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JP3673674B2 - フォークリフトの荷役制御装置 - Google Patents
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JP3673674B2 - フォークリフトの荷役制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフトの荷役制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォークリフトの荷役制御装置を図1,2により説明する。
フォークリフトの第1作業機であるフォーク11のリフト装置10は、フォーク11に一端を連結し、かつ他端を図示しない車体側に連結しているチェーン12を有し、ボトム側をマスト21に枢着したリフトシリンダ13に圧油を流入し、リフトシリンダ13のロッドを伸ばし、ロッドの先端のプーリによりチェーン12を押してフォーク11を上昇させている。また、リフトシリンダ13のボトム側の圧油を流出させて、フォーク11の自重によりフォーク11を下降させている。これにより、フォーク11の図示しない車体に対する高さ位置を制御している。
【0003】
フォークリフトの第2作業機であるフォーク11のチルト装置20は、マスト21にロッド先端を枢着し、ボトム側を図示しない車体側に枢着しているチルトシリンダ22のロッド側又はボトム側に圧油を流入し、チルトシリンダ22のロッドを伸縮することにより、マスト21の図示しない車体に対する垂直方向の傾きを制御している。
【0004】
リフトシリンダ13のボトム側は第1比例制御弁であるリフト用比例制御弁31に接続しており、リフト用比例制御弁31は油圧ポンプ40よりの吐出油をリフトシリンダ13のボトム側に供給している。又、リフトシリンダ13のロッド側は作動油タンク60と図示しない油路で連結されている。作動油タンク60の作動油を吐出する油圧ポンプ40はポンプモータ50により駆動される。
【0005】
リフト用比例制御弁31と後述するチルト用比例制御弁32はそれぞれ電磁比例パイロット弁を備え、その電磁比例パイロット弁31a,31b,32a,32bそれぞれに供給パイロット圧を供給され、指令信号を電磁比例パイロット弁31a,31b,32a,32bそれぞれのソレノイドに入力されることで、指令信号に応じたパイロット圧力を発生させることにより内蔵されているスプリングの押す力に抗してスプールを動かしている。
【0006】
リフト用比例制御弁31は、油圧ポンプ40の吐出回路に供給パイロット圧発生手段であるシーケンス弁33を設けることにより発生する供給パイロット圧を電磁比例パイロット弁31a又は電磁比例パイロット弁31bに供給され、入力される第1指令信号であるリフト指令信号iLに基づいて電磁比例パイロット弁31a又は電磁比例パイロット弁31bを励磁して、リフト指令信号iLに応じたパイロット圧力を発生させることによりスプールを動かし、上昇位置U、停止位置N、下降位置Dの間で移動させ、作動油の流れる方向とリフト用比例制御弁31のバルブ開度変更により作動油の流量を変更して、リフトシリンダ13の上昇、停止、及び下降を行う。
【0007】
チルトシリンダ22のボトム側とロッド側とは第2比例制御弁であるチルト用比例制御弁32に接続しており、チルト用比例制御弁32は油圧ポンプ40よりの吐出油をチルトシリンダ22のボトム側又はロッド側に供給している。
【0008】
チルト用比例制御弁32は、供給パイロット圧を電磁比例パイロット弁32aと電磁比例パイロット弁32bとに供給され、入力される第2指令信号であるチルト指令信号iTに基づいて電磁比例パイロット弁32a又は電磁比例パイロット弁321bを励磁して、チルト指令信号iTに応じたパイロット圧力を発生させることによりスプールを動かし、前傾位置F、停止位置S、後傾位置Rの間で移動させ、作動油の流れる方向とチルト用比例制御弁32のバルブ開度変更により作動油の流量を変更して、チルトシリンダ22の前傾、停止、及び後傾を行う。
【0009】
図5にリフト指令信号iLの電流値と、リフト用比例制御弁31のブリードオフ回路31Bの開口面積ABL、メータイン回路32I又はメータアウト回路31Oの開口面積AMLとの関係と、チルト指令信号iTの電流値と、チルト用比例制御弁32のブリードオフ回路32Bの開口面積ABT、メータイン回路32I又はメータアウト回路32Oの開口面積AMTとの関係を示している。リフト用比例制御弁31とチルト用比例制御弁32との開口特性をそれぞれ説明のため、一つの図5により示しているが、開口特性はリフト用比例制御弁31とチルト用比例制御弁32とで異なる場合があることはもちろんである。
