JP3679138B2 - 小屋梁受け金物割付装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、屋根を設計する際に、その屋根を支持する大梁(屋根梁、B梁(後述))、母屋(小梁)等の小屋梁の両端に配置する梁受け金物を割り付ける小屋梁受け金物割付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プレハブ住宅を施工する方法の一つとして、住宅の床、壁、天井、屋根等をパネルを用いて施工する方法が知られている。この施工方法においては、予め、工場等において、芯材を枠組みすることにより枠体を形成し、この枠体の少なくとも一面に面材を貼設することにより床パネル、壁パネル、天井パネル、屋根パネル等を製造し、建築現場において、これらのパネルを組み付けていくことにより建物を構築するものである。
【0003】
ところで、近年、各種の設計においては、コンピュータシステムからなるCADシステム(Computer−Aided Design)が用いられており、前記のような住宅においても、CADシステムを用いて設計が行われる場合がある。一般的なCADシステムにおいては、予め、設計要素となる部材の形状データやグラフィックデータやその他のデータをデータベース(D/B)として記憶しておき、設計の際にこれらのデータを呼び出し、ディスプレイの製図上に各部材を配置することにより製図が作成され、設計作業を省力化できるようになっている。
【0004】
したがって、従来の住宅のCADシステムのディスプレイ上においては、間取りを決めることにより、壁や床や天井等のデータが読み出されて配置され、屋根の形状(寄棟、切妻等)を決めることにより、屋根のデータが読み出されて配置され、窓やドア等の部材と、その位置を決めることにより、窓やドア等のデータが読み出されて配置され、住宅の形状がディスプレイに図形(三面図や斜視図)として示されるとともに、設計図として出力されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のようなパネルを用いたプレハブ住宅の設計においては、床、壁、天井、屋根に、予め、サイズや形状が決められたパネルを割り付ける必要がある。また、CADシステム上において、床、壁、天井、屋根は、必ずしも、パネルの形状にしたがって設計されるものではなく、発注先の設計要求にしたがって決められるので、CADシステムの設計図上において、単にパネルの端から順番かつ機械的に割り付けた場合に、隙間ができたり、大きなパネルを配置すればよいところに複数の小さなパネルが配置されたりして、効率の悪いパネルの割り付けとなる可能性が高かった。
【0006】
前述のように効率の悪いパネルの割り付けのまま、住宅を建築するものとした場合には、工場において、前記隙間を埋めるための特注サイズのパネルを製造したり、大きいパネルに比較して生産効率の悪い小さなパネルを多く製造したりする必要があり、工場におけるパネルの生産性を低下させていた。さらに、建築現場においては、小さなパネルや隙間を埋めるパネルを用いることによりパネルの接合作業が増えたり、パネル同士の僅かな隙間を埋めるための部材を製造したりしなければならなかった。
【0007】
したがって、パネルの割り付け方法が悪いと、住宅の生産性を低下させるとともに、そのコストを増大させることになる。
【0008】
特に、屋根の場合には立体的に構成されるので、壁や床のように平面上でパネルの割り付けを行うことが困難であり、屋根の傾斜した複数の屋根面を別々に扱うとともに、屋根勾配の側断面図等を用いてパネルの割り付けを決める必要があった。また、複合屋根においては、通常の寄棟屋根や切妻屋根に比較して屋根面の形状の種類が増えるので、パネルの割り付けがさらに困難なものとなり、CAD上において、パネルを効率よく自動的に割り付けることが極めて困難であった。
【0009】
そして、このような屋根パネルの接合部に配置される大梁(屋根梁、B梁)、屋根パネルの中間部を支持する母屋(小梁)等の小屋梁の割り付けについても、効率よく自動化することが望まれる。
【0010】
さらに、このような小屋梁の両端に設ける補強用の梁受け金物についても、小屋梁の垂直納まりや勾配納まりの相違、サイズの相違等に応じた形状タイプがあるため、このような形状タイプが異なる梁受け金物の割り付けについても、効率よく自動化することが望まれる。
【0011】
そこで、本発明の目的は、前記のようなパネルから構築される建物の屋根において、その屋根面に配置する屋根パネルの接合部や中間部を支持する小屋梁の両端に配置する梁受け金物を効率よく自動的に割り付ける小屋梁受け金物割付装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく本発明の小屋梁受け金物割付装置は、屋根パネルを敷き詰めることにより形成され、かつ、傾斜した屋根面から形成される屋根を設計するに際し、その設計すべき屋根の屋根面上に配置される屋根パネルを支持する小屋梁の両端に配置される梁受け金物を割り付けるものであり、予め入力された平面図上の屋根の形状を記憶する形状記憶手段(I)と、この形状記憶手段(I)に記憶された前記平面図上の屋根の屋根面に、その屋根面の傾斜方向に沿って、前記屋根パネルがそれに敷設される屋根葺材および屋根上の積雪等による荷重に耐え得る、前記傾斜方向に沿った前記屋根パネルの平面図上の長さである許容値分の間隔をあけるとともに前記傾斜方向に対して直角に配置され、かつ、少なくとも前記傾斜方向に直角な前記小屋梁の位置を示す基準線を作成する基準線作成手段(II)と、この基準線作成手段(II)により作成される前記平面図上の前記基準線に沿って割り付けられる前記小屋梁に対応して、その両端に配置する前記梁受け金物の種類を決定する梁受け金物割付手段(III)とを具備してなる構成としている。
【0013】
なお、前記小屋梁の種類は、両端を壁に架ける大梁と、この大梁に少なくとも一端が架けられて両端の高さが同じ小梁とからなり、例えば、前記大梁は、両端の高さが同じ場合に屋根梁とし、両端の高さが違う場合に登り梁を含むB梁とする。そして、このB梁および前記小梁の納まりは、垂直納まりのみであり、また、前記屋根梁の納まりは、垂直納まり、または屋根面の勾配に沿った勾配納まりである。
【0014】
また、前記梁受け金物は、例えば、前記勾配納まり、または水平納まりの梁受け合板を介して壁や梁部材に固定されるものである。そして、前記B梁の下端側に対応する形状タイプAの梁受け金物と、前記B梁の上端側と前記屋根梁および前記小梁の端部で前記梁受け合板が前記勾配納まりの場合に対応するR・Lの区別がある形状タイプCの梁受け金物と、前記B梁の上端側と前記屋根梁および前記小梁の端部で前記梁受け合板が前記水平納まりの場合に対応する形状タイプBの梁受け金物と分けられている。
【0015】
そして、前記B梁の登り部分の水平方向長さが所定長さ未満では、梁断面よりサイズが1ランク下の前記形状タイプBの梁受け金物を前記B梁の下端側に使用する。
【0016】
また、前記形状タイプBの梁受け金物は、梁断面よりサイズが1ランク下のものを使用する。
【0017】
【作用】
先ず、形状記憶手段(I)は、平面図上の屋根の形状を記憶しており、その平面図上において、屋根パネルを支持する小屋梁の位置を決める基準線が作成される。そして、基準線作成手段(II)は、前記平面図上の屋根面に、その屋根面の傾斜方向に、前記屋根パネルがそれに敷設される屋根葺材および屋根上の積雪等による荷重に耐え得る、前記傾斜方向に沿った前記屋根パネルの平面図上の長さである許容値分の間隔をあけて、小屋梁の位置を示す基準線を作成する。さらに、梁受け金物割付手段(III)は、前記平面図上の前記基準線に沿って割り付けられる小屋梁の両端に配置する梁受け金物の種類を決定する。従って、小屋梁受け金物の割り付けが容易なものとなる。
また、基準線作成手段(II)が、平面図上の屋根面に、屋根面の傾斜方向に沿った屋根パネルの平面図上の長さである許容値分の間隔をあけて、基準線を作成するので、従来と異なり、基準線の作成において、屋根勾配上で屋根パネルを割り付けた後に、各屋根面の傾斜角と屋根パネルのサイズを元にして、平面図上で基準線を引くべき位置(小屋梁の位置)を算出する必要がなくなる。
したがって、屋根勾配上で屋根パネルを割り付ける作業が不要となり、平面図上のみで基準線を引くべき位置が決定されるので、従来に比べて、基準線の作成がより容易なものとなる。
また、基準線作成手段(II)が、屋根パネルがそれに敷設される屋根葺材および屋根上の積雪等による荷重に耐え得る長さである許容値分の間隔をあけて基準線を作成し、梁受け金物割付手段(III)が、基準線に沿って割り付けられる小屋梁の両端に配置する梁受け金物の種類を決定するので、屋根パネルが荷重を耐え得る最大の間隔で、小屋梁および該小屋梁の両端に位置する梁受け金物が配置されることになる。したがって、屋根面に比較的大きい屋根パネルが割り付けられることになる。
また、屋根面に比較的大きい屋根パネルが割り付けられるため、屋根面に割り付けられる屋根パネルの数が削減される。
【0018】
例えば、前記小屋梁のうち両端を壁に架ける大梁において、両端の高さが同じ屋根梁は、垂直納まり、または屋根面の勾配に沿った勾配納まりに設定される。また、前記大梁のうち両端の高さが違う登り梁を含むB梁は、垂直納まりのみに設定される。さらに、前記大梁に少なくとも一端が架けられて両端の高さが同じ小梁は、垂直納まりのみに設定される。
【0019】
また、前記梁受け金物は、例えば、勾配納まり、または水平納まりの梁受け合板を介して壁や梁部材に固定される。例えば、先ず、前記B梁の下端側に対応する形状タイプAの梁受け金物から割り出される。次に、前記B梁の上端側と前記屋根梁および前記小梁の端部で前記梁受け合板が勾配納まりの場合に対応する形状タイプCの梁受け金物が割り出される。この形状タイプCの梁受け金物には、屋根の流れ方向に対応した右下がりR型と左下がりのL型がある。さらに、前記B梁の上端側と前記屋根梁および前記小梁の端部で前記梁受け合板が水平納まりの場合に対応する形状タイプBの梁受け金物が割り出される。
【0020】
そして、前記B梁の下端側において、例えば、そのB梁の登り部分の水平方向長さが所定長さ未満では、梁断面よりサイズが1ランク下の前記形状タイプBの梁受け金物が使用される。
【0021】
また、前記形状タイプBの梁受け金物において、例えば、梁断面よりサイズが1ランク下のものが使用される。
【0022】
なお、前記[課題を解決するための手段]および[作用]の項において、図1に示す符号により本発明を説明したが、本発明が図1に示す構成に限定される趣旨でないことは勿論である。
【0023】
【実施例】
以下に、本発明に係る小屋梁受け金物割付装置の実施例を図1乃至図60に基づいて説明する。
【0024】
なお、この実施例の割付装置は、本発明の小屋梁受け金物割付装置を、コンピュータシステムにより構成されるCADシステムに応用したものであり、この実施例において、割付装置は、CADシステムの一部として機能するようになっている。そして、CADシステムの一部である割付装置は、前記CADシステムにより設計された屋根に、屋根パネルや小屋梁を割り付けるための母屋線(基準線)を作成するものである。また、前記CADシステムは、前記のように設計された屋根に前記母屋線(基準線)に基づいて屋根パネルや小屋梁およびその梁受け金物を割り付けるものである。
