JP3460892B2 - カーボネート変性エポキシ樹脂およびその製造方法 - Google Patents
カーボネート変性エポキシ樹脂およびその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーボネート変性エポ
キシ樹脂およびその製造方法に関する。さらに詳しく
は、エポキシ樹脂の第2級もしくは第3級水酸基末端、
またはラクトン類で変性されたエポキシ樹脂の第1級な
いし第3級水酸基末端に環状カーボネート化合物を開環
重合させることにより得られるカーボネート変性エポキ
シ樹脂およびその製造方法に関する。
キシ樹脂およびその製造方法に関する。さらに詳しく
は、エポキシ樹脂の第2級もしくは第3級水酸基末端、
またはラクトン類で変性されたエポキシ樹脂の第1級な
いし第3級水酸基末端に環状カーボネート化合物を開環
重合させることにより得られるカーボネート変性エポキ
シ樹脂およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂、とくにビスフェノールA
とエピクロルヒドリンから製造されるグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂は、液状から高分子量の固体樹脂に至
るまで種々な品種が得られ、多様な用途に用いられてい
る。低分子量の液状のものは、そのエポキシ基の反応性
を利用し、ポリアミンやポリアミド樹脂と常温で硬化さ
せ、接着剤、FRP、床材料等に用いられ、多塩基酸無
水物と加熱硬化させることにより注型品等、主として電
気関係の用途に用いられている。一方、高分子量化した
ものは融点が60〜150℃のもろい固体樹脂であり、
末端エポキシ基の他に第2級もしくは第3級水酸基を有
するため、その水酸基の反応を利用した種々のコーティ
ング分野に使用されている。例えば、不飽和脂肪酸でエ
ステル化したエポキシエステルは空気乾燥型塗料やメラ
ミン樹脂を架橋剤とする焼付塗料に利用され、さらには
フェノール樹脂と組合わせて缶用のコーティングに利用
されている。また、粉体にして、ブロックイソシアネー
トを混合することにより、エポキシ系粉体塗料やカチオ
ン電着塗料等にも利用されている。
とエピクロルヒドリンから製造されるグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂は、液状から高分子量の固体樹脂に至
るまで種々な品種が得られ、多様な用途に用いられてい
る。低分子量の液状のものは、そのエポキシ基の反応性
を利用し、ポリアミンやポリアミド樹脂と常温で硬化さ
せ、接着剤、FRP、床材料等に用いられ、多塩基酸無
水物と加熱硬化させることにより注型品等、主として電
気関係の用途に用いられている。一方、高分子量化した
ものは融点が60〜150℃のもろい固体樹脂であり、
末端エポキシ基の他に第2級もしくは第3級水酸基を有
するため、その水酸基の反応を利用した種々のコーティ
ング分野に使用されている。例えば、不飽和脂肪酸でエ
ステル化したエポキシエステルは空気乾燥型塗料やメラ
ミン樹脂を架橋剤とする焼付塗料に利用され、さらには
フェノール樹脂と組合わせて缶用のコーティングに利用
されている。また、粉体にして、ブロックイソシアネー
トを混合することにより、エポキシ系粉体塗料やカチオ
ン電着塗料等にも利用されている。
【0003】このように、エポキシ樹脂は多くの用途に
利用されているにもかかわらず、硬く、脆く、かつ水酸
基が第2級または第3級であるため、水酸基と反応する
架橋剤との反応性が悪く、焼付架橋に高温を必要とする
こと、さらには耐候性が悪いという種々の欠点があっ
た。
利用されているにもかかわらず、硬く、脆く、かつ水酸
基が第2級または第3級であるため、水酸基と反応する
架橋剤との反応性が悪く、焼付架橋に高温を必要とする
こと、さらには耐候性が悪いという種々の欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】エポキシ樹脂の第2級
もしくは第3級水酸基の反応性を改善するため、特公昭
62ー1607号公報に記載されているように、エポキ
シ樹脂の第2級もしくは第3級水酸基に、εーカプロラ
クトンを開環重合させることにり、適度な可撓性の付与
と同時に、反応性の悪い第2級もしくは第3級水酸基を
第1級水酸基に変えることにより、反応性の改善が試み
られている。因みに、前記特公昭62ー1607号公報
には、アラルダイト6097、アラルダイト6084、
アラルダイト6071のような第2級水酸基を有するエ
ポキシ樹脂97〜5重量部にεーカプロラクトン3〜9
5重量部を100〜200℃において、テトラブチルチ
タネ−ト等のチタン化合物またはハロゲン化スズ触媒存
在下、開環付加重合せしめて第1級水酸基を有するεー
カプロラクトン変性エポキシ樹脂を製造する技術が開示
されている。
もしくは第3級水酸基の反応性を改善するため、特公昭
62ー1607号公報に記載されているように、エポキ
シ樹脂の第2級もしくは第3級水酸基に、εーカプロラ
クトンを開環重合させることにり、適度な可撓性の付与
と同時に、反応性の悪い第2級もしくは第3級水酸基を
第1級水酸基に変えることにより、反応性の改善が試み
られている。因みに、前記特公昭62ー1607号公報
には、アラルダイト6097、アラルダイト6084、