【0010】
油圧ポンプ40の吐出回路94にはリリーフバルブ34が設けられ、最大吐出圧力を設定している。その下流からパイロット回路95aとパイロット回路95bとがそれぞれ分岐し、パイロット回路95aはリフト用比例制御弁31の電磁比例パイロット弁31aとチルト用比例制御弁32の電磁比例パイロット弁32aとに接続している。また、パイロット回路95bはリフト用比例制御弁31の電磁比例パイロット弁31bとチルト用比例制御弁32の電磁比例パイロット弁32bとに接続している。パイロット回路95aとパイロット回路95bとの分岐部の下流にはシーケンス弁33が設けられ、油圧ポンプ40の吐出圧が所定値以上になるように吐出圧力を制御している。その結果、パイロット回路95aとパイロット回路95bの供給パイロット圧力は所定値以上の圧力となる。
【0011】
シーケンス弁33の出口はメータイン流路91によりチェック弁35を介してリフト用比例制御弁31のメータイン回路31Iと、メータイン流路93によりチェック弁36を介してチルト用比例制御弁32のメータイン回路32Iとに接続している。チェック弁35はリフト用比例制御弁31からの流れを阻止し、チェック弁36はチルト用比例制御弁32からの流れを阻止している。リフト用比例制御弁31とチルト用比例制御弁32とが図1に示すスプール位置である場合は、油圧ポンプ40よりの吐出油はチェック弁35の上流から分岐してブリードオフ流路92によりリフト用比例制御弁31のブリードオフ回路31Bを通過し、さらにブリードオフ流路96によりチルト用比例制御弁32のブリードオフ回路32Bを通過して作動油タンク60に戻る。
【0012】
図2はフォークリフトの荷役制御装置のシステム構成図である。第1操作手段であるリフト操作手段81はリフト操作信号をコントローラ70に送信するよう接続され、第2操作手段であるチルト操作手段81はチルト操作信号をコントローラ70に送信するよう接続されている。コントローラ70は、マイクロコンピュータ又は高速数値演算装置等の演算処置装置により構成されており、所定の書換え可能なメモリ70a(いわゆるRAM)を有している。コントローラ70は油圧制御手段30が有するリフト用比例制御弁31に第1指令信号であるリフト指令信号iLを、又はチルト用比例制御弁32に第2指令信号であるチルト指令信号iTを送信するよう接続されている。油圧制御手段30はリフト用比例制御弁31と、チルト用比例制御弁32と、リリーフ弁34と、シーケンス弁33と、チェック弁35と、チェック弁36とを有している。油圧制御手段30は油圧ポンプ40よりの吐出油を、コントローラ70よりのリフト指令信号iL又はチルト指令信号iTに応じて、リフト装置10又はチルト装置20に供給するように連結されている。
【0013】
コントローラ70はリフト操作手段81又はチルト操作手段82よりの信号に応じて、油圧ポンプ駆動手段であるポンプモータ50の駆動信号を出力し、ポンプモータ50の回転数を制御している。そして、リフト操作手段81とチルト操作手段82とが同時に操作された場合には、必要な流量が最大となる操作手段の信号によって、ポンプモータ50の回転数を制御している。従って、リフト装置10を単独で微速から低速の間で作動させる場合は油圧ポンプ40の吐出量は少なく小流量であり、単独でチルト装置20を中速以上で動作させる場合、又はリフト装置10とチルト装置20とを同時に作動させる場合で、リフト装置10を微速から低速の間で作動させ、チルト装置20を中速以上で動作させる場合には油圧ポンプ40の吐出量は多く大流量となる。
【0014】
このような、フォークリフトの荷役制御装置であれば、オペレータがリフト操作手段81、又はチルト操作手段82を操作することにより、リフト装置10又はチルト装置20を操作してフォークリフトの荷役作業が行える。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のフォークリフトの荷役制御装置を操作する場合に、以下のような問題が有る。第1作業機であるリフト装置10をリフト操作手段81を操作して微速から低速の間にて操作中に、同時に第2作業機であるチルト装置20をチルト操作手段82を中速以上で操作してチルトシリンダ22がストロークエンドになった後に、さらにチルト操作手段82を操作し続け、そしてチルト操作手段82からの操作信号を切った場合、第1作業機であるリフト装置10が一瞬停止し、ショックが発生する。操作信号を切った場合とは、チルト操作手段82はレバーの場合と切換えスイッチの場合が有るが、レバーの場合は前傾操作位置又は後傾操作位置から中立位置へ戻す操作であり、切換えスイッチの場合は前傾操作位置又は後傾操作位置から中立位置へ切換えた場合である。