【0025】
ここで、前記割付装置を説明する前に、説明を容易にするため、図2乃至図4を参照して屋根の基本的な構造を説明する。図2は、複合寄棟屋根の屋根パネルPの配置例を示したものであり、図3および図4は、その屋根パネルPの接合部を支持する小屋梁Bの配置の一例を示したものである。
【0026】
先ず、図2に示す寄棟屋根は、各種形状の屋根パネルP,P,P,…を割り付けた複合タイプのものとなっており、その屋根パネルP,P,P,…の下方は、図3および図4に示すように、複数の壁(外壁1a、内壁1b)1,1,1,…により建物が構成されている。これら壁1,1,1,…のうちの耐力壁もしくは支持壁となるものについては、その上側縁が屋根の裏面まで達するように立ち上げられている。
【0027】
即ち、屋根の屋根面の傾斜方向と平行に配置される内壁1b,1b,1bは、その上端部が屋根裏面に沿うように三角形状に形成され(屋切パネル)、屋根面の傾斜方向と直角に配置される外壁1a,1a,1a,…は、その上端面が水平にされている。なお、耐力壁は、垂直荷重と水平荷重との両方を受けるものであり、支持壁は、主に垂直荷重を受けるものである。
【0028】
そして、これら壁1,1,1,…の上端部には、屋根を支持する小屋梁Bが架け渡されている。これら小屋梁Bのうち、両端を壁1,1にかける梁を大梁と称し、この大梁には、屋根梁2とB梁3の二種類がある。屋根梁2は、両端を壁1,1に水平に架け渡す梁であり、屋根面の傾斜方向に対して直角に配置されるものである。B梁3は、途中で折れ曲がるか、登り形状(斜めに傾斜した直線状)の梁であり、少なくとも一部が屋根面の傾斜方向に平行に配置されるものである。
【0029】
また、図6に示すように、B梁3のうちの曲がったB梁3aは、図5に示す小屋組に使われる陸梁5、束6、母屋7の役割を一つの梁で果たすものである。即ち、このB梁3aは、基本的に、屋根面の傾斜に沿って配置される勾配部3cと、屋根面の傾斜方向に対して直角に配置される水平部3dとが一体になることで曲がった(Bent)形状に形成された登り折れ梁のことである。この登り折れ梁3aを用いることにより、梁の部品点数を減らすことができるとともに、屋根裏に陸梁5が配置されなくなり、屋根裏の空間を大きくとることができる。
【0030】
なお、図7に示すように、屋根面の傾斜に沿って配置される直線状の登り梁3bも、B梁3の一種とする。
【0031】
そして、図3および図4に示すように、このようなB梁3、屋根梁2に少なくとも一端が架けられた梁を小梁4と称する。
【0032】
また、大梁(屋根梁2、B梁3)と小梁4との区別は、小屋梁Bの断面積(この実施例において、各小屋梁Bは、左右の厚みが略同じに形成され、上下の厚みを変えることにより耐力を調整している。)ではなく、小屋梁Bの両端部を支持するものにより決められるものとなっている。即ち、両端部が壁1,1に支持されているものだけが大梁(屋根梁2、B梁3)となり、梁の両端部の少なくとも一方が屋根梁2もしくはB梁3に支持されているものが小梁4となる。
【0033】
なお、図2に示したように、屋根パネルP,P,P,…により構成される屋根においては、一般の現場軸組の建物に形成される垂木に代わって、屋根パネルP,P,P,…の芯材(図示略)が屋根面を支持するようになっている。
【0034】
以上のような屋根パネルP,P,P,…を配置する際に、その屋根面の傾斜に沿って上下に接合される屋根パネルP,P,P,…の接合部には、必ず、その裏面に屋根パネルP,P,P,…の上下側縁を支持する小屋梁Bが配置されるようになっている。即ち、屋根パネルP,P,P,…の上下の接合部に沿って、屋根梁2、B梁(登り折れ梁)3aの水平部3dおよび小梁4が配置されている。
【0035】
次に、図8に示される割付装置の基本構成を参照して、小屋梁およびその梁受け金物の割付装置を説明する。
【0036】
図8に示す前記小屋梁およびその梁受け金物の割付装置を備えたCADシステムは、周知のように、中央演算処理ユニットや内部記憶装置となるRAMおよびROM等のメモリなどを備えた演算処理装置(コンピュータ)11と、ハードディスク、光磁気ディスク等からなる補助記憶装置12と、カラーディスプレイ等からなる表示装置13と、キーボード等からなる入力装置14と、マウス、タブレット、デジタイザー等からなるポインティングデバイス(座標位置入力装置)15と、プリンターおよびプロッター等からなる出力装置16とを基本的構成とするものである。
【0037】
補助記憶装置12には、住宅を構築するための各種部材の内部コードNo.、グラフィックデータ、形状データ、発注用製品コードNo.、各種部材の単価等がデータベースとして記憶されるとともに、CADシステム上で設計されたデータが記憶されている。また、補助記憶装置12は、CADシステムにより設計されたデータとして屋根の形状を示すデータを記憶する。
【0038】
なお、補助記憶装置12に記憶された屋根の形状のうち、割付装置で用いられる屋根の形状データは、図9以降に示すように、平面図上の屋根である。また、補助記憶装置12において、平面図上の屋根は、屋根の外周を示す外周線と、屋根の各屋根面を分割する棟線(棟を示す)、隅棟線(隅棟を示す)および谷隅線(谷隅を示す)と、屋根の傾斜する屋根面と外壁が接合する部分を示す外壁線と、その外壁線の水平な部分が含まれる水平な平面と屋根面との交差する部分を示す桁線とから構成されるものである。また、平面図上の屋根には、外壁以外の内壁(支持壁もしくは耐力壁)の位置を示す壁線も含まれる。
【0039】
さらに、補助記憶装置12には、屋根パネルの長さの許容値が、屋根の傾斜角、積雪量の異なる地域、重量の異なる屋根材の種類に対応したデータテーブルとして記憶されている。このデータテーブルに登録された値は、屋根パネルの強度に基づいて決められた屋根の傾斜方向に沿った屋根パネルの平面図上の長さ(許容値)と、屋根の外壁線上に配置される屋根パネルの上側縁と外壁線との平面図上の長さ(初回許容値)とを示すものである。
【0040】
そして、前記許容値もしくは初回許容値となる屋根パネルの平面図上の長さとは、屋根面に屋根パネルを配置した際の屋根パネルの上下側縁間の水平距離(三角形状の屋根パネルの場合は、例えば、頂点と底辺との水平距離)であり、実際の屋根パネルの長さより短いものである。なお、屋根パネルの平面図上の長さは、後述するモジュール単位となっている。
【0041】
また、前記データテーブルの値(許容値、初回許容値)は、屋根の傾斜角(勾配)の後述する種類(1/12、1/3、1/2、2/3、1/1)と、積雪量により分けられた地域(一般A、一般B、多雪A、多雪B、多雪C)と、屋根葺材の種類(鉄板、石綿板、瓦)とにより分けられている。屋根の傾斜角、積雪量の異なる地域、重量の異なる屋根葺材で分類された許容値は、前述のように屋根パネルの強度に基づいて決められたものであり、屋根の傾斜方向に沿った屋根パネルの平面図上の長さが、前記許容値以内の場合には、屋根パネルを屋根の傾斜に合わせた角度で配置し、かつ屋根パネルの上下側縁を梁によって支持した状態で、屋根葺材、屋根上の積雪等による荷重に充分に耐え得るようになっている。
【0042】
また、初回許容値については、桁線上に配置される屋根パネルが、桁線の部分で外壁の上端に支持される形態となるので、桁線の外壁に支持された屋根パネルの強度に基づいて決められたものであり、桁線から屋根パネル上側縁までの長さが前記初回許容値の範囲ならば充分な強度を保持できるようになっている。
【0043】
なお、前記データテーブルにおいて、屋根に雪止め(屋根から雪が滑り落ちることにより、雨樋等を傷つけるのを防止するものであり、結果的に屋根に溜る雪の量を増やすことになる)を設けた際の許容値もしくは初回許容値が設けられている。
【0044】
前記演算処理装置11は、周知の住宅用のCADシステムとしての機能を有するとともに、この演算処理装置11を用いて設計された屋根面に基準線を作成し、この基準線に基づいて、屋根面に小屋梁Bおよび屋根パネルPを配置する機能を有するとともに、小屋梁Bの両端にその梁受け金物を配置する機能を有する。
【0045】
なお、前記基準線は、少なくとも屋根面の傾斜方向に直角に配置された小屋梁(一般に母屋という)Bの位置を示すものなので、この実施例において、以下、母屋線と称する。また、母屋線には、屋根パネル同士の上下の接合部およびその接合部を支持する小屋梁との位置を示す相対母屋線と、屋根パネルの上下側縁の間を支持する小屋梁の位置を示す候補母屋線と、後述するように屋根に谷隅がある場合に設けられ、かつ屋根パネル同士の上下の接合部および接合部を支持する小屋梁の位置を示す絶対母屋線が設定されており、さらに、棟線も含まれている。
【0046】
そして、前記演算処理装置11は、前記補助記憶装置12から前記平面図上の屋根の形状を読み出し、その屋根の屋根面の傾斜方向に沿って前記補助記憶装置12から読み出した許容値もしくは製造される屋根パネルの長さの最大値毎に、相対母屋線を屋根面の傾斜方向と略直角な方向に沿って作成する機能を有する。また、演算処理装置11は、前記相対母屋線を前記最大値毎に作成した場合に、前記相対母屋線と重ならない位置に、屋根面の傾斜方向に沿って前記補助記憶装置12から読み出した許容値毎に、候補母屋線を屋根面の傾斜方向と略直角な方向に沿って作成する機能を有する。
【0047】
また、前記演算処理装置11は、平面図上の屋根において、二つの屋根面が谷状に接合された谷隅を示す谷隅線と、屋根の棟を示す棟線との交点がある場合に、その交点を基準点として認識する機能を有するとともに、その基準点に接すると共にその基準点より上方の部分を有する屋根面において、その屋根面の傾斜方向と直角に配置されると共に前記基準点を含み、かつ屋根パネルの上下の接合部およびその接合部に配置される梁の位置を示す絶対母屋線を作成する機能を有する。また、演算処理装置11は、平面図上の二つの前記谷隅線と前記棟線との交点を基準点として認識するとともに、平面図上の前記谷隅線と前記棟線と前記隅棟線との交点を基準点として認識する機能を有する。
【0048】
また、前記演算処理装置11は、平面図上の屋根において、前記谷隅線と外周線との交点もしくは前記谷隅線と相対母屋線との交点を補助点として認識し、前記絶対母屋線が作成された屋根面において、前記補助点の位置に対応して屋根面の傾斜方向に沿った補助線を作成し、前記絶対母屋線を前記基準点から前記補助線と絶対母屋線との交点までに限定する機能を有する。また、演算処理装置11は、絶対母屋線の長さと予め決められた比較値とを比較して、屋根面の絶対母屋線の長さが比較値より長いかどうか判定し、絶対母屋線の長さが比較値より長い場合に、前述のように絶対母屋線を限定する機能を有する。また、演算処理装置11は、平面図上の屋根において、絶対母屋線と前記棟線の延長線が交差する場合に、前記絶対母屋線を前記基準点から絶対母屋線と前記延長線との交点までに限定する機能を有する。
【0049】
ここで、この実施例の割付装置による小屋梁およびその梁受け金物の割付方法を説明する前に、前記CADシステム上での屋根の設計に際し、予め決められた規則について説明する。この規則は、予め形成された前記パネルにより構築される建物の設計を容易とするともに、設計された建物の強度を、予め設定された基準以上のものとするために設けられたものである。
