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JP3200804B2 - 水硬性複合材料とそれを用いた高強度コンクリ−トの製造方法 - Google Patents
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JP3200804B2 - 水硬性複合材料とそれを用いた高強度コンクリ−トの製造方法 - Google Patents

水硬性複合材料とそれを用いた高強度コンクリ−トの製造方法

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泉 藤本
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に設計基準となる
材令28日の圧縮強度において超高強度を得ることがで
き、しかも通常生コンクリ−トの温度上昇が70℃程度
以下に抑制される水硬性複合材料と、それを用いた高層
RC造建築物、橋梁などに用いる高強度コンクリ−トの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンクリ−ト構造物の多様化とと
もに、高層RC造建築物、橋梁などの大型の高強度コン
クリ−ト部材が建設される傾向にあり、安定した高強度
コンクリ−トが期待されている。
【0003】コンクリ−トの機械的強度、化学抵抗性
は、コンクリ−ト及びモルタルを構成する粒子の充填の
緻密さ及び均一性の程度に依存することはよく知られて
いるところであり、従来から成型時に振動を与えたり、
加圧することによってかなりの成果を上げている。
【0004】しかし、物理的な加工、例えば加圧では、
日常的には甚だ不便であり、またこれら構造物の現場打
設では実質的に不可能と言ってよい。そこで、現在、こ
れら物理的な加工を特に加えないでも緻密化を達成する
方法として、一般には単位量当たり、多量のポルトラン
ドセメントを使用し、これに高性能減水剤を多量添加し
て緻密化を図っており、また一部にはこれにシリカフュ
−ムを更に添加し、一層の緻密化を図ったコンクリ−ト
としている。特に、後者の場合の考え方は、特公昭63
−59182号公報で、粒径0.5〜100μmのセメ
ント粒子Aとそれより少なくとも1オ−ダ小さい無機固
体粒子B(例えばシリカフュ−ム)と水及び表面活性分
散剤(例えば周知のマイティ(登録商標))を含み、セ
メント粒子Aの空隙に粒子Bの非常に水和活性の高いシ
リカフュ−ムを均一に分布して緻密化を意図しており、
前者を一歩進めたものと言える。
【0005】ところが、セメントと高性能減水剤だけで
は確かに緻密化において限度があり、またシリカフュ−
ムを用いる場合には周知のように非常に高価であって、
通常の用途にはなかなか使い切れる材料ではなく、しか
も微粉であることから大量に使用しようとするとハンド
リングに問題がある。さらに大きな問題は、両者ともに
水和発熱量が大きく、一般にコンクリ−トで高強度を発
現しようとすると、単位量当たりのセメントあるいはセ
メントとシリカフュ−ムの使用量も多くする必要があ
り、コンクリ−トの部材が大きくなると水和発熱の為に
部材の温度が急激に上昇し、熱応力によるひびわれが発
生することであり、特にシリカフュ−ムを用いた場合に
は、非常に活性度が高く、またセメントの水和反応を促
進する効果があり、発熱量はセメント単独の場合と同等
以上となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
上記従来技術から発想を転換して種々の実験研究を重ね
た結果、高強度コンクリ−トにおいて、従来技術よりも
材令28日における高強度化を図り、高耐久性化及び高
密度化を維持し、かつ低発熱化を達成することができ、
しかも安価でハンドリングを向上できる方法を見いだし
たので、ここに提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたもので、次の2つの原理に基づく
ものである。すなわち、従来法よりも物理的に更に高密
度化を図り強度発現性を確保することと、中間粒子Cの
選択とこれを多量に有効利用することで低発熱化を図る
ものである。
【0008】まず、高密度化について、セメントにシリ
カフュームを混入する方法にしてもセメント粒子Aが造
る空隙に単一粒度に近い粒子B(シリカフューム)が充
填されるが、シリカフュ−ムの充填状態になお多くの空
隙をもっている。本発明は特開平2−102152号公
報に示すように、この従来技術より更に緻密性を上げる
ため、セメント粒子Aが造る空隙に、粒子Bより大きな
中間粒子Cを用い、セメント粒子Aの造る空隙の減少を
図れば、粒子Bの分散性を助けるとともに、その緻密性
を向上させることができるという原理に基づくものであ
る。そして、その中間粒子Cは実験の結果、微粉部、つ
まり粒子Bの大きさまで実質的に連続的な粒度分布をも
つことにより、先行技術を上回る高密度化を図り、しか
も低発熱化に成功したものである。
【0009】具体的粒径としてはセメント粒子Aは0.