【0016】
この原因を図3,4により説明する。
この場合の操作は、例えば、第1作業機であるリフト装置10を下降操作しながら、同時に第2作業機であるチルト装置を前傾操作した場合である。
【0017】
リフト操作手段81を操作して第1作業機であるリフト装置10を微速から低速の間で下降するように操作する。この場合、リフト用比例弁31へのリフト指令信号iLは電流値が小である。従って、リフト用比例弁31のスプールの位置は下降位置D側になるがリフト指令信号iLの電流値が小であるため、停止位置Nからわずかに下降位置D側となっており、リフト用比例弁31のメータアウト回路31Oの開口面積及びメータイン回路31Iの開口面積は小さく、ブリードオフ回路31B回路の開口面積は中程度である。この状態を図5により説明すると、リフト用比例弁31のリフト指令信号iLの電流値はiXであり、その場合のブリードオフ回路31Bの開口面積はABXで、中程度であり、メータイン回路31Iの開口面積はAMXで、小である。
【0018】
前記のようにリフト装置10を微速から低速の間で操作する場合には油圧ポンプ40は低回転数であり、従って、油圧ポンプ40からの吐出量は少ない。
【0019】
そして、オペレータが第1作業機であるリフト装置10を操作したまま、同時に第2作業機であるチルト装置20を中速以上で前傾操作するためにチルト操作手段82を操作し、チルトシリンダ22がストロークエンドまで達した後もチルト操作手段82を操作し続ける。この場合、チルト装置20を中速以上で操作することにより油圧ポンプ40は回転数が高くなり、吐出量が多くなる。さらに、微速から低速で下降するようにリフト装置10を操作しているので、リフト用比例弁31は前記のように停止位置Nからわずかに下降位置D側となっているが、図3に示すようにリフト用比例弁31のメータイン回路31Iは閉じられており、又チルト用比例弁32のスプール位置は図3に示すように前傾位置Fになっているためブリードオフ回路32Bも閉じられている。すると、図3に示すように、油圧ポンプ40の吐出回路94、メータイン流路91、メータイン流路93、ブリードオフ流路92、ブリードオフ流路96、チルトシリンダ22とチルト用比例弁32と連結流路等の太い実線の管路を流れるポンプ40の吐出油は行き場を失い、吐出油の圧力が上昇するので、シーケンス弁33は全開となる。
【0020】
この状態で、オペレータがチルト操作手段82、例えばレバーを中立位置に戻すと、チルト装置20が操作されなくなり、微速から低速の間でのリフト下降の単独操作となるので、油圧ポンプ40は回転数が低くなり吐出量が少なくなる。そして、チルト操作手段82からのチルト操作信号が切れるとコントローラ70は、図10に示すようにチルト操作信号が切れた時間tOFFから時間tOFF1の間にチルト指令信号iTの電流値をiSからiMINに減少させ、チルト用比例弁32の電磁比例パイロット弁32bはパイロット圧力を減少させる。そして、コントローラ70よりのチルト指令信号iTが切れると図4に示すようにチルト用比例弁32は停止位置Sに戻る。図5に示したように、チルト指令信号iTの電流値がiMINとなるとチルト用比例弁32のブリードオフ回路32Bの開口面積はABOとなり、そして、コントローラ70よりの指令信号が切れると開口面積はABMAXとなる。時間tOFFから時間tOFF1までの極短時間の間に、チルト用比例弁32のブリードオフ回路32Bの開口面積がABOとなって、チルト用比例弁32のブリードオフ回路32Bは作動油タンク60に極短時間で連通する。
【0021】
従って、図4の太い実線に示すように油圧ポンプ40よりの吐出油はブリードオフ流路92を通り、リフト用比例弁31のブリードオフ回路31Bを通り、ブリードオフ流路96を通り、チルト用比例弁32のブリードオフ回路32Bを通りタンク60に急激に戻る。すると、油圧ポンプ40の吐出油の圧力は急激に下がるので、供給パイロット圧も急激に下がり、ほとんど、圧力がなくなる。この間、油圧ポンプ40からの吐出量は少ないので吐出油の圧力を増加させるための吐出油の供給は追いつかず吐出油の圧力は増加せず、また、シーケンス弁33は全開の状態から開度を小さくして供給パイロット圧を所定の圧力になるようにしようとするが、所定の圧力になるまでには一定の時間がかかるので、一定の時間の間は供給パイロット圧がほとんどなくなってしまう。すると、リフト用比例弁31のスプールはパイロット圧力による力が下がって、リフト用比例弁31に内蔵されているスプリングの力により、停止位置Nに戻り、リフト装置10の下降が停止する。従って、リフト装置10にショックが発生する。