【0050】
1、平面図上において基準長さ単位を用いる。
【0051】
まず、この実施例の前記CADシステムにおいては、建物を設計するに際して、平面図上における基準長さ単位(モジュール)で設計されるものとなっている。そして、最低の単位としては、1/4もしくは1/8モジュールのものを用いている。なお、モジュールは、建物を設計する上で、基本的な長さを1単位としたことにより、1モジュールが最低の単位とならずに、1/4もしくは1/8モジュールが最低の単位となっている。
【0052】
したがって、壁、床、天井等の縦横の長さは、基本的に、前記1/4もしくは1/8モジュールの整数倍となるように設計される。したがって、前記壁、床、天井等を前記モジュール単位で設計するとともに、壁、床、天井等を構成する壁パネル、床パネル、天井パネル等を、前記モジュール単位で設計すること、即ち、各パネルの形状を前記モジュール単位で規格化することにより、パネルから構築される建物の設計を容易なものとすることができるようになっている。
【0053】
なお、パネル同士やパネルと他の部材との接合部の取り合いに勝ち負けがある場合には、パネルのサイズは、前記モジュール単位から前記勝ち負けの分だけずれた形状となる。また、建物の設計は、必ずしも前記モジュール単位で行う必要はなく、敷地の条件などによりモジュール単位では効率のよい建物設計が行えない場合は、特注のパネルや、建築現場においてモジュールからずれた部分を製作することにより対応することができる。
【0054】
そして、屋根を設計する際に、屋根面および屋根パネルの縦横のサイズを前記モジュール単位にした場合には、屋根が天井や床に対して傾斜して屋根面からなることにより、屋根と床および天井との設計にずれができてしまい、床や天井に対応して屋根を設計することが困難になってしまうので、平面図上に投影された屋根をモジュール単位で設計するものとした。平面図上に投影された屋根をモジュール単位で設計することにより、従来のように各屋根面の勾配を有する屋根面毎の断面図等により、屋根パネルの割り付けを決める必要がなくなり、屋根の平面図一枚から屋根パネルの割り付けを決定することが可能となる。
【0055】
なお、平面図上の屋根パネルの上下側縁を示す線は、屋根パネルの下面側の上下側縁とする。また、前述のように平面図上の長さをモジュール単位とすることにより、平面上のモジュール単位の屋根パネルの長さと、実際の屋根パネルの長さとは異なることになり、屋根パネルは壁パネル等の規格から外れることになるが、後述するように屋根面の傾斜角度を規格化することにより、屋根パネルを規格化することができるようになっている。
【0056】
2、屋根の屋根面の傾斜角度を規格化する。
【0057】
屋根勾配は、1/12、1/3、1/2、2/3、1/1の5種類とされている。また、屋根の形状が切妻として扱われるものについては、前記屋根勾配の全てを用いることができるが、屋根の形状が寄棟として扱われるものについては、1/2および2/3の勾配のみを用いることができることになっている。また、寄棟屋根においては、寄棟屋根の全ての屋根面を同一の勾配のものとする。
【0058】
3、屋根の軒の出を規格化する。
【0059】
外壁線から延出する屋根部分の長さ(軒の出)は、前記1/4モジュール単位(一部1/8モジュール単位も含む)に、1/4、1/2、3/4、7/8、1モジュールに設定するものとする。しかし、勾配が1/1のものについては、前記7/8および1モジュール単位を使用しないものとする。
【0060】
なお、これらの規則は、設計および施工を容易とするために設けたものであり、この実施例の割付装置において、前記規則からずれた屋根面においても基準線を作成することが可能である。しかし、前記規則からずれた場合には、設計する際に強度を再計算したり、実際に建物を建築する際に、規格外の屋根パネルを用いたりする必要があり、設計および施工の生産性を低下させる可能性がある。
【0061】
次に、以上の規則に基づいて母屋線を作成した平面図上の屋根への小屋梁Bの割り付けについて説明する。ここで、母屋線とは、前述の通り、相対母屋線、候補母屋線、絶対母屋線、棟線をいう。
【0062】
1)B梁の配置位置について例示する。図9は単純寄棟の場合のB梁の配置を示すもので、21は耐力壁線、22は屋根面、23は母屋線、24はB梁である。図10は入母屋の場合のB梁の配置を示すもので、同じく、21は耐力壁線、22は屋根面で、25はB梁である。
【0063】
このようにB梁の配置条件は、以下の通りである。耐力壁線・支持壁線(図9および図10は耐力壁線のみ示しており、支持壁線はない。)で囲まれる閉領域内の母屋線直下位置(単純寄棟の図9のB梁24参照)および、妻壁直下位置(入母屋の図10のB梁25参照)に配置する。B梁の間隔が母屋の最大長を越えないように配置する。
【0064】
そして、B梁の配置ルールは、以下の通りである。棟線を母屋線の一種として扱う。B梁の始・終点は、耐力壁線・支持壁線に支持されなければならない。B梁の納まりは「垂直」のみである。屋根梁・母屋・耐力壁線・支持壁線と重なる位置には配置しない。B梁同士での交差はない。始終点高さが同じB梁は存在しない。B梁の配置は、母屋の最大長を考慮して行う。
【0065】
2)屋根梁の配置位置について説明する。図11は寄棟の場合の屋根梁の配置を示すもので、21は耐力壁線、22は屋根面、23は母屋線、26は屋根梁である。図12は切妻の場合の屋根梁の配置を示すもので、同じく、21は耐力壁線、22は屋根面、23は母屋線、26は屋根梁である。図13は入母屋の場合の屋根梁の配置を示すもので、同じく、21は耐力壁線、22は屋根面で、27は屋根梁である。
【0066】
このように屋根梁の配置条件は、以下の通りである。耐力壁線・支持壁線(図11乃至図13は耐力壁線のみ示しており、支持壁線はない。)で囲まれる閉領域内の母屋線直下位置(寄棟の図11、切妻の図12の屋根梁26参照)および、妻壁直下位置(入母屋の図13の屋根梁27参照)に配置する。屋根梁の間隔が母屋の最大長を越えないように配置する。
【0067】
そして、屋根梁の配置ルールは、以下の通りである。棟線を母屋線の一種として扱う。屋根梁の始・終点は、必ず耐力壁線・支持壁線に支持されなければならない。屋根梁の納まりは、屋根面の勾配によって「垂直」と「勾配なり」を使い分ける。屋根梁は、B梁・母屋・耐力壁線・支持壁線と重なってはならない。屋根梁同士での交差はない。屋根梁の始終点高さは同じである。屋根梁の配置は、母屋の最大長を考慮して行う。
【0068】
3)母屋(小梁)の配置位置について説明する。図14は寄棟の場合の母屋の配置を示すもので、21は耐力壁線、22は屋根面、23は母屋線、28は母屋である。図15は入母屋の場合の母屋の配置を示すもので、同じく、21は耐力壁線、22は屋根面で、24はB梁、29は母屋である。
【0069】
このように母屋の配置条件は、以下の通りである。耐力壁線・支持壁線(図14および図15は耐力壁線のみ示しており、支持壁線はない。)で囲まれる閉領域内の母屋線直下位置(寄棟の図14の母屋28参照)および、妻壁直下位置(入母屋の図15の母屋29参照)に配置する。ただし、大梁(B梁、屋根梁)を跨いでの配置はない。
【0070】
そして、母屋の配置ルールは、以下の通りである。棟線を母屋線の一種として扱う。母屋の端部は、必ずB梁・屋根梁・耐力壁線・支持壁線に支持されていなければならない。ただし、両端点が耐力壁線・支持壁線によって支持されることはない。母屋の納まりは「垂直」のみである。母屋は、B梁・屋根梁・耐力壁線・支持壁線と重なってはならない。母屋同士の交差はない。母屋の始終点高さは同じである。
【0071】
次に、図16のフローチャートを参照して、割付装置による小屋梁Bの割付方法を説明する。なお、この処理では、母屋線、妻壁、耐力壁線、支持壁線、屋根面、積雪区域値を基に梁部材を配置する。
【0072】
先ず、ステップS1で、積雪区域値より母屋の最大長を求める。即ち、前記補助記憶装置12には、母屋の最大長が、図17に示したデータテーブル(積雪区域値と母屋の最大長の対応表)として記憶されており、そのデータテーブルから積雪区域値(一般A・B、多雪A、多雪B、多雪C)に対応する母屋の最大長(3モジュール、2.5モジュール、2モジュール、1.5モジュール)を選択して読み出す。
【0073】
続いて、ステップS2で、配置閉領域を取得する。ここで、この配置閉領域の取得方法について説明する。a.耐力壁線、支持壁線で囲まれる領域からまず原点に近くて、かつ最も小さい領域を取得する。b.全体から取得した領域を削除する。このa,bの処理を全体領域がなくなるまで行うと、図22に示す▲1▼▲2▼▲3▼▲4▼の順に領域が取得できる。なお、図22において、実線が耐力壁線、点線が支持壁線を示している。
【0074】
続いて、ステップS3で、大梁(B梁、屋根梁)の配置方向を求める。即ち、前記補助記憶装置12には、大梁の配置方向が、図18に示したデータテーブル(大梁の配置方向を求める条件)として記憶されている。その条件は、平面図上において、図18の通り、a.配置領域でx,y方向いずれかので、母屋線の数の多い方を大梁の架け方向(配置方向)とする。b.母屋線の数がx,y方向、同じ場合はスパンの長い方を大梁の架け方向(配置方向)とする。c.母屋線の数がx,y方向同じ場合でスパンも同じ場合は配置領域内の隅棟線が交差する棟線の方向を大梁の架け方向(配置方向)とする。d.a〜cまでの方法で決定できなかった場合、大梁の架け方向(配置方向)をxとする。
【0075】
続いて、ステップS4で、大梁を母屋線、妻壁に沿って配置する。この大梁を母屋線、妻壁に沿って配置するについては、例えば、図19に示すように行う。即ち、図19において、31は稜線、32は壁線、33は母屋(小梁)、34,35は大梁(34は屋根梁、35はB梁)であり、前記大梁の配置方向を求める条件(図18参照)に従った上で、左右中央部の領域に母屋線(棟線を含む)に沿った3本の屋根梁34,34,34を平行に配置するとともに、左右両側部の領域に母屋線に沿った2本のB梁35,35を平行にそれぞれ配置している。
【0076】
続いて、ステップS5で、大梁を母屋の最大長を越えないように配置する。この大梁を母屋の最大長を越えないように配置するについては、前記積雪区域値と母屋の最大長の対応表(図17参照)に従って、例えば、図20に示すように行う。即ち、図20において、同じく、31は稜線、32は壁線、33は母屋(小梁)、34,35は大梁(34は屋根梁、35はB梁)で、さらに、36はB梁であり、例えば、図19の配置が一般A・B区域で母屋の最大長が3モジュールであった場合と比較して、多雪C区域で母屋の最大長が1.5モジュールである場合には、図20のように、さらに、棟線の延長線上に沿って左右両側部の領域にB梁36,36をそれぞれ配置する。
【0077】
続いて、ステップS6で、小梁を母屋線、妻壁に沿って配置する。この小梁を母屋線、妻壁に沿って配置するについては、例えば、図21に示すように行う。即ち、図21において、同じく、31は稜線、32は壁線、34,35は大梁(34は屋根梁、35,36はB梁)で、37は母屋(小梁)であり、例えば、図20の大梁の配置において、左右両側部それぞれの領域の3本のB梁35,36,35の間に、2本の母屋(小梁)37,37をそれぞれ配置する。