5〜100μm、粒子Bは0.01〜0.5μmのも
の、また中間粒子Cは0.1〜15μmであり、0.0
1μmから100μmまで粒子A,B,Cを配すること
により、連続粒度分布をもつ材料とすることで所期の高
密度化を図ることができる。
【0010】今一つの低発熱を確保する為に、粒子Bは
鉱物性微粉末、例えばシリカフューム、シリカフラワー
等が適するが、中間粒子Cは適切に選択し、多量に用い
る必要がある。そのため粒子Cは吸水性が大きくない粒
子であり、白土、フライアッシュ、石灰石、けい石など
の、セメントやシリカフュ−ムより水和反応性が大きく
ない、すなわち活性度が低い微粉末が適している。
【0011】これは、非常に活性度の高い粒子を用いる
と、セメントと積極的に反応し、水和組織が緻密化して
高強度を得ることはできるが、結果的に水和発熱を抑え
ることができないことによるためであり、本発明は水和
反応性の比較的低い粒子を多量に混入して、物理的に充
填性を確保し、セメントとシリカフュ−ムの水和組織と
粒子Cが密着して緻密化すればよく、粒子C自体が十分
に水和反応する必要はない。なお、微粉の凝集を防ぐた
め、この種の水硬性材料の配合の際に一般に用いられて
いる表面活性剤添加が有効であり、特にこの場合には高
性能分散剤の使用が望ましく、混合剤に対して2〜10
wt%程度が望ましい。
【0012】混合材中の粒子Bと粒子Cの割合は、粒子
Bが20〜50wt%、粒子Cが50〜80wt%が好
ましく、粒子Aに対する添加強化材(B+C)の添加範
囲は35wt%を越え60wt%以下が好ましい。
【0013】さらに、本発明による水硬性複合材料はコ
ンクリ−トに使用する際に、単位量当たりの水量が少な
い場合、すなわち水粉体比25%程度以下でその特性を
顕著に発揮する。しかし、単位量当たりの水量がこれよ
り大きい場合には、水が組織中に水隙となり、粒子の充
填性は生かされなくなり、十分な緻密化がはかれず、強
度発現性の有利さは少なくなる。
【0014】本発明は以上の原理並びに知見に基づくも
ので、第1の発明は、粒径0.5〜100μmのセメン
ト粒子A40〜65wt%未満に、シリカフューム等の
活性度の高い粒径0.01〜0.5μmの粒子Bと、フ
ライアッシュ等の活性度の低い粒径0.1〜15μm粒
子Cからなる添加強化材を35wt%を越え60wt%
添加し、前記粒子BとCの割合は粒子Bが20〜50w
t%、粒子Cが50〜75wt%であることを特徴とす
る水硬性複合材料である。
【0015】第2の発明は前記セメント粒子Aと、粒子
B及びCからなる添加強化材からなる第1の発明の水硬
性複合材料に更に適量の粉体高性能減水剤を添加したこ
とを特徴とする水硬性複合材料である。
【0016】また、第3の発明は、第1の発明又は第2
の発明の水硬性複合材料を用い水粉体比25%以下で混
練することを特徴とする高強度コンクリ−トの製造法で
ある。
【0017】
【作用】第1の発明又は第2の発明の水硬性複合材料を
用いてコンクリ−トを製造すると高強度、低発熱のコン
クリ−トを製造することができ、また第2の発明による
と、充分なる強度発現性を期待することができ高強度コ
ンクリ−トが得られる。
【0018】
【実施例】実施例1 (使用材料) 粒子A:普通ポルトランドセメント 粒子B:シリカフュ−ム 平均粒径 0.2μm 粒子C: 1寄居白土 平均粒径 2μm 2けい石 平均粒径 1.5μm 3石灰石 平均粒径 2μm 骨材:粗骨材−両神山産硬質砂岩 Gmax20mm、F.M=6.59 細骨材−皆野金沢産硬質砂岩 F.M=2.72 表面活性剤:花王マイティ−150 (配合) B+C/A+B+C=50wt% 一定、単位粉体量
(A+B+C)550kg/m3 一定、スランプ=25
cm、スランプフロ−630±20mm,細骨材率43
%とし、表面活性剤は粉体に対して6wt%一定量とな
るように添加した。 (混練) 20℃恒温室にて100リットル強制練りミキサ−を用
い、180秒練り混ぜを行った。 (成型、養成) 20℃にて10φ×20cmに成型し、20℃水中養成
を行った。
【0019】図1〜図3では単位粉体量、スランプフロ
−を一定値内としたときの単位水量、コンクリ−ト圧縮
強度および断熱温度上昇をそれぞれ表したものである。
コンクリ−ト硬化体では、基本的にセメント粒子が造る
空隙には水が存在しているが、この水隙に微粒子を充填
することで水量を減ずることになる。したがって、微粒
子の充填性は水量によって評価することができ、水量が
少ないほど充填性は高く、緻密な組織となっていること
を示している。
【0020】図1及び図2では粒子B又はCが単独で混
入された場合よりもB+Cの混合物(粒径の異なったも
のを混合したもの)を使用した方が水量を減じ、充填性
は高くなり、また強度発現性がよい緻密な組織が得られ
ることが分かる。しかし、図3に示すように粒子BがB
+Cに対して50wt%以上となると、強度発現性は良
好なものの断熱温度上昇量は大きく、好ましくなく、一
方粒子Cが80wt%以上となると強度発現性が損なわ
れることになる。粒子Cの種類により強度発現特性など
に若干の相違はあるが、概して同様の傾向を示し、いず
れの粒子も有効である。