アラルダイト6071のような第2級水酸基を有するエ
ポキシ樹脂97〜5重量部にεーカプロラクトン3〜9
5重量部を100〜200℃において、テトラブチルチ
タネ−ト等のチタン化合物またはハロゲン化スズ触媒存
在下、開環付加重合せしめて第1級水酸基を有するεー
カプロラクトン変性エポキシ樹脂を製造する技術が開示
されている。
【0005】本発明者らは、エポキシ樹脂の前記欠点を
改良するため鋭意検討したところ、第2級もしくは第3
級水酸基を第1級水酸基に変える別の試みとして、エポ
キシ樹脂の第2級もしくは第3級水酸基に特定の環状カ
ーボネート化合物を開環重合させることにより、エポキ
シ樹脂にヒドロキシアルキルカーボネート基の反応性の
大きい第1級水酸基を与え、あるいは耐水性の低下が懸
念されない変性エポキシ樹脂が得られることを見い出し
た。同じく、前記特公昭62−1607号公報記載の方
法で得られるεーカプロラクトン変性エポキシ樹脂の第
1級水酸基に、前記特定の環状カーボネ−ト化合物を開
環重合させることにより、エポキシ樹脂の可撓性を損な
うことなく、末端に、ヒドロキシアルキルカーボネート
基の反応性の大きい第1級水酸基を与え、さらに耐水性
が付与された変性エポキシ樹脂が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
改良するため鋭意検討したところ、第2級もしくは第3
級水酸基を第1級水酸基に変える別の試みとして、エポ
キシ樹脂の第2級もしくは第3級水酸基に特定の環状カ
ーボネート化合物を開環重合させることにより、エポキ
シ樹脂にヒドロキシアルキルカーボネート基の反応性の
大きい第1級水酸基を与え、あるいは耐水性の低下が懸
念されない変性エポキシ樹脂が得られることを見い出し
た。同じく、前記特公昭62−1607号公報記載の方
法で得られるεーカプロラクトン変性エポキシ樹脂の第
1級水酸基に、前記特定の環状カーボネ−ト化合物を開
環重合させることにより、エポキシ樹脂の可撓性を損な
うことなく、末端に、ヒドロキシアルキルカーボネート
基の反応性の大きい第1級水酸基を与え、さらに耐水性
が付与された変性エポキシ樹脂が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
下記一般式[1]で表されるカ−ボネ−ト変性エポキシ
樹脂に関する。
下記一般式[1]で表されるカ−ボネ−ト変性エポキシ
樹脂に関する。
【0007】
【化5】
【0008】また本発明は、下記一般式[2]で表され
るラクトン変性エポキシ樹脂に、下記一般式[3]で表
される環状カーボネート化合物を触媒存在下、開環重合
させることを特徴とする前記変性エポキシ樹脂の製造方
法に関する。以下、本発明を詳しく説明する。
るラクトン変性エポキシ樹脂に、下記一般式[3]で表
される環状カーボネート化合物を触媒存在下、開環重合
させることを特徴とする前記変性エポキシ樹脂の製造方
法に関する。以下、本発明を詳しく説明する。
【0009】
【化6】
【0010】
【化7】
【0011】一般式[1]で表される本発明のカーボネ
ート変性エポキシ樹脂において、PhのR2のハロゲン
原子としては、塩素原子または臭素原子が例示でき、と
くに臭素原子であることが好ましい。またZの式中、R
a、Rb、n1、x1、R4、R5、n2およびx2はそれぞれ
前記の通りであり、R4およびR5のアルキル基としては
炭素数1〜5が好ましく、とくにメチル基が好ましい。
なお、n1、x1、n2、x2およびnは整数であるが、測
定される値としてはそれらの値の異なる化合物の混合物
であるから必ずしも整数になるとは限らない。
ート変性エポキシ樹脂において、PhのR2のハロゲン
原子としては、塩素原子または臭素原子が例示でき、と
くに臭素原子であることが好ましい。またZの式中、R
a、Rb、n1、x1、R4、R5、n2およびx2はそれぞれ
前記の通りであり、R4およびR5のアルキル基としては
炭素数1〜5が好ましく、とくにメチル基が好ましい。
なお、n1、x1、n2、x2およびnは整数であるが、測
定される値としてはそれらの値の異なる化合物の混合物
であるから必ずしも整数になるとは限らない。
【0012】一般式[1]中のZを構成するx1個の開
環ラクトン鎖は開環重合に使用されるラクトン化合物の
種類に依存する。例えば、ε−カプロラクトンを用いた
場合はRaおよびRbは共に水素であり、開環ラクトン鎖
は下記の式(2)で表され、β−メチル−δ−バレロラ
クトンおよび3−メチル−カプロラクトンを用いた場合
は、RaおよびRbはそれぞれ水素またはメチル基であ
り、それぞれ式(3)および式(4)で表される。同様
に3,5,5−トリメチルカプロラクトンおよび3,
3,5−トリメチルカプロラクトンの開環ラクトン鎖
は、それぞれ式(5)および式(6)で表される。ラク
トンは1種でも2種以上を混合して用いてもよいので、
後者の場合は、x1個の開環ラクトン鎖は2種以上がラ
ンダムに結合したものとなる。好ましい開環ラクトン鎖
としては、開環ラクトン鎖端に第1級水酸基を与えるも
のであり、特にはεーカプロラクトンに由来するもので
ある。x1は0〜100の整数であるが、好ましくは0
〜20、さらに好ましくは0〜5であり、第2級もしく
は第3級水酸基を有するエポキシ樹脂1モルに対して使
用されるラクトン化合物のモル数に対応する。x1がゼ
