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JP3567161B2 - 付着力調整可能型高低調整パッキン - Google Patents
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JP3567161B2 - 付着力調整可能型高低調整パッキン - Google Patents

付着力調整可能型高低調整パッキン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道軌道において、レールを正しい位置に保持又は調整するために取り付けるパッキンに関する。
【0002】
【従来の技術】
レール上を列車が安全に走行するためには、レールが正しい位置に保持される必要がある。特に、高速走行の列車の場合、レールの厳格な設置位置精度が要求される。そのために道床バラストを軌道に用いる場合があるが、道床バラストを搗き固めることによりレールを保持している。一方、道床バラストを用いない軌道においては、レールとまくらぎ、スラブ板等のレール支承体との間にパッキンを介在しレールを保持している。
【0003】
この種のパッキンは、以下に掲げる性能が要求される。
【0004】
(1)単純に一様な高低調整ではなく平面的、連続的且つ微少な高低調整が可能であること。
【0005】
(2)レール及びそれを支持するレール支承体の移動、又は列車通過に伴いレールに作用する動的荷重により移動しないこと。
【0006】
従来、この種のパッキンは、鋼板・樹脂板等からなる固形パッキンが使用される。
【0007】
しかしながら、固形パッキンは微少な高低調節が困難であるため第1の性能が実現できない。また、まくらぎとの摩擦抵抗が小さいがゆえ移動しやすく、第2の性能も実現できない。
【0008】
そこで、第1の性能を実現するため、注入口2から袋体に樹脂を注入するパッキン(可変パッキン)が案出された。可変パッキンには、フィルム型可変パッキン10(図6参照)と樹脂染み出し型可変パッキン20(図7参照)とがあり、一般に前者はナイロンポリエチレンラミネートフィルム製のものが、後者は透過性シートであるポリエステル不織布製のものが知られている。
【0009】
しかし、前者は、例えばリブの形成等設置位置を固定するための対策がとられているのにも拘らず、まくらぎとの摩擦抵抗が小さいため移動しやすい。すなわち、第2の性能を実現できない。
【0010】
従って、列車荷重により生じる横圧に抵抗する部材、例えばタイプレートの下に介在させることは安全性の弊害が大きい。
【0011】
一方、後者は、前者の欠点である第2の性能が実現される。すなわち、充填した樹脂が、パッキンの表面の孔から染み出し付着剤となる。
【0012】
従って、高低調整及び付着効果の両者を期待する箇所、例えばスラブまたはまくらぎとタイプレートとの間等に用いることが好適である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、樹脂染み出し型可変パッキン20は、付着力が強すぎる場合レール支承体4に付着することがある。付着すると樹脂染み出し型可変パッキン20を取り外す際にレール支承体を破壊することがあり、例えば保守作業の作業性が低下することがある。また、材質が不織布製であるためパッキン強度が弱く、樹脂を入れすぎた場合パッキンが破裂し保守作業の作業性が低下することがある。
【0014】
本発明は、簡単な構成で、レール支承体との付着力を調整可能にし、安全性とともに、作業性を向上するレール高低調整パッキンを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、レールとレール支承体との間に介在され前記レールと前記レール支承体との間に形成された隙間を埋めるパッキンであって、当該パッキンは、流動性及び常温硬化性を有する樹脂が注入される注入口を有する袋体であると共に、当該袋体の上面若しくは下面のいずれか又は両面の一部に、前記樹脂が染み出し可能な染み出し部を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、請求項1に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、前記染み出し部は、前記樹脂が染み出し可能な孔を有する透過性シートで構成されることを特徴とする。
請求項3記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、請求項1又は2に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、前記染み出し部は、複数箇所に設けられていることを特徴とする。
請求項4記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、前記袋体の内部には、補強繊維が内在していることを特徴とする。