【0021】なお、実際のコンクリ−ト打設では一般に
強度に対する水粉体比を設定し、スランプに対して水量
を設定することから、B+Cの混合物を使用することに
より単位水量、単位粉体量とも更に減ずることができる
ため、実施例1における断熱温度上昇量よりなお低減す
ることができる。
【0022】実施例2 (使用材料) 粒子A:普通ポルトランドセメント 粒子B:シリカフュ−ム 平均粒径 0.2μm 粒子C:けい石 平均粒径 1.5μm 骨剤:粗骨材−両神山産硬質砂岩 Gmax20mm、F.M=6.59 細骨材−皆野金沢産硬質砂岩 F.M.=2.72 表面活性剤:花王マイティ150 (配合) B:C=1:2とし、単位粉体量(A+B+C)550
kg/m3 一定、スランプ=25cm,スランプフロ−
630±20mm、細骨材率43%とし、表面活性剤は
粉体に対して5wt%一定量となるように添加した。 (混練) 20℃恒温室にて100リットル強制練りミキサ−を用
い、120秒間練り混ぜを行った。 (成型、養成) 20℃にて10φ×20cmに成型し、20℃水中養成
を行った。
【0023】図4〜図6は単位粉体量、スランプを一定
としたときの単位水量、圧縮強度および断熱温度上昇を
表したものである。
【0024】図4に示すように、コンクリ−トの単位水
量は粒子B+Cを添加すると減少し、緻密化の硬化が大
きいことが認められ、添加量30%付近に極小値が見ら
れる。
【0025】図5に強度発現性を示す。粒子B+Cの強
度発現性は添加量30%程度のところに極大が見られ、
それ以上の添加量では徐々に強度発現性は低下する傾向
にあり、水硬性の早いポルトランドセメントの割合が少
なくなって行くため、緻密化、強度発現の進行は遅れる
ものと考えられる。しかし、図6に示す断熱温度上昇量
は粒子B+Cの添加量が30%以下では強度発現性は良
好なものの、温度上昇の抑制効果は大きくなく、また粒
子の無混入の場合は、強度発現性の割りに温度上昇は相
当に高いことが認められる。
【0026】したがって、粒子B+Cの添加量が35〜
60%とすることにより、圧縮強度900kg/cm2
を上回る高強度コンクリ−トを得ることができ、しかも
温度上昇を大幅に抑制することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明にかゝる水硬性複合材料をコンク
リ−ト又はモルタルの製造に用いた場合、セメント粒子
Aが密に充填されたときに形成される空隙を粒径0.0
1〜0.5μmの粒子Bと粒径が0.1〜15μmの粒
子Cとの実質的に連続粒度分布をもつ微粉末で充填され
るため、空隙の総体積が従来法より減少して高密度化す
る一方で、粒子Bは活性度の低いものを選択して多量に
用いることにより、粉体の水和発熱量を抑制し、コンク
リ−ト又はモルタルの物理特性、化学抵抗性および硬度
を効果した高強度でしかも低発熱のコンクリ−ト及びモ
ルタルを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における単位水量を示すグラフであ
る。
【図2】実施例1における断熱温度上昇を示すグラフで
ある。
【図3】実施例1における圧縮強度を示すグラフであ
る。
【図4】実施例2における単位水量を示すグラフであ
る。
【図5】実施例2における断熱温度上昇を示すグラフで
ある。
【図6】実施例2における圧縮強度を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 14:06 24:22) (72)発明者 藤本 泉 埼玉県熊谷市月見町二丁目1番1号 秩 父セメント株式会社 中央研究所内 (72)発明者 棚木 英吉 埼玉県熊谷市月見町二丁目1番1号 秩 父セメント株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−102152(JP,A) 特開 昭60−239351(JP,A) 特開 昭60−255657(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径0.5〜100μmのセメント粒子
    A40〜65wt%未満に、シリカフューム等の活性度
    の高い粒径0.01〜0.5μmの粒子Bと、フライア
    ッシュ等の活性度の低い粒径0.1〜15μmの粒子C
    からなる添加強化材を35wt%を越え60wt%以下
    添加し、前記粒子BとCの割合は粒子Bが20〜50w
    t%、粒子Cが50〜80wt%であることを特徴とす
    る水硬性複合材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものに更に適量の粉体高
    性能減水剤を添加したことを特徴とする水硬性複合材
    料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のものを用い、水粉
    体比25%以下で混練したことを特徴とする高強度コン
    クリ−トの製造方法。
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