ロの場合は、エポキシ樹脂に環状カーボネート化合物が
開環重合したカーボネート変性エポキシ樹脂を示す。x
1が100を越えると、得られるカーボネート変性エポ
キシ樹脂が柔らかくなり過ぎるので、好ましくない。
環ラクトン鎖は開環重合に使用されるラクトン化合物の
種類に依存する。例えば、ε−カプロラクトンを用いた
場合はRaおよびRbは共に水素であり、開環ラクトン鎖
は下記の式(2)で表され、β−メチル−δ−バレロラ
クトンおよび3−メチル−カプロラクトンを用いた場合
は、RaおよびRbはそれぞれ水素またはメチル基であ
り、それぞれ式(3)および式(4)で表される。同様
に3,5,5−トリメチルカプロラクトンおよび3,
3,5−トリメチルカプロラクトンの開環ラクトン鎖
は、それぞれ式(5)および式(6)で表される。ラク
トンは1種でも2種以上を混合して用いてもよいので、
後者の場合は、x1個の開環ラクトン鎖は2種以上がラ
ンダムに結合したものとなる。好ましい開環ラクトン鎖
としては、開環ラクトン鎖端に第1級水酸基を与えるも
のであり、特にはεーカプロラクトンに由来するもので
ある。x1は0〜100の整数であるが、好ましくは0
〜20、さらに好ましくは0〜5であり、第2級もしく
は第3級水酸基を有するエポキシ樹脂1モルに対して使
用されるラクトン化合物のモル数に対応する。x1がゼ
ロの場合は、エポキシ樹脂に環状カーボネート化合物が
開環重合したカーボネート変性エポキシ樹脂を示す。x
1が100を越えると、得られるカーボネート変性エポ
キシ樹脂が柔らかくなり過ぎるので、好ましくない。
【0013】
【化8】
【0014】一般式[1]中のZを構成するn2は0〜
4の整数であり、本発明のカーボネート変性エポキシ樹
脂の製法において使用される環状カ−ボネ−ト化合物に
依存する。環状カーボネート化合物としては前記一般式
[3]で表され、これにはエチレンカーボネート(n2
=0)、プロピレンカーボネート(n2=1,R4および
R5は共に水素原子)、1,4−ブタンジオールカーボ
ネート(n2=2,R4およびR5は共に水素原子)およ
びネオペンチルグリコールカーボネート(n2=1,R4
およびR5は共にメチル基)等が挙げられるが、とくに
ネオペンチルグリコールカーボネートに由来するものが
好ましい。ネオペンチルグリコールカーボネート自体が
工業的に容易に入手し得る原料から比較的短いステップ
で合成可能であり、またこのカーボネート化合物が通常
の状態で安定に存在し、さらに以下に示す種々の触媒存
在下で工業的に実現し得るプロセスで重合することが可
能であるからである。x2は1〜100の整数である
が、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜5であ
り、第2級もしくは第3級水酸基を有するエポキシ樹脂
1モルに対して使用される環状カーボネート化合物のモ
ル数、あるいはラクトン変性エポキシ樹脂1モルに対し
使用される環状カーボネート化合物に対応する。環状カ
ーボネート化合物は1種を用いても、2種以上を混合し
て用いてもよいが、後者の場合はx2個の開環カーボネ
ート鎖は2種以上の異なるものがランダム結合したもの
を生じる。x2が100を越えると、得られるカーボネ
ート変性エポキシ樹脂中のエポキシ含有率が小さくなる
ため、カーボネート変性エポキシ樹脂の硬化時の反応性
が減少するので、好ましくない。逆に、x2が1未満で
は反応性の改善の効果や耐水性の改善効果を付与するこ
とができない。
4の整数であり、本発明のカーボネート変性エポキシ樹
脂の製法において使用される環状カ−ボネ−ト化合物に
依存する。環状カーボネート化合物としては前記一般式
[3]で表され、これにはエチレンカーボネート(n2
=0)、プロピレンカーボネート(n2=1,R4および
R5は共に水素原子)、1,4−ブタンジオールカーボ
ネート(n2=2,R4およびR5は共に水素原子)およ
びネオペンチルグリコールカーボネート(n2=1,R4
およびR5は共にメチル基)等が挙げられるが、とくに
ネオペンチルグリコールカーボネートに由来するものが
好ましい。ネオペンチルグリコールカーボネート自体が
工業的に容易に入手し得る原料から比較的短いステップ
で合成可能であり、またこのカーボネート化合物が通常
の状態で安定に存在し、さらに以下に示す種々の触媒存
在下で工業的に実現し得るプロセスで重合することが可
能であるからである。x2は1〜100の整数である
が、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜5であ
り、第2級もしくは第3級水酸基を有するエポキシ樹脂
1モルに対して使用される環状カーボネート化合物のモ
ル数、あるいはラクトン変性エポキシ樹脂1モルに対し
使用される環状カーボネート化合物に対応する。環状カ
ーボネート化合物は1種を用いても、2種以上を混合し
て用いてもよいが、後者の場合はx2個の開環カーボネ
ート鎖は2種以上の異なるものがランダム結合したもの
を生じる。x2が100を越えると、得られるカーボネ
ート変性エポキシ樹脂中のエポキシ含有率が小さくなる
ため、カーボネート変性エポキシ樹脂の硬化時の反応性
が減少するので、好ましくない。逆に、x2が1未満で
は反応性の改善の効果や耐水性の改善効果を付与するこ
とができない。