請求項5記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、請求項4に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、前記袋体は、2枚の合成樹脂フィルムの周縁を溶着して構成され、該溶着部には前記補強繊維が含まれないことを特徴とする。
請求項6記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、請求項5に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、前記補強繊維の一部が、前記2枚の合成樹脂フィルムのいずれか一方のフィルムと溶着されていることを特徴とする。
請求項7記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、請求項6に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、前記補強繊維と前記合成樹脂フィルムとの溶着部は、前記注入口近傍に設けられていることを特徴とする。
請求項8記載の付着力調整可能型高低調整パッキンの趣旨は、請求項4に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、前記袋体は、2枚の合成樹脂フィルムの周縁を溶着して構成され、該溶着部には前記補強繊維の縁部が含まれることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、可変パッキンの定着性と剥離性といった矛盾する要素を調和して安全性と作業性とを改善することにある。
【0017】
以下、本発明に係る実施形態について>図1乃至図5及び図8、図9を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態1における付着力調整可能型高低調整パッキン1の下面1aを示す。
【0018】
付着力調整可能型高低調整パッキン1は、ナイロンポリエチレンラミネートフィルムの略矩形状の袋体である。図1に示すように、一角には、流動性及び常温硬化性を有する樹脂が注入される注入口2が設けられており、注入口2は筒状で袋の中と連通している。注入口2と対角の位置に設けられた排気口2aは袋の中に樹脂が注入されると中の空気が排出され、袋の中が樹脂で充填されると余分な樹脂が外部に漏出するように構成されている。
【0019】
付着力調整可能型高低調整パッキン1の下面1aは、図2に示すように、レール支承体であるレール支承体4に下面1aが当設しており、下面1aの周縁から起立して上面1bが形成され、ゴム製の軌道パッド6と当接する。そして、軌道パッド6の上に軌道であるレール7が載置されている。
【0020】
付着力調整可能型高低調整パッキン1の下面1aは、その略中央に矩形状の透過性シート3が矩形状に溶着されている。透過性シート3は、微小な孔を有するポリエステル不織布製であり、充填されている樹脂が孔から染み出すよう構成されている。
【0021】
図3は、本発明の実施形態2の付着力調整可能型高低調整パッキン1の上面1bを示す。なお、実施形態1と同一部材には、同一符号を付し説明を省略する。
【0022】
本発明の付着力調整可能型高低調整パッキン1とレール支承体4との間にゴム製の軌道パッド6が介されている。付着力調整可能型高低調整パッキン1の上面1bは、L字状の透過性シート3が溶着されており、透過性シート3は、その長辺と付着力調整可能型高低調整パッキン1の短辺とが並行になるように配設されている。なお、図中破線は上面1bと当接するゴム製の軌道パッド6の外形を示す。すなわち、付着力調整可能型高低調整パッキン1から染み出した樹脂が付着すると溶融することがあり、軌道パッド6と透過性シート3とは分離しているため樹脂が軌道パッド6に付着することはない。
【0023】
図4は、本発明の実施形態3における付着力調整可能型高低調整パッキン1を示す。なお、実施形態1と同一部材には、同一符号を付し説明を省略する。
【0024】
付着力調整可能型高低調整パッキン1は、レール支承体4とタイプレート8との間に装着され、レール支承体4に接する下面1a及びタイプレート8に接する上面1bの一部に染み出し部である透過性シート3が設けられている。タイプレート8は、上方に突出する突起5が設けられており、軌道パッド6及びレール7の下部が嵌り位置決めされている。これにより、レールの厳格な設置位置精度が実現できる。
【0025】
図8は、本発明の実施形態4における付着力調整可能型高低調整パッキン1を示す。図9は、図8における矢視a−aの縦断面図を示す。なお、実施形態1と同一部材には、同一符号を付し説明を省略する。
【0026】
