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JP3582482B2 - ドットラインプリンタ及びその制御方法 - Google Patents
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JP3582482B2 - ドットラインプリンタ及びその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帳票によるリスト出力等に使用されるドットラインプリンタ及びその制御方法に関し、特に、ハンマバンクのコイル焼損の防止及び印字処理速度の向上を図ったドットラインプリンタ及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印字デューティの高い印字を行うことによるコイル温度上昇によって、コイルが焼損することを防止し、かつ、印字処理速度を最大限に発揮するドットラインプリンタが、例えば特許第3088279号に開示されている。図3は特許第3088279号に開示されたドットラインプリンタの構造及び動作を示すブロック図である。
【0003】
この特許公報に開示されたドットラインプリンタには、メモリ19が設けられている。メモリ19には、予め、ドットラインプリンタによって実測を行う冷却性能評価データとして、最も高いデューティの印字情報(例えば黒ベタ等)をドットラインプリンタのもつ最大の印字処理スピード(例えば一括印字等)で印字したときのハンマバンクのコイル温度Tと時間tとの相関をとったコイル温度上昇カーブデータ17が記憶されている。コイル温度上昇カーブデータ17は、例えばコイル温度Tがドットラインプリンタが設置される環境温度T0からコイル耐熱温度Tcに達するまでについてのデータである。また、メモリ19には、予め、冷却性能評価データとして、印字を休止したときのコイル温度Tと時間tとの相関であるコイル温度下降カーブデータ16も記憶されている。コイル温度下降カーブデータ16は、例えばコイル温度Tがコイル耐熱温度Tcから環境温度T0に戻るまでについてのデータである。
【0004】
また、従来のドットラインプリンタには、印字情報11に含まれるドット数を数え上げるドット数カウンタ12、タイマ14及び印字制御回路15が設けられている。
【0005】
このように構成された従来のドットラインプリンタは、上位の装置、例えばパーソナルコンピュータから印字情報11のデータが伝達されると、印字処理を1回の動作によって行う一括印字処理により印字を開始する。これと同時に、ドット数カウンタ12及びタイマ14により所定時間内にどれだけのドット数を印字するのかを認識する。
【0006】
また、印字情報11が伝達された時点で、印字制御回路5が、それまでの休止時間13をタイマ14により認識し、これを基に前記温度下降カーブデータ16によりコイル温度Tが現在何度であるかを認識する。ドット数監視時間及び検出ドット数決定回路18は、これらのデータ及び温度上昇カーブデータ17並びにこのドットラインプリンタの最大印字処理速度に基づき、一括印字を行ったときにコイル温度Tがコイル耐熱温度Tcに達するまでの時間t、及びその間に印字できるドット累積数Dを決定する。そして、この決定結果等を印字制御回路15が照合し、コイル温度Tがコイル耐熱温度Tcに達する場合には、印字制御回路15が一括印字処理から分散印字処理へと移行させる。
【0007】
図4(a)は図3に示す従来のドットラインプリンタにおける時間tと印字情報により印字したドット数を加算し累積していった印字ドット累積数Dとの相関関係を示すグラフ図であり、図4(b)は図4(a)に対応したコイル温度Tの変化を表すグラフ図である。図4(a)においては、印字ドット累積数を示す線の傾きが急なときには印字速度が速い一括印字処理が行われ、緩やかなときは分散印字処理が行われ、傾きがゼロのときは印字が休止していることを表している。
【0008】
図3に示す従来のドットラインプリンタでは、先ず、印字情報11により一括印字処理が開始されるまでの休止時間ts1に応じて、実測の温度下降カーブデータ16に基づきコイル温度Tが環境温度T0であることを印字制御回路15が認識する。また、印字制御回路15は、温度上昇カーブデータ17によりコイル温度Tがコイル耐熱温度Tcに達するまでの間に、一括印字処理によって時刻t10から時刻t11(時間ta0)でDa0ドットを印字できることを判断する。
