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JP3661415B2 - 直進装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、田植機その他の移動農機に有効に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
3個以上の車輪で機体が支持され、地面の傾斜で機体が左下り又は右下りに傾くと、上記の車輪のうちの操向車輪をステアリングホイルの操作で機体の進路をそれぞれ右又は左に変える方向に操縦して機体を直進させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、地面の傾斜にもとづく機体の進路のずれをオペレータによるステアリングホイルの操作で修正していたので、ステアリングホイルの操作が煩わしく、不慣れなオペレータでは、例えば苗を直線に移植するのが至難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、3個以上の車輪6,7で支持された機体10にその横方向の傾きを制御装置28に入力する傾斜センサ30が取付けられ、機体10が左下りに傾くと上記の車輪6,7のうちの動力で操縦される操向車輪6が制御装置28からの出力で機体10の進路をに変える方向に作動し、機体10が左下りに傾いた状態から水平に戻ったときには操向車輪6が制御装置28からの出力で短時間機体10の進路を逆方向となる左に変える方向に作動し、機体10が右下りに傾くと操向車輪6が制御装置28からの出力で機体10の進路を左に変える方向に作動し、機体10が右下りに傾いた状態から水平に戻ったときには操向車輪6が制御装置28からの出力で短時間機体10の進路を逆方向となる右に変える方向に作動するように設けられている直進装置とした。
【0005】
【発明の実施の形態例】
つぎに、この発明の実施例を説明する。
走行車体1の後に苗植装置2が装着されて田植機となっている(図1,図2)。
その走行車体1がつぎのように構成されている。フレーム3の前後に取付けた主歯車箱4と後輪歯車箱5の外側に前輪6と後輪7が配置されている。エンジン8がフレーム3の上に取付けられ、その動力が主歯車箱4内の変速装置を経由して前輪6と後輪7に伝わり、これらが水田の耕盤上で回転して走行車体1が前進するようになっている。フロア9が主歯車箱4とフレーム3の上にこれらと一体に取り付けられて機体10となっている。フロア9から突出したカバー11がエンジン8を被い、その上に座席12が設けられている。ハンドルフレーム13がフロア9の前部に設けられ、その中のステアリングポスト14(図3)の上にステアリングホイル15が配置されている。ステアリングホイル15と一体のステアリングシャフト16がステアリングポスト14を通って下に伸び、その回動で下方のアーム17がロッド18を作動するようになっている。左右の前輪6が操向車輪となって縦軸の回りに揺動するように設けられ、上記のロッド18の端がこれに接続し、ステアリングホイル15の操作で操向車輪(前輪)6が操縦されて、走行車体1の進路が変わるようになっている。
【0006】
ステアリングモータ19の軸19aに駆動歯車20が摺動出来るように取付けられている(図3)。切替ソレノイド21とばね22で作動するシフター23が駆動歯車20に係合し、切替ソレノイド21の作動と非作動で駆動歯車20がステアリングシャフト16と一体の従動歯車24に咬んだり離れたりするようになっている。
【0007】
すなわち、駆動歯車20が従動歯車24に咬むと、操向車輪6がステアリングモータ19による動力で操縦され、その咬み合いが解除されると、操向車輪6が人力によるステアリングホイル15の操作で操縦される。
ステアリングポスト14内に配置したメタル25がステアリングシャフト16の雄ねじ16aにねじ込まれ、そのピン25aがステアリングポスト14の長孔14aから外に突出し、ステアリングシャフト16の回動でメタル25が上下に移動するようになっている(図3)。操縦角センサ(ポテンショメータ)26がステアリングポスト14に取付けられ、その軸26aに固定したホーク27がピン25aに係合し、メタル25の上下動、すなわちステアリングシャフト16の回動で制御装置28(図6)に対する入力が変化するようになっている(図4)。
【0008】
支柱29がフレーム3の後部から上に伸び、その上端に取付けた傾斜センサ30が機体10の横方向の傾きを制御装置28に入力するようになっている。