【0015】nは1以上の整数であることが必須である
が、好ましくは1〜100、さらに好ましくは1〜50
である。nが100以上になると著しく粘度が高くな
り、またカーボネート変性エポキシ樹脂の溶剤への溶解
性が悪くなるので好ましくない。なお、n個のZは互い
に同一または異なっていてもよく、後者の場合、開環ラ
クトン鎖や開環カーボネート鎖の互いに異なるもの、更
にはx1やx2の個数の異なるものが存在しても構わな
い。
が、好ましくは1〜100、さらに好ましくは1〜50
である。nが100以上になると著しく粘度が高くな
り、またカーボネート変性エポキシ樹脂の溶剤への溶解
性が悪くなるので好ましくない。なお、n個のZは互い
に同一または異なっていてもよく、後者の場合、開環ラ
クトン鎖や開環カーボネート鎖の互いに異なるもの、更
にはx1やx2の個数の異なるものが存在しても構わな
い。
【0016】一般式[1]において、最も普通の原料を
用いて製造される好ましいカーボネート変性エポキシ樹
脂は、R2、R3が水素原子であり、RaおよびRbが共に
水素であり、R4およびR5が共にメチル基であり、n1
が5であり、n2が1のものである。
用いて製造される好ましいカーボネート変性エポキシ樹
脂は、R2、R3が水素原子であり、RaおよびRbが共に
水素であり、R4およびR5が共にメチル基であり、n1
が5であり、n2が1のものである。
【0017】次に本発明のカーボネート変性エポキシ樹
脂の製法について説明する。本発明の一般式[1]で表
されるカーボネート変性エポキシ樹脂の原料として、前
記一般式[2]で表される第2級もしくは第3級水酸基
を有するエポキシ樹脂または第1級ないし第3級水酸基
を有するラクトン変性エポキシ樹脂を用いる。前者の第
2級もしくは第3級水酸基を有するエポキシ樹脂である
ビスフェノール型エポキシ樹脂は、一般式[2]のZ1
において、x1が0の場合である。これはフェノールま
たは2,6ージハロビスフェノール等のハロゲン置換フ
ェノールとホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセ
トン、アセトフェノン、シクロヘキサノンなどのアルデ
ヒド類またはケトン類との反応により得られるビスフェ
ノール類とエピクロルヒドリンまたはβーメチルエピク
ロルヒドリンとを反応させることにより得られる。
脂の製法について説明する。本発明の一般式[1]で表
されるカーボネート変性エポキシ樹脂の原料として、前
記一般式[2]で表される第2級もしくは第3級水酸基
を有するエポキシ樹脂または第1級ないし第3級水酸基
を有するラクトン変性エポキシ樹脂を用いる。前者の第
2級もしくは第3級水酸基を有するエポキシ樹脂である
ビスフェノール型エポキシ樹脂は、一般式[2]のZ1
において、x1が0の場合である。これはフェノールま
たは2,6ージハロビスフェノール等のハロゲン置換フ
ェノールとホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセ
トン、アセトフェノン、シクロヘキサノンなどのアルデ
ヒド類またはケトン類との反応により得られるビスフェ
ノール類とエピクロルヒドリンまたはβーメチルエピク
ロルヒドリンとを反応させることにより得られる。
【0018】第2級もしくは第3級水酸基を有するエポ
キシ樹脂であるビスフェノール型エポキシ樹脂として
は、例えばビスフェノールAとエピクロロヒドリンから
製造されるもの{式(7)}、ビスフェノールAとβ−
メチルエピクロロヒドリンから製造されるもの{式
(8)}で、典型的には日本チバガイギー社製「アラル
ダイト(商品名)」、シェル化学製「エピコート(商品
名)」シリーズとして知られている。更に、ビスフェノ
ールFとβ−メチルエピクロロヒドリンから製造される
グリシジルエーテルエポキシ樹脂である式(9)で表さ
れるものが例示される。
キシ樹脂であるビスフェノール型エポキシ樹脂として
は、例えばビスフェノールAとエピクロロヒドリンから
製造されるもの{式(7)}、ビスフェノールAとβ−
メチルエピクロロヒドリンから製造されるもの{式
(8)}で、典型的には日本チバガイギー社製「アラル
ダイト(商品名)」、シェル化学製「エピコート(商品
名)」シリーズとして知られている。更に、ビスフェノ
ールFとβ−メチルエピクロロヒドリンから製造される
グリシジルエーテルエポキシ樹脂である式(9)で表さ
れるものが例示される。
【0019】
【化9】
【0020】前記一般式[2]のZ1において、x1が1
〜100の場合は、ラクトン変性エポキシ樹脂である。
ラクトン変性エポキシ樹脂は、特公昭62ー1607号
公報に記載されている公知の方法により得られるもので
あり、第2級もしくは第3級水酸基を有するエポキシ樹
脂にラクトンを開環重合させて得られる。ラクトン変性
エポキシ樹脂中に占める開環ラクトン構造の割合はx1
により表され、前記のようにx1が1〜100の整数、
好ましくは1〜20の整数、さらに好ましくは1〜5の
整数になるように調整したものを用いる。なお、一般式
[2]中のZ1におけるRa、Rb、n1、x1についての
説明は、一般式[1]のZにおける説明と同じである。
なお、第2級水酸基を有するエポキシ樹脂としては、本
発明に使用するもののほか、ジカルボン酸とエピクロロ
ヒドリンから得られるグリシジルエステルエポキシ樹脂
