性、
取扱い性及び接着性をそれぞれ向上させ、しかもポアソ
ン比を小さくし、坐屈や横揺れを小さくできるようにし
た多孔質性のシリコーンゲルを具えたインシュレータの
開発を試みたものである。
て、振動吸収部にシリコーンゲルの多孔質体を適用する
ことにより、吸振性能を低下させることなく、強度性、
取扱い性及び接着性をそれぞれ向上させ、しかもポアソ
ン比を小さくし、坐屈や横揺れを小さくできるようにし
た多孔質性のシリコーンゲルを具えたインシュレータの
開発を試みたものである。
《発明の構成》 〈目的達成の手段〉 本出願に係る第一の発明たる多孔質性のシリコーンゲ
ルを具えたインシュレータは、特徴として成るものであ
る。
ルを具えたインシュレータは、特徴として成るものであ
る。
また本出願に係る第二の発明たる多孔質性のシリコー
ンゲルを具えたインシュレータは、前記要件に加えて前
記緩衝部は前記筒状支持体に沿って筒状に設けられ、こ
の緩衝部の中央に前記保持部が組み合わされて成ること
を特徴として成るものである。
ンゲルを具えたインシュレータは、前記要件に加えて前
記緩衝部は前記筒状支持体に沿って筒状に設けられ、こ
の緩衝部の中央に前記保持部が組み合わされて成ること
を特徴として成るものである。
更に本出願に係る第三の発明たる多孔質性のシリコー
ンゲルを具えたインシュレータは、前記要件に加えて前
記筒状支持体における上端部または下端部のいずれか一
方または双方には取付板を具えて成り、前記保持部はこ
の取付板と一体形成されて成ることを特徴として成るも
のである。
ンゲルを具えたインシュレータは、前記要件に加えて前
記筒状支持体における上端部または下端部のいずれか一
方または双方には取付板を具えて成り、前記保持部はこ
の取付板と一体形成されて成ることを特徴として成るも
のである。
更にまた本出願に係る第四の発明たる多孔質性のシリ
コーンゲルを具えたインシュレータは、弾性変形自在な
筒状支持体の内部に振動吸収部を具えて成るインシュレ
ータにおいて、前記振動吸収部は多孔質性のシリコーン
ゲルから成るとともに、前記振動吸収部を上下に分ける
ように硬質材料から成る仕切り板を設けたことを特徴と
して成るものである。
コーンゲルを具えたインシュレータは、弾性変形自在な
筒状支持体の内部に振動吸収部を具えて成るインシュレ
ータにおいて、前記振動吸収部は多孔質性のシリコーン
ゲルから成るとともに、前記振動吸収部を上下に分ける
ように硬質材料から成る仕切り板を設けたことを特徴と
して成るものである。
更にまた本出願に係る第五の発明たる多孔質性のシリ
コーンゲルを具えたインシュレータは、中空の硬質支承
体の内部に、その軸芯上方に向かい肉厚の皿バネ形状に
形成された多孔質性のシリコーンゲルから成る緩衝部を
具え、この緩衝部の上部には係合片が支持され、一方緩
衝部の下部には硬質材料から成り横方向への変形が困難
な保持部が設けられて成ることを特徴として成るもので
ある。
コーンゲルを具えたインシュレータは、中空の硬質支承
体の内部に、その軸芯上方に向かい肉厚の皿バネ形状に
形成された多孔質性のシリコーンゲルから成る緩衝部を
具え、この緩衝部の上部には係合片が支持され、一方緩
衝部の下部には硬質材料から成り横方向への変形が困難
な保持部が設けられて成ることを特徴として成るもので
ある。
これら発明によって前記目的を達成しようとするもの
である。
である。
〈発明の作用〉 本発明にあっては、振動吸収部が多孔質性のシリコー
ンゲルから成る緩衝部を具えて成るから、多孔質でない
シリコーンゲルを適用した場合に比べて吸振作用が大き
く、また軽量である。
ンゲルから成る緩衝部を具えて成るから、多孔質でない
シリコーンゲルを適用した場合に比べて吸振作用が大き
く、また軽量である。
また、振動吸収部には硬質材料から成り横方向への変
形が困難な保持部を組み合わせたから、横揺れをほとん
ど生じない。
形が困難な保持部を組み合わせたから、横揺れをほとん
ど生じない。
〈実施例〉 以下本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明す
る。第1図は本発明たる多孔質性のシリコーンゲルを具
えたインシュレータ1を振動に弱い装置Uや振動発生源
である電動機Tの足部に取り付けた様子を示すものであ
る。
る。第1図は本発明たる多孔質性のシリコーンゲルを具
えたインシュレータ1を振動に弱い装置Uや振動発生源
である電動機Tの足部に取り付けた様子を示すものであ
る。
このインシュレータ1は、両方の端部に縁部3a、3bを
形成して成るほぼ円筒状の筒状支持体2に対し、その両
縁部3a、3bにおいてそれぞれ保形リング4と下取付板5
を設けるとともに、保形リング4の側には更に上取付板
6を設け、一方筒状支持体2の内部には振動吸収部7を
有して成る。尚、便宜上保形リング4が設けられる側を
上部とし、下取付板5が設けられる側を下部として以下
説明する。筒状支持体2は軟質ゴムからなり、このもの
自体も吸振作用を有するものであるが、その本質的な作
用はインシュレータ1の全体的な保形性と振動吸収部7
の保護にある。従って筒状支持体2は必ずしも吸振作用
を有しない材質により構成してもよい。また保形リング
4は上部の縁部3aと接着して縁部3aに保形性を持たせた
り、上取付板6と縁部3aとの間に介在して両者の接着性
を向上させるために設けるものであって、金属プラスチ
ックなどの保形性を有する比較的硬質の材料から成る。
尚、保形リング4は下側の縁部3bに設けてもよい。ま
た、この保形リング4は上記目的から設けるものである
から、他の方法でこれら課題が解決できる場合には必ず
しも必要としない。更に下取付板5は、下部の縁部3bと
接着して実質的に下蓋の役割を担う。この下取付板5に
はその中央に雄ネジを形成した取付け部8が設けられ
る。尚この取付け部8の構造は、この他にも雌ネジを形
成したり、ブラケット状に形成したものでもよい。因み
にこの取付け部8は、振動に弱い装置Uや振動発生源で
ある電動機Tとの接続用として設けられる。
形成して成るほぼ円筒状の筒状支持体2に対し、その両
縁部3a、3bにおいてそれぞれ保形リング4と下取付板5
を設けるとともに、保形リング4の側には更に上取付板
6を設け、一方筒状支持体2の内部には振動吸収部7を
有して成る。尚、便宜上保形リング4が設けられる側を
上部とし、下取付板5が設けられる側を下部として以下
説明する。筒状支持体2は軟質ゴムからなり、このもの