支柱29とその後の昇降枠31が平行なリンク32で連結されている。昇降シリンダ33の前端がフレーム3に取付けられ、その後から斜後上に突出したピストンロッドの突端が、上のリンク32から下に伸びたアーム34の下端に接続し、ピストンロッドの出没で昇降枠31が同じ姿勢を保って昇降するように出来ている。
【0009】
苗植装置2がつぎのように構成されている。歯車箱35が前後方向のローリング軸36(図5)で、その回りに揺動するように、昇降枠31の後部に取付けられている。3本の植込フレーム37が歯車箱35とこれから左右に突出したスリーブ38から等間隔で後に伸びている。小判形の回転ケース39がそれぞれの植込フレーム37の後部の両横に取付けられ、エンジン8の動力で、右(図1)から見て反時計方向に回転するようになっている。一対の植込杆40がそれぞれの回転ケース39に取付けられ、その中の遊星歯車により、上記の回転にもとづいて同じような姿勢を保って旋回するようになっている。
【0010】
6個の苗取口41aを有する苗受板41が植込フレーム37に固定され、それぞれの苗取口41aを、前記の一対の植込杆40の先端がその旋回の下降の初期に交互に通過するようになっている。
支柱42が左右の植込フレーム37の前部から、斜前上に伸び、それぞれの上端が横杆43で連結されている。苗載台44の裏面にレール45が固定され、横杆43のローラ43aがそのレール45に入るとともに、苗載台44の後端が苗受板41の前部に重なって、苗載台44が左右に摺動するようになっている。エンジン8の動力で左右に往復移動を行う横移動棒45が歯車箱35から左右に突出し、その突端が杆46で苗載台44に連結されている。苗載台44は、前上りに傾斜し、左右の側壁の間が5本の隔壁で6個の区画に区分され、それぞれの区画にベルトコンベア47が配置されている。マット状の集団苗が、後端部を苗受板41上に突出させてそれぞれの区画に載る。苗載台44の横移動で苗受板41上の苗が苗取口41aの上に来ると、植込杆40の先端で一株分が欠ぎ取られる。欠ぎ取られた苗は、植込杆40とともに下降し、その旋回の下端で水田の泥面に刺し込むようにして移植される。苗載台44が左(又は右)端に来て、苗受板41上の右(又は左)端の苗の欠ぎ取りが終わると、ベルトコンベア47が作動して集団苗を苗受板41側に繰り出し、苗載台44が右(又は左)に移動を始める。この繰り返しにより、走行車体1の前進にともなって苗が6条に移植される。
【0011】
フロート48がそれぞれの植込フレーム37の下に配置され、苗植装置2を支持して泥面を滑走するようになっている。クラッチケース49が支柱29に取付けられ、エンジン8の動力がその中の植付クラッチを経由して歯車箱35に入り、植込杆40と苗載台44に伝達されている。
切替スイッチ50がメータパネル又は制御盤に取付けられ、その「ON」「OFF」を制御装置28に入力するように出来ている(図6)。
【0012】
制御装置28は、傾斜センサ30、操縦角センサ26および切替スイッチ50からの入力で、切替ソレノイド21およびステアリングモータ19に図7のように出力する。なお、図中の「中立」は、平地で操向車輪6が車体10を直進させる状態である。
すなわち、(1)切替スイッチ50が「OFF」になっていると、切替ソレノイド21が駆動歯車20を従動歯車24から離す。従って、操向車輪6は、ステアリングホイル15で操縦される(手動)。
【0013】
(2)切替スイッチ50が「ON」で、機体10が右下り(又は左下り)に傾いていると、操縦角センサ26の中立目標値を中間から左(又は右)操縦側に補正し、ステアリングモータ19を作動して上記の入力値を補正した中立目標値に一致させる。すると、駆動歯車20が従動歯車24に咬んでいて(自動)、ステアリングモータ19で操向車輪6が右(又は左)に操縦され、機体10の傾斜による進路の変化が補われる。
【0014】
なお、切替スイッチ50に代えて、前記のクラッチケース49内における植付クラッチの「入り」「切り」で切替ソレノイド21を「ON」「OFF」させることが出来る。また、植付クラッチを「切り」にすると、ステアリングモータ19で操縦された操向車輪6が自動的に「中立」の位置に戻るようにすることができる。機体10の傾斜角度の大きさに応じて上記の中立目標値の補正量を変更することができる。
【0015】
図8のように、右又は左に傾いた機体10が前進して水平に戻ったようなときには、操向車輪6を短時間逆方向に切り戻すようにすることができる。この場合も、前記と同様に、機体10の傾斜角の大小に応じて切り戻し角の大きさを変更すべきである。
苗載台44が左右に往復移動する苗植機では、その横移動に基づく重心の左右移動で直進性が低下するおそれがある。つぎの構成によると、そのおそれが解消される(このときは前記の傾斜センサ30は用いない)。