【0022】
そして、油圧ポンプ40の吐出油により油圧が上昇し、シーケンス弁33が設定値の開度になると供給パイロット圧力は所定値となりリフト用比例弁31のスプールはリフト指令信号iLに応じた位置になり、リフト装置10は再び下降を開始する。
【0023】
上記の例では、リフト装置10が下降する場合を説明したが、微速から低速の間で上昇する場合でも、図5に示すように、リフト指令信号iLの電流値iXが小さいので、リフト用比例弁31のメータイン回路31Iの開口面積はAMXで小さくなり、吐出油は絞られる。従って、同時に、チルト装置20を中速以上で操作した場合にチルトシリンダ22がストロークエンドになると油圧ポンプ40の吐出油はリフト用比例弁31のメータイン回路31Iの開口は小さいために絞られ、圧力が上昇することに変わりはない。従って、チルト装置20の操作を停止した場合にリフト装置10が一瞬停止して、ショックが出ることは同様である。また、チルトシリンダ22がストロークエンドでなくてもフォーク11が固定物と干渉してチルトシリンダ22が動かなくなった場合でも前記の場合にショックが出ることは同様である。
【0024】
つまり、第1作業機と第2作業機を同時操作して吐出油の圧力が上昇した後に、第2作業機を停止したことにより、吐出油が作動油タンク60に急激に戻ってドレンされ、供給パイロット圧が急激に低下して第1比例制御弁が停止位置Nに戻るため第1作業機が一瞬停止して、ショックが出る。
【0025】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、第1作業機と第2作業機を同時操作して第2作業機を停止する場合に第1作業機が一瞬停止せずに滑らかに操作できるフォークリフトの荷役制御装置を提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、油圧ポンプと、第1作業機と、第2作業機と、第1作業機を操作する信号を発生する第1操作手段と、第2作業機を操作する信号を発生する第2操作手段と、第1作業機を制御する第1比例制御弁と、第2作業機を制御する第2比例制御弁と、第1比例制御弁と第2比例制御弁とに供給パイロット圧を供給する供給パイロット圧発生手段と、第1操作手段よりの信号に応じて第1比例制御弁を制御する第1指令信号を出力し、第2操作手段よりの信号に応じて第2比例制御弁を制御する第2指令信号を出力し、第1操作手段又は第2操作手段よりの信号に応じて油圧ポンプの吐出量を制御するコントローラを備えたフォークリフトの荷役制御装置において、コントローラは、第1作業機と第2作業機とを同時に操作する場合に、第2比例制御弁への第2指令信号を解除する同時動作解除時間を所定時間以上に設定し、供給パイロット圧が常に所定値以上となるように制御する構成としている。
【0027】
請求項1に記載の発明によると、第2操作手段であるチルト操作手段と第1操作手段であるリフト操作手段を同時に操作して、第1作業機であるリフト装置と第2作業機であるチルト装置を同時に作動させる場合に第2操作手段であるチルト操作手段の操作を解除しても、第2比例弁であるチルト用比例弁の同時動作解除時間を所定の時間に設定してあるので、供給パイロット圧が常に所定値以上となり、リフト装置の下降が停止しショックが発生することもなく、リフト装置はスムーズに作動を続けることができる。
【0028】
請求項2に記載の発明は、油圧ポンプと、第1作業機と、第2作業機と、第1作業機を操作する信号を発生する第1操作手段と、第2作業機を操作する信号を発生する第2操作手段と、第1作業機を制御する第1比例制御弁と、第2作業機を制御する第2比例制御弁と、第1比例制御弁と第2比例制御弁とに供給パイロット圧を供給する供給パイロット圧発生手段と、第1操作手段よりの信号に応じて第1比例制御弁を制御する第1指令信号を出力し、第2操作手段よりの信号に応じて第2比例制御弁を制御する第2指令信号を出力し、第1操作手段又は第2操作手段よりの信号に応じて油圧ポンプの吐出量を制御するコントローラを備えたフォークリフトの荷役制御装置において、コントローラは、第1作業機と第2作業機とを同時に操作する場合に、第2操作手段を解除すると、第2比例制御弁への第2指令信号を解除する同時動作解除時間を第2作業機を単独に操作する場合の単独動作解除時間よりも長い時間に設定し、供給パイロット圧が常に所定値以上となるように制御する構成としている。
