JP3568989B2 - 液晶組成物 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、液晶組成物に関し、詳しくは、紫外線による劣化防止効果に優れた液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
液晶表示装置は、一対の電極基板間に液晶(液晶材料、液晶組成物)を封入したものであり、電卓、電子手帳、電子時計、ワープロ、テレビ、カメラ等の表示装置として広く利用されている。
【0003】
しかしながら、液晶表示装置は、中に封入される液晶、特にエステル結合を有する化合物(液晶材料)は、紫外線に強く影響され、紫外線に曝されることで劣化し、液晶材料としての寿命が短くなるという欠点を有している。
【0004】
この問題を解決するために、例えば、特開昭57−85879号公報には、液晶中に紫外線吸収剤を混入することが提案されているが、これに記載される紫外線吸収剤では液晶の紫外線による劣化を防止する効果が未だ小さかった。このため、耐紫外線性に優れた液晶表示装置を得るべく、耐紫外線性に優れた液晶組成物の開発が要望されていた。
【0005】
従って、本発明の目的は、耐紫外線性に優れた液晶組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、ネマチック液晶材料に特定のベンゾトリアゾール化合物を混入してなる液晶組成物が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0007】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、ネマチック液晶材料に下記〔化2〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物の少なくとも一種を混入したことを特徴とする液晶組成物を提供するものである。
【0008】
【化2】
【0009】
以下、本発明の液晶組成物について詳述する。
【0010】
本発明に使用される上記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物は、液晶材料の紫外線による劣化を防止する機能を有するものである。
【0011】
上記一般式(I)中、R2で示されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、イソペンチル、オクチル、2−エチルヘキシル、第三オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどの基があげられる。
【0012】
従って、上記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物としては、例えば、下記〔化3〕〜〔化8〕に示す化合物(化合物No.1〜化合物No.6)などがあげられる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
上記ベンゾトリアゾール化合物は、公知の化合物であり、常法により容易に製造することができる。
【0020】
上記ベンゾトリアゾール化合物の使用量は、液晶組成物全体中に、好ましくは0.001〜10重量%、更に好ましくは0.01〜5重量%である。
【0021】
本発明に使用されるネマチック液晶材料は、液晶組成物における母液晶となるもので、該液晶材料としては、例えば、下記〔化9〕の一般式(1)〜(3)で表される化合物などがあげられる。
【0022】
【化9】
【0023】
上記一般式(1)〜(3)で表されるネマチック液晶材料の具体例としては、下記〔化10〕の各化合物があげられ、これらのネマチック液晶材料は、通常数種以上を混合して用いられる。
【0024】
【化10】
【0025】
上記ネマチック液晶材料の中でも、エステル結合を有するものは特に紫外線に弱い。従って、上記ネマチック液晶材料としてエステル結合を有する化合物を多く有する液晶組成物が、より本発明の効果を発現し得る。
【0026】
本発明の液晶組成物は、上記ネマチック液晶材料に、前記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物の少なくとも一種を配合することにより調製することができる。
【0027】
本発明の液晶組成物には、安定化される対象物に応じて通常用いられる、染料、酸化防止剤、安定剤、充填剤、光安定剤を混入させることができる。
【0028】
本発明の液晶組成物は、電卓、電子手帳、電子時計、ワープロ、テレビ、カメラ等の液晶表示装置等の用途に使用される。
【0029】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明の液晶組成物を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0030】
実施例1
下記〔化12〕に示す組成の母液晶A(ネマチック液晶材料)に下記〔表1〕に示すベンゾトリアゾール化合物0.5重量%を配合して液晶組成物とし、この組成物の物性(NI点、ΔnおよびΔε)を測定しておいた。そして、上記液晶組成物を電極面積1cm2 、セル厚9μmのセルに充填したときのUVランプによる紫外線照射前後の消費電流値を経時的に(下記〔表1〕に示す積算照度毎に)測定し、増加率を求めた。それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0031】
尚、下記〔表1〕中の化合物No.1、化合物No.3及び化合物No.5は、それぞれ前記〔化3〕、〔化5〕及び〔化7〕に示すベンゾトリアゾール化合物であり、比較化合物は、下記〔化11〕に示すベンゾトリアゾール化合物である(以下、同じ)。
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【表1】
【0035】
実施例2