【0009】
その後、印字制御回路15は、コイル温度Tがコイル耐熱温度Tcに達する時刻t11にて、一括印字処理から分散印字処理へと移行させて印字速度を下げることにより、単位時間当たりの発熱量を減らし、コイル温度Tを下げてコイル耐熱温度Tcを超えないようにする。
【0010】
以降、これらと同様に、印字制御回路15が、分散印字終了時刻t12にて、休止時間はゼロだったとみなし、次に一括印字処理を行うことができる時間は時刻t12からt14まで(時間ta2)であると判断する。また、時刻t14から時刻t15の休止時間ts2の長さに基づいて、再び一括印字が可能な時間ta5を印字制御回路5が判断し、時刻t15から時刻t16まで一括印字処理を行う。
【0011】
このような印字制御回路15の制御により、図4(b)に示すように、コイル温度Tがコイル耐熱温度Tcを超えない状態として、印字時間tp1及びtp2の間に休止時間ts2を設けながら、総印字ドット数Daの印字が行われる。
【0012】
上述の印字制御回路15による制御方法をまとめると、図5に示すフローチャートのようになる。即ち、印字処理が開始されると、先ず、一括印字処理を行う(ステップS11)、次いで、印字情報11から算出した1ピン毎の印字デューティD1と1ピン毎デューティチェック定数d11との比較を行い(ステップS12)、1ピン毎印字デューティD1の方が大きい場合には、一定時間の分散印字処理に移行する(ステップS13)。なお、1ピン毎デューティチェック定数d11は、大きな1ピン毎印字デューティD1が存在するときに速やかに分散印字処理に移行してコイル温度Tがコイル耐熱温度Tcに達しないようにするため、比較的低い値に設定されている。そして、分散印字処理が終了するか、又は1ピン毎印字デューティD1が1ピン毎デューティチェック定数d11以下の場合には、印字情報11が残っているかを判断し(ステップS14)、残っていなければそのまま印字処理を終了させる。一方、印字情報11が残っている場合には、ステップS11の一括印字処理を再び行う。
【0013】
このようなドットラインプリンタによれば、印字の休止時間に応じて1ピン毎に印字ピンのデューティと所定値(1ピン毎デューティチェック定数)との比較を行っているので、コイルが焼損することを防止しながら印字処理速度を向上させることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来のドットラインプリンタは、所期の目的を達成できたものの、更なる印字速度の向上が要求される近時においては、十分なものとはいえなくなった。図6は従来のドットラインプリンタのハンマバンクの各印字ピンが、夫々任意の1ピン毎印字デューティD1で印字しているときのコイル温度分布Taを示す模式図である。
【0015】
1個のヨーク1に38個の印字ピン3が設けられているものとする。また、各印字ピン3には、夫々コイル2が接続されている。従って、高い印字デューティの印字を行うことによって発熱した熱量は、コイル2が設けられたヨーク1及びコイル2に直接連結されたヒートシンク(図示せず)等を伝導して放出される。しかし、連続する複数の印字ピン3において印字デューティが高くなった場合には、例えそれらの印字ピン3の各1ピン毎印字デューティD1が1ピン毎デューティチェック定数d11を超えていなくても、ヨーク1及びヒートシンクに吸収される1ピン毎の熱容量の余地が少なくなり、コイル2の温度はコイル耐熱温度Tcに達する場合がある。このため、従来のドットラインプリンタによる印字ピンデューティチェック方法では、1ピン毎デューティチェック定数d11を、いかなる条件、例えば上述のように連続する複数の印字ピンにおいて印字デューティが高くなる条件、においても、コイル2の温度がコイル耐熱温度Tcを超えないようにするため、比較的低い値に設定する必要があった。このように、1ピン毎デューティチェック定数d11を比較的低く設定することにより、未然に一括印字処理から分散印字処理に移行させて印字処理速度を低下させ、コイル発熱量を下げることでコイル焼損を防止することができた。
【0016】