自体も吸振作用を有するものであるが、その本質的な作
用はインシュレータ1の全体的な保形性と振動吸収部7
の保護にある。従って筒状支持体2は必ずしも吸振作用
を有しない材質により構成してもよい。また保形リング
4は上部の縁部3aと接着して縁部3aに保形性を持たせた
り、上取付板6と縁部3aとの間に介在して両者の接着性
を向上させるために設けるものであって、金属プラスチ
ックなどの保形性を有する比較的硬質の材料から成る。
尚、保形リング4は下側の縁部3bに設けてもよい。ま
た、この保形リング4は上記目的から設けるものである
から、他の方法でこれら課題が解決できる場合には必ず
しも必要としない。更に下取付板5は、下部の縁部3bと
接着して実質的に下蓋の役割を担う。この下取付板5に
はその中央に雄ネジを形成した取付け部8が設けられ
る。尚この取付け部8の構造は、この他にも雌ネジを形
成したり、ブラケット状に形成したものでもよい。因み
にこの取付け部8は、振動に弱い装置Uや振動発生源で
ある電動機Tとの接続用として設けられる。
次に本発明が実質的に適用される振動吸収部7につい
て説明する。振動吸収部7は、多孔質性のシリコーンゲ
ルから成る緩衝部9と硬質材料から成り横方向への変形
が困難な保持部10とを組み合わせて成る。本実施例では
具体的には第1〜3図に示すように、円筒状のシリコー
ンゲルから成る緩衝部9の中央に、上部に空間部11を形
成するように円柱状の保持部10が組み合わされる構造を
有する。尚、緩衝部9と保持部10との組合せは、種々の
形態を採り得るものであり、この点については後述す
る。ここではまず多孔質性のシリコーンゲルに関連し
て、シリコーンゲルの説明と、このものの多孔化方法に
ついて説明する。
て説明する。振動吸収部7は、多孔質性のシリコーンゲ
ルから成る緩衝部9と硬質材料から成り横方向への変形
が困難な保持部10とを組み合わせて成る。本実施例では
具体的には第1〜3図に示すように、円筒状のシリコー
ンゲルから成る緩衝部9の中央に、上部に空間部11を形
成するように円柱状の保持部10が組み合わされる構造を
有する。尚、緩衝部9と保持部10との組合せは、種々の
形態を採り得るものであり、この点については後述す
る。ここではまず多孔質性のシリコーンゲルに関連し
て、シリコーンゲルの説明と、このものの多孔化方法に
ついて説明する。
シリコーンゲルは、ジメチルシロキサン成分単位から
なるもので、次式[1]で使用されるシリコーンゲルの
原液たるジオルガノポリシロキサン(以下A成分とい
う): RR1 2SiO(R2 2SiO)nSiR1 2R…[1] [ただし、Rはアルケニル基であり、R1は脂肪族不飽和
結合を有しない一価の炭化水素基であり、R2は一価の脂
肪族炭化水素基(R2のうち少なくとも50モル%はメチル
基であり、アルケニル基を有する場合にはその含有率は
10モル%以下である)であり、nはこの成分の25℃にお
ける粘度が100〜100,000cStになるような数である]
と、25℃における粘度が5000cSt以下であり、1分子中
に少なくとも3個のSi原子に直接結合した水素原子を有
するシリコーンゲルの原液たるオルガノハイドロジェン
ポリシロキサン(B成分)とからなり、且つこのB成分
中のSi原子に直接結合している水素原子の合計量に対す
るA成分中に含まれるアルケニル基の合計量の比(モル
比)が0.1〜2.0になるように調整された混合物を硬化さ
せることにより得られる付加反応型シリコーンコポリマ
ーである。このシリコーンゲルについてさらに詳しく説
明すると、上記A成分は直鎖状の分子構造を有し、分子
の両末端にあるアルケニル基RがB成分中のSi原子に直
接結合した水素原子と付加して架橋構造を形成すること
ができる化合物である。この分子末端に存在するアルケ
ニル基は、低級アルケニル基であることが好ましく、反
応性を考慮するとビニル基が特に好ましい。また分子末
端に存在するR1は、脂肪族不飽和結合を有しない一価の
炭化水素基であり、このような基の具体例としてはメチ
ル基、プロピル基及びヘキシル基等のようなアルキル
基、フェニル基並びにフロロアルキル基を挙げることが
できる。上記[1]式においてR2は一価の脂肪族炭化水
素であり、このような基の具体的な例としては、メチル
基、プロピル基及びヘキシル基等のようなアルキル基並
びにビニル基のような低級アルケニル基を挙げることが
できる。ただし、R2のうち少なくとも50モル%はメチル
基であり、R2がアルケニル基である場合には、アルケニ
ル基は10モル%以下の量であることが好ましい。アルケ
ニル基の量が10モル%を越えると架橋密度が高くなり過
ぎて高粘度になりやすい。またnは、このA成分の25℃
における粘度が通常は100〜100,000cSt、好ましくは200
〜20,000cStの範囲内になるように設定される。上記の
B成分は、A成分の架橋剤でありSi原子に直接結合した
水素原子がA成分中のアルケニル基と付加してA成分を
硬化させる。B成分は上記のような作用を有していれば
よく、B成分としては直鎖状、分岐した鎖状、環状、あ
るいは網目状などの種々の分子構造のものが使用でき
る。また、B成分中のSi原子には水素原子の他、有機基
が結合しており、この有機基は通常はメチル基のような
低級アルキル基である。さらに、B成分の25℃における
粘度は通常は5000cSt以下、好ましくは500cSt以下であ
る。このようなB成分の例としては、分子両末端がトリ
オルガノシロキサン基で封鎖されたオルガノハイドロジ
ェンシロキサン、ジオルガノシロキサンとオルガノハイ
ドロジェンシロキサンとの共重合体、テトラオルガノテ
トラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、HR1 2SiO
1/2単位とSiO 4/2単位とからなる共重合体シロキサン、
及びHR1 2SiO 1/2単位とR1 3SiO 1/2単位とSiO 4/2単位と
からなる共重合体シロキサンを挙げることができる。た
だし上記式においてR1は前記と同じ意味である。そして
上記のB成分中のSiに直接結合している水素原子の合計
モル量に対するA成分中のアルケニル基の合計モル量と
の比率が通常は0.1〜2.0、好ましくは0.1〜1.0の範囲内
になるようにA成分とB成分とを混合して硬化させるこ
とにより製造される。この場合の硬化反応は、通常は触
媒を用いて行なわれる。ここで使用される触媒として
