JP3737335B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸収性物品に関し、更に詳しくは生理用ナプキン、おりものシート、使い捨ておむつ等として特に好適に用いられる吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
消臭機能、抗菌機能、温熱機能等の各種機能を有する機能性材料を生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品に含有させて、該吸収性物品に各種機能を付与することが知られている。機能性材料は、その多くが黒色、褐色、黄色等の有色である。従って、そのような有色の機能性材料を吸収性物品に含有させると、使用者に、衛生的ではない、古ぼけて見える等のマイナスの印象を与え易く、外観的な問題があった。
【0003】
従って、本発明は、外観の印象が良好な吸収性物品を提供することを目的とする。
また本発明は、有色の機能性材料の隠蔽性が高い吸収性物品を提供することを目的とする。
更に本発明は、前記機能性材料の脱落を防止し得る吸収性物品を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液透過性の表面層、液不透過性の裏面層及び両層間に介在された液保持性の吸収層を有する吸収性物品において、
前記吸収層が、前記吸収性物品に所定の機能を付与する有色の機能性材料を含む吸収部と、該吸収部の上面又は下面に位置する着色層とを有しており、
前記着色層は、前記吸収性物品を前記表面層側又は前記裏面層側からみたときに、前記機能性材料の色を減殺する程度に且つ前記着色層の色が視認可能な程度に所定の色に着色されている吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の一実施形態の生理用ナプキンの部分破断斜視図が示されており、図2には、図1に示す生理用ナプキンにおける吸収体のII−II線断面図が示されており、図3には、図1に示す生理用ナプキンにおける吸収体のIII −III 線断面図が示されている。
【0006】
図1及び図2に示す生理用ナプキン1は、縦長の形状をしており、液透過性の表面層を構成するトップシート2、液不透過性の裏面層を構成するバックシート3及びトップシート2とバックシート3との間に介在された液保持性の吸収層としての吸収体4を有している。トップシート2及びバックシート3は、吸収体4の周縁から外方に延出しており、延出した部分において両シート2,3が所定の接合手段によって接合されて、吸収体4を挟持している。
【0007】
バックシート3の外面には、ナプキン1を着用者の着衣に固定するための粘着剤層(図示せず)が形成されている。この粘着剤層は、剥離紙(図示せず)によって被覆されており、ナプキン1の使用時まで保護されている。トップシート2としては、各種不織布やこれに穿孔を施したもの、及び穿孔フィルム等が用いられ、本実施形態においては、穿孔された不織布が用いられている。バックシートとしては、熱可塑性樹脂からなり、透湿性を有するか又は有さないフィルム等が用いられる。また、粘着剤層及び剥離紙としては、従来のナプキンに用いられているものと同様のものを用いることができる。
【0008】
吸収体4は、図2に示すように、左右両側部が重なり合うようにC字状に三つ折りされた吸収部としての吸収シート4a、及び該吸収シート4aの上下面の各全面を被覆する着色層としての着色シート4bとを有している。吸収シート4aと同様に、着色シート4bも左右両側部が重なり合うようにC字状に三つ折りされている。図3に示すように、吸収シート4aの前後端は、対向する着色シート4b同士が所定の接合手段によって袋状に接合されることで封止されている。このように、吸収シート4aは、その全体が着色シート4bによって被覆されており、外部に露出している部位は存在していない。
【0009】
吸収体4とトップシート2との間には、該吸収体4の上面全域を覆うように中間層としての遮蔽シート5が配されている。
【0010】
而して、本実施形態のナプキン1においては、吸収体4における吸収シート4aが、繊維材料、高吸収性ポリマーの粒子及び機能性材料の粒子を含有している。吸収シート4aは、前記繊維材料からなるシートにおける該繊維材料間に前記高吸収性ポリマーの粒子及び前記機能性材料の粒子が三次元状に分散配置されて構成されている。更に詳しくは、前記機能性材料の粒子は、前記高吸収性ポリマーの粒子を介して前記繊維材料に結合固定された構造をなしている。これによって、前記高吸収性ポリマーの粒子及び前記機能性材料の粒子の脱落が効果的に防止される。このような構造の吸収シート4aは、例えば本出願人の先の出願に係る国際公開WO00/04938の第3頁5行〜第6頁12行に詳述されている。
【0011】
前記機能性材料は、ナプキン1に所定の機能を付与するものである。該機能としては、例えば消臭・脱臭機能、抗菌機能、芳香機能、吸水保持機能、温熱機能等があり、ナプキン1の要求性能等に応じて適切な機能性材料が用いられる。
【0012】