しかし、図6に示すように、左から第7番目の印字ピン3の1ピン毎印字デューティD17が1ピン毎デューティチェック定数d11を超え、その周辺の印字ピンの1ピン毎印字デューティD15、D16、D18及びD19はコイル焼損には影響を及ぼさないほど小さく、左から第14乃至23番目の印字ピンの1ピン毎印字デューティD114乃至D123が1ピン毎デューティチェック定数d11には達しない範囲で比較的高くなる印字情報が伝達されたような場合には、コイル焼損を防止することはできるものの、次のような問題点がある。即ち、左から第7番目の印字ピンの印字においては、一括印字処理から低速の分散印字処理への移行が行われるものの、印字デューティD17により発熱した熱量は、ヨーク1及びヒートシンクを伝導して、印字デューティが低くコイル温度も比較的低い周囲の印字ピン3に対応するヨーク1及びヒートシンクの熱容量へと吸収される。このため、コイル2の温度はコイル耐熱温度Tcには達するようなレベルには到底至らない。
【0017】
つまり、従来のドットラインプリンタでは、1ピン毎にデューティの検出を行っているだけなので、印字パターンによってはコイル2の温度がコイル耐熱温度Tcに達するようなレベルには到底至らず継続して一括印字を行うことが可能な状態であるにも拘わらず、分散印字処理に移行して印字処理速度を低下させてしまうという問題点がある。このような印字パターンは、ドットラインプリンタが市場において、主に帳票によるリスト出力等に使用されていることから、一般的に多いと考えられる。
【0018】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、高いデューティの印字処理時におけるコイル焼損を防止することができると共に、印字処理効率を向上させることができるドットラインプリンタ及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るドットラインプリンタは、複数個の印字ピンと、互いに連続して配列された印字ピンのみが1つの組に含まれるようにして前記複数個の印字ピンを複数組に分けて組毎に各印字ピンの印字デューティの平均値を算出する第1の平均値算出手段と、前記平均値が予め与えられた第1の基準印字デューティを超えている場合及び前記各印字ピンの印字デューティが予め与えられ前記第1の基準印字デューティよりも高い第2の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
本発明においては、複数個の印字ピンに対し組毎の平均値に基づいて分散印字処理が行われるか否かが判定されるので、1個の印字ピンの印字デューティが高い場合であっても、その周囲の印字ピンの印字デューティが低ければ、それらの平均値は第1の基準印字デューティを超えにくくなるため、分散印字処理への移行が不必要に行われなくなる。従って、より高速の印字を行うことが可能となる。
【0021】
なお、互いに連続して配列された印字ピンのみが1つの組に含まれると共に前記第1の平均値算出手段が組分けした組み合わせでは互いに異なる組に属していた連続する2つの印字ピンが同じ組に属するような他の組み合わせで前記複数個の印字ピンを複数組に分けてこれらの組毎に各印字ピンの印字デューティの他の平均値を算出する第2の平均値算出手段を有し、前記判定手段は、前記他の平均値が前記第1の基準印字デューティを超えている場合にも分散印字処理を行うと判定してもよい。これにより、コイル温度が耐熱温度に到達するか否かをより厳密に判定することが可能となる。
【0022】
また、前記判断手段に、各印字ピンの印字デューティが予め与えられた第2の基準印字デューティを超えている場合にも分散印字処理を行うと判定させることにより、例えば1印字ピンによる印字のみで耐熱温度に到達する虞がある場合には、それを未然に防止することが可能となる。
【0023】
本発明に係るドットラインプリンタの制御方法は、複数個の印字ピンを互いに連続して配列した印字ピンのみが1つの組に含まれるようにして複数組に分けて組毎に各印字ピンの印字デューティの平均値を算出する算出工程と、前記平均値が予め与えられた第1の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する工程と、各印字ピンの印字デューティが予め与えられ前記第1の基準印字デューティよりも高い第2の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する工程と、を有することを特徴とする。
【0024】
