JP3649482B2 - 塗料用エマルションの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料用エマルションの製造方法に関し、さらに詳しくは、有機溶剤添加時の安定性に優れ、かつ透明性の良好な塗膜を与える塗料用水性ポリシロキサン含有エマルションの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリシロキサン樹脂は、耐熱性、撥水性および耐候性に優れ塗料用樹脂として有用な特徴を持つが、ポリシロキサン樹脂を単独で用いた場合は、その弾性率および強度が低すぎるために強靱な塗膜が得られにくく、その用途は狭い範囲に限定されることになる。そのため、従来よりポリシロキサン樹脂と、アクリル樹脂あるいはポリエステル樹脂などを組み合わせてその特徴を生かす工夫がなされている。
【0003】
また、水性塗料は、溶剤系塗料に比べて引火、中毒および大気汚染の危険性が極めて小さいことなどからアクリル系、ウレタン系などの様々のタイプが開発され広く利用されているが、ポリシロキサン樹脂を大量に含有する水性塗料の実用化に際してはまだいくつかの課題が残されており、一般の塗料用途に広く利用される迄には至っていないのが現状である。
【0004】
特公昭63−23212号公報には、ポリシロキサンの側鎖に複数のアルコール性水酸基を導入して水溶性塗料を得ることが開示されているが、このように完全に水に溶解するタイプの塗料には水分散型に比べて、樹脂を高分子量化したときの塗料粘度が高くなりすぎる点や親水性の官能基が塗膜中に大量に残存して塗膜の撥水性を確保するのが難しくなる点などの不利が伴う。
【0005】
また、特開平1−161057号公報には、シラノールあるいはアルコキシシランを有するシリコーン重合体と有機重合体とを非イオン性界面活性剤の存在下で混合することによって水ベース有機重合体を変性する方法が開示されており、20%よりも多いシリコーンの導入による耐腐食性の向上が観察されている。しかしながら、この方法では、重合体の流動性および相溶性の不足のため均質な樹脂成分を得ることが難しく、塗膜の透明性を必要とする用途には不適である。
【0006】
一方、水分散型塗料は、溶剤系塗料に比べ造膜性、乾燥性等に劣るため、造膜助剤、蒸発促進剤等の有機溶剤をある程度配合するのが一般的であるが、有機溶剤の配合は、水分散型塗料の安定性に著しく影響を及ぼすため、有機溶剤添加時の安定性が常に問題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の持つ欠点を解消するためになされたものであり、本発明の目的は、有機溶剤添加時の安定性に優れ、かつ透明性の良好な塗膜を与え得る水性ポリシロキサンを含有する塗料用エマルションの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる現状に鑑み鋭意検討した結果、塗料用のポリシロキサンエマルションを下記に示す方法で製造することにより、上記課題が解決されることを見いだし、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明は、ケイ素原子の量を基準として50モル%以上99モル%以下のジメチルシロキサン単位および1モル%以上50モル%以下のビニル重合性官能基含有ケイ素含有化合物単位から構成されるポリシロキサン共重合体が水性媒体中に乳化分散されてなるエマルションに、ラジカル重合開始剤の存在下でビニル重合性単量体を滴下しグラフト共重合させて塗料用エマルションを製造する方法であって、上記ビニル重合性単量体の滴下が2段階で行われ、2段目に滴下されるビニル重合性単量体がカルボキシル基含有ビニル重合性単量体を15〜50重量%含む単量体混合物であり、かつ1段目と2段目に滴下されるビニル重合性単量体の重量比が1段目/2段目=50/50〜90/10であることを特徴とする塗料用エマルションの製造方法にある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の方法において用いられるポリシロキサン共重合体は、ジメチルシロキサン単位とビニル重合性官能基含有ケイ素化合物単位とから構成される。
【0011】
ジメチルシロキサン単位を構成するのに用いられるジメチルシロキサンとしては、例えばジメチルジクロロシラン、ジメチルジアルコキシシラン、ジメチルシロキサン環状オリゴマー等が挙げられるが、原料価格と得られる樹脂の熱安定性等の性能からジメチルシロキサン環状オリゴマー(ジメチルサイクリックス)の使用が好ましい。
【0012】
ビニル重合性官能基含有ケイ素化合物単位を構成するのに用いられる化合物の例としては、例えばジメチルシロキサン単位と共重合するために分子中に1個以上のシラノール基、アルコキシシリル基またはクロロシリル基などの官能基と、ビニル重合性単量体と共重合するためのビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、P−ビニルフェニル基等の重合性基を有するものを挙げることができるが、本発明においては、重合反応性、コスト面を考慮するとビニル重合性官能基含有アルコキシシラン化合物が好ましく用いられる。