【0016】
歯車箱35と苗載台44の間に横位置センサ(リニアポテンショメータ)51(図5)を設け、苗載台44の横移動位置を制御装置28に入力する。制御装置28は、苗載台44が左(又は右)に移動していると、ステアリングモータ19で操向車輪6を右(又は左)に操縦するように構成する。なお、苗載台44の移動量に応じて上記の操縦角が変化するように構成することができる。また、苗載台44の横移動における終端の若干手前で操縦角が最大となるようにすると、好結果が得られた。
【0017】
上記の苗植機は、苗の移植が進むに従って集団苗の前後方向の長さが短くなる。そして短くなるに従って軽くなる。そのため、苗載台44上に苗が少くなる(軽くなる)に従って、操向車輪6の前記の切り角が小さくなるようにすべきである。
【0018】
横位置センサ51に代えてつぎのように構成することができる。昇降枠31と苗載台44の左右の止具52L,52Rの間にバランススプリング53L,53Rを設け、苗載台44が左(又は右)に移動して左下り(又は右下り)に傾斜しようとするとバランススプリング53L(又は53R)が水平に引き戻すようになっている。
【0019】
ロードセル54がバランススプリング53Lの端に取り付けられ、その張力を制御装置28に入力している。制御装置28は、その入力値で苗載台44の横移動位置を読み取り、上記と同じように操向車輪6を操縦する。
苗植装置2を自動復帰式(オートローリング)に構成することがある。すなわち、傾斜センサ55(図5)を歯車箱35に取付けてその横の傾斜を制御装置28に入力している。ローリングシリンダ56が昇降枠31に取付けられ、これから左右に突出したピストンロッド57の端がばね58L,58Rで左右の支柱42に連結されている。そして、歯車箱35(苗植装置2)が左下り(又は右下り)に傾いていると、ピストンロッド57が制御装置28の出力で右(又は左)に突出し、ばね58L(又は58R)がその歯車箱35をローリング軸36の回りに時計方向(又は反時計方向)に引き回し、歯車箱35の上記の傾きを水平に復帰させるようになっている。この構成において、上記の傾斜センサ55からの入力値で操向車輪6を前記同様に自動的に操縦させることができる。また、ばね58L,58Rの荷重を制御装置28に入力し、その差で傾斜を読み取って同様に操向車輪6を操縦させることが出来る。
【0020】
上記の構成は、畑作用の苗植機にも応用できる。ステアリングモータ19は、油圧式に代えることができる。
【0021】
【効果】
以上のように、この発明によると、機体10が左下りに傾くと上記の車輪6,7のうちの動力で操縦される操向車輪6が制御装置28からの出力で機体10の進路を右に変える方向に作動し、機体10が左下りに傾いた状態から水平に戻ったときには操向車輪6が制御装置28からの出力で短時間機体10の進路を逆方向となる左に変える方向に作動し、機体10が右下りに傾くと操向車輪6が制御装置28からの出力で機体10の進路を左に変える方向に作動し、機体10が右下りに傾いた状態から水平に戻ったときには操向車輪6が制御装置28からの出力で短時間機体10の進路を逆方向となる右に変える方向に作動して自動的に操縦されるので、オペレータの操作なしでたやすく直進が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施した田植機の側面図
【図2】その平面図
【図3】その一部の拡大した切断側面図
【図4】その背面図
【図5】その正面図
【図6】そのブロック回路図
【図7】そのフローチャート
【図8】その改良したフローチャート
【符号の説明】
6 車輪(操向車輪・前輪)
7 車輪(後輪)
10 機体
28 制御装置
30 傾斜センサ

Claims (1)

  1. 3個以上の車輪6,7で支持された機体10にその横方向の傾きを制御装置28に入力する傾斜センサ30が取付けられ、機体10が左下りに傾くと上記の車輪6,7のうちの動力で操縦される操向車輪6が制御装置28からの出力で機体10の進路をに変える方向に作動し、機体10が左下りに傾いた状態から水平に戻ったときには操向車輪6が制御装置28からの出力で短時間機体10の進路を逆方向となる左に変える方向に作動し、機体10が右下りに傾くと操向車輪6が制御装置28からの出力で機体10の進路を左に変える方向に作動し、機体10が右下りに傾いた状態から水平に戻ったときには操向車輪6が制御装置28からの出力で短時間機体10の進路を逆方向となる右に変える方向に作動するように設けられている直進装置。
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