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JP3583489B2 - カルボジイミド誘導体 - Google Patents
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JP3583489B2 - カルボジイミド誘導体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、核酸又は蛋白質に標識としてビオチンを導入するための試薬として有用な新規なビオチン基含有カルボジイミド誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、核酸の標識は放射性同位体(32P、14C、Hなど)を標識化合物として用い、ニックトランスレーション法、ランダムプライマー法、テーリング法などの方法で核酸に取り込ませることにより行われてきた。このような放射性同位体で標識した核酸を用いた検出法は、一般に、高感度で特異的であるという特徴を有しているが、安全性、経済性、安定性などの点では問題がある。すなわち、放射性同位体は半減期を考慮して保存、使用する必要があり、長期保存して繰り返し使用することができない。また、一般に人体に有害であり、取り扱いに専用の施設を必要とするなど厳密な注意をしなければならない。
【0003】
このような理由により非放射性標識物質を用いた核酸、蛋白質の標識が盛んに利用されはじめている。特にアビジンまたはストレプトアビジンと高い親和性を有するビオチンを用いた方法が多用されたいる。そのような方法としては、酵素標識したアビジンを、核酸に取り込ませたビオチンに結合させた後、結合した酸素の活性を測定する方法が一般的である。
【0004】
ビオチンを核酸に導入する方法としては、ランガーら(Langer et.al.)により提案されたピリミジン環にリンカーを介してビオチンを結合させた2′−デオキシウリジントリホスフエート誘導体(Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,78,6633−6637(1981))を、ニックトランスレーション法(Rigby et al.J.Mol.Biol.,113,237−257(1977))、ランダムプライマー法(Feinberg and Vogelstein,Anal.Biochem.,137,266−267(1983))またはテーリング法(Riley et al.,DNA,,333−337(1986))により核酸に取り込ませる方法がよく知られている。
【0005】
また、光に対して活性な芳香族アジドをリンカーアームによってビオチンと結合させた化合物を用いる方法も開発されており[Forster et. al.,Nucl.Acids Res.,13,745−761(1985)]、そのための試薬としてブレザ(BRESA)社からフオトビオチンR(Photobiotin R)が市販されている。
【0006】
さらに、ジアゾ化合物を用いる方法[M.Shiga et al.,Anal.Sci.,,553−556(1993)]、ビオチンヒドラジドを用いる方法[Reisfeld et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.,142,519(1987)]、ビオチンヒドラジド誘導体やビオチンスペルミン誘導体などのようなアミノ基を側鎖に有するビオチン誘導体を、グルタルアルデヒドやビスエポキシドなどの2官能性架橋剤を用いて核酸に結合させる方法[特開平1−228500号公報、AL−Hakim,A.H.et.al.,Biochemical J.,251,935(1988)]、ホルミル基を有するビオチン誘導体を用いる方法(特開平6−92968号公報)なども知られている。
【0007】
蛋白質へのビオチンの導入は、蛋白質の遊離アミノ基とビオチンのパラニトロフエニルエステル[Bodanszky,M.and Fogan.D.T.,J.Amer.Chem.Soc.,99,235(1977)]またはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル[Jasiewicz,M.L.et.al.,Exp.Cell.Res.,100,213(1976)]を反応させることにより行なうことができる。そのほかにもジアゾアニリド誘導体を用いる方法[Bayer,E.A.,et.al.,Methods Biochem.Anal.,26,1(1980)]、ヒドラジド誘導体を用いる方法[Heitzmann,H.,et.al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,71,3537(1974)]などが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述のニックトランスレーション法、ランダムプライマー法、テーリング法のように酵素を用いる方法は、標識に時間がかかること(通常1時間以上)、温度を厳密に制御する必要があること(15℃ないし37℃)、さらにニックトランスレーション法では1本鎖核酸に対して標識することができないことなど種々の問題がある。また、酵素法では標識された核酸断片の分子量分布が広くなり、しばしば低分子量の核酸断片を生じてしまうという問題や、ある程度以上の長さの標識核酸を合成できない、標識操作に多数の工程を必要とし煩雑であるなどの問題がある。さらに、酵素法では核酸オリゴマーなどの短い核酸にビオチンを導入することができず、しかも用いる酵素及びビオチン導入試薬であるヌクレオシド三燐酸にビオチンを付加したものは非常に不安定で取り扱い、保存などに注意を要する。
【0009】
光に対して活性なアジド基を含む化合物を用いたビオチン標識法では、比較的短時間で標識反応が終わるものの、アジド基含有化合物の光に対する安定性が低いために暗所での操作が必要であり、標識反応に特別な光源を必要とするなど、用いる試薬の取り扱い、保存方法や操作の煩雑さなどに問題点がある。またこの方法は、比較的短い核酸に対する標識効率が悪いため、核酸オリゴマーなどの短い核酸へのビオチン導入に用いることができない。
【0010】
ホルミル基含有ビオチンを用いた標識法では、アルデヒドとアミノ基の間で生成するシッフ塩基が、加水分解されやすく不安定であり、安定化するためにさらに還元する必要がある。また、ジアゾ基を利用する標識法では、ジアゾ基含有ビオチンが水に不溶であるためクロロホルムなどの有機溶媒を使用しなければならないという問題がある。側鎖にアミノ基を有するビオチンヒドラジド誘導体などを2官能性架橋剤を使用して核酸に導入する方法は、ビオチンヒドラジド同士あるいは核酸同士の副反応が起こりやすく、標識効率の低下、ハイブリダイゼーションの特異性の低下などを招きやすいという問題がある。
【0011】
核酸と同様に蛋白質への標識においてもこれらの方法が使用されるが、核酸の場合と基本的に同じ問題が生じている。
【0012】
最近、特別な反応装置、条件が不要で簡便に短時間で効率よくビオチンを核酸または蛋白質に導入することができる試薬の開発が強く望まれている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
カルボジイミド化合物が核酸と反応することは知られている。例えば、カルボジイミド化合物は核酸中の水素結合を形成していないグアニンおよびチミン塩基と反応し付加体を形成する[P.T.Gilham,J.Amer.Chem.Soc.,84,688(1962)]
本発明者は簡便で高効率な核酸および蛋白質へのビオチン導入法に関して鋭意研究を重ねた結果、カルボジイミド基の核酸、蛋白質などへの高い反応性を利用して、カルボジイミド化合物にビオチン部分を導入することにより、短時間で効率よくビオチン標識することができるビオチン導入試薬を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は、下記一般式
−X−N=C=N−Y−W−Z (I)
式中
は直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基、場合により置換されていてもよいアリール基、ヘテロアリール基、3級アミノ基又は3級もしくは4級アンモニウム基を表わし、
−W−Zは4級アンモニウム基を表わし、