【0029】
請求項2に記載の発明によると、第2操作手段であるチルト操作手段と第1操作手段であるリフト操作手段とを同時に操作している場合には、第2比例弁であるチルト用比例弁の同時動作解除時間を前記のチルト操作手段を単独で操作する場合の単独動作解除時間よりも長い時間に設定してあるので、第2操作手段であるチルト操作手段と第1操作手段であるリフト操作手段とを同時に操作して、第1作業機であるリフト装置と第2作業機であるチルト装置とを同時に作動させる場合に第2操作手段であるチルト操作手段の操作を解除しても、供給パイロット圧が常に所定値以上となるので、リフト装置の下降が停止しショックが発生することもなく、リフト装置はスムーズに作動を続けることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図を参照しながら説明する。
本発明のフォークリフトの荷役制御装置の油圧回路構成、システム構成については従来技術で説明した図1,2のものと同一であるので説明は省略する。従来技術のフォークリフトの荷役制御装置と異なるのは、コントローラ70の制御に係る部分のみであるので、以下に従来技術のフォークリフトの荷役制御装置と異なるコントローラ70の制御内容について説明する。
【0031】
図6により、コントローラ70が第2比例制御弁であるチルト用比例弁20を制御するためのチルト指令信号iTについて説明する。図6は時間に対するコントローラ70よりのチルト指令信号iTの電流値が変化する状態と、チルト指令信号iTに対応するチルト用比例弁32のブリードオフ回路32Bのブリードオフ開口面積ABが変化する状態を示した図である。時間tONでチルト操作手段82の操作を開始し、時間tOFFで操作を解除する。時間tONでチルト指令信号iTの電流値はiMINであり、iMINはチルト装置20が動き出す電流値より少し小さな出力の電流値としてあるので、チルト装置20は停止している。その時にチルト用比例弁20のブリードオフ開口面積はABMAXからABOに減少する。そして、チルト指令信号iTの電流値は、時間tONから時間tON1の間に、チルト操作手段82の操作量に応じた電流値iSまで一定の勾配で増加する。一方、チルト用比例弁20のブリードオフ開口面積はABOから0に、最初は急激にそして緩やかに勾配が変化しながら減少する。時間tON1から時間tOFFの間はチルト指令信号iTの電流値はチルト操作手段82の操作量に応じた電流値iSとなる。図6では一例としてiSは一定値である。その間のチルト用比例弁20のブリードオフ開口面積ABは0である。
【0032】
チルト操作手段82を単独で操作している場合に、操作を解除すると、図6に実線で示すように右下がりの一定勾配で時間tOFFから時間tOFF1の間にチルト指令信号iTの電流値はiSからiMINへ減少する。チルト用比例弁20のブリードオフ開口面積は時間tOFFから時間Δtだけ遅れて開口面積0からABOまで増加する。コントローラ70からの出力が切れてチルト指令信号iTの電流値が0となるとチルト用比例弁20のブリードオフ開口面積は最大開口面積ABMAXとなる。つまり、チルト操作手段82の操作を解除してから、チルト用比例弁32へのチルト指令信号iTの電流値をチルト装置20の作動を停止する電流値iMINとするまでの動作解除時間をtSに設定してある。
【0033】
又、チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合に、チルト操作手段82の操作を解除すると、図6に破線で示すように右下がりの一定勾配で時間tOFFから時間tOFF1よりも後の時間であるtOFF2の間にチルト指令信号iTの電流値はiSからiMINへ減少する。チルト用比例弁20のブリードオフ開口面積は時間tOFFから時間Δtだけ遅れて開口面積0からABOまで増加する。コントローラ70からのチルト指令信号iTの出力が切れて電流値が0となると、チルト用比例弁32のブリードオフ開口面積ABは最大開口面積ABMAXとなる。つまり、チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合には、チルト操作手段82の操作を解除してから、チルト用比例弁32へのチルト指令信号iTの電流値をチルト装置20の作動を停止する電流値iminとするまでの動作解除時間を前記のチルト操作手段82を単独で操作する場合の単独動作解除時間tSよりも長い同時動作解除時間tUに設定してある。