は、白金系触媒が好適であり、この例としては微粉砕元
素状白金、塩化白金酸、酸化白金、白金とオレフィンと
の錯塩、白金アルコラート及び塩化白金酸とビニルシロ
キ酸との錯塩を挙げることができる。このような錯塩は
A成分とB成分との合計重量に対して通常は0.1ppm(白
金換算量、以下同様)以上、好ましくは0.5ppm以上の量
で使用される。このような触媒の量の上限については特
に制限はないが、例えば触媒が液状である場合、あるい
は溶液として使用することができる場合には200ppm以下
の量で十分である。ここで硫黄、燐、錫系化合物やアミ
ン等の化合物は、上記白金系触媒と反応しやすいため、
架橋、硬化を阻害するいわゆる触媒毒となる。これらに
は、具体的には硫黄系化合物として硫酸カリ、硫酸アン
モン、過硫酸アンモン、過硫酸ソーダ、亜硫酸ソーダ、
ハイドロサルファイド、硫黄ヒドロキシアミンなどの硫
黄塩、硫黄、二硫化炭素、スルホキシル酸ソーダ(ロン
ガリット)、チオグリコール酸ブチルなどのチオグリコ
ール酸とその誘導物、β−メルカプトプロピオン酸など
のメルカプタン化合物、チオ酢酸、チオ尿素、スルホン
酸塩、硫酸エステル塩などの界面活性剤などが挙げられ
る。また燐系化合物としては、燐酸、燐酸アンモニウム
亜燐酸、次亜燐酸ピロ燐酸ソーダ、酸性メタ燐酸ソー
ダ、トリポリ燐酸ソーダなどの燐酸及びその塩、トリメ
チルフォスフェート、ジアルキルジチオ燐酸、亜燐酸エ
ステルなどが挙げられる。更に錫化合物としては、各種
塩化錫、酸化錫類があり、その他ロダン塩類や硫酸第一
錫などが挙げられる。アミン化合物としてはイミノビス
プロピルアミン、トリエチルアミン、3−ジエチルアミ
ノプロピルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、3
−メトキシプロピルアミンなどが挙げられる。そして上
記のようなA成分、B成分及び触媒を混合し、室温に放
置するか、あるいは加熱することにより硬化して本発明
で使用されるシリコーンゲルが生成する。加熱して硬化
させる場合、加熱温度は通常50〜160℃である。このよ
うにして得られたシリコーンゲルは、JIS K(K−2207
−1980 50g荷重)で測定した針入度が通常5〜250を有
する。このようなシリコーンゲルの硬度は、上記A成分
の量をB成分中のSiに直接結合している水素原子と架橋
構造を形成することができる。また他の方法として両末
端がメチル基であるシリコーンオイルを、得られるシリ
コーンゲルに対して5〜75重量%の範囲内の量であらか
じめ添加することにより調整することができる。シリコ
ーンゲルは上記のようにして調整することもできるし、
また市販されているものを使用することもできる。本発
明で使用することができる市販品の例としては、CF502
7、TOUGH−3、TOUGH−4、TOUGH−5、TOUGH−6(以
上トーレ・ダウコーニングシリコーン社製)やX32−902
/cat1300(信越化学工業株式会社製)、F250−121(日
本ユニカ株式会社製)等を挙げることができる。尚、上
記のA成分、B成分及び触媒の他に、顔料、硬化遅延
剤、難燃剤、充填剤等をシリコーンゲルの特性を損なわ
ない範囲内で配合することもできる。
なるもので、次式[1]で使用されるシリコーンゲルの
原液たるジオルガノポリシロキサン(以下A成分とい
う): RR1 2SiO(R2 2SiO)nSiR1 2R…[1] [ただし、Rはアルケニル基であり、R1は脂肪族不飽和
結合を有しない一価の炭化水素基であり、R2は一価の脂
肪族炭化水素基(R2のうち少なくとも50モル%はメチル
基であり、アルケニル基を有する場合にはその含有率は
10モル%以下である)であり、nはこの成分の25℃にお
ける粘度が100〜100,000cStになるような数である]
と、25℃における粘度が5000cSt以下であり、1分子中
に少なくとも3個のSi原子に直接結合した水素原子を有
するシリコーンゲルの原液たるオルガノハイドロジェン
ポリシロキサン(B成分)とからなり、且つこのB成分
中のSi原子に直接結合している水素原子の合計量に対す
るA成分中に含まれるアルケニル基の合計量の比(モル
比)が0.1〜2.0になるように調整された混合物を硬化さ
せることにより得られる付加反応型シリコーンコポリマ
ーである。このシリコーンゲルについてさらに詳しく説
明すると、上記A成分は直鎖状の分子構造を有し、分子
の両末端にあるアルケニル基RがB成分中のSi原子に直
接結合した水素原子と付加して架橋構造を形成すること
ができる化合物である。この分子末端に存在するアルケ
ニル基は、低級アルケニル基であることが好ましく、反
応性を考慮するとビニル基が特に好ましい。また分子末
端に存在するR1は、脂肪族不飽和結合を有しない一価の
炭化水素基であり、このような基の具体例としてはメチ
ル基、プロピル基及びヘキシル基等のようなアルキル
基、フェニル基並びにフロロアルキル基を挙げることが
できる。上記[1]式においてR2は一価の脂肪族炭化水
素であり、このような基の具体的な例としては、メチル
基、プロピル基及びヘキシル基等のようなアルキル基並
びにビニル基のような低級アルケニル基を挙げることが
できる。ただし、R2のうち少なくとも50モル%はメチル
基であり、R2がアルケニル基である場合には、アルケニ
ル基は10モル%以下の量であることが好ましい。アルケ
ニル基の量が10モル%を越えると架橋密度が高くなり過
ぎて高粘度になりやすい。またnは、このA成分の25℃
における粘度が通常は100〜100,000cSt、好ましくは200
〜20,000cStの範囲内になるように設定される。上記の
B成分は、A成分の架橋剤でありSi原子に直接結合した
水素原子がA成分中のアルケニル基と付加してA成分を
硬化させる。B成分は上記のような作用を有していれば
よく、B成分としては直鎖状、分岐した鎖状、環状、あ
るいは網目状などの種々の分子構造のものが使用でき
る。また、B成分中のSi原子には水素原子の他、有機基
が結合しており、この有機基は通常はメチル基のような
低級アルキル基である。さらに、B成分の25℃における
粘度は通常は5000cSt以下、好ましくは500cSt以下であ
る。このようなB成分の例としては、分子両末端がトリ
オルガノシロキサン基で封鎖されたオルガノハイドロジ
ェンシロキサン、ジオルガノシロキサンとオルガノハイ
ドロジェンシロキサンとの共重合体、テトラオルガノテ
トラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、HR1 2SiO
1/2単位とSiO 4/2単位とからなる共重合体シロキサン、
及びHR1 2SiO 1/2単位とR1 3SiO 1/2単位とSiO 4/2単位と
からなる共重合体シロキサンを挙げることができる。た
だし上記式においてR1は前記と同じ意味である。そして
上記のB成分中のSiに直接結合している水素原子の合計
モル量に対するA成分中のアルケニル基の合計モル量と
の比率が通常は0.1〜2.0、好ましくは0.1〜1.0の範囲内
になるようにA成分とB成分とを混合して硬化させるこ
とにより製造される。この場合の硬化反応は、通常は触
媒を用いて行なわれる。ここで使用される触媒として
は、白金系触媒が好適であり、この例としては微粉砕元
素状白金、塩化白金酸、酸化白金、白金とオレフィンと
の錯塩、白金アルコラート及び塩化白金酸とビニルシロ
キ酸との錯塩を挙げることができる。このような錯塩は
A成分とB成分との合計重量に対して通常は0.1ppm(白
金換算量、以下同様)以上、好ましくは0.5ppm以上の量
で使用される。このような触媒の量の上限については特
に制限はないが、例えば触媒が液状である場合、あるい
は溶液として使用することができる場合には200ppm以下
の量で十分である。ここで硫黄、燐、錫系化合物やアミ
ン等の化合物は、上記白金系触媒と反応しやすいため、
架橋、硬化を阻害するいわゆる触媒毒となる。これらに
は、具体的には硫黄系化合物として硫酸カリ、硫酸アン
モン、過硫酸アンモン、過硫酸ソーダ、亜硫酸ソーダ、
ハイドロサルファイド、硫黄ヒドロキシアミンなどの硫
黄塩、硫黄、二硫化炭素、スルホキシル酸ソーダ(ロン
ガリット)、チオグリコール酸ブチルなどのチオグリコ
ール酸とその誘導物、β−メルカプトプロピオン酸など
のメルカプタン化合物、チオ酢酸、チオ尿素、スルホン
酸塩、硫酸エステル塩などの界面活性剤などが挙げられ
る。また燐系化合物としては、燐酸、燐酸アンモニウム
亜燐酸、次亜燐酸ピロ燐酸ソーダ、酸性メタ燐酸ソー
ダ、トリポリ燐酸ソーダなどの燐酸及びその塩、トリメ
チルフォスフェート、ジアルキルジチオ燐酸、亜燐酸エ
ステルなどが挙げられる。更に錫化合物としては、各種
塩化錫、酸化錫類があり、その他ロダン塩類や硫酸第一
錫などが挙げられる。アミン化合物としてはイミノビス
プロピルアミン、トリエチルアミン、3−ジエチルアミ
ノプロピルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、3
−メトキシプロピルアミンなどが挙げられる。そして上
記のようなA成分、B成分及び触媒を混合し、室温に放
置するか、あるいは加熱することにより硬化して本発明
で使用されるシリコーンゲルが生成する。加熱して硬化
させる場合、加熱温度は通常50〜160℃である。このよ
うにして得られたシリコーンゲルは、JIS K(K−2207
−1980 50g荷重)で測定した針入度が通常5〜250を有
する。このようなシリコーンゲルの硬度は、上記A成分
の量をB成分中のSiに直接結合している水素原子と架橋
構造を形成することができる。また他の方法として両末
端がメチル基であるシリコーンオイルを、得られるシリ
コーンゲルに対して5〜75重量%の範囲内の量であらか
じめ添加することにより調整することができる。シリコ
ーンゲルは上記のようにして調整することもできるし、
また市販されているものを使用することもできる。本発
明で使用することができる市販品の例としては、CF502
7、TOUGH−3、TOUGH−4、TOUGH−5、TOUGH−6(以
上トーレ・ダウコーニングシリコーン社製)やX32−902
/cat1300(信越化学工業株式会社製)、F250−121(日
本ユニカ株式会社製)等を挙げることができる。尚、上
記のA成分、B成分及び触媒の他に、顔料、硬化遅延
剤、難燃剤、充填剤等をシリコーンゲルの特性を損なわ
ない範囲内で配合することもできる。
このようなシリコーンゲルを多孔化する方法として
は、乾燥収縮法、溶出法、マイクロ波加熱法、加熱消失
法等を適用することができる。乾燥収縮法は、シリコー
ンゲル中に混入した膨潤粒体を乾燥収縮させ、このもの
を膨潤体の痕跡から取り去る方法である。また溶出法
は、可溶性の粒体をシリコーンゲル中に混入して硬化さ
せたのち、溶媒中で粒体を溶出させて痕跡を形成する方
法である。尚、溶出すべき粒体と溶媒との組み合わせと
しては、塩化ナトリウムの粒体と水が一般的である。更
にマイクロ波加熱法は、シリコーンゲル中に誘電体損失
係数が大きい易揮発性液体を分散させておき、ゲル硬化
後にこのものを高周波電界内において誘電加熱すること
により、この液体を昇温、気化膨張させるとともに、併
せてシリコーンゲル原液の架橋硬化をするという方法で
ある。更にまた加熱消失法は加熱消失性物質をシリコー
ンゲル内に混入し、このものを加熱して加熱消失性物質
を消失させることにより、加熱消失性物質の存在してい
た部分に空孔を形成させる方法である。尚、この他にも
例えばナフタリン、ドライアイス等の昇華性物質をシリ
コーンゲル原液に混入し、熱を加えて昇華性物質を昇華
させる方法などを適用することもできる。
は、乾燥収縮法、溶出法、マイクロ波加熱法、加熱消失
法等を適用することができる。乾燥収縮法は、シリコー
ンゲル中に混入した膨潤粒体を乾燥収縮させ、このもの
を膨潤体の痕跡から取り去る方法である。また溶出法
は、可溶性の粒体をシリコーンゲル中に混入して硬化さ
せたのち、溶媒中で粒体を溶出させて痕跡を形成する方
法である。尚、溶出すべき粒体と溶媒との組み合わせと
しては、塩化ナトリウムの粒体と水が一般的である。更
にマイクロ波加熱法は、シリコーンゲル中に誘電体損失
係数が大きい易揮発性液体を分散させておき、ゲル硬化
後にこのものを高周波電界内において誘電加熱すること
により、この液体を昇温、気化膨張させるとともに、併
せてシリコーンゲル原液の架橋硬化をするという方法で
ある。更にまた加熱消失法は加熱消失性物質をシリコー
ンゲル内に混入し、このものを加熱して加熱消失性物質
を消失させることにより、加熱消失性物質の存在してい
た部分に空孔を形成させる方法である。尚、この他にも
例えばナフタリン、ドライアイス等の昇華性物質をシリ
コーンゲル原液に混入し、熱を加えて昇華性物質を昇華