X及びYはそれぞれ独立に直接結合又は主鎖の炭素数が1〜20であり且つ場合により炭素数が24以下の分岐を少なくとも1個有していてもよいアルキレン基を表わし、
Zは下記式
【0015】
【化6】
Figure 0003583489
【0016】
で示されるビオチン基を表わし、そして
nは0又は1である、
で示されるカルボジイミド誘導体を提供するものである。
【0017】
本明細書において、「直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基」には、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基及びシクロアルキル基が包含され、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル等が挙げられ、通常、炭素数が1〜20、特に1〜6のものが好ましく;
アルケニル基としては、例えばビニル、アリル、クロチル、チグリル、プレニル等が挙げられ、中でも炭素数が2〜10、特に2〜5のものが好適であり;
アルキニル基としては、エチニル、プロパルギル等を例示することができ、一般に炭素数が2〜10、特に2〜5のものが好適であり;そしてシクロアルキル基は、場合により環上にアルキル基を有しているものを包含し、具体的には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−tert−ブチルシクロヘキシル、シクロオクチル等を例示することができ、一般に炭素数が3〜14、特に6〜10のものが好適である。
【0018】
また、「アリール基」は、単環式又は多環式のいずれのタイプのものであってもよく、例えば、フエニル、ナフチル等が挙げられる。これらのアリール基は場合によりカルボジイミド基と実質的に反応しない基により置換されていてもよく、置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;メチルチオ、エチルチオなどのアルキルチオ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのジアルキルアミノ基;シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。このような基で置換されたアリール基の例としては、トリル、キシリル、メトキシフエニル、メチルチオフエニル、メトキシカルボニルフエニル、クロロフエニル、ブロモフエニル、ヨードフエニル、ジメチルアミノフエニル、ジエチルアミノフエニル、シアノフエニル、ニトロフエニル等が挙げられる。
【0019】
「アラルキル基」は、以上に述べた場合により置換されていてもよいアリール基で置換されたアルキル基を意味し、例えばベンジル、フエネチル等が挙げられる。
【0020】
「ヘテロアリール基」には、ヘテロ原子として窒素、酸素及びイオウから選ばれる少なくとも1個、好ましくは1〜3個の原子を含有する単環式又は多環式の芳香族系複素環式基が包含され、具体的には、フリル、チエニル、ピロール、ピリジルなどの5〜6員の単環式複素環式基や、ベンゾフリル、キサンテニル、ジベンゾフリル、チアントレニル、インドリル、アクリゾニルなどの多環式複素環式基等を例示することができ、これらは場合により、アリール基について前述した如き置換基により置換されていてもよい。
【0021】
前記一般式(I)において、Wとして好適な1つの基としては、C〜C20特にC〜C10のアルキル基又は場合により置換されていてもよいアリール基、殊に、少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10のアルキル基、例えばメチル基で置換されたフエニル基が挙げられる。
【0022】
また、前記一般式(I)において、Wが3級アミノ基又は3級もしくは4級アンモニウム基を表わす場合、これらの基として好適な基としては以下に述べるものが挙げられる。
【0023】
(1) 窒素原子が水素原子、直鎖状、分岐鎖もしくは環状で飽和もしくは不飽和の炭化水素基、場合により置換されていてもよいアリール基、アラルキル基、前記式(a)のビオチン基で4級化されていてもよい場合によりアリール基について前述した如き置換基により置換されていてもよい含窒素複素環式基、例えばピリジニウム基、特に、窒素原子がC〜C10アルキル基、例えばメチル基又は前記式(a)のビオチン基で4級化されていてもよい、場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基、例えばメチル基で置換されていてもよい2−、3−もしくは4−ピリジル又はピリジニウム基。具体的には下記式で示される基:
【0024】
【化7】
Figure 0003583489
【0025】
上記式中、
は存在しないか(この場合、窒素原子の+及びQは存在しない)、或いは水素原子、C〜C10アルキル基、少なくとも1個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいアリール基、アラルキル基又は前記式(a)のビオチン基を表わし、
は水素原子、ハロゲン原子、C〜C10アルキル基、C〜C10アルコキシ基、場合により少なくとも1個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいアリール基又はアラルキル基、好ましくは水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基又はメトキシ基を表わし、そして
はアニオン、例えばサルフエートイオン、アルキルサルフエートイオン、アリールサルフエートイオン、ハロサルフエートイオン、ハライドイオンなどを表わす。
【0026】
(2) 下記式
【0027】
【化8】
Figure 0003583489
【0028】
式中、
及びRはそれぞれ独立に直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽和のC〜C10脂肪族炭化水素基、場合により置換されていてもよいアリール基又はアラルキル基、殊に、C〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基を表わし、
は水素原子、直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽和のC〜C10脂肪族炭化水素基、場合により置換されていてもよいアリール基、アラルキル基又は前記式(a)のビオチン基を表わし、
は直接結合又は少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいo−、m−もしくはp−フエニレン基を表わし、そして
は前記と同義である、
で示される3級アミノ基又は3級もしくは4級アンモニウム基。
【0029】
(3) 下記式
【0030】
【化9】
Figure 0003583489
【0031】
式中、
は水素原子又はRを表わし、
、R及びQは前記と同義であり、
は酸素原子、イオウ原子又はメチレン基を表わし、そして
mは0又は1である、
で示される複素環式3級アミノ基又は3級もしくは4級アンモニウム基。より具体的には下記式で示される基:
【0032】
【化10】
Figure 0003583489
【0033】
式中、Aは水素原子、C〜C10アルキル基、場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基又は前記式(a)のビオチン基を表わし、
は水素原子、C〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基、好ましくは水素原子又はメチル基を表わし、そして
はカウンターアニオンを表わす。
【0034】
(4) 1−位がC〜C10アルキル基、場合により置換されていてもよいアリール基又はアラルキル基で置換されたピロリジル、ピペリジリル、ピロリジニウム又はピペリジニウム基、或いは窒素原子がC〜C10アルキル基、場合により置換されていてもよいアリール基、アラルキル基又は前記式(a)のビオチン基で4級化された2−もしくは3−ピロリジニウム又は2−、3−もしくは4−ピペリジニウム基。具体的には下記式で示される基:
【0035】
【化11】
Figure 0003583489
【0036】
式中