【0034】
従って、コントローラ70は第2操作手段であるチルト操作手段82を単独で操作して第2作業機であるチルト装置20を単独で作動させる場合と、第2操作手段であるチルト操作手段82と第1操作手段であるリフト操作手段81とを同時に操作して、第1作業機であるリフト装置10と第2作業機であるチルト装置20とを同時に作動させる場合とに応じて、前記の動作解除時間の長さを異なって設定している。つまり、前記のように、リフト操作手段81とチルト操作手段82とを同時に操作している場合には、チルト用比例弁32の同時動作解除時間tUを前記のチルト操作手段82を単独で操作する場合の単独動作解除時間tSよりも長い時間に設定してある。
【0035】
また、チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合の、同時動作解除時間tUでのチルト指令信号iTの電流値の変化は図6に示したような一定勾配でなくとも、図7に示すような、前半は急な勾配であり後半は緩やかな勾配である2段階の勾配を持つものであっても良い。さらに、図8に示すような急な勾配から徐々に緩やかな勾配となる下に凸の曲線状のものであっても良い。
【0036】
また、図9に示すように、チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合の、同時動作解除時間をtUよりもさらに長いtU1とし、時間tOFF2よりも後の時間tOFF3でのチルト指令信号iTの電流値をiMINよりも小さい電流値であるiMIN1としてもよい。チルト指令信号iTの電流値の変化は図9に示すように、aのような一定勾配でも、前半は急な勾配であり、後半は緩やかな勾配である2段階の勾配を持つbのようなものであっても、急な勾配から徐々に緩やかな勾配となる下に凸の曲線状のcのようなものであっても良い。この場合のチルト用比例弁32のブリードオフ開口面積ABは、ABOから急激に最大開口面積ABMになるのではなく、ABOよりも大きな開口面積まで開いてから急激に最大開口面積ABMAXとなる。
【0037】
次に、本発明のフォークリフトの荷役制御装置の作用を説明する。
オペレータが、例えば、第1作業機であるリフト装置10を下降するよう作動させながら、同時に第2作業機であるチルト装置を前傾するよう作動させる場合について説明する。
【0038】
リフト操作手段81を操作して第1作業機であるリフト装置10を微速から低速の間で下降するように操作する。この場合、リフト用比例弁31へのリフト指令信号iLは電流値が小である。従って、リフト用比例弁31のスプールの位置は下降位置D側になるがリフト指令信号iLの電流値が小であるため、停止位置Nからわずかに下降位置D側となっており、リフト用比例弁31のメータアウト回路31Oの開口面積及びメータイン回路31Iの開口面積は小さく、ブリードオフ回路31B回路の開口面積は中程度である。この状態を図5により説明すると、リフト用比例弁31のリフト指令信号iLの電流値はiXであり、その場合のブリードオフ回路31Bの開口面積はABXで、中程度であり、メータイン回路31Iの開口面積はAMXで、小である。
【0039】
前記のようにリフト装置10を微速から低速の間で操作する場合には油圧ポンプ40は低回転数であり、従って、油圧ポンプ40からの吐出量は少ない。
【0040】
そして、オペレータが第1作業機であるリフト装置10を操作したまま、同時に第2作業機であるチルト装置20を中速以上で前傾操作するためにチルト操作手段82を操作し、チルトシリンダ22がストロークエンドまで達した後もチルト操作手段82を操作し続ける。この場合、チルト装置20を中速以上で操作することにより油圧ポンプ40は回転数が高くなり、吐出量が多くなる。さらに、微速から低速で下降するようにリフト装置10を操作しているので、リフト用比例弁31は前記のように停止位置Nからわずかに下降位置D側となっているが、図3に示すようにリフト用比例弁31のメータイン回路31Iは閉じられており、又チルト用比例弁32のスプール位置は図3に示すように前傾位置Fになっているためブリードオフ回路32Bも閉じられている。すると、図3に示すように、油圧ポンプ40の吐出回路94、メータイン流路91、メータイン流路93、ブリードオフ流路92、ブリードオフ流路96、チルトシリンダ22とチルト用比例弁32と連結流路等の太い実線の管路を流れるポンプ40の吐出油は行き場を失い、吐出油の圧力が上昇するので、シーケンス弁33は全開となる。
【0041】