なお、互いに連続して配列された印字ピンのみが1つの組に含まれると共に前記算出工程において組分けした組み合わせでは互いに異なる組に属していた連続する2つの印字ピンが同じ組に属するような他の組み合わせで前記複数個の印字ピンを複数組に分けてこれらの組毎に各印字ピンの印字デューティの他の平均値を算出する工程と、前記他の平均値が前記第1の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する工程と、を有してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例に係るドットラインプリンタ及びその制御方法について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1(a)及び(b)は本発明の実施例に係るドットラインプリンタの構造及びハンマバンクの各印字ピンが、夫々任意の1ピン毎印字デューティD1で印字しているときのコイル温度分布Taを示す模式図である。
【0026】
本実施例では、ハンマバンクにおいて1個のヨーク1に38個の印字ピン3が設けられている。また、各印字ピン3には、例えば1個ずつのコイル2が接続されている。更に、印字処理を制御する回路として、次のような回路が設けられている。先ず、外部から入力された印字情報から各印字ピン3の1ピン毎印字デューティD11乃至D138を算出する1ピン毎印字デューティ算出回路(図示せず)が設けられている。また、一方の端から36個の印字ピン3に対し、4個毎に1ピン毎印字デューティの平均値を、夫々複数ピン毎印字デューティD2b1乃至D2b9として算出する第1の平均値算出回路(図示せず)、及び前記一方の端から2個の印字ピンを除いた36個の印字ピン3に対し、4個毎に1ピン毎印字デューティの平均値を、夫々複数ピン毎印字デューティD2a2乃至D2a10として算出する第2の平均値算出回路(図示せず)が設けられている。第1の平均値算出回路は、更に、他方の端部から2個の印字ピン3に対し、1ピン毎印字デューティの平均値を複数ピン毎印字デューティD2b10として算出することができるように構成され、第2の平均値算出回路は、更に、前記一方の端部から2個の印字ピン3に対し、1ピン毎印字デューティの平均値を複数ピン毎印字デューティD2a1として算出することができるように構成されている。また、予め設定された複数ピン毎デューティチェック定数(第1の基準印字デューティ)d2と複数ピン毎印字デューティD2a1乃至D2a10及びD2b1乃至D2b10とを比較し、予め設定された1ピン毎デューティチェック定数(第2の基準印字デューティ)d10と各1ピン毎印字デューティD11乃至D138とを比較し、これらの比較結果に基づいて印字処理を一括印字処理により行うか分散印字処理により行うかを判定する判定回路(図示せず)が設けられている。
【0027】
例えば、図1(b)における複数ピン毎印字デューティD2b1は、1ピン毎印字デューティD11、D12、D13及びD14の平均値であり、次の複数ピン毎印字デューティD2b2は、1ピン毎印字デューティD15、D16、D17及びD18の平均値である。また、図1(a)における複数ピン毎印字デューティD2a1は、1ピン毎印字デューティD11及びD12の平均値であり、複数ピン毎印字デューティD2a2は、1ピン毎印字デューティD13、D14、D15及びD16の平均値であり、複数ピン毎印字デューティD2a3は、1ピン毎印字デューティD17、D18、D19及びD20の平均値である。
【0028】
なお、複数ピン毎デューティチェック定数d2は、例えば従来の1ピン毎デューティチェック定数d11に相当する値に設定することができ、その上で、1ピン毎デューティチェック定数d10は、ヨーク1及びヒートシンクの熱容量等に応じて、例えば1印字ピンのみでコイル耐熱温度Tcに達するようなデューティ等の飛躍的に高い値に設定することができる。
【0029】
次に、上述のように構成された本実施例に係るドットラインプリンタの動作について説明する。図2は判定回路による判定方法を示すフローチャートである。
【0030】