及びAはそれぞれC〜C10アルキル基、場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基又はベンジル基を表わし、
及びAはそれぞれ水素原子、C〜C10アルキル基、場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基、ベンジル基又は前記式(a)のビオチン基を表わし、そして
はカウンターアニオンを表わす。
【0037】
一方、前記一般式(I)において、−W−Zによって表わされる4級アンモニウム基としては、以下に示すものを例示することができる。
【0038】
(1) 窒素原子が前記式(a)のビオチン基(Z)で4級化された、場合によりアリール基について前述した如き置換基により置換されていてもよい含窒素複素環式基、例えばピリジニウム基、特に、窒素原子が式(a)のビオチン基(Z)で4級化された、場合により少なくとも1個のC〜C10アルキル基、場合により置換されていてもよいアリール基又はアラルキル基で置換されていてもよい2−、3−もしくは4−ピリジニウム基。具体的には下記式で示される基:
【0039】
【化12】
Figure 0003583489
【0040】
上記式中、
は水素原子、ハロゲン原子、C〜C10アルキル基、C〜C10アルコキシ基、場合により少なくとも1個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいアリール基又はアラルキル基、好ましくは水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基又はメトキシ基を表わし、
Z及びQは前記と同義である。
【0041】
(2) 下記式
【0042】
【化13】
Figure 0003583489
【0043】
式中、
及びRはそれぞれ独立に直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽和のC〜C10脂肪族炭化水素基、場合により置換されていてもよいアリール基又はアラルキル基、殊に、C〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基を表わし、
Zは前記と同義であり、
は直接結合又は場合によりC〜C10アルキル基で置換されていてもよいo−、m−又はp−フエニレン基を表わす、
で示される4級アンモニウム基。
【0044】
(3) 下記式
【0045】
【化14】
Figure 0003583489
【0046】
式中、
は水素原子又はRを表わし、
及びZは前記と同義であり、
は酸素原子、イオウ原子又はメチレン基を表わし、
そして
lは0又は1である、
で示される複素環式4級アンモニウム基。具体的には例えば下記式で示される基:
【0047】
【化15】
Figure 0003583489
【0048】
式中、
は水素原子、C〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基により置換されていてもよいフエニル基、好ましくは水素原子又はメチル基を表わし、そして
Zは前記と同義である。
【0049】
(4) 窒素原子が前記式(a)のビオチン基(Z)及びC〜C10アルキル基、場合により置換されていてもよいアリール基又はアラルキル基で4級化された2−もしくは3−ピロリジル又は2−、3−もしくは4−ピペリジル基。具体的には例えば下記式で示される基:
【0050】
【化16】
Figure 0003583489
【0051】
上記式中
はC〜C10アルキル基、場合により少なくとも1個、好ましくは1〜2個のC〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基又はベンジル基、好ましくはメチル基、エチル基、フエニル基又はベンジル基を表わし、そして
Z及びQは前記と同義である。
【0052】
さらに、前記一般式(I)において、Wとカルボジイミド基又は−W−Zとカルボジイミド基を結合するためのリンカー部分であるX及びYによって表わされうる「主鎖の炭素数が1〜20であり且つ場合により炭素数が24以下の分岐を少なくとも1個有していてもよいアルキレン基」としては、例えば次のものが挙げられる。
【0053】
メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、1,2−ジメチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、テトラメチレン、1−メチルテトラメチレン、2−メチルテトラメチレン、3−メチルテトラメチレン、4−メチルテトラメチレン、1,1−ジメチルテトラメチレン、1,2−ジメチルテトラメチレン、1,3−ジメチルテトラメチレン、1,4−ジメチルテトラメチレン、2,2−ジメチルテトラメチレン、2,3−ジメチルテトラメチレン、2,4−ジメチルテトラメチレン、3,3−ジメチルテトラメチレン、3,4−ジメチルテトラメチレン、4,4−ジメチルテトラメチレン、ペンタメチレン、1−メチルペンタメチレン、2−メチルペンタメチレン、3−メチルペンタメチレン、4−メチルペンタメチレン、5−メチルペンタメチレン、1,1−ジメチルペンタメチレン、1,2−ジメチルペンタメチレン、1,3−ジメチルペンタメチレン、1,4−ジメチルペンタメチレン、1,5−ジメチルペンタメチレン、2,2−ジメチルペンタメチレン、2,3−ジメチルペンタメチレン、2,4−ジメチルペンタメチレン、2,5−ジメチルペンタメチレン、3,3−ジメチルペンタメチレン、3,4−ジメチルペンタメチレン、3,5−ジメチルペンタメチレン、4,4−ジメチルペンタメチレン、4,5−ジメチルペンタメチレン、5,5−ジメチルペンタメチレンなど。
【0054】
これらのうち特に好ましいものは、主鎖の炭素数が1〜4であり且つ場合により分岐鎖としてメチル基を有していてもよいアルキレン基、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、1−メチルトリメチレン、1−メチルテトラメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン等が挙げられる。
【0055】
本発明のビオチン導入試薬であるカルボジイミド誘導体の合成は、通常1級アミン誘導体を出発原料として尿素またはチオ尿素誘導体へと導き、さらに脱水あるいは酸化的脱硫によるカルボジイミド化により達成される。対称型カルボジイミドの合成にはイソシアネート化合物からの脱炭酸を伴う縮合反応を用いることもできる。
【0056】
例えば、1級アミン(II)と尿素を縮合させ1置換尿素(III)を得、さらに第2のまたは同一の1級アミン(IV)を反応させることにより2置換尿素中間体(V)を合成することができる。すなわち、1級アミン(II)またはその塩と尿素を水またはその他適当な溶媒中で加熱し数時間反応させ、この時点で1置換尿素(III)を単離した後、あるいは系中に第2のまたは同一の1級アミン類(IV)を添加し、同様の条件で反応させることにより2置換尿素中間体(V)が合成することができる[T.L.Davis and K.C.Blanchard,Org.Synth.Coll.Vol.,,453(1941)]。
【0057】
【化17】
Figure 0003583489
【0058】
また、1置換尿素(III)は1級アミン(II)とシアン酸またはその塩とを反応させることによっても合成することができる[F.Kurzer,Org.Synth.Coll.Vol.,,49(1963)]。
【0059】
【化18】
Figure 0003583489
【0060】
このようにして得られる1置換尿素誘導体(III)は上述の方法により2置換誘導体(V)へと導くことができる。2置換尿素誘導体(V)を直接得る方法としては、イソシアネート化合物(VI)と1級アミン類(IV)との反応を用いることもできる(J.H.Saunders and R.Slocombe,Chem.Rev.,43,203(1948))。
【0061】
【化19】
Figure 0003583489
【0062】
一方、チオ尿素誘導体(VIII)は1級アミン(IV)とイソチオシアネート(VII)との反応により合成することが一般的に行われる[N.A.Ivanov,R.V.Viasova,V.A.Gancharava,and L.N.Smirnov, Izv.Vyssh.Uchebn.Zaved.Khim.Khim.Tekhnol.,19(7),1010(1976)]。