【0013】
ビニル重合性官能基含有アルコキシシラン化合物の例としては、例えばγ−メタクリロイルオキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0014】
ポリシロキサン共重合体におけるジメチルシロキサン単位とビニル官能基含有ケイ素化合物単位の含有量は、ケイ素原子の量を基準としてジメチルシロキサン単位が50モル%以上99モル%以下であり、ビニル官能基含有ケイ素化合物単位が1モル%以上50モル%以下となる範囲である。
【0015】
ポリシロキサン共重合体におけるビニル重合性官能基含有ケイ素化合物単位の含有量が、1モル%未満の場合は得られる塗膜の透明性が低下し、一方、50モル%を超えると原料コストの点で不利になることに加えて縮合時に脱離するアルコールなどの副生物がラテックスの安定性や取り扱い性を損なわしめ、さらには塗膜性能も損なわれるようになる。好ましいビニル重合性官能基含有ケイ素化合物単位の含有量は、上記の基準で1.5モル%以上40モル%以下であり、さらに好ましくは3モル%以上20モル%未満である。ビニル重合性官能基含有ケイ素化合物の含有量が3モル%以上のとき、得られる塗膜の透明性は極めて良好となり、20モル%以下であれば、乳化重合の際のラテックス安定性が良好となる。
【0016】
本発明のポリシロキサン共重合体の製造方法は特に限定されないが、例えばジメチルシロキサン単位の原料である環状ジメチルシロキサンオリゴマーおよびビニル重合性官能基含有ケイ素化合物単位の原料であるビニル重合性官能基含有アルコキシシランとを酸性乳化剤の存在下で乳化重合し中和することで製造できる。
【0017】
環状ジメチルシロキサンオリゴマーとビニル重合性官能基含有多官能アルコキシシランの合計量と、水との比率は任意に選択できるが、重量比にて1:1〜1:9の範囲が好ましい。
【0018】
使用される酸性乳化剤は、環状ジメチルシロキサンオリゴマーを開環できるものであればよく特に限定されないが、容易に入手でき、かつ重合に適した酸性乳化剤の例としてはドデシルベンゼンスルホン酸が挙げられる。
【0019】
酸性乳化剤の好ましい使用量は、目的とするエマルションの粒子径、固形分量、重合温度および他の界面活性剤の併用により変化するが、シロキサンの重合を速やかに進行させるためには環状ジメチルシロキサンオリゴマーとビニル重合性官能基含有多官能アルコキシシランとの合計量に対して0.5重量%以上用いるのが好ましい。
【0020】
シロキサンの重合温度は特に限定されないが、少なくとも一度は60℃以上の熱履歴を受けることが好ましく、さらに好ましくは75℃以上である。
【0021】
得られるポリシロキサン共重合体エマルションの粒子径は、原料の予備分散の度合い、乳化剤量、重合温度および原料の供給方法によって制御できる。より小さい粒子径を有するエマルションは、原料と水を乳化剤の存在下でホモジナイザーなどの高シェア発生装置により予備乳化するか、原料または予備乳化液を水中に滴下するか、乳化剤を増量するか、重合温度を上昇させるかのいずれかの方法、あるいはこれらの方法を適宜組み合わせることにより得ることができる。
【0022】
シロキサンの重合に要する時間は重合条件によって変化するが、通常は0.5時間以上1ケ月以下である。酸性乳化剤の存在下で重合されたシロキサン重合体中には実質的に未反応のアルコキシシランが残存しない。得られたポリシロキサン共重合体のエマルションは、強い酸性であるので、シロキサンの重合終了後に中和する必要がある。
【0023】
次に、本発明の方法においては、上記のようにして製造されたポリシロキサン共重合体が乳化分散されたエマルションに、ラジカル重合開始剤の存在下でビニル重合性単量体を滴下し、グラフト共重合させて塗料エマルションが製造される。
【0024】
本発明の方法では、ビニル重合性単量体のグラフト共重合は、ビニル重合性単量体の滴下を2段で行い、2段目に滴下されるビニル重合性単量体がカルボキシル基含有ビニル重合性単量体を15〜50重量%含む単量体の混合物であり、かつ1段目と2段目に滴下されるビニル重合性単量体の重量比が1段目/2段目=50/50〜90/10であることが必要である。
【0025】
2段目において滴下されるビニル重合性単量体中のカルボキシル基含有ビニル重合性単量体の量が15重量%未満の場合、得られるエマルションの有機溶剤添加時の安定性が悪くなり、また、樹脂の凝集を起し易くなる。一方、カルボキシル基含有ビニル重合性単量体の量が50重量%を超える場合には、重合時の安定性が悪くなり、重合中に凝集を起し易くなる。好ましい、カルボキシル基含有ビニル重合性単量体の量は15〜25重量%である。25重量%を超える場合には、重合時の安定性が悪くなるとともに、カルボキシル基を中和した時の粘度増加が著しく、取り扱いが困難になる傾向にある。
【0026】