【0078】
以上の大梁および小梁の配置は残りの領域がなくなるまで行うものであり、即ち、次のステップS7において、前記配置閉領域の取得方法(図22参照)に従って取得する領域がまだ有る場合には、前記ステップS2の処理に戻って以上の処理を繰り返し、また、残りの領域がなくなった場合には、処理を終了する。なお、梁部材の配置は、屋根面開口部を意識しないものとする。
【0079】
次に、図23のフローチャートを参照して、割付装置による大梁(B梁、屋根梁)の割付方法を説明する。なお、この処理では、前記図16のフローチャートのステップS4の具体的内容を行うものであり、即ち、大梁を配置方向に配置閉領域内の母屋線、妻壁に沿って配置する。
【0080】
先ず、ステップS11で、配置閉領域内に入っている母屋線、妻壁を検索する。この配置領域に入っている母屋線、妻壁については、例えば、図24に示すように、実線で示した壁線と、点線で示した母屋線との関係の場合、少なくとも一部が領域内に入っているもの、即ち、▲1▼▲2▼▲4▼の母屋線をいう。
【0081】
このような検索は母屋線、妻壁が領域内に見つからなくなるまで行うものであり、即ち、次のステップS12において、母屋線、妻壁がまだ有る場合には、さらに、次のステップS13に進み、また、母屋線、妻壁が見つからなくなった場合には、処理を終了する。続いて、ステップS13では、母屋線、妻壁の従属軸を調べてから、次のステップS14において、前記大梁の配置方向を求める条件(図18参照)に従った大梁の配置方向と母屋線、妻壁の方向が等しい場合には、前記ステップS11に戻って以上の処理を繰り返し、また、大梁の配置方向と母屋線、妻壁の方向が等しくない場合には、次のステップS15に進む。
【0082】
続いて、ステップS15では、母屋線、妻壁を通り、配置方向に配置閉領域を遮る線分を求める。この母屋線、妻壁を通り、配置方向に配置領域を遮る線分については、例えば、図25(a)に示すように、実線で囲まれた配置領域と、点線で示した母屋線との関係の場合に比較して、図25(b)に示すように、母屋線を通り、配置領域を遮る横方向の太線で示した梁部材のような線分をいう。
【0083】
そして、次のステップS16では、その線分の始点、終点の屋根上の高さを求める。即ち、前記補助記憶装置12に記憶されたデータベースから予め入力された屋根勾配等に対応する各点の高さを読み出す。続いて、次のステップS17において、始点、終点の高さが違う場合には、ステップS18に進み、また、始点、終点の高さが同じ場合には、ステップS19に進む。即ち、母屋線、妻壁を通り、配置方向に配置領域を遮る線分の始点、終点の高さの相違によりB梁、屋根梁を区別するものであり、B梁になるケースは、線分の始終点の高さが屋根面上で異なる場合であり、屋根梁になるケースは、線分の始終点の高さが屋根面上で同じ場合である。
【0084】
図26はB梁になるケースを例示したもので、41は壁線、42は稜線、43,44,45,46,47はB梁であり、左側部の領域に2本の横方向のB梁43,43を配置し、右上側部に棟部を含む2本の横方向のB梁44,45を配置し、さらに、右下側部に棟部を含む3本の縦方向のB梁46,47,46を配置している。このようにB梁43,44,45,46,47は、始終点の高さが屋根面上で異なっている。
【0085】
図27は屋根梁になるケースを例示したもので、同じく、41は壁線、42は稜線で、48は屋根梁であり、左右中央部の領域に棟部を含む3本の横方向の屋根梁48,48,48を配置している。このように屋根梁48は、始終点の高さが屋根面上で同じである。
【0086】
そして、前記ステップS18では、B梁を前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録してから、前記ステップS11に戻って以上の処理を繰り返す。また、前記ステップS19では、同じく、屋根梁を前記補助記憶装置12のデータベースに登録してから、前記ステップS11に戻って以上の処理を繰り返す。
【0087】
次に、図28のフローチャートを参照して、割付装置によるB梁のデータベース(D/B)への登録を説明する。なお、この処理では、前記図23のフローチャートのステップS18の具体的内容を行うものであり、即ち、B梁位置座標、屋根面を基にB梁を配置する。
【0088】
先ず、ステップS21で、B梁の高い方の端点を基にした線分を求める。このB梁の高い方の端点を基にした線分は、例えば、図29のようにして求める。即ち、図29において、51は稜線、52は壁線、53は線分であり、このように壁線52側のB梁座標位置が高い方の点を基にした線分53を求める。
【0089】
続いて、ステップS22で、その線分と屋根面との交点を求める。この線分と屋根面との交点は、例えば、図31のようにして求める。即ち、図31において、同じく、51は稜線、52は壁線、53はB梁座標位置が高い方の点を基にした線分で、54が交点であり、このようにB梁座標位置が高い方の点を基にした線分53と稜線51で示される屋根面との交点54を求める。
【0090】
そして、次のステップS23において、その交点がなしの場合には、ステップS24に進み、交点がある場合には、ステップS27に進む。
【0091】
先ず、交点がない場合のステップS24では、そのB梁位置座標、始点と終点の高さを前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録する。続いて、ステップS25で、納まりを設定する(垂直納まり)。即ち、B梁の納まりは、図30に示すように、垂直納まりのみであり、その「垂直納まり」を設定する。続いて、ステップS26で、屋根面IDを求めて、設定してから、処理を終了する。この屋根面IDは、前記補助記憶装置12に予め記憶されており、前記のように登録されたB梁(登り折れ梁)に対応する情報を読み出して登録する。
【0092】
また、交点がある場合のステップS27では、その交点が端点にあるか調べる。そして、次のステップS28において、交点が端点にある場合には、ステップS29に進み、交点が端点以外にあるときには、ステップS32に進む。
【0093】
先ず、交点が端点にある場合のステップS29では、そのB梁位置座標、始点と終点の高さを前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録する。この交点が線分の端点にあるときとは、図33(a)に示すように、線分55の端点が交点54となっている場合であり、このような場合は、図33(b)に示すような登り梁56を配置する。続いて、ステップS30で、納まりを設定(垂直納まり)してから、次のステップS31で、屋根面IDを求めて、設定してから、処理を終了する。
【0094】
また、交点が端点以外にあるときのステップS32では、屋根面の勾配を求める。この屋根面の勾配は、前記補助記憶装置12に予め記憶されており、入力データに基づいて読み出す。続いて、ステップS33で、その屋根面の勾配から結合桁の高さを求める。この結合桁は、図30に示すように、垂直納まりのB梁とこれに直交する屋根面の勾配との間に介装する断面三角形の桁部材のことであり、前記補助記憶装置12に前記屋根面の勾配と関連付けて予め記憶されている。
【0095】
続いて、ステップS34で、B梁の高い方の端点から結合桁分引いた高さを基にした線分を求める。引き続いて、ステップS35で、その線分と屋根との交点を求める。このような交点が端点以外にあるときとは、図32(a)に示すように、線分53が稜線51で示される屋根面との交点54を持っている場合であり、このような場合は、図32(b)に示すような登り折れ梁57を配置する。
【0096】
続いて、ステップS36で、B梁位置座標、始点と終点の高さ、交点の位置、高さを屈折点の位置座標として前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録する。続いて、ステップS37で、交点(屈折点)の位置、高さ、納まり(垂直納まり)を同様にデータベースに登録する。そして、次のステップS31で、屋根面IDを求めて、同様にデータベースに登録してから、処理を終了する。
【0097】
次に、図34のフローチャートを参照して、割付装置による屋根梁のデータベース(D/B)への登録を説明する。なお、この処理では、前記図23のフローチャートのステップS19の具体的内容を行うものであり、即ち、屋根梁位置座標、始終点の高さ、屋根面を基に屋根梁をデータベース(D/B)に登録する。
【0098】
先ず、ステップS41で、屋根梁位置座標を前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録する。続いて、ステップS42で、屋根面の勾配を求める。この屋根面の勾配は、前述の通り、前記補助記憶装置12に予め記憶されている。続いて、ステップS43で、屋根面の工法を求める。この屋根面の工法も、前記補助記憶装置12に予め記憶されている。引き続き、ステップS44で、その求めた屋根面の工法と屋根面の勾配より納まりを求める。
【0099】
そして、次のステップS45において、納まりが垂直の場合には、ステップS46に進み、また、棟稜線と同じ位置座標の場合は、ステップS51に進む。
【0100】
先ず、納まりが垂直の場合のステップS46では、その納まり(垂直納まり)を前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録する。続いて、ステップS47で、屋根面の勾配より結合桁の高さを求める。この結合桁は、垂直納まりの屋根梁とこれに直交する屋根面の勾配との間に介装する断面三角形の桁部材のことであり、前述と同様、前記補助記憶装置12に前記屋根面の勾配と関連付けて予め記憶されている。
【0101】
続いて、ステップS48で、屋根梁の端点から結合桁分引いた高さを屋根梁の始終点の高さとする。引き続いて、ステップS49で、その屋根梁始点、終点の高さを前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録してから、処理を終了する。
【0102】
また、棟稜線と同じ位置座標の場合のステップS51では、その納まり(勾配納まり)を前記補助記憶装置12のデータベースに登録する。即ち、図35に示すように、棟稜線と同じ位置座標の場合は、勾配納まりであり、その「勾配納まり」を登録する。続いて、ステップS52で、屋根梁始点、終点の高さを同様にデータベースに登録してから、処理を終了する。
【0103】
なお、図36は屋根梁の納まりの区別のデータテーブル(屋根種別、屋根勾配の対応表)を示すもので、このように切妻扱いで勾配2/3、1/1、寄棟扱いで勾配1/2、2/3の場合が、「垂直納まり」で、切妻扱いで勾配1/12、1/3、1/2の場合が、「勾配納まり」である。
【0104】
次に、図37のフローチャートを参照して、割付装置による大梁(B梁、屋根梁)を母屋の最大長を越えないようにデータベース(D/B)に登録する仕方を説明する。なお、この処理では、前記図16のフローチャートのステップS5の具体的内容を行うものであり、即ち、配置領域、配置方向、大梁の位置座標、母屋の最大長、屋根面を基にB梁、屋根梁をデータベース(D/B)に登録する。