【0063】
【化20】
Figure 0003583489
【0064】
この他に1級アミン(II)と二硫化炭素との反応により合成することもできる[W.W.Levis,Jr.and E.A.Waipert,U.S.Pat.3,168,560(1965)]。
【0065】
【化21】
Figure 0003583489
【0066】
このようにして合成される2置換尿素誘導体(V)及びチオ尿素誘導体(VIII)は脱水あるいは酸化的脱硫反応によりカルボジイミド誘導体(IX)へと導くことができる。
【0067】
尿素誘導体(V)の脱水反応によるカルボジイミド誘導体の合成は、3級アミン中で尿素誘導体(V)をパラトルエンスルホン酸クロリドと共に加熱することで容易に達成できる[G.Amiard and R.Heymes,Bull.Soc.Chim.Fr.,1360(1956)]。
【0068】
【化22】
Figure 0003583489
【0069】
また、2置換尿素誘導体(V)の脱水は、4級アンモニウム塩の存在下でパラトルエンスルホン酸クロリド及び炭酸カリウムを用いて行なうこともできる[Zsuzsa M.Jaszay et al.,Synthesis,520(1987)]。
【0070】
チオ尿素誘導体(VIII)の脱硫は一般に酸化水銀を脱硫剤として使用することにより行われる。この反応で好ましく用いられる溶媒としては、例えば、エーテル、ベンゼン、アセトンなどが挙げられる。
【0071】
【化23】
Figure 0003583489
【0072】
脱硫剤としては、酸化水銀以外にも、酸化鉛[F.Zetzehe and A.Fredrich,Chem,Ber.,73,1114(1940)]、酸化亜鉛[R.F.Coles,U.S,Pat.2,946,819(1960)]、炭酸鉛、硝酸鉛、塩化鉛[J.C.Sheehan,U.S.Pat.3,135,748(1964)]などを用いることもできる。さらにアルカリ性で次亜塩素酸ナトリウムを作用させることによって合成することもできる[H.Stetter and C.Wulff,Chem.Ber.,95,2302(1962)]。例えば、チオ尿素誘導体を塩化メチレンなどのような溶媒中で次亜塩素酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化銅と共に0℃以下で一昼夜反応させる。その後一般的に用いられている方法で単離、精製することによりカルボジイミド誘導体(IX)が得られる。
【0073】
このようにして得られるカルボジイミド誘導体(IX)を、ハロゲン化ビオチン、好ましくは臭素化ビオチン又はヨウ素化ビオチンと反応させることにより、本発明の式(I)のカルボジイミド誘導体を製造することができる。
【0074】
【化24】
Figure 0003583489
【0075】
本発明のカルボジイミド誘導体は、ビオチン導入試薬として、核酸や蛋白質をビオチン標識するのに有用である。
【0076】
例えば、本発明のカルボジイミド誘導体を用いて核酸にビオチン基を導入する場合、本発明のカルボジイミド誘導体を核酸と、ホウ酸緩衝液などの適当な緩衝液中で混合し、室温ないし約100℃、好ましくは室温ないし約90℃の温度で約1〜約10分間反応させるだけで、極めて簡単かつ短時間で核酸をビオチン標識することができる。
【0077】
本発明のカルボジイミド誘導体は、長さや形態(一本鎖であるか二本鎖であるか)等にかかわらず、通常入手しうるすべての核酸に対してビオチン基を導入することができる。例えば、前述の酵素を用いる方法や、光に対して活性なアジド基を含む化合物を用いたビオチン標識法では、核酸オリゴマーなどの比較的短い核酸にビオチンを導入できないが、本発明のカルボジイミド誘導体を用いれば、それらの比較的短い核酸に対しても効率よくビオチン基を導入することができる。また、酵素法では標識反応の結果分子量の低下を招きやすく、従って、長鎖の核酸に対してもビオチン基を導入することができないが、本発明のカルボジイミド誘導体を用いれば、M13系、λ系核酸などの長鎖核酸に対しても分子量を低下させることなくビオチンを効率よく導入することができる。さらに、これらの短鎖又は長鎖の核酸は一本鎖であっても二本鎖であっても、本発明のカルボジイミド誘導体を用いれば、同様に効率よくビオチン基を導入することができる。しかも、本発明のカルボジイミド誘導体は水溶液中、明所でも安定である。例えば本発明の化合物の水溶液を実験室内で約一ヶ月放置しても全く性能に変化がなく、取り扱い、保存などに特別の管理をする必要が全くない。
【0078】
蛋白質もまた上記と同様にしてビオチン標識することができる。
【0079】
上記の如くしてビオチン標識された核酸及び蛋白質は、例えば、エタノール沈殿、セファデックス G−50(ファルマシア製、ゲル濾過クロマトグラフイー用担体)による分画、電気泳動などの種々の方法で精製することが可能であり、またはそのままハイブリダイゼーションに用いることができる。さらに、長期間保存することも可能である。
【0080】
ビオチン標識された核酸又は蛋白質は一般に次のようにして核酸や蛋白質の検出に用いることができる。検出しうる核酸または蛋白質としては動物、植物、微生物などの生物由来のものが挙げられる。
【0081】
まず核酸では、ブロッティング用メンブレン、マイクロタイタープレート、ビーズなどの固相に共有結合、物理的吸着などにより固定した核酸と、ビオチン標識したプローブを接触させ、ハイブリダイゼーションを行った後、末反応のビオチン標識したプローブを洗浄により除去する。核酸を固定する固相担体としては、例えば、ナイロン膜、ニトロセルロース膜、変成セルロース膜、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)膜などが挙げられる。検出する核酸を固相に固定する方法としてはそれ自体既知の方法を使用することができ[マニアチィス・エム(Maniatis,M.)ら、モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)1989年]、サザンブロッティング、ドットブロッティング、コロニープラークブロッティングなどを使用することができる。固相に固定した核酸とビオチン標識核酸とのハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーションする部分の塩基長および組成などから最適と考えられる溶液および温度を用いて行うことができる。非特異的吸着を抑えるために、必要に応じてデンハルト溶液、スキムミルク、ラウリル硫酸ナトリウムなどを適宜添加してもよい。
【0082】
次に、酵素、蛍光物質などにより標識したアビジンまたはストレプトアビジンと接触させ、固相担体に固定化した核酸と結合しているプローブのビオチンに、ビオチン・アビジンまたはビオチン・ストレプトアビジン複合体を形成させることにより標識物を結合し、この標識物を酵素活性や蛍光強度測定などにより検出する。酵素活性を測定する方法の場合には、アビジンまたはストレプトアビジンとアルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼなどの酵素との複合体を用い、酵素反応によって発色するか、発光する基質を加える。その発色度、発光強度などから酵素活性を測定することができる。
【0083】
一方、ビオチン標識された蛋白質は酵素免疫測定(EIA)にも用いることができる。この場合、抗体を結合したメンブレン、マイクロタイタープレート、ビーズなどの固相担体で目的物を捕捉し、ビオチン標識抗体を接触させることにより目的物にビオチンを結合させる。以後は核酸の場合と同様の検出法を用いることができる。
【0084】
これらの検出法は、ビオチン・アビジン複合体の結合定数が10−15モル−1であり極めて高いこと[グリーン・エヌ・エム(Green,N.M.)、アドバンス・イン・プロテイン・ケミストリー(Adv.Protein Chem.)29巻、85ページ、1975年]およびアビジンが4ヶ所のビオチン結合部位を持つことなどにより、核酸や蛋白質を高感度で検出することができる。
【0085】
以上述べたとおり、本発明のカルボジイミド誘導体を用いれば、特別な反応装置、反応条件を必要とせずに、極めて効率よく核酸や蛋白質にビオチン基を導入することができ、そのようにしてビオチン標識された核酸や蛋白質を用いることにより、生物由来の核酸や蛋白質を高感度で検出することが可能である。