下記〔化13〕に示す組成の母液晶B(ネマチック液晶材料)に下記〔表2〕に示すベンゾトリアゾール化合物0.5重量%を配合して液晶組成物とし、この組成物の物性(NI点、ΔnおよびΔε)を測定しておいた。そして、上記液晶組成物を電極面積1cm2 、セル厚9μmのセルに充填したときの屋外暴露前後の消費電流値を経時的に測定し、増加率を求めた。それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0036】
【化13】
【0037】
【表2】
【0038】
上記〔表1〕および〔表2〕から以下のことが明らかである。
ネマチック液晶材料(比較例1−2,2−2 )は、紫外線の照射によって著しく劣化し、消費電流が増大する。また、本発明に係る前記一般式(I)以外のベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤)を添加した液晶組成物(比較例1−1,2−1 )でも、その改善効果は小さいものでしかない。
【0039】
これに対し、本発明に係る前記一般式(I)のベンゾトリアゾール化合物を添加した液晶組成物(実施例 1−1〜1−3, 2−1〜2−3 )は、耐紫外線性が著しく改善されており、紫外線照射後および屋外暴露後の消費電流値の増大が防止されている。
【0040】
【発明の効果】
本発明の液晶組成物は、紫外線による劣化が著しく改善されたものである。従って、本発明の液晶組成物を液晶表示装置に使用すれば、耐紫外線性に優れた液晶表示装置を提供することができる。
【産業上の利用分野】
本発明は、液晶組成物に関し、詳しくは、紫外線による劣化防止効果に優れた液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
液晶表示装置は、一対の電極基板間に液晶(液晶材料、液晶組成物)を封入したものであり、電卓、電子手帳、電子時計、ワープロ、テレビ、カメラ等の表示装置として広く利用されている。
【0003】
しかしながら、液晶表示装置は、中に封入される液晶、特にエステル結合を有する化合物(液晶材料)は、紫外線に強く影響され、紫外線に曝されることで劣化し、液晶材料としての寿命が短くなるという欠点を有している。
【0004】
この問題を解決するために、例えば、特開昭57−85879号公報には、液晶中に紫外線吸収剤を混入することが提案されているが、これに記載される紫外線吸収剤では液晶の紫外線による劣化を防止する効果が未だ小さかった。このため、耐紫外線性に優れた液晶表示装置を得るべく、耐紫外線性に優れた液晶組成物の開発が要望されていた。
【0005】
従って、本発明の目的は、耐紫外線性に優れた液晶組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、ネマチック液晶材料に特定のベンゾトリアゾール化合物を混入してなる液晶組成物が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0007】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、ネマチック液晶材料に下記〔化2〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物の少なくとも一種を混入したことを特徴とする液晶組成物を提供するものである。
【0008】
【化2】
【0009】
以下、本発明の液晶組成物について詳述する。
【0010】
本発明に使用される上記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物は、液晶材料の紫外線による劣化を防止する機能を有するものである。
【0011】
上記一般式(I)中、R2で示されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、イソペンチル、オクチル、2−エチルヘキシル、第三オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどの基があげられる。
【0012】
従って、上記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物としては、例えば、下記〔化3〕〜〔化8〕に示す化合物(化合物No.1〜化合物No.6)などがあげられる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
上記ベンゾトリアゾール化合物は、公知の化合物であり、常法により容易に製造することができる。
【0020】
上記ベンゾトリアゾール化合物の使用量は、液晶組成物全体中に、好ましくは0.001〜10重量%、更に好ましくは0.01〜5重量%である。
【0021】
本発明に使用されるネマチック液晶材料は、液晶組成物における母液晶となるもので、該液晶材料としては、例えば、下記〔化9〕の一般式(1)〜(3)で表される化合物などがあげられる。
【0022】
【化9】
【0023】
上記一般式(1)〜(3)で表されるネマチック液晶材料の具体例としては、下記〔化10〕の各化合物があげられ、これらのネマチック液晶材料は、通常数種以上を混合して用いられる。
【0024】
【化10】
【0025】
上記ネマチック液晶材料の中でも、エステル結合を有するものは特に紫外線に弱い。従って、上記ネマチック液晶材料としてエステル結合を有する化合物を多く有する液晶組成物が、より本発明の効果を発現し得る。
【0026】
本発明の液晶組成物は、上記ネマチック液晶材料に、前記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物の少なくとも一種を配合することにより調製することができる。
【0027】
本発明の液晶組成物には、安定化される対象物に応じて通常用いられる、染料、酸化防止剤、安定剤、充填剤、光安定剤を混入させることができる。
【0028】