この状態で、オペレータがチルト操作手段82、例えばレバーを中立位置に戻すと、チルト装置20が操作されなくなり、リフト装置10が単独で微速から低速の間で下降する状態となるので、油圧ポンプ40は回転数が低くなり吐出量が少なくなる。そして、チルト操作手段82からのチルト操作信号が切れるとコントローラ70は図6に示すように、チルト操作手段82を単独で操作する場合よりも長い同時動作解除時間tUでチルト指令信号iTの電流値をiMINまで減少させ、チルト用比例弁32の電磁比例パイロット弁32bがそれに応じてパイロット圧力を減少させる。その間に、チルト用比例弁32のブリードオフ開口面積ABは時間tUをかけてABOまで増加する。
【0042】
すると、図4の太い実線に示すように油圧ポンプ40よりの吐出油は同時動作解除時間tUの間に、従来のフォークリフトの荷役制御装置よりも時間をかけて、徐々にブリードオフ流路92を通り、リフト用比例弁31のブリードオフ回路31Bを通り、ブリードオフ流路96を通り、チルト用比例弁32のブリードオフ回路32Bを通り作動油タンク60に戻る。すると、従来のフォークリフトの荷役制御装置のように、油圧ポンプ40の吐出油の圧力は急激に下がることなく、ゆっくりと下がる。従って、従来のフォークリフトの荷役制御装置のように、供給パイロット圧が急激に下がり、ほとんど、圧力がなくなるようなこともなく、油圧ポンプ40からの吐出量によりシーケンス弁33は、全開の状態から所定の圧力になるように開度を小さくし、供給パイロット圧を常に所定の圧力以上に保つことが出来る。よって、従来のフォークリフトの荷役制御装置のように、パイロット圧力による力が下がって、リフト用比例弁31のスプールが、リフト用比例弁31に内蔵されたスプリングの力により、停止位置Nに戻り、リフト装置10の下降が停止しショックが発生することもなく、リフト装置10はスムーズに作動を続けることが出来る。
【0043】
上記の例では、リフト装置10が下降する場合を説明したが、上昇する場合でも、作用は同様である。また、チルトシリンダ22がストロークエンドでなくてもフォーク11が固定物と干渉してチルトシリンダ22が動かなくなった場合でも作用は同様である。
【0044】
また、チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合の、チルト用比例弁32の同時動作解除時間tUでのチルト指令信号iTの電流値の変化は図6に示したような一定勾配でなくとも、図7に示すような、前半は急な勾配であり後半は緩やかな勾配である2段階の勾配を持つものであっても、図8に示すような急な勾配から徐々に緩やかな勾配となる下に凸の曲線状のものであっても、図9に示すように、チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合の、チルト用比例弁32の動作解除時間をtUよりもさらに長いtU1とし、時間tOFF2よりも後の時間tOFF3での電流値をiMINよりも小さい電流値であるiMIN1として、電流値の変化がaのような一定勾配でも、前半は急な勾配であり、後半は緩やかな勾配である2段階の勾配を持つbのようなものであっても、急な勾配から徐々に緩やかな勾配となる下に凸の曲線状のcのようなものであっても作用は同様である。
【0045】
チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合の、同時動作解除時間tUでのチルト指令信号iTの電流値の変化が、図7に示すような、前半は急な勾配であり後半は緩やかな勾配である2段階の勾配を持つものである場合と、図8に示すような急な勾配から徐々に緩やかな勾配となる下に凸の曲線状のものである場合とは同時動作解除時間tUでのチルト指令信号iTの電流値の変化が図6に示したような一定勾配である場合よりも、チルト指令信号iTの電流値が速く下がるので作動中のチルト装置20を停止する場合に作動速度が速く低下する効果が有る。
【0046】