【0086】
次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0087】
【実施例】
化合物の合成例
合成例1:対称尿素の合成(化合物36−2前駆体)
3−(1−ピロリジル)プロピルアミン32g(0.25mol)、尿素6g(0.1mol)およびキシレン50mlを混合し24時間還流した。放冷後析出結晶を濾別、ベンゼン洗浄した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール)で精製することにより尿素誘導体28g(収率79%)を得た。
【0088】
合成例2:非対称尿素の合成1(化合物19−2前駆体)
パラトルイジン塩酸塩35.9g(0.25mol)、イソシアンカリウム40.1g(0.50mol)および水酸化カリウム14.0g(0.25mol)を水300mlに溶解し、2時間還流、撹拌した。冷却した後クロロホルムで抽出し炭酸カリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し尿素誘導体を22g(収率59%)得た。
【0089】
これを15g(0.1mol)とり、3−アミノメチル−4−メチルピリジン12g(0.1mol)、キシレン200mlとともに24時間還流した。冷却後析出した結晶を濾別洗浄後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し二置換尿素誘導体13g(収率51%)を得た。
【0090】
合成例3:非対称尿素の合成2(化合物15−2前駆体)
撹拌しているN,N−ジメチルフェニレンジアミン1.07g(7.8mmol)の塩化メチレン溶液20mlに氷冷下シクロヘキシルイソシアネート1ml(7.8mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後室温で一晩撹拌を続けた。反応液に水を加え塩化メチレン抽出後、炭酸カリウムで乾燥した。これを濃縮しエーテル洗浄することにより尿素誘導体を1.97g(収率96%)得た。
【0091】
合成例4:対称チオ尿素の合成(化合物30−1前駆体)
N,N−ジメチルエチレンジアミン8.8g(0.1mol)をエタノール7mlに溶解し氷冷した。これに二硫化炭素3.8g(0.05mol)を5分間かけて加え、そのまま1時間撹拌した後5時間還流させた。エタノールを留去後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製しチオウレアを8.7g(収率80%)得た。
【0092】
合成例5:非対称、対称チオ尿素の合成(化合物19−1前駆体)
フェニルイソチオシアネート1.35g(10mmol)を無水塩化メチレン7mlに溶解し氷浴で冷却した。これに無水塩化メチレン3mlに溶解した2−(2−アミノエチル)ピリジン1.2g(10mmol)を加え室温で15分撹拌した。反応混合物に水を加えた後塩化メチレンで抽出した。無水炭酸カリウムで乾燥後濃縮し、粗生成物2.8gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製しN−フェニル−N’−2−ピリジルエチルチオウレアを2.3g(収率88%)得た。
【0093】
合成例6:尿素からカルボジイミドの合成1(化合物19−2前駆体)
N−p−トリル−N’−(4−メチル−3−ピリジル)メチル尿素12g(47mmol)、塩化メチレン35mlおよびトリエチルアミン18mlを加え撹拌する。これに10℃以下でp−トルエンスルホン酸クロリド10.5g(59mmol)の塩化メチレン溶液を滴下し、30分撹拌した。さらに3時間還流し、冷却した。不溶物を濾別後、溶媒を留去すると結晶が得られた。エーテルで3回洗浄することによりカルボジイミドを6.9g(収率62%)得た。
【0094】
合成例7:尿素からカルボジイミドの合成2(化合物15−2前駆体)
N−シクロヘキシル−N’−(4−ジメチルアミノフェニル)尿素2.61g(10mmol)、p−トルエンスルホン酸クロリド1.91g(10mmol)のベンゼン−クロロホルム(2:1)溶液70mlに、炭酸カリウム3.53g(40mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.23g(1mmol)を加え還流下3時間反応させた。不溶分を濾別後、濾液を水10mlで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、カルボジイミドを2.02g(収率83%)得た。
【0095】
合成例8:チオ尿素からカルボジイミドの合成(化合物19−1前駆体)
N−フェニル−N’−2−ピリジルエチルチオウレア3.8g(15mmol)をアセトン50mlに溶解し、酸化水銀6g(28mmol)を加え6時間還流した。反応混合物を濾過した後溶媒を留去した。これにエーテルを加え析出物を濾別した後シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製しN−フェニル−N’−2−ピリジルエチルカルボジイミド2.0g(収率60%)を得た。
【0096】
合成例9:4級塩(1種×1)の導入(化合物15−2)
N−シクロヘキシル−N’−(4−ジメチルアミノフェニル)カルボジイミド0.21g(0.81mmol)を無水ジメチルホルムアミド9mlに溶解しN−(6−ヨードヘキシル)ビオチンアミド0.37g(0.81mmol)を加え、室温で24時間撹拌した。ジメチルホルムアミドを減圧留去し得られた白色粉末をエーテルで洗浄した後メタノールに溶解させた。エーテルで再沈澱させ化合物15−2を0.15g(収率77%)得た。
【0097】
合成例10:4級塩(2種×1)の導入(化合物29−1)
N−(2ーピリジルメチル)−N’−(2−ジエチルアミノエチル)カルボジイミド0.21g(0.91mmol)をベンゼン10mlに溶解し、これにヨウ化メチル0.13g(0.92mmol)を加え一昼夜撹拌した。析出物を濾別後ベンゼンで洗浄しアンモニウム塩を0.31g(収率92%)得た。このアンモニウム塩0.31g(0.83mmol)を無水ジメチルホルムアミド10mlに溶解し、N−(6−ヨードヘキシル)ビオチンアミド0.38g(0.84mmol)を加え20時間撹拌した。ジメチルホルムアミドを留去した後、水を加え、不溶物を濾別し、濾液を凍結乾燥することにより化合物29−1を0.48g(収率70%)得た。
【0098】
合成例11:4級塩(1種×2)の導入(化合物27−2)
N−3−ピリジルーN’−2−(N−メチルピロリジル)エチルカルボジイミド0.22g(0.96mmol)をベンゼン10mlに溶解し、N−(6−ヨードヘキシル)ビオチンアミド0.44g(0.97mmol)を加え一昼夜撹拌した。析出物を濾別後ベンゼンで洗浄することでピリジニウム塩を得た。これを0.34g(0.50mmol)とりジメチルホルムアミド10mlに溶解させZ1−Iを0.31g(0.50mmol)加え26時間撹拌した。ジメチルホルムアミドを減圧留去後水を加え、不溶物を濾別後凍結乾燥することにより化合物27−2を0.48g(収率73%)得た。
【0099】
合成例12:Z−Iの合成
ビオチン2.0g(8.2mmol)を無水ジメチルホルムアミド160mlに溶解し、トリブチルアミン2.6mlを加え10分間撹拌後さらにクロロギ酸イソブチル1.2mlを加え30分間撹拌する。この溶液を−5℃に冷却した6−アミノ−1−ヘキサノール1.1g(9.6mmol)の無水ジメチルホルムアミド(160ml)の溶液に−5℃以下で30分間かけて加えた。さらに0℃で3時間撹拌を続けた後ジメチルホルムアミドを減圧留去し粗生成物を得る。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール)で精製しアルコール体を2.2g(収率78%)得た。このN−(6−ヒドロキシヘキシル)ビオチンアミド2.2g(6.4mmol)を無水ジメチルホルムアミド65mlに溶解しヨウ化メチルトリフェノキシホスホニウム5.2g(13mmol)を加え遮光下室温で1時間撹拌した。メタノール1.7mlを加え、さらに20分間撹拌した。溶媒を減圧留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール)で精製しビオチンヨウ化物2.2g(収率76%)を得た。