印字処理が開始されると、先ず、一括印字処理を行う(ステップS1)、次いで、複数ピン毎印字デューティD2a1乃至D2a10と複数ピン毎デューティチェック定数d2との比較を行い(ステップS2)、複数ピン毎印字デューティD2a1乃至D2a10の方が大きい場合には、一定時間の分散印字処理に移行する(ステップS3)。一方、複数ピン毎印字デューティD2a1乃至D2a10が複数ピン毎デューティチェック定数d2以下の場合には、複数ピン毎印字デューティD2b1乃至D2b10と複数ピン毎デューティチェック定数d2との比較を行う(ステップS4)。この比較の結果、複数ピン毎印字デューティD2b1乃至D2b10の方が大きい場合には、一定時間の分散印字処理に移行し(ステップS3)し、複数ピン毎印字デューティD2b1乃至D2b10が複数ピン毎デューティチェック定数d2以下の場合には、1ピン毎印字デューティD11乃至D138と1ピン毎デューティチェック定数d10との比較を行う(ステップS5)。そして、分散印字処理が終了するか、又は1ピン毎印字デューティD11乃至d138が1ピン毎デューティチェック定数d10以下の場合には、印字情報が残っているかを判断し(ステップS6)、残っていなければそのまま印字処理を終了させる。一方、印字情報が残っている場合には、ステップS1の一括印字処理を再び行う。
【0031】
このような動作を行う本実施例のドットラインプリンタに、図6に示すものと同様の印字情報が入力された場合、図1(b)に示すように、一様に比較的高い1ピン毎印字デューティD117、D118、D119及びD120の平均値である複数ピン毎印字デューティD2b5も高くなり、複数ピン毎デューティチェック定数d2を超える。このとき、複数ピン毎印字デューティD2b5に相当するコイル温度Tは、ほぼコイル耐熱温度Tcになるが、印字処理が一括印字処理から分散印字処理に移行されるので、コイルの焼損は発生しない。
【0032】
一方、一番大きい1ピン毎印字デューティD17とその周囲の比較的低い1ピン毎印字デューティD15、D16及びD18の平均値である複数ピン毎印字デューティD2b2は比較的低くなり、このときのコイル温度Tはコイル耐熱温度Tcよりも著しく低くなる。この場合、印字処理は一括印字処理のまま続けられるので、印字速度の低下は生じない。
【0033】
これらと同様に、図1(a)に示すように、複数ピン毎印字デューティD2a6は比較的高くなるが、複数ピン毎デューティチェック定数d2を超えることはなく、複数ピン毎印字デューティD2a3は比較的低い値となっている。
【0034】
従って、このような印字情報が入力された場合には、複数ピン毎印字デューティD2a1乃至D2a10が、いずれも複数ピン毎デューティチェック定数d2以下であるため、ステップS2における比較では分散印字処理への移行は行われない。しかし、ステップSにおける比較では、複数ピン毎印字デューティD2b5が複数ピン毎デューティチェック定数d2を超えているため、この比較結果に基づいて判定回路により一括印字処理から一定時間の分散印字処理への移行が行われる。
【0035】
このように、本実施例によれば、連続する4個の印字ピンの印字デューティの平均値を所定値と比較して、その比較結果に基づいて一括印字処理とするか分散印字処理とするかが判定されるので、1個の印字ピンの印字デューティが高くてもコイル温度がその耐熱温度に達しないような場合には、印字速度が遅い分散印字処理に無駄に移行することが防止される。従って、より高速の印字を行うことが可能となる。また、平均値の比較に際しては、1回の比較だけでなく、最初の比較で異なる2組に属し連続する4個のピンから新たな組を組織してそれらの印字デューティの平均値について2回目の比較が行われるので、より厳密にコイルが耐熱温度に到達しないようにすることが可能であると共に、分散点に依存した印字デューティの濃淡においても問題がないようにすることができる。更に、最終的には、1ピン毎印字デューティと1ピン毎デューティチェック定数との比較が行われているので、平均値の比較では耐熱温度に到達しないと判定される場合であっても、1個の印字ピンによる印字で耐熱温度に到達する虞があるようなときには、分散印字処理に移行してコイルの焼損を防止することができる。
【0036】