【0105】
先ず、ステップS61で、配置閉領域内に含まれる大梁を求める。この大梁は、例えば、図38のようにして求める。即ち、図38において、61は稜線、62は壁線、63はB梁であり、このようにして、例えば、A区画に含まれる2本のB梁63,63を求める。
【0106】
そして、次のステップS62において、大梁が有る場合には、次のステップS63に進み、また、大梁がない場合には、処理を終了する。続いて、ステップS63では、カレントの大梁と次の大梁の間隔を求める。即ち、例えば、前記図38と同様の図39に示すように、A区画において、B梁63,63の配置間隔lを調べる。
【0107】
そして、次のステップS64において、その間隔が母屋の最大長(前記図17参照)以下の場合には、前記ステップS61に戻って以上の処理を繰り返し、また、間隔が母屋の最大長を越えている場合には、次のステップS65に進む。
【0108】
続いて、ステップS65では、その間隔と母屋の最大長により配置間隔を求める。そして、次のステップS66において、その間隔が母屋の最大長を越えている場合には、次のステップS67に進み、また、間隔が母屋の最大長以下の場合には、処理を終了する。
【0109】
続いて、ステップS67では、カレントの大梁の位置から次の大梁方向に配置間隔分移動した点を求める。そのカレントの大梁の位置から次の大梁方向に配置間隔分移動した点は、例えば、図40に示すようにして求める。即ち、図40において、64はカレントの梁、65は次の梁、lは配置間隔、Aは求めた点であり、このようにして、カレントの梁64から次の梁65の方向へ配置間隔l分だけ移動した点Aを求める。
【0110】
続いて、ステップS68で、その求めた点を通り、配置方向に配置領域を遮る線分を求める(前記図25参照)。そして、次のステップS69では、その線分の始点と終点の高さを求める。即ち、前記補助記憶装置12に記憶されたデータベースから予め入力された屋根勾配等に対応する各点の高さを読み出す。
【0111】
続いて、次のステップS70において、始点と終点の高さが違う場合には、ステップS71に進み、また、始点と終点の高さが同じ場合には、ステップS72に進む。即ち、求めた点を通り、配置方向に配置領域を遮る線分の始点と終点の高さの相違によりB梁、屋根梁を区別するものであり、B梁になるケースは、線分の始終点の高さが屋根面上で異なる場合(前記図26参照)であり、屋根梁になるケースは、線分の始終点の高さが屋根面上で同じ場合(前記図27参照)である。
【0112】
そして、前記ステップS71では、B梁を前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録してから、前記ステップS65に戻って以上の処理を繰り返す。なお、B梁のデータベースへの登録は、前記図28のフローチャートに従って行う。また、前記ステップS72では、同じく、屋根梁を前記補助記憶装置12のデータベースに登録してから、前記ステップS65に戻って以上の処理を繰り返す。なお、屋根梁のデータベースへの登録は、前記図34のフローチャートに従って行う。
【0113】
ところで、図41は配置間隔が母屋の最大スパンを越えいているとき、母屋の最大スパンを越えないように配置する仕方を例示したもので、このようにして、例えば、A区画において、B梁63,63の配置間隔が母屋の最大スパン(前記図17参照)を越えているときは、その間に母屋の最大スパンを越えないようにさらにB梁66を配置する。
【0114】
次に、図42および図43のフローチャートを参照して、割付装置による母屋(小梁)を母屋線に沿ってデータベース(D/B)に登録する仕方を説明する。なお、この処理では、前記図16のフローチャートのステップS6の具体的内容を行うものであり、即ち、母屋(小梁)を配置閉領域内の母屋線、または妻壁線に沿って、小梁配置方向に配置する。
【0115】
先ず、ステップS81(なお、ステップS92までは図42のフローチャート)で、配置領域内の母屋線、妻壁を検索する。この配置領域内の母屋線、妻壁は、例えば、図44に示すようにして検索する。即ち、図44において、実線で囲まれた部分が配置領域A、点線が母屋線であり、この図の場合、▲1▼▲2▼▲3▼の順に母屋線が見つかったとする。
【0116】
そして、次のステップS82において、母屋線、または妻壁がまだ有る場合には、さらに、次のステップS83に進み、また、母屋線、妻壁が見つからなくなった場合には、処理を終了する(図43のフローチャート参照)。
【0117】
続いて、ステップS83では、母屋線、妻壁の従属軸を調べる。この検索した母屋線、または妻壁の従属軸は、例えば、図45のようにして調べる。即ち、図45において、前記図44と同じく、実線で囲まれた部分が配置領域A、点線が母屋線で、矢印が小梁配置方向を示しており、この図の場合、▲2▼が母屋配置候補線分となる。
【0118】
そして、次のステップS84において、小梁配置方向と母屋線、妻壁の方向が違う場合には、前記ステップS81に戻って以上の処理を繰り返し、また、小梁配置方向と母屋線、妻壁の方向が等しい場合には、次のステップS85に進む。
【0119】
続いて、ステップS85では、母屋線、または妻壁と大梁の交点を求める。この母屋線、または妻壁と大梁の交点は、例えば、図46のようにして求める。即ち、図46において、71は配置領域A、72は母屋線、73は大梁、74は交点であり、このようにして、例えば、1本の母屋線72と平行する3本の大梁73,73,73との交点74,74,74を求める。
【0120】
引き続いて、ステップS86では、その交点の中に母屋線、または妻壁の始点が入っているか調べる。図47(a),(b)は母屋線、または妻壁の端点が交点に含まれていないケースを示すもので、前記図46と同様、71は配置領域A、72は母屋線、73は大梁である。
【0121】
そして、次のステップS87において、交点の中に母屋線、または妻壁の始点が入っていなかった場合には、ステップS88に進み、また、交点の中に母屋線、または妻壁の始点が入っていた場合には、ステップS89に進む。
【0122】
先ず、ステップS88では、母屋線、または妻壁の始点を交点に加えてから、前記ステップS81に戻って以上の処理を繰り返す。また、ステップS89では、交点の中に母屋線、または妻壁の終点が入っているか調べる(図47(a),(b)参照)。
【0123】
そして、次のステップS90において、交点の中に母屋線、または妻壁の終点が入っていなかった場合には、ステップS91に進み、また、交点の中に母屋線、または妻壁の終点が入っていた場合には、ステップS92に進む。
【0124】
先ず、ステップS91では、母屋線、または妻壁の終点を交点に加えてから、前記ステップS81に戻って以上の処理を繰り返す。また、ステップS92では、交点を昇順に並び替える。
【0125】
そして、次のステップS101(以下、図43のフローチャート)において、交点がある場合には、次のステップS102に進み、交点がない場合には、処理を終了する。
【0126】
続いて、ステップS102で、カレントの交点と次の交点を母屋の端点とする。即ち、例えば、図48(a),(b)に示すように、前記図46と同様の配置領域A71、母屋線72、大梁73、交点74の関係において、カレントの交点74と次の交点74を母屋(小梁)75,75の端点とする。
【0127】
そして、次のステップS103において、母屋(小梁)の長さが455mm(例えば、1/4モジュール)以下の場合には、前記ステップS101に戻って以上の処理を繰り返し、母屋(小梁)の長さが455mmを越える場合には、次のステップS104に進む。
【0128】
続いて、ステップS104で、カレントの交点と次の交点を母屋(小梁)の端点として前記補助記憶装置12のデータベース(D/B)に登録する。続いて、ステップS105で、屋根面の勾配を求める。この屋根面の勾配は、前述の通り、前記補助記憶装置12に予め記憶されている。続いて、ステップS106で、屋根面の勾配から結合桁の高さを求める。この結合桁は、垂直納まりの小屋梁とこれに直交する屋根面の勾配との間に介装する断面三角形の桁部材のことであり、前述と同様、前記補助記憶装置12に前記屋根面の勾配と関連付けて予め記憶されている。
【0129】
引き続いて、ステップS107で、母屋(小梁)の端点から結合桁分引いた高さを母屋(小梁)の始終点の高さとして前記補助記憶装置12のデータベースに登録する。そして、次のステップS108では、納まり(垂直納まり)を同様にデータベースに登録してから(母屋(小梁)の納まりは「垂直」のみ)、前記ステップS101に戻って以上の処理を繰り返す。
【0130】
以上に説明したようにして屋根面に小屋梁Bを割り付けることにより、例えば、図2に示した複合寄棟屋根の設計において、図3および図4に示したように、大梁2,2,2,…,3,3,3,…(屋根梁2、B梁3(登り折れ梁3a、登り梁3b))と小梁4,4,4,…を効率よく自動的に割り付けることができる。そして、このような小屋梁Bによって、図2に示したように、同じく効率よく自動的に割り付けられた適切な形状とサイズによる屋根パネルP,P,P,…の接合部および中間部を支持することができる。
【0131】
次に、このように母屋線に沿って決定された小屋梁Bの両端に配置する梁受け金物の割り付けについて説明する。始めに、図49のフローチャートを参照して、小屋梁を含む梁材の両端に梁受け金物を配置する処理について説明する。即ち、この処理では、屋根梁、マグサ、B梁などの荷重が掛かる材料の両端に、梁受け金物を配置する。
【0132】
先ず、ステップS111で、木製屋根梁、母屋(小梁)、B梁の両端に梁受け金物を配置する。続いて、ステップS112で、他の梁材としてのマグサの両端に梁受け金物を配置する。
【0133】
即ち、マグサの場合は、次のステップS113で、小壁領域のマグサ配置状況をチェックする。続いて、ステップS114において、マグサ両端に方立てが無い場合には、次のステップS115に進み、また、両端に方立てが有る場合には、梁受け金物を配置せずに処理を終了する。
【0134】
そして、ステップS115において、マグサ両端が仕切壁であって、そのマグサ両端間のスパンが910mm(1モジュール)以下の場合には、次のステップS116に進み、また、マグサ両端が仕切壁では無くて、そのマグサ両端間のスパンが910mmを越える場合には、梁受け金物を配置せずに処理を終了する。続いて、ステップS116では、マグサ両端に梁受け金物を配置してから、前記ステップS114に戻って以上の処理を繰り返す。
【0135】
次に、梁受け金物について説明する。図50は梁受け金物を例示したもので、(a)には、上側縁を水平とした梁受け金物80aを示し、(b)には、上側縁を斜めとした梁受け金物80bを示している。
【0136】
即ち、図50(a)において、梁受け金物80aは、基板部81の上側縁に裏側への水平折り曲げ片82aを形成して、この基板部81の前面に梁受け部83を接合一体化して備えている。この梁受け部83は、接合面部84、底面部85、左右の側辺部86,86からなり、底面部85の手前に下方折り曲げ片87を有している。
【0137】