2段目に滴下されるビニル重合性単量体の重量比が50を超える場合は、重合時の安定性が悪く、重合中に凝集を起し易くなり、一方、重量比が10未満の場合には、得られるエマルションの有機溶剤添加時の安定性が低下するとともに、重合中に凝集が起り易くなる。
【0027】
1段目に滴下されるビニル重合性単量体の種類は特に限定されないが、カルボキシル基含有ビニル重合性単量体を含有させる場合には、その含有量は10重量%以下であることが好ましい。これは、含有量が10重量%を超えると、重合時の安定性が悪くなり、重合中に凝集が起り易くなるためである。
【0028】
グラフト重合のために滴下されるビニル重合性単量体としては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキル、メタクリル酸シクロアルキル、アクリル酸シクロアルキル、メタクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン等のビニル重合性単量体、およびメタクリル酸、アクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有ビニル重合性単量体が挙げられる。これらは1種でまたは2種以上を併用することができる。
【0029】
本発明の製造方法において用いられるビニル重合性単量体の量は、ポリシロキサン共重合体とビニル重合性単量体の合計量に対し、50重量%以上95重量%以下であることが好ましい。ビニル重合性単量体の量が50重量%未満の場合、得られるエマルションから形成した塗膜は、強度が低下する傾向にあり、また、一方95重量%を超える場合には、塗膜の耐水性や耐ブロッキング性が低下する傾向にあるため好ましくない。さらに好ましくは、70重量%以上95重量%以下である。
【0030】
ビニル重合性単量体をグラフト共重合させる際に用いるラジカル重合開始剤は、乳化ラジカル重合に用いられる周知のものが利用できる。
【0031】
ビニル重合性単量体は、そのまま滴下しても、乳化剤の存在下で予備乳化してから滴下してもよい。
【0032】
また、ビニル重合性単量体のグラフト共重合時またはグラフト共重合終了時に乳化剤を追加添加してもよい。
【0033】
予備乳化または追加添加に用いられる乳化剤は公知のものが使用できるが、具体例としては、アニオン性乳化剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等)、ポリオキシエチレン基を含むアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等)、分子中にビニル重合性二重結合を有する反応性乳化剤等が挙げられる。
【0034】
グラフト共重合におけるビニル重合性単量体の滴下は、上記の2段で行えば特に限定されず、滴下速度は1段目と2段目が同一であっても異っていてもよい。
【0035】
また、重合温度も特に限定されないが、通常40〜90℃の範囲である。1段目と2段目の反応温度は同一であっても異っていてもよい。
【0036】
得られる塗料エマルション中の樹脂成分含有率は、通常50重量%以下の含有率で任意に選択できるが、濃縮を行うことによりさらに高濃度とすることも可能である。通常のスプレー塗装に供する場合には、塗工性および塗膜性能を考慮すると15〜45重量%の含有率とすることが好ましい。
【0037】
本発明の製造方法で得られる塗料エマルションは、必要に応じて顔料、安定剤、補助硬化剤、硬化助剤などを含んでもよく、さらに、他のエマルション樹脂、水溶性樹脂あるいは粘性制御剤と混合して用いてもよい。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、例中の「部」はすべて「重量部」である。
また、実施例および比較例における性能の評価は以下に示す方法を用いて行った。
【0039】
(1)イソプロピルアルコールによる希釈安定性
エマルション100gをマグネチックスターラーで攪拌しながらイソプロピルアルコール(IPA)を100g添加し、24時間静置した後、目視評価で凝集ポリマーの生成を観察した。
○:凝集ポリマーがほとんど生成しない
×:凝集ポリマーが大量に生成する
【0040】
(2)透明性
エマルションにブチルセロソルブを10重量%(対エマルション)添加し、それをガラス板上に塗布し後、90℃で3時間加熱して、厚さ約100μmの塗膜を作り、その得られた塗膜の透明性を目視評価した。
○:曇りが認められない
△:わずかに曇りが認められる
×:明らかに白濁が認められる
【0041】
(3)紙塗工時の塗膜外観
エマルション100gを攪拌しながら、イソプロピルアルコール(IPA)20g、ジエチレングリコールモノエチルエーテル2gおよび水希釈ポリマー溶液(ダイヤナールLW−171、三菱レイヨン(株)製、酸価70、固形分50%)22gを添加し、得られた配合物をバーコーターにより隠蔽率測定紙に塗布した。室温で1時間乾燥した後、塗膜外観を目視評価した。
○:良好
×:著しい白濁が見られる
【0042】
〔実施例1〕