{式(10)}、脂環式エポキシ樹脂{式(11)}も
使用できる。
〜100の場合は、ラクトン変性エポキシ樹脂である。
ラクトン変性エポキシ樹脂は、特公昭62ー1607号
公報に記載されている公知の方法により得られるもので
あり、第2級もしくは第3級水酸基を有するエポキシ樹
脂にラクトンを開環重合させて得られる。ラクトン変性
エポキシ樹脂中に占める開環ラクトン構造の割合はx1
により表され、前記のようにx1が1〜100の整数、
好ましくは1〜20の整数、さらに好ましくは1〜5の
整数になるように調整したものを用いる。なお、一般式
[2]中のZ1におけるRa、Rb、n1、x1についての
説明は、一般式[1]のZにおける説明と同じである。
なお、第2級水酸基を有するエポキシ樹脂としては、本
発明に使用するもののほか、ジカルボン酸とエピクロロ
ヒドリンから得られるグリシジルエステルエポキシ樹脂
{式(10)}、脂環式エポキシ樹脂{式(11)}も
使用できる。
【0021】
【化10】
【0022】第2級もしくは第3級水酸基を有するエポ
キシ樹脂、あるいは第1級ないし第3級水酸基を有する
ラクトン変性エポキシ樹脂の各水酸基と反応させる環状
カーボネート化合物は、例えば、特公平2ー56356
号公報に見られるように、塩基性触媒存在下、グリコー
ルとジアルキルカーボネートにより加熱、減圧して副生
したポリマーを解重合させることにより得ることができ
る。あるいは、アルキレンオキシドと炭酸ガスの反応に
よって合成することもできる。好ましい環状カーボネー
ト化合物は先に記載した通りである。
キシ樹脂、あるいは第1級ないし第3級水酸基を有する
ラクトン変性エポキシ樹脂の各水酸基と反応させる環状
カーボネート化合物は、例えば、特公平2ー56356
号公報に見られるように、塩基性触媒存在下、グリコー
ルとジアルキルカーボネートにより加熱、減圧して副生
したポリマーを解重合させることにより得ることができ
る。あるいは、アルキレンオキシドと炭酸ガスの反応に
よって合成することもできる。好ましい環状カーボネー
ト化合物は先に記載した通りである。
【0023】本発明の一般式[1]で表される環状カー
ボネート変性エポキシ樹脂に占めるエポキシ樹脂の割合
は、x2が1〜100の整数、好ましくは、1〜20の
整数になるように調整する。その理由は、100を超え
て多すぎる場合は、第1級水酸基含量の低下により、そ
の反応性が改善されていないためである。
ボネート変性エポキシ樹脂に占めるエポキシ樹脂の割合
は、x2が1〜100の整数、好ましくは、1〜20の
整数になるように調整する。その理由は、100を超え
て多すぎる場合は、第1級水酸基含量の低下により、そ
の反応性が改善されていないためである。
【0024】第2級もしくは第3級水酸基を有するエポ
キシ樹脂あるいは第1級ないし第3級水酸基を有するラ
クトン変性エポキシ樹脂の水酸基への環状カーボネート
の開環重合は、室温〜180℃、好ましくは、60℃〜
140℃で行う。室温より低い場合は、反応速度が小さ
く、また180℃より高い場合、カーボネート結合から
脱炭酸等の副反応を伴うため好ましくない。
キシ樹脂あるいは第1級ないし第3級水酸基を有するラ
クトン変性エポキシ樹脂の水酸基への環状カーボネート
の開環重合は、室温〜180℃、好ましくは、60℃〜
140℃で行う。室温より低い場合は、反応速度が小さ
く、また180℃より高い場合、カーボネート結合から
脱炭酸等の副反応を伴うため好ましくない。
【0025】この反応には、触媒を用いることが好まし
い。触媒としては、アンバーリスト15のような強酸性
イオン交換樹脂、またフッ化水素、塩化水素、臭化水
素、硫酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸等のブレーンステッド酸が
挙げられる。また、ブレーンステッド酸陰イオンオニウ
ム塩として、窒素、イオウ、リンまたはヨードのオニウ
ム塩が挙げられる。以下にそれらの典型例をいくつか挙
げる。
い。触媒としては、アンバーリスト15のような強酸性
イオン交換樹脂、またフッ化水素、塩化水素、臭化水
素、硫酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸等のブレーンステッド酸が
挙げられる。また、ブレーンステッド酸陰イオンオニウ
ム塩として、窒素、イオウ、リンまたはヨードのオニウ
ム塩が挙げられる。以下にそれらの典型例をいくつか挙
げる。
【0026】(4級アンモニウム塩型化合物)N,Nー
ジメチルーNーベンジルアニリニウム六フッ化アンチモ
ン、N,NージエチルーNーベンジルアニリニウム四フ
ッ化ホウ素、N,NージエチルーNーベンジルピリジニ
ウム六フッ化アンチモン、N,NージエチルーNーベン
ジルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸、N,
NージメチルーNー(4ーメトキシベンジル)ピリジニ
ウム六フッ化アンチモン、N,NージエチルーNー(4
ーメトキシベンジル)ピリジニウム六フッ化アンチモ
ン、N,NージエチルーNー(4ーメトキシベンジル)
トルイジニウム六フッ化アンチモン、N,Nージメチル
ーNー(4ーメトキシベンジル)トルイジニウム六フッ
化アンチモン。
ジメチルーNーベンジルアニリニウム六フッ化アンチモ