付着力調整可能型高低調整パッキン1は、下面1aと上面1bがそれぞれ合成樹脂フィルムで構成され、該2枚の合成樹脂フィルムの周縁が溶着された袋体であり、その溶着部を9a、9bとして示す。該袋体の内部に、補強繊維11(図8において斜め破線で示す)を内在させる。該補強繊維11は、例えばガラスクロス等で構成される。なお、溶着部9a、9bに補強繊維11が含まれると、溶着力が弱くなり樹脂注入時に袋体が破裂する恐れがあるため、溶着部9a、9bには補強繊維11を含まないことが好ましい。これにより、補強繊維11が樹脂と一体となり、より高強度の付着力調整可能型高低調整パッキン1を得ることができる。なお、補強繊維11の一部は、該合成樹脂フィルムのいずれか一方の内面に、溶着部12で溶着されている。これにより、樹脂注入時に補強繊維11が移動してしまうことを防止できる。また、該溶着部12を注入口2の近傍に設けると、樹脂の注入を妨げることがない。なお、溶着部9a、9bに補強繊維11の縁部が含まれるように構成すると、溶着部12が必要なく構成が簡素化され、補強繊維11が移動してしまうことも防止できる。
【0027】
このように、本発明の付着力調整可能型高低調整パッキンは、フィルム型可変パッキンに樹脂染み出し型可変パッキンに透過性シートが設けられているという簡単な構成でありながら、透過性シートと当接する対象物と付着するので安全性を図ることができる。施工現場条件によれば、レール支承体と密着一体化する。従って、例えば下面に透過性シートを設けた場合は、ロングレールの可動区間で、軌道パッド及びタイプレート間に用いることが好適である。また、上面及び下面に透過性シートを設けた場合は、タイプレートを使用して横圧抵抗を補強しなければならない軌道に用いることが好適である。また、注入過剰な樹脂は透過性シート3から染み出すので、パッキンが破裂することがない。すなわち、作業性を向上することができる。
【0028】
また、本発明の付着力調整可能型高低調整パッキンは、軌道調整の結果任意の箇所でレールとレール支承体の間で隙間が発生し、その隙間へ付着力調整可能型可変パッキンを挿入した後樹脂を挿入する。すなわち、空隙が、付着力調整可能型可変パッキンにより充填され、3mmないし30mm程度の隙間を埋めることができる。
【0029】
ついで、樹脂の染み出しによる付着力に影響する要因について説明する。
【0030】
一般に考えられる要因としては、以下のものが挙げられる。
(1)付着する対象物の材質、付着する対象物の表面粗度
(2)高低調整パッキンの袋の透過度
(3)樹脂の粘度、材質
(4)袋体の大きさに依存する付着面積
【0031】
(1)及び(4)は付着する場所、袋体の大きさにより必然的に決定されるので、付着力を調整するためには(2)と(3)の双方又はどちらか一方を変更せねばならない。しかし、施工ごとに高低調整パッキンの材質や注入樹脂を変更することは繁雑で、たとえ行ったとしても不経済である。
【0032】
従って、これらを解決するため袋の大きさにかかわらず、付着面積を変更することに着目した。付着力調整可能型高低調整パッキンは、予め付着強度を決定し、経験から得た付着強度と透過性シート3の面積との相関関係に基づいて透過性シート3の面積を変えて製作される。例えば、図5に示すように、同一の透過性シート3が2箇所に設けられている場合、透過性シート3から染み出す樹脂が同一であれば付着力は2倍となる。このように、透過性シート3の面積を変更することにより、付着力の強度を調整することができる。さらに、異なる透過度の透過性シート3を組み合わせて設ければ、樹脂の染み出し量の関係上、付着力の強度を任意に調整することができる。
【0033】
一般に、付着した付着力調整可能型高低調整パッキンは、透過性シート3に衝撃を加えたりまたは加熱したりするとすぐに取り外せるので、作業性を考慮して、衝撃を加えたり加熱したりしやすい位置に透過性シート3を設けることが好適である。
【0034】
この理由は、保安作業は大抵最終列車と始発列車との間の夜間に行われる。従って、短時間で作業を行わなければならないので、付着力調整可能型高低調整パッキンが取り外し易ければ作業時間の短縮化が図ることができるためである。
【0035】
なお、前記実施形態は一例であって、設計要求あるいは付着力調整可能型高低調整パッキンの使用環境に応じて主要構成要素を適宜変更可能であることはもちろんのことである。
【0036】
【発明の効果】
上述したように、本発明の請求項1記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、最終列車と始発列車との間の夜間に保安作業があっても、付着力の強度の調整により容易に取り外すことができるので作業性が向上する。
本発明の請求項2記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、請求項1記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、染み出し部に透過性シートが用いられており入れすぎた樹脂は染み出すので、破裂せず作業性が向上する。
本発明の請求項3記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、請求項1又は請求項2に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、染み出し部が複数箇所に設けられているため、任意に付着力を変更することができる。
本発明の請求項4記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、袋体の内部には、補強繊維が内在しているため、より強度を高めることができる。