【0100】
合成例13:Z−Brの合成
N−(6−ヒドロキシヘキシル)ビオチンアミド2.2g(6.4mmol)を無水塩化メチレン70mlに溶解し窒素雰囲気下室温でトリフェニルホスフィン2.0g(7.6mmol)および四臭化炭素3.2g(9.6mmol)を添加し1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え洗浄し、さらに有機層を飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール)で精製しビオチンブロム体を2.0g(収率77%)得た。
【0101】
合成例14:Z−Clの合成
N−(6−ヒドロキシヘキシル)ビオチンアミド2.2g(6.4mmol)と無水四塩化炭素70mlを混合し窒素雰囲気下室温でトリフェニルホスフィン2.0g(7.6mmol)を加え加熱還流した。1時間後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール)で精製しビオチンクロル体を1.4g(収率60%)得た。
【0102】
合成例15:Z−Iの合成
ビオチン2.0g(8.2mmol)を無水ジメチルホルムアミド160mlに溶解し、トリブチルアミン2.6mlを加え10分間撹拌後さらにクロロギ酸イソブチル1.2mlを加え30分間撹拌する。この溶液を−5℃に冷却した8,12−ジオキソ−7,13−ジアザ−16−アミノ−1−ヘキサデカノール2.8g(9.8mmol)の無水ジメチルホルムアミド(160ml)の溶液に−5℃以下で30分間かけて加えた。さらに0℃で3時間撹拌を続けた後ジメチルホルムアミドを減圧留去し粗生成物を得る。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール)で精製しアルコール体を3.1g(収率74%)得た。このN−(5,9−ジオキソ−4,10−ジアザ−16−ヘキサデカノール)ビオチンアミド3.3g(6.4mmol)を無水ジメチルホルムアミド65mlに溶解しヨウ化メチルトリフェノキシホスホニウム5.2g(13mmol)を加え遮光下室温で1時間撹拌した。メタノール1.7mlを加え、さらに20分間撹拌した。溶媒を減圧留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール)で精製しビオチンヨウ化物3.0g(収率76%)を得た。
【0103】
合成例16:メチルトシレートでの4級化(化合物30−8前駆体)
ビス(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド3.61g(17mmol)を無水ジエチルエーテル35mlに溶解し10℃以下に冷却した。これにp−トルエンスルホン酸メチル2.23g(12mmol)を加え一昼夜撹拌した。析出結晶を濾別しエーテルで3回洗浄することにより化合物30−8前駆体を4.21g(収率88%)得た。
【0104】
以上に述べた合成例に記載の方法に準じて、本発明の化合物を合成した。なお、本発明の化合物の合成に際して、(チオ)尿素合成、カルボジミド合成及び4級塩合成の各工程に利用した合成例の番号及び収率を下記表−1にまとめて示す。
【0105】
Figure 0003583489
Figure 0003583489
Figure 0003583489
Figure 0003583489
Figure 0003583489
合成された本発明の化合物をその同定資料とともに以下に示す。なおZ及びZはそれぞれ次のとおりである。
【0106】
【化25】
Figure 0003583489
【0107】
【表1】
Figure 0003583489
【0108】
【表2】
Figure 0003583489
【0109】
【表3】
Figure 0003583489
【0110】
【表4】
Figure 0003583489
【0111】
【表5】
Figure 0003583489
【0112】
【表6】
Figure 0003583489
【0113】
【表7】
Figure 0003583489
【0114】
【表8】
Figure 0003583489
【0115】
【表9】
Figure 0003583489
【0116】
【表10】
Figure 0003583489
【0117】
【表11】
Figure 0003583489
【0118】
【表12】
Figure 0003583489
【0119】
【表13】
Figure 0003583489
【0120】
【表14】
Figure 0003583489
【0121】
【表15】
Figure 0003583489
【0122】
【表16】
Figure 0003583489
【0123】
【表17】
Figure 0003583489
【0124】
【表18】
Figure 0003583489
【0125】
【表19】
Figure 0003583489
【0126】
【表20】
Figure 0003583489
【0127】
【表21】
Figure 0003583489
【0128】
【表22】
Figure 0003583489
【0129】
使用例1:DNAへのビオチン標識
DNAをビオチン標識するために、反応溶液[M13mp18RF DNA (宝酒造株式会社)1μg ,0.1M borate buffer(pH8.5),0.25% SDS,0.1Mの化合物30−1]を85℃で1分間インキュベートした。次に未反応のカルボビオチンを除去するために、試料の1/9倍量の3M酢酸ナトリウム、2.5倍量の冷エタノールを加え混合し、−80℃で45分間静置した。遠心機(国産H−1500FR)により、4℃、12000rpmで15分間遠心し、上層を除去し、70%エタノール500μlを加え、4℃、12000rpmで1分30秒間遠心した。上層を除去した後、100μlの滅菌水に沈澱を溶解し、−20℃で保存した。
【0130】
使用例2:ドットブロット検出
使用例1でビオチン標識したDNAを用いドットブロット検出を以下に述べるようにして行った。
【0131】
(DNAの固定化)
ビオチン標識DNA溶液中のDNA濃度をUV測定機(UV−VISIBLERECORDING SPECTROPHOTOMETER UV−2100)(島津製作所)によって調べた。次にこのビオチン標識DNAの希釈系列を作製し、ナイロンメンブレン(Hybond N)(アマシャム社製)に各1μlドットブロットした。メンブレンを乾燥させた後、UV stratalinkerTM(STRATAGENE)でオートクロスリンクし、DNAをメンブレン上に固定した。
【0132】
(化学発色)
メンブレンをハイブリバック(BRL;Bethesda ResearchLaboratories)に入れ、バッファーB溶液[3% BSA,0.2M NaCl,0.1M Tris−HCl(pH7.5),0.05% Triton−X−100]5ml/100cmフィルターに浸し、室温で30分間静置した。次にバッファーA溶液[0.2M NaCl,0.1M Tris−HCl(pH7.5),0.05% Triton−X−100]1mlに対してStreptavidin−alkaline phosphatase conjugate(CLONTECH)2.5μlを加えた溶液1ml/100cmフィルターにメンブレンを浸し、室温で25分間静置した。バッファーA溶液100mlにて10分間のメンブレン洗浄操作を3回繰り返し、バッファーC溶液[0.1M NaCl,0.1M Tris−HCl(pH9.5),50mM MgCl]5mlに対してNBT(nitroblue tetrazolium salt)32μl、X−phosphate 16μlを加えた溶液5ml/100cmフィルターでハイブリバック中のメンブレンを浸し、暗所で30分間発色させた。メンブレンを滅菌水にてよく洗い、乾燥して保存した。化合物30−1を用いて標識したDNAは0.01pgまで検出できた。フォトビオチンで標識DNAを同様の操作で発色させたところ1pgまで検出できた。
【0133】
使用例3:ドットハイブリダイゼーション
化合物15−1を用いて使用例1と同様の操作(但し反応時間は40℃、5分間)で標識したDNAとフォトビオチンを用いて標識したDNAをプローブとして、以下に述べるようにしてドットハイブリダイゼーションを行った。