なお、上述の実施例では、4個の印字ピンについて、それらの1ピン毎印字デューティの平均値と複数ピン毎デューティチェック定数との比較を行っているが、平均値をとる対象の印字ピンの数は4個に限定されるものではなく、実際にハンマコイル表面温度を測定した実験結果等に基づいて、任意に最適化することができる。なお、平均化する複数の印字ピンの数が大きいほど、実際の業務等における印刷パターンの濃淡の平均化を図ることができる。但し、その数は、ヨーク及びヒートシンクの熱容量等に大きく依存しているため、その最適値は実験によって容易に求めることが好ましく、この最適値を求める実験は比較的容易なものである。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、複数個の印字ピンに対し組毎の平均値に基づいて分散印字処理が行われるか否かが判定されるので、隣接印字ピンの熱容量を加味した実際のコイル温度分布の推定精度を飛躍的に向上させることができる。従って、コイル温度をその耐熱温度に到達しないように制御しながら、より高速の印字を行うことができる。また、第2の平均値算出手段を設け、判定手段に第2の平均値算出手段による算出結果についての判定を行わせることにより、コイル温度が耐熱温度に到達するか否かをより厳密に判定することができる。更に、判断手段に各印字ピンの印字デューティが第2の基準印字デューティを超えている場合にも分散印字処理を行うと判定させることにより、例えば1印字ピンによる印字のみで耐熱温度に到達する虞がある場合であっても、それを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の実施例に係るドットラインプリンタの構造及びその動作時におけるコイル温度分布Taを示す模式図である。
【図2】判定回路による判定方法を示すフローチャートである。
【図3】特許第3088279号に開示されたドットラインプリンタの構造及び動作を示すブロック図である。
【図4】(a)は図3に示す従来のドットラインプリンタにおける時間tと印字ドット累積数Dとの相関関係を示すグラフ図であり、(b)は(a)に対応したコイル温度Tの変化を表すグラフ図である。
【図5】印字制御回路15による従来の制御方法を示すフローチャートである。
【図6】従来のドットラインプリンタの動作時におけるコイル温度分布Taを示す模式図である。
【符号の説明】
1;ヨーク
2;コイル
3;印字ピン

Claims (4)

  1. 複数個の印字ピンと、互いに連続して配列された印字ピンのみが1つの組に含まれるようにして前記複数個の印字ピンを複数組に分けて組毎に各印字ピンの印字デューティの平均値を算出する第1の平均値算出手段と、前記平均値が予め与えられた第1の基準印字デューティを超えている場合及び前記各印字ピンの印字デューティが予め与えられ前記第1の基準印字デューティよりも高い第2の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する判定手段と、を有することを特徴とするドットラインプリンタ。
  2. 互いに連続して配列された印字ピンのみが1つの組に含まれると共に前記第1の平均値算出手段が組分けした組み合わせでは互いに異なる組に属していた連続する2つの印字ピンが同じ組に属するような他の組み合わせで前記複数個の印字ピンを複数組に分けてこれらの組毎に各印字ピンの印字デューティの他の平均値を算出する第2の平均値算出手段を有し、前記判定手段は、前記他の平均値が前記第1の基準印字デューティを超えている場合にも分散印字処理を行うと判定することを特徴とする請求項1に記載のドットラインプリンタ。
  3. 複数個の印字ピンを互いに連続して配列した印字ピンのみが1つの組に含まれるようにして複数組に分けて組毎に各印字ピンの印字デューティの平均値を算出する算出工程と、前記平均値が予め与えられた第1の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する工程と、各印字ピンの印字デューティが予め与えられ前記第1の基準印字デューティよりも高い第2の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する工程と、を有することを特徴とするドットラインプリンタの制御方法。
  4. 互いに連続して配列された印字ピンのみが1つの組に含まれると共に前記算出工程において組分けした組み合わせでは互いに異なる組に属していた連続する2つの印字ピンが同じ組に属するような他の組み合わせで前記複数個の印字ピンを複数組に分けてこれらの組毎に各印字ピンの印字デューティの他の平均値を算出する工程と、前記他の平均値が前記第1の基準印字デューティを超えている場合に分散印字処理を行うと判定する工程と、を有することを特徴とする請求項3に記載のドットラインプリンタの制御方法。
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