また、図50(b)において、梁受け金物80bは、基板部81bの上側縁に裏側への斜め折り曲げ片82bを形成して、この基板部81bの前面に、前記と同様の接合面部84、底面部85、側辺部86,86、下方折り曲げ片87を有する梁受け部83を接合一体化して備えている。なお、斜め折り曲げ片82bの傾斜角度は、屋根勾配に合わせて各種用意される。
【0138】
このように梁受け金物としては、上側縁を水平折り曲げ片82aとした梁受け金物80aと、上側縁を斜め折り曲げ片82bとした梁受け金物80bとに大別されている。そして、上側縁を水平折り曲げ片82aとした梁受け金物80aは、さらに、2つの形状タイプに分けられており、上側縁を斜め折り曲げ片82bとした梁受け金物80bも、さらに、2つの形状タイプに分けられている。
【0139】
即ち、上側縁を水平折り曲げ片82aとした梁受け金物80aは、図51(A)に示す形状タイプAと、図51(B)に示す形状タイプBとに分けられる。図51(A)に示す形状タイプAの梁受け金物は、サイズ:HCと呼ばれる1サイズだけのものである。図51(B)に示す形状タイプBの梁受け金物は、サイズ:NA〜NJと呼ばれる10サイズのものがある。
【0140】
また、上側縁を斜め折り曲げ片82bとした梁受け金物80bは、形状タイプCと呼ばれて、図52(L)に示すL型と、図52(R)に示すR型とに分けられる。即ち、形状タイプCの梁受け金物は、サイズ:NA〜NJと呼ばれる10サイズのもののそれぞれにおいて、図52(L)に示すように、屋根勾配に沿った斜めの上側縁が左下がりのL型と、図52(R)に示すように、屋根勾配に沿った斜めの上側縁が右下がりのR型との2種類に分けられるとともに、屋根勾配が異なる1/2、2/3、1/1勾配の3種類にさらに分けられている。
【0141】
なお、サイズ記号の2文字目のアルファベットは、梁受け金物の断面高さを表すものである。即ち、NA〜NJにおいて、A=断面高さ90mmで、以下、B、C、D、E、F、G、H、I、Jのように、次の文字毎に30mmずつ上がる。
【0142】
以上のように形状タイプおよびサイズが異なる梁受け金物の配置は、前述したようにして既に配置(割り付け)済みの屋根梁、母屋(小梁)、B梁に対して行う(前記図49のフローチャートのステップS111参照)。図53は梁受け金物の配置位置を例示したもので、(a)は壁90に梁材91を配置した状態の平面図、(b)はその側面図を示しており、梁材91の位置データから、図53(a)に示すように、梁受け金物の配置位置92、図53(b)に示すように、梁受け金物配置高さ93を求める。この梁受け金物配置高さ93は、梁材91の配置高さ94からその梁断面高さ95分だけ下げた位置とする。
【0143】
次に、梁受け金物の選択について説明する。図54は梁受け金物を割り付ける順序を図表として示したもので、その▲1▼▲2▼▲3▼の順序にしたがって割り付ける。即ち、▲1▼B梁下端の梁受合板は、壁天端より30mm上りで金物はHCを使用する。但し、B梁登り長さが1M(910mm)未満では、梁断面より1ランク下の金物を使用する。▲2▼B梁上端及び屋根梁・母屋の端部で梁受合板が勾配納まりの場合は、同ランクでかつR・Lのある金物を使用する。▲3▼B梁上端及び屋根梁・母屋の端部で梁受合板が水平納まりの場合は、壁天端より30mm下りで、梁断面より1ランク下の金物を使用する。
【0144】
つまり、▲1▼のように、先ず、形状タイプAの梁受け金物を選択してから(但し、形状タイプBの場合もある)、▲2▼のように、次いで、形状タイプCの梁受け金物を選択して、▲3▼のように、最後に、形状タイプBの梁受け金物を選択する。
【0145】
そして、「形状タイプA」および「形状タイプC」の梁受け金物は梁材の断面高さと等しい物を選ぶが、「形状タイプB」の梁受け金物は、B梁の下端部で、梁の登り長さが1モジュール未満の時、または、梁が垂直納まりで配置されている時のいずれかを満たす時に、サイズが1ランク下の梁受け金物を選択する。
【0146】
なお、梁材のサイズ記号のアルファベット(2文字目)も、梁受け金物と同様のサイズ記号を意味するものであり、1ランク下とは、例えば、梁材が?Dなら梁受け金物は?C、梁材が?Eなら梁受け金物は?Dの材料を意味する。
【0147】
次に、各種梁材端部の取り合いについて説明する。先ず、図55はB梁と屋根梁および小梁を例示したもので、(a)は登り長さ1モジュール以上の登り梁101、(b)は同じく登り長さ1モジュール以上の登り折れ梁102、(c)は登り長さ1モジュール未満の登り折れ梁103、(d)は屋根梁104および小梁105をそれぞれ示している。
【0148】
即ち、図55(a)に示すように、登り梁101は、下端部の下側を平坦面106にして、上端部の下側も切欠による平坦面107としている。同じく図55(b)および(c)に示すように、登り折れ梁102,103も、その傾斜部の下端部下側を平坦面106としており、折れ曲がり部に補強合板108,108をそれぞれ接合している。このようなB梁において、その登り長さとは、図示のように、傾斜部分の水平方向長さのことである。また、図55(d)に示すように、屋根梁104および小梁105は、水平に配置される。
【0149】
このような各種の小屋梁において、図55(a)に示す登り梁101と図55(b)に示す登り折れ梁102は、いずれも登り長さが1モジュール以上のもので、その下端は、図56に示すようにして壁に支持される。即ち、図56(a),(b)は登り長さ1モジュール以上のB梁下端111の架け方を例示したもので、壁112の天端には断面三角形の結合桁113が設けられており、この壁112に天端から30mm上りで水平納まりの補強合板114を介して前記形状タイプAの梁受け金物115を固定している。なお、30mm上りとするのは、結合桁113に合わせるためである。
【0150】
このように、形状タイプAの梁受け金物115(記号HC)にB梁下端111を接着および釘止めにより固定している。なお、B梁下端111が小壁に架かる場合は、梁受材を設けておく。また、参考までに、B梁断面は、BD,BE,BF,BG,BH,BI,BJの7サイズがあり、これに対応する梁受け金物は、HCの1サイズのみである。
【0151】
また、前記図55(c)に示す登り折れ梁103は、登り長さが1モジュール未満のもので、その下端は、図57に示すようにして壁に支持される。即ち、図57(a),(b)は登り長さ1モジュール未満のB梁下端121の架け方を例示したもので、前記図56の場合と同様、壁122の天端には断面三角形の結合桁123が設けられており、この壁122に天端から30mm上りで水平納まりの補強合板124を介して前記形状タイプBの梁受け金物125を固定している。なお、この場合も、30mm上りとするのは、結合桁123に合わせるためである。
【0152】
このように、形状タイプBの梁受け金物125(記号NC〜NI)にB梁下端121を接着および釘止めにより固定している。なお、B梁下端121が小壁に架かる場合は、梁受材を設けておく。また、参考までに、B梁断面は、BD,BE,BF,BG,BH,BI,BJの7サイズがあり、これに対応してサイズが1ランク下となるNC,ND,NE,NF,NG,NH,NIの梁受け金物がそれぞれ用意される。
【0153】
そして、前記図55(a)に示す登り梁101と図55(b)に示す登り折れ梁102および図55(c)に示す登り折れ梁103は、その上端が、図58に示すようにして壁に支持される。即ち、図58(a),(b),(c),(d),(e)はB梁上端131,132,133,134,135の架け方をそれぞれ例示したものである。
【0154】
図58(a),(b),(c),(d)は梁受け合板が水平納まりの場合の態様をそれぞれ示すものである。先ず、図58(a)に示すように、壁(屋切パネル)136aの棟部の梁配置位置から30mm下りで水平納まりの補強合板137aを介して前記形状タイプBの梁受け金物141を固定している。
【0155】
また、図58(b)に示すように、壁(屋切パネル等)136bの隅棟部の天端から30mm下りで水平納まりの補強合板137bおよび梁受材138bを介して前記形状タイプBの梁受け金物142を固定している。また、図58(c)に示すように、壁136cの天端から30mm下りで水平納まりの補強合板137cおよび梁受材138cを介して前記形状タイプBの梁受け金物143を固定している。
【0156】
また、図58(d)に示すように、壁(小屋パネル等)136d(または、屋切パネル146の場合もある。)の梁配置位置(屋切・小屋パネル139下端)から30mm下りで水平納まりの補強合板137dおよび梁受材138dを介して前記形状タイプBの梁受け金物144を固定している。なお、以上の図58(a),(b),(c),(d)の場合において、30mm下りとするのは、梁断面よりサイズが1ランク下の梁受け金物141,142,143,144を使用するためである。
【0157】
このように、形状タイプBの梁受け金物141,142,143,144(記号NC〜NI)にB梁上端131,132,133,134を接着および釘止めによりそれぞれ固定している。なお、参考までに、B梁断面は、BD,BE,BF,BG,BH,BI,BJの7サイズがあり、これに対応してサイズが1ランク下となるNC,ND,NE,NF,NG,NH,NIの梁受け金物がそれぞれ用意される。
【0158】
また、図58(e)は梁受け合板が勾配納まりの場合を示すもので、図示のように、壁(屋切パネル等)136eの傾斜部に勾配納まりの補強合板137eを介して前記形状タイプCの梁受け金物145を固定している。この場合、勾配の左下がり、右下がりに合わせてL型・R型のいずれかの梁受け金物145を使用する。
【0159】
このように、形状タイプCの梁受け金物145(記号NDL〜NJL,NDR〜NJR)にB梁上端135を接着および釘止めにより固定している。なお、参考までに、B梁断面は、BD,BE,BF,BG,BH,BI,BJの7サイズがあり、これに対応して同サイズで形状が左右対称となるNDL,NEL,NFL,NGL,NHL,NIL,NJL,NDR,NER,NFR,NGR,NHR,NIR,NJRの梁受け金物がそれぞれ用意される。
【0160】
さらに、前記図55(d)に示す屋根梁104および小梁105は、その両端が、前記B梁の上端と同じく前記図58(a),(b),(c),(d)と同様に支持されることに加えて、図59に示すようにして壁に支持される。即ち、図59(a),(b),(c)は、前記図58(a),(b),(c),(d)と同様の端部の架け方の他に、屋根梁・小梁端部151,152,153の架け方をそれぞれ例示したものである。
【0161】
図59(a)は梁受け合板が水平納まりの場合を示すもので、屋根梁・小梁端部151は、前記図58(a),(b),(c),(d)と同様の端部の架け方に加えて、図示のように、B梁(登り折れ梁)155の折れ部に30mm下りで水平納まりに接合された補強合板156に前記形状タイプBの梁受け金物161を固定している。なお、この場合も、30mm下りとするのは、梁断面よりサイズが1ランク下の梁受け金物161を使用するためである。
【0162】