させる方法などを適用することもできる。
本実施例では、水を溶媒とし、塩化ナトリウムの粒体
を溶出するようにした溶出法を適用した。以下これを具
体的に説明する。まず使用した塩化ナトリウムは、一般
に市販されている結晶が0.4mm程度のほぼ均一な立方体
形状を使用した。この塩化ナトリウムとシリコーンゲル
の原液との重量比が2:1となるようにA成分とB成分と
に振り分けて混入し、更にA成分とB成分と触媒を混合
して、成形型に流し入れ加熱硬化させる。尚、本実施例
では緩衝部9が円筒状であるから、それに対応した成形
型を使用して直接緩衝部9の形状を作ってもよいが、円
柱の緩衝部9を作り、その中心を繰り抜いて円筒形状に
成形しても構わない。また混合の際取り込んでしまった
空気を取り除くため、硬化前に真空脱泡を行なうことが
望ましい。ここで塩化ナトリウムに対しシリコーンゲル
の原液の量が多少とも多めであると、硬化させている間
に塩化ナトリウムは自然に硬化して順次シリコーンゲル
の原液中の底から堆積し、その回りをシリコーンゲルの
原液が満たすような状態で硬化する。或いはこの間上下
からプレスすると、塩化ナトリウムに対して過剰のシリ
コーンゲルの原液が絞り出されるごとく、その間から溢
れ出て、塩化ナトリウムの間に適当量のシリコーンゲル
の原液が存在した状態で硬化する。そこで例えば80℃で
1時間放置すれば、A成分とB成分とが反応して、内部
に塩化ナトリウムをほぼ密度に堆積した硬化物が得られ
る。尚、シリコーンゲルの原液の方が多い時は、表層の
一部にシリコーンゲルのみから成る層が形成されること
となる。また本実施例のように塩化ナトリウムとシリコ
ーンゲルの原液との比重比が2:1程度であれば、表層に
シリコーンゲルのみから成る層は形成されず、全体が塩
化ナトリウムの分散したシリコーンゲルの層となる。こ
れとは逆に塩化ナトリウムが多くなると、シリコーンゲ
ルの原液との混合及び真空脱泡操作が困難になる一方、
空孔となる塩化ナトリウム占有部分が増えるため、仕上
がり状態において網組織が細くなったものが得られる。
実際上は塩化ナトリウムの重量とシリコーンゲルの原液
との重量比は、1.5:1〜4:1好ましくは2:1程度がよい。
次に塩化ナトリウムを分散した状態で硬化したシリコー
ンゲルを成形型から取り出し、これを温水を撹拌してい
る浴槽に入れる。そして湯を幾度か交換しながら煮沸を
繰り替えしたのち湯水を切って乾燥させれば、シリコー
ンゲル中の塩化ナトリウムが存在していた部位に除去痕
跡である空孔が形成され、連続気泡状に多孔質化された
円筒状の緩衝部9が得られる。尚、一般に成形型に接触
して硬化した部分にはスキン層が形成されがちで、これ
により塩化ナトリウムの溶出が阻害されるため、あらか
じめ緩衝部9の寸法を計算してやや大きめの緩衝部9を
作成したうえでスキン層を剥ぐなり、表層を穿孔したり
圧潰するなどして塩化ナトリウムの溶出を行なえば、内
部の塩化ナトリウムが露出してその分溶出が早く行なえ
る。
を溶出するようにした溶出法を適用した。以下これを具
体的に説明する。まず使用した塩化ナトリウムは、一般
に市販されている結晶が0.4mm程度のほぼ均一な立方体
形状を使用した。この塩化ナトリウムとシリコーンゲル
の原液との重量比が2:1となるようにA成分とB成分と
に振り分けて混入し、更にA成分とB成分と触媒を混合
して、成形型に流し入れ加熱硬化させる。尚、本実施例
では緩衝部9が円筒状であるから、それに対応した成形
型を使用して直接緩衝部9の形状を作ってもよいが、円
柱の緩衝部9を作り、その中心を繰り抜いて円筒形状に
成形しても構わない。また混合の際取り込んでしまった
空気を取り除くため、硬化前に真空脱泡を行なうことが
望ましい。ここで塩化ナトリウムに対しシリコーンゲル
の原液の量が多少とも多めであると、硬化させている間
に塩化ナトリウムは自然に硬化して順次シリコーンゲル
の原液中の底から堆積し、その回りをシリコーンゲルの
原液が満たすような状態で硬化する。或いはこの間上下
からプレスすると、塩化ナトリウムに対して過剰のシリ
コーンゲルの原液が絞り出されるごとく、その間から溢
れ出て、塩化ナトリウムの間に適当量のシリコーンゲル
の原液が存在した状態で硬化する。そこで例えば80℃で
1時間放置すれば、A成分とB成分とが反応して、内部
に塩化ナトリウムをほぼ密度に堆積した硬化物が得られ
る。尚、シリコーンゲルの原液の方が多い時は、表層の
一部にシリコーンゲルのみから成る層が形成されること
となる。また本実施例のように塩化ナトリウムとシリコ
ーンゲルの原液との比重比が2:1程度であれば、表層に
シリコーンゲルのみから成る層は形成されず、全体が塩
化ナトリウムの分散したシリコーンゲルの層となる。こ
れとは逆に塩化ナトリウムが多くなると、シリコーンゲ
ルの原液との混合及び真空脱泡操作が困難になる一方、
空孔となる塩化ナトリウム占有部分が増えるため、仕上
がり状態において網組織が細くなったものが得られる。
実際上は塩化ナトリウムの重量とシリコーンゲルの原液
との重量比は、1.5:1〜4:1好ましくは2:1程度がよい。
次に塩化ナトリウムを分散した状態で硬化したシリコー
ンゲルを成形型から取り出し、これを温水を撹拌してい
る浴槽に入れる。そして湯を幾度か交換しながら煮沸を
繰り替えしたのち湯水を切って乾燥させれば、シリコー
ンゲル中の塩化ナトリウムが存在していた部位に除去痕
跡である空孔が形成され、連続気泡状に多孔質化された
円筒状の緩衝部9が得られる。尚、一般に成形型に接触
して硬化した部分にはスキン層が形成されがちで、これ
により塩化ナトリウムの溶出が阻害されるため、あらか
じめ緩衝部9の寸法を計算してやや大きめの緩衝部9を
作成したうえでスキン層を剥ぐなり、表層を穿孔したり
圧潰するなどして塩化ナトリウムの溶出を行なえば、内
部の塩化ナトリウムが露出してその分溶出が早く行なえ
る。
次に保持部10について説明する。このものは振動吸収
部7の横揺れ防止のために設けられるものであり、各種
ゴム、軟質合成樹脂、硬質ゲル、更には硬質合成樹脂、
金属等の横方向への変形が困難である硬質材料から成
る。また保持部10の上方に形成される空間部11は、多孔
質性のシリコーンゲルの変形域として機能するととも
に、インシュレータ1に上方から大きな負荷が掛かった
ときに上取付板6が保持部10に当たって振動吸収作用が
減少しないようにするためのものである。
部7の横揺れ防止のために設けられるものであり、各種