本発明の液晶組成物は、電卓、電子手帳、電子時計、ワープロ、テレビ、カメラ等の液晶表示装置等の用途に使用される。
【0029】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明の液晶組成物を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0030】
実施例1
下記〔化12〕に示す組成の母液晶A(ネマチック液晶材料)に下記〔表1〕に示すベンゾトリアゾール化合物0.5重量%を配合して液晶組成物とし、この組成物の物性(NI点、ΔnおよびΔε)を測定しておいた。そして、上記液晶組成物を電極面積1cm2 、セル厚9μmのセルに充填したときのUVランプによる紫外線照射前後の消費電流値を経時的に(下記〔表1〕に示す積算照度毎に)測定し、増加率を求めた。それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0031】
尚、下記〔表1〕中の化合物No.1、化合物No.3及び化合物No.5は、それぞれ前記〔化3〕、〔化5〕及び〔化7〕に示すベンゾトリアゾール化合物であり、比較化合物は、下記〔化11〕に示すベンゾトリアゾール化合物である(以下、同じ)。
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【表1】
【0035】
実施例2
下記〔化13〕に示す組成の母液晶B(ネマチック液晶材料)に下記〔表2〕に示すベンゾトリアゾール化合物0.5重量%を配合して液晶組成物とし、この組成物の物性(NI点、ΔnおよびΔε)を測定しておいた。そして、上記液晶組成物を電極面積1cm2 、セル厚9μmのセルに充填したときの屋外暴露前後の消費電流値を経時的に測定し、増加率を求めた。それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0036】
【化13】
【0037】
【表2】
【0038】
上記〔表1〕および〔表2〕から以下のことが明らかである。
ネマチック液晶材料(比較例1−2,2−2 )は、紫外線の照射によって著しく劣化し、消費電流が増大する。また、本発明に係る前記一般式(I)以外のベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤)を添加した液晶組成物(比較例1−1,2−1 )でも、その改善効果は小さいものでしかない。
【0039】
これに対し、本発明に係る前記一般式(I)のベンゾトリアゾール化合物を添加した液晶組成物(実施例 1−1〜1−3, 2−1〜2−3 )は、耐紫外線性が著しく改善されており、紫外線照射後および屋外暴露後の消費電流値の増大が防止されている。
【0040】
【発明の効果】
本発明の液晶組成物は、紫外線による劣化が著しく改善されたものである。従って、本発明の液晶組成物を液晶表示装置に使用すれば、耐紫外線性に優れた液晶表示装置を提供することができる。
Claims (1)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14623594A JP3568989B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14623594A JP3568989B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 液晶組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0812973A JPH0812973A (ja) | 1996-01-16 |
| JP3568989B2 true JP3568989B2 (ja) | 2004-09-22 |
Family
ID=15403167
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14623594A Expired - Fee Related JP3568989B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 液晶組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3568989B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003090990A (ja) * | 2001-09-17 | 2003-03-28 | Asahi Glass Co Ltd | 光ヘッド装置 |
| JP4982957B2 (ja) * | 2005-03-18 | 2012-07-25 | Dic株式会社 | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子 |
| JP5523657B2 (ja) * | 2007-03-12 | 2014-06-18 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 安定化した液晶材料およびこれを用いた液晶素子 |
| JP2017082232A (ja) * | 2016-12-22 | 2017-05-18 | Dic株式会社 | 液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子 |
-
1994
- 1994-06-28 JP JP14623594A patent/JP3568989B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0812973A (ja) | 1996-01-16 |
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Legal Events
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