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JP3401768B2 - ラクトン類の製造法 - Google Patents
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JP3401768B2 - ラクトン類の製造法 - Google Patents

ラクトン類の製造法

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JP3401768B2 JP29468593A JP29468593A JP3401768B2 JP 3401768 B2 JP3401768 B2 JP 3401768B2 JP 29468593 A JP29468593 A JP 29468593A JP 29468593 A JP29468593 A JP 29468593A JP 3401768 B2 JP3401768 B2 JP 3401768B2
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晋司 上野
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  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脂環族ケトン類を液相
酸化するラクトン類の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ラクトン類は、溶剤、機能性樹脂、医薬
品など種々の工業薬品やその合成中間体などに利用され
る有用な物質である。ラクトン類の製造法としては以下
の種々の方法が知られている。
【0003】特公昭39−5921号には、シクロヘキ
サノンなどの環状ケトン類を触媒、酸素含有ガスおよび
アルデヒド類の存在下に反応させて、ε−カプロラクト
ンなどのラクトン類とカルボン酸を同時に製造する方法
が開示されている。該方法においては、触媒として、コ
バルト、マンガン、白金、パラジウム、バナジウム、ル
テニウム、ジルコニウム、アルミニウム、アンチモン、
ベリリウムまたは銅の金属化合物を用いるが、ラクトン
類の収率が低いこと、特に重金属化合物触媒では毒性
や、反応生成物と該触媒との分離の点で問題がある。特
開昭53−25516号では、触媒としてのクロム化合
物を反応系に溶存させることが特徴とされるが、上記と
同様、ラクトン類の収率や毒性などの点で不満足であ
る。特公昭55−36667号では、環状ケトン類をア
ルデヒド類および分子状酸素の存在下に液相酸化するに
際し、過酸を添加するのが特徴である。しかしながら、
過酸を使用するため安全面および経済面で不利がある。
また、特開平5−65245号では、無触媒系または特
公昭39−5921号により公知のコバルト触媒を用い
た製造条件を採用し、且つ環状ケトン類とアルデヒド類
を限定条件下に反応させれば副生成物を抑制しうること
が記載されている。しかし、新規な触媒種の教示や示唆
は全くなされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、穏やかな反
応条件下に高収率でラクトン類を収得でき、しかも触媒
に起因する毒性がなく、反応系から触媒を容易に分離し
うる新規製造法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の課題を解決すべく、反応時の使用触媒につき鋭意
研究を重ねた。その結果、特定触媒を使用して初めて前
記従来技術の課題を解決しうるとの知見を得て本発明を
完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、触媒、アルデヒド類お
よび酸素の共存下に脂環族ケトン類を液相酸化してラク
トン類を製造する方法において、該触媒が固体塩基触媒
であることを特徴とするラクトン類の製造法に関する。
【0007】本発明における原料である脂環族ケトン類
としては、特に制限なく各種公知のものを使用できる。
その具体例としては、例えばシクロペンタノン、3−メ
チルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチル
シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−
メチルシクロヘキサノン、2−エチルシクロヘキサノ
ン、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノン、
2−メトキシシクロヘキサノン、4−メトキシシクロヘ
キサノン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、
シクロヘプタノンなどがあげられる。
【0008】本発明で使用する塩基性固体触媒として
は、Na2O、K2O 、Rb2O、Cs2Oなどのアルカリ金属酸化
物;MgO 、CaO 、SrO 、BaO などのアルカリ土類金属酸
化物;La2O3 、ZrO2、ThO2;Na-Al2O3、K-SiO2などのア
ルカリ金属担持酸化物;Na-Y、Na- モルデナイト、Na-Z
SM3 などのアルカリ金属交換ゼオライト;ハイドロタル
サイト類、その類似化合物などの各種公知のものを例示
できる。
【0009】上記ハイドロタルサイトは、次式: 〔M1-x 2+x 3+ (OH)2x+〔Ax/n n- ・mH2
O〕x- (式中、M2+は2価金属、M3+は3価金属、An-はn価
アニオン、xは0〜0.33を示す。)で表される。2
価金属としては例えばMg2+、Zn2+、Ni2+などを、3価金
属、例えばAl3+、Fe3+、Cr3+などを、n価アニオンとし
ては例えばCl- 、NO3 -、CO3 2- 、サリチル酸、しゅう
酸、クエン酸などをそれぞれ例示できる。また、ハイド
ロタルサイト類似化合物としては、上記式中のxの範囲
を満足しないもの、例えば〔Mg2Al2(OH)8+ 〔(CO3).
mH2O〕- が該当する。これらハイドロタルサイト類、そ
の類似化合物のうち、Mg-Al-CO3 系、Mg-Al-Cl系のもの
が最も代表的であり、入手が容易である。
【0010】前記の塩基性固体触媒の使用量は、原料で
ある脂環族ケトン類に対して通常は0.5〜25重量%
程度、好ましくは1〜15重量%である。0.5重量%
より少ない場合は、触媒効果が低いため十分な反応速度
が得られない。また25重量%を越える場合は、触媒費
用や触媒分離作業の点で不利がある。
【0011】前記の塩基性固体触媒は、ハイドロタルサ
イト類を除いては、それらの塩基性点が酸素、窒素など
のガスが吸着しやすくかつ脱離しにくいため、通常は4
00℃以上の高温で処理し、塩基性点を発現させて用い
るのが好ましい。ハイドロタルサイト類は、このような
高温処理の有無にかかわらず十分な触媒活性を示すため
最も好ましい。
【0012】本発明の製造法においては、必ずしも溶媒
の存在下に反応させる必要はないが、ラクトン化合物の
収率の点から以下のような溶媒系で行うのが好ましい。
該溶媒としては、アルキルニトリル類、アルキルハライ
ド類、ハロゲン化炭素、前記原料であるケトン類以外の
不活性ケトン類、エステル類および芳香族炭化水素類か
ら選ばれる少なくとも1種を使用できる。
【0013】上記溶媒のうちアルキルニトリル類として
は、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ブチルニト
リル等の各種公知のものが例示できるが、なかでもアセ
トニトリルが好ましい。アルキルハライド類も公知のも
のを使用できるが、なかでも炭素数1〜5程度のものが
好ましく、ジクロロメタン、トリクロロメタン、ジクロ
ロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジク
ロロブタン、トリクロロプロパン、トリクロロブタン、
テトラクロロプロパン、テトラクロロブタン等があげら
れる。ハロゲン化炭素としては、例えば四塩化炭素、ヘ
キサクロロエタン、オクタクロロプロパン等が例示でき
る。ケトン類としては本願発明の液相酸化に関与しない
不活性ケトンが該当し、例えばアセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジ
ブチルケトン等があげられる。また、エステル類として
は酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、プロピオ
ン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソブ
チル等が例示でき、芳香族炭化水素類としてはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソブチル
ベンゼン、テトラリン等が例示できる。上記溶媒はいず
れも1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用で
きる。ラクトン類の収率の点から、上記溶媒のなかでも
アルキルハライド類が好ましく、特にジクロロエタンが
好適である。
【0014】脂環族ケトン類、アルデヒド類および任意
に用いられる溶媒の使用量は、該ケトンの種類に応じて
適宜に決定すればよい。通常、該ケトン類1モル部に対
し、アルデヒド類が1モル部以上、好ましくは1〜50
モル部である。アルデヒド類が1モル部未満では該反応
が十分に進行し難い。溶媒の使用量は、アルデヒド類1
重量部に対し、通常1重量部以上、好ましくは2〜12
5重量部である。溶媒使用量が1重量部未満では反応速
度が低下する。
【0015】本発明の製造法としては、前記溶媒に所定
量のアルデヒド類を溶解し、酸素雰囲気下に該アルデヒ
ド類を自動酸化して過酸化物を発生させたのち、前記原
料ケトン類を所定量添加してこれをラクトン化する2段
階法、または中間体としての過酸化物の発生と同時に所
定量の原料ケトン類をラクトン化する1段階法が採用で
きる。反応効率の点で1段階法が好ましい。
【0016】本発明の製造法では、酸素雰囲気を形成さ
せる方法についての制限は特になく、例えば反応系の気
相に酸素流を供給したり、液相に直接酸素をバブリング
すれば容易に酸素雰囲気を調製できる。酸素供給量は、
反応系内の過酸の発生量と相関するため慎重に決定され
ねばならず、通常は反応液の単位容積単位時間あたりの
供給量が0.1〜1200リットル・hr-1・リットル
-1程度、好ましくは25〜200リットル・hr-1・リ
ットル-1とされる。
【0017】本発明の製造法では、前記の特定触媒を採
用することにより、常圧で収率よくラクトン化合物を収
得できることが一つの特徴であるが、加圧条件を排除す
るものではない。反応温度は、アルデヒド類から生じた
過酸が分解しない程度の温度とするのが良く、通常は5
〜65℃程度、より好ましくは30〜50℃である。6
5℃を越える場合にはラクトンの収率が低下する傾向が
ある。なお、溶媒を使用し常圧で反応させる場合には、
上記温度範囲内でしかも溶媒の沸点以下の温度とするの
が良い。また、反応時間は原料ケトン類の種類や反応温
度などにより異なるが、通常2〜10時間程度とされ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、温和な条件下に、脂環
族ケトン類からラクトン類を50〜100%程度の高収
率で製造できる。また、本発明では固体塩基触媒を使用
しているため、毒性がなく、触媒の分離や廃棄操作が容
易であるなどの効果を奏する。
【0019】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。
【0020】実施例1 還流管を備えた100mlの三ツ口フラスコに、溶媒と
してジクロロエタン15ml、触媒としてハイドロタル
サイト(〔Mg10Al2(OH)24+ 〔(CO3)・mH2O)〕-
0.025gおよびアルデヒド化合物としてベンズアル
デヒド1.22mlを加え、40℃に加熱し、そののち
45〜55ml/分の供給量で酸素を30分間バブリン
グさせた。次いで、予めジクロロエタン5mlに原料脂
環族ケトンとしてシクロペンタノン0.352g(4.
18ミリモル)を溶解した溶液を、10分間かけて滴下
し、さらに4時間20分反応させて目的生成物であるラ
クトンを得た。該ラクトンの分析はガスクロマトグラフ
法によった。転化率、選択率を表1に示す。なお、選択
率とは原料が転化したもののうちで、目的生成物の占め
る割合をいう。
【0021】実施例2〜14および比較例1〜6 原料ケトン類、触媒および溶媒のうち少なくとも1種を
表1に示すように代えた他は実施例1と同様に行った。
転化率、選択率を表1に示す。
【0022】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 309/30 B01J 27/138 B01J 27/236 C07D 313/04 C07D 313/16 C07B 61/00 300 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒、アルデヒド類および酸素の共存下
    に脂環族ケトン類を液相酸化してラクトン類を製造する
    方法において、該触媒が固体塩基触媒であることを特徴
    とするラクトン類の製造法。
  2. 【請求項2】 固体塩基触媒がハイドロタルサイト類で
    ある請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 有機溶媒を反応系に存在させる請求項1
    または2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒がアルキルニトリル類、アルキ
    ルハライド類、ハロゲン化炭素、前記の脂環族ケトン類
    以外の不活性ケトン類、エステル類および芳香族炭化水
    素から選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の製
    造法。
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