以上の通り、本発明のフォークリフトの荷役制御装置によれば、コントローラ70は第2操作手段であるチルト操作手段82を単独で操作して第2作業機であるチルト装置20を単独で作動させる場合と、第2操作手段であるチルト操作手段82と第1操作手段であるリフト操作手段81とを同時に操作して、第1作業機であるリフト装置10と第2作業機であるチルト装置20とを同時に作動させる場合とに応じて、前記の動作解除時間の長さを異なって設定している。つまり、前記のように、チルト操作手段82とリフト操作手段81とを同時に操作している場合には、同時動作解除時間tUを前記のチルト操作手段82を単独で操作する場合の単独動作解除時間tSよりも長い時間に設定してある、つまり、同時動作解除時間tUを所定値以上としてある。従って、第2操作手段であるチルト操作手段82と第1操作手段であるリフト操作手段81を同時に操作して、第1作業機であるリフト装置10と第2作業機であるチルト装置20を同時に作動させる場合に第2操作手段であるチルト操作手段82の操作を解除しても常に供給パイロット圧が所定値以上になるようにシーケンス弁33が作動するので、リフト装置10の下降が停止しショックが発生することもなく、リフト装置10はスムーズに作動を続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォークリフトの荷役制御装置の油圧回路図である。
【図2】フォークリフトの荷役制御装置のシステム構成図である。
【図3】フォークリフトの荷役制御装置の作動説明図である。
【図4】フォークリフトの荷役制御装置の作動説明図である。
【図5】電磁比例弁の電流値と開口面積との関係を示すグラフである。
【図6】時間に対する指令信号の電流値と電磁比例弁の開口面積との関係を示すグラフである。
【図7】時間と指令信号の電流値との関係を示すグラフである。
【図8】時間と指令信号の電流値との関係を示すグラフである。
【図9】時間と指令信号の電流値との関係を示すグラフである。
【図10】従来技術の時間と指令信号の電流値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…第1作業機、20…第2作業機、31…第1比例制御弁、32…第2比例制御弁、33…供給パイロット圧発生手段、40…油圧ポンプ、70…コントローラ、81…第1操作手段、82…第2操作手段、iL…第1指令信号、iT…第2指令信号、tU…同時動作解除時間、tS…単独動作解除時間

Claims (2)

  1. 油圧ポンプ(40)と、第1作業機(10)と、第2作業機(20)と、第1作業機(10)を操作する信号を発生する第1操作手段(81)と、第2作業機(20)を操作する信号を発生する第2操作手段(82)と、第1作業機(10)を制御する第1比例制御弁(31)と、第2作業機(20)を制御する第2比例制御弁(32)と、第1比例制御弁(31)と第2比例制御弁(32)とに供給パイロット圧を供給する供給パイロット圧発生手段(33)と、第1操作手段(81)よりの信号に応じて第1比例制御弁(31)を制御する第1指令信号(iL)を出力し、第2操作手段よりの信号に応じて第2比例制御弁(32)を制御する第2指令信号(iT)を出力し、第1操作手段(81)又は第2操作手段(82)よりの信号に応じて油圧ポンプ(40)の吐出量を制御するコントローラ(70)を備えたフォークリフトの荷役制御装置において、コントローラ(70)は、第1作業機(10)と第2作業機(20)とを同時に操作する場合に、第2比例制御弁(32)への第2指令信号(iT)を解除する同時動作解除時間(tU)を所定時間以上に設定し、供給パイロット圧が常に所定値以上となるように制御することを特徴とするフォークリフトの荷役制御装置。
  2. 油圧ポンプ(40)と、第1作業機(10)と、第2作業機(20)と、第1作業機(10)を操作する信号を発生する第1操作手段(81)と、第2作業機(20)を操作する信号を発生する第2操作手段(82)と、第1作業機(10)を制御する第1比例制御弁(31)と、第2作業機(20)を制御する第2比例制御弁(32)と、第1比例制御弁(31)と第2比例制御弁(32)とに供給パイロット圧を供給する供給パイロット圧発生手段(33)と、第1操作手段(81)よりの信号に応じて第1比例制御弁(31)を制御する第1指令信号(iL)を出力し、第2操作手段よりの信号に応じて第2比例制御弁(32)を制御する第2指令信号(iT)を出力し、第1操作手段(81)又は第2操作手段(82)よりの信号に応じて油圧ポンプ(40)の吐出量を制御するコントローラ(70)を備えたフォークリフトの荷役制御装置において、コントローラ(70)は、第1作業機(10)と第2作業機(20)とを同時に操作する場合に、第2操作手段(82)を解除すると、第2比例制御弁(32)への第2指令信号(iT)を解除する同時動作解除時間(tU)を第2作業機(20)を単独に操作する場合の単独動作解除時間(tS)よりも長い時間に設定し、供給パイロット圧が常に所定値以上となるように制御することを特徴とするフォークリフトの荷役制御装置。
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