【0134】
(DNAの固定)
未標識のM13mp18RF DNA(宝酒造株式会社)の希釈系列を作製し、各2μlを100℃10分間インキュベートした後、氷中に5分間静置した。0.4N 水酸化ナトリウム溶液を各2μl加えて混合し、室温で20分間アルカリ変性させた。3M酢酸ナトリウム1.5μlで中和し、氷中に移し、滅菌水を各4.5μl添加し混合した。ナイロンメンブレンに各1μlをドットブロットし、乾燥させ、オートクロスリンクしてメンブレンにDNAを固定した。
【0135】
(ハイブリダイゼーション)
ハイブリバック中のメンブレンをプレハイブリダイゼーション溶液[5xSSC(注1参照),5xDenhardt’s solution(注2参照),25mM sodium phosphate(pH6.5),50% formamide,0.5mg/ml freshly denatured salmon sperm DNA]5ml/100cmフィルターに浸し、42℃で2時間インキュベートした。次にメンブレンをハイブリダイゼーション溶液[5xSSC,1xDenhardt’s solution,25mM sodium phosphate(pH6.5),45% formamide,0.2mg/ml freshly denatured salmon sperm DNA,20ng/ml 化合物15−1で標識したDNAプローブ、あるいはフォトビオチン標識DNAプローブ]1ml/100cmフィルターに浸し、42℃で一晩インキュベートした。
【0136】
(ポストハイブリダイゼーション洗浄)
2xSSC、0.1%SDS溶液100mlにメンブレンを浸し、室温で5分間振とうする洗浄操作を2回行った。同様に0.2xSSC、0.1%SDS溶液100mlでの洗浄操作を2回行い、0.16xSSC、0.1%SDS溶液50mlで50℃15分間インキュベートを2回行った。2xSSC溶液25mlでメンブレンを洗浄し、以下の化学発色操作を行った。
【0137】
(化学発色)
使用例2の化学発色操作と同様であるが、Streptavidin−alkaline phosphatase conjugateを1/3倍量で行い、発色を5時間行った。フォトビオチン標識DNAプローブを用いた場合、鋳型DNAを10pgまで検出できた。化合物15−1で標識したDNAプローブを用いた場合、0.1pgまで検出することができた。
【0138】
使用例4:サザンハイブリダイゼーション
化合物43−2を用いて使用例1と同様の操作(但し反応時間は30℃、10分間)で標識したDNAをプローブとして、サザンハイブリダイゼーションを以下の操作によって行った。
【0139】
λ/HindIII digest DNAs(宝酒造株式会社)の希釈系列各10μlを作製し、ゲルローディング液[30% グリセロール,0.25%ブロモフェノールブルー(BPB),0.25%キシレンシアノール(XC)]1μlを加え、1%アガロース電気泳動[T.Maniatis et al.:Molecular Cloning/第2版、6頁(1989年)ColdSpring Harbor]に供し、100Vで2時間泳動した。泳動後、ゲルの端を切断し、変性溶液(0.2N NaOH,0.6M NaCl)に浸し30分間振とうした。次にイオン交換水でゲルを洗浄した後、中和溶液[0.24M Tris−HCl(pH7.5),0.6M NaCl]に30分間、2回浸した。ゲル中のDNAをイオン交換水、10xSSC溶液に浸したナイロンメンブレンに10xSSC溶液で、一晩トランスファーした。トランスファーしたメンブレンを乾燥した後、オートクロスリンクでDNAをメンブレンに固定した。使用例3と同様にハイブリダイゼーション、化学発色を行ったところ、0.5pgまで検出できた。フォトビオチンで標識したDNAプローブを用い同様の操作を行った場合には5pgまで検出できた。
【0140】
注1:20xSSC溶液組成
3 M NaCl
0.3M sodium citrate,pH7.0
注2:50xDenhardt’s solution
1% Ficol
1% Polyvinylpyrrolidone
1% BSA,Fraction V.
使用例5:マイクロタイタープレートを用いたハイブリダイゼーション
(固定化核酸の変性)
制限酵素(Hind III)で直鎖化したM13mp18RFを2MNaCl中で48ng〜480fg/100μlの10倍希釈系列を作製し100℃、10分間熱処理し、氷中で5分間急冷させた。
【0141】
(変性核酸のプレート上への固定)
ヌンク社製イムノモジュールマイクロタイタープレートの各ウェルに熱変性させた各濃度の核酸を加え、プレートシールをした。37℃で12時間固定化した。
【0142】
(プレハイブリダイゼーション)
変性M13RFを固定したプレートを蒸留水で洗浄後、プレハイブリダイゼーション溶液100μlを各ウェルに加え、プレートシールをし、60℃で1.5時間インキュベートした。
【0143】
用いたプレハイブリダイゼーション溶液の組成は以下のとおりであった。
【0144】
5xSSC、5xデンハーツ溶液、25mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)50%フォルムアミド、0.5mg/ml酵母トランスファーRNA
(ハイブリダイゼーション)
プレート中のプレハイブリダイゼーション溶液をすて、ハイブリダイゼーション溶液を各ウェルに100μl加え、42℃で12時間インキュベートした。
【0145】
用いたハイブリダイゼーション溶液の組成は以下のとおりであった。
【0146】
5xSSC、1xデンハーツ溶液、25mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)45%フォルムアミド、0.2mg/ml酵母トランスファーRNA、640ng/mlビオチン導入M13一本鎖DNA
但し、ビオチン導入M13一本鎖DNAは、使用例1に示した方法に従い化合物24−1を用いビオチンを導入したものである。ビオチン導入DNAはハイブリダイゼーション溶液の各構成溶液を混合した後、75℃で10分間熱処理し、氷中で5分間急冷したものを加えた。
【0147】
(未反応ビオチン導入核酸の除去)
固定した熱変性M13RFとハイブリッドを形成しなかったビオチン導入一本鎖M13DNAを以下の操作で除去した。
【0148】
各ウェルのハイブリダイゼーション溶液を除去した後、2xSSC、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム溶液を150μl加え、室温で5分間プレートミキサーで振盪させた。同操作をあと2回行なった。ウェル中の溶液を捨て、予め42℃にした0.2xSSC、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム溶液を150μl加え42℃で5分間振盪させた。同操作をあと2回行なった。ウェル中の溶液を捨て、2xSSCを300μl加え、室温で5分間放置した。
【0149】
(ハイブリッド核酸の検出)
プレート中の溶液を捨て、Buffer B(組成は使用例1で使用したものと同じ)を各ウェルに300μl加え室温下で30分間放置した。ウェル中の溶液を捨て、ストレプトアビジン−アルカリフォスファターゼを各ウェルに100μl加えて25分間インキュベートした。ウェル中の溶液を捨て、BufferA(組成は使用例1で使用したものと同じ)を200μl加え、室温で5分間振盪させた。あと2回同操作を行なった。ウェル中の溶液を捨て、pNpp溶液を各ウェルに100μl加え、プレートシールをした。30℃で30分間反応させた。マイクロプレートリーダーMTP−120(コロナ電気製)で405nmの吸収を測定した。その結果、4.8pgのM13RFが検出できた。pNpp溶液の組成を以下に示す。
【0150】
50mM四ほう酸ナトリウム(pH10.0)、5mM塩化マグネシウム、5mMパラニトロフェニルリン酸ナトリウム
使用例6:ビオチン導入DNAを用いたハイブリダイゼーション
化合物29−1を用いて使用例1と同様の操作(但し反応時間は20℃、5分間)で標識したM13DNAに相補的なオリゴマーDNA(30mer)を用い以下の実験を行った。使用例3の方法と同様にしてM13RF、λDNA、を変性させナイロンメンブレン上に固定化させ、ビオチン導入オリゴマーをプローブとしてハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼーション後洗浄を行い、使用例2に記載した化学発色に従い検出した。M13RFを固定した箇所にのみシグナルを検出した。