前記機能性材料は黒色、褐色、黄色等の有色を呈している。本明細書において有色とは白色以外の色を呈していることをいい、有彩色及び無彩色の双方を包含する。そのような色を呈する機能性材料としては、消臭・脱臭に用いられる黒色系の活性炭粒子、温熱に用いられる黒色ないし褐色系の鉄粉等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本実施形態においては、前記機能性材料として、黒色系の活性炭粒子が用いられており、該活性炭粒子によって吸収シート4aは白地に黒点が散在した外観を呈している。
【0013】
吸収シート4aの上下面を覆う着色シート4bは、所定の色、本実施形態においては前記機能性材料の色とは異なる色に着色されて有色を呈している。有色の意味は前述の通りであり、従って従来の吸収性物品において隠蔽性を上げるために例えばバックシートに酸化チタン等の白色の着色剤を配合させて白濁化させることは、本発明の着色の概念には含まれない。更に、吸収性シート4bは、ナプキン1をトップシート2側又はバックシート3側からみたときに、前記機能性材料の色を減殺する程度に且つ着色シート4bの色が視認可能な程度に着色されている。前述の通り、吸収シート4aは、白地に黒点が散在した外観を呈しているので、これのみで吸収体4を構成すると、ナプキン1をトップシート2側からみたときに、該黒点が透視されてしまいナプキン1の外観の印象を低下させる原因となってしまうが、前述の程度に着色された着色シート4bを用いることで、前記黒点が隠蔽され該黒点に起因する色が減殺されて、ナプキン1の外観の印象低下が防止される。更に、着色の仕方によっては模様が形成されてナプキン1に意匠性が付与され、付加価値が加わる。その上、本実施形態においては、前述の通り、吸収シート4aは、その全体が着色シート4bによって被覆されており、外部に露出している部位は存在していないので、吸収シート4aからの前記高吸収性ポリマーの粒子及び前記機能性材料の粒子の脱落が一層効果的に防止される。
【0014】
着色シート4bは、Lab系の表色系において、L=20〜80、特に30〜60、a=−50〜50、特に−40〜10、b=−50〜50、特に−40〜10、ΔE(H)=20〜80、特に30〜50となるように着色されていることが好ましい。これらの値は、日本電色工業(株)製色差計SZ−Σ80(商品名)を用い、反射1、測定径30mmφ、光源C/2、黒押さえ板Lab=(6,0,0)の条件で測定される。
【0015】
着色シート4bは繊維材料から構成された紙、パルプシート、不織布からなり、該繊維材料が着色されて着色シート4bが所定の色を呈している。該繊維材料としては、パルプ、レーヨン、コットン等の表面が親水性の天然繊維又は再生繊維、及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維が挙げられる。該繊維材料が親水性の天然繊維又は再生繊維の場合、染料等の着色剤を該繊維材料の表面に吸着させることで該繊維材料を着色することができる。一方、該繊維材料が合成繊維である場合、顔料等からなる着色剤のマスターバッチを該合成繊維を構成する樹脂に予め練り込んでおき、当該樹脂から繊維を紡糸することで該繊維材料を着色することができる。また、芯鞘型の合成繊維を用いる場合には、芯部分を着色することが好ましい。
【0016】
前記繊維材料から着色シート4bを形成するには、例えば湿式抄紙法、乾式抄紙法、並びにスパンボンド法、スパンレース法及びヒートボンド法等の各種不織布製造法を用いることができる。特に、着色シート4bとして不織布を用いる場合には、芯部分が着色された芯鞘型の繊維を用いヒートボンド法によって形成された不織布であることが好ましい。このようにして得られた着色シートが親水性でない場合又は親水性の程度が低い場合には、所定の親水化処理を施すことが好ましい。
【0017】
遮蔽シート5は紙、パルプシート、不織布等の材料から構成されており、液透過性を有している。該材料が親水性でない場合又は親水性の程度が低い場合には、所定の親水化処理を施すことが好ましい。また、遮蔽シート5は白色又は無色であり、ナプキン1をトップシート2側からみたときに、吸収体4の色、即ち、着色シート4bの色が視認可能な程度の光透過性を有している。遮蔽シート5が配されていない場合には、吸収体4の色が、比較的光透過性の高いトップシート2を通じて視認されることになり、場合によっては使用者にけばけばしい印象を与える。特に、本実施形態のように、トップシートに形成された穿孔を通じて吸収体4の色が直接視認される場合には尚更である。これに対して遮蔽シート5を用いることで、吸収体4の色合いが緩和されて、使用者にパステル調の柔らかな印象を与える。また、吸収体4の着色に際して色合いの微妙な調整が困難な場合があるが、遮蔽シート5を用いることでその調整も容易となる。
【0018】
遮蔽シート5の色透過性の程度は、吸収体4の色がL=5〜50、a=−50〜50、b=−50〜50であるときに、ナプキン1のトップシート2を通して測定された吸収体4の色が、L=50〜95、a=−20〜20、b=−20〜20、特にL=70〜95、a=−10〜10、b=−10〜10であり、ΔE(H)=5〜20、特に7〜15となるような程度であることが好ましい。
【0019】
遮蔽シート5は、ナプキン1の剛性が過度に高くなることに起因するナプキン1のフィット性や風合いの低下を防止する観点から、バルクソフトネスが3〜100cN、特に5〜30cNであることが好ましい。バルクソフトネスは以下の方法で測定される。