ゴム、軟質合成樹脂、硬質ゲル、更には硬質合成樹脂、
金属等の横方向への変形が困難である硬質材料から成
る。また保持部10の上方に形成される空間部11は、多孔
質性のシリコーンゲルの変形域として機能するととも
に、インシュレータ1に上方から大きな負荷が掛かった
ときに上取付板6が保持部10に当たって振動吸収作用が
減少しないようにするためのものである。
本発明に係る多孔質性のシリコーンゲルを具えたイン
シュレータ1は以上のような構造を有するものであっ
て、例えばこのものを振動発生源の足部に取り付けて使
用する。これにより振動発生源からの振動が振動吸収部
7における緩衝部9で吸収減衰する。またその際には振
動吸収部7における保持部10がいわば心棒のような作用
をして振動吸収部7の横揺れを防止する。
シュレータ1は以上のような構造を有するものであっ
て、例えばこのものを振動発生源の足部に取り付けて使
用する。これにより振動発生源からの振動が振動吸収部
7における緩衝部9で吸収減衰する。またその際には振
動吸収部7における保持部10がいわば心棒のような作用
をして振動吸収部7の横揺れを防止する。
次に振動吸収部7の構造を変えた他の実施例について
説明する。まず上記実施例では保持部10を円筒状の緩衝
部9の中央下部に設けたが、第4図(a)に示すように
緩衝部9の中空部分の上下に保持部10を設け、両保持部
10の間に空間部11を形成するようにしてもよいい。尚こ
の種の構造としてはこの他にも、保持部10を緩衝部9の
中空部分の上部に設けて下側を空間部としたり、あるい
は中央に設けてその上下を空間部とすることももちろん
可能である。また以上の実施例ではいずれも空間部11を
形成しているが、第4図(b)に示すように前記第4図
(a)に示す実施例の空間部11にも多孔質のシリコーン
ゲルが充填されていてもよい。またこの変形として第4
図(c)に示すように、保持部10の形状を円錐台とする
こともできる。尚、このように空間部11を有しないもの
では、上方から大きな荷重が掛ったときは両保持部10の
間のシリコーンゲルが圧縮されて圧縮限界に到り、変化
量が非直線的に減少する。そこで両保持部10の間に存在
する多孔質性のシリコーンゲルは、空孔の割合を多くし
たものにより構成することが望ましい。また保持部10は
第4図(d)(e)に示すように、取付板の一部を変形
等して形成したものであってもよい。即ち第4図(d)
に示すものは、上取付板6の中央部をボッチ状にプレス
して保持部10を形成したものであり、第4図(e)に示
すものは下取付板5に対して、取付け部8の反対側の面
に無垢の保持部10を一体的に形成したものである。更に
保持部10としてコイルバネを適用することもできる。そ
の一例として第4図(f)に示すものは、下取付板5に
対して取付け部8の反対側の面にコイルバネ12を溶接
し、このコイルバネ12を包むように多孔質のシリコーン
ゲルを充填して緩衝部9を形成したものである。尚、コ
イルバネは上取付板、下取付板の各々に独立して設けて
もよく、またコイルバネの存在する部分を中空状にして
もよい。また更には横揺れ防止を一層強化するために、
第4図(g)に示すように下取付板5側には筒状保持部
10aを形成し、上取付板6側には、この筒状保持部10の
内部にスライド自在に嵌まり込む嵌合保持部10bを形成
する構造としてもよい。因みにこのような構造を採れ
ば、筒状保持部10aと嵌合保持部10bとが嵌合しているた
め、上取付板6と下取付板5との平行度が保たれ、横揺
れ防止が強化されるのである。尚、このような形態を採
れば、筒状保持部10aの内面と嵌合保持部10bの端部とに
よって囲まれた空間部11がエアダンパとしての作用をす
るのでインシュレータ全体としての吸振能力も高まる。
また保持部10は例えば上取付板6から複数形成してもよ
く、これと下取付板5から形成した複数の保持部10とを
組み合わせるようにしてもよい。更には保持部10を筒状
にすることもできる。
説明する。まず上記実施例では保持部10を円筒状の緩衝
部9の中央下部に設けたが、第4図(a)に示すように
緩衝部9の中空部分の上下に保持部10を設け、両保持部
10の間に空間部11を形成するようにしてもよいい。尚こ
の種の構造としてはこの他にも、保持部10を緩衝部9の
中空部分の上部に設けて下側を空間部としたり、あるい
は中央に設けてその上下を空間部とすることももちろん
可能である。また以上の実施例ではいずれも空間部11を
形成しているが、第4図(b)に示すように前記第4図
(a)に示す実施例の空間部11にも多孔質のシリコーン
ゲルが充填されていてもよい。またこの変形として第4
図(c)に示すように、保持部10の形状を円錐台とする
こともできる。尚、このように空間部11を有しないもの
では、上方から大きな荷重が掛ったときは両保持部10の
間のシリコーンゲルが圧縮されて圧縮限界に到り、変化
量が非直線的に減少する。そこで両保持部10の間に存在
する多孔質性のシリコーンゲルは、空孔の割合を多くし
たものにより構成することが望ましい。また保持部10は
第4図(d)(e)に示すように、取付板の一部を変形
等して形成したものであってもよい。即ち第4図(d)
に示すものは、上取付板6の中央部をボッチ状にプレス
して保持部10を形成したものであり、第4図(e)に示
すものは下取付板5に対して、取付け部8の反対側の面
に無垢の保持部10を一体的に形成したものである。更に
保持部10としてコイルバネを適用することもできる。そ
の一例として第4図(f)に示すものは、下取付板5に
対して取付け部8の反対側の面にコイルバネ12を溶接
し、このコイルバネ12を包むように多孔質のシリコーン
ゲルを充填して緩衝部9を形成したものである。尚、コ
イルバネは上取付板、下取付板の各々に独立して設けて
もよく、またコイルバネの存在する部分を中空状にして
もよい。また更には横揺れ防止を一層強化するために、
第4図(g)に示すように下取付板5側には筒状保持部
10aを形成し、上取付板6側には、この筒状保持部10の
内部にスライド自在に嵌まり込む嵌合保持部10bを形成
する構造としてもよい。因みにこのような構造を採れ
ば、筒状保持部10aと嵌合保持部10bとが嵌合しているた
め、上取付板6と下取付板5との平行度が保たれ、横揺
れ防止が強化されるのである。尚、このような形態を採
れば、筒状保持部10aの内面と嵌合保持部10bの端部とに
よって囲まれた空間部11がエアダンパとしての作用をす