ン、N,NージエチルーNーベンジルアニリニウム四フ
ッ化ホウ素、N,NージエチルーNーベンジルピリジニ
ウム六フッ化アンチモン、N,NージエチルーNーベン
ジルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸、N,
NージメチルーNー(4ーメトキシベンジル)ピリジニ
ウム六フッ化アンチモン、N,NージエチルーNー(4
ーメトキシベンジル)ピリジニウム六フッ化アンチモ
ン、N,NージエチルーNー(4ーメトキシベンジル)
トルイジニウム六フッ化アンチモン、N,Nージメチル
ーNー(4ーメトキシベンジル)トルイジニウム六フッ
化アンチモン。
【0027】(スルホニウム塩型化合物)トリフェニル
スルホニウム四フッ化ホウ素、トリフェニルスルホニウ
ム六フッ化アンチモン、トリフェニルスルホニウム六フ
ッ化ヒ素、アデカCP−66(旭電化工業(株)製)、
アデカCP−77(旭電化工業(株)製)、トリ(4−
メトキシフェニル)スルホニウム六フッ化ヒ素、ジフェ
ニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム六フッ
化ヒ素。
スルホニウム四フッ化ホウ素、トリフェニルスルホニウ
ム六フッ化アンチモン、トリフェニルスルホニウム六フ
ッ化ヒ素、アデカCP−66(旭電化工業(株)製)、
アデカCP−77(旭電化工業(株)製)、トリ(4−
メトキシフェニル)スルホニウム六フッ化ヒ素、ジフェ
ニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム六フッ
化ヒ素。
【0028】(ホスホニウム塩型化合物)エチルトリフ
ェニルホスホニウム六フッ化アンチモン、テトラブチル
ホスホニウム六フッ化アンチモン。
ェニルホスホニウム六フッ化アンチモン、テトラブチル
ホスホニウム六フッ化アンチモン。
【0029】(ヨードニウム塩型化合物)ジフェニルヨ
ードニウム六フッ化ヒ素、ジ−4−クロロフェニルヨー
ドニウム六フッ化ヒ素、ジ−4−クロムフェニルヨード
ニウム六フッ化ヒ素、ジ−p−トリルヨードニウム六フ
ッ化ヒ素、フェニル(4−メトキシフェニル)ヨードニ
ウム六フッ化ヒ素。
ードニウム六フッ化ヒ素、ジ−4−クロロフェニルヨー
ドニウム六フッ化ヒ素、ジ−4−クロムフェニルヨード
ニウム六フッ化ヒ素、ジ−p−トリルヨードニウム六フ
ッ化ヒ素、フェニル(4−メトキシフェニル)ヨードニ
ウム六フッ化ヒ素。
【0030】上に挙げたオニウム塩の陰イオン成分を、
例えば酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、ラウリン酸、
ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸等の芳香
族カルボン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン
酸、または過塩素酸等の陰イオン成分に置換したオニウ
ム塩を用いてもよい。
例えば酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、ラウリン酸、
ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸等の芳香
族カルボン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン
酸、または過塩素酸等の陰イオン成分に置換したオニウ
ム塩を用いてもよい。
【0031】触媒の添加量は、エポキシ樹脂またはラク
トン変性エポキシ樹脂および環状カーボネート化合物の
合計重量に対して、1ppm〜5%、好ましくは500
ppm〜1%程度である。触媒の添加量が1ppmより
少なくなると重合反応速度が極めて遅く、実用的な意味
を持たず、逆に5%より多くなると、脱炭酸等の副反応
が多く発生するので好ましくない。
トン変性エポキシ樹脂および環状カーボネート化合物の
合計重量に対して、1ppm〜5%、好ましくは500
ppm〜1%程度である。触媒の添加量が1ppmより
少なくなると重合反応速度が極めて遅く、実用的な意味
を持たず、逆に5%より多くなると、脱炭酸等の副反応
が多く発生するので好ましくない。
【0032】反応は、無溶媒もしくはベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン類、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン炭
化水素、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン等の
エーテル類、アセトニトリル、ニトロベンゼン、ニトロ
メタン等の活性水素を持たない不活性有機溶媒中で行う
ことができる。溶剤を使用することにより、反応終了後
の系内の反応粗液の粘度を低下させる効果があり、か
つ、系内を均一にすることにより反応中の温度コントロ
ールが容易となるので、好ましい。不活性な溶剤の使用
量は、エポキシ樹脂またはラクトン変性エポキシ樹脂お
よび環状カーボネート化合物の合計重量に対して、5〜
80重量%、好ましくは10〜50重量%である。溶剤
の使用量が80重量%より多くなると重合反応が遅くな
るため好ましくない。逆に溶剤の使用量が5重量%より