ジメチルサイクリックス(DMC、環状ジメチルシロキサンオリゴマー3〜7量体混合物)90部、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM3)10部、水300部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBSNa)1部からなる組成物をホモミキサーで予備混合した後に、ホモジナイザーにより200kg/cm2 の圧力で剪断し、強制乳化してシリコーンエマルションを得た。
【0043】
次いで、水100部およびドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)(酸性乳化剤)2部を攪拌機、コンデンサー、加熱ジャケットおよび滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、フラスコ内の温度を85℃に保ちながら3時間かけて上記のシリコーンエマルションを滴下した。さらに、1時間加熱、攪拌を続けた後、得られたエマルションを室温まで冷却し、ドデシルベンゼンスルホン酸を水酸化ナトリウムにより中和してシリコーンポリマーエマルションを得た。
【0044】
この得られたシリコーンポリマーエマルション全量部、水820部および過硫酸カリウム5部を攪拌機、コンデンサー、加熱ジャケットおよび不活性ガス導入孔を備えたフラスコに仕込んだ。70℃に昇温した後に、窒素雰囲気下で攪拌しながら、メタクリル酸メチル(MMA)342部、スチレン(St)288部、アクリル酸2−エチルヘキシル72部(EHA)およびメタクリル酸(MAA)18部の混合物を滴下して重合した。1段目滴下終了後に続いて、メタクリル酸メチル(MMA)45部、スチレン(St)72部、アクリル酸2−エチルヘキシル18部(EHA)およびメタクリル酸(MAA)45部の混合物を滴下して重合した。滴下は一定速度で1段目、2段目合わせて約4時間かけて行った(1段目/2段目の滴下重量比は80/20であり、2段目成分中のMAA含有量は25重量%である)。そして滴下終了後70℃で1時間保持し、さらに80℃に昇温して1時間保持した。重合は最後まで安定に進行した。反応液を室温まで冷却し、アンモニア水で中和して、シリコーン・アクリルポリマーエマルションを得た。
得られたエマルションの評価結果を表1に示す。
【0045】
〔実施例2〜5〕
重合組成を表1に示した様に変更した以外は、実施例1と同様にしてシリコーン・アクリルポリマーエマルションを製造した。重合はいずれも安定に進行した。得られたエマルションの評価結果を表1に示す。
【0046】
〔比較例1〕
実施例1において、KBM3の量を表1の如くに変更した以外は、実施例1と同様にしてシリコーン・アクリルポリマーエマルションを得た。得られたエマルションの評価結果を表1に示す。
【0047】
〔比較例2〕
重合組成を表1に示した様に変更し、滴下2段目におけるMAAの量を10重量%に変更した以外は、実施例1と同様にしてシリコーン・アクリルポリマーエマルションを得た。
得られたエマルションの評価結果を表1に示す。
【0048】
〔比較例3〕
重合組成を表1に示した様に変更し、さらに、滴下2段目におけるMAAの量を60重量%にして、実施例1と同様な操作を行ったところ、滴下終了後に反応液が凝固した。
【0049】
〔比較例4〕
重合組成を表1に示した様に変更し、滴下1段目/滴下2段目の重量比を20/80にして実施例1と同様な操作を行ったところ、2段目の滴下が終了した直後に反応液が凝固した。
【0050】
〔比較例5〕
重合組成を表1に示した様に変更し、滴下を1段のみで行った以外は、実施例1と同様な操作を行ったところ、滴下中に反応液が凝固した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、有機溶剤添加時の安定性に優れ、かつ透明性の良好な塗膜を与えるポリシロキサンを含有する塗料用エマルションを容易に得ることができる。
本発明の方法で得られる塗料用エマルションは、上記の優れた特性を有するので、艶出しなどの紙の表面加工剤、内外装用建材の塗料、各種の表面処理剤等の様々な塗料用途に利用できる。
Claims (1)
- ケイ素原子の量を基準として50モル%以上99モル%以下のジメチルシロキサン単位および1モル%以上50モル%以下のビニル重合性官能基含有ケイ素含有化合物単位から構成されるポリシロキサン共重合体が水性媒体中に乳化分散されてなるエマルションに、ラジカル重合開始剤の存在下でビニル重合性単量体を滴下しグラフト共重合させて塗料用エマルションを製造する方法であって、上記ビニル重合性単量体の滴下が2段階で行われ、2段目に滴下されるビニル重合性単量体がカルボキシル基含有ビニル重合性単量体を15〜50重量%含む単量体混合物であり、かつ1段目と2段目に滴下されるビニル重合性単量体の重量比が1段目/2段目=50/50〜90/10であることを特徴とする塗料用エマルションの製造方法。
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