るのでインシュレータ全体としての吸振能力も高まる。
また保持部10は例えば上取付板6から複数形成してもよ
く、これと下取付板5から形成した複数の保持部10とを
組み合わせるようにしてもよい。更には保持部10を筒状
にすることもできる。
次に多孔質のシリコーンゲルを具えたインシュレータ
1において、やや特殊な横揺れ防止構造を有する実施例
について説明する。まず第5図(a)に示すものは、筒
状支持体2の中央にほぼ球状の緩衝部9を設け、その上
下に緩衝部9を覆うように保持部10を設けるとともに、
上下の保持部10の間に空間部11を形成したものである。
因みにこのような構造を有するインシュレータ1では緩
衝部9と保持部10とが球面で接しているため、掛かった
力が吸振的に働いて坐屈しにくい。また第5図(b)に
示すものは、筒状支持体2の中間で多孔質のシリコーン
ゲルを充填した振動吸収部7を上下に分けるように仕切
り板13を設けて成るものである。尚、仕切り板13を構成
するものは、金属板、硬質合成樹脂板等の保形性を有す
る硬質材料を適用する。因みにこのような構造のインシ
ュレータ1では、仕切り板13が振動吸収部7を二段に分
けるため全体の坐屈が生じにくい。また仕切り板13を複
数枚使用して、振動吸収部7を三段以上に分けた構造と
してもよい。更に第6図に示すものは、本発明の技術思
想を更に展開したものであって、このものは中空の硬質
支承体14の内部に、その軸芯上方に向かい肉厚の皿バネ
形状に形成された多孔質性のシリコーンゲルから成る緩
衝部9を具え、この緩衝部9の盛り上がった部分にはパ
イプ15を設け、このパイプ15の中に上方へ向けて振動発
生源への取付け部となる係合片たるビス16を設けて成
る。そして緩衝部9の下方には硬質材料から成り横方向
への変形が困難な保持部10が設けられる。尚、この保持
部10は前記種々の実施例と同様な材質から成り、同様な
作用をなすものである。因みにこのような構造を有する
インシュレータ1は、その構造自体、荷重−歪み特性が
線形的で振動減衰性に優れているため、緩衝部9に多孔
質のシリコーンゲルを適用することにより一層振動の減
衰率が向上し、また緩衝部9の上部に設けた保持部10が
緩衝部9の横揺れを少なくするのである。
1において、やや特殊な横揺れ防止構造を有する実施例
について説明する。まず第5図(a)に示すものは、筒
状支持体2の中央にほぼ球状の緩衝部9を設け、その上
下に緩衝部9を覆うように保持部10を設けるとともに、
上下の保持部10の間に空間部11を形成したものである。
因みにこのような構造を有するインシュレータ1では緩
衝部9と保持部10とが球面で接しているため、掛かった
力が吸振的に働いて坐屈しにくい。また第5図(b)に
示すものは、筒状支持体2の中間で多孔質のシリコーン
ゲルを充填した振動吸収部7を上下に分けるように仕切
り板13を設けて成るものである。尚、仕切り板13を構成
するものは、金属板、硬質合成樹脂板等の保形性を有す
る硬質材料を適用する。因みにこのような構造のインシ
ュレータ1では、仕切り板13が振動吸収部7を二段に分
けるため全体の坐屈が生じにくい。また仕切り板13を複
数枚使用して、振動吸収部7を三段以上に分けた構造と
してもよい。更に第6図に示すものは、本発明の技術思
想を更に展開したものであって、このものは中空の硬質
支承体14の内部に、その軸芯上方に向かい肉厚の皿バネ
形状に形成された多孔質性のシリコーンゲルから成る緩
衝部9を具え、この緩衝部9の盛り上がった部分にはパ
イプ15を設け、このパイプ15の中に上方へ向けて振動発
生源への取付け部となる係合片たるビス16を設けて成
る。そして緩衝部9の下方には硬質材料から成り横方向
への変形が困難な保持部10が設けられる。尚、この保持
部10は前記種々の実施例と同様な材質から成り、同様な
作用をなすものである。因みにこのような構造を有する
インシュレータ1は、その構造自体、荷重−歪み特性が
線形的で振動減衰性に優れているため、緩衝部9に多孔
質のシリコーンゲルを適用することにより一層振動の減
衰率が向上し、また緩衝部9の上部に設けた保持部10が
緩衝部9の横揺れを少なくするのである。
《発明の効果》 本発明では、多孔質性のシリコーンゲルを緩衝部9に
適用したから、多孔質という構造に起因する柔軟性を活
かして、その分高硬度のシリコーンゲルを用いることが
できる。そのため強度及び取扱い性が向上し、ポアソン
比も小さくすることができる。
適用したから、多孔質という構造に起因する柔軟性を活
かして、その分高硬度のシリコーンゲルを用いることが
できる。そのため強度及び取扱い性が向上し、ポアソン
比も小さくすることができる。
また緩衝部9が多孔質であるため、接着剤が根付きや
すく、取付板5、6や筒状支持体2との接着性が向上す
る。
すく、取付板5、6や筒状支持体2との接着性が向上す
る。
更に従来のインシュレータでは低硬度のシリコーンゲ
ルを適用していた結果、ポアソン比が大きく横への拡が
りが大きいため、筒状支持体の特性が悪いと、ゲルの弾
性係数の急上昇に加えて筒状支持体の引張り力も急上昇
するという結果を招いていた。しかし本発明では高硬度
のシリコーンゲルを用いることができるため、筒状支持
体2への強度的依存がほとんど必要でなく、必ずしも特
性に優れていない安価なゴムを筒状支持体2に適用する
ことができる。
ルを適用していた結果、ポアソン比が大きく横への拡が
りが大きいため、筒状支持体の特性が悪いと、ゲルの弾
性係数の急上昇に加えて筒状支持体の引張り力も急上昇
するという結果を招いていた。しかし本発明では高硬度
のシリコーンゲルを用いることができるため、筒状支持
体2への強度的依存がほとんど必要でなく、必ずしも特
性に優れていない安価なゴムを筒状支持体2に適用する
ことができる。
また本発明では緩衝部9に硬質材料から成り横方向へ
の変形が困難な保持部10を組み合わせたり、あるいは振
動吸収部7を上下に分けるように硬質材料から成る仕切
り板13を設けたり、更には肉厚の皿バネ形状に形成され
た緩衝部9の下部に硬質材料から成り横方向への変形が
困難な保持部10を設けたから、大きな荷重が掛かっても
坐屈や横揺れが小さく、したがって取付けクリアランス
を大きく採る必要もなく、防振性能に影響を及ぼすこと
もない。
の変形が困難な保持部10を組み合わせたり、あるいは振
動吸収部7を上下に分けるように硬質材料から成る仕切