本発明の請求項5記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、請求項4に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、袋体は、2枚の合成樹脂フィルムの周縁を溶着して構成され、該溶着部には補強繊維が含まれないため、溶着力が強くなり樹脂注入時に袋体が破裂する恐れを防止できる。
本発明の請求項6記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、請求項5に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、補強繊維の一部が、2枚の合成樹脂フィルムのいずれか一方のフィルムと溶着されているため、樹脂注入時に補強繊維が移動してしまうことを防止できる。
本発明の請求項7記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、請求項6に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、補強繊維と合成樹脂フィルムとの溶着部は、前記注入口近傍に設けられているため、樹脂の注入を妨げることがない。
本発明の請求項8記載の付着力調整可能型高低調整パッキンによれば、請求項4に記載の付着力調整可能型高低調整パッキンにおいて、袋体は、2枚の合成樹脂フィルムの周縁を溶着して構成され、溶着部には補強繊維の縁部が含まれるため、補強繊維と合成樹脂フィルムの溶着部を別に設けることなく、樹脂注入時に補強繊維が移動してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における付着力調整可能型高低調整パッキンを示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態1における付着力調整可能型高低調整パッキンを示す側面図である。
【図3】本発明の実施形態2における付着力調整可能型高低調整パッキンを示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態3における付着力調整可能型高低調整パッキンを示す側面図である。
【図5】付着力と透過性シートの面積の相関関係を説明する図である。
【図6】従来の付着力調整可能型高低調整パッキンを示す平面図である。
【図7】従来の付着力調整可能型高低調整パッキンを示す平面図である。
【図8】本発明の実施形態4における付着力調整可能型高低調整パッキンを示す平面図である。
【図9】図8における矢視a−aの縦断面図である。
【符号の説明】
1 付着力調整可能型高低調整パッキン
1a 下面
1b 上面
2 注入口
2a 排気口
3 透過性シート
4 レール支承体
5 突起
6 軌道パッド
7 レール
8 タイプレート
9a 合成樹脂フィルムの溶着部
9b 合成樹脂フィルムの溶着部
10 従来のフィルム型可変パッキン
11 補強繊維
12 補強繊維と合成樹脂フィルムの溶着部
20 従来の樹脂染み出し型可変パッキン

Claims (8)

  1. レールとレール支承体との間に介在され前記レールと前記レール支承体との間に形成された隙間を埋めるパッキンであって、
    当該パッキンは、流動性及び常温硬化性を有する樹脂が注入される注入口を有する袋体であると共に、当該袋体の上面若しくは下面のいずれか又は両面の一部に、前記樹脂が染み出し可能な染み出し部を設けたことを特徴とする付着力調整可能型高低調整パッキン。
  2. 前記染み出し部は、前記樹脂が染み出し可能な孔を有する透過性シートで構成されることを特徴とする請求項1に記載の付着力調整可能型高低調整パッキン。
  3. 前記染み出し部は、複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の付着力調整可能型高低調整パッキン。
  4. 前記袋体の内部には、補強繊維が内在していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の付着力調整可能型高低調整パッキン。
  5. 前記袋体は、2枚の合成樹脂フィルムの周縁を溶着して構成され、該溶着部には前記補強繊維が含まれないことを特徴とする請求項4に記載の付着力調整可能型高低調整パッキン。
  6. 前記補強繊維の一部が、前記2枚の合成樹脂フィルムのいずれか一方のフィルムと溶着されていることを特徴とする請求項5に記載の付着力調整可能型高低調整パッキン。
  7. 前記補強繊維と前記合成樹脂フィルムとの溶着部は、前記注入口近傍に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の付着力調整可能型高低調整パッキン。
  8. 前記袋体は、2枚の合成樹脂フィルムの周縁を溶着して構成され、該溶着部には前記補強繊維の縁部が含まれることを特徴とする請求項4に記載の付着力調整可能型高低調整パッキン。
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