このように、形状タイプBの梁受け金物161(記号NC〜NI)に屋根梁・小梁端部151(この場合は小梁端部)を接着および釘止めにより固定している。なお、参考までに、小梁断面は、WB,WC,WDの3サイズがあり、これに対応してサイズが1ランク下となるNA,NB,NCの梁受け金物がそれぞれ用意される。また、屋根梁断面は、WB,WC,WD,WE,WF,WG,WH,WI,WJの9サイズがあり、これに対応してサイズが1ランク下となるNA,NB,NC,ND,NE,NF,NG,NH,NIの梁受け金物がそれぞれ用意される。
【0163】
また、図59(b),(c)は梁受け合板が勾配納まりの場合の態様をそれぞれ示すものである。先ず、図59(b)に示すように、B梁157の傾斜部(登り部)に勾配納まりの補強合板158を介して前記形状タイプCの梁受け金物162を固定している。この場合、勾配の左下がり、右下がりに合わせてL型・R型のいずれかの梁受け金物162を使用する。
【0164】
また、図59(c)に示すように、壁(屋切パネル等)165の傾斜部に勾配納まりの補強合板166を介して前記形状タイプCの梁受け金物163を固定している。この場合も、勾配の左下がり、右下がりに合わせてL型・R型のいずれかの梁受け金物166を使用する。
【0165】
このように、形状タイプCの梁受け金物162,163(記号NAL〜NJL,NAR〜NJR)に屋根梁・小梁端部152,153(図59(b)の場合は小梁端部)を接着および釘止めによりそれぞれ固定している。なお、参考までに、屋根梁・小梁断面は、WA,WB,WC,WD,WE,WF,WG,WH,WI,WJの10サイズがあり、これに対応して同サイズで形状が左右対称となるNAL,NBL,NCL,NDL,NEL,NFL,NGL,NHL,NIL,NJL,NAR,NBR,NCR,NDR,NER,NFR,NGR,NHR,NIR,NJRの梁受け金物がそれぞれ用意される。
【0166】
次に、以上のような各種形状タイプおよびサイズを有する梁受け金物の小屋梁両端への割り付けについて、図60のフローチャートを参照しながら説明する。なお、この処理では、前記図49のフローチャートのステップS111の具体的内容を行うものであり、即ち、梁受け金物の形状タイプA、B、Cを選択する。
【0167】
先ず、ステップS121において、B梁の下端側である場合には、ステップS122に進み、また、B梁の下端側ではない場合には、ステップS124に進む。そして、B梁の下端側である場合のステップS122では、そのB梁の登り長さが1モジュール以上である場合には、ステップS123に進み、また、B梁の登り長さが1モジュール未満である場合には、前記ステップS124に進む。さらに、ステップS123で、形状タイプAを選択してから、前記ステップS122に戻って以上の処理を繰り返す。
【0168】
また、B梁の下端側ではない場合のステップS124では、その梁の直上屋根裏面を検索してから、次のステップS125に進む。そして、ステップS125において、その梁の線分平行軸方向と直上屋根の流れ方向が異なる方向であって、棟線、隅棟線、谷棟線の直下ではなく、かつ、その梁と屋根裏面迄の距離が(0<距離<50)の範囲内である場合には、ステップS126に進み、また、梁の線分平行軸方向と直上屋根の流れ方向が同じ方向であって、棟線、隅棟線、谷棟線の直下であり、かつ、その梁と屋根裏面迄の距離が(0<距離<50)の範囲外である場合には、ステップS128に進む。
【0169】
即ち、梁の線分平行軸方向と直上屋根の流れ方向が異なる方向であって、棟線、隅棟線、谷棟線の直下ではなく、かつ、その梁と屋根裏面迄の距離が(0<距離<50)の範囲内である場合のステップS126では、屋根の流れ方向によりR・Lを判定して、次のステップS127で、形状タイプCを選択してから、前記ステップS125に戻って以上の処理を繰り返す。
【0170】
また、梁の線分平行軸方向と直上屋根の流れ方向が同じ方向であって、棟線、隅棟線、谷棟線の直下であり、かつ、その梁と屋根裏面迄の距離が(0<距離<50)の範囲外である場合のステップS128では、形状タイプBを選択してから、処理を終了する。
【0171】
以上において、前述した通り、「形状タイプA」および「形状タイプC」の梁受け金物は梁材の断面高さと等しい物を選ぶ。また、「形状タイプB」の梁受け金物については、B梁の下端部で、梁の登り長さが1モジュール未満の時、または、梁が垂直納まりで配置されている時のいずれかを満たす時に、1ランク下の梁受け金物を選択する。
【0172】
以上の通り、CADシステム上において、屋根に割り付けられる小屋梁、その梁受け金物および屋根パネルを適切に選択できるため、前記補助記憶装置12に記憶された部材としての小屋梁、梁受け金物および屋根パネルのデータから、割り付けられた小屋梁、梁受け金物および屋根パネルの発注用製品コードNo.や単価を検索することにより、屋根の部分の見積書や小屋梁、梁受け金物および屋根パネルの発注書を作成することが可能となる。なお、屋根パネルは平面図上で割り当てられるが、平面図上の屋根パネルの形状と屋根の勾配から対応する形状の実際の屋根パネルが選択される。
【0173】
そして、以上のような構成の割付装置によれば、演算処理装置11(基準線作成手段)が、平面図上の屋根面に、補助記憶装置12から読み出した許容値もしくは製造される屋根パネルの長さの最大値毎に、相対母屋線を作成し、また、許容値毎に、候補母屋線を作成するので、傾斜した屋根面からなる屋根へ小屋梁および屋根パネルを配置する際の基準となる母屋線(前記相対母屋線および前記候補母屋線)を、平面図上において、屋根の強度と、屋根の傾斜方向の長さと屋根パネルの長さとの関係とを考慮して作成することができる。
すなわち、従来と異なり、母屋線の作成において、屋根勾配上で屋根パネルを割り付けた後に、各屋根面の傾斜角と屋根パネルのサイズを元にして、平面図上で母屋線を引くべき位置(小屋梁の位置)を算出する必要がなくなるので、屋根勾配上で屋根パネルを割り付ける作業が不要となり、平面図上のみで母屋線を引くべき位置を決定できる。したがって、従来に比べて、より容易に母屋線を作成できる。
また、その作成された相対母屋線および候補母屋線に基づいて、小屋梁および屋根パネルを効率よく割り付けることができる。したがって、屋根の強度を保証しながら平面図上で効率よく小屋梁および屋根パネルを割り付けることが可能となり、従来のように屋根勾配上で屋根パネルの割り付けを考えた場合に比較して、容易に小屋梁および屋根パネルの割り付けを行うことができる。
また、演算処理装置11(基準線作成手段、梁受け金物割付手段)が、屋根パネルがそれに敷設される屋根葺材および屋根上の積雪等による荷重に耐え得る長さである許容値分の間隔をあけて母屋線を作成し、この母屋線に沿って割り付けられる小屋梁の両端に配置する梁受け金物の種類を決定するので、屋根パネルが荷重を耐え得る最大の間隔で、小屋梁および該小屋梁の両端に位置する梁受け金物を配置できる。したがって、屋根面に比較的大きい屋根パネルを割り付けることができる。
【0174】
また、谷隅を持つ形状の複雑な屋根においても、前記絶対母屋線を作成して、屋根面の全体もしくは一部を上下に分割して屋根パネルの割り付けを行うことにより、屋根のうちの形状の複雑な屋根面を絶対母屋線により簡単な形状の屋根面に置き換えて、容易に屋根パネルの割り付けを行うことができる。さらに、絶対母屋線の長さを棟線の延長線もしくは前記補助線で限定することにより、屋根パネルを容易に割り付けられるようにするとともに、比較的大きい屋根パネルを優先的に割り付けることが可能となる。
【0175】
そして、屋根面に比較的大きい屋根パネルを割り付けられることから、屋根パネルの生産現場において、生産効率の悪い小さな屋根パネルの生産を削減し、生産効率の良い大きな屋根パネルの割合を高めることができるので、屋根パネルの生産効率を上げることができる。また、比較的大きい屋根パネルが割り付けられることにより、屋根面に割り付けられる屋根パネルの数を削減することが可能となり、建築現場における屋根パネルの接合作業を省力化することができる。
【0176】
以上のことから、この実施例の割付装置によれば、屋根パネルの製造から屋根の施工における生産効率を向上させることができるので、住宅の製造コストを低減することができる。
【0177】
なお、以上の実施例においては、各種タイプの屋根について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の複雑なタイプの屋根であっても適用可能である。また、パネルや小屋梁、その梁受け金物の構成等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0178】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る小屋梁受け金物割付装置によれば、形状記憶手段から読み出された平面図上の屋根面に、その屋根面の傾斜方向に、屋根パネルがそれに敷設される屋根葺材および屋根上の積雪等による荷重に耐え得る、前記傾斜方向に沿った前記屋根パネルの平面図上の長さである許容値分の間隔をあけて、基準線作成手段により作成した基準線に沿って割り付けられる小屋梁に対応して、その両端に配置する梁受け金物の種類を梁受け金物割付手段により決定するため、屋根面に配置する屋根パネルの接合部や中間部を支持する小屋梁の補強用の梁受け金物の割り付けを効率よく自動的に行うことができる。
また、基準線作成手段が、平面図上の屋根面に、屋根面の傾斜方向に沿った屋根パネルの平面図上の長さである許容値分の間隔をあけて、基準線を作成するので、屋根勾配上で屋根パネルを割り付ける作業が不要となり、平面図上のみで基準線を引くべき位置を決定できる。したがって、従来に比べて、より容易に基準線を作成できる。
また、基準線作成手段が、屋根パネルがそれに敷設される屋根葺材および屋根上の積雪等による荷重に耐え得る長さである許容値分の間隔をあけて、基準線を作成し、小屋梁受け金物割付手段が、基準線に沿って割り付けられる小屋梁の両端に配置する梁受け金物の種類を決定するので、屋根パネルが荷重を耐え得る最大の間隔で、小屋梁および該小屋梁の両端に位置する梁受け金物が配置されることになる。したがって、屋根面に比較的大きい屋根パネルが割り付けられることになる。
そして、屋根面に比較的大きい屋根パネルを割り付けられることから、屋根パネルの生産現場において、生産効率の悪い小さな屋根パネルの生産を削減し、生産効率の良い大きな屋根パネルの割合を高めることができるので、屋根パネルの生産効率を上げることができる。また、比較的大きい屋根パネルが割り付けられることにより、屋根面に割り付けられる屋根パネルの数を削減することが可能となり、建築現場における屋根パネルの接合作業を省力化することができる。
以上のことから、屋根パネルの製造から屋根の施工における生産効率を向上させることができるので、住宅の製造コストを低減することができる。
【0179】
なお、請求項2記載のように、小屋梁をB梁と屋根梁と小梁とに分類してその納まりを区別することで、配置箇所の相違に梁受け金物を対応させることができる。
【0180】
そして、請求項3記載のように、梁受け金物を形状タイプA,B,Cに分けて、さらに、形状タイプCの梁受け金物を屋根の流れ方向に対応した右下がりR型と左下がりのL型に分けることで、仕様の相違に合わせて梁受け金物を適切に割り付けることができる。
【0181】