り板13を設けたり、更には肉厚の皿バネ形状に形成され
た緩衝部9の下部に硬質材料から成り横方向への変形が
困難な保持部10を設けたから、大きな荷重が掛かっても
坐屈や横揺れが小さく、したがって取付けクリアランス
を大きく採る必要もなく、防振性能に影響を及ぼすこと
もない。
第1図は本発明の多孔質性のシリコーンゲルを具えたイ
ンシュレータの使用状態並びに内部構造を拡大し破断し
て示す斜視図、第2図は同上分解斜視図、第3図は同上
縦断側面図、第4図は同上緩衝部または保持部の形状を
異ならせた種々の実施例を示す縦断側面図、第5図は同
上緩衝部及び保持部の係合並びに緩衝部を積層した実施
例を示す縦断側面図、第6図は緩衝部に剪断方向に力が
作用するようにした実施例を示す縦断側面図である。 1;インシュレータ 2;筒状支持体 3a、3b;縁部 4;保形リング 5;下取付板 6;上取付板 7;振動吸収部 8;取付け部 9;緩衝部 10;保持部 10a;筒状保持体 10b;嵌合保持部 11;空間部 12;コイルバネ 13;仕切り板 14;硬質支承体 15;パイプ 16;ビス T;電動機 U:振動に弱い装置
ンシュレータの使用状態並びに内部構造を拡大し破断し
て示す斜視図、第2図は同上分解斜視図、第3図は同上
縦断側面図、第4図は同上緩衝部または保持部の形状を
異ならせた種々の実施例を示す縦断側面図、第5図は同
上緩衝部及び保持部の係合並びに緩衝部を積層した実施
例を示す縦断側面図、第6図は緩衝部に剪断方向に力が
作用するようにした実施例を示す縦断側面図である。 1;インシュレータ 2;筒状支持体 3a、3b;縁部 4;保形リング 5;下取付板 6;上取付板 7;振動吸収部 8;取付け部 9;緩衝部 10;保持部 10a;筒状保持体 10b;嵌合保持部 11;空間部 12;コイルバネ 13;仕切り板 14;硬質支承体 15;パイプ 16;ビス T;電動機 U:振動に弱い装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−182644(JP,A) 特開 昭61−149634(JP,A) 特開 昭61−105318(JP,A) 実開 昭58−63434(JP,U) 実開 昭63−133656(JP,U) 実開 昭63−171740(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 13/00
Claims (5)
- 【請求項1】弾性変形自在な筒状支持体の内部に振動吸
収部を具えて成るインシュレータにおいて、前記振動吸
収部は多孔質性のシリコーンゲルから成る緩衝部と、硬
質材料から成り横方向への変形が困難な保持部とを組み
合わせて成ることを特徴とする多孔質性のシリコーンゲ
ルを具えたインシュレータ。 - 【請求項2】前記緩衝部は前記筒状支持体に沿って筒状
に設けられ、この緩衝部の中央に前記保持部が組み合わ
されて成ることを特徴とする請求項1記載の多孔質性の
シリコーンゲルを具えたインシュレータ。 - 【請求項3】前記筒状支持体における上端部または下端
部のいずれか一方または双方には取付板を具えて成り、
前記保持部またはこの取付板と一体形成されて成ること
を特徴とする請求項1または2記載の多孔質性のシリコ
ーンゲルを具えたインシュレータ。 - 【請求項4】弾性変形自在な筒状支持体の内部に振動吸
収部を具えて成るインシュレータにおいて、前記振動吸
収部は多孔質性のシリコーンゲルから成るとともに、前
記振動吸収部を上下に分けるように硬質材料から成る仕
切り板を設けたことを特徴とする多孔質性のシリコーン
ゲルを具えたインシュレータ。 - 【請求項5】中空の硬質支承体の内部に、その軸芯上方
に向かい肉厚の皿バネ形状に形成された多孔質性のシリ
コーンゲルから成る緩衝部を具え、この緩衝部の上部に
は係合片が支持され、一方緩衝部の下部には硬質材料か
ら成り横方向への変形が困難な保持部が設けられて成る
ことを特徴とする多孔質性のシリコーンゲルを具えたイ
ンシュレータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29814290A JP2863804B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | 多孔質性のシリコーンゲルを具えたインシュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29814290A JP2863804B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | 多孔質性のシリコーンゲルを具えたインシュレータ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04171330A JPH04171330A (ja) | 1992-06-18 |
| JP2863804B2 true JP2863804B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=17855739
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29814290A Expired - Fee Related JP2863804B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | 多孔質性のシリコーンゲルを具えたインシュレータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2863804B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011190868A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 液封入式防振装置及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-11-02 JP JP29814290A patent/JP2863804B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04171330A (ja) | 1992-06-18 |
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