【0020】
<バルクソフトネスの測定方法>
遮蔽シート5を、ナプキン1の長手方向に一致する長さ方向の長さが140mm、幅方向の長さが30mmとなるように、矩形状に切り出す(測定の都合上、長手方向の前後端部は、半円形や台形状などであっても良い)。切り出した矩形状の遮蔽シート5を、その長さ方向が周方向となるようにして円筒(両端部の重なり部が5mm程度)を作り、その重なり部をステープル〔マックス(株)製No. 10−1Mの針〕を用いて10mm間隔で2箇所止着して、高さ30mmの円筒形状の測定サンプルを得る。得られた測定サンプルを、テンシロン圧縮試験機(株式会社東洋ボールドウイン社製,「RTM−25」)にセットし、圧縮プレートにより、円筒の軸方向に、10mm/分の圧縮速度で圧縮する。圧縮プレートの初期位置は、初期サンプル幅より若干広い32mm程度とする。測定サンプル幅(高さ)が15mmとなる位置まで圧縮し、最大応力値の平均値(n=3)をバルクソフトネスの値とする。
【0021】
本実施形態のナプキン1におけるバックシート3は、吸収体4の色、即ち着色シート4bの色と略同色相の色に着色されている。これによって、吸収体4とバックシート3との調和がとれて、ナプキン1をトップシート2側からみたときの外観印象が一層良好となる。またナプキン1をバックシート3側からみたときの前記機能性材料の遮蔽効果も生じる。
【0022】
バックシート3の着色の程度は、着色シート4bとのΔE(H)の値が0〜35、特に5〜20となるような程度であることが、ナプキン1の外観印象が一層向上する点から好ましい。
【0023】
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、吸収シート4aの上下面が着色シート4bによって被覆されていたが、吸収シート4aの上下面のうち上面のみが着色シート4bによって被覆されていても良く、逆に下面側のみが被覆されていても良い。吸収シート4aの上面を着色シート4bで覆うことは、本発明の吸収性物品を生理用ナプキンやおりものシートに適用する場合に使用者に対する印象が良好になる点で有効であり、吸収シート4aの下面を着色シート4bで覆うことは、本発明の吸収性物品を使い捨ておむつや失禁パッドに適用する場合に有効である。
【0024】
また、前記実施形態においては、吸収シート4aの上下面の各全面が着色シート4bによって被覆されていたが、各面はその一部のみが着色シート4bによって被覆されていてもよい。
【0026】
また、前記実施形態においては、バックシート3が吸収体4の色と略同色相の色に着色されていたが、バックシート3は着色されていなくてもよい。
【0027】
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンに限られず、おりものシート、使い捨ておむつ、失禁パッド等にも適用できる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品によれば、吸収体に含まれる有色の機能性材料の色が隠蔽されて外観の印象が良好となる。特に、前記機能性材料を着色シートで被覆することで、該機能性材料の脱落が効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の生理用ナプキンの部分破断斜視図である。
【図2】図1に示す生理用ナプキンにおける吸収体のII−II線断面図である。
【図3】図1に示す生理用ナプキンにおける吸収体のIII −III 線断面図である。
【符号の説明】
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 トップシート
3 バックシート
4 吸収体
4a 吸収シート
4b 着色シート
5 遮蔽シート
Claims (5)
- 液透過性の表面層(2)、液不透過性の裏面層(3)及び両層間に介在された液保持性の吸収層(4)を有する吸収性物品(1)において、
前記吸収層(4)が、前記吸収性物品(1)に所定の機能を付与する有色の機能性材料を含む吸収部(4a)と、該吸収部(4a)の上面又は下面に位置する着色層(4b)とを有しており、
前記着色層(4b)は、前記吸収性物品(1)を前記表面層側又は前記裏面層側からみたときに、前記機能性材料の色を減殺する程度に且つ前記着色層(4b)の色が視認可能な程度に所定の色に着色されている吸収性物品。 - 前記裏面層(3)が、前記着色層(4b)の色と略同色相の色に着色されている請求項1記載の吸収性物品。
- 前記裏面層(3)は、前記着色層(4b)とのΔE(H)の値が0〜35となるように着色されている請求項2記載の吸収性物品。
- 前記着色層(4b)が、Lab系の表色系において、L=20〜80、a=−50〜50、b=−50〜50、ΔE(H)=20〜80となるように着色されている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記吸収部(4a)は、その全体が着色層(4b)によって被覆されている請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
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