また、請求項4記載や請求項5記載のように、梁断面よりサイズが1ランク下の梁受け金物を使用することで、梁受け金物の取付位置を上下にずらした場合における小屋梁との取り合いを適切にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小屋梁受け金物割付装置の基本構成を説明するためのブロック図である。
【図2】屋根の一例を示す斜視図である。
【図3】図2の屋根を支持する小屋梁を示す斜視図である。
【図4】同じく小屋梁を示す平面図である。
【図5】小屋組みに使用する梁の構成例を示す側面図である。
【図6】B梁のうちの曲がり梁(登り折れ梁)を示す側面図である。
【図7】B梁のうちの登り梁を示す側面図である。
【図8】本発明の小屋梁受け金物割付装置の基本構成を示すブロック図である。
【図9】小屋梁の配置例を示すもので、単純寄棟の場合のB梁の配置を示す平面図である。
【図10】入母屋の場合のB梁の配置を示す平面図である。
【図11】寄棟の場合の屋根梁の配置を示す平面図である。
【図12】切妻の場合の屋根梁の配置を示す平面図である。
【図13】入母屋の場合の屋根梁の配置を示す平面図である。
【図14】寄棟の場合の母屋の配置を示す平面図である。
【図15】入母屋の場合の母屋の配置を示す平面図である。
【図16】割付装置による小屋梁の配置を説明するフローチャートである。
【図17】積雪区域値より母屋の最大長を求めるデータテーブルを示す図表である。
【図18】大梁の配置方向を求める条件を示す図表である。
【図19】大梁を母屋線、妻壁に沿って配置する例を示す平面図である。
【図20】大梁を母屋の最大長を越えないように配置する例を示す平面図である。
【図21】小梁を母屋線、妻壁に沿って配置する例を示す平面図である。
【図22】配置閉領域の取得方法を説明する平面図である。
【図23】割付装置による大梁の配置を説明するフローチャートである。
【図24】配置領域に入っている母屋線、妻壁の例を示す平面図である。
【図25】母屋線、妻壁を通り、配置方向に配置領域を遮る線分を説明するもので、(a)は遮る線分が無い場合の平面図、(b)は遮る線分が有る場合の平面図である。
【図26】B梁になるケースを示す平面図である。
【図27】屋根梁になるケースを示す平面図である。
【図28】割付装置によるB梁をデータベースに登録する処理を説明するフローチャートである。
【図29】B梁位置座標の高い方の点を基にした線分を求める例を示す側面図である。
【図30】納まりの設定(垂直納まり)を示す側面図である。
【図31】線分と屋根面の交点を求める例を示す側面図である。
【図32】交点が線分の端点以外にあるときを示すもので、(a)は交点の位置を示す側面図、(b)は登り折れ梁の配置を示す側面図である。
【図33】交点が線分の端点にあるときを示すもので、(a)は交点の位置を示す側面図、(b)は登り梁の配置を示す側面図である。
【図34】割付装置による屋根梁をデータベースに登録する処理を説明するフローチャートである。
【図35】勾配納まりを示す側面図である。
【図36】納まりの区別のデータテーブルを示す図表である。
【図37】割付装置による大梁を母屋の最大長を越えないようにデータベースに登録する処理を説明するフローチャートである。
【図38】区画に含まれる大梁を求める例を示す平面図である。
【図39】区画において、配置間隔を調べる例を示す平面図である。
【図40】カレントの大梁から次の大梁方向への配置間隔分移動した点を求める例を示す平面図である。
【図41】区画において、配置間隔が母屋の最大スパンを越えているとき、母屋の最大スパンを越えないように配置する例を示す平面図である。
【図42】割付装置による母屋を母屋線に沿ってデータベースに登録する処理を説明するフローチャートである。
【図43】同じく母屋を母屋線に沿ってデータベースに登録する処理を説明するフローチャートである。
【図44】配置領域内の母屋線、妻壁を検索する例を示す平面図である。
【図45】検索した母屋線、または妻壁の従属軸を調べる例を示す平面図である。
【図46】母屋線、または妻壁と大梁の交点を求める例を示す平面図である。
【図47】母屋線、または妻壁の端点が交点に含まれていないケースを示すもので、(a)大梁が横方向の場合の平面図、(b)は大梁が縦方向の場合の平面図である。
【図48】カレントの交点と次の交点を母屋の端点とする例を示すもので、(a)は始めの母屋の配置を示す平面図、(b)は次の母屋の配置を示す平面図である。
【図49】本発明の小屋梁受け金物割付装置による梁受け金物を配置する処理を説明するフローチャートである。
【図50】梁受け金物を例示したもので、(a)は上側縁を水平とした梁受け金物の斜視図、(b)は上側縁を斜めとした梁受け金物の斜視図である。
【図51】上側縁と水平とした梁受け金物の異なる形状タイプを示すもので、(A)は形状タイプAの梁受け金物の正面図、(B)は形状タイプBの梁受け金物の正面図である。
【図52】上側縁を斜めとした梁受け金物の異なる型を示すもので、(L)は形状タイプCで左下がりのL型の梁受け金物の正面図、(R)は同じく形状タイプCで右下がりのR型の梁受け金物の正面図である。
【図53】梁受け金物の配置位置を例示したもので、(a)は壁に梁材を配置した状態の平面図、(b)は同じく壁に梁材を配置した状態の側面図である。
【図54】本発明の小屋梁受け金物割付装置による梁受け金物を割り付ける順序を示す図表である。
【図55】B梁と屋根梁および小梁を例示したもので、(a)は登り長さ1モジュール以上の登り梁の側面図、(b)は同じく登り長さ1モジュール以上の登り折れ梁の側面図、(c)は登り長さ1モジュール未満の登り折れ梁の側面図、(d)は屋根梁および小梁の側面図である。
【図56】登り長さ1モジュール以上のB梁下端の架け方を例示したもので、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図57】登り長さ1モジュール未満のB梁下端の架け方を例示したもので、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図58】B梁上端の架け方を例示したもので、(a),(b),(c),(d)は梁受け合板が水平納まりの場合の態様をそれぞれ示す各正面図、(e)は梁受け合板が勾配納まりの場合を示す正面図である。
【図59】屋根梁および小梁の端部の架け方を例示したもので、(a)は梁受け合板が水平納まりの場合を示す正面図、(b),(c)は梁受け合板が勾配納まりの場合の態様をそれぞれ示す各正面図である。
【図60】本発明の小屋梁受け金物割付装置による梁受け金物の形状を選択する処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
B 小屋梁
P 屋根パネル
1 壁
2 屋根梁
3 B梁
3a 登り折れ梁
3b 登り梁
4 小梁
5 陸梁
6 束
7 母屋
11 演算処理装置(基準線作成手段(II)、梁受け金物割付手段(III))
12 補助記憶装置(形状記憶手段(I))
21 耐力壁線
22 屋根面
23 母屋線
24,25 B梁
26,27 屋根梁
28,29 母屋(小梁)
31 稜線
32 壁線
33 母屋
34 屋根梁
35,36 B梁
37 母屋(小梁)
41 壁線
42 稜線
43,44,45,46,47 B梁
48 屋根梁
51 稜線
52 壁線
53,55 線分
54 交点
56 登り梁
57 登り折れ梁
61 稜線
62 壁線
63,66 B梁
64 カレントの梁
65 次の梁
71 配置領域
72 母屋線
73 大梁
74 交点
75 母屋(小梁)
80a,80b 梁受け金物
81a,81b 基板部
82a 水平折り曲げ片
82b 斜め折り曲げ片
83 梁受け部
90 壁
91 梁材
92 梁受け金物の配置位置
93 梁受け金物配置高さ
94 梁材の配置高さ
95 梁断面高さ
101 登り梁
102,103 登り折れ梁
104 屋根梁
105 小梁
111 B梁下端
112 壁
113 結合桁
114 補強合板
115 梁受け金物(形状タイプA)
121 B梁下端
122 壁
123 結合桁
124 補強合板
125 梁受け金物(形状タイプB)
131,132,133,134,135 B梁上端
136a,136b,136c,136d,136e 壁
137a,137b,137c,137d,137e 補強合板
138b,138c,138d 梁受材
139 屋切・小屋パネル
141,142,143,144 梁受け金物(形状タイプB)
145 梁受け金物(形状タイプC)
146 屋切パネル
151,152,153 屋根梁・小梁端部
155 B梁(登り折れ梁)
156 補強合板
157 B梁
158 補強合板
161 梁受け金物(形状タイプB)
162,163 梁受け金物(形状タイプC)
165 壁
166 補強合板
Claims (5)
- 屋根パネルを敷き詰めることにより形成され、かつ、傾斜した屋根面から形成される屋根を設計するに際し、その設計すべき屋根の屋根面上に配置される屋根パネルを支持する小屋梁の両端に配置される梁受け金物を割り付ける小屋梁受け金物割付装置であって、
予め入力された平面図上の屋根の形状を記憶する形状記憶手段と、
この形状記憶手段に記憶された前記平面図上の屋根の屋根面に、その屋根面の傾斜方向に沿って、前記屋根パネルがそれに敷設される屋根葺材および屋根上の積雪等による荷重に耐え得る、前記傾斜方向に沿った前記屋根パネルの平面図上の長さである許容値分の間隔をあけるとともに前記傾斜方向に対して直角に配置され、かつ、少なくとも前記傾斜方向に直角な前記小屋梁の位置を示す基準線を作成する基準線作成手段と、
この基準線作成手段により作成される前記平面図上の前記基準線に沿って割り付けられる前記小屋梁に対応して、その両端に配置する前記梁受け金物の種類を決定する梁受け金物割付手段とを具備してなることを特徴とする小屋梁受け金物割付装置。 - 前記小屋梁の種類は、両端を壁に架ける大梁と、この大梁に少なくとも一端が架けられて両端の高さが同じ小梁とからなり、
前記大梁は、両端の高さが同じ場合に屋根梁とし、両端の高さが違う場合に登り梁を含むB梁とし、
このB梁および前記小梁の納まりは、垂直納まりのみであり、
前記屋根梁の納まりは、垂直納まり、または屋根面の勾配に沿った勾配納まりであることを特徴とする請求項1記載の小屋梁受け金物割付装置。 - 前記梁受け金物は、前記勾配納まり、または水平納まりの梁受け合板を介して壁や梁部材に固定されるもので、
前記B梁の下端側に対応する形状タイプAの梁受け金物と、
前記B梁の上端側と前記屋根梁および前記小梁の端部で前記梁受け合板が前記勾配納まりの場合に対応するR・Lの区別がある形状タイプCの梁受け金物と、前記B梁の上端側と前記屋根梁および前記小梁の端部で前記梁受け合板が前記水平納まりの場合に対応する形状タイプBの梁受け金物と分けられていることを特徴とする請求項2記載の小屋梁受け金物割付装置。 - 前記B梁の登り部分の水平方向長さが所定長さ未満では、梁断面よりサイズが1ランク下の前記形状タイプBの梁受け金物を前記B梁の下端側に使用することを特徴とする請求項3記載の小屋梁受け金物割付装置。
- 前記形状タイプBの梁受け金物は、梁断面よりサイズが1ランク下のものを使用することを特徴とする請求項3記載の小屋梁受け金物割付装置。
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