少なくなると粘度低下の効果が少ない。
ン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン類、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン炭
化水素、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン等の
エーテル類、アセトニトリル、ニトロベンゼン、ニトロ
メタン等の活性水素を持たない不活性有機溶媒中で行う
ことができる。溶剤を使用することにより、反応終了後
の系内の反応粗液の粘度を低下させる効果があり、か
つ、系内を均一にすることにより反応中の温度コントロ
ールが容易となるので、好ましい。不活性な溶剤の使用
量は、エポキシ樹脂またはラクトン変性エポキシ樹脂お
よび環状カーボネート化合物の合計重量に対して、5〜
80重量%、好ましくは10〜50重量%である。溶剤
の使用量が80重量%より多くなると重合反応が遅くな
るため好ましくない。逆に溶剤の使用量が5重量%より
少なくなると粘度低下の効果が少ない。
【0033】第2級もしくは第3級水酸基を有するエポ
キシ樹脂あるいは第1級ないし第3級水酸基を有するラ
クトン変性エポキシ樹脂の水酸基への環状カーボネート
化合物の付加反応の終点は、ガスクロマトグラフィー等
により追跡を行い、通常は環状カーボネート化合物の濃
度が1重量%以下になった時点を反応の終点とみなす。
なお、溶剤を使用したとしても、用途によっては生成物
からとくに除去する必要はない。
キシ樹脂あるいは第1級ないし第3級水酸基を有するラ
クトン変性エポキシ樹脂の水酸基への環状カーボネート
化合物の付加反応の終点は、ガスクロマトグラフィー等
により追跡を行い、通常は環状カーボネート化合物の濃
度が1重量%以下になった時点を反応の終点とみなす。
なお、溶剤を使用したとしても、用途によっては生成物
からとくに除去する必要はない。
【0034】本発明により得られる環状カーボネート変
性エポキシ樹脂は、反応性が改良されており、従来のエ
ポキシ樹脂が使用されている用途に用いることができ
る。
性エポキシ樹脂は、反応性が改良されており、従来のエ
ポキシ樹脂が使用されている用途に用いることができ
る。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
これらによって本発明が限定されるものではない。
これらによって本発明が限定されるものではない。
【0036】[実施例1]空気導入管、温度計、冷却
管、攪拌装置を備えた200ミリリットルの4つ口フラ
スコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるアラル
ダイト6071(日本チバガイギー製)70g、ジメチ
ルトリメチレンカーボネート(別名:ネオペンチルグリ
コールカーボネート)30g、溶媒としてトルエンを
8.9g、触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジニ
ウム塩を0.1gを入れ、N2雰囲気下9時間反応させ
た。反応をガスクロマトグラフィーにより追跡したとこ
ろ、ジメチルトリメチレンカーボネートの反応率は47
%であった。得られた生成物の1H−NMR分析(スペ
クトルチャートを図1に示す)による特徴的ピークの帰
属は、0.89〜1.03ppm(ジメチルトリメチレ
ンカーボネート開環によるメチル基);2.71〜2.
77ppm;2.86〜2.92ppm(エポキシ基由
来のプロトン);3.29〜3.33ppm;3.35
〜3.38ppm(ジメチルトリメチレンカーボネート
開環による末端水酸基に隣接したメチレン基);5.3
2〜5.48ppm(ジメチルトリメチルカーボネート
開環によるエポキシ樹脂のメチンプロトン)である。ま
た、原料であるアラルダイト6071およびジメチルト
リメチレンカーボネート開環重合体のGPC分析(スペ
クトルチャートを図2に示す。なお、図中の破線ピーク
は原料のアラルダイド6071を、実線ピークは生成物
を示す。)における微分分子量分布曲線の比較によれ
ば、アラルダイト6071の分子量分布に比べ、ジメチ
ルトリメチレンカーボネート開環重合体の方が高分子領
域にシフトしていることが観察された。1H−NMR分
析およびGPC分析結果より、生成物は下式(12)の
構造を有していることが確認された。
管、攪拌装置を備えた200ミリリットルの4つ口フラ
スコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるアラル
ダイト6071(日本チバガイギー製)70g、ジメチ
ルトリメチレンカーボネート(別名:ネオペンチルグリ
コールカーボネート)30g、溶媒としてトルエンを
8.9g、触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジニ
ウム塩を0.1gを入れ、N2雰囲気下9時間反応させ
た。反応をガスクロマトグラフィーにより追跡したとこ
ろ、ジメチルトリメチレンカーボネートの反応率は47
%であった。得られた生成物の1H−NMR分析(スペ
クトルチャートを図1に示す)による特徴的ピークの帰
属は、0.89〜1.03ppm(ジメチルトリメチレ
ンカーボネート開環によるメチル基);2.71〜2.