Claims (9)

  1. 下記一般式
    1−X−N=C=N−Y−W2−Z (I)
    式中、
    1は下記式(b)、(c)、(d)及び(e)
    Figure 0003583489
    ここで、
    1及びR2はそれぞれ独立に直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽和の C1〜C10脂肪族炭化水素基、又は場合によりアルキル基、アルコキシ基、アルキル チオ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、シアノ基も しくはニトロ基で置換されていてもよいアリールもしくはアラルキル基を表わし、
    3は水素原子、直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽和のC1〜C10脂 肪族炭化水素基、場合によりアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキ シカルボニル基、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、シアノ基もしくはニトロ基で 置換されていてもよいアリールもしくはアラルキル基、又は下記式(a)のビオチン 基を表わし、
    1は直接結合又は場合により少なくとも1個のC1〜C10アルキル基で置換されてい てもよいo−、m−もしくはp−フェニレン基を表わし、そして
    -はカウンターアニオンを表わす、
    Figure 0003583489
    ここで、
    4は水素原子又はR1を表わし、
    1、R3及びQ-は前記と同義であり、
    5は酸素原子、イオウ原子又はメチレン基を表わし、そして
    mは0又は1である、
    で示される3級アミノ基又は3級もしくは4級アンモニウム基から選ばれ;
    −W2−Zは窒素原子が下記式(a)のビオチン基で4級化され且つ環が場合により アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原 子、ジアルキルアミノ基、シアノ基もしくはニトロ基で置換されていてもよい含窒素 複素環式基、下記式(f)
    Figure 0003583489
    ここで、
    6及びR7はそれぞれ独立に直鎖状、分岐鎖状もしくは環状で飽和もしくは不飽 和のC1〜C10脂肪族炭化水素基、又は場合によりアルキル基、アルコキシ基、 アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ 基、シアノ基もしくはニトロ基で置換されていてもよいアリールもしくはアラル キル基を表わし、
    Zは下記式(a)のビオチン基を表わし、
    2は直接結合又は場合によりC1〜C10アルキル基で置換されていてもよいo− 、m−もしくはp−フェニレン基を表す、
    で示される4級アンモニウム基、下記式(g)
    Figure 0003583489
    ここで、
    8は水素原子又はR6を表わし、
    6及びZは前記と同義であり、
    9は酸素原子、イオウ原子又はメチレン基を表わし、そして
    1は0又は1である、
    で示される複素環式4級アンモニウム基、或いは窒素原子が下記式(a)のビオチン 基及びC1〜C10アルキル基、又は場合によりアルキル基、アルコキシ基、アルキル チオ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、シアノ基も しくはニトロ基で置換されていてもよいアリールもしくはアラルキル基で4級化され たピロリジニウム又はピペリジニウム基を表わし;
    X及びYはそれぞれ独立に直接結合又は主鎖の炭素数が1〜20であり且つ場合によ り炭素数が24以下の分岐を少なくとも1個有していてもよいアルキレン基を表わ し;そして
    Zは下記式(a)
    Figure 0003583489
    ここで、nは0又は1である、
    で示されるビオチン基を表わす、
    で示されるカルボジイミド誘導体。
  2. 1及びR2がそれぞれ独立にC1〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個のC1〜C10アルキル基で置換されていてもいフエニル基を表わし、
    3が水素原子、C1〜C10アルキル基、場合により少なくとも1個のC1〜C10アルキル基で置換されていてもよいフエニル基又は式(a)のビオチン基を表わす、
    請求項1に記載のカルボジイミド誘導体。
  3. 1
    Figure 0003583489
    式中、
    3は水素原子、C1〜C10アルキル基、場合により少なくとも1個のC1〜C10アル キル基で置換されていてもよいフエニル基又は式(a)のビオチン基を表わし、
    4は水素原子、C1〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個のC1〜C10ア ルキル基で置換されていてもよいフエニル基を表わし、そして
    -はカウンターアニオンを表わす、
    から選ばれる請求項1に記載のカルボジイミド誘導体。
  4. −W2−Zが窒素原子が式(a)のビオチン基で4級化され且つ環が場合により少なくとも1個のC1〜C10アルキル基又は場合によりアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ジアルチルアミノ基、シアノ基もしくはニトロ基で置換されていてもよいアリールもしくはアラルキル基で置換されていてもよいピリジニウム基である請求項1〜3のいずれかに記載のカルボジイミド誘導体。
  5. −W2−Zが
    Figure 0003583489
    式中、
    1は水素原子、ハロゲン原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基又は 場合により少なくとも1個のC1〜C10アルキル基で置換されていてもよいアリール もしくはアラルキル基を表わし、
    Z及びQ-は請求項1に記載したと同義である、
    から選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載のカルボジイミド誘導体。
  6. −W2−Zが
    Figure 0003583489
    式中、
    2は水素原子、C1〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個のC1〜C10ア ルキル基で置換されていてもよいフエニル基を表わし、そして
    Zは請求項1に記載したと同義である、
    から選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載のカルボジイミド誘導体。
  7. −W2−Zが
    Figure 0003583489
    式中、
    3はC1〜C10アルキル基又は場合により少なくとも1個のC1〜C10アルキル基で 置換されていてもよいフエニルもしくはベンジル基を表わし、そして
    Z及びQ-は請求項1に記載したと同義である、
    から選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載のカルボジイミド誘導体。
  8. X及びYがそれぞれ独立に主鎖の炭素数が1〜4であり且つ場合にり分岐鎖としてメチル基を有していてもよいアルキレン基を表わす請求項1〜7のいずれかに記載のカルボジイミド誘導体。
  9. 下記一般式
    Figure 0003583489
    式中、
    1、W2、X及びYは請求項1に記載したと同義である、
    で示される化合物をハロゲン化ビオチンと反応させることを特徴とする請求項1に記載の一般式(I)で示されるカルボジイミド誘導体の製造方法。
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