77ppm;2.86〜2.92ppm(エポキシ基由
来のプロトン);3.29〜3.33ppm;3.35
〜3.38ppm(ジメチルトリメチレンカーボネート
開環による末端水酸基に隣接したメチレン基);5.3
2〜5.48ppm(ジメチルトリメチルカーボネート
開環によるエポキシ樹脂のメチンプロトン)である。ま
た、原料であるアラルダイト6071およびジメチルト
リメチレンカーボネート開環重合体のGPC分析(スペ
クトルチャートを図2に示す。なお、図中の破線ピーク
は原料のアラルダイド6071を、実線ピークは生成物
を示す。)における微分分子量分布曲線の比較によれ
ば、アラルダイト6071の分子量分布に比べ、ジメチ
ルトリメチレンカーボネート開環重合体の方が高分子領
域にシフトしていることが観察された。1H−NMR分
析およびGPC分析結果より、生成物は下式(12)の
構造を有していることが確認された。
【0037】
【化11】
【0038】[実施例2]空気導入管、温度計、冷却
管、攪拌装置を備えた200ミリリットル、4つ口フラ
スコにビスフェノールA型エポキシ樹脂であるアラルダ
イト6071のε−カプロラクトン変性物[PCL G
−105;ダイセル化学工業(株)製]70g、ジメチ
ルトリメチレンカーボネート30g、溶媒としてトルエ
ン8.9g、触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジ
ニウム塩0.21gを入れ、N2雰囲気下10時間反応
させた。反応をガスクロマトグラフィーにより追跡した
ところ、ジメチルトリメチレンカーボネートの反応率は
60%であった。
管、攪拌装置を備えた200ミリリットル、4つ口フラ
スコにビスフェノールA型エポキシ樹脂であるアラルダ
イト6071のε−カプロラクトン変性物[PCL G
−105;ダイセル化学工業(株)製]70g、ジメチ
ルトリメチレンカーボネート30g、溶媒としてトルエ
ン8.9g、触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジ
ニウム塩0.21gを入れ、N2雰囲気下10時間反応
させた。反応をガスクロマトグラフィーにより追跡した
ところ、ジメチルトリメチレンカーボネートの反応率は
60%であった。
【0039】
【発明の効果】本発明によりエポキシ樹脂の反応性の乏
しい第2級もしくは第3級水酸基を環状カーボネート化
合物を開環重合させることにより、反応性のよい第1級
水酸基に変えることができ、耐水性の低下の小さいカー
ボネート変性エポキシ樹脂が得られることとなった。ま
た第1級ないし第3級水酸基を有するラクトン変性エポ
キシ樹脂に環状カーボネート化合物を開環重合させるこ
とにより、ヒドロキシルアルキルカーボネート基の反応
性の大きい第1級水酸基を与えることができ、さらに耐
候性が付与されたカーボネート変性エポキシ樹脂が得ら
れることとなった。
しい第2級もしくは第3級水酸基を環状カーボネート化
合物を開環重合させることにより、反応性のよい第1級
水酸基に変えることができ、耐水性の低下の小さいカー
ボネート変性エポキシ樹脂が得られることとなった。ま
た第1級ないし第3級水酸基を有するラクトン変性エポ
キシ樹脂に環状カーボネート化合物を開環重合させるこ
とにより、ヒドロキシルアルキルカーボネート基の反応
性の大きい第1級水酸基を与えることができ、さらに耐
候性が付与されたカーボネート変性エポキシ樹脂が得ら
れることとなった。
【図1】図1は実施例1で得られた生成物の1H−NM
Rスペクトルチャ−トである。
Rスペクトルチャ−トである。
【図2】図2は実施例1で得られた生成物のGPCスペ
クトルチャ−トである。
クトルチャ−トである。
フロントページの続き
(72)発明者 山田 真也
大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本
ペイント株式会社内
(56)参考文献 特開 昭64−9262(JP,A)
特開 平2−91169(JP,A)
特開 昭60−186524(JP,A)
特開 平5−194713(JP,A)
特開 平7−196568(JP,A)
特公 昭62−1607(JP,B1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08G 59/14
C09D 163/00
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式[1]で表されるカ−ボネ−
ト変性エポキシ樹脂。 【化1】 - 【請求項2】 下記一般式[2]で表される第2級もし
くは第3級水酸基を有するエポキシ樹脂または第1級な
いし第3級水酸基を有するラクトン変性エポキシ樹脂
に、下記一般式[3]で表される環状カーボネート化合
物を触媒存在下、開環重合させることを特徴とする請求
項1のカーボネート変性エポキシ樹脂の製造方法。 【化2】 【化3】 - 【請求項3】 触媒がブレーンステッド酸またはブレー
ンステッド酸陰イオンのオニウム塩あるいは強酸性陽イ
オン交換樹脂(H型)から選ばれるいずれかである請求
項2記載のカーボネート変性エポキシ樹脂の製造方法。 - 【請求項4】 一般式[3]で表される環状カーボネー
ト化合物が下式(1)で表されるジメチルトリメチレン
カーボネートである請求項2または請求項3記載のカー
ボネート変性エポキシ樹脂の製造方法。 【化4】
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17406295A JP3460892B2 (ja) | 1994-06-16 | 1995-06-16 | カーボネート変性エポキシ樹脂およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6-157894 | 1994-06-16 | ||
| JP15789494 | 1994-06-16 | ||
| JP17406295A JP3460892B2 (ja) | 1994-06-16 | 1995-06-16 | カーボネート変性エポキシ樹脂およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08100048A JPH08100048A (ja) | 1996-04-16 |
| JP3460892B2 true JP3460892B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=26485184
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17406295A Expired - Fee Related JP3460892B2 (ja) | 1994-06-16 | 1995-06-16 | カーボネート変性エポキシ樹脂およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3460892B2 (ja) |
-
1995
- 1995-06-16 JP JP17406295A patent/JP3460892B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08100048A (ja) | 1996-04-16 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |